JP3207187B2 - 反強誘電性液晶表示器 - Google Patents

反強誘電性液晶表示器

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JP3207187B2 JP21875899A JP21875899A JP3207187B2 JP 3207187 B2 JP3207187 B2 JP 3207187B2 JP 21875899 A JP21875899 A JP 21875899A JP 21875899 A JP21875899 A JP 21875899A JP 3207187 B2 JP3207187 B2 JP 3207187B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は反強誘電性液晶表示
器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示器等の表示器はマン・マシーン
・インターフェースとして必要とされる技術である。特
に、最近、コンピューター端末等において、ダウン・サ
イジングの意味からも液晶表示器が必要になってきてい
る。
【0003】現在のワープロやノート型パソコンには、
スーパーツイスティッドネマティック(略して、ST
N)液晶表示器が多用されている。これは、生産コスト
が安いという利点を有するが、表示品位が粗悪で、特に
コントラスト,視野角,及び表示上のクロストーク等に
おいて改善すべき問題点を有している。
【0004】また、最近のパソコンやビィデオ商品等に
おいてはアクティブ・マトリクス型液晶表示器が多く使
われるようになっている。これは、クロストークが無い
こと、コントラストが高いこと等の利点を有するが、視
野角がまだ十分に広くないこと、生産コストが高いこと
等の改善すべき問題点を有している。
【0005】これらの問題点の極小化するための一手段
として、反強誘電性液晶を使った液晶表示器が提案され
ており、この反強誘電性液晶表示器は階調表現能力にも
優れているため、より優れた映像表示器として期待され
ている。かかる技術内容は、日本学術振興会情報科学用
有機材料第142委員会第58回合同研究会資料(平成
5.11.11〜12)に詳しく紹介されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記の反強誘電性液晶
表示器では、液晶が充填さるべき間隙は通常約1.5μ
mであり、ツイスティッド・ネマティックやスーパー・
ツイスティッド・ネマティック液晶を使った液晶表示器
では、前記間隙は通常約4μm強である。従って、反強
誘電性液晶表示器の場合、動作時の充放電電流が比較的
大きくなるため、消費電力が増大してしまうという課題
を有している。
【0007】また、反強誘電性液晶表示器では、反強誘
電性液晶材料を配向させる液晶分子配向膜(以下、単に
配向膜と呼ぶ。)については理解が深まっておらず、未
だ配向性に優れた配向膜についての提案がなされていな
いのが現状である。
【0008】また、反強誘電性液晶表示器では、液晶分
子が電圧誘起相転移による強誘電相から、本質的に電圧
を解除された時の反強誘電相へ相転移する際の速度、す
なわち、緩和速度を十分に速くすることができないた
め、表示画像に尾引き等が発生してしまうという課題を
有している。
【0009】また、反強誘電性液晶表示装置では、材料
的制約から、低温側例えば10℃付近での表示でコント
ラスト等が大幅に低下してしまうという課題を有してい
る。
【0010】本発明は前記課題に鑑みてなされたもので
あり、従来に比して強誘電相から反強誘電相への相転移
する際の速度(緩和速度)を速くできる反強誘電性液晶
表示器を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の反強誘電性液晶表示器は、主面に複数のス
トライプ状透明電極が所定間隙を空けて配置形成された
2枚の透明基板が、互いの主面が一定間隙を空けて対向
するよう配置され、前記間隙に反強誘電性液晶材料が充
