JPH09180249A - 電気・電子機器 - Google Patents
電気・電子機器Info
- Publication number
- JPH09180249A JPH09180249A JP7340404A JP34040495A JPH09180249A JP H09180249 A JPH09180249 A JP H09180249A JP 7340404 A JP7340404 A JP 7340404A JP 34040495 A JP34040495 A JP 34040495A JP H09180249 A JPH09180249 A JP H09180249A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyacetal resin
- resin molded
- electric
- electronic device
- molded article
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- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 比較的高温高湿の雰囲気下でのポリカーボネ
ート樹脂成形品の耐食性が改善された電気・電子機器を
提供する。 【解決手段】 少なくとも一部が、ポリアセタール樹脂
成形品とポリカーボネート樹脂成形品から構成された電
気・電子機器において、上記ポリアセタール樹脂成形品
としてホウ酸化合物を含有するポリアセタール樹脂組成
物を成形したものを用いる。
ート樹脂成形品の耐食性が改善された電気・電子機器を
提供する。 【解決手段】 少なくとも一部が、ポリアセタール樹脂
成形品とポリカーボネート樹脂成形品から構成された電
気・電子機器において、上記ポリアセタール樹脂成形品
としてホウ酸化合物を含有するポリアセタール樹脂組成
物を成形したものを用いる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、比較的高温高湿の
雰囲気下でのポリカーボネート樹脂成形品の耐食性が改
善された電気・電子機器に関する。
雰囲気下でのポリカーボネート樹脂成形品の耐食性が改
善された電気・電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】少なく
とも一部がポリアセタール樹脂成形品とポリカーボネー
ト樹脂成形品から構成された電気・電子機器、例えばポ
リカーボネート樹脂基板の表面(少なくとも片側)に、
あるいはポリカーボネート樹脂に挟まれる形で、Al、A
u、Pt等の薄膜を形成して得られる光磁気ディスク及び
光ディスクは、音声、画像(文字を含む)信号の記録の
如き高密度記録に適したものである。ところが、これら
ポリカーボネート樹脂成形品はポリアセタール樹脂成形
品と共存して高温高湿の雰囲気に曝された場合、その表
面に腐食を生じ易く、その腐食がある程度進行すると光
の透過率が低下したり、更には強度低下を生じ、実用上
支障をきたすようになる。このようなポリカーボネート
樹脂成形品の劣化に対する防止策は現状では皆無であ
り、両者共存での利用のために改善が望まれていた。
とも一部がポリアセタール樹脂成形品とポリカーボネー
ト樹脂成形品から構成された電気・電子機器、例えばポ
リカーボネート樹脂基板の表面(少なくとも片側)に、
あるいはポリカーボネート樹脂に挟まれる形で、Al、A
u、Pt等の薄膜を形成して得られる光磁気ディスク及び
光ディスクは、音声、画像(文字を含む)信号の記録の
如き高密度記録に適したものである。ところが、これら
ポリカーボネート樹脂成形品はポリアセタール樹脂成形
品と共存して高温高湿の雰囲気に曝された場合、その表
面に腐食を生じ易く、その腐食がある程度進行すると光
の透過率が低下したり、更には強度低下を生じ、実用上
支障をきたすようになる。このようなポリカーボネート
樹脂成形品の劣化に対する防止策は現状では皆無であ
り、両者共存での利用のために改善が望まれていた。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の如
き問題点を解決すべく、光磁気ディスク又は光ディスク
の腐食について詳細な検討を行った結果、それらの耐食
性にケース構成部品の材質が大きく関係していることを
見出した。即ち、従来、カートリッジ部品として、シャ
ッター、ハブ、ケース本体、ストッパー等の部品を中心
に使用されてきたポリアセタール樹脂成形品が、比較的
高温高湿の雰囲気下で、特に熱可塑性樹脂フィルム、金
属フィルムで包装されている場合に、特にポリカーボネ
ートの劣化を促進させていることが明らかになり、その
原因を検討した結果、ポリアセタール樹脂成形品に含ま
れているアミン又はアミド化合物が高温下で放出され、
それがポリカーボネート樹脂の加水分解反応を引き起こ
すことで腐食を生じせしめることが明らかとなった。ポ
