JPH09175055A - 感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィルム - Google Patents

感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィルム

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JPH09175055A
JPH09175055A JP34087995A JP34087995A JPH09175055A JP H09175055 A JPH09175055 A JP H09175055A JP 34087995 A JP34087995 A JP 34087995A JP 34087995 A JP34087995 A JP 34087995A JP H09175055 A JPH09175055 A JP H09175055A
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heat
polyester
acid
film
base paper
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Yuzo Shimizu
有三 清水
Masaru Suzuki
勝 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ファクシミリやワープロ等の低熱印加エネル
ギー領域において穿孔性に優れ、かつ印刷時の鮮明度に
優れた感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィルムを得る
ことを課題とする。 【解決手段】 テレフタル酸を主たる酸成分、50モル
%以上の1,3ープロパンジオールをグリコール成分と
するポリエステルからなる感熱孔版印刷原紙用ポリエス
テルフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は感熱孔版印刷原紙用
ポリエステルフィルムに関するものである。詳しくは熱
によって穿孔製版される感熱孔版印刷原紙用ポリエステ
ルフィルムに関するものであり、さらに詳しくは熱によ
る穿孔性、印刷時の鮮明度に優れた感熱孔版印刷原紙用
ポリエステルフィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、感熱孔版印刷原紙としては、多孔
性支持体(和紙等)に感熱孔版印刷原紙用フィルムを熱
または接着剤により張り合わせたものが知られている。
この感熱孔版印刷原紙用フィルムとしては、塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン共重合体、ポリプロピレン、ポリエ
ステル等の各種樹脂のフィルムが使用されてきた。
【0003】しかしながら、現行感熱孔版印刷原紙はサ
ーマルヘッドの高熱印加エネルギーにより穿孔製版され
実用化されているが、高熱のためサーマルヘッドの寿命
が短いといった欠点がある。また、市販のファクシミリ
やワープロ等は低熱印加エネルギーのサーマルヘッドで
あるため、穿孔性に劣り印刷時の鮮明度が欠けるといっ
た欠点があった。
【0004】かかる問題を解決するため、多くの提案が
なされてきた。例えば、低熱印加エネルギー下での穿孔
性に優れたフィルムとして、特開平2−158391号
公報には、ブチレンテレフタレート単位を50モル%以
上含むポリエステルフィルム、特開平4−173835
号公報にはポリブチレンテレフタレート共重合系フィル
ム、また特開平2−307788号公報、特開平3−3
9294号公報、特開平4−224925号公報には、
ポリエステルあるいはフィルムの熱特性などを規定した
フィルム等が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来技術においては、市販のファクシミリやワープロ
等の低熱印加エネルギー下において穿孔性に劣ったり、
穿孔後の蓄熱エネルギーにより溶融ポリエステルの流動
が大きく穿孔径が拡大したり、塞がったりし印刷時の鮮
明度に欠けるなどの欠点がある。
【0006】本発明の目的は、これらの欠点を解消せし
め、低熱印加エネルギー下における穿孔性、印刷時の鮮
明度に優れた感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィルム
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記した本発明の目的
は、テレフタル酸を主たる酸成分、50モル%以上の
1,3ープロパンジオールをグリコール成分とするポリ
エステルからなる感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィ
ルムによって達成できる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明におけるポリエステルと
