JPH05156561A - クッション構造体およびその製造方法 - Google Patents

クッション構造体およびその製造方法

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JPH05156561A
JPH05156561A JP3349809A JP34980991A JPH05156561A JP H05156561 A JPH05156561 A JP H05156561A JP 3349809 A JP3349809 A JP 3349809A JP 34980991 A JP34980991 A JP 34980991A JP H05156561 A JPH05156561 A JP H05156561A
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elastic
fiber
polyester
fibers
cushion structure
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JP3349809A
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Inventor
Makoto Yoshida
吉田  誠
Tatsuro Yamaguchi
達郎 山口
Motohiro Kitagawa
元洋 北川
Nobuo Takahashi
信男 高橋
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 クッション性、耐久性、安定性、通気性が高
く、蒸れにくく、加工のムラができにくく、加工での多
様化も図りやすく、短い工程で製造しやすいクッション
材の提供を目的とする。 【構成】 非弾性ポリエステル系捲縮短繊維集合体中
に、短繊維を構成するポリエステルポリマーの融点より
40℃以上低い融点を有する熱可塑性エラストマーと、
非弾性ポリエステルとからなり、前者が少なくとも繊維
表面に露出した弾性複合繊維が分散・混入され、その
際、該クッション構造体中には、(A)該弾性複合繊維
同士が交叉した状態で互いに熱融着により形成された非
アメーバー状可撓性熱固着点、および(B)該弾性複合
繊維と該非弾性ポリエステル系短繊維とが交叉した状態
で熱融着により形成された準可撓性熱固着点とを散在さ
せ、かつ隣り合う可撓性熱固着点の間に存在する複合繊
維群の、一部の複合繊維には長手方向に沿って少なくと
も1ケの紡錘状の節部を存在させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非弾性ポリエステル系
捲縮短繊維をマトリックスとし、その中に弾性複合繊維
による熱固着点を散在させた新規クッション構造体並び
にその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】家具、ベッドなどに用いられるクッショ
ン構造体の分野においては、発泡ウレタンフォーム、非
弾性ポリエステル系捲縮短繊維詰綿、ポリエステル系捲
縮短繊維を接着した樹脂綿や固綿などが使用されてい
る。
【0003】しかしながら、発泡ウレタンフォームは、
その製造中に使用される薬品等の取り扱いが難しく、か
つフロンを排出するという問題がある。また、得られた
発泡ウレタンフォームの圧縮特性は圧縮初期が硬く、そ
の後急に沈み込むという独特の特性を示すために、クッ
ション性に乏しいばかりか、底突き感が大きいという欠
点がある。しかも、該フォームは通気性に乏しいので蒸
れやすく、クッション構造体として好まれないことが多
い。さらに、ウレタンフォームは軟らかく、かつ発泡し
ているために、圧縮に対する反撥力に乏しいという欠点
がある。反撥力を上げるためには、ウレタンフォームの
密度を高くすればよいわけであるが、この場合は重量が
増え、かつ通気性がさらに悪化するという致命的欠陥が
生じる。次に、非弾性ポリエステル系短繊維詰綿におい
