JPH09173672A - クッション性椅子 - Google Patents

クッション性椅子

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JPH09173672A
JPH09173672A JP7340592A JP34059295A JPH09173672A JP H09173672 A JPH09173672 A JP H09173672A JP 7340592 A JP7340592 A JP 7340592A JP 34059295 A JP34059295 A JP 34059295A JP H09173672 A JPH09173672 A JP H09173672A
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一憲 折居
Makoto Yoshida
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Toshiya Hotta
敏哉 堀田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クッション性、快適性、通気性および風合い
に優れた実質的にポリエステル繊維より形成され且つリ
サイクル使用可能なクッション性椅子を提供する。 【解決手段】 (A)ポリエステル系短繊維をマトリッ
クスとし、熱可塑性ポリエステルエラストマーを表面に
有する弾性複合繊維の融着により得られたクッション体
よりなる芯材に対して、(B)ポリエステル繊維より形
成された表皮層を使用し、その芯材を表皮層との間にお
ける着座部、または着座部と背座部に(C)ポリエステ
ル繊維層を設けたクッション性椅子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クッション性椅子
に関する。さらに詳しくは、座り心地が良好で、通気性
に優れ、耐久性に優れ且つリサイクル可能なクッション
性椅子に関する。本発明のクッション性椅子は、特に家
庭用椅子(ソファー)として好適である。
【0002】
【従来の技術】クッション性椅子は、家庭用椅子(ソフ
ァー)、車輌用椅子、待合い室の長椅子などをはじめと
して幅広くしようされている。特に生活様式の洋風化お
よび高級化が進につれてクッション性椅子の需要が広が
り、その上使用感および高級感に優れたものの要望が高
まっている。従来クッション性椅子は、発泡ウレタンを
クッション材として使用し、クッション材表面に表皮層
を被覆した構造体のものが多く利用されている。
【0003】この発泡ウレタンシートに表地を貼り合せ
た表皮層は、具体的には織物の目ズレ防止やトリコット
の糸抜け防止のために、樹脂をバックコーティングした
表皮層に発泡ウレタンシート表面を炎による高温で溶融
させるか接着剤を用いてバックコート面に接着させ、次
いで発泡ウレタンシートの接着面と反対面を再び炎によ
る高温で溶融させるか接着剤を使用して低目付のトリコ
ットやスパンボンドなどの裏基布を貼り合せた複雑な構
造を有している。すなわち、発泡ウレタンシートを貼り
合せた表皮層は、表面から見て、表皮−バックコート−
発泡ウレタンシート−裏基布という構造を有しており、
多くの場合この発泡ウレタンシートの両側は溶融接着の
ためウレタンが薄いポリマー層を形成している。そのた
め前記構造体はその製造コストを低減することが現状必
要多層構造を形成している製造プロセスの煩雑さから極
めて困難となっている。
【0004】その上発泡ウレタンシートはクッション材
として比較的安価な材料ではあるが、通気性が低く長時
間使用すると蒸れ易くなり快適性に劣る。また発泡ウレ
タンシートは長期間使用すると光や水分、ガスなどの影
響で劣化し、クッション性が次第に低下する。さらに発
泡ウレタンシートを貼り合せた構造体は、バックコー
ト、溶融接着面および裏基布が積層されているため、全
体として柔らかさに欠け、風合いも満足しうるものとは
云えなかった。さらにシートを被覆するときにシート形
状に追従することができずカバー材として満足な材料と
は云えなかった。
【0005】発泡ウレタンシートは、ポリウレタンを素
材として使用しているのでさらに別の問題を有してい
る。すなわち、発泡ウレタンシートは、可燃性であり、
燃焼するとシアンガスや一酸化炭素ガスなどの有毒ガス
を発生するので難燃化が必要となる。しかし難燃化基準
を満足する程度に難燃剤を混入するとコストが高くなっ
たり、密度が高く重くなったりして、発泡ウレタンシー
トは硬くなり柔軟性の低下は避けられない。またウレタ
ンの使用は、廃棄する場合ウレタン架橋結合のため溶融
して再生することはできず、劣化して物性の低下も起し
ており、かつ崇高であるために埋め立てることも困難を
