JPH09174474A - ロボットのエンドエフェクタ交換制御装置 - Google Patents

ロボットのエンドエフェクタ交換制御装置

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JPH09174474A
JPH09174474A JP33925195A JP33925195A JPH09174474A JP H09174474 A JPH09174474 A JP H09174474A JP 33925195 A JP33925195 A JP 33925195A JP 33925195 A JP33925195 A JP 33925195A JP H09174474 A JPH09174474 A JP H09174474A
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JP
Japan
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end effector
robot
signal
arm
control device
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JP33925195A
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Minoru Nomaru
実 能丸
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンドエフェクタの種類や数によらず共通
に、ロボットのエンドエフェクタ交換動作を制御するエ
ンドエフェクタ交換制御装置を提供する。 【解決手段】 個々のエンドエフェクタごとに固有の信
号を発信する発信装置31と、エンドエフェクタのない
位置でその旨の信号を発信する発信装置41と、これら
発信装置からの信号を受信するアンテナ#1,#2と、
アンテナが受信した信号からエンドエフェクタのない位
置を検出してその位置で装着中のエンドエフェクタを取
り外すように、また必要なエンドエフェクタを識別して
そのエンドエフェクタを取り付けるように、ロボットア
ーム51の動作を制御する交換制御装置10とよりなる
ことを特徴とするロボットのエンドエフェクタ交換制御
装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンドエフェクタ
を作業内容に合わせ適宜交換して用いるロボットにおい
て、エンドエフェクタ交換時の動作を制御するロボット
のエンドエフェクタ交換制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】産業用ロボットの中には、ロボットのア
ーム先端に取り付けられて、作業対象物に直接働きかけ
る部分であるエンドエフェクタを作業内容に合わせて、
適時交換して作業を行うものがある。
【0003】従来、この様なエンドエフェクタを交換し
て作業を行うロボットの場合、複数用意されたエンドフ
ェクタが、専用の架台上のそれぞれ決められた位置に載
置されていて、ロボットの動作ティーチングの際に、各
エンドエフェクタごとにそれぞれのエンドエフェクタを
取り付け、また、取り外すための動作プログラムが記憶
され、エンドエフェクタ交換時に記憶された動作プログ
ラムを読み出して、ロボットアームを必要なエンドエフ
ェクタがある位置に動作させて、交換を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって、従来はエ
ンドエフェクタを作業内容に合わせて交換するために
は、各エンドエフェクタが置かれている位置とその位置
までロボットのアームを動作させるためのティーチング
作業が、実際の作業動作のティーチングのほかに、用意
されているエンドエフェクタの数だけ必要であった。
【0005】このため、エンドエフェクタの数が増える
と、そのティーチング作業も増え、さらに、複数のエン
ドエフェクタを複数のロボットが共用するような場合に
はロボットの数とエンドエフェクタの数だけのティーチ
ング作業が必要であり、これらのティーチング作業にか
かる工数や時間は非常に多くまた繁雑なため、より容易
にエンドエフェクタの交換を行うための装置や手法が望
まれている。
【0006】そこで本発明の目的は、エンドエフェクタ
の交換に際して、複数のエンドエフェクタごとのティー
チングを不要とし、かつ、ロボットの数が増えた場合に
も共通して用いることができるロボットのエンドエフェ
クタ交換制御装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の請求項1記載の本発明は、ロボットのアーム先端に取
