JP2003058889A - 個人識別方法及び個人識別装置 - Google Patents

個人識別方法及び個人識別装置

Info

Publication number
JP2003058889A
JP2003058889A JP2001244860A JP2001244860A JP2003058889A JP 2003058889 A JP2003058889 A JP 2003058889A JP 2001244860 A JP2001244860 A JP 2001244860A JP 2001244860 A JP2001244860 A JP 2001244860A JP 2003058889 A JP2003058889 A JP 2003058889A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fingerprint
skin
feature points
person
pattern
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001244860A
Other languages
English (en)
Inventor
Uhei Tsukamoto
宇兵 塚本
Masuo Enokida
益夫 榎田
Kyoichiro Hasegawa
恭一郎 長谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
S STUFF KK
Stuff Kk S
Original Assignee
S STUFF KK
Stuff Kk S
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by S STUFF KK, Stuff Kk S filed Critical S STUFF KK
Priority to JP2001244860A priority Critical patent/JP2003058889A/ja
Priority to US10/020,110 priority patent/US20030029913A1/en
Priority to EP01403367A priority patent/EP1288844A3/en
Publication of JP2003058889A publication Critical patent/JP2003058889A/ja
Priority to US10/745,373 priority patent/US6929180B2/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06VIMAGE OR VIDEO RECOGNITION OR UNDERSTANDING
    • G06V40/00Recognition of biometric, human-related or animal-related patterns in image or video data
    • G06V40/10Human or animal bodies, e.g. vehicle occupants or pedestrians; Body parts, e.g. hands
    • G06V40/12Fingerprints or palmprints
    • G06V40/1347Preprocessing; Feature extraction
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06VIMAGE OR VIDEO RECOGNITION OR UNDERSTANDING
    • G06V40/00Recognition of biometric, human-related or animal-related patterns in image or video data
    • G06V40/10Human or animal bodies, e.g. vehicle occupants or pedestrians; Body parts, e.g. hands
    • G06V40/12Fingerprints or palmprints
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06VIMAGE OR VIDEO RECOGNITION OR UNDERSTANDING
    • G06V40/00Recognition of biometric, human-related or animal-related patterns in image or video data
    • G06V40/10Human or animal bodies, e.g. vehicle occupants or pedestrians; Body parts, e.g. hands
    • G06V40/12Fingerprints or palmprints
    • G06V40/13Sensors therefor

