JPH09174892A - 記録媒体処理装置 - Google Patents

記録媒体処理装置

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Publication number
JPH09174892A
JPH09174892A JP34235695A JP34235695A JPH09174892A JP H09174892 A JPH09174892 A JP H09174892A JP 34235695 A JP34235695 A JP 34235695A JP 34235695 A JP34235695 A JP 34235695A JP H09174892 A JPH09174892 A JP H09174892A
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JP
Japan
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pulse
memory
thermal head
temperature
recording medium
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP34235695A
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English (en)
Inventor
Kazunori Yokoyama
和則 横山
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リライタブルカード等の熱可逆性記録媒体に
発熱体により印字および消去を同時に行なうオーバーラ
イト印字において、印字品位を安定させる装置を提供す
る。 【解決手段】 リライタブルカードに印字または消去を
行なうサーマルヘッド18を制御する印字制御回路16
に、印字したか消去したかの履歴データを記憶するメモ
リと履歴によって決められた制御パターンを記憶するメ
モリを設ける。またサーマルヘッド18に供給される電
源の電圧を検出する電圧検出回路27、装置内の蓄熱温
度を検出するサーミスタ28、サーマルヘッド18内の
温度を検出するサーミスタ29を設け、さらにサーマル
ヘッド18内の発熱抵抗体の抵抗値に対応させた設定値
を有するディップスイッチ26を設ける。これら各部の
検出値により印加パルス幅の補正データが作成され、メ
モリ14に記憶される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印字、消去可能な
リライタブルカード等の記録媒体を処理する装置に関
し、特に印字と消去を同時に行うことが可能な記録媒体
処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱可逆性記録材料を使用したリラ
イタブルカード等の記録媒体を処理する装置で印字、消
去を行う場合は、印字手段としてサーマルヘッドを使用
し、消去手段としてヒートスタンプやヒートローラ等を
使用するというように、印字手段と消去手段を別々に設
けたものがあった。また印字手段としてのサーマルヘッ
ドを消去手段としても使用する装置も提案されている。
このように印字手段と消去手段を1つにすると、印字処
理と消去処理を同時に行う、所謂オーバーライト印字が
可能になり、これを行う装置が開発されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来行
われていたサーマルヘッドを印字手段としてのみ使用
し、消去手段は別の手段を設けた装置では、加熱手段を
2つ設けなければならず、装置が大型化するとともに高
価な装置となってしまう。これに対して、サーマルヘッ
ドを印字、消去の両方の手段として使用する装置におい
ては、オーバーライト印字をする場合、サーマルヘッド
の加熱温度を、印字する部分では印字温度に、消去部分
では消去温度に、正確かつ敏速に制御する必要がある。
とくに消去温度は狭い温度範囲内に制御しなければなら
ず、サーマルヘッドの温度制御が困難であった。例え
ば、消去温度がその範囲を下回ると消し残りができ、逆
にその範囲を上回ると中途半端な白濁状態となる。こう
したことは印字品位を低下させる大きな要因となる。
【0004】また温度制御の正確さを損なう要因とし
て、装置の周囲温度、サーマルヘッドの蓄熱状態あるい
はサーマルヘッドの駆動電圧等の種々の要因がある。こ
れらの要因のバラツキにより、オーバーライト印字にお
ける印字品位に印字濃度や尾引き等のバラツキが生ずる
