JPH09176711A - 高炉炉頂ホッパの棚吊り検知方法および装置 - Google Patents

高炉炉頂ホッパの棚吊り検知方法および装置

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JPH09176711A
JPH09176711A JP7333033A JP33303395A JPH09176711A JP H09176711 A JPH09176711 A JP H09176711A JP 7333033 A JP7333033 A JP 7333033A JP 33303395 A JP33303395 A JP 33303395A JP H09176711 A JPH09176711 A JP H09176711A
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JP
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hopper
hanging
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furnace
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Application number
JP7333033A
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English (en)
Inventor
Shoji Enoki
昭司 榎
Hiroaki Kawatani
博昭 川谷
Eiji Inohara
栄二 猪原
Masashi Takahashi
正士 高橋
Takayuki Matsuyama
孝幸 松山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yaskawa Electric Corp
Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Original Assignee
Yaskawa Electric Corp
Nisshin Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 棚吊りを簡単な構成で確実に検知する。 【解決手段】 下部ホッパ22の外周に振動センサ23
a,23bを取付け、下部ホッパ22から炉内旋回シュ
ート28に落下する原料による振動を検出する。原料の
流調は、流調ゲート上弁24の開度で調整する。原料の
落下が終了し、下部ホッパ22内が空になると、振動セ
ンサ23a,23bによって検出する振動のレベルが低
下するので、制御装置20は空と判断する。この判断時
間が、流調ゲート下弁25を開いてから予め設定される
範囲より短いときには、下部ホッパ22内で原料の棚吊
りが発生していると検知する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高炉へ原料を装入
するために高炉の炉頂に設置されているホッパ内に、一
時的に貯留されている装入原料の荷切れや棚吊りを検知
する方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、図10に示すような原料装入
のための設備が、高炉1の炉頂2に設けられている。最
上部のスキップシュート3には、コンベアなどの巻上げ
装置から鉱石やコークスなどの原料が供給される。スキ
ップ過積検出器4は、スキップシュート3内の原料が多
すぎる状態を検出する。スキップシュート3内の原料
は、上部旋回シュート5を介して上部固定ホッパ6内に
一旦貯留される。上部固定ホッパ6の下部には、上部ホ
ッパゲート弁7および上部シール弁8が設けられてい
る。上部固定ホッパ6には均圧弁9aおよび排圧弁9b
が接続されている。
【0003】上部固定ホッパ6の下方には、下部固定ホ
ッパ10が設置される。下部固定ホッパ10内には整流
コーン11が設けられ、上部固定ホッパ6から供給され
る原料の流れを整える。下部固定ホッパ10内に貯留さ
れる原料の量が多すぎる場合は、下部ホッパ過積検出器
12によって検出する。下部固定ホッパ10の外壁に
は、荷切れ検知センサ13として加速度センサあるいは
振動センサが取付けられている。荷切れ検知センサ13
は、下部固定ホッパ10内の原料が流調ゲート上弁14
および流調ゲート下弁15を介して落下するときに発生
