JPH07120762A - 液晶表示装置およびその製造方法 - Google Patents
液晶表示装置およびその製造方法Info
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- JPH07120762A JPH07120762A JP26906293A JP26906293A JPH07120762A JP H07120762 A JPH07120762 A JP H07120762A JP 26906293 A JP26906293 A JP 26906293A JP 26906293 A JP26906293 A JP 26906293A JP H07120762 A JPH07120762 A JP H07120762A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 記憶効果を有する液晶表示装置において、表
示面内での電気光学特性を均一化し、単純マトリクス方
式で走査線数の多い高精細表示及び大画面に対応可能な
液晶表示装置を提供する。 【構成】 ２枚の基板に施されたラビング方向のなす角
と初期状態における液晶分子の捻れ角（φr）をほぼ一
致させ、各々の界面プレティルト角が逆符号の関係にな
る構成によって、印加電圧波形に依存して２つの準安定
状態を有する液晶表示素子を得る。ラビング方向と液晶
注入口及び接続端子部の位置関係を特定する事によって
真空封入時の液晶進行過程で構造に起因する特異的吸着
や分子量に依存する遅延とラビング処理による流動異方
性が相互作用した結果としての電圧臨界値分布と電極抵
抗に起因する電圧減衰の効果を相殺し、電気光学特性の
面内均一性を実現する。
示面内での電気光学特性を均一化し、単純マトリクス方
式で走査線数の多い高精細表示及び大画面に対応可能な
液晶表示装置を提供する。 【構成】 ２枚の基板に施されたラビング方向のなす角
と初期状態における液晶分子の捻れ角（φr）をほぼ一
致させ、各々の界面プレティルト角が逆符号の関係にな
る構成によって、印加電圧波形に依存して２つの準安定
状態を有する液晶表示素子を得る。ラビング方向と液晶
注入口及び接続端子部の位置関係を特定する事によって
真空封入時の液晶進行過程で構造に起因する特異的吸着
や分子量に依存する遅延とラビング処理による流動異方
性が相互作用した結果としての電圧臨界値分布と電極抵
抗に起因する電圧減衰の効果を相殺し、電気光学特性の
面内均一性を実現する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶を用いた表示装置
に関するものであり、特に双安定性スイッチングを利用
して単純マトリクス駆動される液晶表示装置およびその
製造方法に関する。
に関するものであり、特に双安定性スイッチングを利用
して単純マトリクス駆動される液晶表示装置およびその
製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】現在、ＯＡ機器の表示装置等として実用
化されている液晶表示装置は、ツイストネマティック
（ＴＮ）型液晶もしくはスーパーツイストネマティック
（ＳＴＮ）型液晶を用いている。例えば、M.Schadt and
W.Helfrich: Appl. Phys. Lett.18(1971)127, あるい
は T.J.Scheffer and J.Nehring: Appl. Phys.Lett.45
(1984)1021.に示されているこれらの表示方式はメモリ
ー効果を持たないため、電圧平均化法による単純マトリ
クス駆動法または各画素にトランジスタ等のアクティブ
素子を設けたアクティブマトリクス駆動法によって駆動
される。
化されている液晶表示装置は、ツイストネマティック
（ＴＮ）型液晶もしくはスーパーツイストネマティック
（ＳＴＮ）型液晶を用いている。例えば、M.Schadt and
W.Helfrich: Appl. Phys. Lett.18(1971)127, あるい
は T.J.Scheffer and J.Nehring: Appl. Phys.Lett.45
(1984)1021.に示されているこれらの表示方式はメモリ
ー効果を持たないため、電圧平均化法による単純マトリ
クス駆動法または各画素にトランジスタ等のアクティブ
素子を設けたアクティブマトリクス駆動法によって駆動
される。
【０００３】この他に、まだ実用化はされていないが、
様々な方式が研究されている。例えば、特開昭59-21972
