JPH09176501A - 近赤外線吸収化合物およびその製造方法 - Google Patents

近赤外線吸収化合物およびその製造方法

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JPH09176501A
JPH09176501A JP33759295A JP33759295A JPH09176501A JP H09176501 A JPH09176501 A JP H09176501A JP 33759295 A JP33759295 A JP 33759295A JP 33759295 A JP33759295 A JP 33759295A JP H09176501 A JPH09176501 A JP H09176501A
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    • C09B47/00Porphines; Azaporphines
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  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶解型フタロシアニン系近赤外線吸収化合
物、およびそれを用いる熱線吸収フィルターを、簡便か
つ安価に製造する方法を提供する。 【解決手段】 一般式(1)で表わされる近赤外線吸収
化合物。 【化1】 〔式中、X1は各々独立にハロゲン、アルコキシ基、ア
リールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基を、
1は0〜14の整数を、R1,R2,R3,R4,R5,R
6,R7,R8は各々独立に、水素原子、アルキル基、ア
リール基を、Z1,Z2は各々独立に、酸素原子、硫黄原
子またはNY基(Yは水素原子、アルキル基、アリール
基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基を表
す。)を、mは1〜8の整数、lは0〜7の整数を表
し、n1+2l+2mは2〜16の整数を表わす。Mは
2価の金属原子あるいは3価または4価の置換金属また
はオキシ金属を表わす。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、近赤外線領域に吸
収を有する近赤外線吸収化合物の簡便な製造法およびこ
の方法で得られる近赤外線吸収化合物に関する。また本
発明は、この近赤外線吸収化合物を含有する近赤外線吸
収樹脂組成物及び熱線吸収フィルターに関する。
【0002】近赤外線吸収化合物は、光ディスク等の光
記録媒体の記録層に利用したり、インキ化することによ
り近赤外線検出機で読み取り可能な近赤外線吸収インキ
として利用することができる。また、バインダー樹脂と
組み合わせることで塗料化しプラスチックやガラスにコ
ーティングしたり、あるいは樹脂と混練して近赤外線吸
収フィルターを製造することもできる。
【0003】近赤外線吸収フィルターは、建造物、車、
電車、船舶、航空機等の窓材として、外部からの熱線を
遮断し、室内、車内の温度上昇を抑えることができる。
また特定波長領域をカットすることで、光質選択利用農
業用フィルムとして植物育成の制御、半導体受光素子の
赤外線カット、有害な赤外線を含む光線から人間の目を
保護する眼鏡等へも利用できる。
【0004】また、近赤外線領域のレーザー光を効率よ
く吸収して発熱することから、高速印刷システムへの応
用も考えられている。
【0005】上記の中でも、特に熱線遮断を目的とする
近赤外線吸収フィルターは、省エネルギーに寄与するた
め、注目されている分野である。
【0006】
【従来の技術】熱線遮断を目的とする窓材として、PE
Tフィルムやガラス上に酸化インジウム、酸化錫等の金
属酸化物と金、銀等の金属を交互に積層した熱線反射フ
ィルターが知られているが、複雑な製造工程故に製品コ
ストが高いという欠点とともに、電波障害の原因とな
る。それらの無機型熱線反射フィルターと比較して、近
赤外線吸収色素を使った近赤外線吸収フィルターは製造
が簡便でかつ電波障害の問題がないため応用分野が広
く、市場ニーズも大きい。しかしながら、色素のコスト
および耐久性(特に光に対する安定性)の問題で普及が
進んでいないのが現状である。
【0007】近赤外線を吸収する有機色素としては、従
来、シアニン色素が良く知られている。しかし、シアニ
ン色素は耐光堅牢性が極めて低いので、これを使用する
場合には多くの制約を受けざるをえない。また特開平3
−161644号公報に記載のアミニウム塩タイプの化
合物、あるいは特公昭54−25060号公報、特開昭
50−51549号公報等に記載の金属錯体化合物は耐
熱性、耐光性の点で不十分である。また特開平3−11
5362号公報、特開昭62−903号公報記載のアン
トラキノン系の化合物も耐熱性はあるものの耐光性の点
では不十分である。
【0008】高耐久性を有する近赤外線吸収色素とし
て、特公昭59−1311号公報、特開昭60−209
583号公報、特公平2−5155号公報、特開昭61
−152685号公報、特開昭61−223056号公
報、特開平3−62878号公報等に記載のフタロシア