ては、集合体構造が固定されていないため、使用中に形
が崩れ易く、構成短繊維が移動したり、該短繊維の捲縮
がへたったりして嵩性や反撥性が大きく低下するという
欠点がある。
【0004】一方、非弾性ポリエステル系捲縮短繊維集
合体を樹脂(例えばアクリル酸エステルポリマー)や、
マトリックス短繊維を構成するポリマーの融点よりも低
い融点を有するポリマーで構成されるバインダー繊維
(特開昭58―31150号公報)で固着した樹脂綿や
固綿などでは、固着力が弱く、ポリマー皮膜の伸度が小
さく、かつ伸張に対する回復性が低いために固着点の耐
久性が低く、使用中に固着点に変形を受けると破壊され
たり、変形に対して回復が悪く、その結果形態安定性や
反撥性が大巾に低下する。また、固着点は伸度が小さい
ポリマーで固く、モービリティがないため、クッション
性に乏しいものしか得られない。クッション性を高める
ための一手段として、特開昭62―102712号公報
には、ポリエステル系捲縮短繊維の交叉部を発泡ウレタ
ンのバインダーで固着したクッション構造体が提案され
ている。しかし、ここでは溶液型の架橋性ウレタンを含
浸しているので、加工斑が発生し易く、そのため処理液
の取扱いが煩雑である、ウレタンとポリエステル繊維と
の接着性が低い、バインダーが架橋されるため伸度が低
くなり、かつ樹脂部が発泡しているため変形が部分的に
集中しやすいので、繊維交叉部の発泡ウレタンが大変形
したときに破壊されやすい、耐久性が低いなどといった
問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、特に短繊維
同士の交叉点における固着状態が著しく安定化され、そ
れによりクッション性、および圧縮反撥性、圧縮耐久性
並びに圧縮回復性の改善された、新規なクッション構造
体を提供しようとするものである。
【0006】さらに、本発明は、加工斑が発生しない、
より簡便な方法で、上記のクッション構造体を提供しよ
うとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による新規なクッ
ション構造体は、非弾性ポリエステル系捲縮短繊維集合
体をマトリックスとし、密度が0.005〜0.10g
/cm3 、厚さが5mm以上であるクッション構造体におい
て、該短繊維集合体中には、短繊維を構成するポリエス
テルポリマーの融点より40℃以上低い融点を有する熱
可塑性エラストマーと、非弾性ポリエステルからなり、
前者が少なくとも繊維表面に露出した弾性複合繊維(コ
ンジュゲート・ステープルファイバー)が分散・混入さ
れ、その際該クッション構造体中には、(A)該弾性複
合繊維同士が交叉した状態で互いに熱融着により形成さ
れた非アメーバー状可撓性熱固着点、および(B)該弾
性複合繊維と該非弾性ポリエステル系短繊維とが交叉し
た状態で熱融着により形成された準可撓性熱固着点とが
散在し、かつ、隣り合う可撓性熱固着点の間((A)―
(A)間、(A)―(B)間、および(B)―(B)
間)に存在する弾性複合繊維群にあって、一部の複合繊
維には長手方向に沿って少なくとも1ケの紡錘状の節部
が存在することを特徴とするものである。
【0008】また、本発明による上記の新規クッション
構造体の製造方法は、非弾性ポリエステル系捲縮短繊維
と、該非弾性ポリエステル系捲縮短繊維を構成するポリ
エステルポリマーの融点より40℃以上低い融点を有す
る熱可塑性エラストマーと非弾性ポリエステルとからな
り、前者が繊維表面の少なくとも1/2を占める弾性複
合繊維とを混綿して、少なくとも30cm3 /gの嵩性を
有するウェッブを形成することにより弾性複合繊維同士
間、および該非弾性ポリエステル系捲縮短繊維と弾性複
合繊維との間に立体的繊維交叉点を形成せしめた後、該
ポリエステルポリマーの融点より低く、そして該エラス
トマーの融点より10〜80℃高い温度で熱処理して、
これら繊維交叉点のうちの少なくとも一部の繊維交叉点
を熱融着させることを特徴とするものである。
【0009】
