JPH09174626A - 電動射出成形機 - Google Patents

電動射出成形機

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JPH09174626A
JPH09174626A JP33963695A JP33963695A JPH09174626A JP H09174626 A JPH09174626 A JP H09174626A JP 33963695 A JP33963695 A JP 33963695A JP 33963695 A JP33963695 A JP 33963695A JP H09174626 A JPH09174626 A JP H09174626A
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motor
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thrust bearing
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Atsushi Emoto
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】荷重計の組立性を向上させるとともに、保守・
管理を簡素化する。 【解決手段】加熱シリンダと、該加熱シリンダ内におい
て進退自在にかつ回転自在に配設されたスクリューと、
前記加熱シリンダの後方に接続された駆動部ケースと、
該駆動部ケース内において前記スクリューと同一軸線上
に配設されるとともに、駆動部ケースにステータ48が
固定され、スクリューにロータ49が連結された射出用
モータと、該射出用モータのロータ49の回転運動をス
クリューの直線運動に変換する運動方向変換手段と、前
記射出用モータのロータ49を駆動部ケースに対して回
転自在に支持し、スラスト力を受けるスラストベアリン
グ66と、前記駆動部ケースに固定され、前記スラスト
ベアリング66を支持する押当部80を備えた荷重計7
8とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動射出成形機に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、射出成形機においては、加熱シリ
ンダ内において加熱され溶融させられた樹脂を高圧で射
出し、金型のキャビティ空間に充填(てん)し、該キャ
ビティ空間内において冷却して固化させ、次に、金型を
開いて成形品を取り出すようになっている。
【0003】前記射出成形機は型締装置及び射出装置を
有し、前記型締装置は、固定プラテン及び可動プラテン
を備え、型締用シリンダが可動プラテンを進退させるこ
とによって金型を接離させるようになっている。一方、
前記射出装置は、ホッパから供給された樹脂を加熱し溶
融させる加熱シリンダ、及び溶融させられた樹脂を射出
する射出ノズルを備え、前記加熱シリンダ内にスクリュ
ーが進退自在に配設される。そして、該スクリューを前
進させることによって樹脂を射出し、後退させることに
よって計量を行うことができるようになっている。
【0004】ところで、前記射出装置を進退させるため
に、また、前記スクリューを進退させるために電動機を
使用する電動射出成形機が提供されている。図2は従来
の電動射出成形機における射出装置の概略図、図3は従
来の電動射出成形機における射出装置の要部拡大図であ
る。図において、2は射出装置、4は射出装置フレーム
であり、該射出装置フレーム4の前方(図における左
方)には加熱シリンダ21が固定され、該加熱シリンダ
21の先端に射出ノズル21aが配設される。そして、
前記加熱シリンダ21にはホッパ21bが配設されると
ともに、加熱シリンダ21内にはスクリュー20が進退
自在にかつ回転自在に配設され、該スクリュー20の後
端が支持部材5によって回転自在に支持される。
【0005】該支持部材5には第1サーボモータ6が取
り付けられ、該第1サーボモータ6の回転がタイミング
ベルト7aを介して前記スクリュー20に伝達されるよ
うになっている。また、前記射出装置フレーム4には2
本のガイドバー24が配設され、該各ガイドバー24に
よって前記支持部材5が摺(しゅう)動自在に支持され