り付けられるエンドエフェクタをを交換する際に該ロボ
ットを制御するエンドエフェクタ交換制御装置であっ
て、複数のエンドエフェクタのそれぞれに設けられ、各
エンドエフェクタごとに固有の信号を発信する識別信号
発信手段と、前記ロボットのアームに設けられ、該識別
信号発信手段からの信号を受信する受信手段と、該受信
手段が受信した信号の信号強度から前記エンドエフェク
タの位置を確認するための位置確認手段と、前記受信手
段によって受信した信号から交換対象エンドエフェクタ
か否かを識別する識別手段と、該識別手段により識別さ
れたエンドエフェクタが、交換対象エンドエフェクタで
ある場合に、前記位置確認手段が確認したエンドエフェ
クタの位置で、該交換対象エンドエフェクタを取り付け
る動作を実行するように前記ロボットの動作を制御する
交換制御手段と、を有することを特徴とするロボットの
エンドエフェクタ交換制御装置である。
【0008】また、上記目的を達成するための請求項2
記載の本発明は、ロボットのアーム先端に取り付けられ
るエンドエフェクタをを交換する際に該ロボットを制御
するエンドエフェクタ交換制御装置であって、複数のエ
ンドエフェクタのそれぞれに設けられ、各エンドエフェ
クタごとに固有の信号を発信する識別信号発信手段と、
前記複数のエンドエフェクタを載置する架台と、該架台
に設けられ、該架台上の前記エンドエフェクタが載置さ
れていない位置で、前記エンドエフェクタが載置されて
いないことを示す信号を発信する無載置信号発信手段
と、前記ロボットのアームに設けられ、前記識別信号発
信手段および前記無載置信号発信手段からの信号を受信
する受信手段と、該受信手段が受信した信号の信号強度
から前記架台上の前記エンドエフェクタのない位置およ
びエンドエフェクタの位置を確認するための位置確認手
段と、前記受信手段によって受信した信号から、前記架
台上の前記エンドエフェクタの有無および前記エンドエ
フェクタの識別を行う識別手段と、前記ロボットのアー
ムに接続されているエンドエフェクタを取り外す際に、
該識別手段により識別された信号が前記無載置信号発信
手段からの信号である場合に、前記位置確認手段が確認
したエンドエフェクタのない位置で、前記ロボットのア
ームからエンドエフェクタを取り外すように前記ロボッ
トを制御し、かつ、前記ロボットのアームにエンドエフ
ェクタを取り付ける際に、該識別手段により識別された
信号が取り付けるエンドエフェクタからの信号である場
合に、前記位置確認手段が確認したエンドエフェクタの
位置で、前記ロボットのアームに該識別されたエンドエ
フェクタを取り付けるように前記ロボットを制御する交
換制御手段と、を有することを特徴とするロボットのエ
ンドエフェクタ交換制御装置である。
【0009】さらに、上記目的を達成するための請求項
3記載の本発明は、複数のロボットがそのアーム先端に
取り付けられるエンドエフェクタを交換する際に該複数
のロボットを制御するエンドエフェクタ交換制御装置で
あって、複数のエンドエフェクタのそれぞれに設けら
れ、各エンドエフェクタごとに固有の信号を発信する識
別信号発信手段と、前記複数のエンドエフェクタを載置
する架台と、該架台に設けられ、該架台上の前記エンド
エフェクタが載置されていない位置で、前記エンドエフ
ェクタが載置されていないことを示す信号を発信する無
載置信号発信手段と、前記複数のロボットのそれぞれの
アームに設けられ、前記識別信号発信手段および前記無
載置信号発信手段からの信号を受信する受信手段と、該
受信手段によって受信した信号から、前記架台上の前記
エンドエフェクタの有無および前記エンドエフェクタの
識別を行う識別手段と、前記ロボットのアームに接続さ
れているエンドエフェクタを取り外す際に、該識別手段
により識別された信号が前記無載置信号発信手段からの
信号である場合に、前記位置確認手段が確認したエンド
エフェクタのない位置で、前記ロボットのアームからエ
ンドエフェクタを取り外すように前記ロボットを制御
し、かつ、前記ロボットのアームにエンドエフェクタを
取り付ける際に、該識別手段により識別された信号が取
り付けるエンドエフェクタからの信号である場合に、前
記位置確認手段が確認したエンドエフェクタの位置で、
前記ロボットのアームに該識別されたエンドエフェクタ
を取り付けるように前記ロボットを制御する交換制御手
段と、を有することを特徴とするロボットのエンドエフ
ェクタ交換制御装置である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、上述のように構成された本
発明の実施の形態を添付した図面を参照して説明する。
【0011】図1は、本発明によるロボットのエンドエ
フェクタ交換制御装置の構成を示すブロック図であり、
図2は、ロボットアーム先端とエンドエフェクタの一例