Abstract

(57)【要約】 【課題】 指紋等を照合する際の演算量を減らして処理
時間を短縮し、同時に照合の精度を向上させることもで
きる個人識別の技術を提供する。 【解決手段】 圧着式指紋採取器1において、圧着平面
化された指紋の中央部分1cmの範囲を採取し、その
指紋の2次元画像を表す指紋情報を指紋照合処理装置2
へ供給する。指紋照合処理装置2では、特徴点抽出部2
1bが指紋情報から8種類の特徴点(開始点、終止点、
分岐点、接合点、点、短線、島形線及び損傷)を抽出
し、記憶部22に書き込んで前記指紋を登録する。指紋
の照合時には、同様に圧着式指紋採取器1で指紋を採取
して特徴点を抽出し、照合演算部21cへ供給する。ま
た、制御演算処理部21aが登録指紋の特徴点を読み出
し、照合演算部21cへ供給する。これにより、照合演
算部21cは、採取した指紋の特徴点と登録指紋の特徴
点とを比較し、両者が同一か否かを判断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、指紋を始めとする
皮膚紋理の照合により個人を識別する個人識別技術に関
する。
【0002】
【従来の技術】種々の鍵や身分証明、暗号ないし暗証番
号による本人照合等の様々な分野において、特定の個人
(同一人)を識別するための個人識別技術の必要性が増
大してきている。従来からの個人識別技術は、個人識別
の手段として特定の鍵や暗証番号等を利用しているた
め、それらの偽造ないし変造等との闘いを余儀なくされ
ており、個人識別手段の消失(鍵の紛失や暗証番号の失
念等)によって発生し得る不利益にも配慮を要するもの
となっている。これに対し、指紋の特徴は万人不同の個
人情報であることから、近年では個人識別の手段として
指紋が注目されており、指紋の照合によって同一人を識
別する個人識別技術が一般に実用化されつつある。
【0003】指紋の照合による個人識別は、歴史的には
従来より主として警察での犯罪捜査等における人物特定
のための指紋法(dactyloscopy)で利用されていた手法
であり、近年の個人識別技術もこれを踏まえたものと言
うことができる。指紋の照合においては、5種類の紋様
パターン(弓状紋(7紋様)、蹄状紋(6紋様)、渦状
紋(14紋様)、変体紋及び損傷紋)によって指紋をあ
る程度大別することはできるが、それらの紋様パターン
による大別だけでは万人不同といえるほどの精度を担保
することはできない。このため、犯罪捜査等における指
紋法では、指紋の細かな特徴点を把握して比較検証を行
っているのが実情であり、かかる特徴点の把握等は、鍵
や暗証番号等に代わる近年の個人識別技術においても当
然必要とされるところである。
【0004】このような指紋の照合に関連する従来の技
術としては、特開2000−148982号公報におい
て、指の位置を固定すると共に指紋読み取り用カメラを
指紋に正対させることにより、同一条件下で指紋データ
を得るようにした指紋照合装置が開示されている。ま
た、特開平5−189546号公報においては、端点
(指紋の隆線が途切れる部分)と分岐点(指紋の隆線が
2本に別れる部分)という2種類の特徴点を対象とし、
指紋画像から抽出したそれらの特徴点の真偽を判定する
装置が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、日本国の警
察で現在実施されている指紋照合のシステムでは、主
に、犯罪現場から採取された犯人の遺留指紋との照合を
行うことを前提としている。これに対し、犯罪現場で採
取される遺留指紋は、指紋のどの部分であるかがまちま
ちであり、物体に接触した指の不特定部分に相当する片
鱗指紋(指紋のごく小さな断片)としてしか得られない
のが通常であることから、指紋のどの部分との照合もで
きるように予め広範囲の指紋を採取しておく必要があ
る。そこで、犯罪者等の指紋採取に当たっては、指を台
紙上で回転させながら押捺させ、指周りの180°以上
の範囲について指紋を採取することにより、できるだけ
多くの特徴点を予め登録しておくことが行われている。
照合の際には、採取された遺留指紋と登録されている指
紋とをコンピュータにより比較照合し、特徴点に基づく
ある程度の電子的な選別を経た後に目視による照合を行
っている。
【0006】しかし、登録されている各指紋が広範囲に
渡るもので多くの特徴点を含んでいるので、それらと遺
留指紋を比較照合するための演算量は膨大となる。ま
た、上述のように指を回転押捺させると、指紋採取面に
おいて(指の弾力により)指紋の変形や位置ずれを生じ
ることになり、指紋の再現性が悪い。すなわち、指紋の
形状は採取時の縦横方向に対する力の加わり方等に依存
するので、同一人の(同一の指の)指紋であっても力の
加わり方が異なっていると、電子的な選別においては登
録されている指紋と遺留指紋とが同一とはみなされな
い。このようなことから、コンピュータによる上記選別
は、演算量が多く処理に時間がかかる上に、照合選別に
おける同定の精度が低い(このため、実際には照合の大
部分を人手による目視に頼っている)。
【0007】そして、かかる警察での指紋照合を踏襲し
た近年の個人識別技術についても、同様に処理時間がか
かる上に精度も低いという問題があり、その解決が望ま
れる。これに対し、上記特開2000−148982号
公報に開示された指紋照合装置は、同一条件下で指紋デ
ータを得ることにより指紋の変形やずれを抑えようとし
ているが、演算量に対する配慮はなされていない。ま
た、指紋読み取り用カメラを回転させるための回転機構
を必要とする構成になっている上に、空中の指(指紋)
を指紋読み取り用カメラで撮影しているので指紋を2次
元画像として比較できる情報を得るためには複雑な画像
処理を必要とする。一方、上記特開平5−189546
号公報に開示された装置は、個々の特徴点自体の真偽判
定に係るものであるため、上述した処理時間や照合選別
精度を左右するものではない。このように、指紋の照合
による現在の個人識別技術においては、コンピュータに
よる演算量が多いことや照合の同定精度が不十分である
こと等の問題を解消し切れておらず、精確な個人識別を
簡便に行う手法はない。
【0008】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、指紋等の皮膚紋理を照合する際の演算量を
減らして処理時間を短縮することができ、同時に照合の
精度を向上させることもできる個人識別の技術を提供す
ることを目的としている。
【0009】また、本発明は、かかる個人識別を行うの
に好適な手段を簡易かつ低廉な構成で実現し、皮膚紋理
の照合による迅速かつ精確な個人識別を容易に行うこと
ができる技術を提供することを目的としている。
【0010】さらに、本発明は、万人不同という指紋等
の皮膚紋理の特質を十分に活用して従来からの個人識別
技術でも問題とされていた個人識別手段の偽造ないし変
造や盗用等を事実上不可能とし、より確実かつ安全な個
人識別の技術を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】これらの目的を達成する
ため、本発明に係る個人識別方法は、同一人を識別する
のに必要な数の特徴点が含まれる皮膚紋理の一定範囲を
予め定め、前記一定範囲の皮膚紋理に基づいて個人を識
別する。また、本発明に係る他の個人識別方法は、個人
の複数箇所の皮膚紋理を予め順次採取し、その採取の順
序で後に前記複数箇所の皮膚紋理を与えた者を前記個人
と同一人と識別する。
【0012】より具体的な本発明に基づく個人識別方法
では、同一人を識別するのに必要な数の特徴点が含まれ
る予め定められた一定範囲の皮膚紋理を採取し、その採
取した皮膚紋理から特徴点を抽出して記憶する第1の過
程と、識別対象者の前記一定範囲の皮膚紋理を採取し、
その採取した皮膚紋理から特徴点を抽出する第2の過程
と、前記第1の過程で記憶した特徴点と前記第2の過程
で抽出した特徴点とを比較して、前記第1の過程で採取
した皮膚紋理と前記第2の過程で採取した皮膚紋理とが
同一か否かを判断する第3の過程とを有するものとす
る。そして、前記第1の過程で採取した皮膚紋理と前記
第2の過程で採取した皮膚紋理とが同一であるときに、
前記識別対象者を前記第1の過程で皮膚紋理を採取した
者と同一人と識別する。
【0013】また、より具体的な本発明に基づく他の個
人識別方法では、同一人を識別するのに必要な数の特徴
点が含まれる予め定められた一定範囲の皮膚紋理を個人
の複数箇所から順次採取し、それらの採取した皮膚紋理
からそれぞれ特徴点を抽出して記憶する第1の過程を有
するものとする。さらに、識別対象者の前記一定範囲の
皮膚紋理を採取し、その採取した皮膚紋理から特徴点を
抽出する第2の過程と、前記第1の過程で記憶した特徴
点と前記第2の過程で抽出した特徴点とを比較して、前
記第1の過程で採取した皮膚紋理と前記第2の過程で採
取した皮膚紋理とが同一か否かを判断する第3の過程と
を有するものとし、前記識別対象者が順次与える皮膚紋
理について、それぞれの与えられた順序と同一の順序に
おいて前記第1の過程で採取した皮膚紋理の特徴点を前
記第3の過程における比較の対象として、前記第2の過
程と前記第3の過程とを繰り返す。すなわち、前記識別
対象者が順次与える各皮膚紋理に対し、前記第1の過程
で採取した前記複数箇所の皮膚紋理のうち、当該各皮膚
紋理を前記識別対象者が与えた順序に対応する採取順序
で採取されたものを比較の対象として、前記識別対象者
の皮膚紋理と前記第1の過程で特徴点を記憶した皮膚紋
理とを順次比較していく。そして、前記第1の過程で順
次採取した皮膚紋理と繰り返された前記第2の過程で順
次採取した皮膚紋理とがすべて同一であるときに、前記
識別対象者を前記個人と同一人と識別する。
【0014】一方、本発明に係る個人識別装置は、同一
人を識別するのに必要な数の特徴点が含まれる予め定め
られた一定範囲の皮膚紋理を採取する採取手段と、前記
採取手段により採取された皮膚紋理から特徴点を抽出す
る抽出手段と、予め皮膚紋理を前記採取手段により採取
して登録しておく登録者について、前記抽出手段により
抽出された特徴点の情報を記憶する記憶手段と、前記採
取手段により採取された識別対象者の皮膚紋理から前記
抽出手段により抽出された特徴点の情報と前記記憶手段
に記憶された特徴点の情報とを比較して、前記登録者の
皮膚紋理と前記識別対象者の皮膚紋理とが同一か否かを
判断する判断手段とを有する。そして、前記判断手段に
より前記登録者の皮膚紋理と前記識別対象者の皮膚紋理
とが同一と判断されるときに、前記識別対象者を前記登
録者と同一人と識別する。
【0015】また、本発明に係る他の個人識別装置は、
同一人を識別するのに必要な数の特徴点が含まれる予め
定められた一定範囲の皮膚紋理を採取する採取手段と、
前記採取手段により採取された皮膚紋理から特徴点を抽
出する抽出手段と、予め複数箇所の皮膚紋理を前記採取
手段により順次採取して登録しておく登録者について、
前記抽出手段により抽出された前記複数箇所の皮膚紋理
それぞれの特徴点の情報を記憶する記憶手段と、前記採
取手段により採取された識別対象者の皮膚紋理から前記
抽出手段により抽出された特徴点の情報と前記記憶手段
に記憶された特徴点の情報とを比較して、前記登録者の
皮膚紋理と前記識別対象者の皮膚紋理とが同一か否かを
判断する判断手段であって、前記識別対象者が順次与え
る皮膚紋理から抽出される特徴点の情報に対し、それぞ
れの皮膚紋理が与えられた順序と同一の順序において前
記採取手段により採取された前記登録者の皮膚紋理の特
徴点の情報を前記記憶手段から読み出して比較の対象と
する判断手段とを有する。そして、前記採取手段により
順次採取した前記複数箇所の皮膚紋理と前記識別対象者
が順次与えた皮膚紋理とが同一と判断されるときに、前
記識別対象者を前記登録者と同一人と識別する。すなわ
ち、前記識別対象者が順次与える各皮膚紋理に対し、前
記記憶手段に特徴点の情報が記憶されている前記登録者
の前記複数箇所の皮膚紋理のうち、当該各皮膚紋理を前
記識別対象者が与えた順序に対応する採取順序で採取さ
れたものを比較の対象として、前記識別対象者の皮膚紋
理(の特徴点の情報)と登録者の皮膚紋理(の特徴点の
情報)とを順次比較していき、それぞれの順序が対応す
る皮膚紋理同士が同一であるときに、前記識別対象者が
前記登録者と同一人であると識別する。
【0016】ここで、前記抽出手段は、特徴点として、
皮膚紋理における開始点、終止点、分岐点、接合点、
点、短線、島形線及び損傷を抽出するものとしてもよ
い。また、前記一定範囲は、皮膚紋理の中央部分1cm
としてもよい。皮膚紋理における開始点、終止点、分
岐点、接合点、点、短線、島形線及び損傷を特徴点とす
ると、指紋を始めとする皮膚紋理の中央部分1cm
度の範囲には、それらの特徴点が少なくとも12点以上
は含まれる。この12点という特徴点は、同一人を識別
するのに必要な数の特徴点に該当する。
【0017】さらに、前記採取手段は、皮膚紋理の画像
を取得する画像取得手段と、前記画像取得手段の画像取
得領域に前記一定範囲の皮膚紋理の位置を固定する固定
手段とを有するものとしてもよい。この場合、前記固定
手段は、一方の面上に圧着された皮膚紋理を他方の面側
において前記画像取得手段に示す透明部材や、前記一定
範囲の皮膚紋理外の皮膚を引っ張り、平面状に張られた
皮膚紋理を前記画像取得手段に対して示す皮膚紋理外部
材等を有するものとしてもよい。
【0018】
【発明の実施の形態】<基本構成>以下、図面を参照し
つつ本発明の実施の形態について説明する。図1は、本
発明の一実施形態による個人識別装置の基本的な構成を
示す図である。本個人識別装置は、図示のように圧着式
指紋採取器1及び指紋照合処理装置2によって構成され
ており、圧着式指紋採取器1で指紋を採取し、その指紋
の登録ないし照合を指紋照合処理装置2で行って照合結
果(個人識別の結果)を出力するものとなっている。
【0019】(1)圧着式指紋採取器1の構成概念 圧着式指紋採取器1は、予め定められた一定範囲の指紋
を採取する指紋採取手段であり、指紋の登録ないし照合
をしようとする者が自身の指(指紋)を圧着させる所定
の指紋採取面を有し、その指紋採取面に圧着されて平面
