JPH09176646A - 乱れた液晶配向の復帰方法及び復帰装置 - Google Patents

乱れた液晶配向の復帰方法及び復帰装置

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JPH09176646A
JPH09176646A JP7349993A JP34999395A JPH09176646A JP H09176646 A JPH09176646 A JP H09176646A JP 7349993 A JP7349993 A JP 7349993A JP 34999395 A JP34999395 A JP 34999395A JP H09176646 A JPH09176646 A JP H09176646A
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liquid crystal
compound
antiferroelectric liquid
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voltage
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JP7349993A
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English (en)
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Yoshihiko Aihara
良彦 相原
Tsuyoshi Yoshida
強 吉田
Shigeji Hashimoto
茂治 橋本
Tadaaki Isozaki
忠昭 磯崎
Yoshinori Nagoya
義則 名古屋
Noriko Yamakawa
則子 山川
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Showa Shell Sekiyu KK
Original Assignee
Showa Shell Sekiyu KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反強誘電性液晶における冷熱衝撃による液晶
配向の乱れを簡単な方法又は装置により、短時間で配向
を修復させ、コントラストを向上させること。 【解決手段】 2つの電極基板2と3の間に反強誘電性
液晶組成物1が挟まれてなる反強誘電性液晶セル10に
おいては、冷熱衝撃により液晶配向が乱れる。前記電極
基板2と3の間に10〜100Vの直流電圧(最適に
は、40V)を数秒〜数分間(最適には、5秒間)印加
することにより、前記反強誘電性液晶組成物1の乱れた
配向は修復される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、反強誘電性液晶に
おける乱れた液晶配向を復帰する方法及び復帰装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、反強誘電性液晶・組成物は、カ
イラルスメクチック相にある反強誘電性液晶相を冷却す
るとSCA相からSIA相に相転移する例が多い。SCA相に
おいては層間隔が縮み、SIA相においては層間隔が伸び
る、という傾向がある。
【0003】低温状態のSIA相中で層間隔が伸びた状態
から、急に加熱してSCA相にすると、層間隔が急に縮む
ので、この時に欠陥が生じる。これが冷熱衝撃による配
向の乱れである。この配向の乱れは液晶のコントラスト
の低下を招き、ディスプレイの画質を低下する、という
問題点があった。
【0004】この配向の乱れを、完全に解消するために
は、温度を一旦上昇させて液晶をSCA相にした後、反強
誘電性を示すSIA相領域まで徐冷しなければならない。
このような加熱及び徐冷という温度処理は、かなりの時
間を要するので実用的でない。
【0005】簡便な方法としては、図Xに示す数十Hz
の三角波電圧(40〜100V:peak to peak、セル
厚:2μmのとき)を数分間印加して、配向の修復を行
っているが、まだ配向の修復は完全ではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記のような
問題点を解消するためになされたもので、本発明の目的
は、反強誘電性液晶・組成物における冷熱衝撃による配
向の乱れを、簡単な方法又は装置により短時間で配向を
修復させ、且つ、コントラストを向上させることであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、第1の電極基