リアセタール樹脂には、ポリアセタールホモポリマー、
ポリアセタールコポリマー等があり、これらはいずれも
各種安定剤添加により、熱安定性が改善されている。そ
れらの安定剤としては、高温下の酸分解を防止するた
め、あるいは加工時に発生するホルムアルデヒドガスを
補足するための有機アミン化合物が使用されることが少
なくない。また、成形加工時の離型剤として有機アミド
系化合物が使用されることもある。これらの添加剤の種
類によっては高温下で揮発、又は分解してアミン系ガス
をわずかながら発生させることがある。本発明者等はこ
の点について更に検討した結果、ポリアセタール樹脂に
特定のホウ酸化合物を配合することによって、ポリカー
ボネート樹脂製ディスク表面の腐食をほとんどなくすこ
とができることを見出した。本発明は、以上のような知
見に基づいてなされたもので、少なくとも一部が、ポリ
アセタール樹脂成形品とポリカーボネート樹脂成形品か
ら構成された電気・電子機器において、上記ポリアセタ
ール樹脂成形品としてホウ酸化合物を含有するポリアセ
タール樹脂組成物を成形したものを用いたことを特徴と
する電気・電子機器に関するものである。
き問題点を解決すべく、光磁気ディスク又は光ディスク
の腐食について詳細な検討を行った結果、それらの耐食
性にケース構成部品の材質が大きく関係していることを
見出した。即ち、従来、カートリッジ部品として、シャ
ッター、ハブ、ケース本体、ストッパー等の部品を中心
に使用されてきたポリアセタール樹脂成形品が、比較的
高温高湿の雰囲気下で、特に熱可塑性樹脂フィルム、金
属フィルムで包装されている場合に、特にポリカーボネ
ートの劣化を促進させていることが明らかになり、その
原因を検討した結果、ポリアセタール樹脂成形品に含ま
れているアミン又はアミド化合物が高温下で放出され、
それがポリカーボネート樹脂の加水分解反応を引き起こ
すことで腐食を生じせしめることが明らかとなった。ポ
リアセタール樹脂には、ポリアセタールホモポリマー、
ポリアセタールコポリマー等があり、これらはいずれも
各種安定剤添加により、熱安定性が改善されている。そ
れらの安定剤としては、高温下の酸分解を防止するた
め、あるいは加工時に発生するホルムアルデヒドガスを
補足するための有機アミン化合物が使用されることが少
なくない。また、成形加工時の離型剤として有機アミド
系化合物が使用されることもある。これらの添加剤の種
類によっては高温下で揮発、又は分解してアミン系ガス
をわずかながら発生させることがある。本発明者等はこ
の点について更に検討した結果、ポリアセタール樹脂に
特定のホウ酸化合物を配合することによって、ポリカー
ボネート樹脂製ディスク表面の腐食をほとんどなくすこ
とができることを見出した。本発明は、以上のような知
見に基づいてなされたもので、少なくとも一部が、ポリ
アセタール樹脂成形品とポリカーボネート樹脂成形品か
ら構成された電気・電子機器において、上記ポリアセタ
ール樹脂成形品としてホウ酸化合物を含有するポリアセ
タール樹脂組成物を成形したものを用いたことを特徴と
する電気・電子機器に関するものである。
【0004】
【発明の実施の形態】以下本発明についての詳細な説明
を行う。本発明において、ポリアセタール樹脂とは、オ
キシメチレン基(-CH2O-)を主たる構成単位とする高分
子化合物で、ポリアセタールホモポリマー(例えば、米
国デュポン社製“デルリン”)、オキシメチレン基以外
に他の構成単位を少量含有するポリアセタールコポリマ
ー(例えば、ポリプラスチックス社製“ジュラコ
ン”)、ターポリマー、ブロックコポリマーのいずれに
てもよく、又、分子が線状のみならず分岐、架橋構造を
有するものであってもよい。又、その粘度は成形が可能
な限り特に限定されないが、機械的強度の点から、メル
トインデックス(ASTM D 1238-89E 条件)が1〜100g/
10min のもの、特に1.5 〜50 g/10min のものが好まし
い。
を行う。本発明において、ポリアセタール樹脂とは、オ
キシメチレン基(-CH2O-)を主たる構成単位とする高分
子化合物で、ポリアセタールホモポリマー(例えば、米
国デュポン社製“デルリン”)、オキシメチレン基以外
に他の構成単位を少量含有するポリアセタールコポリマ
ー(例えば、ポリプラスチックス社製“ジュラコ
ン”)、ターポリマー、ブロックコポリマーのいずれに
てもよく、又、分子が線状のみならず分岐、架橋構造を
有するものであってもよい。又、その粘度は成形が可能
な限り特に限定されないが、機械的強度の点から、メル
トインデックス(ASTM D 1238-89E 条件)が1〜100g/
10min のもの、特に1.5 〜50 g/10min のものが好まし
い。
【0005】本発明において、ホウ酸化合物とは、オル
トホウ酸、メタホウ酸および四ホウ酸、三酸化二ホウ素
等が挙げられ、市販品を用いることも出来る。上記ホウ
