JPH09179978A - 指紋特徴抽出装置 - Google Patents
指紋特徴抽出装置Info
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Abstract
に加え、新たに画像から得られる特徴量を用いて絞り込
み処理を行うことにより、処理時間を長くすることな
く、より高精度の分類、絞り込み処理を実現する装置を
提供する。 【解決手段】 入力画像から隆線を抽出する隆線抽出部
12と、特異点を検出する特異点検出部13と、主紋様
判定を行う主紋様判定部14と、特異点間特徴量を求め
る特異点特徴量計算部15とを有する指紋特徴抽出装置
に、入力画像から節線を抽出する節線抽出部11を設け
るとともに、抽出された節線と隆線と特異点とに基づい
て、節線特異点特徴量を計算する節線特徴計算部16を
設けた。
Description
に関し、特に、指紋の分類・照合に使用される指紋の特
徴を抽出する指紋特徴抽出装置に関する。
登録された大量の指紋紋様の中から検索照合する指紋照
合装置として、指紋のマニューシャ(特徴点)を利用し
て照合を行う指紋照合装置がよく知られている。このよ
うな、指紋照合装置は、例えば、特公昭63−1322
6号公報や特公昭63−34508号公報に記載されて
いる。
い、ある人物から採取された10指分の指紋押捺印影を
有する検索指紋カード(サーチ側カード=S側カード)
について、登録されたM枚の登録指紋カード(ファイル
側カード=F側カード)の中に、同一人物から別の機会
に採取された10指分の指紋押捺印影を有する検索指紋
カードが存在するか照合を行う場合について考える。
照合装置による照合は、指紋を画像として取り扱う場合
に比べ、照合速度が早いという特徴がある反面、照合精
度が劣るという欠点がある。このため、この種の指紋照
合装置を用いる場合は、必要とされる精度に応じた本数
の指についてそれぞれ照合を行う必要がある。即ち、1
枚のS側カードについて、M×(1枚のカードに必要な
平均照合指本数)回の照合処理が必要となる。つまり、
確実な照合処理には時間がかかり、上記照合速度の速さ
の特徴を生かすことができない。
算量を低減させるために、S側カードとF側カードとの
各指の画像から指紋紋様の全体的パターンの特徴を抽出
して比較し、類似した特徴を有するF側カードを選択し
て上述した照合処理に回し、非類似のF側カードは不一
致と判断して上述の照合処理を行わないようにすること
が提案され、実現されている。なお、これらの処理のう
ち、S側カードとF側カードとの指紋同士が照合処理に
かけられるべき近似性を有するか否かを判定することを
分類処理と呼び、F側カードの中から照合処理を行うべ
きカード群を決定することを絞り込み処理と呼ぶ。
ーンの特徴としては、中村納、他による「方向分布パタ
ーンによる指紋画像の分類」(電子通信学会論文誌、Vo
l.J65-D,No.10,p.1286-1293,1982年10月)や、伊藤伸一
郎、他による「中心点に着目した指紋画像の一分類法」
(電子情報通信学会論文誌D−II、Vol.J73-D-II,No.1
0,p.1733-1741,1990 年10月)、あるいはU.S.Departmen
t of Justice, FederalBureau of Investigation発行の
“The Science of Fingerprints ”に開示されているよ
うに、その隆線模様の全体的パターンの形状と特徴点の
位置関係とに基づいて、蹄状紋、渦状紋、及び弓状紋等
の種類に分類する方法(主分類)がある。また、より精
密な絞り込み処理を行うために、前記“The Science of
Fingerprints ”に開示されているように、各指の主分
類情報に加え、指紋上の特異点(コア点、デルタ点)間
の距離、隆線数等の副情報をも併用した組み合わせでパ
ターンを分類する方法もある。
紋様の中から、特定の指紋紋様に近似する特徴を有する
指紋紋様を検索する分類・絞り込み処理では、より高い
分類性能を実現するために、指紋画像からより多くの特
徴を抽出し、より広い特徴空間を利用することが望まし
い。
ていた特徴量に加え、新たに画像から得られる特徴量を
用いて絞り込み処理を行うことにより、処理時間を長く
することなく、より高精度の分類、絞り込み処理を実現
する装置を提供することを目的とする。
れる指紋画像からその特徴を抽出する指紋特徴抽出装置