填されてなる液晶表示器であって、前記2枚の透明基板
の少なくとも一方の基板の主面に形成されている前記複
数のストライプ状透明電極の画素電極を構成する部分の
周縁領域以外の領域に、電極材料の欠落部を形成したこ
とを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の反強誘電性液晶表示器
は、基本的には従来の反強誘電性液晶材料を用いた一般
的な液晶表示器のそれと同じであり、図1に示すよう
に、その主面に複数のストライプ状透明電極21が所定
間隔を空けて形成され,当該主面が配向膜22で覆われ
た2枚の透明基板20a,20bが所定間隙を空けて配
置され、この間隙に反強誘電性液晶材料23が挿設され
て、マトリクス型液晶表示器を構成している。
【0013】前記反強誘電性液晶表示器において、液晶
が充填さるべき間隙は通常約1.5μmであり、ツイス
ティッド・ネマティックやスーパー・ツイスティッド・
ネマティック液晶を使った表示器における前記間隙は通
常約4μm強であり、反強誘電性液晶表示器における静
電容量はツイスティッド・ネマティックやスーパー・ツ
イスティッド・ネマティック液晶を使った表示器のそれ
より大きくなる。
【0014】本発明の反強誘電性液晶表示器は、2枚の
透明基板の主面に形成された相対向する画素電極の少な
くとも一方の電極の周縁領域以外の領域の一部を欠落さ
せる。これにより、2枚の透明基板の主面に形成された
相対向する画素電極間に挟まれている液晶材料の一部
は、画素電極への電圧印加によっても強誘電相とはなら
ず、もともとの反強誘電相のままとなる。従って、2枚
の透明基板の主面に形成された相対向する画素電極間に
挟まれ、電圧印加により反強誘電相から強誘電相に相転
移し、電圧解除により強誘電相から反強誘電相に相転移
する液晶材料の、もともと反強誘電相のままである液晶
材料との接触面積が実質的に増大することとなり、本発
明の実施態様と同様に、前記電圧解除により強誘電相か
ら反強誘電相に相転移する速度が加速することになる。
【0015】以下は本発明の応用を示す参考例である。
【0016】第1の参考例は、2枚の透明基板の間隙に
挿設される反強誘電性液晶材料として、その電気抵抗値
が1010Ωcm以上のものを用いる。具体例としては、
チッソ石油化学(株)製、反強誘電性液晶組成物;CS
−2000(商品名)を挙げることができる。反強誘電
性液晶材料の電気抵抗値は紫外線照射や抵抗調整剤の配
合等により調整することができる。かかる反強誘電性液
晶材料の電気抵抗値が1010Ωcm以上であることによ
り、マルチプレックス駆動でのロウ側電圧(走査電極に
印加される電圧)における保持直流電圧の印加時に液晶
層を貫通する電流が抑制され、消費電力が低減される。
【0017】第2の参考例は、2枚の透明基板の主面に
形成される配向膜として、その臨界表面張力が40dyn/
cm以上で、かつラビング処理された高分子膜を用いる。
反強誘電性液晶材料の温度系列は通常、高温側から、等
方的液体相−スメクティックA相−反強誘電性液晶相、
または等方的液体相−ネマティイク相−スメクティック
A相−反強誘電性液晶相となっている。通常、液晶パネ
ル(表示器)を形成する場合、反強誘電性液晶材料は粘
度の点から等方的液体相となるまで昇温され、この状態
で空セルに注入された後、室温まで降温される。従っ
て、完成した反強誘電性液晶パネル(表示器)における
反強誘電性液晶材料の配向性は、最終相(反強誘電性液
晶相)より一つ手前の段階の相であるスメクティックA
相での液晶分子の配向性に左右される。そこで、スメク
ティックA相での液晶分子の配向性と配向膜との関係に
ついて検討したところ、表面自由エネルギーが大きく
(臨界表面張力が40dyn/cm以上)、ラビング処理され
た高分子配向膜を用いると、スメクティックA相での液
晶分子の配向性が良好になり、その結果として、反強誘
電性液晶相での液晶分子の配向性が良好になることを見
いだした。これは、液晶分子の基板界面のプレティルト