酸化合物はポリアセタール樹脂から発生する塩基性のガ
スを捕捉、中和するものと考えられる。かかるホウ酸化
合物の配合量はポリアセタール樹脂 100重量部に対して
0.001〜3重量部、好ましくは0.01〜2重量部、特に好
ましくは0.01〜1重量部である。0.001 重量部未満では
所望の効果が得られず、3重量部を越えては熱安定性が
悪化する場合がある。
トホウ酸、メタホウ酸および四ホウ酸、三酸化二ホウ素
等が挙げられ、市販品を用いることも出来る。上記ホウ
酸化合物はポリアセタール樹脂から発生する塩基性のガ
スを捕捉、中和するものと考えられる。かかるホウ酸化
合物の配合量はポリアセタール樹脂 100重量部に対して
0.001〜3重量部、好ましくは0.01〜2重量部、特に好
ましくは0.01〜1重量部である。0.001 重量部未満では
所望の効果が得られず、3重量部を越えては熱安定性が
悪化する場合がある。
【0006】本発明においては、必ずしも必須の成分で
はないが、更に酸化防止剤を加えることは樹脂組成物の
耐熱性、加工安定性向上のために好ましい。この酸化防
止剤としては、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化
防止剤などが使用でき、特にフェノール系酸化防止剤が
特に好ましい。フェノール系酸化防止剤としては、2,2'
−メチレンビス(4メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、1,6 −ヘキサンジオール−ビス〔3−(3,5 −ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト〕、ペンタエリスリトールテトラキス〔3−(3,5 −
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−フェニル)プロピオ
ネート〕、トリエチレングリコール−ビス−〔3−(3
−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート〕、1,3,5 −トリメチル−2,4,6 −トリ
ス(3,5 −ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジ
ル)ベンゼン、n−オクタデシル−3−(4'−ヒドロキ
シ−3',5' −ジ−t−ブチルフェノール)プロピオネー
ト、4,4'−メチレンビス(2,6 −ジ−t−ブチルフェノ
ール)、4,4'−ブチリデン−ビス−(6−t−ブチル−
3−メチル−フェノール)、ジ−ステアリル−3,5 −ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、
2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−5−メチル−
2−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェニルアクリ
レート、N,N'−ヘキサメチレンビス(3,5 −ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、3,9 −
ビス{2−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−
5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕−1,1−ジ
メチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5
〕ウンデカン等があり、これらの少なくとも一種又は
二種以上を使用することができる。これらの中でも、ペ
ンタエリスリトールテトラキス〔3−(3,5 −ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシ−フェニル)プロピオネー
ト〕、トリエチレングリコール−ビス−〔3−(3−t
−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロ
ピオネート〕、3,9 −ビス{2−〔3−(3−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニ
ルオキシ〕−1,1 −ジメチルエチル}−2,4,8,10−テト
ラオキサスピロ〔5,5 〕ウンデカンは特に好ましい物質
である。かかるフェノール系酸化防止剤の配合量は、ポ
リアセタール樹脂 100重量部に対して0.01〜5重量部、
好ましくは 0.1〜3重量部である。この添加量が、0.01
重量部未満の場合は充分なる効果を得られず、また5重
量部を越える場合には、熱安定性の効果が飽和に達し、
むしろ変色傾向が生じ好ましくない。
はないが、更に酸化防止剤を加えることは樹脂組成物の
耐熱性、加工安定性向上のために好ましい。この酸化防