は、テレフタル酸を主たる酸成分、50モル%以上の
1,3ープロパンジオールをグリコール成分とするポリ
エステルである。該ポリエステルはポリエチレンテレフ
タレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテ
レフタレート、ポリヘキサメチレンテレフタレートなど
のポリエステルに比較し、比較的融点が低く、かつ適度
な結晶性を有するため、フィルム成形の際の延伸性が良
好であるとともに、得られるフィルムは平面性、寸法安
定性が良好で、低熱印加エネルギー下における穿孔性、
印刷時の鮮明度に優れる。
【0009】前記ポリエステルからなるフィルムの熱穿
孔性、印刷時の鮮明度をさらに向上せしめるためには、
本発明におけるポリエステルを構成するテレフタル酸、
1,3ープロパンジオール以外の酸成分、グリコール成
分として、芳香族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸お
よび脂環族ジカルボン酸などの酸成分、芳香族グリコー
ル、脂肪族グリコールおよび脂環族グリコールなどのグ
リコール成分を共重合することが好ましく、例えばイソ
フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、フタル酸、ジフェ
ニルジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、
ジフェノキシエタンジカルボン酸、5−ナトリウムスル
ホイソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸、シュウ酸、コ
ハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、マレイ
ン酸、フマル酸等の脂肪族ジカルボン酸、1,2−シク
ロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカ
ルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、デカ
リンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸を挙げること
ができる。これらのジカルボン酸成分のうちイソフタル
酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セ
バシン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸が熱穿
孔性、印刷鮮明性の点から特に好ましい。これらの酸成
分は、一種のみ用いてもよく、二種以上を併用してもよ
い。
【0010】また、脂肪族グリコール成分としては、例
えばエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、
1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、
ジエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、
1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオー
ル、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオー
ル等を挙げることができ、脂環族グリコール成分として
は、例えば1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,
3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキ
サンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジオール、
1,3−シクロヘキサンジオール、1,2−シクロヘキ
サンジオール、水素化ビスフェノールA、3,9−ビス
(1,1−ビスメチル−2−オキシエチル)−2,4,
8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン等
を挙げることができる。なかでも熱穿孔性の点からグリ
コール成分としては、エチレングリコール、1,4−ブ
タンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シ
クロヘキサンジメタノールが好ましい。これらのグリコ
ール成分は、一種のみ用いてもよく、二種以上を併用し
てもよい。
【0011】本発明におけるポリエステルを構成するテ
レフタル酸、1,3ープロパンジオール以外の酸成分、
グリコール成分の共重合量は、特に限定されないが、熱
穿孔性の点から、酸成分またはグリコール成分に対して
50モル%未満が好ましく、より好ましくは40モル%
以下であり、さらに好ましくは30以下モル%である。
共重合量が50モル%以上となると熱穿孔性、印刷鮮明
性に劣る場合がある。
【0012】本発明におけるポリエステルの融点、ガラ