という問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に第1の発明は、発熱体にパルスを印加することにより
熱可逆性記録媒体を加熱して印字または消去を行う記録
媒体処理装置において、発熱体のパルス印加履歴を記憶
する第1のメモリと、パルス印加履歴、および印字情報
または消去情報に応じたパルス制御パターンを格納した
テーブルを記憶する第2のメモリと、印字情報または消
去情報と前記第1のメモリから読み出されたパルス印加
履歴に従って前記第2のメモリから該当するパルス制御
パターンを読み出し、読み出された前記パルス制御パタ
ーンに従ってパルスを前記発熱体に印加することを特徴
とする。
【0006】また第2の発明は、サーマルヘッドの発熱
抵抗体にパルスを印加することにより熱可逆性記録媒体
を加熱して印字または消去を行う記録媒体処理装置にお
いて、装置の周囲温度を検出する第1の温度検出手段
と、前記サーマルヘッド内の温度を検出する第2の温度
検出手段と、前記サーマルヘッドに印加される電源電圧
を検出する電圧検出手段と、前記第1の温度検出手段、
第2の温度検出手段および電圧検出手段の検出結果に基
いて発熱抵抗体に印加されるパルスの幅を補正する補正
手段とを設けたことを特徴とする。
【0007】上記第1の発明によれば、印字または消去
を行う場合、印字または消去を行う発熱体のパルス印加
履歴を第1のメモリから読み出し、読み出されたパルス
印加履歴および印字情報または消去情報に従って第2の
メモリから該当するパルス制御パターンを読み出す。そ
してこのパルス制御パターンに従って発熱体にパルスを
印加する。パルス制御パターンをパルス印加履歴に応じ
て変えておくことにより、発熱体の温度を適正に制御す
ることができる。
【0008】また第2の発明によれば、補正手段が、第
1の温度検出手段、第2の温度検出手段および電圧検出
手段の検出結果に基いて発熱抵抗体に印加されるパルス
の幅を補正する。パルスの幅を補正することにより、装
置の使用条件に合った発熱抵抗体の温度制御をすること
ができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
にしたがって説明する。なお各図面に共通する要素には
同一の符号を付す。図1は本発明の実施の形態のリライ
タブルカード処理装置を示すブロック図、図2は実施の
形態の印字制御回路を示すブロック図、図3はリライタ
ブルカードの構造を示す説明図、図4は熱可逆性記録材
料の状態を示す説明図、図5は熱可逆性記録材料の特性
を示す説明図である。本実施の形態では記録媒体として
リライタブルカードを使用して説明し、まずリライタブ
ルカードについて図3、図4、図5にしたがって説明す
る。
【0010】図3において、リライタブルカード1は、
印刷層2、熱可逆性材料による記録表示層3、反射層
4、基材PET(乳白色ポリエステルフィルム)5、磁
気層6および保護層7から構成されている。印刷層2は
記録表示部3aを除いた部分に積層されている。
【0011】図4において、完全な透明状態において
は、熱可逆性記録材料中の有機低分子物質の粒子8が比
較的大きな単結晶で構成されている。それ故、表示層3
中に入射した光8aは、結晶の界面を通る回数が少な
く、散乱されることなく透過して、表示層3全体では透
明に見える。一方、完全な白濁状態では、有機低分子物
質の粒子9は多結晶で構成されている。それ故、表示層
3中に入射した光9aは、結晶の界面で何度も屈折し、
散乱され、表示層3全体では完全に白濁して見えるよう
になる。
【0012】次に、熱可逆性記録材料の特性について説
明する。図5において、横軸は温度を示し、縦軸は透明
度を示す。同図において、最初、熱可逆性記録材料は、
温度がT0 以下の室温で最大白濁状態にあるとする(点
A)。そしてこの熱可逆性記録材料を加熱して温度をT
0 (点B)にすると、熱可逆性記録材料は透明化し始
め、T1 (点C)とT1 ´(点C´)の間の消去温度で
最大透明状態になる。この最大透明状態から熱可逆性記
録材料を冷却して温度をT0 以下にしても最大透明状態
は維持される(点E)。以上が消去動作である。
【0013】次に、温度がT0 以下の室温で最大透明状
態にある熱可逆性記録材料を加熱して温度をT0 ´(点
C´)にすると、熱可逆性記録材料は白濁し始め、温度
をT2 (点D)以上の印字温度にすると、最大透明状態
と最大白濁状態の中間の半透明状態になる。そして、こ
の半透明状態にある熱可逆性記録材料を冷却して温度を
0 (点B)以下にすると、元の白濁状態に戻る(点