化された指紋の前記一定範囲分を採取する。ここにいう
一定範囲とは、指紋の照合によって同一人を識別するの
に必要な指紋の特徴点を含む面積分の指紋領域であり、
同一人識別に理論上必要とされる個数分の特徴点を抽出
し得る範囲とする。この範囲は、採取する指紋部位にお
いて少なくとも前記個数分の特徴点が含まれるものと認
められる必要面積を経験ないし実験等から決定すること
によって定める。
【0020】ここで、指紋の特徴点としては、一般的に
は隆線の端点と分岐点の2種類が用いられるが、本実施
形態では、それら2種類の特徴点以外の特徴点も利用す
ることとし、図2に示すような8種類の特徴点を用いる
ことにする。これらの各特徴点の意味内容は次の通りで
ある。 開始点:時計回りの方向を基準として隆線が現れ始め
ている端点 終止点:時計回りの方向を基準として隆線が終止して
いる端点 分岐点:時計回りの方向を基準として隆線が1本から
2本に分岐している位置の点 接合点:時計回りの方向を基準として隆線が2本から
1本に接合している位置の点 点 :隆線外にある孤立単独の隆点 短線 :短い隆線(を表す点) 島形線:分岐した隆線がもとの隆線に接合して形成さ
れている島形紋様(を表す点) 損傷 :永久的損傷の傷跡(を表す点) なお、短線、島形線及び損傷を特定位置の特徴点
として取り扱うには、例えば、それぞれの中点、中心点
若しくは重心点又は周囲との境界点等を適宜用いること
にすればよい。
【0021】上記8種類の特徴点は、各人の指紋を始め
とする皮膚紋理(身体紋様)において固有の位置に存在
し、その分布及び配置又は組合せを照合することによっ
て極めて精度の高い個人識別を行うことができる。人間
の一つの指紋には、上記8種類の特徴点を合計すると平
均100点程度の特徴点があり、10個の指紋(10本
の指)があれば特徴点が1点は合致するといわれてい
る。そこで、本実施形態では、同一人識別に理論上必要
な特徴点の個数を12とする。特徴点が12点合致する
ためには1012=1兆本の指が必要なので、これを人
間一人当たりの指の本数10で除すると1000億人と
なる。すなわち、1000億人の人間がいなければ12
点の特徴点がすべて合致する別人は存在せず、この10
00億人という人数は現在の世界の人口約65億人に対
して遥かに多いので、同一人か否かを識別するには12
点の特徴点照合で十分といえる。このように特徴点を1
2点で足りるとする理論は、犯罪捜査等における分野で
は既に確立されている確率論であり、日本国の警察は勿
論、米国の連邦捜査局(FBI(Federal Bureau of Inv
estigation))等、世界の警察の多くが12点の特徴点
照合による手法(12点合致法)を人物特定に採用して
いる。
【0022】また、押捺された指紋に存在する特徴点に
ついて発明者が実験精査した結果、上記8種類の特徴点
を用いる場合には、特徴点の少ない者であっても指紋の
中央部分1cmの範囲から十分に12点以上の特徴点
を抽出できることが明らかとなった。ここで、指紋の中
央部分1cmとは、爪の生え際における横方向中点の
指紋側(爪の反対側)における対応点を中心とした面積
1cm分の領域である。この実験結果に基づき、本実
施形態においては、少なくとも12点の特徴点(理論上
必要とされる個数分の特徴点)が含まれる指紋部位及び
その必要面積として、その指紋の中央部分1cmとい
う狭い面積の小領域を採用することとし、これを上記一
定範囲として圧着式指紋採取器1が指紋を採取する。
【0023】(2)圧着式指紋採取器1の具体的構成 以上のような考え方に基づく圧着式指紋採取器1の具体
的構成を図3に示す。この図に示すように、圧着式指紋
採取器1は、横断面が下側をやや狭くした略U字状とな
っている指紋圧着用部材10と、そのやや狭くした下側
を撮影するように指紋圧着用部材10に向けられた指紋
撮影機11とを有し、これらが所定の位置に設置されて
構成されている。
【0024】指紋圧着用部材10は、透明アクリル板等
の透明部材を接合ないし成型して構成されており、下側
の圧着部透明板10aに面積1cmの視認可能な正方
形印SQMが付され、上側の開口部から指を下に入れて
指紋の中央部分が正方形印SQMに位置するように指紋
を圧着部透明板10aに圧着させるものとなっている。
図4には、この指紋圧着用部材10の上面図(a)、前
面図(b)、下面図(c)及び右側面図(d)を(破線
により各面図中の部位を対応させて)示してある(な
お、背面図は前面図(b)と同一であり、左側面図は右
側面図(d)と同一である)。これらの図にも示すよう
に、指紋圧着用部材10は、圧着部透明板10aの左右
それぞれの側縁端からやや側方へ傾いて立設された側壁
板10WL、10WRを有し、側壁板10WL、10WRの上端
において圧着部透明板10aと平行な側方向へそれぞれ
水平板10PL、10PRが延設された構造になっている。
この構造により、指を入れる部分の横方向は初めはやや
広くて次第に狭くなっていき、指紋の圧着部である圧着
部透明板10aは開口部よりも横方向がやや狭くなって
いる。正方形印SQMは、圧着部透明板10aの中央部
に付されており、図4中右側上段の一点鎖線円部分拡大
図にも示したように、その四辺の各中点(0.5cmの
位置)からは外側へ視認可能な縦線VL1、VL2、横
線CL1、CL2が引かれている。
【0025】また、図3の指紋撮影機11は、正方形印
SQMの領域が撮影面となるように設置されており、圧
着部透明板10aを介して圧着平面化された指紋の2次
元画像を下方から撮影する。すなわち、この指紋撮影機
11と上記指紋圧着用部材10で構成された圧着式指紋
採取器1は、圧着部透明板10aの指紋圧着面(上面)
を指紋採取面とし、かつ、面積1cmの正方形印SQ
M内の領域を指紋採取用の一定範囲として、撮影により
指紋を採取するものとなっている。指紋撮影機11は、
撮影した指紋の2次元画像を表す指紋情報を図1の指紋
照合処理装置2へ供給する。ここで、圧着部透明板10
aは透明な部材であり、これを介した(指紋圧着面裏側
からの)指紋撮影は任意の画像読取形態で行うことがで
きるので、指紋撮影機11は、例えば、指紋照合処理装
置2と接続されたCCD(ChargeCoupled Device)カメ
ラ等によって構成することができる。この場合、CCD
カメラで撮像した指紋の画像データを指紋情報として取
得するが、そのCCDカメラの撮像動作を指紋照合処理
装置2から制御するようにしてもよい。
【0026】なお、指紋は、0.10mm〜0.20m
mという極めて繊細で複雑な隆線から構成されているの
で、指紋撮影機11としては、かかる指紋の隆線を捉え
ることが可能な分解能を有する画像読取手段を用いるよ
うにする。指紋撮影機11の性能等に応じて正方形印S
QMと指紋撮影機11との間に拡大鏡等の光学的素子を
介在させることにより、指紋の隆線に対して必要な分解
能を確保することとしてもよい。本実施形態では、指紋
を採取する一定範囲を1cmという小領域に限定して
いるので、指紋の画像を高い分解能で取得するようにし
ても、画像のデータ量はさほど多くはならない。
【0027】(3)指紋照合処理装置2の構成 一方、指紋照合処理装置2は、図1中に示すように指示
入力部20、情報処理部21及び記憶部22を有し、上
記圧着式指紋採取器1から供給される指紋情報を処理す
ることにより、採取された指紋の登録や照合等の処理を
行う。
【0028】指示入力部20は、情報処理部21に対し
て外部から指紋の登録又は照合の処理動作に係る指示入
力を行うための入力手段であり、指示者(指紋の登録や
照合等をしようとする者)による入力を受け付ける所定
のボタンないしキーボード等によって構成されている。
情報処理部21は、その内部での情報処理や外部との情
報授受を司る演算手段、ROM等の不揮発性メモリや更
新可能に情報を記憶するRAM等の半導体メモリで構成
された記憶手段、及び内部での各動作を制御する制御手
段を有する電子計算機等の情報処理手段であり、本個人
識別装置による各処理動作(後述)を実行させるための
プログラムを読み込ませたコンピュータ等によって構成
される。この情報処理部21は、同プログラムによって
演算手段等が実現する制御演算処理部21a、特徴点抽
出部21b及び照合演算部21cを本個人識別装置特有
の構成として備えている。
【0029】制御演算処理部21aは、指示入力部20
からの指示入力に従って情報処理部21の処理動作を制
御する主演算処理部であり、圧着式指紋採取器1から供
給される指紋情報を取り込み、必要に応じて所定の処理
を施した後に特徴点抽出部21bへ供給する。また、制
御演算処理部21aは、記憶部22へのデータの書込及
び記憶部22からのデータの読出等も行い、指紋の照合
時には記憶部22から読み出したデータを照合処理部2
1cへ供給する。特徴点抽出部21bは、制御演算処理
部21aから指紋情報を受け、その特徴点を抽出して記
憶部22に書き込む。ここで、特徴点抽出部21bは、
上記8種類の特徴点をすべて抽出するものとなってお
り、抽出した各特徴点の種類と位置を特徴点データとし
て記憶部22に書き込む。照合演算部21cは、制御演
算処理部21a及び特徴点抽出部21bから供給される
データ(特徴点データ)に基づき、指紋の照合演算(特
徴点データの比較)を行って結果を外部へ出力する。な
お、これら制御演算処理部21a、特徴点抽出部21b
及び照合演算部21cによる処理の具体的内容について
は、後述の動作説明で改めて詳細に述べる。
【0030】記憶部22は、圧着式指紋採取器1で採取
した指紋の特徴点等のデータを登録する(記憶して保持
する)ための記憶手段である。上記情報処理部21をコ
ンピュータ等によって構成する場合、この記憶部22
は、同コンピュータに内蔵されたハードディスク等の内
部記憶装置や同コンピュータに周辺機器として接続され
た外部記憶装置等によって構成してもよい。
【0031】<動作>以上のような構成において、本個
人識別装置は、予め指紋を登録すると共に後に採取され
る指紋との照合を行うことにより、後に指紋を採取した
者が予め指紋を登録した者と同一人か否かを識別する個
人識別を行う。
【0032】(1)指紋の登録 指紋の登録を行う時には、指紋照合処理装置2において
指示入力部20から登録開始の指示入力をすると共に、
圧着式指紋採取器1において、自身の指紋を登録しよう
とする者が図5に示すように指を指紋圧着用部材10の
開口部に入れ、その指紋を(回転させたり強い力を加え
たりするようなことはせずに)圧着部透明板10aの方
へ近づける。
【0033】このとき、指紋圧着用部材10には、正方
形印SQMの左右各辺中点から外側へ横線CL1、CL
2が引かれているので、図5中の横方向破線で示すよう
に、爪の生え際をこれらの横線CL1及びCL2の位置
に合わせる(爪の生え際が横線CL1及びCL2と一直
線上になるようにする)。また、正方形印SQMの上下
各辺中点から外側へ縦線VL1、VL2が引かれている
ので、図5中の縦方向破線で示すように、指の横方向中
心をこれらの縦線VL1及びVL2の位置に合わせる
(例えば爪の先端部の中央等が縦線VL1及びVL2と
一直線上になるようにする)。これにより、爪の生え際
における横方向中点の指紋側における対応点、すなわ
ち、指紋の中央は、正方形印SQMの中心と合致するよ
うに位置決めされ、指紋が圧着部透明板10aに到達し
たときに指紋の中央部分1cmの範囲を正方形印SQ
Mの位置に合わせることができる。
【0034】さらに、指紋圧着用部材10は、開口部の
横方向が初めはやや広くて圧着部透明板10aの所では
やや狭くなっているので、指を開口部へ入れていくと側
壁板10WL及び10WRによって指の横方向位置が中央に
規制されていく。これにより、上記縦線VL1及びVL
2への位置合わせに加えて強制的に横方向の位置ずれが
抑えられ、より精確に指紋の中央部分1cmの範囲が
正方形印SQMに位置するようにすることができる。
【0035】そして、側壁板10WL及び10WRにより指
の横方向位置が中央に規制されていくと、この初めはや
や広くて圧着部透明板10aの所でやや狭くなっている
という開口部の構成により、やがて側壁板10WL及び1
0WRと指の左右側面とが擦れ合い、その摩擦力によって
指紋がやや爪側に引っ張られる。これにより、指の皮膚
が引き伸ばされて指ないし指紋のしわや弾力による特徴
点のずれ等が解消され、指紋は、圧着部透明板10aに
到達したとき(圧着されたとき)には平面状に張られて
特徴点が明瞭なものとなる。
【0036】指紋の採取において位置ずれは大敵であ
り、理論上の精度を担保するためには位置ずれに対して
最大限の配慮が必要である。本実施形態では、指紋圧着
用部材10の構成により上述のように位置ずれを防止
し、かつ、指紋の特徴点を明瞭としつつ、指を一定の位
置に固定して指紋の中央部分1cmの範囲を容易かつ
適切に正方形印SQMの位置に合わせることができる。
【0037】このように指紋が位置を合わされて圧着部
透明板10aに圧着された状態で固定されると、図6に
示すような正方形印SQMの領域内にある中央部分1c
の指紋が指紋撮影機11により撮影されて採取され
る。この採取(撮影)された指紋の2次元画像を表す指
紋情報は指紋照合処理装置2へ供給され、指示入力部2
0から登録開始の上記指示入力を受けている情報処理部
21において、供給された指紋情報が制御演算処理部2
1aにより取り込まれる。
【0038】制御演算処理部21aは、取り込んだ指紋
情報を特徴点抽出部21bへ供給するが、必要に応じて
所定の処理を行う。ここで制御演算処理部21aが行う
所定の処理とは、画像データとして供給される指紋情報
を上記8種類の特徴点抽出に適した情報形態とする処理
であり、指紋撮影機11の画像読取形態や出力データ形
式、特徴点抽出部21bでの特徴点抽出形態等に応じて
適宜定める(したがって、これらの形態等の如何によっ
ては必ずしも必要な処理ではなく、取り込んだ指紋情報
をそのまま特徴点抽出部へ供給してもよい)。
【0039】簡易な例としては、指紋撮影機11として
所定の階調で画像を撮影するものを用いると共に、特徴
点抽出部21bが指紋の隆部と伏部(2値画像)によっ