併っている。一方焼却しようとしても発生する有毒ガス
のため簡単には焼却できないという面倒な問題が生じ
る。
【0006】このように発泡ウレタンシートを表地に貼
り合せた表皮層は、その製造プロセスの煩雑性、コスト
高、使用上の快適性と風合い、シートの形状追従性不
足、難燃性および使用後の廃棄処理の困難性など多くの
問題を有している。殊に最近の環境保護重視の観点か
ら、リサイクル使用可能な製品の開発が要望されている
が、この要望にウレタンを使用した製品は適していな
い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような問題を含ん
だ発泡ウレタンを基材とするクッション材に表皮層を被
覆した構造体もまた、ウレタン使用による前記と同様の
問題を含んでいる。そこで本発明の第1の目的は、発泡
ウレタンシートを使用した場合の前記した種々の併害や
諸問題を生じないクッション性椅子を提供することにあ
る。本発明の第2の目的は、通気性が良好で快適性およ
び風合いが優れたシート形状に追従性のよいクッション
性椅子を提供することにある。本発明の第3の目的は、
用済後リサイクル使用可能でしかも廃棄処理に面倒な問
題を生じることが少ないクッション性椅子を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らの研究によれ
ば、前記本発明の目的は、(A)非弾性ポリエステル系
捲縮短繊維集合体をマトリックスとし、該短繊維集合体
中には(a)短繊維を構成するポリエステルの融点よりも
40℃以上低い融点を有する熱可塑性ポリエステルエラ
ストマーと(b)非弾性ポリエステルとからなり、(a)が少
なくとも繊維表面に露出した弾性複合繊維が分散・混入
され、且つ該熱可塑性ポリエステルエラストマーの融着
により、該短繊維集合体が一体化した0.02〜0.1g
/cm3の密度を有するクッション構造体より形成され
た芯材〔A〕、(B)その芯材〔A〕を被覆した表皮層
〔B〕および(C)その芯材〔A〕と表皮層〔B〕との
間にあって、着座部または着座部と背座部の部分に設け
られた該芯材〔A〕よりも低密度のポリエステル繊維層
〔C〕よりなるクッション性椅子によって達成される。
【0009】以下本発明のクッション性椅子についてさ
らに具体的に説明する。本発明のクッション性椅子にお
いて芯材〔A〕を構成するクッション構造体は、非弾性
ポリエステル系捲縮短繊維集合体をマトリックスとし、
該短繊維集合体中には短繊維を構成するポリエステルの
融点よりも40℃以上低い融点を有する熱可塑性ポリエ
ステルエラストマーと非弾性ポリエステルとからなり、
前者が少なくとも繊維表面に露出した弾性複合繊維が分
散・混入され、且つ該熱可塑性ポリエステルエラストマ
ーの融着により、該短繊維集合体が一体化した構造を有
している。このクッション構造体は密度が0.02〜0.
18g/cm3、好ましくは0.03〜0.08g/cm3
の範囲のものである。
【0010】本発明における芯材〔A〕としてのクッシ
ョン構造体中のマトリックスを形成する非弾性ポリエス
テル系短繊維とは、通常のポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレン
テレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、
ポリ−1,4−ジメチルシクロヘキサンテレフタレー
ト、ポリピバロラクトンまたはこれらの共重合体エステ
ルからなる短繊維ないしそれら繊維の混綿体、または上
記のポリマーのうち2種以上からなる複合繊維等であ
る。短繊維の断面形状は円形、偏平、異形ままたは中空
のいずれであってもよい。とりわけポリエチレンテレフ
タレートまたはその共重合体からなる短繊維が好まし
い。
【0011】該ポリエステル系短繊維は弾性複合繊維に
より融着されクッション材の骨組みとなるマトリックス
を形成するため、該ポリエステル系短繊維単独でも嵩高
いこと、反撥性が発揮されることが要求される。単独の
嵩高性(JIS L−1097)は、0.5g/cm2
荷重下で50cm3/g以上、10g/cm2の荷重下で
20cm3/g以上であることが好ましく、さらに好ま
しくは、それぞれ、60cm3/g以上、25cm3/g
以上であることが望ましい。これらの嵩高性が低いと、
得られた繊維成型クッション体の弾力性や圧縮反撥性が
低いといった問題が顕著になってくる。
【0012】該短繊維は、その繊度が4デニール以上で
あればよく、4〜500デニールの範囲が好ましく、さ
らに好ましくは、8〜200デニールである。繊度が4
デニールより小さいと嵩高性が発揮されず、クッション
性や反撥力が乏しくなる。一方500デニールよりも大