を示す斜視図であり、図3は架台と、その上に載置され
たエンドエフェクタを示す斜視図である。
【0012】このロボットのエンドエフェクタ交換制御
装置は、図1に示すように、大別すると3つの部分から
なり、エンドエフェクタ30に設けられていて個々のエ
ンドエフェクタを識別するための信号を発信する信号発
信装置31とエンドエフェクタ架台40に設けられてい
てエンドエフェクタが載置されていない場合に信号を発
信する信号発信装置41、ロボットアーム51に設けら
れていて、該信号発信装置31および41からの信号を
受信する2つのアンテナ#1および#2、および受信し
た信号を復調して解読し、エンドエフェクタを交換する
ための制御信号をロボット制御装置60へ出力する交換
制御装置10によって構成されている。なお、この図に
おいてアンテナ#1および#2からの信号が直接交換制
御装置10に至っているように図示しているが、これは
信号の流れを示すものであり、実際には、後述するよう
にロボットアームやロボット制御装置などを通じて導か
れるものである。
【0013】ロボットアーム51とエンドエフェクタ3
0には、図2に示すように、その両者を機械的に接続す
るメカニカルインターフェース52および32が設けら
れていて、このメカニカルインターフェース52および
32によって、機械的な接続と共に、エンドエフェクタ
30を動作させるためのエアラインやオイルライン、お
よび電気信号を送るための電気配線が自動的に接続され
るようになっている。また、エンドエフェクタ30が装
着されている場合には、装着されていることを示す信号
を発信するスイッチなどが設けられていて、ロボット本
体を介してその信号がロボット制御装置60に送られて
いる。
【0014】エンドエフェクタ30としては、例えば、
ロボットハンド、ネジ締め装置、溶接ガン、塗装用スプ
レイガン、測温や測長センサなど多くの種類があり、こ
れら各種のエンドエフェクタがメカニカルインターフェ
ース32によってロボットアーム51のメカニカルイン
ターフェース52と接続される。なお、図2に示したエ
ンドエフェクタはロボットハンドである。
【0015】これらエンドエフェクタ30には、個々の
エンドエフェクタを識別するための情報が付加された信
号(以下識別信号と称する)の電波を発信する信号発信
装置31がメカニカルインターフェース32のほぼ中央
部分に設けられている。信号発信装置31は、各エンド
エフェクタ固有の情報を送信するための発信機と、電源
とによって構成されるごく簡単なものであり、電源とし
ては、例えば、小型のバッテリーを装備してもよいが、
この信号発信装置31が信号を送信するのは架台40上
に載置されているときだけであるので、架台40から必
要な電力の供給を受けるようにしてもよい。各エンドエ
フェクタを識別するための情報としては、単純な番号を
用いて予め各エンドエフェクタに付与している。なお、
本実施の形態ではこの信号発信装置31が本発明におけ
る識別信号発信手段として機能する。
【0016】そして、このエンドエフェクタ30が、図
3に示すように、架台40上に載置される。架台40に
は、エンドエフェクタが載置される位置に、それぞれエ
ンドエフェクタがない場合にのみその旨の情報を付加し
た信号(以下無載置信号と称する)の電波を送信する信
号発信装置41が、それぞれのエンドエフェクタ載置位
置に設けられている。この信号発信装置41は、全て同
一の信号を発信し、エンドエフェクタが載置された状態
のときには信号を発信しないようになっており、例え
ば、エンドエフェクタが載置されることによって、信号
発信装置41の上部が隠れて電波が外にでないようにし
たり、またはスイッチによって信号の発信が切れるよう
にしてある。この信号発信装置41が本発明における無
載置信号発信手段として機能するものである。
【0017】ロボットアーム51に設けられているアン
テナは、#1と#2の2つであり、ロボットアーム51
側のメカニカルインターフェース52の直前に2つのア
ンテナ#1と#2を収納したアンテナユニット53とし
て設けられている。このアンテナユニット53は、図4
に示すように、2つのループアンテナ#1と#2を同じ
指向性と受信範囲で、かつ、互いの受信範囲の一部が重
なるように平行に配置したもので、受信手段として機能
するものである。そして、この2つのアンテナ#1と#
2は、信号発信装置31または41からの電波を受信す
ると同時に、各アンテナが受信する信号電波の強度によ
ってエンドエフェクタ30の架台40上の位置やエンド
エフェクタ30がない位置を特定するために用いられて
いる。
【0018】交換制御装置10は、アンテナ#1および
#2によって受信した電波から必要な信号(ここでは識
別信号や無載置信号)を分離して取り出すための信号復