A)。以上が印字動作である。
【0014】以上のような温度サイクルで熱可逆性記録
材料の加熱および冷却を繰り返すことにより、リライタ
ブルカードを透明状態にしたり、白濁状態にしたりする
ことができる。
【0015】次に図1により実施の形態のリライタブル
カード処理装置について説明する。図1において、CP
U11は本実施の形態のリライタブルカード処理装置の
動作を制御するもので、アドレスバス12、データバス
13を介してメモリ14、メモリ15および印字制御回
路16が接続されている。印字制御回路16は出力信号
線17を介してサーマルヘッド18に接続されている。
サーマルヘッド18にはDC電源19から電源供給線2
0を介して駆動電力が供給される。CPU11はまた、
メモリ14、15および印字制御回路16と制御信号線
21で接続され、印字制御回路16とはさらに割込み信
号線22で接続されている。
【0016】さらにCPU11は、A/Dコンバータ2
3、24、25およびディップスイッチ26が接続され
ている。A/Dコンバータ23は電圧検出回路27に接
続され、電圧検出回路27は電源供給線20に接続され
てサーマルヘッド18に供給される駆動電圧を検出す
る。A/Dコンバータ24はサーミスタ28に接続され
ており、サーミスタ28は装置周囲の環境温度を検出す
る。A/Dコンバータ25はサーミスタ29に接続され
ており、サーミスタ29はサーマルヘッド18に内蔵さ
れ、サーマルヘッド18内の温度を検出する。ディップ
スイッチ26は、サーマルヘッド18内の発熱抵抗体の
抵抗値を数段階にランク分けし、各ランクと対応した設
定値を設定してある。
【0017】次に印字制御回路の内部構成について図2
により説明する。図2において、印字制御回路16内に
は、データバス13に接続してレジスタ30、31が設
けられ、レジスタ30、31はマルチプレクサ32に接
続され、マルチプレクサ32はさらにカウンタ33に接
続されている。データバス13にはまたデータバッファ
34が接続され、データバッファ34はシフトレジスタ
35、履歴データメモリ36に順に接続されている。メ
モリ37はデータバス13およびアドレスバス12に接
続されている。タイミング生成回路38は制御信号線2
1および割込み信号線22でCPU11に接続され、印
字制御回路16の内部ではマルチプレクサ32、カウン
タ33、データバッファ34、シフトレジスタ35、履
歴データメモリ36、メモリ37およびドライバ39に
接続されている。ドライバ39はカウンタ33、メモリ
37およびタイミング生成回路38に接続され、出力信
号線17によりサーマルヘッド18に接続されている。
サーマルヘッド18に出力される信号線17は、データ
信号線17a、クロック信号線17b、ラッチ信号線1
7cおよびストローブ信号線17dである。
【0018】次にサーマルヘッドの内部構成について図
6により説明する。図6は実施の形態のサーマルヘッド
を示す回路図である。同図において、シフトレジスタ4
1は複数のレジスタから成り、データ線17aのビット
データをクロック信号17bのパルス毎に図の左側のレ
ジスタから右側のレジスタに順に転送させる。ラッチ4
2はラッチ信号線17cのパルスを受けて、シフトレジ
スタ41のビットデータをラッチする。
【0019】ゲート43は1ドットラインのドット数に
等しい数だけ配設され、それぞれのゲート43の一方の
入力端子にラッチ42が接続される。ゲート43の他方
の入力端子には、増幅器44を介してストローブ線17
dのストローブ信号が入力される。各ゲート43の出力
端子には、トランジスタ45が接続される。ゲート43
は、データ信号17aのビットデータが“1”である場
合で、ストローブ信号がオンになる場合に、トランジス
タ45をオンにする。トランジスタ45には発熱抵抗体
46が接続され、発熱抵抗体46はトランジスタ45が
オンになると電流が流れて発熱する。
【0020】次に実施の形態の動作を説明する。まず装
置の電源投入から印字動作を開始するまでに次の処理動
作を行う。CPU11により印字制御回路16内のメモ
リ37にパルス制御パターンテーブルを書込み、記憶さ
せる。このパルス制御パターンテーブルは、印字あるい
は消去した履歴によりサーマルヘッド18に印加するパ
ルス数およびパルス印加タイミングを制御するためのテ
ーブルである。ある発熱抵抗体に着目し、現在印字また
は消去を行なう場合において、その発熱抵抗体のそれま
での数ラインの印字したか消去したかの履歴により印加
するパルス数および印加タイミングを示す情報をテーブ
ルとしてメモリ37に記憶させておくのである。