板と所定の間隔を隔てて配置された第2の電極基板との
間に反強誘電性液晶が挟まれてなる反強誘電性液晶セル
の前記第1の電極基板と前記第2の電極基板の間に所定
の直流電圧を所定時間印加する反強誘電性液晶セルの配
向復帰方法である。
【0008】本発明は、前記直流電圧が10〜100V
である反強誘電性液晶セルの配向復帰方法である。
【0009】本発明は、前記印加時間が数秒〜数分であ
る反強誘電性液晶セルの配向復帰方法である。
【0010】本発明は、前記反強誘電性液晶の厚さが1
〜10μmである反強誘電性液晶セルの配向復帰方法で
ある。
【0011】本発明は、前記反強誘電性液晶が、
【化14】 前記化合物[I] と、
【化15】 前記化合物[II]と、
【化16】 前記化合物[III] と(なお、前記化合物[I] 〜化合物[I
II] におけるC* は不斉炭素を示す。)、を主成分とす
る組成物である反強誘電性液晶セルの配向復帰方法であ
る。
【0012】本発明は、前記反強誘電性液晶が、
【化17】 前記化合物[I] を42%と、
【化18】 前記化合物[II]を28%と、
【化19】 前記化合物[III] を30%と(なお、前記化合物[I] 〜
化合物[III] におけるC* は不斉炭素を示す。)、から
なる組成物である反強誘電性液晶セルの配向復帰方法で
ある。
【0013】本発明は、前記反強誘電性液晶が、
【化20】 前記化合物[I] 24.5%と、
【化21】 前記化合物[II]を24.5%と、
【化22】 前記化合物[III] を30%と、
【化23】 前記化合物[IV]を10.58%と、
【化24】 前記化合物[V] を2.65%と、
【化25】 前記化合物[VI]を1.47%と、
【化26】 前記化合物[VII] を6.3%と(なお、前記化合物[I]
〜化合物[VII] におけるC* は不斉炭素を示す。)、か
らなる組成物である反強誘電性液晶セルの配向復帰方法
である。
【0014】本発明は、第1の電極基板と所定の間隔を
隔てて配置された第2の電極基板との間に反強誘電性液
晶が挟まれてなる反強誘電性液晶セルの前記第1の電極
基板と前記第2の電極基板の間に所定の直流電圧を短時
間印加することを特徴とする反強誘電性液晶セルの配向
復帰装置である。
【0015】本発明は、前記直流電圧が10〜100V
である反強誘電性液晶セルの配向復帰装置である。
【0016】本発明は、前記印加時間が数秒〜数分であ
る反強誘電性液晶セルの配向復帰装置である。
【0017】本発明は、n条の行電極とm条の列電極と
を互いに格子状に対向させるように並設した両電極基板
間に反強誘電性液晶を介在させてnm個の表示画素を形
成した液晶表示素子と、前記n条の行電極に順次走査信
号を付与し、前記m条の列電極には並列に明又は暗のデ
ータ信号を一斉に付与する線順次走査方式を行なうよう
に構成された駆動制御手段とを備えたマトリックス型反
強誘電性液晶表示装置において、前記n条の行電極と前
記m条の列電極との間に、前記マトリックス型反強誘電
性液晶表示装置の駆動時間以外の時間帯に所定の直流電
圧を短時間印加する反強誘電性液晶表示装置の配向復帰
装置である。
【0018】本発明は、前記直流電圧が10〜100V
である反強誘電性液晶表示装置の配向復帰装置である。
【0019】本発明は、前記印加時間が数秒〜数分であ
る反強誘電性液晶表示装置の配向復帰装置である。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0021】図1は本発明の実施の一形態を示すもので
あり、反強誘電性液晶セルは、例えば、1〜10μmの
間隔に隔てられ、互いに平行に配置された2枚の電極基
板2、3の間に後述の反強誘電性液晶組成物1を密封す
る。電極基板2には透明なガラス又は樹脂の透明基板2
aの内側表面に沿って、酸化インジウム又は酸化錫等の
透明導電膜からなる透明電極2bが形成してある。他方
の電極基板3も前記電極基板2と同様の構成となってい
る。透明電極2b、3bの内側表面には液晶分子を基板
と平行に揃えるために配向処理が施された高分子膜の配
向膜2c、3cが配置されている。
【0022】前記反強誘電性液晶組成物1は、例えば、
【化27】 前記化合物[I] 24.5%と、
【化28】 前記化合物[II]を24.5%と、
【化29】 前記化合物[III] を30%と、
【化30】 前記化合物[IV]を10.58%と、
【化31】 前記化合物[V] を2.65%と、
【化32】 前記化合物[VI]を1.47%と、