調部11と、取り出した信号を読み込む読み込み処理部
12と、読み込んだ信号から各信号の発信位置を確認
し、また、エンドエフェクタの識別または架台40上の
エンドエフェクタの有無を判断して、エンドエフェクタ
の交換のための指令を、後述のロボット制御装置60に
インターフェース(I/F)14を介して出力する交換
制御処理部13と、からなる。したがって、この交換制
御装置10は、本発明における識別手段および位置確認
手段として機能し、また、交換制御装置10は、エンド
エフェクタ交換時に実際にロボットの動作を制御する後
述のロボット制御装置60と共に交換制御手段として機
能する。
【0019】本実施の形態に用いたロボット制御装置6
0は、複数のロボット(ここでは3台、ロボット#A、
#B,#C)を互いに共同して作業を行うように制御す
るものであり、その構成は、図5に示すように、複数の
ロボットの動作を統一して教示、入力するための統一操
作装置61、入力された動作指示および後述の動作プロ
グラム(データ)に従いそれぞれのロボットへ動作を指
示する起動シーケンス制御部62、入力された指示から
動作プログラムを作成するための動作プログラム作成部
63、教示プログラム作成時に作業対象であるワークの
データ(大きさや形状のデータ)を必要によりCADデ
ータから取得するためのCADインターフェース64、
作成された教示プログラムや各種データを記憶する記憶
部65、作成された教示プログラムの編集処理を行う作
業編集処理部66、起動シーケンス制御部からの信号を
各ロボットに伝えるインターフェース67、および前述
の交換制御装置10と信号の送受信を行うインターフェ
ース68よりなる。また、各ロボットにはロボットコン
トローラ71〜73があり、ロボット制御装置60から
の各ロボットへの動作指示により、各ロボットごとにロ
ボットアーム51を動かすための各軸の動作量を計算し
て、実際に各ロボットを動作させている。
【0020】各ロボット#A〜#Cのそれぞれのアーム
先端には、前述したようにメカニカルインターフェース
52と、アンテナ#1および#2を収納したアンテナユ
ニット53が設けられている。アンテナ#1および#2
からの受信信号は、それぞれのロボットコントローラ7
1〜73およびロボット制御装置60を通じて交換制御
装置10に導かれている。
【0021】このロボット制御装置60の記憶部65に
は、個々のエンドエフェクタの位置に関係なく、各ロボ
ットに共通のエンドエフェクタ交換に必要な動作経路の
動作プログラムと、作業対象のワーク、そのワークに対
して行う作業内容およびその作業に必要なエンドエフェ
クタの識別番号を対応付けした、図6に示すような作業
−エンドエフェクタ割付テーブル70が記憶されてい
る。なお、エンドエフェクタ交換に必要な動作経路につ
いては後述する。
【0022】以下、上述のように構成されたロボットの
エンドエフェクタ交換制御装置の動作について説明す
る。
【0023】まず、エンドエフェクタ30交換の際のロ
ボットアーム51の動作経路に付いて説明する。図7
は、エンドエフェクタ30を載置した架台40上のロボ
ットアーム51が移動する経路を示した図面であり、エ
ンドエフェクタ30を取り外す際には、図示するように
ロボットアーム51の先端が図中エンドエフェクタ交換
原点pから矢印a方向に架台40上の信号発信装置41
上を通過するように移動する(a経路)。また、エンド
エフェクタを取り付ける際には、矢印b方向に載置され
ているエンドエフェクタ30の信号発信装置31上を通
過するように移動する(b経路)。
【0024】エンドエフェクタ交換の際には、まず、架
台40上のエンドエフェクタのない位置を検索するため
に、交換を行うロボットアーム51が上記a経路を移動
し、無載置信号の発信されている位置で停止し、エンド
エフェクタを取り外して架台40に載置する。次いで、
上記b経路により必要なエンドエフェクタを検知するま
で移動して取り付けることとなる。エンドエフェクタ取
り外しの動作(無載置信号を確認して停止した後の動
作)は、図3に示した架台40の横方向m分だけ移動
し、同図h分下げて、さらに横方向m分だけ戻り、エン
ドエフェクタを取り外す。また、エンドエフェクタ取り
付けの動作(必要なエンドエフェクタを確認して停止し
た後の動作)は、必要なエンドエフェクタを確認した時
点で、同図h分下げて、エンドエフェクタを取り付け、
架台40の横方向m分だけ移動する。なお、この様な動
作経路は、架台40の形状などにより適宜変更され得る
ものである。
【0025】したがって、エンドエフェクタ交換に必要
な動作プログラムは、上記架台上の原点pからa経路の
動作プログラム、上記b経路を動作させるために上記a
経路から図7中のw分横のp´点に移動するための動作