ス転移温度は、特に限定されないが熱穿孔性、印字鮮明
度の点から、融点は100℃以上が好ましく、より好ま
しくは120℃以上であり、さらに好ましくは130℃
〜220℃である。融点がかかる範囲、特に100℃に
満たないと印加穿孔後の畜熱エネルギーにより穿孔径が
拡大したり、塞がったりするために印字鮮明度が低下し
たりする場合がある。また、ガラス転移温度は30〜6
0℃未満が好ましく、より好ましくは32〜58℃であ
り、さらに好ましくは35〜55℃である。ガラス転移
温度がかかる範囲、特に30℃に満たないと印加穿孔後
の畜熱エネルギーにより穿孔径が拡大したり、塞がった
りするために印字鮮明度が低下したり、フィルムの平面
性に劣る場合がある。一方、ガラス転移温度がかかる範
囲、特に60℃以上であると熱穿孔性に劣り、印字鮮明
度が低下する場合がある。
【0013】本発明におけるポリエステルには、本発明
の効果を阻害しない範囲において、本発明のポリエステ
ルを構成する酸成分、グリコール成分以外の他の成分と
して、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット
酸、トリカルバリル酸、トリメチロールプロパン、グリ
セリン、ペンタエリトリット等の多官能化合物成分、p
−オキシ安息香酸等のオキシカルボン酸、フェノール
核、ビスフェノール核、ナフタレン核等を有する芳香族
グリコール、ポリエチレングリコール等のポリオキシア
ルキレングリコール、カプリン酸、ラウリン酸、ステア
リン酸等の高級脂肪酸等を併用してもよい。
【0014】本発明におけるポリエステルの製造方法
は、従来公知の任意の方法を採用することができ、特に
限定されるものではない。例えば、本発明のポリエステ
ルを構成する酸成分またはエステル形成性誘導体とグリ
コール成分とをエステル化反応またはエステル交換反応
せしめ、引き続き高温、減圧下において重縮合反応を行
う方法等を挙げることができる。
【0015】具体的には、酸成分としてテレフタル酸と
グリコール成分として1,3−プロパンジオールからな
るポリエステルの製造方法について説明すると、テレフ
タル酸と1,3−プロパンジオールとを反応温度150
〜250℃で直接エステル化反応させるか、テレフタル
酸ジメチルと1,3−プロパンジオールとを反応温度1
50〜250℃でエステル交換反応させる第1段階の反
応と、この第1段階の反応生成物を重縮合反応させる第
2段階とによって製造する方法等を挙げることができ
る。
【0016】この際の重縮合反応温度は、230〜27
0℃とすることにより、脱グリコール反応の反応性が良
好で、熱安定性に優れ、かつ高重合度のポリエステルが
得ることができる点で好ましい。
【0017】また、本発明のポリエステルを製造するに
あたり、金属化合物等の反応触媒、リン化合物等の着色
防止剤を適宜用いることができる。このような反応触媒
としては例えば、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金
属化合物、亜鉛化合物、鉛化合物、マンガン化合物、コ
バルト化合物、アルミニウム化合物、ゲルマニウム化合
物、アンチモン化合物、チタン化合物等を挙げることが
できる。なかでも、チタン化合物をエステル化反応もし
くはエステル交換反応触媒さらには重縮合反応触媒とし
て用いることが、透明性、かつ高重合度のポリエステル
が得られる点で好ましい。チタン化合物の種類は特に限
定されるものではなく、例えばテトラメチルチタネー
ト、テトラブチルチタネートあるいは四塩化チタン、フ
ッ化チタン酸のリチウム塩、カリウム塩あるいはマグネ
シウム塩、修酸チタン酸アンモン、修酸チタンカリウ
ム、テトラ安息香酸チタネート、テトラヒドロキシエチ
ルチタネートまたはテトラステアリルチタネート等を挙
げることができ、これらの加水分解物または誘導体も用
いるこができる。なかでもテトラブチルチタネート、テ
トラヒドロキシエチルチタネートは熱安定性に優れ、か
つ高重合度のポリエステルが得ることができる点で好ま
しい。
【0018】さらに、これらのチタン化合物は二種類以
上を併用してもよい。チタン化合物の使用量は反応性、
熱安定性の点から、得られるポリエステルに対して0.
0001〜0.5重量%が好ましく、さらには0.00
05〜0.3重量%、より好ましくは0.001〜0.
1重量%である。また、チタン化合物以外の反応触媒と
して、従来公知のアルカリ金属、アルカリ土類金属ある
いはマンガン、コバルト、亜鉛、鉛、アルミニウム、ア
ンチモン、ゲルマニウム等の金属化合物を併用してもよ
い。また、リン化合物としては、例えばリン酸、亜リン
酸、ホスホン酸およびそれらの誘導体等を挙げることが
できる。これらは、二種類以上を併用してもよい。
【0019】なお、本発明のポリエステルは、前記した
重縮合反応を終了して得たポリマを、融点以下の温度
で、減圧下または窒素などの不活性気流中、固相重合す
ることもできる。
【0020】本発明におけるポリエステルの固有粘度
は、ポリエステルフィルムの強度、熱穿孔性の点で0.