る。そして、前記射出装置フレーム4には、図示しない
ベアリングを介してスクリュー20と平行にボールねじ
軸8が回転自在に支持されるとともに、該ボールねじ軸
8の後端はタイミングベルト7bを介して第2サーボモ
ータ9に連結され、該第2サーボモータ9を駆動するこ
とによってボールねじ軸8を回転させることができるよ
うになっている。また、前記ボールねじ軸8の前端は、
前記支持部材5の回転支持プレート5bに固定されたボ
ールナット5aと螺(ら)合させられる。
【0006】したがって、前記第2サーボモータ9を駆
動し、タイミングベルト7bを介してボールねじ軸8を
回転させることによって、ボールナット5aを軸方向に
移動させ、スクリュー20を進退させることができる。
次に、前記構成の射出装置2の動作について説明する。
まず、計量工程においては、第1サーボモータ6を駆動
し、タイミングベルト7aを介してスクリュー20を回
転させ、該スクリュー20を所定の位置まで後退させ
る。このとき、ホッパ21bから供給された樹脂は、加
熱シリンダ21内において加熱され溶融させられ、スク
リュー20の後退に伴って該スクリュー20の前方(図
における左方)に溜(た)められる。
【0007】次に、射出工程においては、前記射出ノズ
ル21aを図示しない金型に押し当て、第2サーボモー
タ9を駆動し、タイミングベルト7bを介してボールね
じ軸8を回転させる。このとき、ボルトナット5a及び
回転支持プレート5bは前記ボールねじ軸8の回転に伴
って移動させられ、前記スクリュー20を前進させるの
で、該スクリュー20の前方に溜められた樹脂は射出ノ
ズル21aから射出される。
【0008】また、前記射出工程において、射出装置2
の射出力が検出され、該射出力に基づいて図示しないキ
ャビティ空間に充填される樹脂の圧力が制御されるよう
になっている。そのために、通常、図3に示すように、
前記ボールナット5aと回転支持プレート5bとの間に
荷重計25が配設される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の電動射出成形機の射出装置においては、タイミング
ベルト7a、7bを使用するようになっているので、駆
動時に騒音が発生してしまうだけでなく、スクリュー2
0の軸線上に第1サーボモータ6及び第2サーボモータ
9が配設されないので、射出装置2が大型化してしま
う。また、タイミングベルト7a、7bが摩耗するので
保守・管理が煩わしいだけでなく、タイミングベルト7
a、7bの弾性によって速度、位置等の制御精度が低下
してしまう。
【0010】そこで、サーボモータをビルトインしたイ
ンライン型の射出装置が考えられるが、サーボモータを
ビルトインしようとすると、ボールナットがサーボモー
タ内に組み込まれてしまう。その結果、ボールナットに
隣接させて配設される荷重計もサーボモータ内に組み込
まれることになるので、荷重計の取付作業、配線処理等
の組立性が低下するだけでなく、保守・管理が煩わしく
なってしまう。
【0011】本発明は、前記従来の電動射出成形機の問
題点を解決して、荷重計の組立性を向上させることがで
きるだけでなく、保守・管理を簡素化することができる
電動射出成形機を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の電
動射出成形機においては、加熱シリンダと、該加熱シリ
ンダ内において進退自在にかつ回転自在に配設されたス
クリューと、前記加熱シリンダの後方に接続された駆動
部ケースと、該駆動部ケース内において前記スクリュー
と同一軸線上に配設されるとともに、駆動部ケースにス
テータが固定され、スクリューにロータが連結された射
出用モータと、該射出用モータのロータの回転運動をス
クリューの直線運動に変換する運動方向変換手段と、前
記射出用モータのロータを駆動部ケースに対して回転自
在に支持し、スラスト力を受けるスラストベアリング
と、前記駆動部ケースに固定され、前記スラストベアリ
ングを支持する押当部を備えた荷重計とを有する。
【0013】本発明の他の電動射出成形機においては、
さらに、前記駆動部ケース内において前記スクリューと
同一軸線上に配設されるとともに、駆動部ケースにステ
ータが固定され、スクリューにロータが連結された計量
用モータと、該計量用モータの回転をスクリューに伝達