は比較的小さい方が望ましいことを示唆するものであ
る。かかる臨界表面張力が40dyn/cm以上の高分子膜の
具体例としては、ポリアミド樹脂、エステル樹脂、ポリ
尿素樹脂、ポリパラバン酸樹脂等を挙げるころができ
る。
【0018】第3の参考例は、マルチプレックス駆動に
おいて、各フレームのロウ側電圧(走査電極に印加され
る電圧)を、直流電圧バイアスに書き込みパルスを重畳
した時間区間と、前記直流バイアスとは逆極性の直流バ
イアスの時間区間とに区分する。図2は本発明の反強誘
電性液晶表示器のマルチプレックス駆動時におけるロウ
側電圧の電圧波形を示している。図において、1はオン
パルス(書き込みパルス)、2は保持直流電圧、3はリ
セット電圧である。従来、反強誘電性液晶表示器におい
ては、反強誘電性液晶材料の液晶分子が電圧誘起相転移
による強誘電相から、本質的に電圧を解除された時の反
強誘電相へ移行する際の速度(緩和速度)を速めるため
に、0電位のリセット電圧を各フレームの最終段に印加
することが行われてきた。本発明では、図2に示すよう
に、各フレームの最終段で印加するリセット電圧3を保
持直流電圧2とは逆極性の電圧にすることにより、従来
よりも緩和速度を高速にすることができる。
【0019】第4の参考例は、透明基板の主面に形成す
る透明電極(マトリクス電極,画素電極)の側面形状を
鋸歯状等の凹凸を有する形状にする。前記した反強誘電
性液晶材料の電圧誘起相転移による強誘電相から本質的
に電圧を解除された時の反強誘電相への相転移は、2枚
の透明基板の間隙における上側透明電極と下側透明電極
の間に挟まれた領域にあり、透明電極への電圧の印加に
より電界下にさらされる液晶材料において起こる現象で
ある。すなわち、2枚の透明基板の間隙において、上側
透明電極と下側透明電極の間に挟まれた領域以外の領域
にある液晶材料、すなわち、その上側にも下側にも電極
が配設されていない領域の液晶材料には電界は作用しな
い。したがって、かかる液晶材料は相転移せず、反強誘
電相のままである。そこで、本発明者は、前記上側透明
電極と下側透明電極の間に挟まれた領域にある液晶材料
の相転移は、もともと反強誘電相のままである前記上側
透明電極と下側透明電極の間に挟まれた領域以外の領域
にある液晶材料(分子)に接触する液晶分子から開始し
て、連鎖的に進行していくと考え、電極の側面の形状を
凹凸を有する形状にすることにより、前記電圧解除によ
り強誘電相から反強誘電相に相転移する液晶材料と、も
ともと反強誘電相のままである液晶材料との接触面積を
増大させて、前記相転移を加速させるようにした。
【0020】第5の参考例は、反強誘電性液晶材料の温
度がその表示能力が劣悪化する温度以下に低下したと
き、マルチプレックス駆動におけるスロット幅を、反強
誘電性液晶材料の温度が前記表示能力が劣悪化する温度
より高い温度であるときのそれよりも長くする。これ
は、反強誘電性液晶材料は所定温度以下で特性劣化し、
マルチプレックス駆動において応答速度が不十分になる
ので、反強誘電性液晶材料の温度が前記所定温度以下に
なったとき、スロット幅を長くしてフレーム周波数を表
示のチラツキが問題無い程度に落す。具体的には、液晶
パネル(反強誘電性液晶材料)の近傍に温度検出用のセ
ンサーを設けるとともに、駆動回路にスロット幅を制御
する制御回路を付加し、温度検出用のセンサーの検出値
が前記所定温度以下になったとき、スロット幅が長くな
るよう制御回路が駆動回路を制御する。
【0021】第6の参考例は、反強誘電性液晶材料の温
度がその表示能力が劣悪化する温度以下に低下したと
き、マルチプレックス駆動における各スロットの電圧波
高値を、反強誘電性液晶材料の温度が前記表示能力が劣
悪化する温度より高い温度であるときのそれよりも高く
する。これは、反強誘電性液晶材料は所定温度以下で特
性劣化し、マルチプレックス駆動において応答速度が不
十分になるので、各スロットにおける液晶層に印加され
る電圧波高値を高くして、液晶分子の応答を速める。
【0022】
【実施例】(参考例1)チッソ石油化学(株)製、反強