きくなると該繊維のウェッブ化が難しく、得られた繊維
成型クッション材の構成本数が少なくなり過ぎて粗硬で
クッション性が乏しくなる。
【0013】一方、該ポリエステル系短繊維捲縮数は、
4〜25個/インチ、捲縮度は10〜40%が好まし
い。この捲縮数や捲縮度が小さ過ぎるとフェッブの嵩が
出にくくなったり、ウェッブ化が困難になったりして好
ましくない。得られるクッション材も反撥性に乏しかっ
たり、耐久性の低いものしか得られない。また、逆に捲
縮数や捲縮度が大きすぎるとウェッブの嵩高性が大きく
ならず高密度のクッション材しか得られなかったり、ウ
ェッブ化の際に繊維の絡みが強く筋状のムラ等が出来て
好ましくない。前記ポリエステル系短繊維の繊維長5m
m以上、好ましくは10〜100mm、特に好ましくは
15mm〜90mmが有利である。
【0014】一方、本発明のクッション構造体において
前記マトリックスとしての短繊維集合体を融着させる弾
性複合繊維は、マトリックスとしての非弾性ポリエステ
ル系短繊維の融点より40℃以上低い融点を有する低融
点の熱可塑性ポリエステルエラストマーが少なくとも一
部特に繊維表面に有する弾性複合繊維であり、加熱によ
り少なくともその表面の一部が溶融しポリエステル系短
繊維または弾性複合繊維同志と融着しうる短繊維のこと
を言う。この融点差が40℃以下であると、加工する温
度がポリエステル系短繊維の融点に近くなってしまい、
ポリエステル系短繊維の物性や捲縮特性が悪くなってク
ッション性能が低下したり、成型時の収縮が大きくなっ
てしまう。この意味から、低融点の熱可塑性ポリエステ
ルエラストマーの融点は、該短繊維を構成するポリマー
の融点より40℃以上、特に60℃以上低いことが好ま
しい。かかる熱可塑性ポリエステルエラストマーの融点
は、例えば130〜220℃の範囲の温度であることが
できる。
【0015】本発明の芯材〔A〕のクッション構造体に
おいて、重要な役割を果たす可撓性熱固着点を形成する
ために用いられる弾性複合繊維は、熱可塑性ポリエステ
ルエラストマーと非弾性ポリエステルとで形成される。
その際、前者が繊維表面の少なくとも1/2を占めるも
のが好ましい。重量割合でいえば、前者と後者が複合比
率で30/70〜70/30の範囲にあるのが適当であ
る。弾性複合繊維の形態としては、サイド・バイ・サイ
ド、シース・コア型のいずれであってもよいが、好まし
いのは後者である。このシース・コア型においては、勿
論非弾性ポリエステルがコアとなるが、このコアは同心
円状或いは偏心状にあってもよい。特に偏心型のものに
あっては、コイル状弾性捲縮が発現するので、より好ま
しい。
【0016】かくして、本発明のクッション構造体は、
使用時において、熱融着成型後繰り返し圧縮変形され、
しかもその圧縮量即ち変形量が大きい(例えば、厚みの
50%)クッション用途では、上記熱固着点が変形応力
が加わった時変形し易く、変形応力が無くなったとき
は、歪みを残さず元の位置に戻り易いことが必要であ
る。繊維成型クッション体に大きな変形量が加わってい
ることは、その繊維構造体を構成している繊維の低融点
ポリマーで構成される交絡点はさらに大きく角度の変化
や引き延ばされたり、捩れたり等の変形が加わる。従っ
て、この熱固着ポリマーは大きく変形回復する特性が必
要になってくるため、破壊伸度が大きく、伸長回復特性
の良い熱可塑性ポリエステルエラストマーによって構成
されることが好ましい。
【0017】ポリエステルエラストマーとしては熱可塑
性ポリエステルをハードセグメントとし、ポリ(アルキ
レンオキシド)グリコールをソフトセグメントとして共
重合してなるポリエーテルエステルブロック共重合体、
より具体的にはテレフタル酸、イソフタル酸、フタル
酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン2,
7−ジカルボン酸、ジフェニル−4,4−ジカルボン
酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、3−スルフォイ
ソフタル酸ナトリウム等の芳香族ジカルボン酸、1,4
−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン
酸、コハク酸、シュウ酸、アジピン酸、セバシン酸、ド
デカンジ酸、ダイマー酸等の脂肪族ジカルボン酸、また
はこれらのエステル形成誘導体等から選ばれたジカルボ
ン酸の少なくとも一種と、1,4−ブタンジオール、エ
チレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメ
チレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサ
メチレングリコール、ネオペンチレングリコール、デカ