プログラム(b経路そのものの動作プログラムは不
要)、取り外しの動作プログラム、および取り付けの動
作プログラムである。よって、それぞれのエンドエフェ
クタごとに、各エンドエフェクタが存在する場所へ移動
するための個々の動作プログラムは不要となる。これら
の動作経路は、ロボットの台数によらずいずれか1台の
ロボットによって予め前述のロボット制御装置60によ
って教示され、その教示されたプログラムがエンドエフ
ェクタ交換経路として記憶部65に記憶されていて、複
数のロボットに対して共通に用いられる。なお、上記の
ようなエンドエフェクタ交換のための動作プログラム
は、必ずしもロボット制御装置60内に記憶されている
必要はなく、例えば、ロボットごとにその動作を制御す
る制御装置自体が複数ある場合には、エンドエフェクタ
交換に必要な動作プログラムを交換制御装置10内に記
憶して、エンドエフェクタ交換時に適宜交換を行うロボ
ット制御装置に提供するようにしてもよい。
【0026】ここで、エンドエフェクタの位置確認の方
法について説明する。上記のような動作経路によりロボ
ットアーム51が動作すると、まず、アーム51先端に
設けられているアンテナ#1および#2のいずれか一方
が、その受信範囲内に入った信号発信装置31または4
1からの電波を受信する。そして、さらにアーム51が
移動すると、両方のアンテナが信号発信装置31または
41からの電波を受信し、両方のアンテナの受信範囲が
重なっている部分でほぼ同一の信号強度で受信されるよ
うになる。このときの位置が信号発信装置31または4
1の位置であり、これにより、エンドエフェクタの位置
またはエンドエフェクタの載置されていない場所を検知
している。
【0027】以下、エンドエフェクタ交換時の処理につ
いて説明する。図8〜9は、エンドエフェクタ交換時の
処理手順を示すフローチャートである(図8および図9
はロボット制御装置60での処理を示し、図10および
図11は交換制御装置10での処理を示す)。ここで
は、ロボット制御装置60での処理と、交換制御装置1
0での処理が平行的に行われる。
【0028】エンドエフェクタ交換には、まず始めに、
ロボット制御装置60が、作業進行の過程でエンドエフ
ェクタを交換する必要が生じると、エンドエフェクタ交
換指示と次に装着するエンドエフェクタの識別番号を交
換制御装置10に対して通知する(S61)。このと
き、交換の必要なロボットのアーム51を交換原点pに
移動する。なお、次に装着するエンドエフェクタの識別
番号は作業の進行に伴い前述の作業−エンドエフェクタ
割り付けテーブルから選択される。
【0029】交換制御装置10では、この交換指示およ
び識別番号を受け(S11)、次いで、ロボット制御装
置60に対して、現在ロボットアーム51にエンドエフ
ェクタが装着されているか否かを確認するように指令す
る(S12)。
【0030】次いで、ロボット制御装置60では指令に
従いエンドエフェクタが装着されているか否かを確認
し、その結果を通知する(S62)。なお、ロボット制
御装置60では、ロボットアーム51上のエンドエフェ
クタの有無を検知するための信号をロボット本体から受
信している。
【0031】次いで、交換制御装置10では、エンドエ
フェクタの有無を、ロボット制御装置60からの通知に
より判断し(S13)、装着されているときには、エン
ドエフェクタ取り外しまたは取り付けのいずれであるか
を示すフラグX(X=1で取り外し、X=0で取り付け
を示す)をX=1とする(S14)。一方、エンドエフ
ェクタが装着されていないときには、X=0として(S
44)、ロボット制御装置に対し、ロボットアーム51
をp´点に移動するように指令する(S45)。
【0032】このP´点への移動通知を受けたロボット
制御装置60では、ロボットアーム51をp´点に移動
し、その終了を交換制御装置10へ通知する(S63、
S81およびS82)。
【0033】次いで、交換制御装置10では、p´点へ
の移動した旨の通知を受けた後(S46)、またはX=
1とされた後(前述のステップS14)、ロボット制御
装置60に対し検索動作を開始するように指令する(S
14)。
【0034】この指令を受信したロボット制御装置では
ロボットアーム51を検索動作させる(S64、S6
5)。これにより、ロボットアーム51はエンドエフェ
クタが装着されているときには、前記図7中のa経路を
移動するように、一方、エンドエフェクタが装着されて
いないときにはb経路を移動するように動作する。
【0035】このとき、交換制御装置10では、アンテ
ナ#1での受信を開始し(S16)、アンテナ#1に応
答があれば(S17)、受信した信号を照合する(S1
8)。信号の照合は、X=1であればアンテナ#1が受
信した信号が無載置信号であるか否かを照合し、X=0