4dl/g以上が好ましく、より好ましくは0.5dl
/g以上である。
【0021】本発明におけるポリエステルフィルムには
必要に応じて、酸化防止剤、帯電防止剤、耐候剤、末端
封鎖剤等を適宜使用することができる。
【0022】本発明のポリエステルフィルムは、滑り性
の点で、クレー、マイカ、酸化チタン、炭酸カルシウ
ム、カオリン、湿式および乾式法シリカさらにはコロイ
ド状シリカ、リン酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミ
ナなどの無機粒子、さらにはアクリル酸類、スチレンな
どを構成成分とする有機粒子等を含有することが好まし
く、これらの粒子は二種類以上を併用してもよい。さら
に、これらの粒子の平均粒子径はポリエステルフィルム
の滑り性の点で、0.01〜10μmが好ましく、粒子
の含有量は0.01〜10重量%が好ましい。
【0023】さらに本発明におけるポリエステルフィル
ムは、本発明の効果を阻害しない範囲においてポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポ
リエチレンナフタレート等従来公知のポリエステルおよ
び/または他の熱可塑性樹脂を配合したものであっても
よい。
【0024】本発明におけるポリエステルフィルムは、
120℃における縦方向および横方向の平均熱収縮率が
5〜80%であることが好ましく、熱穿孔性の向上、穿
孔径の安定性、印字鮮明度の点でより好ましくは10〜
70%であり、さらに好ましくは15〜60%である。
平均熱収縮率がかかる範囲、特に5%未満では熱穿孔性
が劣り、印刷鮮明性が低下する場合がある。一方、平均
熱収縮率がかかる範囲を越えると穿孔後、平面性に劣り
印刷鮮明性が低下する場合がある。
【0025】本発明におけるポリエステルフィルムは、
未延伸のシート状のものでもよいし、一軸または二軸に
延伸された延伸フィルムであってもよいが、フィルムの
強度、寸法安定性の点で二軸延伸フィルムが好ましい。
【0026】本発明のポリエステルフィルムは、従来公
知の任意の方法を用いて製膜することができる。例えば
二軸延伸フィルムの場合、前記した本発明のポリエステ
ルを乾燥した後、溶融押出して未延伸フィルムとし、次
いでこの未延伸フィルムを同時あるいは逐次に二軸延伸
する方法が挙げられる。また、逐次二軸延伸の場合、そ
の延伸順序はフィルムを長手方向、幅方向の順、あるい
はこの逆としてもよい。さらに、逐次二軸延伸において
は、長手方向あるいは幅方向の延伸を2回以上行うこと
も可能である。フィルムの長手方向および幅方向の延伸
倍率は目的とするフィルムの熱穿孔性、強度、寸法安定
性、配向度などに応じて任意に設定することができる
が、好ましくは2.0〜6.0倍である。長手方向、幅
方向の延伸倍率はどちらを大きくしてもよく、同一とし
てもよい。また、延伸温度はポリエステルのガラス転移
温度以上、結晶化温度以下の範囲であれば任意の温度と
することができるが、通常は30〜150℃が好まし
い。さらに、二軸延伸の後にフィルムの熱処理を行うこ
とができる。熱処理温度はポリエステルの融点以下の任
意の温度とすることができるが、好ましくは50〜21
0℃である。また、熱処理時間は任意とすることができ
る。熱処理はフィルムを長手方向および/または幅方向
に弛緩させつつ行ってもよい。
【0027】本発明のポリエステルフィルムは、熱穿孔
性の点で厚みが0.1〜10.0μmとするのが好まし
く、より好ましくは0.3〜5.0μm、さらに好まし
くは0.5〜3.0μmである。
【0028】
【実施例】以下本発明を実施例により、さらに詳細に説
明する。なお、実施例中のポリエステルおよびフィルム
特性は以下の方法により測定、評価した。
【0029】(1)ポリエステルの固有粘度 ポリエステルをオルソクロロフェノールに溶解し、25
℃において測定した。
【0030】(2)ポリエステルの融点(Tm)、ガラ
ス転移温度(Tg) パーキン・エルマー社製DSC−4型を用い、ポリエス
テル10mg、昇温速度16℃/分で昇温し測定した。
