JPH09176671A - 潤滑油組成物 - Google Patents

潤滑油組成物

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JPH09176671A
JPH09176671A JP34904795A JP34904795A JPH09176671A JP H09176671 A JPH09176671 A JP H09176671A JP 34904795 A JP34904795 A JP 34904795A JP 34904795 A JP34904795 A JP 34904795A JP H09176671 A JPH09176671 A JP H09176671A
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孝之 小林
Mikio Shirokura
幹夫 白倉
Norio Yano
法生 矢野
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COSMO SOGO KENKYUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸化安定性に優れた潤滑油組成物を提供す
る。 【解決手段】 芳香族分含有量1質量%以下、硫黄含有
量100ppm以下、粘度指数100以上の鉱油又は合
成油の基油に対して、アルキルスルフィドを0.1〜3
質量%、(B)アルキル化フェニル−α−ナフチルアミ
ンを0.1〜3質量%、および(C)ベンゾトリアゾー
ル及びその誘導体の少なくとも1種を0.001〜0.
5質量%含有させ、さらに必要に応じて(D)アルキル
化ジフェニルアミンを0.1〜2質量%、および(E)
フォスファイトを0.1〜1質量%含有させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、潤滑油組成物に関
し、詳しくは酸化防止性能が非常に高く、長期の使用に
よっても安定な潤滑油組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】潤滑油は、種々の機器の潤滑をするため
に幅広く使用されており、潤滑油の長期の使用には、潤
滑油の酸化防止性能が優れていることが必要である。例
えば、コンプレッサー用潤滑油の酸化安定性については
次の事情がある。コンプレッサーには種類が多く、潤滑
油に必要とされる特性もコンプレッサーの種類によって
異なる。コンプレッサーには取扱う気体の種類により、
空気圧縮機とガス圧縮機に大別でき、空気圧縮機には容
積型の往復動圧縮機と回転圧縮機が多く使用され、ガス
圧縮機にはターボ圧縮機が多く使用されている。これら
のコンプレッサーの中でも、往復動圧縮機と回転圧縮機
においては潤滑油に対する熱的負荷が大きく、それぞれ
専用のコンプレッサー油が用いられている。例えば往復
動圧縮機の場合、潤滑油は圧縮空気中にミスト状で混入
し、断熱圧縮された高温高圧空気に曝されることから高
い酸化防止性が要求されている。一方、回転圧縮機にお
いてはスクリューローターの回転により気体を圧縮する
過程で、潤滑油はロータとケーシング付近で相当な高温
に曝される。また高温になった潤滑油は油分離器で分離
された後、銅製の冷却器、フィルターを経て圧縮機へ循
環されるが、潤滑油には冷却器の材質である銅により酸
化触媒作用を受けるため、回転圧縮機においては特に高
い酸化安定性が要求されている。このようなコンプレッ
サー油の酸化安定性をJIS K2514に制定されて
いる回転ボンベ式酸化安定性試験(以下、RBOTと略
す)のRBOT寿命で評価すると、コンプレッサー油の
RBOT寿命は2000分以下のものが普通であり、酸
化安定性の高いものでも3000分を超えるものはなか
った。そのため、酸化安定性に優れたコンプレッサー油