であればロボット制御装置60から受けとった取り付け
るエンドエフェクタの識別番号とアンテナ#1の受信し
た信号とを照合するものである。
【0036】次いで、照合結果が検索対象としているも
のか否か、すなわち、無載置信号の検知、または取り付
け対象のエンドエフェクタであれば(S19)、アンテ
ナ#2で信号の受信を開始し(S20)、応答があれば
(S21)、アンテナ#1と#2との受信信号強度を比
較して(S22)、同じ信号強度となったことを検知す
ると(S23)、ロボット制御装置60に対し、アーム
51を停止するように指令する(S24)。
【0037】この指令を受けたロボット制御装置60で
は、指令に従いロボットアーム51を停止させる(S6
6、S67)。
【0038】次いで、交換制御装置10では、ロボット
アーム51停止後、アンテナ#1の信号強度が変化して
いないか、また受信中の信号の情報が先程受信したとき
(ステップS52による受信)の情報と間違いないか再
確認を行う(S25)。その結果、間違いがなければ
(S26)、ロボット制御装置60に「OK」通知と、
X=1の場合には取り外し動作を指令し、一方、X=0
のときは取り付け動作を指令する(S27)。
【0039】なお、ステップS25において信号強度が
変化したり、受信中の信号が間違っていると判断された
場合(S26)には、リトライ指令をロボット制御装置
60に通知する(S47)。
【0040】「OK」の通知を受けたロボット制御装置
60では(S68)、「OK」通知と共に受けた指令に
従い、取り外しの動作プログラムを実行してエンドエフ
ェクタを取り外し(S69、S70)、または取り付け
の動作プログラムを実行してエンドエフェクタを取り付
る(S69、S90)。そして動作終了を交換制御装置
に通知する(S71)。
【0041】なお、ステップS68においてリトライ信
号を受信した場合には、ロボットアーム51の動作速度
を1/2にして(S83)、処理をステップS65に戻
す。この処理は、一旦受信した信号が再確認において変
化するような場合は、ロボットアーム51停止指令後、
オーバランしてアーム51が移動していることが考えら
れるため、速度を遅くすることにより、停止指令時点で
ロボットアーム51が止まるようにするものである。
【0042】動作終了の通知を受けた交換制御装置10
では(S28)、Xが1か0かを確認し(S29)、X
=1であれば処理をステップS12に戻し、X=0であ
れば交換作業を終了する。従って、エンドエフェクタ交
換の際に、エンドエフェクタが確実に取り外されている
かどうかがステップS12およびS62の処理により再
確認されて、エンドエフェクタが装着されていなけれ
ば、エンドエフェクタの取り付け動作に移行することと
なる。このため、何等かの異常によりエンドエフェクタ
が装着されたまま、エンドエフェクタを取り付けるよう
な誤動作を防止できる。
【0043】以上のような処理、動作によって、まず、
装着されているエンドエフェクタとは無関係に、架台4
0上の空いている位置が検知されて、そこにエンドエフ
ェクタを取り外して載置し、次に必要なエンドエフェク
タが捜し出されて、これを取り付けることになる。
【0044】なお、以上説明した実施の形態では、1台
のロボット制御装置が複数のロボットを制御しているも
のに本発明を適用したものであるが、本発明はこの様な
形態に限定されるものではなく、例えば、複数のロボッ
トごとにそれぞれロボット制御装置がある(複数のロボ
ット制御装置がある)ものに対しても適用することがで
き、その場合でも、各ロボットごとに受信手段であるア
ンテナが存在する(受信手段が複数ある)点を除けば、
上記実施の形態同様に、複数のロボットに対して交換制
御装置は1台でよい。
【0045】また、エンドエフェクタ上の識別信号発信
手段および架台上の無載置信号発信手段と、ロボットア
ーム上の受信手段を、発信機とアンテナによって構成
し、その信号を授受を電波によって行っているが、識別
信号発信手段や無載置信号発信手段、および受信手段に
おいては、この様な電波を用いるものに限定されるもの
ではなく、例えば、磁気的結合を利用したもの、赤外線
などの光を利用したもの、さらに、バーコードと光学読
取装置などを利用してもよい。
【0046】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば各請求項ご
とに以下のような効果を奏する。
【0047】請求項1記載の本発明によれば、個々のエ
ンドエフェクタごとに固有の信号を発信する識別信号発
信手段を設け、この発信手段からの信号を受信手段が受
信し、識別手段が交換対象のエンドエフェクタを識別し
て、位置確認手段が受信した信号からエンドエフェクタ