0、特開昭60-196728には電圧平均化法の高速化技術等が
開示されており、特公平1-51818及び USP 4,239,345、
特公平3-26368、特開昭59-58420には双安定性スイッチ
ングを用いる方式が開示されている。
様々な方式が研究されている。例えば、特開昭59-21972
0、特開昭60-196728には電圧平均化法の高速化技術等が
開示されており、特公平1-51818及び USP 4,239,345、
特公平3-26368、特開昭59-58420には双安定性スイッチ
ングを用いる方式が開示されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】双安定性あるいは複数
の安定状態を有する動作モードに関しては、それらの状
態間を適当な電圧波形で選択的にスイッチング出来る場
合において走査線数の多い高精細表示に適する訳である
が、それぞれに特有の問題点を持っている。
の安定状態を有する動作モードに関しては、それらの状
態間を適当な電圧波形で選択的にスイッチング出来る場
合において走査線数の多い高精細表示に適する訳である
が、それぞれに特有の問題点を持っている。
【０００５】例えば、特公平1-51818 及びUSP 4,239,34
5 に開示されている技術は双安定性を持っているため、
アクティブ素子を用いなくても、いったん書き込んだ情
報を長時間保持することができる。ところが、二つの安
定な状態間のスイッチングは、基本的には印加電圧の急
激な遮断と約１秒間にわたる緩慢な降下によって行われ
るため、単純マトリクス駆動には適さず、書き込み速度
も非常に遅い。事実、特公平1-51818 にはスイッチング
原理が記載されているのみであり、単純マトリクス駆動
する方法は開示されていない。
5 に開示されている技術は双安定性を持っているため、
アクティブ素子を用いなくても、いったん書き込んだ情
報を長時間保持することができる。ところが、二つの安
定な状態間のスイッチングは、基本的には印加電圧の急
激な遮断と約１秒間にわたる緩慢な降下によって行われ
るため、単純マトリクス駆動には適さず、書き込み速度
も非常に遅い。事実、特公平1-51818 にはスイッチング
原理が記載されているのみであり、単純マトリクス駆動
する方法は開示されていない。
【０００６】特公平3-26368 に開示されている技術は、
印加電圧を制御することによって比較的高速の双安定ス
イッチングを行うものである。しかし、３５°という高
いプレティルト角を必要とするため、液晶配向膜を斜方
蒸着等によって形成しなければならず、実用的とは言い
難い。
印加電圧を制御することによって比較的高速の双安定ス
イッチングを行うものである。しかし、３５°という高
いプレティルト角を必要とするため、液晶配向膜を斜方
蒸着等によって形成しなければならず、実用的とは言い
難い。
【０００７】特開昭59-58420に開示されている技術は、
印加電圧を制御することによって書き込むか否かを選択
できるが、表示を消去するためには液晶層を等方相まで
加熱しなければならない。また、書き込むためには非常
に高い電圧が必要である。
印加電圧を制御することによって書き込むか否かを選択
できるが、表示を消去するためには液晶層を等方相まで
加熱しなければならない。また、書き込むためには非常
に高い電圧が必要である。
【０００８】ところで、上記の様な双安定性あるいは複
数の安定状態を有する動作モード、特に電界の印加によ
ってスイッチングを行うものにおいては電極抵抗等の障
害によって電圧パルスが確実に印加されない領域が生じ
た場合、実効的な電圧もしくは電界強度が臨界値に達せ
ずにスイッチングが不能に成るという問題点がある。原
因を電極抵抗に限定するならば、この現象は電圧パルス
供給装置と表示部の距離に依存して顕著である。また、
上述のスイッチングに関わる電圧および電界強度の臨界
値は液晶の接する界面の状態や液晶そのものの組成によ
っても変動する。一般に行われている真空封入において
は、液晶の進行過程で構造に起因する特異的吸着や分子
量に依存する遅延が起こり、面内に臨界値の変動が生じ
る事が知られている。さらに液晶分子の配向方向を規制
するためのラビング処理は封入時の流動に異方性を与え
るため、両者が相互作用する結果として表示面内に一定
の臨界値分布を形成する事になる。
数の安定状態を有する動作モード、特に電界の印加によ
ってスイッチングを行うものにおいては電極抵抗等の障