の開発が切望されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにコンプレ
ッサー油を始め、種々の潤滑油には高い酸化安定性が要
求されているが、最近では省資源、あるいはメンテナン
スの容易性に起因する更油時間の延長という点から、潤
滑油のロングライフ化、つまりさらに高い酸化安定性が
要求されている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討を行った結果、基油として特
定の性状を有する鉱油あるいは合成油を使用し、さらに
添加剤として(A)特定のアルキルスルフィド、(B)
アルキル化フェニル−α−ナフチルアミン、および
(C)ベンゾトリアゾール及びその誘導体の少なくとも
1種を特定量配合することにより、これらの成分の相乗
作用により、酸化安定性を向上でき、また、(A)特定
のアルキルスルフィド、(B)アルキル化フェニル−α
−ナフチルアミン、(C)ベンゾトリアゾール及びその
誘導体の少なくとも1種、(D)アルキル化ジフェニル
アミン、および(E)フォスファイトを特定量配合する
ことにより、これらの成分の相乗作用により、さらに酸
化安定性を向上できることを見い出し、この知見に基づ
いて本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、芳香族分含有量1質
量%以下、硫黄含有量100ppm以下、粘度指数10
0以上の鉱油又は合成油の基油に対して、(A)式
(イ)
【0006】
【化3】R1−S−R2 (イ)
【0007】(式中、R1およびR2は炭素数3〜16の
炭化水素基)で表されるアルキルスルフィドを0.1〜
3質量%、(B)アルキル化フェニル−α−ナフチルア
ミンを0.1〜3質量%、(C)ベンゾトリアゾール及
びその誘導体の少なくとも1種を0.001〜0.5質
量%含有させていることを特徴とする潤滑油組成物を提
供するものである。また、本発明は、芳香族分含有量1
質量%以下、硫黄含有量100ppm以下、粘度指数1
00以上の鉱油又は合成油の基油に対して、(A)式
(イ)
【0008】
【化4】R1−S−R2 (イ)
【0009】(式中、R1およびR2は炭素数3〜16の
炭化水素基)で表されるアルキルスルフィドを0.1〜
3質量%、(B)アルキル化フェニル−α−ナフチルア
ミンを0.1〜3質量%、(C)ベンゾトリアゾール及
びその誘導体の少なくとも1種を0.001〜0.5質
量%、(D)アルキル化ジフェニルアミンを0.1〜2
質量%、(E)フォスファイトを0.1〜1質量%含有
させていることを特徴とする潤滑油組成物を提供するも
のである。以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】本発明の潤滑油組成物において使用される
基油は、特定の性状を有する鉱油又は合成油である。こ
の基油の芳香族分含有量は、1質量%以下であり、好ま
しくは0.5質量%以下であり、特に好ましくは0.1
質量%以下であり、さらに可能であれば0質量%である
ことが望ましい。この芳香族分含有量は、環分析法(n
−d−m)、ASTM D3238により測定したもの
である。また、この基油の硫黄含有量は、100ppm
以下であり、好ましくは50ppm以下であり、さらに
好ましくは5ppm以下であり、特に好ましくは2pp
m以下である。この硫黄含有量は、JIS K254
1、微量電量滴定式酸化法により測定したものである。
【0011】さらに、この基油は、潤滑油として使用で
きる粘度を有するものであり、基油の粘度指数が100
以上であり、好ましくは粘度指数が100〜150であ
り、さらに好ましくは110〜150である。この粘度
指数は、JIS K2283に規定されている方法によ
り測定したものである。基油が上記の範囲の性状を満た
さない場合は、所望の性能が得られない。この基油の好
適なものとしては、例えば常圧蒸留留出油をフルフラー
ルなどの溶剤で抽出処理し、得られたラフィネートをメ