において、前記指紋画像から関節線の位置を検出する節
線抽出手段と、前記指紋画像から指紋の特異点の位置を
検出する特異点検出手段と、前記関節線の位置と前記特
異点の位置とから求められる特徴量を計算する節線特徴
計算手段とを有することを特徴とする指紋特徴抽出装置
が得られる。
特徴量としては、前記特異点と前記関節線との距離、2
つの前記特異点を結ぶ直線と前記関節線との成す角度、
2つの前記特異点から前記関節線にそれぞれ下ろした垂
線の足の間の距離、及び前記特異点から前記関節線に下
ろした垂線と交差する隆線の数、等がある。また、前記
節線特徴計算手段が、求めた前記特徴量の確信度をも計
算するようにしてもよい。
指紋画像が互いに類似しているか判定する指紋分類装置
において、前記指紋画像から関節線の位置を検出する節
線抽出手段と、前記指紋画像から指紋の特異点の位置を
検出する特異点検出手段と、前記関節線の位置と前記特
異点の位置とから求められる特徴量を計算する節線特徴
計算手段と、前記特徴量に基づいて前記2つの指紋画像
が互いに類似しているか否か判定する指紋分類手段とを
備えたことを特徴とする指紋分類装置が得られる。
た多数のファイル側指紋カードから、サーチ側指紋カー
ドに押捺された指紋に類似する指紋が押捺されたカード
を選択する指紋カード絞り込み装置において、前記ファ
イル側指紋カード及び前記サーチ側カードからそれぞれ
指紋画像を得る撮像手段と、前記指紋画像から関節線の
位置を検出する節線抽出手段と、前記指紋画像から指紋
の特異点の位置を検出する特異点検出手段と、前記関節
線の位置と前記特異点の位置とから求められる特徴量を
計算する節線特徴計算手段と、前記特徴量に基づいて前
記ファイル側カードから前記サーチ側カードに押捺され
た指紋に類似する指紋が押捺されたカードを選択するカ
ード選択判定手段とを備えたことを特徴とする指紋カー
ド絞り込み装置が得られる。
2つの指紋画像が互いに同一人物の指紋から得られたも
のであるのか判定を行う指紋照合装置において、前記指
紋画像から関節線の位置を検出する節線抽出手段と、前
記指紋画像から指紋の特異点の位置を検出する特異点検
出手段と、前記関節線の位置と前記特異点の位置とから
求められる特徴量を計算する節線特徴計算手段と、前記
特徴量に基づいて前記2つの指紋画像が同一人物から得
られたものか否か判定する指紋照合手段とを備えたこと
を特徴とする指紋照合装置が得られる。
特徴抽出装置の実施の形態について説明する。図1に本
発明の指紋特徴抽出装置の第1の実施の形態を示す。図
1の指紋特徴抽出装置10は、入力される指紋画像から
節線を抽出する節線抽出部11と、隆線を抽出する隆線
抽出部12と、隆線から特異点を検出する特異点検出部
13と、隆線及び特異点から紋様パターンを判定する主
紋様判定部14と、隆線と特異点と紋様パターンとから
特異点間の特徴量を求める特異点特徴計算部15と、節
線と特異点とから節線特異点特徴量を求める節線特徴計
算部16とを有している。
(ディジタル画像)に含まれる第一関節線(以下、節線
という)の位置と方向を検出・決定する。この節線の検
出は、入力された指紋のデジタル画像から節線らしい領
域を推定し、その領域を近似する直線を記述することに
より行われる。
ほぼY軸方向に沿って押捺されていると仮定すると、節
線は、ほぼX軸に沿った、ある程度の太さを有する直線
状の領域(隆線が黒で表わされるならば、白い領域)と
なる。したがって、Y軸方向の濃度変化を調べ、濃度値
が局所的に小さい領域がほぼX軸に沿って直線的に存在
するところが節線と考えられる。そこで、指紋画像をY
軸方向に長い複数の帯状領域に分割し、各領域毎にX軸
方向の投影ヒストグラムを求め、求めた投影ヒストグラ
ムの谷の部分の位置、幅、深さ等の情報を求める。そし
て、求めた情報から、幅及び深さがほぼ等しく、X軸に
沿った領域を抽出し、その領域を直線で近似して、節線
とする。なお、このような節線の検出・決定方法は、本
発明者により発明され、特許出願されている(特願平7
−289460号)。
追跡し、その記述を出力する。即ち、隆線抽出部12
は、入力指紋画像を2値化して、細線化処理を施し、隆
線を検出する。また、2値化された画像を反転して細線
化処理を施し谷線を検出する。そして、これらの記述を
出力する。この隆線抽出部12における画像の2値化
は、例えば、電子情報通信学会論文誌D−II,Vol.