する回転伝達手段とを有する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の
実施の形態における電動射出成形機の要部断面図、図4
は本発明の実施の形態における荷重計のゼロ点設定の説
明図、図5は本発明の実施の形態における電動射出成形
機の概略図である。なお、図4において、横軸に時間t
を、縦軸に射出力Fを採ってある。
【0015】図5において、12は加熱シリンダであ
り、該加熱シリンダ12の先端(図における左方)に射
出ノズル12aが配設される。また、前記加熱シリンダ
12内には、スクリュー22が進退自在にかつ回転自在
に配設される。該スクリュー22は、先端にスクリュー
ヘッド22aを有し、前記加熱シリンダ12内を後方
(図における右方)に延び、後端において駆動部31と
連結させられる。前記スクリュー22の周囲には、螺旋
状のフライト23が形成され、該フライト23間に溝2
6が形成される。
【0016】また、前記加熱シリンダ12の後方部に
は、図示しないホッパが配設され、該ホッパからペレッ
ト状の樹脂を加熱シリンダ12内に供給することができ
るようになっている。そして、計量工程時に、前記駆動
部31を駆動して、前記スクリュー22を回転させなが
ら後退させると、前記ホッパ内のペレット状の樹脂は、
落下して加熱シリンダ12内に進入し、溝26内を前進
させられる。
【0017】また、前記加熱シリンダ12の周囲には図
示しないヒータが配設され、該ヒータによって加熱シリ
ンダ12を加熱し、前記溝26内の樹脂を溶融させるこ
とができるようになっている。したがって、スクリュー
22を回転させながら所定の位置まで後退させると、前
記スクリューヘッド22aの前方に1ショット分の溶融
させられた樹脂が溜められる。
【0018】次に、射出工程時に、前記駆動部31を駆
動して、スクリュー22を回転させることなく前進させ
ると、前記スクリューヘッド21の前方に溜められた樹
脂は、射出ノズル12aから射出され、図示しない金型
のキャビティ空間に充填される。また、11は前記駆動
部31を包囲する駆動部ケースであり、該駆動部ケース
11は加熱シリンダ12の後方に固定される。前記駆動
部ケース11は、フロントサポート14、センタサポー
ト15、リヤサポート16、前記フロントサポート14
とセンタサポート15とを連結するフロントフレーム4
1、及び前記センタサポート15とリヤサポート16と
を連結するリヤフレーム42から成る。
【0019】そして、前記駆動部ケース11の前方部に
計量用モータ44が、後方部に射出用モータ45が、互
いに同一軸線上に配設される。前記計量用モータ44は
前記フロントフレーム41に固定されたステータ46、
及び該ステータ46の内周側に配設されたロータ47か
ら成り、一方、射出用モータ45は前記リヤフレーム4
2に固定されたステータ48、及び該ステータ48の内
周側に配設されたロータ49から成る。
【0020】前記計量用モータ44のロータ47は、駆
動部ケース11に対して回転自在に支持される。そのた
めに、ロータ47に中空の第1ロータシャフト56が嵌
(かん)入されて固定され、該第1ロータシャフト56
の前端がベアリング51によってフロントサポート14
に、後端がベアリング52によってセンタサポート15
にそれぞれ支持される。
【0021】一方、前記射出用モータ45のロータ49
も駆動部ケース11に対して回転自在に支持される。そ
のために、ロータ49に中空の第2ロータシャフト57
が嵌入されて固定され、該第2ロータシャフト57の前
端がベアリング53によってセンタサポート15に、後
端が、環状の連結フランジ64を介してベアリング54
によってリヤサポート16にそれぞれ支持される。ま
た、前記連結フランジ64は、第2ロータシャフト57
の後端に固定される。
【0022】ところで、前記計量用モータ44におい
て、ステータ46に所定の周波数の電流を供給すること
によって、スクリュー22を回転させながら後退させる
ことができる。そのために、前記第1ロータシャフト5
6の前端に第1スプラインナット62が固定され、該第
1スプラインナット62と第1スプライン軸63とがス
プライン連結され、該第1スプライン軸63の前端に前
記スクリュー22が固定される。この場合、前記第1ス
プラインナット62と第1スプライン軸63とによっ