チルエチルケトンなどの溶剤で脱ろう処理した後、さら
に高圧下にて水素精製して、硫黄分などの不純物を除去
したものが挙げられる。
【0012】本発明の潤滑油組成物に使用される(A)
成分のアルキルスルフィドは、前記式(イ)で表される
ものである。式(イ)中、R1およびR2は、炭素数3〜
16の炭化水素基であり、好ましくは炭素数3〜9の炭
化水素基であり、特に好ましくは炭素数4〜7の炭化水
素基である。炭化水素基としては、直鎖の炭化水素基が
好ましく、特に直鎖の飽和炭化水素基が好ましい。炭素
数3〜16の炭化水素基の適当な具体例としては、例え
ばn−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチ
ル、tert−ブチル、、n−ペンチル、イソペンチ
ル、ネオペンチル、tert−ペンチル、2−メチルブ
チル、n−ヘキシル、イソヘキシル、3−メチルペンチ
ル、エチルブチル、n−ヘプチル、2−メチルヘキシ
ル、n−オクチル、イソオクチル、tert−オクチ
ル、2−エチルヘキシル、3−メチルヘプチル、n−ノ
ニル、イソノニル、1−メチルノニル、n−デシル、n
−ウンデシル、1,1−ジメチルノニル、n−ドデシ
ル、n−テトラデシルなどが挙げられる。これらのアル
キルスルフィドの好適な具体例としては、ジ−n−ブチ
ルスルフィドおよびジ−n−ペンチルスルフィドが挙げ
られ、特に好ましくはジ−n−ブチルスルフィドであ
る。これらのアルキルスルフィドは、1種単独で用いて
もよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0013】本発明の潤滑油組成物に使用される(B)
成分のアルキル化フェニル−α−ナフチルアミンの好適
なものは、式(ロ)で表されるものである。
【0014】
【化5】
【0015】(式中、R3 は、炭素数1〜16のアルキ
ル基を表す。) R3 の好ましいものは、炭素数4〜8のアルキル基であ
る。炭素数1〜16のアルキル基の具体例としては、例
えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n
−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチ
ル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−ペンチ
ル、2−メチルブチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、
3−メチルペンチル、エチルブチル、n−ヘプチル、2
−メチルヘキシル、n−オクチル、2−エチルヘキシ
ル、3−メチルヘプチル、n−ノニル、メチルオクチ
ル、エチルヘプチル、n−デシル、n−ウンデシル、n
−ドデシル、n−テトラデシルなどが挙げられる。アル
キル化フェニル−α−ナフチルアミンの適当な具体例と
しては、例えばオクチル化フェニル−α−ナフチルアミ
ンが挙げられる。これらのアルキル化フェニル−α−ナ
フチルアミンは、1種単独で用いてもよいし、2種以上
を組み合わせて用いてもよい。
【0016】本発明の潤滑油組成物に使用される(C)
成分のベンゾトリアゾール及びその誘導体は、式(ハ)
で表されるベンゾトリアゾールと、それに水溶性アミ
ン、脂肪酸などを反応して得られる誘導体である。
【0017】
【化6】
【0018】これらのベンゾトリアゾールとその誘導体
は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせ
て用いてもよい。
【0019】本発明の潤滑油組成物において、基油であ
る鉱油に配合させる上記各添加剤の含有割合は、以下に
示す通りである。(A)成分のアルキルスルフィドの含
有割合は、0.1〜3質量%であり、好ましくは0.1
〜2質量%、特に好ましくは0.2〜1質量%である。
(B)成分のアルキル化フェニル−α−ナフチルアミン