【化33】 前記化合物[VII] を6.3%と(なお、前記化合物[I]
〜化合物[VII] におけるC* は不斉炭素を示す。)、か
らなる組成物である。
【0023】なお、前記化合物[I] は、〔4−(1−ト
リフルオロメチルペントキシカルボニルフェニル)−
4’−1デセニルオキシビフェニル4−カルボキシレー
ト〕と称され、前記化合物[II]は、〔4−(1−トリフ
ルオロメチルペントキシカルボニルフェニル)−4’−
ウンデルオキシビフェニル4−カルボキシレート〕と称
され、前記化合物[III] は、〔4−(1−メチルヘプト
キシカルボニルフェニル)−3’フルオロ−4’−ノニ
ルオキシビフェニル4−カルボキシレート〕と称され
る。前記化合物[IV]は、〔4−(1−トリフルオロメチ
ルペントキシカルボニルフェニル)−4’−デシルビフ
ェニル4−カルボキシレート〕と称され、前記化合物
[V] は、〔4−(1−トリフルオロメチルヘキサオキシ
カルボニルフェニル)−4’−ノニルビフェニル4−カ
ルボキシレート〕と称され、前記化合物[VI]は、〔4−
(1−トリフルオロメチルペプトキシカルボニルフェニ
ル)−4’−デシルビフェニル4−カルボキシレート〕
と称され、前記化合物[VII] は、〔4−(1−トリフル
オロメチルペントキシカルボニルフェニル)−4’−ウ
ンデシルビフェニル4−カルボキシレート〕と称され
る。
【0024】本発明の液晶配向の復帰方法は、このよう
に前記化合物[I] 〜化合物[VII] からなる反強誘電性液
晶組成物1が、電極基板2、3の間に封入された状態
(セル厚1〜10μm)で、前記基板の上から下の方向
に10〜100Vの直流電圧を印加するだけで、前記反
強誘電性液晶分子の配向の乱れがなくなり、良好な配向
の復帰が得られるという現象を有効に利用したものであ
る。なお、前記化合物[I] 〜化合物[VII] におけるC*
は不斉炭素を示す。
【0025】前記反強誘電性液晶組成物1の温度変化よ
る性質を以下に示す。前記反強誘電性液晶組成物1は、
100℃付近では等方相(以下、ISO相という。)、8
0℃では反強誘電性液晶相(以下、SCA相という。)、
約20℃ではさらに高次の反強誘電性液晶相(以下、S
IA相という。)を示す。
【0026】前記反強誘電性液晶組成物1を等方相ISO
から徐冷した場合の各温度における配向コントラストC
AL及び前記セルの上から下に直流電界(直流50V)
を印加した時の静的コントラストCRDCを下記表1に示
す。
【0027】
【表1】
【0028】前記本発明の作用又は効果を裏付けるた
め、次に本発明の液晶配向方法を用いた液晶の配向特性
の測定結果を以下に示す。
【0029】前記表1に示す配向特性を有する反強誘電
性液晶組成物1(例えば、前記化合物[I] を24.5%
と、前記化合物[II]を24.5%と、前記化合物[III]
を30%と、前記化合物[IV]を10.58%と、前記化
合物[V] を2.65%と、前記化合物[VI]を1.47%
と、前記化合物[VII] を6.3%と、からなる組成物)
を等方相ISOから徐冷し10℃まで冷却した後、80℃
まで急激に加熱すると液晶分子の配向は乱れ、
【0030】その80℃における前記組成物(タイプ
(イ))のコントラストは、配向コントラストCRAL
6.8、静的コントラストCRDC=7.9まで低下す
る。
【0031】このように液晶分子配向が乱れたセルの配
向修復方法として従来から三角波電圧を印加する方法が
あり、前記タイプ(イ)にこの三角波電圧(30Hz 、
80Vの三角波(peak-to-peak)を1分間)を印加した
場合(タイプ(ロ))と、前記タイプ(イ)に直流電圧
(40Vを5秒間)を印加した場合(タイプ(ハ))
の、80℃における夫々の配向コントラストCRAL及び
静的コントラストCRDCの値を比較した比較データを表
2に示す。
【0032】
【表2】
【0033】三角波電圧(30Hz 、80Vの三角波
(peak-to-peak)を1分間)を印加した場合(タイプ
(ロ))は、タイプ(イ)と比べて、配向コントラスト
CRALで2.32倍、静的コントラストCRDCで2.2
2倍であるのに対して、直流電圧(40Vを5秒間)を
印加した場合(タイプ(ハ))は、タイプ(イ)と比べ
て、配向コントラストCRALで5.34倍、静的コント
ラストCRDCで5.75倍となり、タイプ(ハ)におい
ては、配向コントラストCRAL及び静的コントラストC
DCが共に向上している。
【0034】次に、前記反強誘電性液晶組成物1が前述
の反強誘電性液晶と別の材料、即ち、
【化34】 前記化合物[I] を42%と、