J72−D−II,No.5,pp.724−732,1
989年5月刊行「マニューシャネットワーク特徴によ
る自動指紋照合−特徴抽出過程」(浅井他著)等の文献
に記載されている画像処理法が利用できる。また、細線
化処理は、例えば、共同システム開発発行の「SPID
ER USER´S MANUAL」(工業技術院監
修)等に記載されている、所謂、田村のアルゴリズム等
を用いればよい。
の隆線記述から、コア特異点及びデルタ特異点を求め、
その位置座標を決定する。つまり、特異点検出部13
は、隆線記述から、隆線の端点(谷線の分岐点)、隆線
の分岐点(谷線の端点)を求め、その位置座標を出力す
る。この特異点検出部13としては、例えば、特開平5
−108806号公報(または特願平7−197711
号)に記載されたものが使用できる。
異点検出部13とからの隆線記述と特異点情報とから紋
様パターン(主分類)を決定する。これはコア特異点の
数や、コア特異点を包囲する特徴線を数本追跡すること
により決定できる。
3からの特異点情報と隆線抽出部12からの隆線記述に
基づいて、主紋様判定部14で判定された紋様パターン
に応じた特異点間特徴量を計算する。以下、図2を参照
して特異点間特徴量の計算について説明する。
と1つのデルタDを有する蹄状紋を示している。ここ
で、図の左右方向にX軸を、上下方向にY軸を想定する
と、特異点検出部13からは、コアCとデルタDの座
標、(xc ,yc )及び(xd ,yd )が出力される。
まず、特異点特徴計算部15は、これら2点間の距離、
即ち、コア−デルタ間距離(2点間ユークリッド距離)
を求める。その距離Dcdは、Dcd=√((xc −xd )
2 +(yc −yd )2 )、で求められる。次に、特異点
特徴計算部15は、コア−デルタ間交差隆線数(2点間
を結ぶ線分と交差する隆線の数)を、隆線抽出部12か
らの隆線記述と、上記線分の記述とから計算する。
ついて述べたが、突起弓状紋の場合も、同様にして特徴
量を求めることができる。また、渦状紋の場合は、最大
でコアが2つ、デルタが2つあるが、そのような場合に
は、4点間相互の組み合わせ6種について全部あるいは
一部について上記特徴量を求めればよい。
びコア−デルタ間交差隆線数の双方を求めることにした
が、いずれか一方を求めるようにしてもよい。
らの節線近似線の記述と、特異点検出部13からの特異
点位置記述と、隆線抽出部12からの隆線記述とに基づ
いて、節線特異点特徴量を計算する。例えば、図2に示
すように節線がy=Ax+Bで与えられたとすると、節
線特徴計算部16は、コア−節線間距離(コアから節線
へ下ろした垂線の長さ)、デルタ−節線間距離(デルタ
から節線へ下ろした垂線の長さ)、CD線−節線角、コ
ア・デルタ節線投影点距離(コア特異点から節栓に下ろ
した垂線の足とデルタ特異点から節線に下ろした垂線の
足との距離)、コア−節線間交差隆線数(コア特異点か
ら節線への垂線線分と交差する隆線の数)、及びデルタ
−節線間交差隆線数(デルタ特異点から節線への垂線線
分と交差する隆線の数)の全部あるは一部を求める。
節線間距離Dd は、それぞれ、Dc=|Axc −yc +
B|/√(A2 +1)、Dd =|Axd −yd +B|/
√(A2 +1)、で求められる。また、CD線−節線角
θは、CD線を表わす式を、y=mx+n、とすると、
θ=tan -1|(m−A)/(1+mA)|、で求められ
る。因みに、CD線は数式1で表わされる。
c −Dd )/tan θ=|(Dc −Dd )(1+mA)/