の含有割合は、0.1〜3質量%であり、好ましくは
0.1〜1質量%、さらに好ましくは0.2〜0.5質
量%、特に好ましくは0.25〜0.5質量%である。
(C)成分のベンゾトリアゾール及びその誘導体の含有
割合は、0.001〜0.5質量%であり、好ましくは
0.002〜0.2質量%、特に好ましくは0.005
〜0.2質量%である。
【0020】本発明の潤滑油組成物には、上記成分の他
に(D)成分と(E)成分をさらに含有させることによ
り、さらに優れた酸化安定性が得られる。(D)成分の
アルキル化ジフェニルアミンの好適なものは、式(ニ)
で表されるものである。
【0021】
【化7】
【0022】(式中、R4 、R5 は、それぞれ水素原子、
又は炭素数1〜16のアルキル基を示す。) 上記式中、R4 及びR5 の好ましいものは、水素原子又は
炭素数3〜9のアルキル基であり、特に好ましくは水素
原子又は炭素数4及び8のアルキル基である。R4 及び
5 の具体例としては、R3 と同様なアルキル基が挙げら
れる。アルキル化ジフェニルアミンの好適な具体例とし
ては、例えばp,p−ジオクチルジフェニルアミン、オ
クチルジフェニルアミンなどが挙げられる。これらのア
ルキル化ジフェニルアミンは、1種単独で用いてもよい
し、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0023】本発明の潤滑油組成物に使用される(E)
成分のフォスファイトは、トリス(2−エチルヘキシル
−3−メルカプトプロピオネート)フォスファイト、ト
リフェニルフォスファイト、トリオクタデシルフォスフ
ァイト、トリステアリルフォスファイト、トリラウリル
トリチオフォスファイト、トリイソオクチルフォスファ
イト、トリス(ノニルフェニル)フォスファイト、トリ
クレジルフォスファイト、ジフェニルイソデシルフォス
ファイトなどの亜燐酸トリアルキルエステル類、亜燐酸
ジアルキルエステル類、亜燐酸モノアルキルエステル類
などが挙げられ、好ましくはトリス(アルキルフェニ
ル)フォスファイトであり、その代表例としては式
(ホ)で表されるものである。
【0024】
【化8】
【0025】(式中、R6 、R7 は炭素数1〜12のアル
キル基であり、好ましくは炭素数2〜6のアルキル基で
ある。) R6 及びR7 の具体例としては、R3 のうちの炭素数1〜
12のアルキル基と同様なアルキル基が挙げられる。こ
れらのトリス(アルキルフェニル)フォスファイトのう
ち、特に好ましいものは、トリス(2,4−t−ブチル
フェニル)フォスファイトである。これらのフォスファ
イトは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合
わせて用いてもよい。
【0026】本発明の潤滑油組成物において、(A)〜
(E)成分を含む場合、基油である鉱油に含有する上記
各添加剤の含有割合は、以下に示す通りである。(A)
成分のアルキルスルフィドの含有割合は、0.1〜3質
量%であり、好ましくは0.1〜2質量%、特に好まし
くは0.2〜1質量%である。(B)成分のアルキル化
フェニル−α−ナフチルアミンの含有割合は、0.1〜
3質量%であり、好ましくは0.1〜1質量%、さらに
好ましくは0.2〜0.5質量%、特に好ましくは0.
25〜0.5質量%である。(C)成分のベンゾトリア
ゾール及びその誘導体の含有割合は、0.001〜0.
5質量%であり、好ましくは0.002〜0.2質量
%、特に好ましくは0.005〜0.2質量%である。
(D)成分のアルキル化ジフェニルアミンの含有割合
は、0.1〜2質量%であることが必要であり、好まし
くは0.1〜0.6質量%、さらに好ましくは0.2〜
0.5質量%、特に好ましくは0.2〜0.35質量%
である。(E)成分のフォスファイトの含有割合は、
0.1〜1質量%であることが必要であり、好ましくは
0.1〜0.4質量%、さらに好ましくは0.1〜0.