【作用】本発明を具体的により詳細に説明する。図1に
おいて、1はクッション構造体のマトリックスとなる非
弾性ポリエステル系捲縮短繊維、2は該短繊維を構成す
るポリエステルポリマーの融点より40℃以上低い融点
を有する熱可塑性エラストマーと、非弾性ポリエステル
とからなり、前者が少なくとも繊維表面に露出した弾性
複合繊維であり、マトリックス中に分散混入されている
状態を示している。この図を通して、特徴的なことは、
クッション構造体中には、 (A)で示されるような、弾性複合繊維2同士が交叉
した状態で熱可塑性エラストマー同士の熱融着により形
成された非アメーバー状可撓性熱固着点、および (B)で示されるような、弾性複合繊維2と、該非弾
性ポリエステル系短繊維1とが交叉した状態で、エラス
トマー成分の熱融着により形成された準可撓性熱固着点
とが散在すること(つまり、マトリックスとなる短繊維
同士の固着点は存在しない)、 隣り合う可撓性熱固着点間((A)―(A)間、
(A)―(B)間、および(B)―(B)間)に存在す
る弾性複合繊維群にあって、それら一部の繊維には長手
方向に沿って少なくとも1ケの紡錘状の節部3が存在す
ることである。
【0010】ここで、“可撓性熱固着点”とは、クッシ
ョン構造体に荷重が加えられたとき、したがって該固着
点にも荷重が加えられたとき、この固着点が荷重の方向
に沿って変形可能であり、かつ回復可能であるような可
撓性を有する熱固着点を意味する。そして、この熱固着
点は2つに分類され、一つは上記(A)で示されるよう
に、弾性複合繊維同士が交叉した状態で熱可塑性エラス
トマー同士の熱融着により発生する非アメーバー状のも
の、他の一つは(B)で示されるように弾性複合繊維2
中の熱可塑性エラストマー成分と非弾性ポリエステル系
捲縮短繊維1とが、図2および図3に示す45°〜90
°の交叉角θで交叉した状態で生じる熱固着点である。
【0011】ところで、マトリックス中に分散・混入さ
れた弾性複合繊維2は確率的にこのもの同士、又は非弾
性ポリエステル系捲縮短繊維1と交叉した状態をつく
り、この状態で熱融着処理されるとき、該弾性複合繊維
2の長手方向に沿って、3で示される紡錘状の節部が間
歇的に発生することが判明した。この節部3は弾性複合
繊維2の一構成成分である熱可塑性エラストマーが、溶
融粘度、表面張力の関係で繊維軸方向に移動して生じる
ものであって、前記(A)、(B)の可撓性熱固着点が
形成される際に、それらの繊維交叉点には流動状態の熱
可塑性エラストマーが移動・凝集するが、その程度が低
い場合に非アメーバー状の固着点が形成されるのであ
る。つまり、(A)のように、弾性複合繊維同士の熱融
着によって生じる熱固着点は、結局紡錘状の節部3同士
の熱融着であるので強固なものとなり、他方、(B)の
熱固着点の形成に際しては、前記紡錘状の節部3は単独
で非弾性捲縮短繊維1を固着するので、(A)との比較
においては、準強固な形状のものということができる。
図2および図3は、この熱固着点の電子顕微鏡写真(夫
々、350倍)から写した正面図である。
【0012】前記の紡錘状の節部3が熱可塑性エラスト
マーの局所的移動・凝集によって生じるという現象はク
ッション構造体中における可撓性熱固着点(A)、
(B)の形成確率がそれだけ増加することを意味する。
勿論、融着に関与しなかった紡錘状の節部3はそのまま
残り、結果的には熱固着点(A)―(A)、(A)―
(B)および(B)―(B)の間は、紡錘状の節部を一
部残した弾性複合繊維により連結されることがある。
【0013】上記のような可撓性熱固着点を形成するに
際しては、クッション構造体自身の密度も関係してく
る。この密度が0.10g/cm3 よりも高くなると、繊
維密度が過度に高くなり熱可塑性エラストマー同士が過
密に相互融着しやすくなる。したがって、このような構
造のものは厚み方向の弾力性が著しく低下し、通気性も
極度に小さくなり、また蒸れやすくなり、最早クッショ
ン構造体として供し得なくなる。
【0014】一方、この密度が0.005g/cm3 未満