する振動を検出しながら、振動の発生がなくなる状態を
荷切れ状態として検知する。下部固定ホッパ10の下端
には、下部シール弁16が設けられる。上部シール弁8
および下部シール弁16は、均圧弁9aおよび排圧弁9
bとともに、外部から原料を供給するときには各ホッパ
内の圧力を大気圧とし、高炉1に原料を装入するときは
ホッパ内の圧力を炉頂圧に切換えるために設けられてい
る。下部固定ホッパ10から落下する原料は、垂直シュ
ート17および炉内旋回シュート18を介して高炉1内
に装入される。
【0004】以上説明したような系統による原料の装入
は、高炉1の操業に併せて継続的に行われる。原料の調
整は、流調ゲート上弁14によって行われる。原料の流
量の調整と炉内旋回シュート18の傾動角の変化によっ
て、高炉1に装入される原料の分布が操業に最適な状態
となるように調整される。高炉1に装入する原料の量が
変動すると、操業を安定して継続することができなくな
る。特に、原料は重力による落下によって高炉1内に装
入されるので、原料内に固形異物などが混入して、原料
同士が相互に拘束された状態となる棚吊り現象が発生す
ると、原料の装入量が変動し、安定な高炉1の操業が困
難になる。
【0005】高炉の炉頂ホッパ内の原料の荷切れや棚吊
りを検知する方法としては、振動センサやロードセルや
タイマを炉頂ホッパに設けて、センサなどからの振動を
組合わせて検知する方法が行われている。なお、ロード
セルは炉頂ホッパの重量の変化から空検知を行う。たと
えば、ホッパ内の原料の棚吊りを検知する一般的な方法
として、次のような条件が成立するか否かを判断してい
る。 予定装入完了時刻において、振動センサの空信号がO
Nであり、かつロードセルの空信号がOFFであると
き。 予定装入完了時刻において、振動センサからの空信号
がOFFであり、かつロードセルからの空信号がONで
あるとき。 予定装入完了時刻後も、振動センサからの空信号がO
Nでないとき。 予定装入完了時刻後も、ロードセルからの空信号がO
Nでないとき。 装入完了後、予定装入完了時間と実測時間とを絶対値
で比較し、差が一定値以上であるとき、この場合はオペ
レータへ警報を通知する。 このような判断結果を表す信号によって、ホッパ内の原
料の棚吊りが起きていることを報知している。
【0006】ところが、炉頂ホッパに設けてある原料の
貯留状態を検出するロードセルは、ホッパの振動による
ノイズで検出精度がよくなく、高炉へ装入する鉄鉱石、
コークス、焼結鉱、ペレット等の原料の種類やバッチあ
たりの装入量を考慮に入れて、検出した荷重信号を補正
し、補正された信号によって検出する方法である。この
ため、検出するのに利用する構成が複雑となり、設備費
がかさむので、この方法はあまり採用されない。またロ
ードセル自身も、故障や誤動作等で誤った信号を出すこ
とが多いので、信頼性も充分ではない。
【0007】タイマからの信号を利用する方法では、装
入原料の装入量、原料銘柄の種別等により、装入時間に
ばらつきが生じるので、ばらつきを考慮に入れた一定時
間で時間管理すると、運転効率の低下を招く。このよう
な欠点を補うために、センサの数を増やしたり、多重化
信号で信頼性の向上を図る方法などを採用することもあ
る。また装入する装入原料の銘柄別や装入量に応じた細
かなタイマの作動時間の設定を施すような方法もある。
【0008】棚吊り検知あるいは空検知についての先行
技術として、特公昭58−17242には、炉頂ホッパ
内を撮影して棚吊りを検知する方法が開示されている。
特開昭63−210732には、炉頂ホッパに振動を与
えて、振動状態を検出して炉頂ホッパ内の空検出を行う
方法が開示されている。特開平4−367484には、
炉頂ホッパの外周に複数の振動センサを取付け、振動セ
ンサの出力を監視しながら出力が非定常状態に変化した
時点で棚吊りと判断する方法が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前述したようなセンサ
の数を増やしたり、多重化信号で信頼性の向上を図る方
法では、棚吊りを検出するために必要な回路構成が複雑
となり、建設費用がかさんでしまう。また装入する装入
原料の銘柄別や装入量に応じてタイマの作動時間の設定
を変更する方法では、事前に検知することができず、セ
ンサ故障や誤動作に対しては何ら対策をとることができ
ない。さらに特公昭58−17242の先行技術では、
炉頂ホッパ内を撮影して棚吊りを検出するようにしてい
るけれども、原料が細かい粉粒体であるような場合に