3質量%、特に好ましくは0.2〜0.25質量%であ
る。
【0027】本発明の潤滑油組成物においては、アルキ
ルコハク酸又はその誘導体を添加することにより、使用
する機器の金属表面を保護し、機器表面の錆発生をより
効果的に防ぐことができる。アルキルコハク酸の誘導体
の好適なものは、式(ヘ)および式(ト)で表されるも
のである。
【0028】
【化9】
【0029】
【化10】
【0030】上記2つの式中、R8 、R9 及びR10 は炭素
数6〜18のアルキル基又はアルケニル基であり、R11
は水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を示す。R8
の好ましいものは、炭素数10〜14のアルケニル基で
あり、特に好ましくはドデセニル(−CH1225)又は
ドデカジエニル(−CH1223)である。R9 及びR10
の好ましいものは、炭素数8〜16のアルキル基であ
る。R8 、R9 及びR10 の具体例としては、、例えばヘキ
シル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシ
ル、テトラデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ヘキ
セニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニ
ル、ドデセニル、テトラデセニル、ヘプタデセニル、オ
クタデセニル、ヘキサジエニル、オクタジエニル、ノナ
ジエニル、デカジエニル、ウンデカジエニル、ドデカジ
エニル、テトラデカジエニル、ヘプタデカジエニル、オ
クタデカジエニルなどが挙げられる。
【0031】R11 の具体例としては、例えばn−プロピ
ル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert
−ブチル、、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチ
ル、tert−ペンチル、2−メチルブチルなどが挙げ
られる。これらのアルキルコハク酸及びその誘導体は、
1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用
いてもよいが、好ましくは2種以上を組み合わせたもの
であり、特に好ましくはアルケニルコハク酸の部分エス
テルとアルキルコハク酸アミドを組み合わせたものであ
る。アルキルコハク酸及びその誘導体の含有割合は、
0.01〜0.5質量%であることが好ましく、より好
ましくは0.03〜0.2質量%であり、さらに好まし
くは0.03〜0.15質量%である。本発明の潤滑油
組成物においては、基油である鉱油に上記添加剤を上記
含有割合で含有することにより、高温条件下においても
非常に高い酸化安定性を示すと共に、長期に亘り使用が
可能な潤滑油組成物を得ることができる。
【0032】なお、本発明の潤滑油組成物には、所望に
よりさらに各種添加剤を含有させてもよい。各種添加剤
としては、例えばスチレン−ブタジエン水添加共重合
体、エチレンプロピレン共重合体、ポリイソブチレン、
ポリメタクリレートなどの流動点降下剤、ポリアクリレ
ート、ポリジメチルシロキサンなどの消泡剤、エチレン
オキシド−プロピレンオキシド共重合体などの抗乳化剤
などが挙げられる。
【0033】本発明の潤滑油組成物は、上記添加剤を基
油である鉱油又は合成油に配合することにより製造する
ことができる。基油及び添加剤の混合方法及び添加方法
は、特に制限されるものではなく、種々の方法により行
うことができ、混合順序及び添加順序も種々の混合順序
及び添加順序で行うことができる。例えば、基油に各添
加剤を順次添加してもよいし、予め各添加剤を混合して
おいて基油に添加してもよい。本発明の潤滑油組成物
は、種々の潤滑に、使用することができるが、特に高い
酸化安定性が要求されるコンプレッサーの潤滑に有効で
ある。
【0034】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明する。なお、本発明は、これらの例によって何ら制
限されるものではない。実施例及び比較例における評価
方法は、次の方法に従って行った。 (1)RBOT(分) 潤滑油の酸化防止性能を評価する方法の一つで、JIS
K2514に制定されている回転ボンベ式酸化安定度
試験によるもの。
【0035】次に、実施例及び比較例において使用した
鉱油及び各添加剤を以下に示す。 鉱油(基油) 基油A〜Cは、減圧蒸留留出油をフルフラールで溶剤抽