害によって電圧パルスが確実に印加されない領域が生じ
た場合、実効的な電圧もしくは電界強度が臨界値に達せ
ずにスイッチングが不能に成るという問題点がある。原
因を電極抵抗に限定するならば、この現象は電圧パルス
供給装置と表示部の距離に依存して顕著である。また、
上述のスイッチングに関わる電圧および電界強度の臨界
値は液晶の接する界面の状態や液晶そのものの組成によ
っても変動する。一般に行われている真空封入において
は、液晶の進行過程で構造に起因する特異的吸着や分子
量に依存する遅延が起こり、面内に臨界値の変動が生じ
る事が知られている。さらに液晶分子の配向方向を規制
するためのラビング処理は封入時の流動に異方性を与え
るため、両者が相互作用する結果として表示面内に一定
の臨界値分布を形成する事になる。
【０００９】本発明は上記課題を解決するためのもので
あり、その目的とするところは、単純マトリクス駆動法
によって駆動できる高品位な高精細液晶表示装置および
その製造方法を提供するところにある。
あり、その目的とするところは、単純マトリクス駆動法
によって駆動できる高品位な高精細液晶表示装置および
その製造方法を提供するところにある。
【００１０】
【課題を解決するための手段】本発明の液晶表示装置及
び駆動方法は上記課題を解決するために、 （１） 走査電極群と信号電極群がマトリクス状に配置
されてその対向部に画素を形成する基板間に記憶効果を
有する液晶を挟持して構成された液晶表示装置におい
て、液晶注入口を設けた辺と、走査電極と電圧パルス供
給手段を結合する為の端子部を設けた辺が対向する位置
関係にあり、上記両辺と、少なくとも一方の基板表面に
施されたラビング処理の方向のなす角度が、−４５゜か
ら４５゜の範囲にある事を特徴とする。
び駆動方法は上記課題を解決するために、 （１） 走査電極群と信号電極群がマトリクス状に配置
されてその対向部に画素を形成する基板間に記憶効果を
有する液晶を挟持して構成された液晶表示装置におい
て、液晶注入口を設けた辺と、走査電極と電圧パルス供
給手段を結合する為の端子部を設けた辺が対向する位置
関係にあり、上記両辺と、少なくとも一方の基板表面に
施されたラビング処理の方向のなす角度が、−４５゜か
ら４５゜の範囲にある事を特徴とする。
【００１１】（２） 走査電極群と信号電極群が形成さ
れた基板間に記憶効果を有する液晶を挟持してなる液晶
表示装置の製造において、走査電極と電圧パルス供給手
段を結合する為の端子部を設けた辺と対向する位置関係
の辺に液晶注入口を設け、パネル内部を減圧する工程
と、該液晶注入口に液晶を接触させた後にパネル内外に
圧力差を生じせしめる工程によって液晶を封入する際
に、メニスカスの平均的な進行方向と、少なくとも一方
の基板表面に施されたラビング処理方向のなす角が、−
４５゜から４５゜の範囲にある事を特徴とする。
れた基板間に記憶効果を有する液晶を挟持してなる液晶
表示装置の製造において、走査電極と電圧パルス供給手
段を結合する為の端子部を設けた辺と対向する位置関係
の辺に液晶注入口を設け、パネル内部を減圧する工程
と、該液晶注入口に液晶を接触させた後にパネル内外に
圧力差を生じせしめる工程によって液晶を封入する際
に、メニスカスの平均的な進行方向と、少なくとも一方
の基板表面に施されたラビング処理方向のなす角が、−
４５゜から４５゜の範囲にある事を特徴とする。
【００１２】（３） 上記記憶効果を有する液晶が、電
圧を印加する前の初期状態においてφrのツイスト角を
成し、パルス電圧群を印加した後の緩和状態としてツイ
スト角が各々略（φr＋１８０°）と略（φr−１８０
°）である２つの準安定状態を有する性質の液晶である
事を特徴とする。
圧を印加する前の初期状態においてφrのツイスト角を
成し、パルス電圧群を印加した後の緩和状態としてツイ
スト角が各々略（φr＋１８０°）と略（φr−１８０
°）である２つの準安定状態を有する性質の液晶である
事を特徴とする。
【００１３】
【作用】本発明に用いた記憶型液晶表示素子においては
前述した真空封入時の液晶進行過程で構造に起因する特
異的吸着や分子量に依存する遅延とラビング処理による
流動異方性が相互作用した結果として、液晶注入口から
の距離に略比例して電圧臨界値が上昇する傾向にある。
同時に電圧パルス供給装置と表示部の距離に依存する実
効的な電圧及び電界強度の減衰も生じているので、両者
を相殺する構成とする事によって表示部の面内均一性が
実現される。
前述した真空封入時の液晶進行過程で構造に起因する特