【0021】図7は駆動パルスのタイミングおよび発熱
抵抗体の温度変化を示すタイミングチャートである。図
7は本実施の形態でパルスの駆動を制御する前の状態を
示す。同図によりサーマルヘッド18の駆動のしかたを
説明すると、印字の場合は1ドット当たり8パルスで駆
動し、消去する場合は1ドット当たり4パルスで駆動す
る。消去の場合、印字データは“0”で、印加するパル
スは4パルスであり、印字の場合、印字データは“1”
で、印加するパルスは8パルスである。印字の場合は、
印字パルスと消去パルスを交互に4回ずつ印加する。
【0022】4パルスを印加すると発熱抵抗体の温度は
消去温度の範囲に保たれ、8パルスを印加すると発熱抵
抗体の温度は印字温度の範囲に保たれる。ここにおける
消去温度の範囲は、図5に示したT0 〜T1 の範囲であ
り、印字温度の範囲は図5に示したT1 ´〜T2 の範囲
である。
【0023】メモリ37に書き込まれるパルス制御パタ
ーンテーブルのアドレスには、印字履歴データの他に、
1ドットに印加可能な8パルスのうち何パルス目を駆動
しているかを示すデータも対応させる。消去の場合に
は、図7に示す消去パルスは4パルスであとの4パルス
は印加しないが、この印加しないパルスについてもパル
ス数に数え、印加する消去パルスについては1、3、
5、7番目と数える。
【0024】以上のように、印字履歴データと何番目の
パルスであるかを示すデータを、アドレスに対応させ、
パルスを駆動するかしないかを制御するデータをテーブ
ルとしてメモリ37に書き込むのである。なお印字履歴
データは履歴データメモリ36に記憶されている。
【0025】図8は印字履歴パターンとこれに対応する
駆動パルス制御パターンを示す説明図である。図8によ
り上記について具体的に説明する。図8では、着目する
ドット(A4で示す)に対して3ライン前まで(A3、
A2、A1で示す)の印字履歴を参照し、1ドット当た
り8パルスで駆動するものとする。
【0026】この場合、印字履歴は図の左側に示すよう
に16通りのパターンがあり、これと8パルス中の何番
目のパルスであるかを示すデータにより、右側に示すパ
ルス制御パターンの表から、そのパルスを駆動するか駆
動しないかのデータ(駆動するデータは“1”、駆動し
ないデータは“0”)を送り出し、その結果としてパル
ス数を制御している。
【0027】またアドレスデータの内の下位アドレス
(A1〜A4)は着目ドットおよび着目ドットに対して
3ライン前までの印字履歴データであり、上位アドレス
(A5〜A7)は今度駆動するパルスは1ドット当たり
の駆動パルス(8パルス)の内の何番目かを表すデータ
である。
【0028】これの基本となる考え方は、次の通りであ
る。まず1ドットを時間で8分割し、8パルスで駆動す
る。消去の場合、メモリ37に記憶させるデータの偶数
番目は、パルスを駆動しないデータとしている。これに
より、8パルス中4パルスを削除し、4パルスのみを駆
動している。これ以外に、印字履歴のパターンにより、
削除するパルスを決め、そのデータを“0”とすること
によりパルスを削除し、駆動するパルス数を変える、と
いうものである。
【0029】図8に示すパルス制御パターンを図7の印
字パターンに適用した場合、その駆動パルスおよびサー
マルヘッド18の温度変化は図9に示すようになる。図
9は制御した駆動パルスのタイミングおよび温度変化を
示すタイミングチャートである。図9において、最初の
印字データ“0”(消去)の前に、数ライン“0”が続
いていたものとし、このデータ“0”のところ(消去ド
ット)の駆動パルスは図8の制御パターンから、下位ア
ドレス“0”、上位アドレス“0”〜“7”のデータに
より8パルスのデータが送られる。このときのデータ
は、“10101010”となり、奇数番目のデータが
“1”、偶数番目のデータが“0”となっているので、
消去パルスを4回駆動する。
【0030】2番目の印字データ“1”(印字)の駆動
パルスは、下位アドレス“8”、上位アドレス“0”〜
“7”のデータにより、8パルスのデータが送られる。
このときのデータは、“11111111”となり、8
パルスすべてを駆動する。
【0031】3番目の印字データ“0”(消去)のとこ
ろでは、下位アドレス“4”のデータから8パルスのデ
ータは“00101010”となり、最初の消去ドット
に比較して、1番目のパルスが駆動しないデータに変わ
っており、消去パルス4パルス中3パルスを駆動するこ
とになる。これは、印字ドットから消去ドットに移るに
は、印字温度から消去温度まで急激に変化させる必要が
あり、消去ドットの最初のパルスを削除することによ