誘電性液晶組成物;CS−2000(商品名)に500
Wの高圧水銀灯によって紫外線を照射し、照射時間を約
30分、約15分、約5分、約1分にして、電気抵抗値
が、約5×109Ωcm、約8×109Ωcm、約1.2
×1010Ωcm、約3×1010Ωcmの反強誘電性液晶
組成物を所得した。これらの反強誘電性液晶組成物にお
いて、等方的液体相を示す温度は約85℃以上であっ
た。ここで等方的液体相を示す下限の温度をTcとす
る。
【0023】まず、2枚のソーダライムガラス基板の主
面をアンダーコートし、次に、当該主面に微細加工した
ITO(錫添加酸化インジウム)電極を形成し、その上
に配向膜を形成した。ここで、配向膜はポリアクリルニ
トリル樹脂をN−メチルピロリドン(NMP)に溶解し
て約1重量%の樹脂溶液に調整したものをスピナーで塗
布して塗膜を形成し、塗膜を乾燥して得られと樹脂膜に
周知のラビング処理を施すことにより形成した。
【0024】次に、この一対の基板の主面を、ラビング
方向が一致するように対向させ、約1.6μmの間隙を
保って貼り合わせ、約10インチの空セルを得た。この
空セルの作製法は、周知の方法で行った。そして、前記
電気抵抗値が異なる反強誘電性液晶組成物をそれぞれT
c以上の温度に加温して、それぞれ前記空セルの間隙に
充填し、4つの液晶パネルを得た。
【0025】これらの液晶パネルの駆動に要する消費電
力を測定したところ、反強誘電性液晶組成物の電気抵抗
値が約5×109 Ωcmのものは約1.4ワット、反強
誘電性液晶組成物の電気抵抗値が約8×109 Ωcmの
ものは約1.2ワット、反強誘電性液晶組成物の電気抵
抗値が約1.2×1010Ωcmのものは約0.6ワッ
ト、反強誘電性液晶組成物の電気抵抗値が約3×1010
Ωcmのものは約0.5ワットであった。この結果か
ら、反強誘電性液晶組成物の電気抵抗値を1010Ωcm
以上にすることにより、液晶パネルの駆動に要する消費
電力を大きく低減できることがわかった。
【0026】(参考例2)まず、2枚のソーダライムガ
ラス基板の主面をアンダーコートし、次に、当該主面に
微細加工したITO(錫添加酸化インジウム)電極を形
成し、その上に配向膜を形成した。ここで、配向膜は以
下の樹脂溶液を用いて公知のスピナー法で厚さが約0.
05μmとなるように形成した。 (1)ポリアミド樹脂としてのナイロン−6顆粒をメタ
クレゾールに溶解したもの。 (2)硝酸セルロース試薬を酢酸エチルに溶解したも
の。 (3)溶媒で希釈されたポリ尿素樹脂液をNMPで樹脂
分が0.1重量%になるよう希釈したもの。 (4)NMPで希釈されたポリパラバン酸樹脂溶液を購
入し、これをNMPで樹脂分が0.1重量%になるよう
希釈したもの。 (5)また、比較として、日産化学製 SE−4110
(商品名)のポリイミド配向膜。 (6)ポリビニールアルコール(PVA)膜。
【0027】前記の各種に配向膜の臨界表面張力を評価
したところ、ポリパラバン酸膜が約40dyn/cm、ポリ尿
素樹脂膜が約60dyn/cm、硝酸セルロース膜が約50dy
n/cm、ナイロン−6膜が約46dyn/cm、SE−4110
膜が約30dyn/cm、PVA膜が約35dyn/cmであった。
また湿潤表面張力の評価も行ったが、その大小に傾向は
同様であった。
【0028】次に、これらの配向膜を有する基板を周知
の方法でラビング処理し、一対の基板の主面をラビング
方向が一致するように対向させて、約1.6μmの間隙
を保って貼り合わせ、約10インチの空セルを得た。こ
の空セルの作製法は、周知の方法によった。そして、前
記反強誘電性液晶組成物(チッソ石油化学(株)製;C
S−2000(商品名))をTc以上の温度に加温し、
前記間隙に充填して液晶パネルを得た。さらに、周知の
方法でこの液晶パネルの両側に偏光板を設けた。初期配
向ないしこれと関係した表示のコントラストは以下のよ
うであった。
【0029】SE−4110膜,PVA膜を用いた液晶
パネルでは、初期配向の均一性は不十分で、それぞれの
コントラストは約20と約25であった。ポリパラバン