ニン類は製造工程が複雑で繁雑である。
【0009】また、特開昭60−23451号公報には
ナフタロシアニン化合物が開示されているが、その製造
工程は長く煩雑であり、かつ工業的には高価な化合物で
あるため工業的使用には不十分であった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、低コ
スト、かつ、簡便に溶解型フタロシアニン系近赤外線吸
収化合物を提供することである。また、本発明の課題
は、この近赤外線吸収化合物を用いた近赤外線吸収樹脂
組成物及び熱線吸収フィルターを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、ハロゲン原子、あ
るいはアルコキシ基、フェノキシ基、アルキルチオ基、
またはアリールチオ基等の脱離基を持つフタロシアニン
とエタンチオール誘導体を反応させることで、簡便に目
的の近赤外線吸収化合物を製造できることを見出し、本
発明を完成するに到った。
【0012】即ち、本発明は、一般式(1)で表わされ
る近赤外線吸収化合物、およびこの近赤外線吸収化合物
を得るに際して、一般式(3)で表わされるフタロシア
ニンと、少なくとも一種の一般式(4)で表わされるエ
タンチオール誘導体を、塩基の存在下に反応させること
を特徴とする、その製造方法に関するものである。さら
に、この近赤外線吸収化合物にハロゲン化アルキル、あ
るいは、アルキルまたはアリール酸クロリドを反応させ
て得られる近赤外線吸収化合物に関するものである。
【0013】
【化5】 〔式中、X1は各々独立にハロゲン原子、置換または未
置換のアルコキシ基、あるいは置換または未置換のアリ
ールオキシ基、あるいは置換または未置換のアルキルチ
オ基、あるいは置換または未置換のアリールチオ基を表
わし、n2は0〜14の整数を表わす。R1,R2,R3
4,R5,R6,R7,R8は各々独立に、水素原子、置
換または未置換のアルキル基、あるいは置換または未置
換のアリール基を表わし、Z1,Z2は各々独立に、酸素
原子、硫黄原子またはNY基(Yは水素原子、置換また
は未置換のアルキル基、置換または未置換のアリール
基、置換または未置換のアルキルカルボニル基、あるい
は、置換または未置換のアリールカルボニル基を表わ
す。)を表わし、mは1〜8の整数、lは0〜7の整数
を表わす。また、n1+2l+2mは2〜16の整数を
表わす。Mは2価の金属原子あるいは3価または4価の
置換金属またはオキシ金属を表わす。〕
【0014】
【化6】 〔式中、X2は各々独立にハロゲン原子、置換または未
置換のアルコキシ基、あるいは置換または未置換のアリ
ールオキシ基、あるいは置換または未置換のアルキルチ
オ基、あるいは置換または未置換のアリールチオ基を表
わし、n2は8〜16の整数を表わす。R5,R6,R7
8,Mは各々独立に、水素原子、置換または未置換の
アルキル基、あるいは置換または未置換のアリール基を
表し、Z2は酸素原子、硫黄原子またはNY基(Yは水
素原子、置換または未置換のアルキル基、あるいは、置
換または未置換のアリール基、置換または未置換のアル
キルカルボニル基、あるいは、置換または未置換のアリ
ールカルボニル基を表わす。)を表わし、lは0〜7の
整数を表わす。また、n2+2lは10〜16の整数を
表わし、Mは2価の金属原子あるいは3価または4価の
置換金属またはオキシ金属を表わす。〕
【0015】
【化7】 〔式中、R1,R2,R3,R4は各々独立に、水素原子、
置換または未置換のアルキル基、あるいは置換または未
置換のアリール基、Z1は酸素原子、硫黄原子またはN
Y基(Yは水素原子、置換または未置換のアルキル基、
あるいは、置換または未置換のアリール基を表わす。)
を表わす。〕
【0016】本発明は、耐光性を有する溶解型フタロシ
アニン系の近赤外線吸収化合物を、簡便に提供するもの
である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明における近赤外線吸
収化合物、及びその製造方法の好ましい様態を詳述す
る。
【0018】本発明における近赤外線吸収化合物は一般
式(1)で表わされ、式中X1で表わされるハロゲン原
子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原
子が挙げられ、特に好ましくは塩素原子、臭素原子が挙
げられる。
【0019】一般式(1)式中、X1で表わされる置換
または無置換のアルコキシ基として好ましくは炭素数1
〜10の直鎖または分岐のアルコキシ基であって、より
好ましくはメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ
基、iso−プロポキシ、n−ブトキシ基、iso−ブ
トキシ基、sec−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ
基、iso−ペンチルオキシ基、1,2−ジメチル−プ
ロポキシ基、n−ヘキシルオキシ基、1,3−ジメチル
-ブトキシ基、1,2−ジメチルブトキシ基、n−ヘプ
チルオキシ基、1,4−ジメチルペンチルオキシ基、1
−エチル−3−メチルブトキシ基、n−オクチルオキシ