になると、このような構造体では反撥性が乏しくなり、
マトリックスとなる非弾性ポリエステル系捲縮短繊維の
構成本数が少なくなる。その結果、該構造体に荷重が加
えられると一本一本の繊維に歪や応力がかかり過ぎて、
構造体そのものが変形し易く耐久性もなくなるので、ク
ッション構造体として供し得ない。
【0015】この点、特開昭58―197312号公報
や特開昭52―85575号公報では、大部分の弾性複
合繊維同士を実質的に断面方向から観て平行状態で互い
に相互融着させることが推奨されている。しかし、本発
明においてはこのような事態は絶対に避けるべきであ
る。
【0016】ここで、本発明のクッション構造体を、従
来のクッション構造体と比較すると、両者の間には次の
ような顕著な差異がある。
【0017】従来品においては、例えばマトリックスを
構成する非弾性捲縮短繊維同士の交叉点のみが非繊維で
ある樹脂、あるいは溶液型の架橋性ウレタンで固着され
るのに対して、本発明のクッション構造体においては、
マトリックスを構成する捲縮短繊維同士の交叉点には固
着点が形成されることはなく、該固着点は弾性複合繊維
同士の交叉点および弾性複合繊維とマトリックスを構成
する捲縮短繊維との交叉点においてのみ弾性複合繊維中
の熱可塑性エラストマーの熱融着により形成される。さ
らに、低融点非弾性ポリマーを融着成分とする複合繊維
をバインダーとして用いたクッション構造体において
は、熱固着点は点接着的形状に近く、この固着点は非可
撓性であり、これら固着点間に存在するバインダー繊維
自身にも紡錘状の節部を有することなく、また変形から
の回復性に乏しいものである。本発明のそれは、全方位
的な可撓性を呈するものであり、かつこれらの可撓性固
着点間は変形回復性に富んだ弾性複合繊維によって連結
されている。
【0018】以上のことから、本発明のクッション構造
体中には、可撓性を呈する熱固着点(A)および
(B)、さらにはこれらの熱固着点を連絡する弾性複合
繊維が存在し三次元的弾性構造をなしているので、圧縮
反撥性並びに圧縮回復性に優れたクッション構造体が実
現されることになる。
【0019】ここで、本発明の非アメーバー状可撓性熱
固着点(A)の特徴について触れておく。
【0020】該点は複合繊維中の熱可塑性エラストマー
の移動・凝集によって生じるものであるので、繊維の交
叉点を広範囲に覆い、かつその表面は平滑である。した
がって、 (i)応力集中がない。 (ii)強度、伸度は著しく向上するので繰り返し圧縮に
対しても破壊されることがない。 (iii )圧縮に対して変形し難い(変形に対する反撥が
強い)。 (iv)一旦変形されたときは、どの方向にも変形し易
い。 (v)また、如何なる方向からの変形に対しても、円滑
に回復し易い。 (iv)隣り合う熱固着点は互いに弾性複合繊維で連絡さ
れているので、熱固着点が変位しても元の位置に戻り易
い。
【0021】一方、準可撓性熱固着点(B)も、その程
度は、(A)の熱固着点に比べて劣るものの同様の傾向
を示すことは容易に理解されるところである。
【0022】次に、本発明のクッション構造体に付随す
る要件について述べる。これら熱固着点の間に位置する
弾性複合繊維には、少なくとも10-2cmの間隔で紡錘状
の節部3が存在する。さらにこれら熱固着点の間に位置
する弾性複合繊維は図1に見られるように、ループ状に
弯曲した形4で、あるいは時としてコイル状弾性捲縮を
発現した形で存在することがある。
【0023】本発明における非アメーバー状可撓性熱固
着点ないし準可撓性熱固着点(以下、両者を総称して単
に“熱固着点”と呼ぶことがある)は、クッション構造
体に荷重(圧縮力)が加わった際の応力、歪に呼応して
自在に変形して、これら応力、歪を分散させることによ
って、マトリックスを構成する捲縮短繊維に加わる応力
・歪を軽減する機能を有するものであるから、該熱固着
点の物性も見落とすわけにはいかない。これらの物性と
しては、後で定義する破断強度、破断伸度および10%
伸長弾性回復率が挙げられる。破断強度としては、0.