り、これを実現するというものである。以下の印字デー
タについても同様に駆動パルスを制御していき、パルス
を駆動するか駆動しないかにより、パルス数を変化させ
る。
【0032】次に、図1に示すメモリ14に、サーマル
ヘッド18に印加するパルス幅データをテーブルとして
書込み、記憶させる。このテーブルのアドレスは、パル
ス幅をランク付けしたそのランクに対応させてあり、ア
ドレスを指定することにより対応するパルス幅を読み出
せるようにしてある。パルス幅は、次に説明する各部、
即ち、電圧検出回路27、サーミスタ28、サーミスタ
29からの検出値に応じて予めランク付けされている。
【0033】次に、メモリ15に、印字ライン数(リラ
イタブルカード1に印字を開始してから現在何ライン目
を印字しているかを示す)によるサーマルヘッド18の
蓄熱を補正するための制御パラメータテーブルを書込
み、記憶させる。この制御パラメータは、1枚のリライ
タブルカード1に印字するとき、印字開始から印字終了
までにサーマルヘッド18の蓄熱があり、この蓄熱に拘
らずサーマルヘッド18の発熱温度を一定に保つには、
印加するエネルギーを図10に示すように、印字ライン
数が増す毎に小さくする必要がある。(図10は印加エ
ネルギーの変化を示すグラフである。)図10におい
て、印字パルスを駆動することにより実際に印加される
エネルギーは符号51で示され、消去パルスを駆動する
ことにより実際に印加されるエネルギーは符号52で示
される。しかしながら印字開始間もない時点では、上述
の蓄熱が少ないので、印字エネルギー、消去エネルギー
それぞれを増加するために、図に斜線で示した部分だけ
エネルギーが増加するように印字パルスおよび消去パル
スの幅を変えるのである。
【0034】印字ライン数に対応したパルス幅データを
制御パラメータとしてメモリ15にテーブルとして持
ち、前述のメモリ14に記憶してあるパルス幅データ
(図10の斜線以外の部分)と加え合わせることによ
り、各ラインについてのパルス幅データとする。
【0035】次に、ディップスイッチ26に、サーマル
ヘッド18の発熱抵抗体46の抵抗値を数段階にランク
分けし、各ランクをディップスイッチ26の設定値に対
応させておく。設定値を読み取ることにより発熱抵抗体
46の抵抗値のランクを識別する。これにより発熱抵抗
体46の抵抗値のバラツキを印加エネルギーで補正する
ことができる。
【0036】次に、サーミスタ28は、装置周囲の環境
温度を検出して温度情報を電圧に変換し、そのアナログ
情報をA/Dコンバータ24でディジタル信号に変換し
て、CPU11の入力ポート(Pin2)に取り込む。
電圧検出回路27は、DC電源19によりサーマルヘッ
ド18に供給される駆動電圧を検出し、検出したアナロ
グ信号をA/Dコンバータ23でディジタル信号に変換
し、CPU11の入力ポート(Pin1)に取り込む。
同様に、サーミスタ29は、サーマルヘッド18内の温
度(蓄熱状態など)を検出して温度情報を電圧に変換
し、そのアナログ情報をA/Dコンバータ25でディジ
タル信号に変換して、CPU11の入力ポート(Pin
3)に取り込む。またCPU11は、ディップスイッチ
26の設定値を読み取る。
【0037】各入力ポートから取り込まれた各データお
よびディップスイッチ26の設定値から、CPU11は
パルス幅のランクを決定し、そのランクに対応したパル
ス幅データをメモリ14から読み出す。
【0038】印字制御回路16からの割込み信号22を
利用して、現在行なっている印字のライン数を判断し、
メモリ15のテーブルからそのライン数に対応するサー
マルヘッド18の蓄熱を補正するデータを読み出す。メ
モリ14およびメモリ15から読み出すデータは、印字
パルスと消去パルスとでそれぞれ別々の値であり、印字
パルスは印字パルス同士で消去パルスは消去パルス同士
でそれぞれを加え合わせることにより、印字パルス、消
去パルスデータとする。次に消去パルス幅データを印字
制御回路16のレジスタ30に書込み、印字パルス幅デ
ータをレジスタ31に書き込む。
【0039】サーミスタ28からの温度情報の取り込み
からここまでの処理は、実際の印字または消去が開始さ
れた後も各ライン毎に行なう。
【0040】CPU11により、図示しないフォントR
OMからフォントデータを読み込み、サーマルヘッド1
8に転送する順にデータを並び換える。並び換えたフォ
ントデータをバイト単位でデータバス13を介してデー
タバッファ34に書き込む。データ数は1ライン〜数ラ
イン分とし、バッファの容量を決める。
【0041】次に印字動作開始後の動作を説明する。 ステップ1:CPU11により、印字制御回路16に印