は、充分に検出することが困難である。特開昭63−2
10732の先行技術では、炉頂ホッパに振動を与え
て、その振動状態を原料が空のときと比較して空か否か
を判断しているけれども、原料が空でなくて棚吊り現象
が生じている状態を検出することは困難である。特開平
4−367484の先行技術では、定常状態からずれる
非定常状態の振動検出により棚吊り現象を検知するよう
にしているけれども、定常状態と非定常状態とを区別す
る処理が複雑となる。
【0010】本発明の目的は、簡単な構成で棚吊りを確
実に検知することができる高炉炉頂ホッパの棚吊り検知
方法および装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、高炉へ装入す
る原料を一旦貯留させる炉頂ホッパ内での原料の荷切れ
や棚吊りを検知する方法であって、炉頂ホッパに振動セ
ンサを設けておき、振動センサからの出力レベルが予め
定める基準未満になるときに炉頂ホッパ内の原料が空で
あると判断し、炉頂ホッパ下部のゲート弁を開いてから
空判断までの時間が、予め定める時間の前後の範囲内に
あるときは棚吊りなしと判定し、前記の範囲よりも早く
空と判断するときは棚吊りありと判定することを特徴と
する高炉炉頂ホッパの棚吊り検知方法である。本発明に
従えば、高炉の炉頂ホッパには振動センサが設けられ、
炉頂ホッパから高炉に装入される際の振動を検出する。
炉頂ホッパ内に装入すべき原料がなくなると、振動セン
サが検知する振動のレベルが低下する。これによって炉
頂ホッパ内が空であることを判断することができる。空
と判断されるまでの時間が短いときには、炉頂ホッパ内
に棚吊りが生じて原料が残っているので、炉頂ホッパ下
部のゲート弁を開いてから空判断までの時間が短くな
る。したがってこの空判断までの時間で棚吊り検知を確
実に行うことができる。
【0012】また本発明で前記予め定める時間の範囲
は、過去の操業実績に基づいて設定することを特徴とす
る。本発明に従えば、空判断までの時間は、過去の操業
実績に基づいて設定するので、原料の種類や装入量など
に応じ、適切な時間を設定することができる。
【0013】また本発明は、棚吊り検知と判定されると
き、炉頂ホッパの下部のゲート弁を一旦開放した後で閉
鎖し、再び開くことを特徴とする。本発明に従えば、棚
吊りと判定されるときには、炉頂ホッパの下部のゲート
弁を一旦開放した後で閉鎖し、再び開くので、炉頂ホッ
パ内に棚吊りによって留まっている原料がゲート弁の開
閉によって機械的に動かされ、棚吊り状態が解消され
る。
【0014】また本発明は、振動センサの出力を記録
し、前記空判断に至る前に出力レベルに予め定める基準
範囲からのずれが存在するとき、棚吊りありと判断する
ことを特徴とする。本発明に従えば、振動センサの出力
を記憶しておき、空判断に至る前の状態を調べて、出力
レベルに予め定める基準範囲からのずれが存在すると
き、棚吊りありと判断する。棚吊りがあると、原料の装
入状態が正常な状態とは異なってくるので、振動センサ
の出力も正常な範囲からずれやすい。正常と考えられる
範囲を基準として、ずれが大きくなると、棚吊りありと
判定することができる。
【0015】さらに本発明は、高炉へ装入する原料を一
旦貯留させる炉頂ホッパ内での原料の荷切れや棚吊りを
検知する装置であって、炉頂ホッパに取付けられる振動
センサと、振動センサからの出力を記憶するメモリと、
振動センサからの出力に応答し、出力レベルが予め定め
る基準未満であるとき、炉頂ホッパ内の原料が空である
と判断する空判断手段と、空判断手段からの出力に応答
し、炉頂ホッパ下部のゲート弁を開いてから空判断まで
の時間が予め定める基準よりも短いとき、またはメモリ
を参照して、振動センサからの出力レベルの変動が予め
定める基準より大きいとき、棚吊りありと判定する棚吊
り判定手段とを含むことを特徴とする高炉炉頂ホッパの
棚吊り検知装置である。本発明に従えば、炉頂ホッパに
取付けられる振動センサからの出力をメモリに記憶し、
振動センサからの出力が予め定める基準未満であって炉
頂ホッパ内の原料が空であると判断されるときに、空判
断までの時間が予め定める基準よりも短いときや、メモ
リに記憶された振動センサの出力レベルの変動が予め定
める基準より大きいときに、棚吊りありと判定するの
で、棚吊りを確実に検知することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態に
よる棚吊り検知のための構成を示す。制御装置20は、