て、回転方向における相対的な運動が拘束され、軸方向
における相対的な運動が許容される。なお、前記第1ス
プライン軸63はスクリュー22のストロークに対応す
る長さを有する。
【0023】したがって、前記計量用モータ44を駆動
してロータ47を回転させると、該ロータ47の回転
は、第1ロータシャフト56、第1スプラインナット6
2及び第1スプライン軸63を介してスクリュー22に
伝達され、該スクリュー22を回転させる。そして、前
記溝26内を樹脂が溶融させられながら前進し、樹脂の
前進に伴って発生する背圧によって、前記スクリュー2
2は後退させられる。
【0024】このとき、第1スプラインナット62と第
1スプライン軸63とがスプライン連結され、回転伝達
手段を構成しているので、第1スプラインナット62に
対して第1スプライン軸63は相対的に後退させられ
る。一方、前記射出用モータ45において、ステータ4
8に所定の周波数の電流を供給することによって、前記
スクリュー22を前進させることができる。そのため
に、前記第2ロータシャフト57の後端に連結フランジ
64が固定され、該連結フランジ64の内周にボールね
じ軸65が嵌入されて、キー64aによって周り止めさ
れる。そして、前記ボールねじ軸65は駆動部ケース1
1に対して回転自在に支持される。すなわち、ボールね
じ軸65は、連結フランジ64を介してベアリング54
及びスラストベアリング66によって、また、該スラス
トベアリング66より後方(図5における右方)に配設
されたアンギュラベアリング67によってリヤサポート
16に支持される。
【0025】前記第2ロータシャフト57の内方にボー
ルナット69が進退自在に配設され、該ボールナット6
9とボールねじ軸65とは螺合させられて運動方向変換
手段を構成する。したがって、ロータ49の回転は、第
2ロータシャフト57及び連結フランジ64を介してボ
ールねじ軸65に伝達され、回転運動が直線運動に変換
され、ボールナット69を進退させる。このとき、該ボ
ールナット69がボールねじ軸65と共に回転すること
がないように、前記ボールナット69の前端に第2スプ
ライン軸71が固定され、前記センタサポート15に固
定された第2スプラインナット76と第2スプライン軸
71とがスプライン連結される。この場合、第2スプラ
インナット76と第2スプライン軸71とによって、回
転方向における相対的な運動が拘束され、軸方向におけ
る相対的な運動が許容される。なお、前記第2スプライ
ン軸71はスクリュー22のストロークに対応する長さ
を有する。
【0026】そして、前記第2スプライン軸71の更に
前端にベアリングボックス72が固定され、該ベアリン
グボックス72内の前方にスラストベアリング73が、
後方にベアリング74が配設される。この場合、前記ベ
アリングボックス72は、軸方向における相対的な運動
を拘束し、回転方向における相対的な運動を許容する。
したがって、前記第1スプライン軸63は、スラストベ
アリング73及びベアリング74によって、第2スプラ
イン軸71及びボールナット69に対して相対回転自在
に支持される。
【0027】次に、前記構成の射出装置の駆動部31の
動作について説明する。まず、射出工程において、射出
用モータ45のステータ48に電流を供給すると、ロー
タ49が回転させられ、該ロータ49の回転が第2ロー
タシャフト57及び連結フランジ64を介してボールね
じ軸65に伝達され、該ボールねじ軸65が回転させら
れる。このとき、前記センタサポート15に固定された
第2スプラインナット76と第2スプライン軸71とが
スプライン連結されるので、前記ボールナット69は回
転しない。したがって、該ボールナット69に推力が発
生させられ、ボールナット69は前進させられる。
【0028】また、この間、計量用モータ44は駆動さ
れず、ロータ47は停止状態にある。したがって、ボー
ルナット69の前方に配設された第1スプライン軸63
は、回転することなく前進させられ、前記スクリュー2
2を前進させる。このように、前記射出用モータ45に
よって発生させられた回転運動が、ボールねじ軸65及
びボールナット69によって直線運動に変換される。そ
の結果、前記スクリュー22の前方に溜められた樹脂を
射出ノズル12aから射出することができる。
【0029】次に、計量工程において、計量用モータ4