字開始の信号を制御信号線21を介して送る。 ステップ2:印字制御回路16において、タイミング生
成回路38より送られる信号により、データバッファ3
4からフォントデータを1バイトずつシフトレジスタ3
5にセットし、さらにシリアルデータとして履歴データ
メモリ36に転送する。ここで履歴データメモリ36に
記憶されている履歴データをフォントデータと併せてア
ドレスデータとしてメモリ37に送る。このとき同時に
タイミング生成回路38により1番目のパルスであるこ
とを示すデータを送る。メモリ37では、送られてきた
アドレスに対応するパルス制御パターンデータを読み出
し、ドライバ39およびデータ信号線17aを介してサ
ーマルヘッド18へ転送する。
【0042】ステップ3:上記の動作と同時に、データ
転送のタイミングクロックをタイミング生成回路38に
より生成し、生成されたタイミングクロックはドライバ
39およびクロック線17bを介してサーマルヘッド1
8へ送られる。
【0043】ステップ4:1ライン分のタイミングクロ
ックをサーマルヘッド18へ送ったところで、タイミン
グ生成回路38によりラッチ信号が生成され、ドライバ
39を介してサーマルヘッド18内のラッチ42に送ら
れる。
【0044】ステップ5:続いて、マルチプレクサ32
は、印字パルスか消去パルスかにより、レジスタ30、
31の値を選択し、カウンタ33に選択したパルス幅デ
ータをセットする。マルチプレクサ32は、最初に選択
されるパルス(8パルス中の1番目のパルス)は図9に
示すように消去パルスであるので、この場合レジスタ3
0のパルス幅データを選択する。
【0045】ステップ6:セットした値をカウンタ33
によりカウントしている間に、サーマルヘッド18を駆
動するパルスをドライバ39を介してストローブ信号と
してサーマルヘッド18のゲート43へ送る。そしてこ
のストローブ信号とラッチ42の出力信号とでトランジ
スタ45がオンされ、発熱抵抗体46が発熱する。以上
が最初のドットの1番目のパルスの印加動作である。
【0046】ステップ7:2番目のパルスに対する印字
データは、履歴データメモリ36に書き込んだ印字デー
タを用い、タイミング生成回路38でアドレスをカウン
トすることにより対応するデータを読み出す。これと同
時にタイミング生成回路38は、メモリ37に対して2
番目のパルスであることを示すデータをそのアドレスの
データの一部として送る。
【0047】ステップ8:タイミング生成回路38は、
1番目のパルスの場合と同様に、サーマルヘッド18に
ラッチ信号を送る。 ステップ9:マルチプレクサ32は、2番目は印字パル
スなので、レジスタ31の印字パルス幅データを選択
し、カウンタ33にそのデータをセットする。そして1
番目のパルスの場合と同様に、カウンタ33でセットさ
れた値をカウントしている間に、サーマルヘッド18を
駆動するパルスをドライバ39を介してサーマルヘッド
18のゲート43へ送る。そしてこのストローブ信号と
ラッチ42の出力信号とでトランジスタ45がオンさ
れ、発熱抵抗体46が発熱する。
【0048】ステップ10:以下同様に、3番目のパル
ス、4番目のパルス、…についても上記と同様に印加す
る。これらのパルスの印加動作においては、メモリ37
のアドレス信号の何番目のパルスに対するデータかを切
り換え、書き込んだデータによりサーマルヘッド18に
送るデータを制御し、印加するパルス数を制御して印字
動作を行なう。
【0049】ステップ11:2ライン目になった場合、
上記ステップ4からステップ10までの処理を行ない、
パルス幅の補正を行なう。 ステップ12:データバッファ34から1ライン分のデ
ータを読み出す処理から8番目のパルスを駆動するまで
の処理を決められたライン数分繰り返し、印字エネルギ
ーを制御する。
【0050】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、1ラインの印字または消去を行なう場合、そのライ
ンの履歴を参照することにより駆動する発熱体付近の蓄
熱状態に応じたパルス数を印加するようにしたので、濃
度等の印字品位を安定させる効果がある。また発熱体の
温度や蓄熱温度あるいは供給電圧を検出して印加するパ
ルスの幅を変えて印字または消去するようにしたので、
濃度等の印字品位を安定させる効果がある。さらにサー
マルヘッド内の蓄熱状態を予め予測した印字ライン数に
より変わる制御パターンを記憶し、これに基いて印字制
御するようにしたので、さらに印字品位を安定させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態のリライタブルカード処理装置を示