止剤としては、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化
防止剤などが使用でき、特にフェノール系酸化防止剤が
特に好ましい。フェノール系酸化防止剤としては、2,2'
−メチレンビス(4メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、1,6 −ヘキサンジオール−ビス〔3−(3,5 −ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト〕、ペンタエリスリトールテトラキス〔3−(3,5 −
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−フェニル)プロピオ
ネート〕、トリエチレングリコール−ビス−〔3−(3
−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート〕、1,3,5 −トリメチル−2,4,6 −トリ
ス(3,5 −ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジ
ル)ベンゼン、n−オクタデシル−3−(4'−ヒドロキ
シ−3',5' −ジ−t−ブチルフェノール)プロピオネー
ト、4,4'−メチレンビス(2,6 −ジ−t−ブチルフェノ
ール)、4,4'−ブチリデン−ビス−(6−t−ブチル−
3−メチル−フェノール)、ジ−ステアリル−3,5 −ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、
2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−5−メチル−
2−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェニルアクリ
レート、N,N'−ヘキサメチレンビス(3,5 −ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、3,9 −
ビス{2−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−
5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕−1,1−ジ
メチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5
〕ウンデカン等があり、これらの少なくとも一種又は
二種以上を使用することができる。これらの中でも、ペ
ンタエリスリトールテトラキス〔3−(3,5 −ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシ−フェニル)プロピオネー
ト〕、トリエチレングリコール−ビス−〔3−(3−t
−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロ
ピオネート〕、3,9 −ビス{2−〔3−(3−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニ
ルオキシ〕−1,1 −ジメチルエチル}−2,4,8,10−テト
ラオキサスピロ〔5,5 〕ウンデカンは特に好ましい物質
である。かかるフェノール系酸化防止剤の配合量は、ポ
リアセタール樹脂 100重量部に対して0.01〜5重量部、
好ましくは 0.1〜3重量部である。この添加量が、0.01
重量部未満の場合は充分なる効果を得られず、また5重
量部を越える場合には、熱安定性の効果が飽和に達し、
むしろ変色傾向が生じ好ましくない。
【0007】本発明に用いるポリアセタール樹脂組成物
には、更に公知の各種添加剤を配合し得る。例えば、各
種の着色剤、離型剤、核剤、帯電防止剤、その他の界面
活性剤、各種ポリマー等である。また、本発明の目的と
する成形品の性能を大幅に低下させない範囲内であるな
らば、公知の無機、有機、金属等の繊維状、板状、粉粒
状等の充填剤を1種または2種以上複合させて配合する
ことも可能である。このような無機充填剤の例として
は、ガラス繊維、チタン酸カリウム繊維、ガラスビー
ズ、タルク、マイカ、白マイカ、ウォラストナイト、炭
酸カルシウム等が挙げられるが、何等これらに限定され
るものではない。又、本発明のポリアセタール樹脂成形
品の調製は、従来の樹脂成形品調製法として一般に用い
られる公知の方法により容易に調製される。例えば、各
成分を混合後、一軸または二軸の押出機により、練り込
み押出してペレットを調製し、しかる後、成形する方
法、一旦組成の異なるペレット(マスターバッチ)を調
製し、そのペレットを所定量混合(希釈)して成形に供
し、成形後に目的組成の成形品を得る方法等、何れも使
用できる。又、かかる成形品に用いられる組成物の調製
において、基体であるポリアセタール樹脂の一部また
は、全部を粉砕し、これをその他の成分と混合した後、