4のステータ46に電流を供給すると、ロータ47が回
転させられ、該ロータ47の回転が第1ロータシャフト
56及び第1スプラインナット62を介して第1スプラ
イン軸63に伝達され、該第1スプライン軸63が回転
させられる。そして、該第1スプライン軸63の回転は
前記スクリュー22に伝達され、該スクリュー22は回
転させられる。これに伴って、前記溝26内を樹脂が溶
融させられながら前進し、樹脂の前進に伴って発生する
背圧によって、前記スクリュー22は後退させられる。
【0030】このとき、第1スプラインナット62と第
1スプライン軸63とがスプライン連結されているの
で、第1スプラインナット62に対して第1スプライン
軸63は相対的に後退させられる。このように、該スク
リュー22を進退させたり回転させたりするためにタイ
ミングベルトを使用する必要がないので、駆動時に騒音
が発生することがなく、保守・管理が容易で、速度、位
置等の制御精度を向上させることができる。
【0031】ところで、射出工程において、スクリュー
22はスクリューヘッド22aの前方に溜められた樹脂
によって押されるので、それに伴ってボールねじ軸65
は負荷に応じた反力を受ける。そして、該反力は、ボー
ルねじ軸65から連結フランジ64を介してスラストベ
アリング66によって受けられる。そこで、該スラスト
ベアリング66によって受けられた反力、すなわち、ス
ラスト力を射出力として検出することができる。そのた
めに、図1に示すように環状の荷重計78が前記リヤサ
ポート16の後端面にボルト79によって固定される。
【0032】前記荷重計78の前端面の内周縁部には、
前方に向けて突出する環状の押当部80が形成され、荷
重計78を前記リヤサポート16の後端面に固定したと
きに、前記押当部80はリング81に押し当てられ、該
リング81を介して前記スラストベアリング66を支持
し、該スラストベアリング66の位置決めを行う。した
がって、前記荷重計78は、スラストベアリング66に
よって受けられたスラスト力を検出するだけでなく、サ
ポート部材として前記スラストベアリング66を支持す
る。
【0033】このように、荷重計78を前記リヤサポー
ト16の後端面に固定するようになっているので、荷重
計78の取付作業、配線処理等が容易になり、組立性を
向上させることができるだけでなく、保守・管理を簡素
化することができる。また、荷重計78によって射出力
を検出することができるだけでなく、スラストベアリン
グ66を支持することができるので、ボールナット69
を安定して支持することができ、スクリュー22の位置
精度を高くすることができる。
【0034】ところで、通常、前記スラストベアリング
66及びアンギュラベアリング67には予圧を加える必
要がある。そのために、前記ボールナット69の後端部
にねじ部69aが形成され、該ねじ部69aに軸受けナ
ット83を所定のトルクで締め付けることによって、前
記スラストベアリング66及びアンギュラベアリング6
7に予圧を加えるようにしている。したがって、スラス
トベアリング66に加わる予圧を荷重計78によって検
出することができるので、該荷重計78の出力を見なが
ら軸受けナット83を締め付け、予圧量を管理すること
が容易になる。
【0035】ただし、この場合、前記スラストベアリン
グ66と荷重計78とが接触しているので、荷重計78
にも予圧が加わり、ゼロ点がずれてしまう。図4におい
て、実線L1は本来の射出力Fの推移を示し、破線L2
は見掛け上の射出力Fの推移を示す。図に示すように、
ずれ量ΔFだけ大きな射出力Fが検出されてしまう。
【0036】そこで、図示しない制御装置は、射出工程
時の圧力制御においてキャリブレーションを行い、ゼロ
点を設定しなおすようにしている。なお、本発明は前記
実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に
基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本
発明の範囲から排除するものではない。
【0037】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、電動射出成形機においては、加熱シリンダと、該
加熱シリンダ内において進退自在にかつ回転自在に配設