の位置を確認して、エンドエフェクタを交換するように
エンドエフェクタ交換制御手段がロボットの動作を制御
することとしたので、エンドエフェクタ交換のために、
複数のエンドエフェクタごとの動作プログラムが不要と
なり、エンドエフェクタ交換のための動作プログラムが
エンドエフェクタの種類や数によらず共通化することが
できるので、エンドエフェクタ交換のための動作の教示
やプログラムの作成が容易になる。
【0048】請求項2記載の本発明によれば、個々のエ
ンドエフェクタごとに固有の信号を発信する識別信号発
信手段と、架台上のエンドエフェクタのない場所を示す
無載置信号発信手段を設け、これら発信手段からの信号
によって、識別手段が架台上のエンドエフェクタのない
こと、および交換対象のエンドエフェクタを識別し、位
置確認手段がそれらの位置を確認して、識別された架台
上のエンドエフェクタのない位置にエンドエフェクタを
取り外して載置するように、また、識別されたエンドエ
フェクタを取り付けるように、エンドエフェクタ交換制
御手段がロボットの動作を制御することとしたので、複
数のエンドエフェクタごとに、その交換のための動作プ
ログラムを教示する必要がなくなり、また、一度取り付
けたエンドエフェクタを取り外す際に、元の場所に戻す
必要がないので、エンドエフェクタ交換のための動作プ
ログラムがエンドエフェクタの種類や数によらず共通化
することができ、エンドエフェクタ交換のための動作の
教示やプログラムの作成が容易になる。
【0049】請求項3記載の本発明によれば、複数のロ
ボットが共通して複数のエンドエフェクタを使用してい
るような場合に、個々のエンドエフェクタごとに固有の
信号を発信する識別信号発信手段と、架台上のエンドエ
フェクタのない場所を示す無載置信号発信手段を設け、
また、これら発信手段からの信号を受信する受信手段を
個々のロボットに設けて、これら発信手段からの信号に
よって、識別手段が架台上のエンドエフェクタのないこ
と、および交換対象のエンドエフェクタを識別し、位置
確認手段がそれらの位置を確認して、識別された架台上
のエンドエフェクタのない位置にエンドエフェクタを取
り外して載置するように、また、識別されたエンドエフ
ェクタを取り付けるように、エンドエフェクタ交換制御
手段がロボットの動作を制御することとしたので、複数
のエンドエフェクタごとに、その交換のための動作プロ
グラムを教示する必要がなくなり、また、一度取り付け
たエンドエフェクタを取り外す際に、元の場所に戻す必
要がなくなり、エンドエフェクタ交換のための動作プロ
グラムがエンドエフェクタの種類や数によらず、複数の
ロボットに対して共通化することができるので、エンド
エフェクタ交換のための動作の教示やプログラムの作成
が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用したエンドエフェクタ交換制御
装置の構成を説明するためのブロック図である。
【図2】 ロボットアーム先端とエンドエフェクタの一
例を示す斜視図である。
【図3】 エンドエフェクタを載置する架台を示す斜視
図である。
【図4】 上記エンドエフェクタ交換制御装置において
用いられるアンテナユニットを示す一部破断斜視図であ
る。
【図5】 ロボット制御装置の構成を説明するためのブ
ロック図である。
【図6】 上記エンドエフェクタ交換制御装置において
用いられる作業−エンドエフェクタ割り付けテーブルの
一例を示す図面である。
【図7】 上記エンドエフェクタ交換制御装置において
エンドエフェクタ交換の際のロボットの動作経路を説明
するための図面である。
【図8】 エンドエフェクタ交換の際のロボット制御装
置での処理手順を示すフローチャートである。
【図9】 図8に続くフローチャートである。
【図10】 エンドエフェクタ交換の際のエンドエフェ
クタ交換制御装置での処理手順を示すフローチャートで
ある。
【図11】 図11に続くフローチャートである。
【符号の説明】
10…交換制御装置、 11…信号復調部、 12…読み込み処理部、 13…交換制御処理部、 14…インターフェース(I/F)、 30…エンドエフェクタ、 31、41…発信装置 32…メカニカルインターフェース(エンドエフェクタ
側)、 40…架台、 51…ロボットアーム 52…メカニカルインターフェース(ロボット側)、 53…アンテナユニット、 60…ロボット制御装置、 #1、#2…アンテナ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロボットのアーム先端に取り付けられる
    エンドエフェクタをを交換する際に該ロボットを制御す
    るエンドエフェクタ交換制御装置であって、 複数のエンドエフェクタのそれぞれに設けられ、各エン