(m−A)|、または、Dt =√((xc −xd )2 +
(yc −yd )2 −(Dc −Dd )2 )、で求めること
ができる。
異点特徴計算部15のときと同様に、主分類が、突起弓
状紋の場合であっても、同様にして特徴量を求めること
ができる。また、渦状紋の場合は、最大でコアが2つ、
デルタが2つあるが、そのような場合には、4点間相互
の組み合わせ6種について全部あるいは一部について上
記特徴量を求めることができる。
装置10からは、主紋様判定部14、特異点特徴計算部
15、及び節線特徴計算部16からの紋様パターンと特
異点間特徴量と、節線特異点特徴量とが出力される。
出装置の第2の実施の形態について説明する。図3の指
紋特徴抽出装置30は、図1のものと同様、節線抽出部
31、隆線抽出部32、特異点検出部33、主紋様判定
部34、特異点特徴計算部35、及び節線特徴計算部3
6を有している。ここで、隆線抽出部32は第1の実施
例の隆線抽出部12と同じ動作をし、他のものは第1の
実施例と同様の動作に加え、それぞれの出力の信頼性
(確からしさ)を示す確信度情報の生成、出力動作を行
う。以下、詳述する。
合と同様に、入力された指紋画像に含まれる第一関節線
(節線)の位置と方向を検出し、決定する。同時に節線
抽出部31は、決定した節線の位置と方向の信頼性(確
からしさ)を示す節線確信度情報を出力する。
位置、深度、深さと幅の比等のファクタから計算して求
める。ここで使用される計算式は、予め多数のサンプル
から統計確率的に求めておく。なお、このような確信度
を求める方法は、前記特願平7−289460号に提案
されている。
様に、入力指紋画像上に存在する隆線を追跡し、その記
述を出力する。
同様に、隆線抽出部32からの隆線記述に基づいてコア
特異点及びデルタ特異点の位置を検出し、その座標値を
決定する。同時に、特異点検出部33は、検出された特
異点の信頼性を示す特異点確信度情報を出力する。
ようなものが使用できる。即ち、検出された特異点を中
心とする円を想定し、円周上の点における接線方向のベ
クトルと、その点における隆線方向のベクトルとを定義
して、これら2つのベクトルの内積を求めると、特異点
に応じた特徴的な隆線方向分布f(h) が得られる。この
隆線方向分布f(h) をm点でサンプリングした後、離散
フーリエ展開し、下記の数式2で表わされるフーリエ係
数ak 、bk を求め、各周波数成分ごとの強度P(k) =
ak 2 +bk 2 を求める。こうして得た強度P(k) のう
ち、コア点については周波数成分k=1の強度P(1)
が、デルタ点については周波数成分k=3の強度P(3)
がそれぞれ確信度として利用できる。なお、この確信度
の求め方は、本願と同一出願人による特許出願(特願平
7−266661号)に記載された技術を利用するもの
である。
抽出部32と特異点検出部33とから得られた隆線情報
及び特異点情報とに基づいて紋様パターンを決定する。
同時に、主紋様判定部34は、その決定の信頼性を示す
確信度情報も出力する。
用いる。即ち、大量の学習データ(指紋情報)に対して
主紋様判定処理を行ったときの正解率を確信度とする。
なお、この確信度の求め方は、本願と同一出願人による
特許出願(特願平7−197711号)に詳しい。
3からの特異点情報とその確信度に基づいて、主紋様判
定部34で決定された紋様パターンに応じた特異点間特
徴量とそれぞれの確信度を計算する。例えば、コア−デ
ルタ間距離の確信度は、コア特異点の確信度とデルタ特
異点の確信度との積とする。この確信度の計算について