て特徴点を判別するようにし、制御演算処理部21aと
しては、フィルタリング等によって指紋情報中の各画素
を2値化し、撮影された指紋(中央部分1cmの範
囲)の隆線分布を隆部と伏部のみで表した2値画像デー
タにして特徴点抽出部21bへ供給するものとする。あ
るいは、制御演算処理部21aとしては指紋情報をその
まま特徴点抽出部へ供給することとし、特徴点抽出部2
1bが例えば上記8種類の特徴点それぞれ(を表す画
像)をマザーウェーブレットとして指紋画像中からウェ
ーブレット変換により特徴点を抽出するようにしてもよ
い。
【0040】特徴点抽出に適した情報形態の指紋情報が
特徴点抽出部21bへ供給されると、特徴点抽出部21
bは、その指紋情報から上記8種類の特徴点(すなわ
ち、開始点、終止点、分岐点、接合点、点、短線、島形
線及び損傷)を抽出する。上述したように、指紋の中央
部分1cmの範囲からは(特徴点の少ない者であって
も)十分に12点以上の特徴点を抽出できるので、特徴
点抽出部21bにおいては少なくとも12点以上の特徴
点が抽出される。特徴点抽出部21bは、それらの抽出
した特徴点のそれぞれの種類と位置を特徴点データとし
て記憶部22に書き込む。ここで書き込むそれぞれの特
徴点の位置は、例えば、指紋情報が表す画像中の位置座
標や画素の番号等とすればよい。これにより、指紋の中
央部分1cmの範囲にある少なくとも12点以上の特
徴点について特徴点データ(種類と位置)が記憶部22
に記憶され、圧着式指紋採取器1で採取した指紋が登録
されたことになる。なお、特徴点データ中の特徴点につ
いては、抽出されたものをすべて含めることとしてもよ
いが、含める特徴点の数を12点以上の一定数に予め定
めておくことにしてもよい。
【0041】(2)指紋の照合 以上のようにして指紋を登録した後に指紋の照合を行う
時には、指紋照合処理装置2において指示入力部20か
ら照合開始の指示入力をすると共に、登録されている指
紋(以下「登録指紋」という。)と自身の指紋との照合
をしようとする者(以下「照合対象者」という。)が上
記指紋の登録の場合と同様に指を指紋圧着用部材10の
開口部に入れ、爪の生え際、指の横方向中心をそれぞれ
横線CL1及びCL2、縦線VL1及びVL2に合わせ
て指紋を圧着部透明板10aの方へ近づける。
【0042】これにより、照合対象者の指紋(以下「照
合対象指紋」という。)の中央が上記同様に正方形印S
QMの中心に位置決めされ、精確に照合対象指紋の中央
部分1cmの範囲を正方形印SQMの位置に合わせる
ことができる。また、指ないし指紋のしわや弾力による
特徴点のずれ等も上記同様に解消され、圧着部透明板1
0aに圧着される照合対象指紋を平面状に張られた特徴
点が明瞭な状態にすることができる。そして、このよう
に位置を合わされて圧着部透明板10aに圧着された照
合対象指紋は上記同様に指紋撮影機11により撮影さ
れ、その撮影された指紋(正方形印SQMの領域内にあ
る照合対象指紋の中央部分1cmの範囲)の指紋情報
が指紋照合処理装置2へ供給されると、指示入力部20
から照合開始の上記指示入力を受けている情報処理部2
1において、供給された指紋情報を制御演算処理部21
aが取り込む。
【0043】このとき、制御演算処理部21aは、取り
込んだ指紋情報を上記同様に(必要に応じて所定の処理
を施した後に)特徴点抽出部21bへ供給すると共に、
記憶部22に記憶保持されている登録指紋の特徴点デー
タを読み出し、照合演算部21cへ供給する。制御演算
処理部21aから指紋情報を受けた特徴点抽出部21b
では、その指紋情報から上記同様に8種類の特徴点がそ
れぞれ抽出され、これによって上記照合対象指紋の特徴
点データ(照合対象指紋の中央部分1cmにある各特
徴点の種類と位置)が得られるが、特徴点抽出部21b
は、その特徴点データを記憶部22には書き込まず、照
合演算部21cへ供給する。
【0044】すると照合演算部21cでは、供給された
特徴点データに基づいて指紋の照合演算が実行される。
すなわち、照合演算部21cは、制御演算処理部21a
から受けた登録指紋の特徴点データと特徴点抽出部21
bから受けた照合対象指紋の特徴点データとを比較し、
両者の類似度(登録指紋と照合対象指紋の特徴点分布の
類似度合い)を評価する(同一指紋と認められる類似度
の基準を予め定めておき、両者の類似度がその基準を上
回っていれば登録指紋と照合対象指紋を同一と認定す
る)。
【0045】具体的には、登録指紋の特徴点データ中に
ある各種特徴点に対応する特徴点が照合対象指紋の特徴
点データ中にあるか否かを判断し、対応する特徴点の存
在数やそれらの対応する特徴点間の位置関係(近さ)等
から両者の類似の度合いを算出する。例えば、登録指紋
の特徴点データ中にある特徴点と同一種類の特徴点が照
合対象指紋の特徴点データ中にあるか否かを判断し、登
録指紋の特徴点データ中にある特徴点位置と照合対象指
紋の特徴点データ中にある同一種類の特徴点位置との距
離を計算する。そして、登録指紋の特徴点データと照合
対象指紋の特徴点データの双方に共通する同一種類の特
徴点が(少なくとも)12点あり、かつ、それら12点
それぞれの登録指紋における位置と照合対象指紋におけ
る位置との距離が一定値以下である場合には、照合対象
指紋を登録指紋と同一の指紋と判断する。これに対し、
双方に共通する同一種類の特徴点が12点に満たない場
合や前記距離が前記一定値を超えている場合には、照合
対象指紋を登録指紋と同一の指紋でないと判断する。な
お、前記一定値は、同一の特徴点とみなし得る特徴点位
置の誤差として予め定めておく。
【0046】今、照合対象者が上記指紋の登録を行った
者と同一人であったとすると、登録指紋の特徴点データ
と照合対象指紋の特徴点データの双方には、その者の指
紋における12点以上の特徴点の種類が含まれている。
また、本個人識別装置では、上述したように位置ずれを
抑えて精確に指紋を採取できるので、それら12点以上
の特徴点それぞれについて、登録指紋の特徴点データ中
に含まれる位置と照合対象指紋の特徴点データ中に含ま
れる位置とが極めて近い。したがって、照合演算部21
cの照合演算においては、登録指紋と照合対象指紋に同
一種類の特徴点が(少なくとも)12点あると認めら
れ、かつ、それらの登録指紋での位置と照合対象指紋で
の位置との距離が前記一定値以下であると認められるの
で、照合対象指紋が登録指紋と同一の指紋と判断され
る。これにより、情報処理部21(照合演算部21c)
からは、照合対象指紋が登録指紋と同一である旨、すな
わち、照合対象者が予め指紋を登録した者と同一人であ
ることを知らせる照合結果出力がなされる。
【0047】これに対し、照合対象者が上記指紋の登録
を行った者と同一人でなかったとすると、必要な特徴点
を12点とする上記理論において述べたように、照合対
象指紋の特徴点データには、登録指紋の特徴点データに
おける特徴点に対応する特徴点が12点以上含まれるこ
とはない。したがって、照合演算部21cの照合演算に
おいては、登録指紋と照合対象指紋に同一種類の特徴点
が(少なくとも)12点あるとは認められず、あるい
は、種類として同一の特徴点が12点あったとしてもそ
れらの位置までが一致することはなく、登録指紋での位
置と照合対象指紋での位置との距離が前記一定値以下で
あるとは認められない。このため、照合対象指紋は登録
指紋と同一の指紋でないと判断され、情報処理部21か
らは、照合対象指紋が登録指紋と同一でない旨、すなわ
ち、照合対象者が予め指紋を登録した者と同一人ではな
いことを知らせる照合結果出力がなされる(あるいは、
照合対象者が予め指紋を登録した者と同一人であること
を知らせる上記照合結果出力がなされない)。
【0048】本個人識別装置は、以上のようにして指紋
の登録と照合を行い、照合対象者が予め指紋を登録した
者と同一人であるか否かを識別する。そして、その識別
のために用いる指紋を中央部分1cmという狭い範囲
のものとしているので、取り扱うデータの量が少ない。
したがって、識別の処理における照合等の演算量が少な
く、短時間で同一人の個人識別を行うことができる。ま
た、指紋の中央部分1cmは、上述したように実験な
いし経験から個人識別に必要な特徴点を十分に含むと認
められた根拠のある小領域であり、できるだけ多くの特
徴点を得ようとして採用されていた従来の広い指紋領域
とは本質的に異なる。本個人識別装置では、このような
徒に広過ぎない必要かつ十分な一定範囲の指紋を採取し
ており、かつ、その一定範囲に対して上述したように指
紋の位置を精確に合わせて容易に指紋を採取(撮影)す
ることができるので、絶対的な位置ずれの量による誤差
が低減されると共に不必要に多い範囲に起因する誤差
(同範囲における特徴点の抽出誤りや位置ずれ等)を生
じさせない一方で、精確な識別を可能にする特徴点数は
確保される。これにより、広い範囲の特徴点を得る場合
よりも却って個人識別の精度は向上し、精確な個人識別
を容易に行うことができるものとなっている。
【0049】なお、識別の結果として情報処理部21か
ら出力される照合結果は、様々な形態で利用することが
できる。例えば、情報処理部21を所定のディスプレイ
等の表示手段に接続して個人識別結果を表示させたり、
スピーカ等の音声出力手段に接続して音で個人識別結果
を報知したりしてもよい。あるいは、種々の鍵や設備利
用許否等の制御手段に情報処理部21を接続し、その開
閉制御や許否決定等に個人識別結果を利用したりしても
よい(利用等の具体例についてはさらに後述する)。
【0050】<応用・変形>次に、上述した基本構成の
個人識別装置を応用ないし変形した種々の形態による個
人識別について説明する。
【0051】A.皮膚紋理の複数箇所登録とその照合 指紋は、忘れることも落とすこともなく各個人が常時携
帯している身体の一部であり、各個人の指紋は、当該各
個人を識別証明できる世界でただ一つしかない絶対的な
ものである。したがって、指紋の照合により同一人を識
別するためには、理論的には各個人につき一つの指紋を
登録しておけば十分といえる。しかしながら実際には、
その登録した指紋をコピーしたりすること等によって当
該指紋の義指が偽造され、照合に悪用される虞がある
(他人の印章指紋等からゼラチン等で義指が偽造される
ことがある)。また、極端な場合としては、指紋を登録
した者の身体から指だけが切り離されて盗用されること
も考えられる。
【0052】そこで、上記個人識別装置の応用例とし
て、指紋を始めとする身体の皮膚紋理を一個人につき複
数箇所登録することとし、登録する複数箇所の皮膚紋理
の組合せとそれら皮膚紋理の登録順序とを登録者が自由
に選択する(登録者が登録する皮膚紋理を任意に選択し
てそれらの登録順序を任意に決定する)ことにする。そ
して、照合の際には、順次採取される皮膚紋理と照合す
る皮膚紋理として登録順序が先のものを順に用いること
により、登録されている複数箇所の皮膚紋理を登録した
順序で入力しなければならないことにしておき、それら
複数箇所の皮膚紋理の登録順序を登録者の暗証として利
用する。
【0053】ここにいう皮膚紋理として、本応用例で
は、図7中の各符号で示す手掌部紋様の各部位と図8中
の各符号で示す足裏紋様の各部位を利用する。これらの
図において各符号が示す部位(の名称)は次の通りであ
る(ただし、図7、図8は、それぞれ手掌部、足裏を平
面上に投影した状態で示しているので、実物とは左右が
逆になっている)。
【0054】手掌部紋様の各部位(図7) ・M1、M2、M3、M4、M5…左手各指の末節部
(指紋) ・T1、T2、T3、T4…拇指を除く左手各指の中節
部 ・K1、K2、K3、K4、K5…左手各指の基節部 ・S1…左手の示指基底部 ・T′1…左手の中指基底部 ・K′1…左手の環指基底部 ・S′1…左手の小指基底部 ・S″1…左手の小指球部 ・B1…左手の拇指球部 ・M6、M7、M8、M9、M10…右手各指の末節部
(指紋) ・T6、T7、T8、T9…拇指を除く右手各指の中節
部 ・K6、K7、K8、K9、K10…右手各指の基節部 ・S2…右手の示指基底部 ・T′2…右手の中指基底部 ・K′2…右手の環指基底部 ・S′2…右手の小指基底部 ・S″2…右手の小指球部 ・B2…右手の拇指球部
【0055】足裏紋様の各部位(図8) ・D1、D2、D3、D4、D5…左足の第二趾、第三
趾、第四趾、第五趾、第一趾(母趾) ・I1、I2、I3、I4、I5…左足の第二趾間紋、
第三趾間紋、第四趾間紋、第五趾間紋、第一趾間紋 ・B′1…左足の母趾球部 ・N1…左足の三叉線 ・Y1…左足の小趾球部 ・O1…左足の踵骨紋 ・U1…左足の踵部 ・D6、D7、D8、D9、D10…右足の第二趾、第
三趾、第四趾、第五趾、第一趾(母趾) ・I6、I7、I8、I9、I10…右足の第二趾間
紋、第三趾間紋、第四趾間紋、第五趾間紋、第一趾間紋 ・B′2…右足の母趾球部 ・N2…右足の三叉線 ・Y2…右足の小趾球部 ・O2…右足の踵骨紋 ・U2…右足の踵部
【0056】このように、人間には、10本の指にそれ
ぞれ指紋があり、かつ、各節紋ないし掌紋の部位が合わ
せて30箇所あるので、皮膚紋理として捉えられる部位
が手だけでも計40箇所ある。また、足裏については、
皮膚紋理として捉えられる各趾等の紋様が計30箇所あ
る。そして、これら計70箇所の部位は、それぞれ万人
不同の特徴を備えた固有の紋様を有しており、同一人の
身体中にある部位であっても同じ特徴の紋様は存在せ
ず、左右対称でもない。したがって、上記70箇所のう
ちの任意の箇所について皮膚紋理の照合をすることによ
って同一人か否かの識別をすることができ、上記70箇
所の皮膚紋理は、指紋以外のものも個人識別用の情報と
して全く同じ価値を有し、個人識別に活用するに最も適
した自然物といえるものである。各中節部、各基節部並
びに掌紋の各基底部及び各球部等にも指紋同様の隆線が
あり、これらの各部位においても(例えば2cm大の
中に)50点〜100点程度の特徴点があるので、上記
指紋の場合と同様に中央部分1cmの範囲の皮膚紋理
を採取して12点以上の特徴点を抽出することができ
る。なお、この場合の各部位の中央部としては、各部位
の形状や身体中における位置等から上記指紋の中央部に
相当する中心位置を適宜定める。