基、2−エチルヘキシルオキシ基;ベンジルオキシ基、
sec−フェニルエトキシ基、2−フェニルエトキシ
基、2−メチルベンジルオキシ基、4−メチルベンジル
オキシ基;3−ジメチルアミノプロポキシ基、2−ジメ
チルアミノエトキシ基、2−ジイソプロピルアミノエト
キシ基、2−ジエチルアミノエトキシ基、2,2,2−
トリフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エトキシ基
等が挙げられる。
【0020】一般式(1)式中、X1で表わされる置換
または無置換のアリールオキシ基として好ましくは炭素
数6〜20の置換または無置換のアリールオキシ基であ
って、より好ましくはフェニルオキシ基、2−メチルフ
ェニルオキシ基、3−メチルフェニルオキシ基、4−メ
チルフェニルオキシ基、ナフチルオキシ基等が挙げられ
る。
【0021】一般式(1)式中、X1で表わされる置換
または無置換のアルキルチオ基としては、好ましくは炭
素数1〜10の直鎖または分岐のアルキルチオ基であっ
て、より好ましくはメチルチオ基、エチルチオ基、n−
プロピルチオ基、iso−プロピルチオ基、n−ブチル
チオ基、iso−ブチルチオ基、sec−ブチルチオ
基、n−ペンチルチオ基、iso−ペンチルチオ基、
1,2−ジメチル−プロピルチオ基、n−ヘキシルチオ
基、1,3−ジメチル-ブチルチオ基、1,2−ジメチ
ルブチルチオ基、n−ヘプチルチオ基、1,4−ジメチ
ルペンチルチオ基、1−エチル−3−メチルブチルチオ
基、n−オクチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基;
ベンジルチオ基、sec−フェニルエチルチオ基、2−
フェニルエチルチオ基、2−メチルベンジルチオ基、4
−メチルベンジルチオ基、2−アミノエチルチオ基、2
−メチルアミノエチルチオ基、2−エチルアミノエチル
チオ基、2−プロピルアミノエチルチオ基、2−ブチル
アミノエチルチオ基、2−ペンチルアミノエチルチオ
基、2−ヘキシルアミノエチルチオ基、2−ヘプチルア
ミノエチルチオ基、2−オクチルアミノエチルチオ基、
2−ベンジルアミノエチルチオ基、2−(2−フェニル
エチル)アミノエチルチオ基;3−ジメチルアミノプロ
ピルチオ基、2−ジメチルアミノエチルチオ基、2−ジ
イソプロピルアミノエチルチオ基、2−ジエチルアミノ
エチルチオ基、2,2,2−トリフルオロ−1−(トリ
フルオロメチル)エチルチオ基等が挙げられる。
【0022】一般式(1)式中、X1で表わされる置換
または無置換のアリールチオ基としては好ましくは炭素
数6〜20の置換または無置換のアリールチオ基であっ
て、より好ましくはフェニルチオ基、2−メチルフェニ
ルチオ基、3−メチルフェニルチオ基、4−メチルフェ
ニルチオ基、2−アミノフェニルチオ基、3−アミノフ
ェニルチオ基、4−アミノフェニルチオ基、2−メチル
アミノフェニルチオ基、3−メチルアミノフェニルチオ
基、4−メチルアミノフェニルチオ基、2−エチルアミ
ノフェニルチオ基、2−プロピルアミノフェニルチオ
基、ナフチルチオ基等が挙げられる。
【0023】X1として特に好ましくは、ハロゲンまた
は、下記一般式(2)で表される置換基である。
【0024】
【化8】 〔式中、R1〜R4、Z1は一般式(1)と同様の原子ま
たは置換基を表す。〕 一般式(1)において、n1は0〜14の整数を表わす
が、より好ましくは0〜8の整数を表わす。
【0025】また、式中R1,R2,R3,R4,R5
6,R7,R8で表わされる置換または未置換のアルキ
ル基の例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル
基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチ
ル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペ
ンチル基、1,2−ジメチル−プロピル基、n−ヘキシ
ル基、1,3−ジメチル-ブチル基、1,2−ジメチル
ブチル基、n−ヘプチル基、1,4−ジメチルペンチル
基、1−エチル−3−メチルブチル基、n−オクチル
基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、n−デシル
基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシ
ル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−
ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシ
ル基、n−ノナデシル基、n−エイコシル基;ベンジル
基、sec−フェニルエチル基、2−メチルベンジル
基、3−メチルベンジル基、4−メチルベンジル基、2
−フェニルエチル基;2−ヒドロキシエチル基、3−ヒ
ドロキシプロピル基;3−ジメチルアミノプロピル基、
2−ジメチルアミノエチル基、2−ジイソプロピルアミ
ノエチル基、2−ジエチルアミノエチル基、2,2,2
−トリフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル
基、2−(1−ピペリジニル)エチル基、3−(1−ピ
ペリジニル)プロピル基、3−(4−モルフォリニル)
プロピル基、3−(4−モルフォリニル)エチル基、2
−(1−ピロリジニル)エチル基、2−ピリジルメチル
基、フルフリル基等が挙げられる。
【0026】置換または未置換のアリール基としては、
フェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニ
ル基、4−メチルフェニル基、ナフチル基等が挙げられ
る。
【0027】これらの中でも特に好ましいのは炭素数が
5〜20のアルキル基である。生成物が有機溶媒、樹脂
等に高い溶解度を示し、近赤外線吸収フィルター樹脂中
での曇り現象が生じないためには、炭素数が5以上の置
換基が少なくとも一つ置換している必要がある。しか
し、炭素数が20を越えると生成物が液体となり、フィ
ルター用色素としては不適当になることがある。
【0028】さらに、式中Z1、Z2で表わされる原子あ
るいは置換基としては、酸素原子、硫黄原子あるいはN
Y基などが挙げられ、Yは水素原子、総炭素数1〜20
の置換または未置換のアルキル基、総炭素数6〜20の
置換または未置換のアリール基、総炭素数1〜20の置
換または未置換のアルキルカルボニル基、あるいは、総
炭素数6〜20の置換または未置換のアリールカルボニ
ル基が挙げられる。
【0029】Yで表される置換または未置換のアルキル
基の例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル
基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチ
ル基、n−ペンチル基、iso−ペンチル基、1,2−
ジメチル−プロピル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル
基、1−エチル−3−メチルブチル基、n−オクチル
基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、n−デシル
基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシ
ル基、n−ペンタデシル基、n−オクタデシル基;ベン
ジル基、sec−フェニルエチル基、3−メチルベンジ
ル基、4−エチルベンジル基、2−フェニルエチル基;
3−ジメチルアミノプロピル基、2−ジイソプロピルア
ミノエチル基、2−ジエチルアミノエチル基、2,2,
2−トリフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル
基、2−(1−ピペリジニル)エチル基、3−(4−モ
ルフォリニル)プロピル基、2−(1−ピロリジニル)
エチル基、2−ピリジルメチル基、フルフリル基等が挙
げられ、より好ましくは、iso−ブチル基、iso−
ペンチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、
2−フェニルエチル基、2−ジイソプロピルアミノエチ
ル基等が挙げられる。
【0030】Yで表される置換または未置換のアリール
基の例としては、フェニル基、2−メチルフェニル基、
3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、4−メ
トキシフェニル基、1−ナフチル基等が挙げられる。
【0031】mは1〜8の整数を表わし、より好ましく
2〜6の整数を表わす。
【0032】lは0〜7の整数を表わし、より好ましく
0〜4の整数を表わす。
【0033】また、n1+2l+2mは2〜16の整数
を表わし、より好ましくは8〜16の整数を表わす。
【0034】また、Mは2価の金属原子あるいは3価ま
たは4価の置換金属またはオキシ金属が挙げられ、好ま
しくはCu、AlCl、TiOまたはVO、より好まし
くはCuが挙げられる。
【0035】本発明で用いる一般式(3)で表わされる
フタロシアニンにおいて、X2で表わされるハロゲン原
子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原
子が挙げられ、好ましくは塩素原子、臭素原子が挙げら
れる。該フタロシアニンの入手法としては、X2が塩素
原子、臭素原子等のものについては工業的に入手可能で
あるし、X2が沃素原子のものは、これらのものを、沃
化カリ、沃化ナトリウム等で定法に従い処理して沃素原
子と置換することにより入手できる。また、フッ素化フ
タロシアニンは、フッ素化フタロニトリルを Dyes and
Pigment 91 頁(1992年)記載の方法で製造できる。
【0036】さらに、X2がアルコキシ基、アリールオ
キシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基については、
上述のハロゲン化フタロシアニンに、対応するアルコー
ルまたはチオールを反応させることにより製造できる。
【0037】R5,R6,R7,R8,Z2,Mは、一般式
(1)中と同様のものが挙げられる。
【0038】一般式(3)で表わされるフタロシアニン
において、特に好ましい化合物は、C.I.ピグメント
グリーン 7(フタロシアニン グリーン)、C.I.