メチレングリコール等の脂肪族ジオール、或いは1,1
−シクロヘキサジメタノール、1,4−シクロヘキサン
ジメタノール、トリシクロデカンジメタノール等の脂環
族ジオール、またはこれらのエステル形成誘導体等から
選ばれたジオール成分の少なくとも一種、および平均分
子量が約400〜5000程度の、ポリエチレングリコ
ール、ポリ(1,2−および1,3−プロピレンオキシ
ド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリ
コール、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとの共
重合体、エチレンオキシドとテトラヒドロフランとの共
重合体等のポリ(アルキレンオキシド)グリコールのう
ち少なくとも一種から構成される三元共重合体である。
【0018】しかしながら、ポリエステル系短繊維との
接着性や温度特性、強度、物性の面等から、ポリブチレ
ン系テレフタレートをハードセグメントとし、ポリオキ
シテトラメチレングリコールをソフトセグメントとする
ブロック共重合ポリエーテルポリエステルが好ましい。
この場合、ハードセグメントを構成するポリエステル部
分は、主たる酸成分がテレフタル酸、主たるジオール成
分がブチレングリコール成分であるポリブチレンテレフ
タレートである。勿論、この酸成分の一部(通常30モ
ル% 以下)は他のジカルボン酸成分やオキシカルボン
酸成分で置換されていてもよく、同様にグリコール成分
の一部はブチレングコリール成分以外のジオキシ成分に
置換されてもよい。また、ソフトセグメントを構成する
ポリエーテル成分は、テトラメチレングリコール以外の
ジオキシ成分で置換されたポリエーテルであってもよ
い。なお、ポリマー中には、各種安定剤、紫外線吸収
剤、増粘分枝剤、艶消剤、着色剤、その他各種の改良剤
等も必要に応じて配合されていてもよい。
【0019】一方、クッション構造体における弾性複合
繊維において、前記エラストマーの相手方成分として用
いられる非弾性ポリエステルとしては、前記マトリック
スを形成する捲縮短繊維を構成するポリエステル中から
採用されるが、なかでもポリブチレンテレフタレートが
より好ましく使用される。
【0020】弾性複合繊維は、繊維成型クッション材を
製造する際に、混綿されることや、繊維構造体に構成す
るときの接着成分であることから、デニールは、2〜1
00デニールであることが好ましく、特に4〜100デ
ニールが好ましい。デニールが小さいと結合点が増えす
ぎてクッション性が出にくい。また太すぎると、結合点
は少なすぎて反撥性が低すぎたり、使用中にばらけ易く
なる。カット長さ38〜255mm、捲縮数は4〜50
個/インチであることが好ましい。この範囲から外れる
と、混綿しにくくなったり、ウェッブ化が難しくなる。
また、成型物のクッション性能や圧縮耐久性も低くな
る。
【0021】この低融点の弾性複合繊維の混綿比率は1
0〜70重量%好ましくは20〜60重量%であること
が適当である。低融点複合繊維の比率が10重量%より
少ないと繊維構造体の接着点が少なく成りすぎて、圧縮
反撥性が低すぎることや圧縮耐久性が低すぎたりしてし
まう。一方比率が70重量%より高くなってしまうと、
繊維構造体の結合点の数が多すぎて、硬いクッション性
しか得られなかったり、低融点繊維の収縮のため(一般
的に低融点繊維は、その低融点ポリマーの熱融着性のた
め製造上熱固定しにくく収縮が高い)、予め設計した成
型物の形状が得られにくくなる。
【0022】特に本発明の芯材〔A〕のクッション構造
体としては、特許再公表3−819082号公報に記載
されたポリエステル系捲縮短繊維集合体をマトリックス
とし、該短繊維集合体中には短繊維を構成するポリエス
テルの融点より40℃以上低い融点を有する熱可塑性ポ
リエステルエラストマーと、ポリエステルとからなり、
前者が少なくとも繊維表面に露出した弾性複合繊維が分
散・混入され、その際、該クッション構造中には、
(A)該弾性複合繊維同志が交叉した状態で互いに熱融
着により形成された可撓性熱固着点、および(B)該弾
性複合繊維と非弾性ポリエステル系短繊維とが交叉した
状態で熱融着により形成された可撓性熱固着点とが散在
するクッション構造体であることが好ましい。その具体
的な内容と製造法は、上記公報に記載されている。
【0023】クッション構造体の構成は、クッション性
が発揮される密度は0.02〜0.1g/cm3の範囲、
好ましくは0.03〜0.08g/cm3の範囲でありク
ッション構造物の厚みは2cm以上が好ましい。もし密
度がこの範囲以上に小さすぎると、繊維密度が少なすぎ
て、反撥性や圧縮の耐久性が実用範囲以下になってしま
う。また密度が大きすぎると、逆に繊維密度や結合点の