【0031】(3)フィルムの平均熱収縮率 100mm角のフィルムサンプルを所定の温度(120
℃)に設定したシリコンオイル中に1分間浸漬した後、
フィルムの縦方向および横方向の収縮量を求め、原寸法
に対する割合を百分率で求め、平均値を求めた。
【0032】(4)感熱孔版印刷原紙特性 得られたフィルムを支持体に貼り合わせ原紙を作成し、
サーマルヘッドにより印加エネルギーを与え穿孔製版
し、印刷機を用い実際に印刷し、得られた文字、画像に
ついて判定した。
【0033】A.印加エネルギー 比較例2のポリエステルフィルムの適正穿孔印加エネル
ギーを100%とした時の値を測定した。 ○;印加エネルギー80%未満であり目標実用レベルに
ある △;印加エネルギー80%以上90%未満でありほぼ実
用レベルにある ×;印加エネルギー90%以上をこえ実用レベルにない
【0034】B.穿孔性 製版された原紙のフィルム側から顕微鏡により観察し穿
孔性を評価した。 ◎;所定の穿孔が行なわれ良好であった ○;極一部に所定の穿孔が得られない部分があったが実
用上問題ない △;所々に所定の穿孔が得られない部分があった ×;所定の穿孔がまったく得られない
【0035】C.鮮明性 印刷物の印刷濃度を目視で判定した。 ◎;濃淡にむら、にじみ、かすれもなく鮮明に印字でき
良好であった ○;濃淡にむら、にじみ、かすれが極一部にあったが実
用レベルの印字鮮明度で良好であった △;濃淡にむら、にじみ、かすれが部分的にありやや鮮
明さに劣る ×;濃淡にむら、にじみ、かすれがはっきりしており不
鮮明であった
【0036】実施例1 テレフタル酸80.6重量部、1,3−プロパンジオー
ル73.8重量部、エステル化反応触媒としてテトラブ
チルチタネート0.05重量部を加え、常法に従い15
0℃から次第に240℃まで昇温しながら理論量の水を
系外に留出させエステル化反応せしめた。次いで、平均
粒子径1.1μmの湿式法シリカを0.5重量部添加し
た。引続き、重縮合反応触媒としてテトラブチルチタネ
ート0.02重量部を加え、240℃から徐々に昇温、
減圧し、最終的に250℃、1mmHg以下で重縮合反
応を行い、固有粘度0.75dl/g,Tg44℃,T
m222℃のポリエステルを得た。
【0037】さらに、該ポリエステルを真空乾燥した
後、押出機に供給して260℃で溶融しT型口金よりシ
ート状に押出し、冷却固化せしめ未延伸フィルムを得
た。次いで、未延伸フィルムを60℃に加熱して、縦、
横方向におのおの3.0倍延伸し、80℃で熱処理して
厚さ2.0μmの二軸延伸フィルムを得た。更に得られ
たフィルムを支持体に貼り合わせ感熱孔版印刷原紙を作
成し、熱穿孔性および印刷特性を評価した。その結果を
表1に示す。印加エネルギーは70〜80%で、穿孔性
は所定の穿孔が行われ良好であった。また、印字鮮明性
は濃淡にむら、にじみ、かすれがなく鮮明に印字でき良
好であった。
【0038】比較例1 テレフタル酸ジメチル100重量部、エチレングリコー
ル65重量部、エステル交換反応触媒として酢酸カルシ
ウム0.09重量部、重縮合反応触媒として三酸化アン
チモン0.03重量部を加え、常法に従い150℃から
次第に240℃まで昇温しながら理論量のメタノールを
系外に留出させエステル交換反応せしめた後、着色防止
剤としてリン酸トリメチル0.05重量部を添加し、さ
らに平均粒子径1.1μmの湿式法シリカを0.5重量
部添加した。次いで、240℃から徐々に昇温、減圧
し、最終的に290℃、1mmHg以下で重縮合反応を
行ない、固有粘度0.65dl/g,Tg81℃,Tm
257℃のポリエステルを得た。さらに、得られたポリ
エステルを真空乾燥した後、押出機に供給して290℃
で溶融しT型口金よりシート状に押出し、冷却固化せし
め未延伸フィルムを得た。次いで、未延伸フィルムを1
00℃に加熱して、縦、横方向におのおの3.0倍延伸
し、130℃で5秒間熱処理して厚さ2.0μmの二軸
延伸フィルムを得た。更に得られたフィルムを支持体に
貼り合わせ感熱孔版印刷原紙を作成し、熱穿孔性および
印刷特性を評価した。