3g/de〜5.0g/deの範囲にあることが好ましい。
この破断強度が0.3g/de未満ではクッション構造体
に圧縮の大変形(例えば初期の厚みの75%等)が加わ
った場合、熱固着点が破壊され易くなって、耐久性、形
態安定性が低下する懸念がある。一方、熱固着点の強度
が5g/deを越える場合は、かなりの高温での融着加工
となり、その結果マトリックスを構成する捲縮短繊維自
体の物性が劣化する。
【0024】破断伸度については、15〜200%の範
囲にあることが好ましい。破断伸度が15%未満では、
クッション構造体に圧縮による大変形が加わった場合、
これら熱固着点にはさらに大きな変位やズレが生じるば
かりか、交叉角θも変形限界を越えて変化して、結局固
着点は破壊され易くなってしまう。
【0025】一方、この伸度が100%を越えると同様
の変位が加わった際に熱固着点のズレが起こり易く、こ
のため耐久性も低下するおそれがある。
【0026】さらに、10%伸長弾性回復率について
は、80%以上、特に80〜95%の範囲にあることが
好ましい。この10%伸長弾性率が80%未満では熱固
着点に応力や変位が生じた際に、変形に対する回復性が
低下して、繰返し圧縮に対する耐久性や寸法安定性が悪
くなるおそれがある。
【0027】本発明において、マトリックスを構成する
非弾性ポリエステル系捲縮短繊維は、通常のポリエチレ
ンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ
ヘキサメチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテ
レフタレート、ポリ―1,4―ジメチルシクロヘキサン
テレフタレート、ポリピバロラクトンまたはこれらの共
重合エステルからなる短繊維ないしそれら繊維の混綿
体、または上記のポリマー成分のうちの2種以上からな
る複合繊維等である。単繊維の断面形状は、円形、偏
平、異型または中空のいずれであってもよい。また、そ
の単繊維の太さは2〜500デニール、特に6〜300
デニールの範囲にあることが好ましい。この単繊維の太
さが小さいと、クッション構造体の密度が高くなって構
造体自身の弾力性が低下する場合が多い。また、単繊維
の太さが大きすぎると、取扱い性、特にウェッブの形成
性が悪化する。また構成本数も少なくなりすぎて、弾性
複合繊維との間に形成される交叉点の数が少なくなり、
クッション構造体の弾力性が発現しにくくなると同時に
耐久性も低下するおそれがある。更には風合も粗硬にな
りすぎる。
【0028】一方、本発明で重要な役割を果す熱固着点
を形成するために用いられる弾性複合繊維は、熱可塑性
エラストマーと非弾性ポリエステルとで形成される。そ
の際、前者が繊維表面の少なくとも1/2を占めるもの
が好ましい。重量割合でいえば、前者と後者が複合比率
で30/70〜70/30の範囲にあるのが適当であ
る。弾性複合繊維の形態としては、サイド・バイ・サイ
ド、シース・コア型のいずれであってもよいが、好まし
いのは後者である。このシース・コア型においては、勿
論非弾性ポリエステルがコアとなるが、このコアは同心
円状あるいは偏心状にあってもよい。特に偏心型のもの
にあっては、コイル状弾性捲縮が発現するので、より好
ましい。
【0029】熱可塑性エラストマーとしては、ポリウレ
タン系エラストマーやポリエステル系エラストマーが好
ましい。
【0030】ポリウレタン系エラストマーとしては、分
子量が500〜6000程度の低融点ポリオール、例え
ばジヒドロキシポリエーテル、ジヒドロキシポリエステ
ル、ジヒドロキシポリカーボネート、ジヒドロキシポリ
エステルアミド等と、分子量500以下の有機ジイソシ
アネート、例えばp,p′―ジフェニルメタンジイソシ
アネート、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイ
ソシアネート、水素化ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、キシリレンジイソシアネート、2,6―ジイソシア