すブロック図である。
【図2】実施の形態の印字制御回路を示すブロック図で
ある。
【図3】リライタブルカードの構造を示す説明図であ
る。
【図4】熱可逆性記録材料の状態を示す説明図である。
【図5】熱可逆性記録材料の特性を示す説明図である。
【図6】実施の形態のサーマルヘッドを示す回路図であ
る。
【図7】駆動パルスのタイミングおよび温度変化を示す
タイミングチャートである。
【図8】印字履歴パターンと駆動パルス制御パターンを
示す説明図である。
【図9】制御した駆動パルスのタイミングおよび温度変
化を示すタイミングチャートである。
【図10】印加エネルギーの変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 リライタブルカード 11 CPU 14、15 メモリ 16 印字制御回路 18 サーマルヘッド 26 ディップスイッチ 27 電圧検出回路 28 サーミスタ 29 サーミスタ 36 履歴データメモリ 37 メモリ 38 タイミング生成回路 46 発熱抵抗体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発熱体にパルスを印加することにより熱
    可逆性記録媒体を加熱して印字または消去を行う記録媒
    体処理装置において、 発熱体のパルス印加履歴を記憶する第1のメモリと、 パルス印加履歴、および印字情報または消去情報に応じ
    たパルス制御パターンを格納したテーブルを記憶する第
    2のメモリと、 印字情報または消去情報と前記第1のメモリから読み出
    されたパルス印加履歴に従って前記第2のメモリから該
    当するパルス制御パターンを読み出し、読み出された前
    記パルス制御パターンに従ってパルスを前記発熱体に印
    加することを特徴とする記録媒体処理装置。
  2. 【請求項2】 サーマルヘッドの発熱抵抗体にパルスを
    印加することにより熱可逆性記録媒体を加熱して印字ま
    たは消去を行う記録媒体処理装置において、 装置の周囲温度を検出する第1の温度検出手段と、 前記サーマルヘッド内の温度を検出する第2の温度検出
    手段と、 前記サーマルヘッドに印加される電源電圧を検出する電
    圧検出手段と、 前記発熱抵抗体の抵抗値を設定する設定手段と、 前記第1の温度検出手段、第2の温度検出手段および電
    圧検出手段の検出結果および前記設定手段により設定さ
    れた発熱抵抗体の抵抗値に基いて発熱抵抗体に印加され
    るパルスの幅を補正する補正手段とを設けたことを特徴
    とする記録媒体処理装置。
  3. 【請求項3】 印字ライン数に応じて予め設定したパル
    ス幅制御パラメータを記憶するメモリを設け、 前記補正手段は、発熱抵抗体に印加されるパルスの幅を
    前記パルス幅制御パラメータに基いて補正する請求項2
    記載の記録媒体処理装置。
  4. 【請求項4】 サーマルヘッドの発熱抵抗体にパルスを
    印加することにより熱可逆性記録媒体を加熱して印字ま
    たは消去を行う記録媒体処理装置において、 装置の周囲温度を検出する第1の温度検出手段と、 前記サーマルヘッド内の温度を検出する第2の温度検出
    手段と、 前記サーマルヘッドに印加される電源電圧を検出する電
    圧検出手段と、 前記発熱抵抗体の抵抗値を設定する設定手段と、 前記第1の温度検出手段、第2の温度検出手段および電
    圧検出手段の検出結果および前記設定手段により設定さ
    れた発熱抵抗体の抵抗値に基いて発熱抵抗体に印加され
    るパルスの幅を補正する補正手段と、 発熱抵抗体についてのパルス印加履歴を記憶する第1の
    メモリと、 パルス印加履歴および印字情報または消去情報に応じた
    パルス制御パターンを格納したテーブルを記憶する第2
    のメモリとを設け、 印字情報または消去情報と前記第1のメモリから読み出
    されたパルス印加履歴に従って前記第2のメモリから該
    当するパルス制御パターンを読み出し、読み出された前
    記パルス制御パターンに従って前記補正手段により補正
    されたパルス幅のパルスを前記発熱抵抗体に印加するこ
    とを特徴とする記録媒体処理装置。
JP34235695A 1995-12-28 1995-12-28 記録媒体処理装置 Withdrawn JPH09174892A (ja)

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