ピグメントグリーン 36、あるいはC.I.ピグメン
トグリーン 38であり、ハロゲン化フタロシアニンと
して工業的に入手容易な化合物である。
【0039】本発明で用いる一般式(4)で表わされる
エタンチオールにおいてR1,R2,R3,R4,Z1は、
一般式(1)中と同様のものが挙げられる。
【0040】一般式(3)で表わされるフタロシアニン
と一般式(4)で表わされるエタンチオール誘導体との
反応は、通常の求核置換反応の条件、すなわち、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウム、水素化ナトリウム等の無機塩基、あるいはピリ
ジン、トリエチルアミン、キノリン等の有機塩基存在下
で行うことができる。
【0041】この反応は、溶媒の存在下で行ってもよ
く、その際の溶媒としては、ジメチルホルムアミド(D
MF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N’
−ジメチルイミダゾリジノン(DMI)、スルホラン、
ピリジン等の極性溶媒、アセトン、メチルエチルケトン
等のケトン溶媒、トルエン、キシレン、モノクロルベン
ゼン、ジクロルベンゼン等の芳香族炭化水素溶媒が挙げ
られる。
【0042】本発明の近赤外線吸収化合物の製造方法
は、通常、一般式(3)で表わされるフタロシアニンと
塩基(フタロシアニンに対して4〜100倍当量)を、
溶媒(フタロシアニンに対して、1〜1000重量倍)
に溶解、あるいは懸濁させて、攪拌しながら、一般式
(4)で表わされるエタンチオール誘導体(フタロシア
ニンに対して、4〜40倍当量)を添加し、50〜22
0℃で反応させる。エタンチオール誘導体の添加は、昇
温前におこなっても、昇温途中、あるいは昇温後に行っ
てもよい。また、一度に添加してもよく、分割添加して
もよい。また、エタンチオール誘導体自身を溶媒として
用い、塩基を加えた後に、フタロシアニンを添加しても
よい。
【0043】反応の際、触媒として、金属銅、塩化銅、
臭化銅、沃化銅、酸化銅等の銅触媒を添加することも出
来る。反応は、常圧下でも、加圧下で行ってもよい。
【0044】反応の進行度合いは、例えば、反応液のλ
maxを測定することにより判断することができる。
【0045】反応終了後、反応混合物を冷却した水、あ
るいは、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタ
ノール、ペンタノール等のアルコール溶液中に排出する
ことにより、目的化合物を析出させる。析出した目的物
を吸引濾過して分離し、さらに水洗浄、アルコール洗浄
して、塩分、残塩基、未反応のエタンチオール誘導体等
を除去し、乾燥して、本発明の近赤外線吸収化合物を単
離する。得られた本発明の近赤外線吸収化合物は、トル
エン、キシレン、酢酸エチル等の有機溶媒によく溶解す
るため、必要により、カラムクロマトグラフィーにて精
製することもできる。
【0046】本発明の方法で製造した近赤外線吸収化合
物は、更に、ヨウ化メチル、ブロモエチル、1−ブロモ
プロパン、2−ブロモプロパン、1−クロロブタン、2
−ブロモブタン、1−ブロモ−2−メチルブタン、1−
ブロモ−3−メチルブタン、1−クロロペンタン、1−
ブロモヘキサン、1−ブロモ−2−エチルヘキサン、1
−ブロモオクタン、ベンジルクロリド等のハロゲン化ア
ルキルと、上記と同様の条件下で反応させる、あるい
は、無水酢酸、トリフルオロアセチルクロリド、アセチ
ルクロリド、1−ブチルクロリド、イソブチルクロリ
ド、2−エチルヘキサノイルクロリド等のアルキル酸ク
ロリド、または、ベンゾイルクロリド、4−メトキシベ
ンゾイルクロリド、ナフチルクロリド等のアリール酸ク
ロリドを塩基の存在下に反応させることにより、更にλ
maxが長波長化、あるいは短波長化される近赤外線吸収
化合物を得ることができる。
【0047】この場合、上記方法で単離した近赤外線吸
収化合物と塩基(近赤外線吸収化合物に対して、1〜1
00重量倍)を溶媒(近赤外線吸収化合物に対して、1
〜1000重量倍)に溶解、あるいは懸濁させて、攪拌
しながら、ハロゲン化アルキル(近赤外線吸収化合物に
対して、1〜100重量倍)を添加して、50〜220
℃で反応を行う。
【0048】また、近赤外線吸収化合物を単離すること
なく、フタロシアニンとエタンチオール誘導体を反応さ
せた反応混合物に、直接、ハロゲン化アルキルまたは酸
ハロゲン化物を添加し、さらに反応を続けることもでき
る。
【0049】反応後は、上記の方法と同様に処理するこ
とができる。
【0050】本発明の近赤外線吸収化合物の製造法は、
出発物質が安価で、耐光性も良く、樹脂、溶媒等への溶
解性のある化合物が簡単に得られる方法である。
【0051】更に、本発明の方法で得られる生成物は単
一化合物ではなく、数種類の混合物として得られるた
め、吸収波長がブロードになり、近赤外線領域を幅広く
吸収するため、近赤外線吸収フィルター等への応用が容
易であり、熱線吸収用として優れた化合物である。
【0052】
【実施例】以下、本発明を実施例により、更に詳細に説
明するが、本発明は、これによりなんら制限されるもの
ではない。
【0053】実施例1 C.I.ピグメントグリーン 7(フタロシアニン グ
リーン)(7.0g、6.21mmol)、2−アミノ
エタンチオール(9.57g、124mmol、20倍
当量)、炭酸カリウム(30.9g、223mmol、
36倍当量)を、ジメチルイミダゾリジン(200m
l)中、150℃で、3時間反応させた。この反応液
に、さらにn−オクチルブロミド(7.43g、38.