【0039】その結果を表1に示す。印加エネルギーが
100%以上で、穿孔性は所定の穿孔が得られず、印字
鮮明性は濃淡にむら、にじみ、かすれがはっきりしてお
り不鮮明であった。
【0040】実施例2〜7 表1に記載した如く、酸成分およびグリコール成分の種
類および量を変更した以外は、実施例1と同様の方法で
各種ポリエステルおよびフィルムを得た。その結果を表
1に示す。実施例2〜7は、いずれも本発明の範囲内の
ものであり印加エネルギー、穿孔性、印字鮮明性ともに
良好であった。
【0041】比較例2 表1に記載した如く、酸成分の種類および量を変更した
以外は、比較例1と同様の方法でポリエステルおよびフ
ィルムを得た。その結果を表1に示す。印加エネルギ
ー、穿孔性、印字鮮明性に劣っていた。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】ファクシミリやワープロ等の低熱印加エ
ネルギー領域において穿孔性に優れ、かつ印刷時の鮮明
度に優れた感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィルムで
ある。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テレフタル酸を主たる酸成分、50モル
    %以上の1,3ープロパンジオールをグリコール成分と
    するポリエステルからなる感熱孔版印刷原紙用ポリエス
    テルフィルム。
  2. 【請求項2】 前記ポリエステルの融点が100℃以上
    である請求項1記載の感熱孔版印刷原紙用ポリエステル
    フィルム。
  3. 【請求項3】 前記ポリエステルのガラス転移温度が3
    0〜60℃未満である請求項1または2記載の感熱孔版
    印刷原紙用ポリエステルフィルム。
  4. 【請求項4】 前記ポリエステルがイソフタル酸、2,
    6−ナフタレンジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸、脂
    環族ジカルボン酸、脂肪族グリコールおよび脂環族グリ
    コールよりなる群の中から選ばれた少なくとも一種の成
    分が共重合されたポリエステルである請求項1〜3のい
    ずれか1項に記載の感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフ
    ィルム。
  5. 【請求項5】 前記ポリエステルが平均粒子径0.01
    〜10μmの粒子を0.01〜10重量%含有する請求
    項1〜4のいずれか1項に記載の感熱孔版印刷原紙用ポ
    リエステルフィルム。
  6. 【請求項6】 フィルムの120℃における縦方向およ
    び横方向の平均熱収縮率が5〜80%である請求項1〜
    5のいずれか1項に記載の感熱孔版印刷原紙用ポリエス
    テルフィルム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0943428A4 (en) * 1997-10-03 1999-12-15 Toray Industries BIAXIALLY ORIENTED POLYESTER FILM
KR100666526B1 (ko) * 2005-06-01 2007-01-09 에스케이씨 주식회사 이축배향 폴리에스테르계 필름 및 그의 제조방법

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0943428A4 (en) * 1997-10-03 1999-12-15 Toray Industries BIAXIALLY ORIENTED POLYESTER FILM
KR100666526B1 (ko) * 2005-06-01 2007-01-09 에스케이씨 주식회사 이축배향 폴리에스테르계 필름 및 그의 제조방법

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