【化35】 前記化合物[II]を28%と、
【化36】 前記化合物[III] を30%と(なお、前記化合物[I] 〜
化合物[III] におけるC* は不斉炭素を示す。)、から
なる組成物について、
【0035】温度40℃の状態のもの(タイプ1)、温
度10℃の状態のもの(タイプ2)、温度10℃から温
度40℃に急激に加熱したもの(タイプ3)、前記急激
に加熱したもの(タイプ3)に80V(peak−to
−peak)、30Hz の三角波を1分間印加して乱れ
た配向を修復したもの(タイプ4)、前記急激に加熱し
たもの(タイプ3)に40Vの直流電圧を5秒間印加し
て乱れた配向を修復したもの(タイプ5)、の夫々につ
いての配向特性、例えば、絶対暗状態(mV: フォトセン
サーからの出力)、暗状態(mV: フォトセンサーからの
出力)、明状態(mV: フォトセンサーからの出力)及び
配向コントラストCRAL(〔明状態−絶対暗状態〕/
〔暗状態−絶対暗状態〕)の測定結果を下記表3に示
す。
【0036】
【表3】
【0037】その結果、前記急激に加熱したもの(タイ
プ3)に三角波を印加したもの(タイプ4)は、配向コ
ントラストCRALが15.8で、温度10℃から温度4
0℃に急激に加熱したもの(タイプ3)の配向コントラ
ストCRAL15.3の1.03倍であるのに対して、急
激に加熱したもの(タイプ3)に40Vの直流電圧を5
秒間印加して乱れた配向を修復したもの(タイプ5)
は、配向コントラストCRALが24.6で、温度10℃
から温度40℃に急激に加熱したもの(タイプ3)の配
向コントラストCRAL15.3の1.61倍に改善され
ることから、前記40Vの直流電圧を5秒間印加印加す
ることにより前記反強誘電性液晶組成物1の乱れた配向
がより一層修復されることが立証される。
【0038】なお、前記反強誘電性液晶組成物(前記化
合物[I] 〜[III] からなる組成物)について、その製造
時における直流電界の印加の有無による配向特性、例え
ば、温度90℃の状態のもの(タイプA)、温度80℃
の状態のもの(タイプB)及び温度80℃の状態で40
Vの直流電圧を印加したもの(タイプC)のタイプA〜
タイプCの夫々の絶対暗状態(mV: フォトセンサーから
の出力)、暗状態(mV: フォトセンサーからの出力)、
明状態(mV: フォトセンサーからの出力)及び配向コン
トラスト(〔明状態−絶対暗状態〕/〔暗状態−絶対暗
状態〕)の測定結果を下記表4に示す。
【0039】
【表4】
【0040】前記表3に示した測定結果より、配向コン
トラストが、温度80℃の状態のもの(タイプB)では
11.5であるのに対して、温度80℃の状態で40V
の直流電圧を印加したもの(タイプC)では19.1に
なり、配向コントラストが向上している。
【0041】前記測定結果のように、前記反強誘電性液
晶組成物1の製造時に、所定の温度状態(その相転移温
度(約80℃)より約10℃下の温度)状態において、
直流電圧(例えば、40V)を印加して製造することに
より、配向コントラストが向上することが判明した。
【0042】また、本発明の他の実施形態として、図1
に示すような前記反強誘電性液晶組成物1が第1の電極
基板2と所定の間隔を隔てて配置された第2の電極基板
3との間に挟まれてなる反強誘電性液晶セル10の配向
復帰装置がある。
【0043】即ち、前記反強誘電性液晶組成物1が第1
の電極基板2と所定の間隔を隔てて配置された第2の電
極基板3との間に挟まれてなる反強誘電性液晶セル10
においては、前述のような冷熱衝撃により、反強誘電性
液晶組成物1に液晶配向の乱れが発生した場合、前記反
強誘電性液晶セル10の前記第1の電極基板2と前記第
2の電極基板3の間に直流電源4から所定の直流電圧
(例えば、10〜100V(最適値としては40〜50
V))を数秒間(最適値としては5秒程度)印加するこ
とにより、前記乱れた液晶配向を整列された液晶配向に
復帰することができる。
【0044】前記反強誘電性液晶セル10を駆動させる
ため、駆動電源としては直流電源4が用いられ、該直流
電源4の最大出力は25V程度でこれが、第1の電極基
板2と第2の電極基板3の間に印加されるが、前記液晶
配向の復帰用直流電圧(例えば、40〜50V)が前記
直流駆動電源の直流電圧(例えば、25V)よりも高い
場合には、直流駆動電源の直流電圧を昇圧回路(図示せ
ず。)介して昇圧した直流電圧を前記反強誘電性液晶セ
ル10の前記第1の電極基板2と前記第2の電極基板3
の間に印加する。
【0045】また、本発明の他の実施形態として、前記
反強誘電性液晶組成物1が第1の電極基板2と所定の間