47mmol)を加えて、1時間反応させた。反応混合
物は、室温に冷却後、メタノール(800ml)中に排
出した。析出物を吸引濾過により回収後、メタノール洗
浄、水洗後、乾燥させ、下記式(5)の化合物を含有す
る近赤外線吸収混合物(8.13g)を得た。該混合物
はトルエン、ベンゼン等の芳香族溶媒、クロロホルム等
のハロゲン化炭化水素溶媒に溶け、λmaxは846nm
(クロロホルム溶媒)であった。
【0054】
【化9】
【0055】分光特性;λmax=846 nm、εg=3.22×104m
l/g・cm(溶媒;クロロホルム) 元素分析; C128H212N20S12Cu 分析値(%) C:61.82 H:8.63 N:11.24 S:15.5
2 Cu:2.6
【0056】更に、該混合物を、ユニチカ製ポリエチレ
ンテレフタレートペレット1203と重量比0.02:
1の割合で混合し、260〜280℃で溶融させ、押出
機で厚み100μmのフィルムを作製した後、このフィ
ルムを2軸延伸して厚み25μmの近赤外線吸収フィル
ターを作製した。該フィルターは700〜1100nm
の光をよく吸収した。JIS−R−3106に従って、
(株)島津製作所製分光光度計UV−3100でTV
(可視光透過率)及びTE(日射透過率)を測定したと
ころ、それぞれ68%、65%であった。
【0057】実施例2 C.I.ピグメントグリーン 7(フタロシアニン グ
リーン)(10.0g、8.87mmol)、2−(n
−オクチルアミノ)エタンチオール(33.6g、17
7mmol、20倍当量)、炭酸カリウム(39.2
g、283.63mmol、32倍当量)を、ジメチル
ホルムアミド(200ml)中、120℃で、5時間反
応させた。反応混合物は室温に冷却後、メタノール(8
00ml)中に排出した。析出物を吸引濾過により回収
後、メタノール洗浄、水洗後、乾燥させ、下記式(6)
の化合物を含有する近赤外線吸収混合物(13.2g)
を得た。
【0058】
【化10】
【0059】該混合物はトルエン、クロロホルム等の溶
媒に溶け、λmaxは843nm(クロロホルム溶媒)で
あった。
【0060】分光特性;λmax=843 nm、εg=3.14×104m
l/g・cm(溶媒;クロロホルム) 元素分析; C152H258N20S12Cu 分析値(%) C:60.72 H:8.92 N:9.30 S:12.
62 Cu:2.1
【0061】更に、該混合物を、実施例1と同様にし
て、25μmの近赤外線吸収フィルターを作製し、TV
(可視光透過率)及びTE(日射透過率)を測定したと
ころ、それぞれ65%、62%であった。
【0062】実施例3 C.I.ピグメントグリーン 7(フタロシアニン グ
リーン)(7.0g、6.21mmol)、2−アミノ
エタンチオール(9.57g、124mmol、20倍
当量)、炭酸カリウム(30.9g、223mmol、
36倍当量)を、ジメチルホルムアミド(200ml)
中、130℃で、3時間反応させた。この反応液を、室
温に冷却後、さらにベンゾイルクロリド(17.4g、
123.8mmol)を加えて、1時間反応させた。反
応混合物は、メタノール(800ml)中に排出し、析
出物を吸引濾過により回収後、メタノール洗浄、水洗
後、乾燥させ、下記式(7)の化合物を含有する近赤外
線吸収混合物(9.81g)を得た。
【0063】該混合物はトルエン、ベンゼン等の芳香族
溶媒、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素溶媒に溶
け、λmaxは865nm(クロロホルム溶媒)であっ
た。
【0064】
【化11】
【0065】分光特性;λmax=865 nm、εg=2.97×104m
l/g・cm(溶媒;クロロホルム) 元素分析; C133H112N20S12O11Cu 分析値(%) C:61.22 H:4.33 N:10.52 S:1
4.77 Cu:2.4
【0066】更に、該混合物を、実施例1と同様にし
て、25μmの近赤外線吸収フィルターを作製し、TV
(可視光透過率)及びTE(日射透過率)を測定したと
ころ、それぞれ68%、66%であった。
【0067】実施例4 C.I.ピグメントグリーン 7(フタロシアニン グ
リーン)(10.0g、8.87mmol)、2−(n
−オクチルアミノ)エタンチオール(16.8g、8
8.7mmol、10倍当量)、2−アミノエタンチオ
ール(6.84g、88.7mmol、10倍当量)、
炭酸カリウム(36.8g、266.1mmol、30
倍当量)を、ジメチルホルムアミド(200ml)中、
130℃で、5時間反応させた。反応混合物は室温に冷
却後、メタノール(800ml)中に排出した。析出物
を吸引濾過により回収後、メタノール洗浄、水洗後、乾
燥させ、下記式(8)の化合物を含有する近赤外線吸収
混合物(15.4g)を得た。該混合物は、トルエン、
クロロホルム等の溶媒に溶け、λmaxは862nm(ク
ロロホルム溶媒)であった。
【0068】
【化12】
【0069】分光特性;λmax=862 nm、εg=2.84×104m
l/g・cm(溶媒;クロロホルム) 元素分析; C120H196N20S12Cu 分析値(%) C:61.02 H:8.22 N:11.68 S:16.