ネートメチルカプロエート、ヘキサメチレンジイソシア
ネート等と、分子量500以下の鎖伸長剤、例えばグリ
コール、アミノアルコールあるいはトリオールとの反応
により得られるポリマーである。これらのポリマーのう
ち、特に好ましいものはポリオールとしてポリテトラメ
チレングリコール、またはポリ―ε―カプロラクトンあ
るいはポリブチレンアジペートを用いたポリウレタンで
ある。この場合、有機ジイソシアネートとしてはp,
p′―ジフェニルメタンジイソシアネートが好適であ
る。また、鎖伸長剤としては、p,p′―ビスヒドロキ
シエトキシベンゼンおよび1,4―ブタンジオールが好
適である。
【0031】一方、ポリエステル系エラストマーとして
は、熱可塑性ポリエステルをハードセグメントとし、ポ
リ(アルキレンオキシド)グリコールをソフトセグメン
トとして共重合してなるポリエーテルエステルブロック
共重合体、より具体的にはテレフタル酸、イソフタル
酸、フタル酸、ナフタレン―2,6―ジカルボン酸、ナ
フタレン―2,7―ジカルボン酸、ジフェニル―4,
4′―ジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン
酸、3―スルホイソフタル酸ナトリウム等の芳香族ジカ
ルボン酸、1,4―シクロヘキサンジカルボン酸等の脂
環族ジカルボン酸、コハク酸、シュウ酸、アジピン酸、
セバシン酸、ドデカンジ酸、ダイマー酸等の脂肪族ジカ
ルボン酸またはこれらのエステル形成性誘導体などから
選ばれたジカルボン酸の少なくとも1種と、1,4―ブ
タンジオール、エチレングリコール、トリメチレングリ
コール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレング
リコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグ
リコール、デカメチレングリコール等の脂肪族ジオー
ル、あるいは1,1―シクロヘキサンジメタノール、
1,4―シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカ
ンジメタノール等の脂環族ジオール、またはこれらのエ
ステル形成性誘導体などから選ばれたジオール成分の少
なくとも1種、および平均分子量が約400〜5000
程度の、ポリエチレングリコール、ポリ(1,2―およ
び1,3―プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(テ
トラメチレンオキシド)グリコール、エチレンオキシド
とプロピレンオキシドとの共重合体、エチレンオキシド
とテトラヒドロフランとの共重合体等のポリ(アルキレ
ンオキシド)グリコールのうち少なくとも1種から構成
される三元共重合体である。
【0032】しかしながら、非弾性ポリエステル系捲縮
短繊維との接着性や温度特性、強度の面からすれば、ポ
リブチレン系テレフタレートをハードセグメントとし、
ポリオキシブチレングリコールをソフトセグメントとす
るブロック共重合ポリエーテルポリエステルが好まし
い。この場合、ハードセグメントを構成するポリエステ
ル部分は、主たる酸成分がテレフタル酸、主たるジオー
ル成分がブチレングリコール成分であるポリブチレンテ
レフタレートである。勿論、この酸成分の一部(通常3
0モル%以下)は他のジカルボン酸成分やオキシカルボ
ン酸成分で置換されていてもよく、同様にグリコール成
分の一部(通常30モル%以下)はブチレングリコール
成分以外のジオキシ成分で置換されていてもよい。
【0033】また、ソフトセグメントを構成するポリエ
ーテル部分は、ブチレングリコール以外のジオキシ成分
で置換されたポリエーテルであってもよい。なお、ポリ
マー中には、各種安定剤、紫外線吸収剤、増粘分岐剤、
艶消剤、着色剤、その他各種の改良剤等も必要に応じて
配合されていてもよい。
【0034】このポリエステル系エラストマーの重合度
は、固有粘度で0.8〜1.7、特に0.9〜1.5の