密度が大きすぎて固くなりすぎてしまう。
【0024】前記繊維成型クッション構造体は、本発明
のクッション性椅子の芯材〔A〕を形成し、そのため芯
材としての形状とするため、種々の方法で製造すること
ができる。次にそのいくつかについて説明する。すなわ
ち、本発明のクッション構造体は、ポリエステル系短繊
維と低融点の弾性複合繊維とを混綿しカード等で開繊し
ウェッブ化した後、ウェッブやそれらウェッブを積層
し、所定形状のモールドに所定量のウェッブを詰め込ん
で圧縮・加熱成型することにより得られる。またパンチ
ングプレートで構成される平板やキャタピラー式の上下
パンチングプレートによるコンベアーに積層ウェッブ等
を挟み込み、弾性複合繊維の融点より高い温度でポリエ
ステル系短繊維の融点よりも低い温度で加圧、加熱処理
を行い、さらに加熱中や加熱直後の冷却まえに縦・横に
圧縮して弾性複合繊維とポリエステル系短繊維との交絡
点や弾性複合繊維どうしとの交絡点の少なくとも一部を
加圧・加熱処理し熱融着するとともに芯材〔A〕として
の所定形状の繊維形成クッション構造体を得る方法があ
る。
【0025】本発明のクッション体Aは、軽量であるに
も拘らず、椅子の芯材として適当な圧縮反撥性と圧縮耐
久性を有している。しかも、通気性に優れている。その
厚みは1cm以上あればよく、実用的に1.5cm以上
であるのが適当である。厚みの上限は特に制限されない
が、70cm以下、特に50cm以下が一般的である。
【0026】本発明のクッション構造体の他の特徴の1
つは、芯材として平板状のみならず種々の形態に成形し
得ることであるので、目的とする椅子の構造に応じて形
および厚みの変化を持たせてもよく、また長いものであ
ってもよい。
【0027】本発明の芯材〔A〕のクッション構造体
は、少なくとも片面の表面層の繊維の表面に、平滑性油
剤(以下、単に“油剤”と略称することがある)を付着
させることができる。クッション構造体の繊維全体に油
剤が付着していてもよく、片面あるいは両面の表面層の
繊維に油剤が付着していてもよい。また、油剤が付着し
た層と、付着していないそうの2層により形成されたク
ッション構造体であってもよい。油剤に繊維が付着する
ことによって、反撥性、応力分散性、弾性回復性および
耐久性がさらに向上し、実用的に優れたクッション構造
体となる。この効果は、油剤の付着によって、クッショ
ン構造体が圧縮変形した場合、繊維同志の滑り性が向上
し、内部応力が低下することによるものと考えられる。
【0028】使用される平滑性油剤としては、繊維に平
滑性を付与し得る繊維用の油剤であり、通常ケイ素含有
油、殊にシリコーン系油剤、シリコン変成油、フッ素変
成油が推奨される。具体的にはジメチルポリシロキサ
ン、ジフェニルポリシロキサンの如き非反応性のシリコ
ン油が挙げられる。この他メチルハイドロジエンポリシ
ロキサン、ヘポキシ基含有ポリシロキサン等でもよく、
これらは付着処理後熱処理して使用するのが望ましい。
【0029】クッション構造体の繊維に油剤を付着させ
る方法としては、油剤を約0.05〜1重量%含有する
エマルジョン中にクッション構造体を浸漬する方法ある
いはかかるエマルジョンをスプレーにてクッション構造
体の表面層に吹付ける方法等が採用される。前記した芯
材〔A〕のクッション構造体は、後述する測定法により
測定された圧縮反撥力が5〜50Kg、好ましくは10
〜40Kgの範囲のものが適当である。圧縮反撥力が前
記範囲より小さいと芯材として使用時に形態得持力がな
くなり、クッション性椅子として不適切になり、一方前
記範囲よりも大きいと硬くなってクッション性の低い椅
子となるので望ましくない。本発明のクッション性椅子
は前記芯材〔A〕のクッション構造体の表面が表皮層
〔B〕で被覆されている。この表皮層〔B〕は、通常ク
ッション材、殊に座席、椅子やソファーの表皮材として
使用されるものであればよく、織物または編物いずれで
あっても差支えない。表皮層〔B〕としては、例えばモ
ケットに代表されるパイル織物、ジャガード、ドビーの
如き織物;ダブルラッセル、トリコット、丸編の如き編
物が挙げられる。
【0030】本発明において使用する表皮層〔B〕は、
バックコート処理したものであってもよいが必ずしもそ
の必要はない。表皮層〔B〕を形成する繊維の素材とし
ては、種々のものが使用できるが、特に用済後リサイク
ル使用のためには、ポリエステル繊維よりなる布綿であ
ることが有利である。本発明のクッション性椅子におい
て芯材〔A〕の表面は表皮層〔B〕によって被覆されて
いるが、その全表面が覆われていることは必ずしも必要
ではない。例えば椅子の低面部や背側面部(裏側)は表
皮層〔B〕によって被覆されていなくてもよい。使用時
において人が接触する実質的部分および外観を考慮して