酸膜、ナイロン−6膜、硝酸セルロース膜、ポリ尿素膜
を用いた液晶パネルでは、初期配向の均一性に優れ、そ
れぞれのコントラストはすべて約60以上であった。
【0030】(参考例3)まず、2枚のソーダライムガ
ラス基板の主面をアンダーコートし、次に、当該主面に
微細加工したITO(錫添加酸化インジウム)電極を形
成し、その上に配向膜を形成した。ここで、配向膜はポ
リアクリルニトリル樹脂をNMPに溶解して約1重量%
の樹脂溶液に調整したものをスピナーで塗布して塗膜を
形成し、塗膜を乾燥して得られた樹脂膜に周知のラビン
グ処理を施すことにより形成した。
【0031】この一対の基板の主面を、ラビング方向が
一致するように対向させ、約1.6μmの間隙を保って
貼り合わせ、約10インチの空セルを得た。この空セル
の作製法は、周知の方法で行った。前記反強誘電性液晶
組成物(チッソ石油化学(株)製;CS−2000(商
品名))をTc以上の温度に加温し、前記間隙に充填し
て液晶パネルを得た。また、周知の方法で偏光板を該液
晶パネルの両側に設け、さらに、マルチプレクス駆動が
可能となるよう、電圧印加手段を液晶パネルに設けた。
【0032】各画素のロウ側の電圧波形の時間的推移を
図3に示す状態にした。ここで、オンパルス4の波高値
4aを約25V、保持電圧5を約17V、リセット電圧
6を約3Vにした。従来、リセット電圧が0Vに設定さ
れるが、これに比べると、動画表示の際の尾引きは格段
に改善された。
【0033】(参考例4)2枚のガラス基板の主面にI
TO膜(錫添加酸化インジウム膜)からなるストライプ
状の透明電極を所定間隔を空けて形成し、その上にポリ
アクリルニトリル樹脂をNMPに溶解した約1重量%の
樹脂溶液をスピナーで塗布し、得られた塗膜を乾燥して
配向膜を形成し、この配向膜を周知の方法でラビング処
理をした。
【0034】次に、この一対の基板の主面を、ラビング
方向が一致するように対向させ、約1.6μmの間隙を
保って貼り合わせ、約10インチの空セルを得た。図4
はこの空セルの構成を示す平面透視図であり、図におい
て、7は上側基板のストライプ状ITO透明電極、8は
ストライプ状ITO透明電極7間の間隔(基板表面)、
9は下側基板のストライプ状ITO透明電極、10はス
トライプ状ITO透明電極9間の間隔(基板表面)であ
る。ここで、ストライプ状ITO透明電極は蛇行するよ
う形成され、その側面に凹凸が形成されている。
【0035】次に、前記反強誘電性液晶組成物(チッソ
石油化学(株)製;CS−2000(商品名))をTc
以上の温度に加温し、前記間隙に充填して液晶パネルを
得た。かつ、周知の方法で偏光板を該液晶パネルの両側
に設け、さらに、マルチプレクス駆動が可能となるよ
う、電圧印加手段を液晶パネルに設けた。
【0036】この液晶パネルをマルチプレクス駆動させ
ると、従来の液晶パネル(ストライプ状ITO透明電極
を蛇行することなく直線状に形成したもの。)に比べ
て、動画表示の際の尾引きが格段に改善されていた。
【0037】(実施例1)2枚のガラス基板の主面にI
TO膜(錫添加酸化インジウム膜)からなるストライプ
状の透明電極を所定間隔を空けて形成し、その上にポリ
アクリルニトリル樹脂をNMPに溶解した約1重量%の
樹脂溶液をスピナーで塗布し、得られた塗膜を乾燥して
配向膜を形成し、この配向膜を周知の方法でラビング処
理をした。
【0038】次に、この一対の基板の主面を、ラビング
方向が一致するように対向させ、約1.6μmの間隙を
保って貼り合わせ、約10インチの空セルを得た。図5
はこの空セルの構成を示す平面透視図であり、図におい
て、11は上側基板のストライプ状ITO透明電極、1
2はストライプ状ITO透明電極11間の間隔(基板表
面)、13は下側基板のストライプ状ITO透明電極、
14はストライプ状ITO透明電極13間の間隔(基板
表面)、15はストライプ状ITO透明電極11,13
の画素電極部、15aは画素電極部15における電極材
料欠損部であるある。
【0039】次に、前記反強誘電性液晶組成物(チッソ