は、本発明者が提案する「指紋カード選択装置および指
紋カード絞り込み装置」(特願平7−293620号)
に記載されている。
ら入力された節線近似線の記述と、特異点検出部33か
らのコア特異点及びデルタ特異点の位置記述とから、第
1の実施の形態と同様に節線特異点特徴量を計算する。
このとき同時に各特徴量の確信度についても計算する。
と1つのデルタとを有する蹄状紋だとすると、それぞれ
の特徴量の確信度は、以下のようになる。
信度とコアの確信度との積、デルタ−節線間距離の確信
度=節線確信度とデルタの確信度との積、CD線−節線
角の確信度=節線確信度とコアの確信度とデルタの確信
度との積、コア・デルタ節線投影点距離の確信度=節線
確信度とコアの確信度とデルタの確信度との積、コア−
節線間交差隆線数の確信度=節線確信度とコアの確信度
と、この区間のうち明らかに隆線が抽出できている区間
の長さの比率との積、デルタ−節線間交差隆線数の確信
度=節線確信度とデルタの確信度と、この区間のうち明
らかに隆線が抽出できている区間の長さの比率との積、
となる。
いて述べたが、突起弓状紋や、渦状紋の場合も同様であ
る。
徴抽出装置は、主紋様判定部34から紋様パターンとそ
の確信度を、特異点特徴計算部35から特異点間特徴量
とその確信度を、節線特徴計算部36から節線特異点特
徴量とその確信度をそれぞれ入力された指紋画像の特徴
として出力する。
置の一実施の形態について説明する。この指紋分類装置
40は、ファイル側指紋画像(F側指紋画像)とサーチ
側指紋画像(S側指紋画像)とに対し、それぞれ、図1
の指紋特徴抽出装置10を用いて特徴抽出を行い、抽出
された特徴を基に指紋画像の分類処理を指紋分類部41
にて行う。
7−293620号に提案したように、2つの指紋特徴
抽出装置からの特徴情報に対し、項目ごとに特徴量の差
異を求め、その差異に比例した値を各項目における相違
度として決定する。そして、得られた項目毎の相違度を
全て加算して2つの画像間の相違度とする。この相違度
と、予め定められた閾値とを比較して、その後の照合処
理を施すべきか否かの判断を行い、相違度が閾値以下の
場合は「選択」、相違度が閾値より大きい場合は「非選
択」の分類結果を出力する。
一人物から採取されたものである場合は、画像は同じ紋
様パターンで、かつ、特徴量の値の差は、指紋の経時変
化、押捺条件の差、及び測定誤差等によって生じる誤差
程度のものである。したがって、求められた相違度は閾
値以下となり、F側指紋はS側指紋に対して「選択」と
判定される。逆に、F側とS側の指紋画像が異なる人物
から採取されたものである場合は、紋様パターンが異な
っていたり、特徴量の差が大きくなる確率が高く、相違
度も大きなものになりやすく、「非選択」と判定される
確率が高い。これにより精度と選択性の高い分類が実現
できる。
を備えた指紋分類装置では、従来よりも特徴空間が広が
り、より信頼性・選択性の高い分類が可能になる。詳述
すると、従来から利用されている特徴、例えば、コア−
デルタ間距離やコア−デルタ間交差隆線数等の特徴は、
コア特異点とデルタ特異点の双方が検出されていなけれ
ば、特徴量を求めることができない。このため、指紋画
像の品質が悪い場合等、いずれか一方でも検出できない
と、特徴量として計算・利用できなかった。例えば蹄状
紋では、コア・デルタのうち、デルタが検出できなけれ
ば、主分類しか特徴が検出できなくなる。これに対し、
本発明の指紋分類装置では、コア及びデルタの一方が検
出できなくとも、他方と節線間との距離や、他方と節線