隔を隔てて配置された第2の電極基板3との間に挟まれ
てなる反強誘電性液晶セル10(図1に示す。)がマト
リックス状に配列されたマトリックス型反強誘電性液晶
表示装置30の配向復帰装置(図2に示す。)がある。
【0046】即ち、前記図2に示すマトリックス型反強
誘電性液晶表示装置30は、n条の行電極31aとm条
の列電極32aとを互いに格子状に対向させるように並
設した両電極基板間に前記反強誘電性液晶組成物1を介
在させてnm個の表示画素を形成した液晶表示素子20
と、前記n条の行電極に順次走査信号を付与する行駆動
回路31と、前記m条の列電極に並列に明又は暗のデー
タ信号を付与する列駆動回路32とからなる駆動制御手
段とを備えたものであり、このようなマトリックス型反
強誘電性液晶表示装置30においては、前述のような冷
熱衝撃により、マトリックス型反強誘電性液晶表示装置
を構成する各液晶セル10の反強誘電性液晶組成物1に
液晶配向の乱れが発生した場合、前記n条の行電極31
aの配向復帰用電極71と前記m条の列電極32aの配
向復帰用電極72との間に、前記マトリックス型反強誘
電性液晶表示装置30の駆動時間以外の時間帯に所定の
直流電圧(例えば、10〜100V(最適値としては4
0〜50V))を数秒間(最適値としては5秒程度)印
加することにより、前記乱れた液晶配向を整列された液
晶配向に復帰することができる。
【0047】前記マトリックス型反強誘電性液晶表示装
置30を駆動させるため、最大出力25V程度の直流電
源40が用いられ、該直流電源40から直流電圧が行電
極31aと列電極32a間に印加されるが、前記液晶配
向の復帰用直流電圧(例えば、40〜50V)が前記直
流電源40の電源電圧(例えば、25V)よりも高い場
合には、直流電源40の電源電圧を昇圧回路60介して
昇圧した直流電圧を、前記マトリックス型反強誘電性液
晶表示装置の前記行電極31aの配向復帰用電極71と
前記列電極32aの配向復帰用電極72との間に印加す
る。
【0048】前記マトリックス型反強誘電性液晶表示装
置30には、配向復帰時に、配向復帰装置をオン状態且
つ駆動系をオフ状態となるように、通常の駆動時には、
配向復帰装置をオフ状態且つ駆動系をオン状態となるよ
うにスイッチを切り換え制御する切換制御部50を設け
ることにより、駆動用の直流電源40を配向復帰用の電
源として利用することができる。
【0049】なお、前記マトリックス型反強誘電性液晶
表示装置30においては、駆動時と配向復帰時では、行
電極及び列電極に印加する電圧の経路を別系統とした
が、行駆動回路又は列駆動回路内に前記昇圧回路60及
び切換制御部50を設ける方法もある。
【0050】
【発明の効果】本発明のように反強誘電性液晶、該反強
誘電性液晶を用いた液晶セルおよび該液晶セルを用いた
液晶表示装置に単に10〜100Vの直流電圧を数秒〜
数10秒間(理想的には、40Vを5秒間)印加すると
いう短時間且つ簡単な方法又は装置により、反強誘電性
液晶、液晶セル及び液晶表示装置の冷熱衝撃による配向
の乱れを、確実に修復することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の反強誘電性液晶セルにおける配向復帰
方法又は装置の概略構成図である。
【図2】本発明の反強誘電性液晶表示装置における配向
復帰装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1 反強誘電性液晶組成物 2 第1の電極基板 2a 透明基板 2b 透明電極 2c 配向膜 3 第2の電極基板 3a 透明基板 3b 透明電極 3c 配向膜 4 直流電源 10 反強誘電性液晶セル 20 反強誘電性液晶表示素子 30 マトリックス型反強誘電性液晶表示装置 31 行駆動回路 31a 行電極 32 列駆動回路 32a 列電極 40 直流電源 50 切換制御部 60 昇圧回路 71 配向復帰用電極 72 配向復帰用電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 磯崎 忠昭 東京都千代田区霞が関3丁目2番5号 昭 和シェル石油株式会社内 (72)発明者 名古屋 義則 東京都千代田区霞が関3丁目2番5号 昭 和シェル石油株式会社内 (72)発明者 山川 則子 東京都千代田区霞が関3丁目2番5号 昭 和シェル石油株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の電極基板と所定の間隔を隔てて配
    置された第2の電極基板との間に反強誘電性液晶が挟ま