範囲にあることが好ましい。この固有粘度が低すぎる
と、マトリックスを構成する非弾性ポリエステル系捲縮
短繊維とで形成される熱固着点が破壊され易くなる。一
方、この粘度が高すぎると、熱融着時に紡錘状の節部が
形成されにくくなる。
【0035】熱可塑性エラストマーの基本的特性として
は、後で定義する破断伸度が500%以上が好ましく、
更に好ましくは800%以上である。この伸度が低すぎ
ると、クッション構造体が圧縮されその変形が熱固着点
におよんだとき、この部分の結合が破壊され易くなる。
【0036】一方、熱可塑性エラストマーの300%の
伸長応力は0.8kg/mm2 以下が好ましく、更に好まし
くは0.6kg/mm2 以下である。この応力が大きすぎる
と、熱固着点が、クッション構造体に加わる力を分散し
にくくなり、クッション構造体が圧縮されたとき、その
力で該熱固着点が破壊されるおそれがあるか、あるいは
破壊されない場合でもマトリックスを構成する非弾性ポ
リエステル系捲縮短繊維までを歪ませたり、捲縮をへた
らしてしまうことがある。
【0037】また、熱可塑性エラストマーの300%伸
長回復率は60%以上が好ましく、さらに好ましくは7
0%以上である。この伸長回復率が低いと、クッション
構造体が圧縮されて熱固着点は変形しても、もとの状態
に戻りにくくなるおそれがある。
【0038】これらの熱可塑性エラストマーは、該非弾
性ポリエステル系捲縮短繊維を構成するポリマーよりも
低融点であり、かつ熱固着点の形成のための融着処理時
に該捲縮短繊維の捲縮を熱的にへたらせないものである
ことが必要である。この意味から、その融点は該短繊維
を構成するポリマーの融点より40℃以上、特に60℃
以上低いことが好ましい。かかる熱可塑性エラストマー
の融点は例えば130〜220℃の範囲の温度であるこ
とができる。
【0039】この融点差が40℃より少ないと、以下に
述べる融着加工時の熱処理温度が高くなり過ぎて、非弾
性ポリエステル系捲縮短繊維の捲縮のへたりを惹起し、
また該捲縮短繊維の力学的特性を低下させてしまう。な
お、熱可塑性エラストマーについて、その融点が明確に
観察されないときは、融点を軟化点をもって代替する。
【0040】一方、上記の熱可塑性エラストマーの相手
方成分として用いられる非弾性ポリエステルとしては、
既に述べたような、マトリックスを形成する捲縮短繊維
を構成するポリエステルポリマーが採用されるが、その
なかでも、ポリブチレンテレフタレートがより好ましく
採用される。
【0041】上述の複合繊維は、クッション構造体の重
量を基準として、10〜70%、好ましくは20〜60
%の範囲で分散・混入される。この分散・混入率が低す
ぎると、熱固着点の数が少なくなり、クッション構造体
が変形し易くなったり、弾力性、反撥性および耐久性が
低いものになりかねない。
【0042】一方、この分散・混入率が高すぎると、反
撥性を与える非弾性ポリエステル系捲縮短繊維の構成本
数があまりにも少なくなり、構造体としての反撥性が不
足してくる。
【0043】また、クッション構造体は、厚み方向に圧
縮されて反撥する材料であるから、その性能を発揮する
には、少なくとも5mm以上、好ましくは10mm以上、更
に好ましくは20mm以上の厚みを有していることが好ま
しい。このように、厚みは通常5〜30mm程度である
が、ある場合には約1〜2mに達する場合もある。
【0044】本発明のクッション構造体の製造に際して
は、非弾性ポリエステル系捲縮短繊維と、該非弾性ポリ
エステル系捲縮短繊維を構成するポリエステルポリマー
の融点より40℃以上低い融点を有する熱可塑性エラス
トマーと非弾性ポリエステルとからなり、前者が繊維表
面の少なくとも1/2を占める弾性複合繊維とを混綿し
て、少なくとも30cm3 /gの嵩性を有するウェッブを
形成することにより、複合繊維同士間、および該非弾性
ポリエステル系捲縮短繊維と複合繊維間に立体的な繊維
交叉点を形成せしめた後、該エラストマーの融点より1
0〜80℃高い温度で熱処理して、繊維交絡点の少なく