高炉21の炉頂の下部ホッパ22の外周に取付けられる
振動センサ23a,23bからの出力をデータ処理し
て、棚吊りの有無を検知する。下部ホッパ22の下部に
は、原料の落下量を調整するための流調ゲート上弁24
および流調ゲート下弁25が設けられる。流調ゲート上
弁24は、後述するように開度の調整が可能であり、流
調ゲート下弁25は開または閉の機能のみを有する。さ
らに下方には、下部シール弁26が設けられ、下部ホッ
パ22内の雰囲気と高炉21内の雰囲気とを遮断する場
合に閉鎖する。下部シール弁26が開いているときに、
原料は垂直シュート27を通して炉内旋回シュート28
に供給され、炉内旋回シュート28が中心軸線まわりに
旋回変位するのに応じて高炉21内に装入される。
【0017】複数の振動センサ23a,23bからの出
力は、切換えスイッチ29によって任意に切換え可能で
ある。制御装置20にはスナップスイッチ30を介して
コークス用タイマ31および鉱石用タイマ32がそれぞ
れ接続される。コークス用タイマ31にはコークスを装
入する際の空判断の基準範囲を設定する。鉱石用タイマ
32には、鉱石を装入する際の基準範囲を設定する。振
動センサ23a,23bからの出力は、メモリ33に一
定時間分だけ記憶される。メモリ33には、振動センサ
23a,23bからの出力が連続的に記憶され、空判断
の時点を基準に記憶処理を一旦停止する。このためメモ
リ33を参照すれば、空判断の時点を溯る振動センサ2
3a,23bの出力の変化を知ることができる。
【0018】図2は、図1の制御装置20の動作を示
す。ステップa1から動作を開始し、ステップa2では
流調ゲート下弁25を開く。ステップa3では、流調ゲ
ート上弁24を開く。ステップa4では、流調ゲート上
弁24の開度を検出し、ステップa5では流調ゲート上
弁24の開度が設定開度まで到達したか否かを判断す
る。到達していないときには、ステップa4に戻る。ス
テップa5で開度が設定開度に到達していると判断され
るときには、ステップa6で流調ゲート上弁24の開閉
動作を停止させる。これによって流調ゲート上弁24
は、設定された開度を維持する。
【0019】ステップa7では、スナップスイッチ30
によってコークス用タイマ31または鉱石用タイマ32
のいずれかを選択する。コークス用タイマ31には、た
とえば115秒の時間が設定されており、鉱石用タイマ
32にはたとえば100秒の時間が設定されているもの
とする。ステップa8では所定時間、たとえば5秒間の
待ちを行い、ステップa9で荷切れ検出開始を行う。ス
テップa10では、荷切れを検出したか否かを判断す
る。次にステップa11で、所定時間、たとえば5秒継
続するか否かを判断する。所定時間以上荷切れ、すなわ
ち空を検出していると判断されるときには、ステップa
12で継続時間がステップa7で選択したタイマに設定
されている時間に達しているか否かを判断する。達して
いると判断されるときには、ステップa13に移る。ス
テップa11で所定時間、荷切れ検出状態が続かないと
きにはステップa10に戻る。ステップa13では、下
部ホッパ22が空であることを検知する。
【0020】ステップa14では、炉内旋回シュート2
8の旋回動作を開始する。ステップa15では、炉内旋
回シュート28の傾動角が最終角度に達したか否かを判
断する。達していないときにはステップa15に戻る。
ステップa15で炉内旋回シュート28の傾動角が最終
角度まで達していると判断されるときには、ステップa
16で炉内旋回シュート28を停止し、ステップa17
で流調ゲート上弁24を全開状態とする。ゲートへの原
料の噛込みを防止するためである。次にステップa18
で流調ゲート上弁24を全閉状態とし、ステップa19
で流調ゲート下弁25を全閉状態とした後、ステップa
20で動作を終了する。
【0021】ステップa11で荷切れ検出時点が、タイ
マに設定された時間よりも早いときには、ステップa1
2からステップa21で棚吊りを検知する。次にステッ
プa22で、流調ゲート上弁24を全開状態とし、ステ
ップa23で流調ゲート上弁24を全閉とした後、ステ
ップa24で流調ゲート下弁25も全閉状態とする。ス
テップa25では、所定時間、たとえば5秒程度の時間
待ちを行い、ステップa15に移る。
【0022】図3、図4および図5は、流調ゲート上弁
24および流調ゲート下弁25に関連する構成を示す。
図3は縦断面図、図4は平面図、図5は図4の一部を拡
大してそれぞれ示す。流調ゲート上弁24は、2枚の弁