22 Cu:2.7
【0070】実施例5 実施例4で得られたC.I.ピグメントグリーン7と2
−(n−オクチルアミノ)エタンチオール及び2−アミ
ノエタンチオールを反応させて得られたフタロシアニン
化合物(5.0g)をピリジン(60ml)溶媒中、ベ
ンゾイルクロリド(7.0g、49.8mmol)を添
加(室温)後、室温で1時間反応させた。
【0071】反応混合物は水(300ml)中に排出し
た。析出物を吸引濾過により回収後、水洗、メタノール
洗浄後、乾燥させ、下記式(9)の化合物を含有する近
近赤外線吸収混合物(7.42g)を得た。該混合物
は、トルエン、ベンゼン等の芳香族溶媒に溶け、λmax
は874nm(クロロホルム溶媒)であった。
【0072】
【化13】
【0073】分光特性;λmax=874 nm、εg=2.98×104m
l/g・cm(溶媒;クロロホルム) 元素分析; C176H228N20S12O8Cu 分析値(%) C:67.22 H:7.03 N:8.25 S:12.0
1 Cu:2.0
【0074】実施例6 C.I.ピグメントグリーン 7(フタロシアニン グ
リーン)(7.0g、6.21mmol)、2−アミノ
エタンチオール(9.57g、124mmol、20倍
当量)、炭酸カリウム(30.9g、223mmol、
36倍当量)を、ジメチルホルムアミド(200ml)
中、130℃で、3時間反応させた。この反応液を、室
温に冷却後、さらに2ーエチルヘキサノイルクロリド
(20.1g、124mmol)を加えて、1時間反応
させた。反応混合物は、メタノール(800ml)中に
排出し、析出物を吸引濾過により回収後、メタノール洗
浄、水洗後、乾燥させ、下記式(10)の化合物を含有
する近赤外線吸収混合物(12.4g)を得た。該混合
物はトルエン、ベンゼン等の芳香族溶媒、クロロホルム
等のハロゲン化炭化水素溶媒に溶け、λmaxは826n
m(クロロホルム溶媒)であった。
【0075】
【化14】
【0076】分光特性;λmax=826 nm、εg=2.89×104
ml/g・cm(溶媒;クロロホルム) 元素分析; C144H222N20S12O11Cu 分析値(%) C:61.55 H:7.76 N:9.59 S:13.5
2 Cu:2.2
【0077】実施例7 C.I.ピグメントグリーン 7(フタロシアニン グ
リーン)(7.0g、6.21mmol)、2−アミノ
チオフェノール(3.11g、24.8mmol、4倍
当量)、炭酸カリウム(17.2g、124mmol、
20倍当量)を、ジメチルホルムアミド(200ml)
中、140℃で、10時間反応させた。さらにこの反応
液に、炭酸カリウム(17.2g、124mmol、2
0倍当量)、2−アミノエタンチオール(7.18g、
93mmol、15倍当量)を加えて、3時間反応させ
た。反応混合物は室温に冷却後、メタノール(800m
l)中に排出した。析出物を吸引濾過により回収後、メ
タノール洗浄、水洗後、乾燥させ、下記式(11)の化
合物を含有する近赤外線吸収混合物(10.2g)を得
た。該混合物はクロロホルム等のハロゲン化炭化水素溶
媒に溶け、λmaxは882nm(クロロホルム溶媒)で
あった。
【0078】
【化15】
【0079】分光特性;λmax=882 nm、εg=3.61×104
ml/g・cm(溶媒;クロロホルム) 元素分析; C64H42N16S8Cu 分析値(%) C:55.92 H:3.82 N:16.51 S:18.