    ドエフェクタごとに固有の信号を発信する識別信号発信
    手段と、 前記ロボットのアームに設けられ、該識別信号発信手段
    からの信号を受信する受信手段と、 該受信手段が受信した信号の信号強度から前記エンドエ
    フェクタの位置を確認するための位置確認手段と、 前記受信手段によって受信した信号から交換対象エンド
    エフェクタか否かを識別する識別手段と、 該識別手段により識別されたエンドエフェクタが、交換
    対象エンドエフェクタである場合に、前記位置確認手段
    が確認したエンドエフェクタの位置で、該交換対象エン
    ドエフェクタを取り付ける動作を実行するように前記ロ
    ボットの動作を制御する交換制御手段と、を有すること
    を特徴とするロボットのエンドエフェクタ交換制御装
    置。
  2. 【請求項2】 ロボットのアーム先端に取り付けられる
    エンドエフェクタをを交換する際に該ロボットを制御す
    るエンドエフェクタ交換制御装置であって、 複数のエンドエフェクタのそれぞれに設けられ、各エン
    ドエフェクタごとに固有の信号を発信する識別信号発信
    手段と、 前記複数のエンドエフェクタを載置する架台と、 該架台に設けられ、該架台上の前記エンドエフェクタが
    載置されていない位置で、前記エンドエフェクタが載置
    されていないことを示す信号を発信する無載置信号発信
    手段と、 前記ロボットのアームに設けられ、前記識別信号発信手
    段および前記無載置信号発信手段からの信号を受信する
    受信手段と、 該受信手段が受信した信号の信号強度から前記架台上の
    前記エンドエフェクタのない位置およびエンドエフェク
    タの位置を確認するための位置確認手段と、 前記受信手段によって受信した信号から、前記架台上の
    前記エンドエフェクタの有無および前記エンドエフェク
    タの識別を行う識別手段と、 前記ロボットのアームに接続されているエンドエフェク
    タを取り外す際に、該識別手段により識別された信号が
    前記無載置信号発信手段からの信号である場合に、前記
    位置確認手段が確認したエンドエフェクタのない位置
    で、前記ロボットのアームからエンドエフェクタを取り
    外すように前記ロボットを制御し、かつ、前記ロボット
    のアームにエンドエフェクタを取り付ける際に、該識別
    手段により識別された信号が取り付けるエンドエフェク
    タからの信号である場合に、前記位置確認手段が確認し
    たエンドエフェクタの位置で、前記ロボットのアームに
    該識別されたエンドエフェクタを取り付けるように前記
    ロボットを制御する交換制御手段と、を有することを特
    徴とするロボットのエンドエフェクタ交換制御装置。
  3. 【請求項3】 複数のロボットがそのアーム先端に取り
    付けられるエンドエフェクタを交換する際に該複数のロ
    ボットを制御するエンドエフェクタ交換制御装置であっ
    て、 複数のエンドエフェクタのそれぞれに設けられ、各エン
    ドエフェクタごとに固有の信号を発信する識別信号発信
    手段と、 前記複数のエンドエフェクタを載置する架台と、 該架台に設けられ、該架台上の前記エンドエフェクタが
    載置されていない位置で、前記エンドエフェクタが載置
    されていないことを示す信号を発信する無載置信号発信
    手段と、 前記複数のロボットのそれぞれのアームに設けられ、前
    記識別信号発信手段および前記無載置信号発信手段から
    の信号を受信する受信手段と、 該受信手段によって受信した信号から、前記架台上の前
    記エンドエフェクタの有無および前記エンドエフェクタ
    の識別を行う識別手段と、 前記ロボットのアームに接続されているエンドエフェク
    タを取り外す際に、該識別手段により識別された信号が
    前記無載置信号発信手段からの信号である場合に、前記
    位置確認手段が確認したエンドエフェクタのない位置
    で、前記ロボットのアームからエンドエフェクタを取り
    外すように前記ロボットを制御し、かつ、前記ロボット
    のアームにエンドエフェクタを取り付ける際に、該識別
    手段により識別された信号が取り付けるエンドエフェク
    タからの信号である場合に、前記位置確認手段が確認し
    たエンドエフェクタの位置で、前記ロボットのアームに
    該識別されたエンドエフェクタを取り付けるように前記
    ロボットを制御する交換制御手段と、を有することを特
    徴とするロボットのエンドエフェクタ交換制御装置。
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