板34,35によって構成され、それぞれV字状の切込
みがはいっている。下部ホッパ22の下部には、上弁用
駆動装置36および下弁用駆動装置37が設けられ、上
弁用駆動装置36によって弁板34,35が相互に離反
するように、あるいは相互に接近するように駆動され
る。弁板34,35の中央付近に設けられる開口部38
は、流調ゲート上弁の開度を最小にしたときでも、一定
の面積で開いている。開口部38の下方を閉じるために
流調ゲート下弁25が設けられている。流調ゲート上弁
24を上弁用駆動装置36で駆動する際には、左右の弁
板34,35の間の開度を機械的に制御する。
【0023】図6および図7は、鉱石およびコークスを
高炉内に装入するダンプ時における振動センサの出力レ
ベルの変化をそれぞれ示す。振動センサの出力レベルが
低下する時点を空と判断すると、メモリ33には空判断
時点の前後のレベルが記憶される。実線および2点鎖線
でそれぞれ示す振動センサ23a,23bからの出力レ
ベルの変動は少なく、どちらのセンサからの出力を用い
ても判断に大差は生じない。
【0024】図8は、出力レベルの判断の基本的な考え
方を示す。図8(a)に示すように、流調ゲート弁の開
閉と関連して、出力レベルが判断基準レベルL0に達す
る空判断の時点を基準にその前後のメモリ33に記憶さ
れている時間範囲Wのデータを棚吊り判断のために用い
る。出力レベルが低下し始める前には、図8(b)に示
すように、正常であれば出力レベルはL1とL2で示す
上限と下限との範囲内に収まる。たとえば、仮想線で示
すような上限L1と下限L2との間の範囲外に出るよう
な場合は、棚吊りと判断する。流調ゲート下弁25を開
いても振動センサ23a,23bの出力が下限L2に達
しないように小さい場合は、振動センサ23a,23b
が故障と判断する。
【0025】図9は、振動センサ23a,23bの出力
信号レベルと、下部ホッパ22にロードセルをそれぞれ
付ける場合に検出される重量との関係を示す。図9
(a)の実線で示すように、棚吊りが生じていないとき
には振動センサ23a,23bの出力レベルはほぼ一定
の時間で、たとえば30%のレベルL0まで低下する。
これに対して仮想線で示すように、棚吊りが発生してい
れば、より短い時間で低下するようになる。空検知レベ
ルである30%のレベルL0に達する時間が基準よりも
短いときには容易に棚吊りと判定することができる。場
合によっては時間だけの判断では棚吊りと判断できない
場合も生じるけれども、図9(a)の仮想線で示すよう
な変化が早いときには、棚吊りと判断することができ
る。図9(b)のように、正常であれば空と判断する時
点で下部ホッパ22内の原料は理論上は零となる。しか
しながら、前述したように、下部ホッパ22の重量を測
定する方法は誤差が大きい。
【0026】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、振動セン
サからの出力レベルが基準未満となったときに炉頂ホッ
パ内の原料が空であると判断し、炉頂ホッパ下部のゲー
ト弁を開いてから空判断までの時間に応じて棚吊りか否
かを判定するので、簡単な構成で確実に棚吊りの検知を
行うことができる。
【0027】また本発明によれば、空検知時間から棚吊
りか否かを判定する基準の時間範囲は、過去の操業実績
に基づいて設定するので、原料の種類や操業量などに応
じて適切な棚吊り検知を行うことができる。
【0028】また本発明によれば、棚吊り検知後に炉頂
ホッパ下部のゲート弁の開閉によって棚吊り状態を解消
させることができるので、高炉の操業を安定して継続す
ることができる。
【0029】また本発明によれば、空と判断するまでの
振動センサの出力を記憶しておき、出力レベルの変動が
基準範囲より小さくなるときには正しいと判断するの
で、時間的な判断では見逃すような棚吊りも検知するこ
とができる。
【0030】さらに本発明によれば、振動センサからの
出力をメモリに記憶しながら、出力レベルが基準未満と
なるときに原料が空と判断し、判断時間が基準範囲より
も短いときに棚吊りと判断し、さらにメモリの記憶を参
照して空判断時間が基準内でも出力レベルの変動が基準
範囲より大きければ棚吊りと判断するので、確実に棚吊
り状態を検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の概略的な構成を示すブ
ロック図である。
【図2】図1の制御装置20の動作を示すフローチャー
トである。