表皮層〔B〕が被覆される範囲を決定すればよい。
【0031】本発明のクッション性椅子は、前記した芯
材〔A〕とそれを被覆した表皮層〔B〕との間であっ
て、使用時に人が接触する部分、すなわち着座部または
着座部と背座部の部分に少なくとも芯材〔A〕よりも低
密度のポリエステル繊維層〔C〕が設けられている。こ
のポリエステル繊維層〔C〕は、使用時において柔らか
で安定した座り心地、クッション性、フィット感および
高級感を一層高める機能を有している。このポリエステ
ル繊維層〔C〕は芯材〔A〕と表皮層〔B〕との中間層
に位置し、その密度は芯材〔A〕の密度より低く、好ま
しくは少なくとも0.005g/cm3、より好ましくは
少なくとも0.01g/cm3低い密度のものが有利であ
る。芯材〔A〕の密度によって左右されるがポリエステ
ル繊維層〔C〕は、0.01〜0.08g/cm3、好ま
しくは0.02〜0.06g/cm3の密度を有するもの
が望ましい。
【0032】またポリエステル繊維層〔C〕は、圧縮反
撥力が、芯材〔A〕よりも低いことが望ましく、その反
撥力の差が3Kg以上、好ましくは5Kg以上であるこ
とが有利である。ポリエステル繊維層〔C〕は2〜50
Kg、好ましくは5〜35Kgの圧縮反撥力を有してい
るものが適している。この中間層であるポリエステル繊
維層〔C〕は、前記したように少なくとも着座部または
着座部と背座部に設けられるがその厚さは通常5〜80
mm、好ましくは5〜50mmの範囲が望ましい。この
厚さは、0.5g/cm2の荷重下で測定された層の厚み
緒意味する。ポリエステル繊維層〔C〕は、前記した特
性を有する限り、ポリエステル繊維より形成される種々
の組織構造体が使用される。ポリエステルとしてはポリ
エチレンテレフタレートまたはエチレンテレフタレート
単位を主たる繰返し単位とする共重合ポリエステルであ
る。このポリエステル繊維層〔C〕の組織構造体として
は、例えば下記(i)〜(iv)のものが例示される。 (i)前記芯材〔A〕において説明したものと同じクッ
ション構造体:ただし芯材〔A〕よりも低い密度のもの
が使用され、よりこのましくは圧縮反撥力もより小さい
ものの中から選択される。 (ii)非弾性ポリエステル系捲縮短繊維集合体をマト
リックスとし、該短繊維集合体中には短繊維を構成する
ポリエステルの融点よりも60℃以上低い融点を有する
非弾性ポリエステルとからなるバインダー短繊維が分散
・混入され、且つ該バインダー短繊維の融着により、該
短繊維集合体が一体化したクッション構造体;この構造
体は、一般に硬綿と称されているものである。この構造
体(硬綿)については、後に詳述する。 (iii)ポリエステル繊維よりなるニードルパンチ不
織布;この不織布はポリエステル短繊維をニードルパン
チにより不織布化して一体化したものである。 (iv)ポリエステル繊維よりなるレジンボンド不織
布;この不織布は、ポリエステル短繊維に、接着性樹脂
を含有するエマルジョンまたは分散液をスプレーまたは
含浸させて、熱乾燥することにより繊維を部分的に接合
させて不織布化したものである。
【0033】次に前記(ii)の硬綿、(iii)およ
び(iv)の不織布を構成するポリエステル短繊維につ
いて説明する。前記硬綿におけるマトリックスを形成す
る非弾性ポリエステル系捲縮短繊維としては、前記芯材
〔A〕のクッション構造体におけるマトリックスと同じ
ものの中から選ばれる短繊維であり、特にポリエチレン
テレフタレートまたはその共重合体からなる短繊維が好
ましい。また、マトリックスとしての短繊維の繊度(デ
ニール)、捲縮数および繊維長は、前記芯材〔A〕のマ
トリックスの短繊維で説明した範囲から選択され、また
好ましい範囲も同じである。従って、ここではマトリッ
クス短繊維に関しては説明を省略する。
【0034】前記(i)のクッション構造体のマトリッ
クス短繊維中に分散・混入されるバインダー短繊維は、
非弾性ポリエステルから形成され、その融点はマトリッ
クス短繊維のポリエステルの融点よりも60℃以上低い
融点を有するものであり、好ましくは110℃〜180
℃の融点を有するものが適当である。ここで、バインダ
ー繊維の融点は、結晶性である場合であって、非晶性の
場合は軟化点の温度を意味するものとする。特に、非晶
性のポリエステルの場合は、軟化点が60〜150℃の
範囲であってもよい。
【0035】かかる低い融点(または軟化点)のポリエ
ステルとしては、例えばテレフタル酸成分とイソフタル
酸成分とを80:20〜30:70、好ましくは70:
30〜40:60の割合(モル)で含有するポリエチレ
ンテレフタレートイソフタレート共重合体を挙げること
ができる。
【0036】バインダー短繊維は、前記低融点(または
低軟化点)のポリエステルから形成される繊維であって