されたスクリューと、前記加熱シリンダの後方に接続さ
れた駆動部ケースと、該駆動部ケース内において前記ス
クリューと同一軸線上に配設されるとともに、駆動部ケ
ースにステータが固定され、スクリューにロータが連結
された射出用モータと、該射出用モータのロータの回転
運動をスクリューの直線運動に変換する運動方向変換手
段と、前記射出用モータのロータを駆動部ケースに対し
て回転自在に支持し、スラスト力を受けるスラストベア
リングと、前記駆動部ケースに固定され、前記スラスト
ベアリングを支持する押当部を備えた荷重計とを有す
る。
【0038】この場合、前記射出用モータを駆動して、
該射出用モータのロータを回転させると、該ロータの回
転運動が前記運動方向変換手段によってスクリューの直
線運動に変換される。その結果、スクリューが前進させ
られ射出が行われる。このとき、ロータに発生するスラ
スト力が前記スラストベアリングに加わる。したがっ
て、前記荷重計によって前記スラスト力を射出力として
検出することができる。
【0039】そして、前記荷重計は駆動部ケースに固定
されるので、荷重計の取付作業、配線処理等が容易にな
り、組立性を向上させることができるだけでなく、保守
・管理を簡素化することができる。また、前記荷重計は
スラストベアリングを押すので、荷重計によってスラス
トベアリングを支持することができる。したがって、運
動方向変換手段を安定して支持することができ、スクリ
ューの位置精度を高くすることができる。
【0040】本発明の他の電動射出成形機においては、
さらに、前記駆動部ケース内において前記スクリューと
同一軸線上に配設されるとともに、駆動部ケースにステ
ータが固定され、スクリューにロータが連結された計量
用モータと、該計量用モータの回転をスクリューに伝達
する回転伝達手段とを有する。この場合、前記計量用モ
ータを駆動して、該計量用モータのロータを回転させる
と、該ロータの回転が回転伝達手段を介してスクリュー
に伝達される。その結果、スクリューが回転させられ計
量が行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における電動射出成形機の
要部断面図である。
【図2】従来の電動射出成形機における射出装置の概略
図である。
【図3】従来の電動射出成形機における射出装置の要部
拡大図である。
【図4】本発明の実施の形態における荷重計のゼロ点設
定の説明図である。
【図5】本発明の実施の形態における電動射出成形機の
概略図である。
【符号の説明】 11 駆動部ケース 12 加熱シリンダ 22 スクリュー 44 計量用モータ 45 射出用モータ 46、48 ステータ 47、49 ロータ 62 第1スプラインナット 63 第1スプライン軸 65 ボールねじ軸 66 スラストベアリング 69 ボールナット 78 荷重計 80 押当部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)加熱シリンダと、(b)該加熱シ
    リンダ内において進退自在にかつ回転自在に配設された
    スクリューと、(c)前記加熱シリンダの後方に接続さ
    れた駆動部ケースと、(d)該駆動部ケース内において
    前記スクリューと同一軸線上に配設されるとともに、駆
    動部ケースにステータが固定され、スクリューにロータ
    が連結された射出用モータと、(e)該射出用モータの
    ロータの回転運動をスクリューの直線運動に変換する運
    動方向変換手段と、(f)前記射出用モータのロータを
    駆動部ケースに対して回転自在に支持し、スラスト力を
    受けるスラストベアリングと、(g)前記駆動部ケース
    に固定され、前記スラストベアリングを支持する押当部
    を備えた荷重計とを有することを特徴とする電動射出成
    形機。
  2. 【請求項2】 (a)前記駆動部ケース内において前記
    スクリューと同一軸線上に配設されるとともに、駆動部
    ケースにステータが固定され、スクリューにロータが連
    結された計量用モータと、(b)該計量用モータのロー
    タの回転をスクリューに伝達する回転伝達手段とを有す
    る請求項1に記載の電動射出成形機。
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