【0057】上記70箇所の(個人識別可能な)皮膚紋
理から選んだ複数箇所を登録するには、図1の個人識別
装置の構成において、その旨の指示入力が可能な指示入
力部を指示入力部20として用い、皮膚紋理の複数登録
処理が可能な情報処理部及び記憶部を情報処理部21及
び記憶部22として用いる。すなわち、指示入力部20
から皮膚紋理を複数箇所登録する旨の指示入力を行い、
これを受けた情報処理部21において、圧着式指紋採取
器1により採取される複数箇所の皮膚紋理(上記同様、
それぞれ中央部分1cmの範囲の複数の皮膚紋理)を
順次記憶部22に書き込んで登録する。例えば、一度登
録開始の指示入力があった後に、上述した圧着式指紋採
取器1での指紋の採取から記憶部22への特徴点データ
の書込までの動作を(採取する皮膚紋理を任意に選択し
て変更しつつ)繰り返すことにより、複数箇所の皮膚紋
理を記憶部22に対して採取順に書き込む。これによ
り、記憶部22には、複数箇所の皮膚紋理がそれぞれ特
徴点を抽出されて順に登録される。
【0058】例えば、示指の末節部、中指の末節部、環
指の末節部、小指の末節部、拇指の末節部という順序で
指紋を登録しようとする場合には、示指、中指、環指、
小指、拇指の順にそれぞれの指を上記同様に指紋圧着用
部材10の開口部に入れ、指紋撮影機11によりそれぞ
れの指紋を順に撮影する。すると、図9に示したように
各指の指紋が図中の矢印で示す順序で採取され、それぞ
れの指紋の指紋情報から特徴点が情報処理部21の特徴
点抽出部21bにより上記同様に抽出されて特徴点デー
タが記憶部22に書き込まれる。これにより、記憶部2
2には、示指の末節部を第1番目の登録指紋、中指の末
節部を第2番目の登録指紋、環指の末節部を第3番目の
登録指紋、小指の末節部を第4番目の登録指紋、拇指の
末節部を第5番目の登録指紋として、それぞれの指紋が
登録される。
【0059】そして、照合を行う時には、照合開始の指
示入力をした後に、登録時に指紋を採取したのと同じ順
序で照合対象者が自身の皮膚紋理を圧着式指紋採取器1
に採取させる。このとき、指紋照合処理装置2において
は、圧着式指紋採取器1から供給される複数箇所の皮膚
紋理について、それらの供給順序と記憶部22に登録さ
れている皮膚紋理の登録順序とを対応させつつ、供給さ
れるそれぞれの皮膚紋理から特徴点を抽出し、対応する
登録順序の皮膚紋理に係る特徴点データとの照合演算を
上記同様に実行するようにする。これにより、情報処理
部21は、圧着式指紋採取器1から供給された複数箇所
の皮膚紋理と登録されている複数箇所の皮膚紋理とがす
べて同一であると判断した場合(皮膚紋理を供給された
順に照合し、それぞれの皮膚紋理が登録されているもの
と同一であると認めた場合)にのみ、照合対象者が指紋
を登録した者と同一人であることを知らせる照合結果を
出力することとする。
【0060】例えば、上記図9の指紋が登録され、それ
らを登録した者が照合対象者として照合を行う場合に
は、示指、中指、環指、小指、拇指という登録時と同じ
順序でそれぞれの指を指紋圧着用部材10の開口部に入
れ、指紋撮影機11によりそれぞれの指紋を順に撮影す
る。すると、示指の末節部、中指の末節部、環指の末節
部、小指の末節部、拇指の末節部という順序でそれぞれ
の指紋情報が指紋照合処理装置2へ供給され、指紋照合
処理装置2においては、示指の末節部と第1番目の登録
指紋、中指の末節部と第2番目の登録指紋、環指の末節
部と第3番目の登録指紋、小指の末節部と第4番目の登
録指紋、拇指の末節部と第5番目の登録指紋という順序
でそれぞれの特徴点データを比較する照合演算が実行さ
れる。この場合の照合演算では、照合対象指紋の順序と
登録指紋の順序とが正しく対応しており(一致してお
り)、かつ、照合対象者が登録をした者と同一人である
ことから特徴点の種類と位置も合致するので、供給され
た複数の照合対象指紋と複数の登録指紋とがすべて同一
と判断される。したがって、情報処理部21(照合演算
部21c)からは、照合対象者が予め指紋を登録した者
(複数の指紋を自由に選択して登録した者)と同一人で
あることを知らせる照合結果出力がなされる。
【0061】これに対し、登録されているすべての皮膚
紋理が採取されない場合、あるいは、登録されているす
べての皮膚紋理は採取されたがその採取順序が登録順序
と異なる場合には、採取された皮膚紋理と登録されてい
る複数箇所の皮膚紋理とが照合演算において同一とは認
められず、照合対象者が予め登録をした者と同一人でな
いことを知らせる照合結果出力がなされる(同一人であ
ることを知らせる照合結果出力がなされない)。したが
って、例えば、上記図9の指紋が登録された場合におい
ては、図中に示した示指の末節部、中指の末節部、環指
の末節部、小指の末節部及び拇指の末節部のうちの一部
ないしすべてが用意されたとしても(第三者がコピー等
をして偽造したり、それらの指を登録者から切り離して
入手したりしても)、それらの部位の登録順序が分から
なければ、同一人であるとの識別結果を得ることはでき
ない。
【0062】このように、上記70箇所の皮膚紋理から
登録者が自由に選択したものを複数任意に登録し、その
登録順序を秘密にすることにより、登録順序が登録者の
暗証になる。すなわち、どの指(皮膚紋理)を選び、ど
の順序で照合するのかということを本人しか知らない暗
証番号として利用できる。これにより、登録順序に暗号
としての働きが期待され、登録順序を暗証番号として活
用することができ、暗号化された本人登録が可能にな
る。したがって、皮膚紋理の偽造ができたとしても、登
録順序の情報までをも入手しなければ、第三者は、自身
と予め登録をした者とが同一人と認定される個人識別結
果を得ることはできない。
【0063】本応用例において、皮膚紋理の登録順序な
いし選択する皮膚紋理の組合せは、登録可能な対象を1
0本の指の指紋だけにした場合でも、2指を使えば10
=100通り、3指を使えば10=1000通りと
なり、10指すべてを使うこととすれば1010=10
0億通りになる。そして、手だけの上記40箇所の皮膚
紋理を登録可能な対象として使うことにすれば、皮膚紋
理の登録順序ないし選択する皮膚紋理の組合せは天文学
的数字となり、上記70箇所の皮膚紋理をすべて登録可
能な対象として使えば、その数はさらに膨大なものとな
る。したがって、登録可能な対象や使う皮膚紋理の数
は、それぞれの場面で要求される個人識別の厳密性等に
応じて適宜決定することができ、厳重な鍵等の極めて厳
密な個人識別が要求される場合にも対応することができ
る。
【0064】また、登録する皮膚紋理の任意選択と登録
順序の任意決定を行うことにより、安全性が一層高まる
ことになり、さらに、暗号の付加によって同一指の紋様
であっても末節部、中節部、基節部の3箇所を活用でき
るので、それらの組合せを変えるだけでも登録内容を複
雑にして解読を困難にすることができる。例えば、2指
6部位をランダムに活用して暗号化をすれば、おおよそ
解読は困難になる。
【0065】B.記憶部への種々の情報登録形態 (1)複数人についての登録 上記個人識別装置においては、複数人の指紋(上記A.
の場合では複数人それぞれの複数箇所の皮膚紋理)を予
め登録しておき、それらの複数人それぞれに対して個人
識別を行うこととしてもよい。このような個人識別を行
う場合には、例えば、各登録者の指紋を登録する際に、
当該各登録者を特定する暗証番号等の所定の情報を指示
入力部20から入力させ、その情報を制御演算処理部2
1aが当該各登録者の特徴点データに付加して登録する
(当該各登録者の特徴点データのヘッダ等として記憶部
22に書き込む)。そして、照合の際には、その情報を
照合対象者が指示入力部20から入力することとし、こ
れに基づいて制御演算処理部21aが当該照合対象者に
より照合を求められている登録指紋の特徴点データを記
憶部22から読み出し、照合演算部21cへ供給するよ
うにする。
【0066】あるいは、かかる登録者を特定する情報を
登録しないことにしてもよい。この場合における照合で
は、例えば、情報処理部21で照合対象指紋をそれぞれ
の登録指紋と上記同様に照合し、照合対象指紋がいずれ
かの登録指紋と同一であると認められるときにその旨の
識別結果出力をするようにしてもよい。
【0067】(2)指紋情報等の利用 上記個人識別装置では、特徴点抽出部21bが記憶部2
2に特徴点データを書き込むこととしたが、これに加え
て制御演算処理部21aが指紋情報自体を記憶部22に
書き込んだり外部へ出力したりするようにしてもよい。
指紋情報自体は採取した指紋の中央部分1cmの画像
を表す情報なので、採取した指紋のそれぞれの指紋情報
を記憶しておいて指示入力部20からの指示等に応じて
外部へ出力する(あるいは採取してそのまま外部へ出力
する)こととすれば、採取した指紋の画像を様々な形態
で利用することができる。
【0068】例えば、上記個人識別装置では、採取する
指紋を中央部分1cmの範囲に限定しているので、上
述したように機械的な演算処理による照合が容易となっ
ており、このことは人手による目視での肉眼照合対して
も同様である。すなわち、上記個人識別装置によって取
得された中央部分1cmの指紋の画像を利用すれば、
肉眼による照合確認も容易に行うことができる。具体的
には、指紋情報が表す画像をディスプレイ等の表示手段
に表示させたり、プリンタ等の印刷手段に出力したり、
さらに必要に応じて拡大したりすることにより、肉眼で
照合確認をすることが可能になる。このような形態は、
指紋を照合する手法として極めて簡便な形態であり、複
雑な機器類を用いる必要もないので、低廉なコストでの
同一人識別を行うことができる。
【0069】また、指紋のみならず、上述した他の皮膚
紋理についても同様に、それらの画像を表すそれぞれの
皮膚紋理情報を利用して肉眼照合等を行うことができ、
簡便な手法による低廉なコストでの同一人識別が可能で
ある。
【0070】なお、皮膚紋理情報(上記指紋情報を含む
各部位の皮膚紋理情報)自体を利用する場合には、皮膚
紋理の各部位を記号化しておくとよい。例えば、図7及
び図8中に示した各部位の符号を各部位の記号として割
り当て、記憶部22への記憶や外部への出力等をすると
きにそれらの記号を利用して各皮膚紋理情報を分類す
る。これにより、例えば、皮膚紋理情報をコンピュータ
等の上記情報処理部21に入力する場合において、左手
示指の指紋情報(左手示指末節部の皮膚紋理情報)であ
れば「M1」、左手示指中節部の皮膚紋理情報であれば
「T1」、左手示指基節部の皮膚紋理情報であれば「K
1」、右手中指中節部の皮膚紋理情報であれば「T2」
等のように、対応する記号をヘッダ等として付加するこ
とにより情報処理を簡略化することができる。
【0071】ここで、これらの記号の付加等は、指示入
力部20からの指示等に応じて制御演算処理部21aが
行うようにしてもよく、さらに制御演算処理部21a
は、記憶部22に記憶されている各種情報を指示入力部
20からの指示等に応じて適宜変更、消去ないし追加等
することができるものとしてもよい。照合を行う際に
は、例えば、付加した記号を利用して指示入力部20か
らの指示により所望の皮膚紋理の画像を呼び出し、表示
手段の表示面上等で重合式と同様に画像をスライドさせ
ながら特徴点を照合することにより、照合対象の皮膚紋
理と登録されている皮膚紋理との間で12点以上の特徴
点が合致したときに両者を同一と識別する。
【0072】C.圧着式指紋採取器の変形例 (1)撮影形態 上述したように、圧着式指紋採取器1の指紋圧着用部材
10は、平らな面を有する透明部材(圧着部透明板10
a)に圧着させることによって指紋を平面化し、その平
面化された指紋がそのまま透明部材を介した反対側で2
次元画像として捉えられる構成になっている。このた
め、あらゆる撮影形態で容易に指紋の2次元画像を取得
することができ、CCDカメラのみならず、イメージ・
ファイバや他の光学センサ等を用いて指紋を採取するこ
ともできる。
【0073】また、上記図3に示した指紋圧着用部材1
0と指紋撮影機11の上下位置を反転させ、図10に示
すような形態で指紋の画像を撮影することとしてもよ
い。この場合、指を押し上げるようにして指紋圧着用部
材10の開口部へ入れ、圧着部透明板10aに圧着した
指紋の中央部分1cmの範囲を図示のように上方から
指紋撮影機11で撮影する。
【0074】(2)平板状の皮膚紋理圧着用部材 上述したような手掌部の各節部位ないし各掌部位や足裏
の各部位等については、上記図3の圧着式指紋採取器1
に代えて図11に示すような平板状の圧着用部材10′
で構成した圧着式指紋(皮膚紋理)採取器を用いること
としてもよい。図11の圧着用部材10′も透明アクリ
ル板等の透明部材で構成されており、中央に面積1cm
の視認可能な正方形印SQMが付され、節部や基底
部、球部等の皮膚紋理を中央部分が正方形印SQMに位
置するように圧着させるものとなっている。また、上記
指紋圧着用部材10と同様に正方形印SQMの四辺の各
中点からは外側へ視認可能な縦線VL1、VL2、横線
CL1、CL2が引かれており、皮膚紋理の中央部分を
正方形印SQMの位置に合わせることができるようにな
っている。
【0075】なお、この圧着用部材10′は、特に基底
部や球部等の皮膚紋理を採取するのに用いる。圧着され
て正方形印SQMの領域内に現れた2次元の皮膚紋理
は、上記圧着式指紋採取器1の場合と同様に指紋撮影機
11で撮影して採取する。
【0076】(3)指の太さ等への対応 上記指紋圧着用部材10の開口部は、指紋を採取する指
の太さ等に合ったサイズにしておく必要があるが、各個
人の指の大きさ(太さ等)は様々であり、特に複数人の
指紋を採取して登録しておく場合等には一個の指紋圧着
用部材10だけで対処するのが適切でなくなることも考
えられる。そこで、指紋圧着用部材10としては、例え
ば、平均的な指の大きさに合わせたもの(開口部の横幅
を平均的な指の太さに合わせたもの等)を用意しておく
と共に、それとはサイズ(開口部の横幅等)が異なる大
小のものを数個用意しておく。そして、圧着式指紋採取
器1において、指紋圧着用部材10を着脱可能にしてお
き、指紋を採取する指の大きさに合わせて適宜サイズの
合った指紋圧着用部材10を使用するようにする。