石油化学(株)製;CS−2000(商品名))をTc
以上の温度に加温し、前記間隙に充填して液晶パネルを
得た。また、周知の方法で偏光板を該液晶パネルの両側
に設け、さらに、マルチプレクス駆動が可能となるよ
う、電圧印加手段を液晶パネルに設けた。
【0040】この液晶パネルをマルチプレクス駆動させ
ると、従来の液晶パネル(ストライプ状ITO透明電極
の画素電極部に電極材料欠損部を設けていないもの。)
に比べて、動画表示の際の尾引きが格段に改善されてい
た。
【0041】
【発明の効果】以上のように、本発明の反強誘電性液晶
表示器によれば、その主面に複数のストライプ状透明電
極が所定間隙を空けて配置形成された2枚の透明基板
が、互いの主面が一定間隙を空けて対向するよう配置さ
れ、前記間隙に反強誘電性液晶材料が充填されてなる液
晶表示器であって、前記2枚の透明基板の少なくとも一
方の基板の主面に形成されている前記複数のストライプ
状透明電極の画素電極を構成する部分の周縁領域以外の
領域に電極材料の欠落部を形成したことにより、電界下
にさらされるか否かによって強誘電相から反強誘電相に
相転移する液晶材料と、もともと反強誘電相のままであ
る液晶材料との接触面積が増大して、前記相転移の速度
が加速され、その結果、マルチプレクス駆動における動
画表示の際の尾引きが格段に改善されるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の反強誘電性液晶表示器
の構成を示す断面図である。
【図2】本発明の参考例の反強誘電性液晶表示器のマル
チプレクス駆動時におけるロウ側駆動電圧波形図であ
る。
【図3】本発明の別の参考例の反強誘電性液晶表示器の
マルチプレクス駆動時におけるロウ側駆動電圧波形図で
ある。
【図4】本発明の別の参考例の反強誘電性液晶表示器の
空セルの構成を示す平面透視図である。
【図5】本発明の実施例1の反強誘電性液晶表示器の空
セルの構成を示す平面透視図である。
【符号の説明】
1 オンパルス 2 保持直流電圧 3 リセット電圧 4 オンパルス 4a オンパルスの波高値 5 保持直流電圧 6 リセット電圧 7 上側基板のストライプ状ITO透明電極 8 ストライプ状ITO透明電極間の間隔(基板表面) 9 下側基板のストライプ状ITO透明電極 10 ストライプ状ITO透明電極間の間隔(基板表
面) 11 上側基板のストライプ状ITO透明電極 12 ストライプ状ITO透明電極間の間隔(基板表
面) 13 下側基板のストライプ状ITO透明電極 14 ストライプ状ITO透明電極間の間隔(基板表
面) 15 ストライプ状ITO透明電極の画素電極部 15a 画素電極部における電極材料欠損部 20a,20b 透明基板 21 ストライプ状透明電極 22 配向膜 23 反強誘電性液晶材料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森 幸四郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−209216(JP,A) 特開 平3−264929(JP,A) 特公 平2−7074(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/141

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主面に複数のストライプ状透明電極が所
    定間隙を空けて配置形成された2枚の透明基板が、互い
    の主面が一定間隙を空けて対向するよう配置され、前記
    間隙に反強誘電性液晶材料が充填されてなる液晶表示器
    であって、 前記2枚の透明基板の少なくとも一方の基板の主面に形
    成されている前記複数のストライプ状透明電極の画素電
    極を構成する部分の周縁領域以外の領域に、電極材料の
    欠落部を形成したことを特徴とする反強誘電性液晶表示
    器。
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