もよく、またこのポリエステルを繊維表面に露出した複
合繊維であってもよい。バインダー短繊維としては、前
者の単一ポリマーから形成されたものよりも、後者の複
合繊維(以下、“バインダー複合短繊維”ということが
ある)であるのが接着効率の点から好ましい。
【0037】このバインダー複合短繊維は、低融点(ま
たは低軟化点)ポリエステルと非弾性ポリエステルとか
ら形成され、前者が繊維表面に露出した形態をしてい
る。この非弾性ポリエステルは、前記ブロックAにおけ
る弾性複合繊維中の非弾性ポリエステルと同じものの中
から選択でき、好ましくはポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレートまたはこれらの共重合
ポリエステルが適当である。バインダー複合短繊維にお
ける、低融点(または低軟化点)ポリエステルは、全繊
維表面に対して50%以上露出しているものが望まし
い。
【0038】また、重量比で云えば、低融点(または低
軟化点)ポリエステル/非弾性ポリエステルの複合比率
は30/70〜70/30の範囲が適当である。複合繊
維の形態としては、サイド・バイ・サイド、シース・コ
ア型のいずれでもよいが、好ましいのは後者である。こ
のシース・コア型においては、勿論非弾性ポリエステル
がコアとなるが、このコアは同心円状或いは偏心状にあ
ってもよい。特に偏心型のものにあっては、コイル状弾
性捲縮が発現するので、より好ましい。
【0039】前記バインダー短繊維の繊度は2〜100
デニール、好ましくは4〜100デニールの範囲が適当
であり、繊維長は32〜76mmの範囲が好ましい。ま
た、その捲縮数は4〜50個/インチ程度で充分であ
る。
【0040】ポリエステル繊維層〔C〕としてのクッシ
ョン構造体(ii)を構成する非弾性ポリエステル系捲
縮短繊維とバインダー短繊維の割合は、両者の合計を1
00重量%とした場合、バインダー短繊維の含有割合と
して10〜40重量%、好ましくは15〜35重量%の
範囲が適当である。
【0041】クッション構造体は、種々の方法で製造す
ることができる。基本的には、非弾性ポリエステル系捲
縮短繊維とバインダー短繊維とを前記した割合で混合し
て短繊維集合体を作り、これを芯材〔A〕のクッション
構造体において説明したのと同じような手段で製造する
ことができる。
【0042】本発明のクッション性椅子は、前記芯材
〔A〕、表皮層〔B〕およびポリエステル繊維層〔C〕
からなり、そのポリエステル繊維層〔C〕は芯材〔A〕
と表皮層〔B〕との間の着座部または着座部と背座部に
設けられた構造を有している。そしてポリエステル繊維
層〔C〕と芯材〔A〕とは少なくとも接着剤の使用また
は境界面における繊維同志の融着により一体化されてい
ることが望ましい。
【0043】本発明のクッション性椅子において、芯材
〔A〕:ポリエステル繊維層〔C〕との割合は、容積比
で50:50〜99:1、好ましくは、60:40〜9
5:5の範囲であることが望ましい。またクッション性
椅子は、それを構成する全繊維の95重量%以上、好ま
しくは98重量%以上がポリエステル繊維であることが
でき、またそれによって用済後、リサイクル使用するこ
とが容易に可能である。すなわち、そのポリエステル繊
維を他の目的またはクッション材として使用することも
できるし、溶融して樹脂成形品の材料としても利用する
ことができる。
【0044】
【発明の効果】本発明のクッション性椅子は、安定した
座り心地、フィット感、通気性、耐久性に優れ、しかも
ほとんどの素材をポリエステル繊維で構成することがで
き、リサイクル使用が容易である。そのため燃焼により
有毒ガスも発生せず防災に対しても安全である。
【0045】
【実施例】以下実施例を挙げて本発明を詳述する。なお
実施例中、クッション構造体の圧縮反撥力は下記の方法
に従って測定された値である。
【0046】圧縮反撥力の測定法 平板状に調整された密度0.035g/cm3、厚み5c
mのクッション構造体を断面積314cm2の平坦な下
面を有する円柱ロッドで1.25cm圧縮し、その応力
(初期応力)を測定し、これを圧縮反撥力とした(JI
S K−6401参照)。
【0047】実施例1 (1)芯材〔A〕 ポリエチレンテレフタレートよりなる繊度12デニール
繊維長64mm捲縮数8ケ/インチ捲縮率13%の中空
丸断面の非弾性繊維と融点が173℃のポリエーテルエ
ステルエラストマーを鞘成分としポリブチレンフレート
を芯成分とする繊度9デニール繊維長51mmの芯鞘型
弾性複合繊維を重量比率70:30の割合で混綿し、ホ
ッパフィーダで開綿しローラーカードで開繊クロスレイ
ヤーで目付1050g/m2のウェブとした。このウェ
ブを重ねて、ほぼ椅子の形状をしたウェブ積層体とし、
これを熱処理(200℃、15分間)し、芯材としての