【0077】ただし、このように複数の指紋圧着用部材
10を用いる場合には、登録時と照合時に同じ指紋圧着
用部材10を用いることを担保する必要があるので、ど
の指紋圧着用部材10で撮影したかを記録しておく。例
えば、それぞれの指紋圧着用部材10に固有の識別番号
を予め割り当てておき、登録時に使用した指紋圧着用部
材10の識別番号も登録しておくことにし、照合時には
登録された識別番号に対応する指紋圧着用部材10を使
用するようにする。なお、指紋圧着用部材10の識別番
号も併せて登録しておくことにすれば、それに基づいて
複数の指紋圧着用部材10を用いる場合の情報管理も容
易に行うことができる。
【0078】D.非常時への対応 指紋は、怪我や火傷等によって破損ないし欠損すると、
個人識別用の情報として利用できなくなる場合がある。
例えば、石材業者やセメントを扱う業者等のような特殊
な職業に従事する者は、手が荒れて指紋の隆線が摩耗
し、特徴点が不鮮明になっている場合がある。また、家
庭の主婦等も稀に強い洗剤等によって手が荒れ、同様に
指紋の隆線が摩耗して特徴点が不鮮明になる場合があ
る。さらに、一般的にも損傷等により一時的な事故指紋
(損傷や摩耗等によって一時的に紋様が変わった指紋)
が出現する場合がある。
【0079】これらの場合のように、指紋が個人識別用
の情報として利用できなくなった非常時に対応するため
には、予め複数の皮膚紋理を別々に登録しておき、それ
ら登録皮膚紋理のうちのいずれかの皮膚紋理を通常時の
照合に用い、他の皮膚紋理を予備として非常時に用いる
ようにすればよい。例えば、上述した個人識別装置にお
いて、2つの指紋を別々に登録しておき、いずれか一方
の指紋を普段使う照合対象指紋とし、他方の指紋を非常
時に使う予備照合対象指紋とする。あるいは、登録順序
を暗証として複数箇所の皮膚紋理を登録する場合にあっ
ては、二通りの複数皮膚紋理の組合せ及び登録順序を選
び、それぞれの複数皮膚紋理の組合せ及び登録順序によ
る登録を予め行っておく。そして、いずれか一方の複数
皮膚紋理の組合せ及び登録順序を普段の照合に用い、他
方の複数皮膚紋理の組合せ及び登録順序を非常時の照合
に用いる。
【0080】このように複数ないし複数通りの皮膚紋理
を予め登録しておくことにより、いずれかを普段使う暗
号キーとして利用し、他をマスターキーとして利用する
ことができる。ここで、上述したように人間には手だけ
でも個人識別可能な部位が40箇所あるので、それらを
用いるだけでも非常時に備えた登録についての選択の幅
は膨大になり、上述した個人識別同様に厳密かつ安全な
非常時対策を実現することができる。
【0081】E.義指への対応強化 登録指紋のコピーにより義指が偽造されたり、登録指紋
の指だけが切り離されて盗用されたりすることに対して
は、上述したように複数箇所の皮膚紋理を登録して登録
順序を暗証とすることにより、第三者を同一人と識別す
ることを回避することができるが、これに加えて義指等
を排除するための手段をさらに設けることとしてもよ
い。
【0082】例えば、登録者の身体の一部である正規の
指(皮膚紋理)には、血流、血圧、体温等があり、義指
や切り離した指にはこれらがない。そこで、上記圧着式
指紋採取器1の設置箇所等、個人識別装置における所定
箇所に血流、血圧若しくは体温又は心臓の鼓動等を感知
するセンサを内蔵し、そのセンサの感知状態によって照
合の対象が正規の指であるかどうかを判断する。このよ
うなセンサ等の所定の検出手段を併用することにより照
合の厳密性は一層高いものとなり、義指や切り離した指
が悪用されることをより確実に防止することができる。
【0083】F.用途例 指紋等の皮膚紋理は、あらゆる分野において活用できる
ものであり、一般的な家屋や会社等の建造物、自動車等
の鍵に代わるものとして活用することができ、キャッシ
ュカード、クレジットカード及びデビットカード等のカ
ード類やパスポート等の利用における本人照合にも活用
することができる。このような様々な分野で指紋等を活
用する場合には、必要に応じて付加的な情報を指紋等と
共に登録したり、必要に応じて指紋の活用形態に適した
装置構成を設計したりすることになる。
【0084】指紋等を活用した本人照合の適切な用途と
しては、物や金銭等の財産権の保存、医療行為を始めと
する生命身体の維持等に関するシステムが挙げられる。
医療の現場では、患者の識別にバーコードが採用されつ
つあるが、指紋等を活用することができれば患者の識別
確度はより高まる。また、行政手続等における本人照合
に指紋等を活用すれば、その処理を合理的かつ簡便に行
うことができる。例えば、紛失したパスポートの再発行
に係る手続において、指紋の登録と照合を利用すれば、
合理的な本人照合を行うことができ、手続の簡略化も期
待できる。これらの他にも、指紋等の皮膚紋理は、災害
時に被災した人物の身元確認手段として活用したり、立
入禁止区域の出入り制限や車両の盗難防止等をするため
の手段として活用したりすることもでき、活用できる用
途範囲は広い。上述した個人識別装置は、かかる指紋等
を活用する様々な用途に利用することができるが、その
うちの一部の用途例を具体的に挙げれば次の通りであ
る。
【0085】(1)医療 例えば、カルテに記載されている内容等を付加情報とし
て指紋と共に登録し、患者の個人識別や情報管理等に利
用する。
【0086】(2)パスポート 申請時に、現在必要とされている書類と共に指紋を届け
出ることとし、その申請者の個人識別情報として指紋を
登録しておく。登録した指紋は、その後の再発行時の手
続等において、もとの申請者の本人照合等に利用する。
【0087】(3)災害 上記医療における用途と同様の形態から発展させるか、
上記パスポートにおける用途と同様の形態から発展させ
るか、ベースとなる仕組みによって実現のスタイルは異
なるが、いずれにしても被災者の個人識別が必要とされ
る場面であるので、被災者本人の個人識別に供する情報
を付加情報として指紋等と共に利用する。
【0088】(4)鍵の開閉、設備利用の許否等 個人識別の結果に基づき、鍵の開閉、設備利用許否の決
定、カード利用による出入り制限等を行う。例えば、一
般的な家屋や他の建造物等に設けられた出入口の鍵を電
気的な制御により開閉するものとし、その電気的な制御
を上述したような指紋による個人識別の結果に基づいて
行う。なお、これらの場合には個人情報の付加が求めら
れることは少ないが、鍵等に身分証明書の役割を果たさ
せることは可能である。
【0089】(5)車両等の盗難防止 車両等において、鍵の施錠と開錠を電子式ないし磁気式
とし、指紋を金属に転写して照合用に用い、照合結果に
基づいて鍵の施錠と開錠を制御する。機械的な鍵は用い
ず、指紋のみによって鍵の開閉がなされるようにするこ
とにより、その車両等の盗難を防止する。
【0090】なお、これらの用途においては、特に、カ
ルテの開示を求める場合、パスポートの再発行を求める
場合、鍵として登録した指紋等を変更する場合等、本人
であることを厳密に確認する必要がある場合に上述した
皮膚紋理の複数箇所登録とその照合を利用するのが好適
である。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、同
一人を識別するのに必要な数の特徴点が含まれる指紋等
の皮膚紋理の一定範囲を予め定め、皮膚紋理を予め登録
しておく登録者について前記一定範囲の皮膚紋理を採取
し、その皮膚紋理から特徴点を抽出して記憶しておくと
共に、識別対象者についても前記一定範囲の皮膚紋理を
採取し、その皮膚紋理から特徴点を抽出することとし、
それらの特徴点を比較して双方の皮膚紋理が同一か否か
を判断することにより、識別対象者が登録者と同一人か
否かを識別することとしたので、指紋等のできるだけ広
い範囲から個人識別用の情報を得ようとする場合等より
も取り扱う情報の量は少なくなるが、必要な数の特徴点
を確保しつつ個人識別がなされることになる。したがっ
て、識別を行うための演算の量を減らして処理時間を短
縮することができると共に、必要な数を確保された特徴
点により精確な個人識別を行うことができる。そして、
この個人識別は、皮膚紋理の採取範囲を予め前記一定範
囲としたことにより、徒に広い範囲の皮膚紋理を採取す
ることに起因する誤差を含まないので、却って精度が向
上したものとなっている。すなわち、本発明によれば、
皮膚紋理からの個人識別における照合等の演算量を減ら
して処理時間を短縮することができ、同時に個人識別
(皮膚紋理の照合)の精度を向上させることもできる。
【0092】また、本発明によれば、皮膚紋理(同一人
を識別するのに必要な数の特徴点が含まれる予め定めら
れた一定範囲の皮膚紋理等)を登録者の複数箇所から順
次採取し、それらの皮膚紋理からそれぞれ特徴点を抽出
して記憶しておくと共に、識別対象者が順次与える皮膚
紋理を採取し、それらの採取した皮膚紋理からもそれぞ
れ特徴点を抽出することとし、識別対象者が順次与える
皮膚紋理の特徴点と、それぞれの皮膚紋理が与えられた
順序と同一の順序において採取した登録者の皮膚紋理の
特徴点とを比較することにより、登録者の順次採取した
複数箇所の皮膚紋理と識別対象者が順次与えた皮膚紋理
とがそれぞれ同一と判断されるときに、識別対象者を登
録者と同一人と識別することとしたので、識別対象者が
登録者と同一人と識別されるためには、識別対象者が与
えるそれぞれの皮膚紋理が登録者の皮膚紋理と同一であ
るだけでなく、さらにその与える順序が登録者の皮膚紋
理を採取した順序と同一でなければならない。したがっ
て、登録者が自身の皮膚紋理から自由に選択したものを
複数任意に登録し、その登録の順序(採取した順序)を
秘密にすることにより、登録の順序が登録者の暗証にな
る。すなわち、皮膚紋理を採取する順序に暗号としての
働きが期待され、その順序を暗証番号等として活用する
ことができ、第三者としては、皮膚紋理の偽造等ができ
たとしても、さらに登録時の採取順序の情報も入手しな
ければ、自身と登録者とが同一人であるとの個人識別結
果を得ることはできない。これにより、万人不同という
指紋等の皮膚紋理の特質が十分に活用され、個人識別情
報等の偽造ないし変造や盗用等を事実上不可能にするこ
とができ、より確実かつ安全な個人識別を実現すること
ができる。
【0093】ここで、皮膚紋理の特徴点としては、開始
点、終止点、分岐点、接合点、点、短線、島形線及び損
傷を用いることができ、皮膚紋理を採取する一定範囲と
しては、皮膚紋理の中央部分1cmを採用することが
できる。例えば、指紋の中央部分1cmの範囲には、
それらの特徴点(開始点、終止点、分岐点、接合点、
点、短線、島形線及び損傷)が少なくとも12点以上は
含まれており、この12点という特徴点は、同一人を識
別するのに必要な数の特徴点に該当するので、上述した
ような個人識別を適切に行うことができる。
【0094】また、皮膚紋理の採取手段としては、皮膚
紋理の画像を取得する画像取得手段と、その画像取得領
域に一定範囲の皮膚紋理の位置を固定する固定手段とを
有するものを用いることにより、予め定めた一定範囲の
皮膚紋理を採取することが容易になる。この場合、一方
の面上に圧着された皮膚紋理を他方の面側において画像
取得手段に示す透明部材を固定手段に設けることによ
り、前記他方の面側には圧着平面化された皮膚紋理の2
次元画像が現れるので、前記透明部材を介して特徴点抽
出に適した皮膚紋理の2次元画像を容易に取得すること
ができ、画像取得手段としても様々な形態のものを利用
することができる。さらに、前記一定範囲の皮膚紋理外
の皮膚を引っ張り、平面状に張られた皮膚紋理を画像取
得手段に対して示す皮膚紋理外部材を固定手段に設ける
ことにより、皮膚のしわや弾力による特徴点の位置ずれ
等を防止することができ、特徴点の比較に基づく上記個
人識別の精度をさらに向上させることができる。
【0095】そして、本発明によれば、上述したよう
に、個人識別の精度が高く、より安全確実な個人識別が
可能である一方で、取り扱う情報の量が少なく、皮膚紋
理の画像取得にも任意の画像取得手段を利用でき、簡易
かつ適切な皮膚紋理の固定手段を設けることができるの
で、個人識別を行うのに好適な手段を簡易かつ低廉な構
成で実現することが可能であり、皮膚紋理の照合による
迅速かつ精確な個人識別を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態による個人識別装置の基
本的な構成を示した図である。
【図2】 指紋の特徴点を例示した図である。
【図3】 図1における圧着式指紋採取器1の具体的な
構成例を示した図である。
【図4】 図3における指紋圧着用部材10の構成を詳
細に示した図である。
【図5】 図3の圧着式指紋採取器1で指紋を採取する
時の形態を示した図である。
【図6】 図3の圧着式指紋採取器1により採取された
指紋の例を示した図である。
【図7】 手掌部紋様の各部位を示した図である。
【図8】 足裏紋様の各部位を示した図である。
【図9】 複数箇所の皮膚紋理を登録する場合において
採取された複数の指紋を例示した図である。
【図10】 圧着式指紋採取器1での図5とは異なる指
紋採取形態を例示した図である。
【図11】 図3の圧着式指紋採取器1に代わる他の圧
着式指紋(皮膚紋理)採取器を例示した図である。
【符号の説明】
1 圧着式指紋採取器 2 指紋照合処理装置 10 指紋圧着用部材 10′ 圧着用部材 10a 圧着部透明板 10PL、10PR 水平板 10WL、10WR 側壁板 11 指紋撮影機 20 指示入力部 21 情報処理部 21a 制御演算処理部 21b 特徴点抽出部 21c 照合演算部 22 記憶部 CL1、CL2 横線 SQM 正方形印 VL1、VL2 縦線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷川 恭一郎 東京都港区西新橋1−24−16 第2岡名ビ ル5階/10階 株式会社エス・スタッフ内 Fターム(参考) 4C038 FF01 FF05 FG01 VA07 VB12 VB14 VB22 VC01 VC05 5B043 AA09 BA02 BA03 EA05 EA07 GA02 5B047 AA25 BA02 BB04 CA12