22 Cu:4.7
【0080】
【発明の効果】本発明は、溶解型フタロシアニン系近赤
外線吸収化合物を、簡便かつ安価に製造する方法を提供
するものであり、実用上極めて価値のある方法である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石原 裕子 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 詫摩 啓輔 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)で表わされる近赤外線吸収
    化合物。 【化1】 〔式中、X1は各々独立にハロゲン原子、置換または未
    置換のアルコキシ基、あるいは置換または未置換のアリ
    ールオキシ基、あるいは置換または未置換のアルキルチ
    オ基、あるいは置換または未置換のアリールチオ基を表
    わし、n1は0〜14の整数を表わす。R1,R2,R3
    4,R5,R6,R7,R8は各々独立に、水素原子、置
    換または未置換のアルキル基、あるいは置換または未置
    換のアリール基を表わし、Z1,Z2は各々独立に、酸素
    原子、硫黄原子またはNY基(Yは水素原子、置換また
    は未置換のアルキル基、あるいは、置換または未置換の
    アリール基、あるいは、置換または未置換のアルキルカ
    ルボニル基、あるいは、置換または未置換のアリールカ
    ルボニル基を表わす。)を表わし、mは1〜8の整数、
    lは0〜7の整数を表わす。また、n1+2l+2mは
    2〜16の整数を表わす。Mは2価の金属原子あるいは
    3価または4価の置換金属またはオキシ金属を表わ
    す。〕
  2. 【請求項2】 一般式(1)において、lが0である請
    求項1記載の近赤外線吸収化合物。
  3. 【請求項3】 一般式(1)において、X1がハロゲ
    ン、または、一般式(2)で表わされる請求項1または
    2記載の近赤外線吸収化合物。 【化2】 〔式中、R1〜R4、Z1は、一般式(1)と同様の原子
    または置換基を表す。〕
  4. 【請求項4】 一般式(1)において、Z1がNY基
    (Yは水素原子、置換または未置換のアルキル基、ある
    いは、置換または未置換のアリール基、あるいは、置換
    または未置換のアルキルカルボニル基、あるいは、置換
    または未置換のアリールカルボニル基を表わす。)で表
    わされる請求項1〜3のいずれか1項に記載の近赤外線
    吸収化合物。
  5. 【請求項5】 Yが置換または未置換のアルキルカルボ
    ニル基、あるいは、置換または未置換のアリールカルボ
    ニル基である請求項4に記載の近赤外線吸収化合物。
  6. 【請求項6】 一般式(1)において、MがCu、Al
    Cl、TiOまたはVOである請求項1〜5のいずれか
    1項に記載の近赤外線吸収化合物。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の近
    赤外線吸収化合物を得るに際して、一般式(3)で表わ
    されるフタロシアニンと、少なくとも1種の一般式
    (4)で表わされるエタンチオール誘導体を、塩基の存
    在下、フタロシアニンに対して1倍当量以上反応させる
    ことを特徴とする製造方法。 【化3】 〔式中、X2は各々独立にハロゲン原子、置換または未
    置換のアルコキシ基、あるいは置換または未置換のアリ
    ールオキシ基、あるいは置換または未置換のアルキルチ
    オ基、あるいは置換または未置換のアリールチオ基を表
    わし、n2は8〜16の整数を表わす。R5,R6,R7
    8,Z2,Mは一般式(1)と同様の置換基あるいは同
    様の金属を表わし、lは一般式(1)と同様の整数を表
    わし、n 2+2lは8〜16の整数を表わす。〕 【化4】 〔式中、R1,R2,R3,R4,Z1は一般式(1)と同
    様の置換基を表わす。〕
  8. 【請求項8】 一般式(3)で表わされるフタロシアニ
    ンが、C.I.ピグメントグリーン 7、C.I.ピグ
    メントグリーン 36、C.I.ピグメントグリーン
    37、C.I.ピグメントグリーン 38である請求項
    7記載の近赤外線吸収化合物の製造方法。
  9. 【請求項9】 エタンチオール誘導体の少なくとも一種
    が、一般式(4)において、R1,R2,R3,R4が各々
    独立に、水素原子、炭素数1〜10の置換または未置換
    のアルキル基、或いは炭素数6〜20の置換または未置
    換のアリール基である請求項7及び8のいずれかに記載
    の近赤外線吸収化合物の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項7〜9のいずれか1項に記載の
    製造方法で製造される近赤外線吸収化合物。
  11. 【請求項11】 請求項1〜6及び10のいずれか1項
    に記載の近赤外線吸収化合物に、さらに炭素数1〜10
    の置換または未置換のハロゲン化アルキルを反応させて
    得られる近赤外線吸収化合物。
  12. 【請求項12】 請求項1〜6、10及び11のいずれ
    か1項に記載の近赤外線吸収化合物を含有する近赤外線
    吸収樹脂組成物。
  13. 【請求項13】 請求項1〜6、10及び11のいずれ
    か1項に記載の近赤外線吸収化合物を含有する熱線吸収
    フィルター。
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