間の交差隆線数等の特徴量を使用することができるの
で、分類における使用可能情報量が増え、それだけ分類
性能が高まる。
に指紋特徴抽出装置により抽出された特徴量を、ディス
ク、メモリなどのデータ保持装置に保存しておき、これ
を指紋分類部41が読出して分類処理を行うようにす
る。このとき、データ保持装置に保存されるデータは、
照合に必要な指紋のマニューシャデータの量よりも遥か
に少ないので、保持装置の記憶容量は小さくてよい。ま
た、指紋分類装置での演算量も照合処理の場合に比べ、
遥かに少なく高速で実行することができる。
絞り込み装置の一実施の形態について説明する。この指
紋カード絞り込み装置50は、基本的には図4の指紋分
類装置40と同じであるが、指紋分類部41の代わりに
カード選択判定部51を有している点で異なる。また、
指紋カードに押捺された十指分の指紋についての画像か
らそれぞれ特徴抽出を行う点でも異なる。
に押捺された指紋を撮像して得た指紋画像が入力され
る。指紋特徴抽出装置10は、入力された指紋画像から
各指の指紋についてそれぞれ特徴を抽出し、カード単位
で一纏め(カード指紋特徴という)にして出力する。
と同様に、入力されたカード指紋特徴を比較して項目ご
とに重み付けをした相違度を求め合計する。即ち、各指
について抽出した特徴量の差異を項目ごとに求め、重み
付けして相違度とし、これら相違度の和を求める。そし
て、得られた相違度和と予め定められた閾値とを比較し
て、F側カードの選択・非選択を決定する。この後、順
次F側カードについて特徴抽出を行いS側カードとの相
違度を求めて絞り込み処理を行う。
て、節線から得られる特徴を活用することにより、節線
を使用しない従来のものに比べ、特徴空間が広がり、よ
り信頼性・選択性の高いカード絞り込みが可能になる。
装置の一実施の形態について説明する。この指紋照合装
置60も、図1の指紋特徴抽出装置10を有しており、
この指紋特徴抽出装置10が抽出した特徴を用いて、F
側指紋画像とS側指紋画像との同一性を評価し、これら
が同一人物から採取されたものか否かを判定する。
側指紋画像、S側指紋画像から前述のように特徴量を抽
出し、指紋照合部61へ出力する。指紋照合部61は、
入力された指紋画像からマニューシャを利用した照合判
定を行う。このとき、特徴抽出装置10からの特徴量に
ついても比較を行い、その結果を含めて照合判定を行
う。なお、ここで使用される指紋照合部51は、特公昭
63−13226号公報や特公昭63−34508号公
報等に記載されたものを使用することができる。
合判定に加え、指紋特徴抽出装置10によって抽出され
る特徴量を照合判定に使用するようにしたことにより、
従来に比べ、特徴空間が広がり、より制度の高い照合が
可能になる。
絞り込み装置、及び指紋照合装置の実施の形態では、そ
れぞれが図1の指紋特徴抽出装置を有している場合につ
いて説明したが、図2の指紋特徴抽出装置を有していて
もよい。この場合は、特徴量の差異と、確信度を適宜組
み合わせて2つの指紋画像の分類、照合(あるいはカー
ド選択)の判定基準として使用する。なお、確信度を用
いてこのような分類・照合を行う方法は、本発明者によ
る前記特願平7−293620号に提案されている。
び指紋の分類のいずれにおいても、従来の特徴に加え、
節線から得られる特徴を利用するようにしたことで、節
線を使用しない場合に比べ、特徴空間が広がり、より信
頼性・選択性の高い分類、絞り込み、照合が可能にな
る。
を示すブロック図である。
概念図である。