押出等を行うことは、添加物の分散性を良くする上で好
ましい方法である。
には、更に公知の各種添加剤を配合し得る。例えば、各
種の着色剤、離型剤、核剤、帯電防止剤、その他の界面
活性剤、各種ポリマー等である。また、本発明の目的と
する成形品の性能を大幅に低下させない範囲内であるな
らば、公知の無機、有機、金属等の繊維状、板状、粉粒
状等の充填剤を1種または2種以上複合させて配合する
ことも可能である。このような無機充填剤の例として
は、ガラス繊維、チタン酸カリウム繊維、ガラスビー
ズ、タルク、マイカ、白マイカ、ウォラストナイト、炭
酸カルシウム等が挙げられるが、何等これらに限定され
るものではない。又、本発明のポリアセタール樹脂成形
品の調製は、従来の樹脂成形品調製法として一般に用い
られる公知の方法により容易に調製される。例えば、各
成分を混合後、一軸または二軸の押出機により、練り込
み押出してペレットを調製し、しかる後、成形する方
法、一旦組成の異なるペレット(マスターバッチ)を調
製し、そのペレットを所定量混合(希釈)して成形に供
し、成形後に目的組成の成形品を得る方法等、何れも使
用できる。又、かかる成形品に用いられる組成物の調製
において、基体であるポリアセタール樹脂の一部また
は、全部を粉砕し、これをその他の成分と混合した後、
押出等を行うことは、添加物の分散性を良くする上で好
ましい方法である。
【0008】又、本発明におけるポリカーボネート樹脂
とは、種々のタイプの芳香族ポリカーボネート樹脂が使
用し得るが、特に4,4'−ジヒドロキシジアリルアルカン
系ポリカーボネートが好ましい。具体的には、ビスフェ
ノールAをヒドロキシ成分として用い、エステル交換法
或いはホスゲン法により得られたポリカーボネート樹脂
が最も好適である。
とは、種々のタイプの芳香族ポリカーボネート樹脂が使
用し得るが、特に4,4'−ジヒドロキシジアリルアルカン
系ポリカーボネートが好ましい。具体的には、ビスフェ
ノールAをヒドロキシ成分として用い、エステル交換法
或いはホスゲン法により得られたポリカーボネート樹脂
が最も好適である。
【0009】本発明における、少なくとも一部がポリア
セタール樹脂成形品とポリカーボネート樹脂成形品から
構成された電気・電子機器とは、カセットテープレコー
ダ等のオーディオ機器、VTR、8mmビデオ、ビデオカ
メラ等のビデオ機器、コピー機、ファクシミリ等のOA
機器であり、さらにはコンピュータ等が挙げられる。こ
れらの機器を構成するポリアセタール樹脂成形品の部品
としては、シャーシ、ギア、レバー、軸受け等が挙げら
れる。又、少なくとも一部がポリアセタール樹脂成形品
から構成された光磁気および光メディアソフトとして
は、例えば、金属薄膜型磁気テープカセット、磁気ディ
スクカートリッジ、光磁気ディスクカートリッジ、光デ
ィスクカートリッジ等であり、更に詳しくは、音楽用テ
ープカセット、デジタルオーディオテープカセット、8
mmビデオテープカセット、フロッピーディスクカートリ
ッジ、ミニディスクカートリッジ等であり、具体的な部
品としては、テープカセットの本体、リール、ハブ、ガ
イド、ローラー、ストッパー、リッド等、ディスクカー
トリッジの本体、シャーシー、ハブ等が挙げられる。
セタール樹脂成形品とポリカーボネート樹脂成形品から
構成された電気・電子機器とは、カセットテープレコー
ダ等のオーディオ機器、VTR、8mmビデオ、ビデオカ
メラ等のビデオ機器、コピー機、ファクシミリ等のOA
機器であり、さらにはコンピュータ等が挙げられる。こ
れらの機器を構成するポリアセタール樹脂成形品の部品
としては、シャーシ、ギア、レバー、軸受け等が挙げら
れる。又、少なくとも一部がポリアセタール樹脂成形品
から構成された光磁気および光メディアソフトとして
は、例えば、金属薄膜型磁気テープカセット、磁気ディ
スクカートリッジ、光磁気ディスクカートリッジ、光デ
ィスクカートリッジ等であり、更に詳しくは、音楽用テ
ープカセット、デジタルオーディオテープカセット、8
mmビデオテープカセット、フロッピーディスクカートリ
ッジ、ミニディスクカートリッジ等であり、具体的な部
品としては、テープカセットの本体、リール、ハブ、ガ
イド、ローラー、ストッパー、リッド等、ディスクカー
トリッジの本体、シャーシー、ハブ等が挙げられる。
【0010】
<ポリカーボネート樹脂腐食>ポリアセタール樹脂のペ
レット2gと水 0.1gを、バイアル瓶に入れ、接触状態
でポリカーボネート樹脂平板(10mm角、3mm厚)と共存
させ密閉し、120 ℃で放置し12時間毎に、ポリカーボネ
ート成形片表面の腐食(劣化状態)を観察し、腐食開始
時間を決定した。また、同様の試験を水添加なしでも行
った。
レット2gと水 0.1gを、バイアル瓶に入れ、接触状態
でポリカーボネート樹脂平板(10mm角、3mm厚)と共存
させ密閉し、120 ℃で放置し12時間毎に、ポリカーボネ
ート成形片表面の腐食(劣化状態)を観察し、腐食開始