構造物を得た。この構造物の密度は0.035g/cm3
であり、圧縮反撥力は30Kgであった。 (2)表皮層〔B〕 ポリエステル紡績糸100%よりなるモケット織物を着
座部にその他の部分にはポリエステル紡績糸100%よ
りなるジャガード織物を使用した。
【0048】(3)ポリエステル繊維層〔C〕 ポリエチレンテレフタレートよりなる繊度12デニール
繊維長64mm捲縮数8ケ/インチ、捲縮率13%の中
空丸断面の短繊維ぶ対して、アクリル樹脂を含有する分
散液を含浸させて(アクリル樹脂の固形分の含浸量17
重量%)、150℃で15分間熱固定してポリエステル
硬綿を得た。この硬綿の目付は300g/cm2であ
り、密度は0.01g/cm3であり、圧縮反撥力は10
Kgであった。 (4)クッション性椅子の形成 前記(1)の芯材〔A〕の着座部および背座部に前記ポ
リエステル繊維層〔C〕を厚さ50mmとなるように接
合させた。その表面全体に前記表皮層〔B〕を被覆して
クッション性椅子を得た。この椅子における芯材
〔A〕:ポリエステル繊維層〔C〕との割合は、容積で
95:5であった。得られた椅子は、座り心地、クッシ
ョン性、フィット性、通気性に優れ、良好な快適性を有
していた。
【0049】実施例2 (1)芯材〔A〕 実施例1と同じものを使用した。 (2) 表皮層〔B〕 ポリエチレンテレフタレートよりなるフィラメントと紡
績糸を使用した交織ジャガード織物を用いた。 (3)ポリエステル繊維層〔C〕 ポリエチレンテレフタレートよりなる繊度12デニール
繊維長64mmのスパイラル捲縮を有する中空丸断面短
繊維をマトリックス短繊維として使用した。一方融点が
173℃のポリエーテルエステルエラストマーを鞘成分
とし、ポリエチレンテレフタレートを芯成分とする繊度
6デニール繊維長51mmの芯鞘型複合バインダー繊維
を得た。この複合バインダー繊維を前記マトリックス短
繊維中に混合分散し(バインダー繊維の含有率30重量
%)、ウェブを形成し、これを重ねて200℃で15分
間熱処理し硬綿を得た。この硬綿は0.025g/cm3
の密度、20Kgの圧縮反撥力を有していた。 (4)クッション性椅子の形成 前記(1)の芯材〔A〕の着座部および背座部に前記
(3)の硬綿を厚み50mmとなるように接合させた。
この表面を前記(2)の表皮層〔B〕で被覆してクッシ
ョン性椅子を作成した。この椅子における芯材〔A〕:
ポリエステル繊維層(硬綿)の割合は容積で60:40
であった。得られた椅子の座り心地、ファッション性、
フィット性、通気性はいずれも良好であった。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)非弾性ポリエステル系捲縮短繊維
    集合体をマトリックスとし、該短繊維集合体中には(a)
    短繊維を構成するポリエステルの融点よりも40℃以上
    低い融点を有する熱可塑性ポリエステルエラストマーと
    (b)非弾性ポリエステルとからなり、(a)が少なくとも繊
    維表面に露出した弾性複合繊維が分散・混入され、且つ
    該熱可塑性ポリエステルエラストマーの融着により、該
    短繊維集合体が一体化した0.02〜0.1g/cm3
    密度を有するクッション構造体より形成された芯材
    〔A〕、(B)その芯材〔A〕を被覆した表皮層〔B〕
    および(C)その芯材〔A〕と表皮層〔B〕との間にあ
    って、着座部または着座部と背座部の部分に設けられた
    該芯材〔A〕よりも低密度のポリエステル繊維層〔C〕
    よりなるクッション性椅子。
  2. 【請求項2】 該クッション構造体は、圧縮反撥力が1
    5〜45Kgである請求項1記載のクッション性椅子。
  3. 【請求項3】 該ポリエステル繊維層〔C〕は、芯材
    〔A〕におけるクッション構造体と同じ構造を有する
    が、芯材〔A〕の密度よりは少なくとも0.005g/
    cm3低密度の層である請求項1記載のクッション性椅
    子。
  4. 【請求項4】 該ポリエステル繊維層〔C〕はその繊維
    表面に平滑性油剤が付着している請求項1記載のクッシ
    ョン性椅子。
  5. 【請求項5】 該表皮層〔B〕は、ポリエステル繊維よ
    りなる布帛である請求項1記載のクッション性椅子。
  6. 【請求項6】 該芯材〔A〕:該ポリエステル繊維層
    〔C〕の割合が容積比で50:50〜99:1の範囲で
    ある請求項1記載のクッション性椅子。
  7. 【請求項7】 構成する全繊維の95重量%以上がポリ
    エステル繊維である請求項1記載のクッション性椅子。
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