    れてなる反強誘電性液晶セルの前記第1の電極基板と前
    記第2の電極基板の間に所定の直流電圧を所定時間印加
    することを特徴とする反強誘電性液晶の配向復帰方法。
  2. 【請求項2】 前記直流電圧が10〜100Vである
    ことを特徴とする請求項1に記載の反強誘電性液晶の配
    向復帰方法。
  3. 【請求項3】 前記印加時間が数秒〜数分であること
    を特徴とする請求項1に記載の反強誘電性液晶の配向復
    帰方法。
  4. 【請求項4】 前記反強誘電性液晶セルのセル厚が1
    〜10μmであることを特徴とする請求項1に記載の反
    強誘電性液晶の配向復帰方法。
  5. 【請求項5】 前記反強誘電性液晶が、 【化1】 前記化合物[I] と、 【化2】 前記化合物[II]と、 【化3】 前記化合物[III] と(なお、前記化合物[I] 〜化合物[I
    II] におけるC* は不斉炭素を示す。)、 を主成分とする組成物であることを特徴とする請求項1
    に記載の反強誘電性液晶の配向復帰方法。
  6. 【請求項6】 前記反強誘電性液晶が、 【化4】 前記化合物[I] を42%と、 【化5】 前記化合物[II]を28%と、 【化6】 前記化合物[III] を30%と(なお、前記化合物[I] 〜
    化合物[III] におけるC* は不斉炭素を示す。)、 からなる組成物であることを特徴とする請求項1に記載
    の反強誘電性液晶の配向復帰方法。
  7. 【請求項7】 前記反強誘電性液晶が、 【化7】 前記化合物[I] 24.5%と、 【化8】 前記化合物[II]を24.5%と、 【化9】 前記化合物[III] を30%と、 【化10】 前記化合物[IV]を10.58%と、 【化11】 前記化合物[V] を2.65%と、 【化12】 前記化合物[VI]を1.47%と、 【化13】 前記化合物[VII] を6.3%と(なお、前記化合物[I]
    〜化合物[VII] におけるC* は不斉炭素を示す。)、 からなる組成物であることを特徴とする請求項1に記載
    の反強誘電性液晶の配向復帰方法。
  8. 【請求項8】 第1の電極基板と所定の間隔を隔てて配
    置された第2の電極基板との間に反強誘電性液晶が挟ま
    れてなる反強誘電性液晶セルの前記第1の電極基板と前
    記第2の電極基板の間に所定の直流電圧を短時間印加す
    ることを特徴とする反強誘電性液晶セルの配向復帰装
    置。
  9. 【請求項9】 前記直流電圧が10〜100Vである
    ことを特徴とする請求項8に記載の反強誘電性液晶セル
    の配向復帰装置。
  10. 【請求項10】 前記印加時間が数秒〜数分であるこ
    とを特徴とする請求項8に記載の反強誘電性液晶セルの
    配向復帰装置。
  11. 【請求項11】 n条の行電極とm条の列電極とを互い
    に格子状に対向させるように並設した両電極基板間に反
    強誘電性液晶を介在させてnm個の表示画素を形成した
    液晶セルと、前記n条の行電極に順次走査信号を付与
    し、前記m条の列電極には並列に明又は暗のデータ信号
    を一斉に付与する線順次走査方式を行なうように構成さ
    れた駆動制御手段とを備えたマトリックス型反強誘電性
    液晶表示装置において、前記n条の行電極と前記m条の
    列電極との間に、前記マトリックス型反強誘電性液晶表
    示装置の駆動時間以外の時間帯に所定の直流電圧を短時
    間印加することを特徴とする反強誘電性液晶表示装置の
    配向復帰装置。
  12. 【請求項12】 前記直流電圧が10〜100Vであ
    ることを特徴とする請求項11に記載の反強誘電性液晶
    表示装置の配向復帰装置。
  13. 【請求項13】 前記印加時間が数秒〜数分であるこ
    とを特徴とする請求項11に記載の反強誘電性液晶表示
    装置の配向復帰装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1999017152A1 (fr) * 1997-10-01 1999-04-08 Citizen Watch Co., Ltd. Affichage a cristaux liquides anti-ferroelectrique
EP1177786A1 (en) * 2000-03-07 2002-02-06 Teijin Limited Stretchable patch

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