時間を決定した。また、同様の試験を水添加なしでも行
った。
【0011】
【表1】
【0012】
【発明の効果】表1に示した結果からも明らかなよう
に、ホウ酸化合物を添加したポリアセタール樹脂成形品
を用いた場合、ポリカーボネート樹脂成形品の表面劣化
に殆ど影響しないことが明らかである。本発明によると
以上のようにポリカーボネート樹脂の劣化の問題を根本
的に解決することができ、光磁気メディアソフト、光メ
ディアソフト等に上記特定のポリアセタール樹脂成形品
を用いることにより、良好な性能を継続して保持するこ
とが可能となる。
に、ホウ酸化合物を添加したポリアセタール樹脂成形品
を用いた場合、ポリカーボネート樹脂成形品の表面劣化
に殆ど影響しないことが明らかである。本発明によると
以上のようにポリカーボネート樹脂の劣化の問題を根本
的に解決することができ、光磁気メディアソフト、光メ
ディアソフト等に上記特定のポリアセタール樹脂成形品
を用いることにより、良好な性能を継続して保持するこ
とが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C08L 69/00 LPQ C08L 69/00 LPQ
Claims (6)
- 【請求項1】 少なくとも一部が、ポリアセタール樹脂
成形品とポリカーボネート樹脂成形品から構成された電
気・電子機器において、上記ポリアセタール樹脂成形品
としてホウ酸化合物を含有するポリアセタール樹脂組成
物を成形したものを用いたことを特徴とする電気・電子
機器。 - 【請求項2】 ポリアセタール樹脂組成物が、ポリアセ
タール樹脂 100重量部に対してホウ酸化合物 0.001〜3
重量部を配合したものである請求項1記載の電気・電子
機器。 - 【請求項3】 ホウ酸化合物が、オルトホウ酸、メタホ
ウ酸、四ホウ酸及び三酸化二ホウ素の中から選ばれる少
なくとも1種である請求項1又は2記載の電気・電子機
器。 - 【請求項4】 電気・電子機器が、ポリカーボネート樹
脂からなる基板層を用いた光磁気メディアソフト又は光
メディアソフトである請求項1〜3の何れか1項記載の
電気・電子機器。 - 【請求項5】 ポリアセタール樹脂成形品が、光磁気お
よび光メディアソフト用成形部品である請求項1〜3の
何れか1項記載の電気・電子機器。 - 【請求項6】 光磁気および光メディア用成形部品が、
光ディスクドライブ部品、光磁気ディスクドライブ部
品、光ディスクカートリッジ部品又は光磁気ディスクカ
ートリッジ部品である請求項5記載の電気・電子機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7340404A JPH09180249A (ja) | 1995-12-27 | 1995-12-27 | 電気・電子機器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7340404A JPH09180249A (ja) | 1995-12-27 | 1995-12-27 | 電気・電子機器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09180249A true JPH09180249A (ja) | 1997-07-11 |
Family
ID=18336632
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7340404A Pending JPH09180249A (ja) | 1995-12-27 | 1995-12-27 | 電気・電子機器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09180249A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999005217A1 (fr) * | 1997-07-28 | 1999-02-04 | Polyplastics Co., Ltd. | Procede de collage par thermocompression et tete de collage correspondante |
-
1995
- 1995-12-27 JP JP7340404A patent/JPH09180249A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999005217A1 (fr) * | 1997-07-28 | 1999-02-04 | Polyplastics Co., Ltd. | Procede de collage par thermocompression et tete de collage correspondante |
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