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一人を識別するのに必要な数の特徴点
    が含まれる皮膚紋理の一定範囲を予め定め、前記一定範
    囲の皮膚紋理に基づいて個人を識別する個人識別方法。
  2. 【請求項2】 個人の複数箇所の皮膚紋理を予め順次採
    取し、その採取の順序で後に前記複数箇所の皮膚紋理を
    与えた者を前記個人と同一人と識別する個人識別方法。
  3. 【請求項3】 同一人を識別するのに必要な数の特徴点
    が含まれる予め定められた一定範囲の皮膚紋理を採取
    し、その採取した皮膚紋理から特徴点を抽出して記憶す
    る第1の過程と、 識別対象者の前記一定範囲の皮膚紋理を採取し、その採
    取した皮膚紋理から特徴点を抽出する第2の過程と、 前記第1の過程で記憶した特徴点と前記第2の過程で抽
    出した特徴点とを比較して、前記第1の過程で採取した
    皮膚紋理と前記第2の過程で採取した皮膚紋理とが同一
    か否かを判断する第3の過程とを有し、 前記第1の過程で採取した皮膚紋理と前記第2の過程で
    採取した皮膚紋理とが同一であるときに、前記識別対象
    者を前記第1の過程で皮膚紋理を採取した者と同一人と
    識別する個人識別方法。
  4. 【請求項4】 同一人を識別するのに必要な数の特徴点
    が含まれる予め定められた一定範囲の皮膚紋理を個人の
    複数箇所から順次採取し、それらの採取した皮膚紋理か
    らそれぞれ特徴点を抽出して記憶する第1の過程を有
    し、 識別対象者の前記一定範囲の皮膚紋理を採取し、その採
    取した皮膚紋理から特徴点を抽出する第2の過程と、前
    記第1の過程で記憶した特徴点と前記第2の過程で抽出
    した特徴点とを比較して、前記第1の過程で採取した皮
    膚紋理と前記第2の過程で採取した皮膚紋理とが同一か
    否かを判断する第3の過程とを、前記識別対象者が順次
    与える皮膚紋理について、それぞれの与えられた順序と
    同一の順序において前記第1の過程で採取した皮膚紋理
    の特徴点を前記第3の過程における比較の対象として繰
    り返し、 前記第1の過程で順次採取した皮膚紋理と繰り返された
    前記第2の過程で順次採取した皮膚紋理とがすべて同一
    であるときに、前記識別対象者を前記個人と同一人と識
    別する個人識別方法。
  5. 【請求項5】 同一人を識別するのに必要な数の特徴点
    が含まれる予め定められた一定範囲の皮膚紋理を採取す
    る採取手段と、 前記採取手段により採取された皮膚紋理から特徴点を抽
    出する抽出手段と、 予め皮膚紋理を前記採取手段により採取して登録してお
    く登録者について、前記抽出手段により抽出された特徴
    点の情報を記憶する記憶手段と、 前記採取手段により採取された識別対象者の皮膚紋理か
    ら前記抽出手段により抽出された特徴点の情報と前記記
    憶手段に記憶された特徴点の情報とを比較して、前記登
    録者の皮膚紋理と前記識別対象者の皮膚紋理とが同一か
    否かを判断する判断手段とを有し、 前記判断手段により前記登録者の皮膚紋理と前記識別対
    象者の皮膚紋理とが同一と判断されるときに、前記識別
    対象者を前記登録者と同一人と識別する個人識別装置。
  6. 【請求項6】 同一人を識別するのに必要な数の特徴点
    が含まれる予め定められた一定範囲の皮膚紋理を採取す
    る採取手段と、 前記採取手段により採取された皮膚紋理から特徴点を抽
    出する抽出手段と、 予め複数箇所の皮膚紋理を前記採取手段により順次採取
    して登録しておく登録者について、前記抽出手段により
    抽出された前記複数箇所の皮膚紋理それぞれの特徴点の
    情報を記憶する記憶手段と、 前記採取手段により採取された識別対象者の皮膚紋理か
    ら前記抽出手段により抽出された特徴点の情報と前記記
    憶手段に記憶された特徴点の情報とを比較して、前記登
    録者の皮膚紋理と前記識別対象者の皮膚紋理とが同一か
    否かを判断する判断手段であって、前記識別対象者が順
    次与える皮膚紋理から抽出される特徴点の情報に対し、
    それぞれの皮膚紋理が与えられた順序と同一の順序にお
    いて前記採取手段により採取された前記登録者の皮膚紋
    理の特徴点の情報を前記記憶手段から読み出して比較の
    対象とする判断手段とを有し、 前記採取手段により順次採取した前記複数箇所の皮膚紋
    理と前記識別対象者が順次与えた皮膚紋理とが同一と判
    断されるときに、前記識別対象者を前記登録者と同一人
    と識別する個人識別装置。
  7. 【請求項7】 前記抽出手段は、特徴点として、皮膚紋
    理における開始点、終止点、分岐点、接合点、点、短
    線、島形線及び損傷を抽出することを特徴とする請求項
    5又は6記載の個人識別装置。
  8. 【請求項8】 前記一定範囲を皮膚紋理の中央部分1c
    としたことを特徴とする請求項5ないし7のいずれ
    かに記載の個人識別装置。
  9. 【請求項9】 請求項5ないし8のいずれかに記載の個
    人識別装置において、前記採取手段は、 皮膚紋理の画像を取得する画像取得手段と、 前記画像取得手段の画像取得領域に前記一定範囲の皮膚
    紋理の位置を固定する固定手段とを有することを特徴と
    する個人識別装置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の個人識別装置におい
    て、前記固定手段は、 一方の面上に圧着された皮膚紋理を他方の面側において
    前記画像取得手段に示す透明部材を有することを特徴と
    する個人識別装置。
  11. 【請求項11】 請求項9又は10記載の個人識別装置
    において、前記固定手段は、 前記一定範囲の皮膚紋理外の皮膚を引っ張り、平面状に
    張られた皮膚紋理を前記画像取得手段に対して示す皮膚
    紋理外部材を有することを特徴とする個人識別装置。
JP2001244860A 2001-08-10 2001-08-10 個人識別方法及び個人識別装置 Pending JP2003058889A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001244860A JP2003058889A (ja) 2001-08-10 2001-08-10 個人識別方法及び個人識別装置
US10/020,110 US20030029913A1 (en) 2001-08-10 2001-12-14 Personal identification method and personal identification device
EP01403367A EP1288844A3 (en) 2001-08-10 2001-12-26 Personal identification method and personal identification device
US10/745,373 US6929180B2 (en) 2001-08-10 2003-12-19 Personal identification method and personal identification device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001244860A JP2003058889A (ja) 2001-08-10 2001-08-10 個人識別方法及び個人識別装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003058889A true JP2003058889A (ja) 2003-02-28