【図3】図1の下部ホッパ22に関連する構成を示す縦
断面図である。
【図4】図3の平面図である。
【図5】図4の部分的な拡大図である。
【図6】図1の振動センサ23a,23bからの出力レ
ベルの変化を示すグラフである。(鉱石時)
【図7】図1の振動センサ23a,23bからの出力レ
ベルの変化を示すグラフである。(コークス時)
【図8】図1の実施形態で、振動センサ23a,23b
の出力レベルを記憶する範囲を流調ゲート弁の動作と関
連させて示すタイムチャート、および出力レベルの上限
および下限を示すグラフである。
【図9】図1の実施形態で振動センサ23a,23bか
らの出力レベルの変化と、下部ホッパ22の重量の変化
との関係を示すグラフである。
【図10】従来からの炉頂の原料装入用設備の構成を示
す簡略化した側断面図である。
【符号の説明】
20 制御装置 21 高炉 22 下部ホッパ 23a,23b 振動センサ 24 流調ゲート上弁 25 流調ゲート下弁 28 炉内旋回シュート 29 切換えスイッチ 30 スナップスイッチ 31 コークス用タイマ 32 鉱石用タイマ 33 メモリ 34,35 弁板 38 開口部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 猪原 栄二 広島県呉市昭和町11番1号 日新製鋼株式 会社呉製鉄所内 (72)発明者 高橋 正士 広島県呉市昭和町11番1号 日新製鋼株式 会社呉製鉄所内 (72)発明者 松山 孝幸 福岡県北九州市八幡西区黒崎城石2番1号 株式会社安川電機内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高炉へ装入する原料を一旦貯留させる炉
    頂ホッパ内での原料の荷切れや棚吊りを検知する方法で
    あって、 炉頂ホッパに振動センサを設けておき、 振動センサからの出力レベルが予め定める基準未満にな
    るときに炉頂ホッパ内の原料が空であると判断し、 炉頂ホッパ下部のゲート弁を開いてから空判断までの時
    間が、予め定める時間の前後の範囲内にあるときは棚吊
    りなしと判定し、前記の範囲よりも早く空と判断すると
    きは棚吊りありと判定することを特徴とする高炉炉頂ホ
    ッパの棚吊り検知方法。
  2. 【請求項2】 前記予め定める時間の範囲は、過去の操
    業実績に基づいて設定することを特徴とする請求項1記
    載の高炉炉頂ホッパの棚吊り検知方法。
  3. 【請求項3】 棚吊り検知と判定されるとき、炉頂ホッ
    パの下部のゲート弁を一旦開放した後で閉鎖し、再び開
    くことを特徴とする請求項1または2に記載の高炉炉頂
    ホッパの棚吊り検知方法。
  4. 【請求項4】 振動センサの出力を記録し、前記空判断
    に至る前に出力レベルに予め定める基準範囲からのずれ
    が存在するとき、棚吊りありと判断することを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれかに記載の高炉炉頂ホッパの棚
    吊り検知方法。
  5. 【請求項5】 高炉へ装入する原料を一旦貯留させる炉
    頂ホッパ内での原料の荷切れや棚吊りを検知する装置で
    あって、 炉頂ホッパに取付けられる振動センサと、 振動センサからの出力を記憶するメモリと、 振動センサからの出力に応答し、出力レベルが予め定め
    る基準未満であるとき、炉頂ホッパ内の原料が空である
    と判断する空判断手段と、 空判断手段からの出力に応答し、炉頂ホッパ下部のゲー
    ト弁を開いてから空判断までの時間が予め定める基準よ
    りも短いとき、またはメモリを参照して、振動センサか
    らの出力レベルの変動が予め定める基準より大きいと
    き、棚吊りありと判定する棚吊り判定手段とを含むこと
    を特徴とする高炉炉頂ホッパの棚吊り検知装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100584733B1 (ko) * 2001-05-07 2006-05-30 주식회사 포스코 장입물의 장입상태 검출장치 및 그 방법
JP2021143902A (ja) * 2020-03-11 2021-09-24 Jfeスチール株式会社 コンベアシュートの異常検知装置およびその装置を用いたコンベアシュートの異常検知方法

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