出し、メチルエチルケトンで溶剤脱ろう後、さらに水素
化精製した基油で、粘度がISO VG32のものであ
り、基油に含まれる芳香族分はASTM D3238の
環分析法(n−d−m)による測定結果である。
【0036】アルキルスルフィド:式(イ)のR1 、R2
がn−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキサデシル
基、ベンジル基またはフェニル基であるもの。 アルキル化フェニル−α−ナフチルアミン:式(ロ)に
おいて、R3 がC817のもの。 ベンゾトリアゾール:式(ハ)で表されるベンゾトリア
ゾール。 アルキル化ジフェニルアミン:式(ニ)において、
4 、R5 がC49、C817のいずれかの組み合わせの
混合物。 フォスファイト:式(ホ)において、フェニル基の2,
4位のR6 、R7 としてtert−ブチル基を持つもの。 アルキルコハク酸誘導体:式(ト)においてR10 が炭素
数12のアルケニル基であり、R11 が炭素数12のアル
キル基であるもの。
【0037】実施例1 基油Aに、ジ−n−ブチルスルフィド(東京化成工業株
式会社製、純度95%以上)、アルキル化フェニル−α
−ナフチルアミン、ベンゾトリアゾール、アルキル化ジ
フェニルアミン、フォスファイト、およびアルキルコハ
ク酸誘導体(1)を、表1に示される配合割合で配合
し、コンプレッサー油組成物を調製した。コンプレッサ
ー油組成物の評価を行い、その結果を表1に示した。
【0038】実施例2 実施例1において、ジ−n−ブチルスルフィドの代わり
にジ−n−ペンチルスルフィド(東京化成工業株式会社
製、純度97%以上)を使用した以外は実施例1と同じ
成分を表1に示される配合割合で配合し、コンプレッサ
ー油組成物を調製した。コンプレッサー油組成物の評価
を行い、その結果を表1に示した。
【0039】実施例3 実施例1において、ジ−n−ブチルスルフィドの代わり
にジ−n−ヘキサデシルスルフィド(東京化成工業株式
会社製)を使用した以外は実施例1と同じ成分を表1に
示される配合割合で配合し、コンプレッサー油組成物を
調製した。コンプレッサー油組成物の評価を行い、その
結果を表1に示した。
【0040】実施例4 実施例1において、ジ−n−ブチルスルフィドの代わり
にジベンジルスルフィド(東京化成工業株式会社製)を
使用した以外は実施例1と同じ成分を表1に示される配
合割合で配合し、コンプレッサー油組成物を調製した。
コンプレッサー油組成物の評価を行い、その結果を表1
に示した。
【0041】実施例5 実施例1において、ジ−n−ブチルスルフィドの代わり
にジフェニルスルフィド(東京化成工業株式会社製、純
度98%以上)を使用した以外は実施例1と同じ成分を
表1に示される配合割合で配合し、コンプレッサー油組
成物を調製した。コンプレッサー油組成物の評価を行
い、その結果を表1に示した。
【0042】実施例6 実施例1において、アルキル化ジフェニルアミンを使用
しなかった以外は実施例1と同じ成分を表2に示される
配合割合で配合し、コンプレッサー油組成物を調製し
た。コンプレッサー油組成物の評価を行い、その結果を
表2に示した。
【0043】実施例7 実施例1において、フォスファイトを使用しなかった以
外は実施例1と同じ成分を表2に示される配合割合で配
合し、コンプレッサー油組成物を調製した。コンプレッ
サー油組成物の評価を行い、その結果を表2に示した。
【0044】実施例8 実施例1において、アルキル化ジフェニルアミンとフォ
スファイトを使用しなかった以外は実施例1と同じ成分
を表2に示される配合割合で配合し、コンプレッサー油
組成物を調製した。コンプレッサー油組成物の評価を行
い、その結果を表2に示した。
【0045】実施例9 実施例1において、基油Aの代わりに基油Bを使用した
以外は実施例1と同じ成分を表2に示される配合割合で
配合し、コンプレッサー油組成物を調製した。コンプレ
ッサー油組成物の評価を行い、その結果を表2に示し
た。
【0046】比較例1 基油Aに、ジ−n−ブチルスルフィドを添加しなかった
以外は実施例1と同じ成分を、表3に示される配合割合
で配合し、コンプレッサー油組成物を調製した。コンプ
レッサー油組成物の評価を行い、その結果を表3に示し
た。
【0047】比較例2 基油Aを基油Bに変更し、ジ−n−ブチルスルフィドを
添加しなかった以外は実施例1と同じ成分を、表3に示
される配合割合で配合し、コンプレッサー油組成物を調
製した。コンプレッサー油組成物の評価を行い、その結
果を表3に示した。
【0048】比較例3 基油Aを基油Cを変更し、ジ−n−ブチルスルフィドを