を示すブロック図である。
ロック図である。
態を示すブロック図である。
ロック図である。
Claims (10)
- 【請求項1】 入力される指紋画像からその特徴を抽出
する指紋特徴抽出装置において、前記指紋画像から関節
線の位置を検出する節線抽出手段と、前記指紋画像から
指紋の特異点の位置を検出する特異点検出手段と、前記
関節線の位置と前記特異点の位置とから求められる特徴
量を計算する節線特徴計算手段とを有することを特徴と
する指紋特徴抽出装置。 - 【請求項2】 前記節線特徴計算手段が、前記特徴量と
して、前記特異点と前記関節線との距離を求めることを
特徴とする請求項1の指紋特徴抽出装置。 - 【請求項3】 前記節線特徴計算手段が、前記特徴量と
して、2つの前記特異点を結ぶ直線と前記関節線との成
す角度を求めることを特徴とする請求項1の指紋特徴抽
出装置。 - 【請求項4】 前記節線特徴計算手段が、前記特徴量と
して、2つの前記特異点から前記関節線にそれぞれ下ろ
した垂線の足の間の距離を求めることを特徴とする請求
項1の指紋特徴抽出装置。 - 【請求項5】 前記節線特徴計算手段が、前記特徴量と
して、前記特異点から前記関節線に下ろした垂線と交差
する隆線の数を求めることを特徴とする請求項1の指紋
特徴抽出装置。 - 【請求項6】 前記特異点がコア特異点及びデルタ特異
点の一方、または両方であることを特徴とする請求項
1、2、3、4、または5の指紋特徴抽出装置。 - 【請求項7】 前記節線特徴計算手段が、求めた前記特
徴量の確信度をも計算することを特徴とする請求項1の
指紋特徴抽出装置。 - 【請求項8】 入力された2つの指紋画像が互いに類似
しているか判定する指紋分類装置において、前記指紋画
像から関節線の位置を検出する節線抽出手段と、前記指
紋画像から指紋の特異点の位置を検出する特異点検出手
段と、前記関節線の位置と前記特異点の位置とから求め
られる特徴量を計算する節線特徴計算手段と、前記特徴
量に基づいて前記2つの指紋画像が互いに類似している
か否か判定する指紋分類手段とを備えたことを特徴とす
る指紋分類装置。 - 【請求項9】 指紋が押捺された多数のファイル側指紋
カードから、サーチ側指紋カードに押捺された指紋に類
似する指紋が押捺されたカードを選択する指紋カード絞
り込み装置において、前記ファイル側指紋カード及び前
記サーチ側カードからそれぞれ指紋画像を得る撮像手段
と、前記指紋画像から関節線の位置を検出する節線抽出
手段と、前記指紋画像から指紋の特異点の位置を検出す
る特異点検出手段と、前記関節線の位置と前記特異点の
位置とから求められる特徴量を計算する節線特徴計算手
段と、前記特徴量に基づいて前記ファイル側カードから
前記サーチ側カードに押捺された指紋に類似する指紋が
押捺されたカードを選択するカード選択判定手段とを備
えたことを特徴とする指紋カード絞り込み装置。 - 【請求項10】 入力された2つの指紋画像が互いに同
一人物の指紋から得られたものであるのか判定を行う指
紋照合装置において、前記指紋画像から関節線の位置を
検出する節線抽出手段と、前記指紋画像から指紋の特異
点の位置を検出する特異点検出手段と、前記関節線の位
置と前記特異点の位置とから求められる特徴量を計算す
る節線特徴計算手段と、前記特徴量に基づいて前記2つ
の指紋画像が同一人物から得られたものか否か判定する
指紋照合手段とを備えたことを特徴とする指紋照合装
置。
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