Family

ID=19074721

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001244860A Pending JP2003058889A (ja) 2001-08-10 2001-08-10 個人識別方法及び個人識別装置

Country Status (3)

Country Link
US (2) US20030029913A1 (ja)
EP (1) EP1288844A3 (ja)
JP (1) JP2003058889A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016047025A1 (ja) * 2014-09-24 2016-03-31 康弘 久田 指紋認証システム、指紋認証プログラムおよび指紋認証方法
US10990658B2 (en) 2016-07-11 2021-04-27 Samsung Electronics Co., Ltd. Method and apparatus for verifying user using multiple biometric verifiers
WO2021194103A1 (ko) * 2020-03-25 2021-09-30 삼성전자 주식회사 센서를 포함하는 전자 장치 및 이를 이용한 생체 정보 획득 방법
WO2023181371A1 (ja) * 2022-03-25 2023-09-28 日本電気株式会社 情報処理装置、情報処理方法、及び、記録媒体

Families Citing this family (42)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7953671B2 (en) 1999-08-31 2011-05-31 American Express Travel Related Services Company, Inc. Methods and apparatus for conducting electronic transactions
US7343351B1 (en) 1999-08-31 2008-03-11 American Express Travel Related Services Company, Inc. Methods and apparatus for conducting electronic transactions
US7889052B2 (en) 2001-07-10 2011-02-15 Xatra Fund Mx, Llc Authorizing payment subsequent to RF transactions
US7725427B2 (en) 2001-05-25 2010-05-25 Fred Bishop Recurrent billing maintenance with radio frequency payment devices
US7249112B2 (en) 2002-07-09 2007-07-24 American Express Travel Related Services Company, Inc. System and method for assigning a funding source for a radio frequency identification device
US8001054B1 (en) 2001-07-10 2011-08-16 American Express Travel Related Services Company, Inc. System and method for generating an unpredictable number using a seeded algorithm
US9454752B2 (en) 2001-07-10 2016-09-27 Chartoleaux Kg Limited Liability Company Reload protocol at a transaction processing entity
US7735725B1 (en) 2001-07-10 2010-06-15 Fred Bishop Processing an RF transaction using a routing number
US7303120B2 (en) 2001-07-10 2007-12-04 American Express Travel Related Services Company, Inc. System for biometric security using a FOB
US7668750B2 (en) 2001-07-10 2010-02-23 David S Bonalle Securing RF transactions using a transactions counter
US7360689B2 (en) 2001-07-10 2008-04-22 American Express Travel Related Services Company, Inc. Method and system for proffering multiple biometrics for use with a FOB
US8294552B2 (en) 2001-07-10 2012-10-23 Xatra Fund Mx, Llc Facial scan biometrics on a payment device
US20040236699A1 (en) 2001-07-10 2004-11-25 American Express Travel Related Services Company, Inc. Method and system for hand geometry recognition biometrics on a fob
US8548927B2 (en) 2001-07-10 2013-10-01 Xatra Fund Mx, Llc Biometric registration for facilitating an RF transaction
US7705732B2 (en) 2001-07-10 2010-04-27 Fred Bishop Authenticating an RF transaction using a transaction counter
US9024719B1 (en) 2001-07-10 2015-05-05 Xatra Fund Mx, Llc RF transaction system and method for storing user personal data
US8284025B2 (en) 2001-07-10 2012-10-09 Xatra Fund Mx, Llc Method and system for auditory recognition biometrics on a FOB
US9031880B2 (en) 2001-07-10 2015-05-12 Iii Holdings 1, Llc Systems and methods for non-traditional payment using biometric data
JP4022861B2 (ja) * 2002-04-10 2007-12-19 日本電気株式会社 指紋認証システム、指紋認証方法及び指紋認証プログラム
US20040078238A1 (en) * 2002-05-31 2004-04-22 Carson Thomas Anonymizing tool for medical data
US6805287B2 (en) 2002-09-12 2004-10-19 American Express Travel Related Services Company, Inc. System and method for converting a stored value card to a credit card
JP2005100062A (ja) * 2003-09-24 2005-04-14 Sanyo Electric Co Ltd 認証装置および認証方法
US20050149527A1 (en) * 2003-12-31 2005-07-07 Intellipoint International, Llc System and method for uniquely identifying persons
US20060000898A1 (en) * 2004-07-01 2006-01-05 American Express Travel Related Services Company, Inc. Method and system for vascular pattern recognition biometrics on a smartcard
US7318550B2 (en) 2004-07-01 2008-01-15 American Express Travel Related Services Company, Inc. Biometric safeguard method for use with a smartcard
JP4340618B2 (ja) * 2004-10-08 2009-10-07 富士通株式会社 生体情報認証装置及び方法,並びに生体情報認証プログラム及び生体情報認証プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体
US20060120578A1 (en) * 2004-12-02 2006-06-08 Tri-D Systems, Inc. Minutiae matching
JPWO2007074600A1 (ja) * 2005-12-26 2009-06-04 日本電気株式会社 特徴抽出装置、特徴抽出方法、および特徴抽出プログラム
US7936907B2 (en) 2006-04-26 2011-05-03 Aware, Inc. Fingerprint preview quality and segmentation
US8817984B2 (en) 2011-02-03 2014-08-26 mSignia, Inc. Cryptographic security functions based on anticipated changes in dynamic minutiae
US11063920B2 (en) 2011-02-03 2021-07-13 mSignia, Inc. Cryptographic security functions based on anticipated changes in dynamic minutiae
US10025388B2 (en) * 2011-02-10 2018-07-17 Continental Automotive Systems, Inc. Touchless human machine interface
JP5799586B2 (ja) * 2011-05-27 2015-10-28 富士通株式会社 生体認証装置、生体認証方法及び生体認証用コンピュータプログラム
US11263432B2 (en) 2015-02-06 2022-03-01 Veridium Ip Limited Systems and methods for performing fingerprint based user authentication using imagery captured using mobile devices
US9424458B1 (en) 2015-02-06 2016-08-23 Hoyos Labs Ip Ltd. Systems and methods for performing fingerprint based user authentication using imagery captured using mobile devices
US9684813B2 (en) 2015-07-01 2017-06-20 Idex Asa System and method of biometric enrollment and verification
CN105224845A (zh) * 2015-09-01 2016-01-06 京东方科技集团股份有限公司 身份识别装置及其制造方法、身份识别方法
CN106886740A (zh) * 2015-12-15 2017-06-23 西安中兴新软件有限责任公司 一种指纹识别的方法、装置及终端
JP6617570B2 (ja) * 2016-01-13 2019-12-11 富士通株式会社 生体認証装置、生体認証方法、および生体認証プログラム
US10133857B2 (en) * 2016-05-18 2018-11-20 Bank Of America Corporation Phalangeal authentication device
CN106250817A (zh) * 2016-07-19 2016-12-21 青岛海信移动通信技术股份有限公司 一种指纹识别方法及装置
US10169631B2 (en) * 2017-03-06 2019-01-01 International Business Machines Corporation Recognizing fingerprints and fingerprint combinations as inputs

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3560928A (en) * 1968-09-25 1971-02-02 Ibm Apparatus for automatically identifying fingerprint cores
US4185270A (en) * 1976-07-19 1980-01-22 Fingermatrix, Inc. Fingerprint identification method and apparatus
US4135147A (en) * 1976-09-10 1979-01-16 Rockwell International Corporation Minutiae pattern matcher
US4607384A (en) * 1984-05-01 1986-08-19 At&T - Technologies, Inc. Fingerprint classification arrangement
US4792226A (en) * 1987-02-27 1988-12-20 C.F.A. Technologies, Inc. Optical fingerprinting system
JP2833313B2 (ja) 1992-01-10 1998-12-09 富士通株式会社 指紋特徴点の真偽判定装置
US5337369A (en) * 1992-09-09 1994-08-09 Nec Corporation Equipment for fingerprint pattern classification
US5659626A (en) * 1994-10-20 1997-08-19 Calspan Corporation Fingerprint identification system
US5815252A (en) * 1995-09-05 1998-09-29 Canon Kabushiki Kaisha Biometric identification process and system utilizing multiple parameters scans for reduction of false negatives
JP2827994B2 (ja) * 1995-12-22 1998-11-25 日本電気株式会社 指紋特徴抽出装置
US6173068B1 (en) * 1996-07-29 2001-01-09 Mikos, Ltd. Method and apparatus for recognizing and classifying individuals based on minutiae
JP2947234B2 (ja) * 1997-07-29 1999-09-13 日本電気株式会社 生体識別装置
JP2985839B2 (ja) * 1997-08-04 1999-12-06 日本電気株式会社 生体照合方法および装置、情報記憶媒体
US6047282A (en) * 1997-12-05 2000-04-04 Authentec, Inc. Apparatus and method for expandable biometric searching
HU218130B (hu) * 1997-12-17 2000-06-28 RECOWARE Számítástechnikai Kutató Fejlesztő Kft. Eljárás dermatoglífiai rajzolatok, különösen ujjlenyomatok és tenyérnyomatok összehasonlításának meggyorsítására
FR2774793B1 (fr) * 1998-02-12 2002-08-30 Bull Cp8 Procede pour produire une image au moyen d'un objet portatif, objet portatif et dispositif pour mettre en oeuvre le procede
JP2000148982A (ja) 1998-11-13 2000-05-30 Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd 指紋照合装置

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016047025A1 (ja) * 2014-09-24 2016-03-31 康弘 久田 指紋認証システム、指紋認証プログラムおよび指紋認証方法
WO2016047006A1 (ja) * 2014-09-24 2016-03-31 康弘 久田 指紋認証システム、指紋認証プログラムおよび指紋認証方法
JP5977899B1 (ja) * 2014-09-24 2016-08-24 康弘 久田 指紋認証システム、指紋認証プログラムおよび指紋認証方法
US9911027B2 (en) 2014-09-24 2018-03-06 Yasuhiro Kuda Fingerprint authentication system, fingerprint authentication program and fingerprint authentication method
US10990658B2 (en) 2016-07-11 2021-04-27 Samsung Electronics Co., Ltd. Method and apparatus for verifying user using multiple biometric verifiers
US11790065B2 (en) 2016-07-11 2023-10-17 Samsung Electronics Co., Ltd. Method and apparatus for verifying user using multiple biometric verifiers
WO2021194103A1 (ko) * 2020-03-25 2021-09-30 삼성전자 주식회사 센서를 포함하는 전자 장치 및 이를 이용한 생체 정보 획득 방법
WO2023181371A1 (ja) * 2022-03-25 2023-09-28 日本電気株式会社 情報処理装置、情報処理方法、及び、記録媒体

Also Published As

Publication number Publication date
US20040144841A1 (en) 2004-07-29
EP1288844A3 (en) 2006-10-25
EP1288844A2 (en) 2003-03-05
US20030029913A1 (en) 2003-02-13
US6929180B2 (en) 2005-08-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2003058889A (ja) 個人識別方法及び個人識別装置
US6997381B2 (en) Dual-sided smart card reader
US5815252A (en) Biometric identification process and system utilizing multiple parameters scans for reduction of false negatives
US7747043B2 (en) Registration method for biometrics authentication system, biometrics authentication system, and program for same
US7333637B2 (en) Biometric identity check
Sanchez-Reillo et al. Iris recognition with low template size
JP2004152046A (ja) 利用者認証方法および生体情報記録装置、利用者認証装置、利用者認証システム並びにチケット発行装置
JP2002083298A5 (ja)
US20040091136A1 (en) Real-time biometric data extraction and comparison for self identification
WO2020065851A1 (ja) 虹彩認証装置、虹彩認証方法および記憶媒体
CN111460435A (zh) 一种用户注册方法、验证方法和注册装置
JP4089294B2 (ja) 個人認証システム及び個人認証用端末装置
JP2004318409A (ja) 個人認証システム
US20040093503A1 (en) Acquisition and storage of human biometric data for self identification
KR20080010549A (ko) 무인 대출 처리장치
JP5279007B2 (ja) 照合システム、照合方法、プログラム及び記録媒体
JPS61199162A (ja) 個人識別システム
Mariño et al. Retinal angiography based authentication
Bistarelli et al. Computer algebra for fingerprint matching
El-Bakry et al. Personal identification through biometric technology
JP2007151897A (ja) 生体情報照合システム
JP2007148724A (ja) 個人認証システム、および個人認証プログラム
Roy et al. Iris recognition using biometric techniques
JP2001291103A (ja) 指紋認証装置、指紋認証方法及び指紋認証プログラムを記録した記録媒体、並びに指紋記録媒体
WO2006138384A2 (en) Large-area biometric specimen comparison with small-area biometric sample

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040518