添加しなかった以外は実施例1と同じ成分を、表3に示
される配合割合で配合し、コンプレッサー油組成物を調
製した。コンプレッサー油組成物の評価を行い、その結
果を表3に示した。
【0049】比較例4 基油Aを基油Cを変更した以外は実施例1と同じ成分
を、表3に示される配合割合で配合し、コンプレッサー
油組成物を調製した。コンプレッサー油組成物の評価を
行い、その結果を表3に示した。
【0050】比較例5 基油Aに、ジ−n−ブチルスルフィド、アルキル化フェ
ニル−α−ナフチルアミン、フォスファイトを添加しな
かった以外は実施例1と同じ成分を、表4に示される配
合割合で配合し、コンプレッサー油組成物を調製した。
コンプレッサー油組成物の評価を行い、その結果を表4
に示した。
【0051】比較例6 基油Aに、ジ−n−ブチルスルフィド、アルキル化ジフ
ェニルアミン、フォスファイトを添加しなかった以外は
実施例1と同じ成分を、表4に示される配合割合で配合
し、コンプレッサー油組成物を調製した。コンプレッサ
ー油組成物の評価を行い、その結果を表4に示した。
【0052】比較例7 基油Aに、ジ−n−ブチルスルフィド、アルキル化フェ
ニル−α−ナフチルアミンを添加しなかった以外は実施
例1と同じ成分を、表4に示される配合割合で配合し、
コンプレッサー油組成物を調製した。コンプレッサー油
組成物の評価を行い、その結果を表4に示した。
【0053】比較例8 粘度がISO VG32の市販のコンプレッサー油Aに
ついての評価を行い、その結果を表4に示した。
【0054】比較例9 粘度がISO VG32の市販のコンプレッサー油Bに
ついての評価を行い、その結果を表4に示した。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】
【表3】
【0058】
【表4】
【0059】
【発明の効果】本発明の潤滑油組成物は、高温条件下に
おいても非常に高い酸化安定性を示すと共に、長期に亘
り酸化安定性を示す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 133:44) (C10M 141/10 135:22 133:14 133:44 133:12 137:04) C10N 20:02 30:08 30:10 40:06 (72)発明者 矢野 法生 埼玉県幸手市権現堂1134−2 株式会社コ スモ総合研究所研究開発センター内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族分含有量1質量%以下、硫黄含有
    量100ppm以下、粘度指数100以上の鉱油又は合
    成油の基油に対して、(A)式(イ) 【化1】R1−S−R2 (イ) (式中、R1およびR2は炭素数3〜16の炭化水素基)
    で表されるアルキルスルフィドを0.1〜3質量%、
    (B)アルキル化フェニル−α−ナフチルアミンを0.
    1〜3質量%、(C)ベンゾトリアゾール及びその誘導
    体の少なくとも1種を0.001〜0.5質量%含有さ
    せていることを特徴とする潤滑油組成物。
  2. 【請求項2】 芳香族分含有量1質量%以下、硫黄含有
    量100ppm以下、粘度指数100以上の鉱油又は合
    成油の基油に対して、(A)式(イ) 【化2】R1−S−R2 (イ) (式中、R1およびR2は炭素数3〜16の炭化水素基)
    で表されるアルキルスルフィドを0.1〜3質量%、
    (B)アルキル化フェニル−α−ナフチルアミンを0.
    1〜3質量%、(C)ベンゾトリアゾール及びその誘導
    体の少なくとも1種を0.001〜0.5質量%、
    (D)アルキル化ジフェニルアミンを0.1〜2質量
    %、(E)フォスファイトを0.1〜1質量%含有させ
    ていることを特徴とする潤滑油組成物。
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WO2003106601A1 (ja) * 2002-06-12 2003-12-24 新日本石油株式会社 潤滑油組成物
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WO2016159041A1 (ja) * 2015-03-31 2016-10-06 出光興産株式会社 潤滑油組成物、及び潤滑油組成物の製造方法

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