異的吸着や分子量に依存する遅延とラビング処理による
流動異方性が相互作用した結果として、液晶注入口から
の距離に略比例して電圧臨界値が上昇する傾向にある。
同時に電圧パルス供給装置と表示部の距離に依存する実
効的な電圧及び電界強度の減衰も生じているので、両者
を相殺する構成とする事によって表示部の面内均一性が
実現される。
【００１４】
【実施例】以下、具体的な実施例により本発明の詳細を
説明する。液晶材料には市販の正の誘電率異方性（△
ε）を示すネマティック液晶（Ｎｐ型液晶）に左捻れの
螺旋構造を誘起する光学活性物質を添加してヘリカルピ
ッチを調整した物を用いた。パネルとしてはガラス上に
ＩＴＯ透明電極パターンを形成し、ポリイミド配向膜を
塗布、表面にラビング処理を施した基板を適当なスペー
サを介して所望のギャップを保って対向配置し、２枚の
偏光板間に挟持した構成の物を用いた。
説明する。液晶材料には市販の正の誘電率異方性（△
ε）を示すネマティック液晶（Ｎｐ型液晶）に左捻れの
螺旋構造を誘起する光学活性物質を添加してヘリカルピ
ッチを調整した物を用いた。パネルとしてはガラス上に
ＩＴＯ透明電極パターンを形成し、ポリイミド配向膜を
塗布、表面にラビング処理を施した基板を適当なスペー
サを介して所望のギャップを保って対向配置し、２枚の
偏光板間に挟持した構成の物を用いた。
【００１５】（実施例１）図１（ａ）に本発明実施例の
パネル構造を示す。２枚のガラス基板（５）上にＩＴＯ
透明電極（４）をマトリクス状に配置し、シール部材
（６）に囲まれた領域で画素を形成した。基板の一辺に
シール部材欠落部（１３）を設けて液晶注入口とし、該
液晶注入口と対向する辺を電圧パルス供給装置とパネル
を結合するための電極端子部（１４）とした。
パネル構造を示す。２枚のガラス基板（５）上にＩＴＯ
透明電極（４）をマトリクス状に配置し、シール部材
（６）に囲まれた領域で画素を形成した。基板の一辺に
シール部材欠落部（１３）を設けて液晶注入口とし、該
液晶注入口と対向する辺を電圧パルス供給装置とパネル
を結合するための電極端子部（１４）とした。
【００１６】室温でネマティック相を呈する液晶組成物
（Ｅ．Ｍｅｒｃｋ社製：ＺＬＩ−１５５７）に光学活性
添加剤（Ｅ．Ｍｅｒｃｋ社製：Ｓ８１１）を加えてヘリ
カルピッチｐ＝３．２μｍに調整した。配向膜材料には
ポリイミド（日本合成ゴム社製：ＡＬ３０４６）にラビ
ング処理を施したものを使用した。真空封入法によって
上記液晶組成物を前述のパネルに注入すると、その過程
において液晶のメニスカスは概ね図１（ｂ）の１２に示
す方向にそって進行する。基板表面に施されたラビング
処理方向（１１）と１２のなす角φpは９０゜とした。
（Ｅ．Ｍｅｒｃｋ社製：ＺＬＩ−１５５７）に光学活性
添加剤（Ｅ．Ｍｅｒｃｋ社製：Ｓ８１１）を加えてヘリ
カルピッチｐ＝３．２μｍに調整した。配向膜材料には
ポリイミド（日本合成ゴム社製：ＡＬ３０４６）にラビ
ング処理を施したものを使用した。真空封入法によって
上記液晶組成物を前述のパネルに注入すると、その過程
において液晶のメニスカスは概ね図１（ｂ）の１２に示
す方向にそって進行する。基板表面に施されたラビング
処理方向（１１）と１２のなす角φpは９０゜とした。
【００１７】パネルの断面図を図２に示す。スペーサー
ビーズを用いて画素部におけるギャップｄ＝１．８μｍ
とした。ラビング処理は一方の基板で画素の辺に対して
０°の方向で行い、他方の基板ではこれに対して１８０
°回転した方向に処理を施した（φr＝１８０°）。上
記液晶組成物を封入すると界面プレティルト角は上下基
板近傍で逆符号をもって約４°となり、ｐ/４＜ｄ＜３
ｐ/４であるため、画素部における液晶分子の配向は基
板法線方向に螺旋軸を持つ１８０°ツイスト状態とな
り、本発明の記憶型液晶素子が得られた。同パネルをお
およそ図５に示す回路構成に組み立てて本発明の液晶表
示装置が得られた。
ビーズを用いて画素部におけるギャップｄ＝１．８μｍ
とした。ラビング処理は一方の基板で画素の辺に対して
０°の方向で行い、他方の基板ではこれに対して１８０
°回転した方向に処理を施した（φr＝１８０°）。上
記液晶組成物を封入すると界面プレティルト角は上下基
板近傍で逆符号をもって約４°となり、ｐ/４＜ｄ＜３
ｐ/４であるため、画素部における液晶分子の配向は基
板法線方向に螺旋軸を持つ１８０°ツイスト状態とな
り、本発明の記憶型液晶素子が得られた。同パネルをお
およそ図５に示す回路構成に組み立てて本発明の液晶表
示装置が得られた。
【００１８】以上のようにして得られた装置を用いてパ
ネルの電極に図３の電圧波形を印加した。同図中３０１
は走査電極波形、３０２は信号電極波形、３０３は３０
１と３０２の合成波形であって液晶層に印加される駆動
電圧波形に相当する。ｔ0及びｔ1は各々ツイスト角略
（φr＋１８０）°及び略（φr−１８０）°の準安定状
態を選択するフレ−ムであり、ｔ01とｔ11は選択期間、
ｔ02とｔ12は非選択期間を表わす。φr＋１８０＝３６
０°を暗状態、φr−１８０＝０°を明状態にする偏光
板配置とする事によって図４に表わされる光学応答が観
察された。図４において４０１及び４０３は走査電極波
形と信号電極波形の合成波形であり、４０２と４０４は
同素子の電気光学応答をあらわす。選択期間Ｔ1，Ｔ4で
は略３６０°ツイストの準安定状態、Ｔ2及びＴ3では０
°ツイストの準安定状態が発現している。Ｖ1＝３０
ｖ、Ｖ2＝１．０ｖ、パルス幅Ｐw＝２５０μｓとしてデ
ュ−ティ−比１/４００に相当する波形（Ｔ1＝Ｔ2＝Ｔ3
＝Ｔ4＝５００μｓ、Ｆ1＝Ｆ2＝Ｆ3＝Ｆ4＝５００μｓ
×４００）で駆動したところ、コントラスト比１：１０
２、明状態の光透過率は約６３％（但し、２枚の偏光板
の偏光軸を平行にして同光学系に配置した状態の透過率
を１００％とする）という特性が得られた。面内におけ
る均一性も良好であった。
ネルの電極に図３の電圧波形を印加した。同図中３０１
は走査電極波形、３０２は信号電極波形、３０３は３０
１と３０２の合成波形であって液晶層に印加される駆動
電圧波形に相当する。ｔ0及びｔ1は各々ツイスト角略
（φr＋１８０）°及び略（φr−１８０）°の準安定状
態を選択するフレ−ムであり、ｔ01とｔ11は選択期間、
ｔ02とｔ12は非選択期間を表わす。φr＋１８０＝３６
０°を暗状態、φr−１８０＝０°を明状態にする偏光
板配置とする事によって図４に表わされる光学応答が観
察された。図４において４０１及び４０３は走査電極波
形と信号電極波形の合成波形であり、４０２と４０４は
同素子の電気光学応答をあらわす。選択期間Ｔ1，Ｔ4で
は略３６０°ツイストの準安定状態、Ｔ2及びＴ3では０
°ツイストの準安定状態が発現している。Ｖ1＝３０
ｖ、Ｖ2＝１．０ｖ、パルス幅Ｐw＝２５０μｓとしてデ
ュ−ティ−比１/４００に相当する波形（Ｔ1＝Ｔ2＝Ｔ3
＝Ｔ4＝５００μｓ、Ｆ1＝Ｆ2＝Ｆ3＝Ｆ4＝５００μｓ
×４００）で駆動したところ、コントラスト比１：１０
２、明状態の光透過率は約６３％（但し、２枚の偏光板
の偏光軸を平行にして同光学系に配置した状態の透過率
を１００％とする）という特性が得られた。面内におけ
る均一性も良好であった。
【００１９】
【発明の効果】以上述べた様に本発明の液晶表示装置お
よび製造方法によれば、印加波形によって任意に選択可
能な２つの準安定状態間のスイッチングを用いる事によ
り、表示面内で特性が均一な、高コントラスト比で有効
視野角の広い液晶表示装置が実現できる。また、同装置
では選択された状態はメモリータイプの表示装置として
実用上充分な時間に渡って保持されるので、単純マトリ
クス駆動によって走査線数の多い高精細ディスプレイへ
の対応が可能である。本発明は直視型の液晶表示装置の
みならず、各種ライトバルブ、空間光変調器等にも応用
できる。
よび製造方法によれば、印加波形によって任意に選択可
能な２つの準安定状態間のスイッチングを用いる事によ
り、表示面内で特性が均一な、高コントラスト比で有効
視野角の広い液晶表示装置が実現できる。また、同装置
では選択された状態はメモリータイプの表示装置として
実用上充分な時間に渡って保持されるので、単純マトリ
クス駆動によって走査線数の多い高精細ディスプレイへ
の対応が可能である。本発明は直視型の液晶表示装置の
みならず、各種ライトバルブ、空間光変調器等にも応用
できる。
【図１】本発明実施例１の液晶表示素子の構造を表わす
平面図。
平面図。
【図２】本発明実施例２の液晶表示素子の構造を表わす
断面図。
断面図。
【図３】本発明実施例に用いた駆動電圧波形を表わす
図。
図。
【図４】本発明実施例の液晶表示装置の駆動電圧波形と
光学応答を表わす図。
光学応答を表わす図。
【図５】本発明液晶表示装置の構造の概略を表わす図。
１ 液晶分子 ２ 配向膜 ３ 絶縁層 ４ 透明電極 ５ ガラス基板 ６ 平坦化層 ７ 偏光板 ８ 遮光層 ９ ダイレクターベクトル １１ ラビング処理方向 １２ 平均的な液晶進行方向 １３ 液晶注入口 １４ 接続端子部 １６ シール部材 θ1，θ2 界面における液晶分子のプ
レティルト角 ３０１ 走査電極波形 ３０２ 信号電極波形 ３０３，４０１，４０３ 合成波形 ４０２，４０４ 光学応答波形
レティルト角 ３０１ 走査電極波形 ３０２ 信号電極波形 ３０３，４０１，４０３ 合成波形 ４０２，４０４ 光学応答波形
Claims (3)
- 【請求項１】 走査電極群と信号電極群がマトリクス状
に配置されてその対向部に画素を形成する基板間に記憶
効果を有する液晶を挟持して構成された液晶表示装置に
おいて、 液晶注入口を設けた辺と、走査電極と電圧パルス供給手
段を結合する為の端子部を設けた辺が対向する位置関係
にあり、 上記両辺と、少なくとも一方の基板表面に施されたラビ
ング処理の方向のなす角度が、−４５゜から４５゜の範
囲にある事を特徴とする液晶表示装置。 - 【請求項２】 走査電極群と信号電極群が形成された基
板間に記憶効果を有する液晶を挟持してなる液晶表示装
置の製造において、走査電極と電圧パルス供給手段を結
合する為の端子部を設けた辺と対向する位置関係の辺に
液晶注入口を設け、パネル内部を減圧する工程と、該液
晶注入口に液晶を接触させた後にパネル内外に圧力差を
生じせしめる工程によって液晶を封入する際に、メニス
カスの平均的な進行方向と、少なくとも一方の基板表面
に施されたラビング処理方向のなす角が、−４５゜から
４５゜の範囲にある事を特徴とする液晶表示装置の製造
方法。 - 【請求項３】 上記記憶効果を有する液晶が、電圧を印
加する前の初期状態においてφrのツイスト角を成し、
パルス電圧群を印加した後の緩和状態としてツイスト角
が各々略（φr＋１８０°）と略（φr−１８０°）であ
る２つの準安定状態を有する性質の液晶である事を特徴
とする請求項１記載および請求項２記載の液晶表示装置
の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26906293A JPH07120762A (ja) | 1993-10-27 | 1993-10-27 | 液晶表示装置およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26906293A JPH07120762A (ja) | 1993-10-27 | 1993-10-27 | 液晶表示装置およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07120762A true JPH07120762A (ja) | 1995-05-12 |
Family
ID=17467127
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP26906293A Pending JPH07120762A (ja) | 1993-10-27 | 1993-10-27 | 液晶表示装置およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07120762A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100335159B1 (ko) * | 1997-08-21 | 2002-05-04 | 마찌다 가쯔히꼬 | 쌍안정 콜레스테릭 액정 장치의 구동 방법 |
| US7446842B2 (en) | 2003-02-08 | 2008-11-04 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Liquid crystal display panel |
-
1993
- 1993-10-27 JP JP26906293A patent/JPH07120762A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100335159B1 (ko) * | 1997-08-21 | 2002-05-04 | 마찌다 가쯔히꼬 | 쌍안정 콜레스테릭 액정 장치의 구동 방법 |
| US7446842B2 (en) | 2003-02-08 | 2008-11-04 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Liquid crystal display panel |
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