とも一部を熱融着させる。
【0045】更に詳しくは、捲縮が付与され、50cm3
/g、好ましくは80cm3 /gの嵩高性を有する非弾性
ポリエステル系短繊維塊(ないしウェッブ)と、好まし
くは捲縮を発現した弾性複合繊維塊とをカードを通して
両者が均一に混綿されたウェッブを得る。このような混
綿により、ウェッブには弾性複合繊維同士、および該複
合繊維と非弾性ポリエステル系捲縮短繊維間には無数の
繊維交叉点が形成される。次に、このようなウェッブを
所定の密度になるように金型に入れ、ポリエステルポリ
マーの融点よりも低くそして弾性複合繊維中の熱可塑性
エラストマーの融点(または流動開始点)より10〜8
0℃高い温度で融着処理することにより、上記繊維交叉
点でエラストマー成分が融着され、既に述べた(A)の
非アメーバー状可撓性熱固着点および(B)の準可撓性
熱固着点を形成するものである。
【0046】ここで、立体的な繊維交叉点とは、文字通
り、ウェッブの厚み方向と平行な面に対して90°未満
の角度で存在する交叉点のことである。勿論、このウェ
ッブにおいては、ウェッブの水平面と平行な面にも多数
の繊維交叉点が同時に生じる。しかし、これらはクッシ
ョン構造体に比べて密度がはるかに高い人工皮革のよう
な集合体(例えば不織布)にむしろ特徴的に見られる。
この点、本発明の方法にあっては、上記の平面的繊維交
叉点に加えて、ウェッブ密度を30cm3 /g以上とする
ことにより、立体的繊維交叉点を形成させる点に特徴が
ある。そして、熱融着処理後に0.1g/cm3 以下のク
ッション構造体が形成されたときにも、この立体的繊維
交叉点の大半は維持されている。
【0047】非弾性ポリエステル系捲縮短繊維、弾性複
合繊維は公知の紡糸法によって得ることができる。その
際、用いるポリマー、単繊維太さ、両者の混合比率等に
ついては、既に説明したとおりである。唯、双方の繊維
共、紡出後1.5倍以上延伸されていることが好まし
い。延伸された繊維により構成したクッション構造体
は、延伸されていない繊維を用いたクッション構造体に
比べて反撥性に優れ、へたりもすくない。この理由とし
ては、延伸をうけ短繊維化され弛緩状態になる過程で非
晶部の緩和が起り非晶部がランダム化し、より弾性の優
れた繊維構造になり、それが溶融固化後も維持されやす
いためと推察される。また、弾性複合繊維は熱収縮が低
い方がよい。熱収縮が高いと、熱融着時に熱可塑性エラ
ストマーが溶融するまでに著しく収縮してしまい、繊維
交叉点のうち熱固着点に転化される数が減少する。弾性
複合繊維の熱収縮を低下させるには、延伸後に40〜1
20℃の温度で20秒以上熱処理すればよい。
【0048】短繊維に付与する捲縮は、押込捲縮で十分
である。その場合の捲縮数としては5〜15ケ/inch
(JIS L1045により測定)が好ましく、8〜1
2ケ/inch(同)がより好ましい。しかしながら、夫々
の繊維の紡出時に異方冷却等の手段により繊維構造に異
方性を与えて潜在捲縮能を付与してから、更に押込捲縮
を施すことも有用である。
【0049】
【効果】本発明のクッション構造体は、発泡ウレタンフ
ォームに比べて圧縮における初期の硬さがなく、反撥性
が大きく、かつ圧縮量にほぼ比例して大きくなるため底
突き感が極めて少ない。しかも、構造体自体が低密度で
あるため、通気性が高く蒸れる心配もない。
【0050】また、繰り返し圧縮に対する耐久性に関し
ても、熱固着点が破壊されにくく、変形した場合でも除
重後原形に戻り易く、その圧縮耐久性も優れている。
【0051】一方、この構造体の製造に際しては、短繊
維のウェッブを乾熱処理するだけの簡単で短い工程で均
一なクッション構造体が得られ、しかも構造体におい
て、部分的に硬さを変えたり、厚み方向の硬さを変える
ことも繊維の混率や繊維の構成あるいは、密度を変える
ことによって簡単にできる。
【0052】従って、本発明のクッション構造体は、ク
ッション性、反撥性、耐久性および回復性に優れ、しか
も通気性が高いので蒸れにくいという特徴がある。ま
た、製造に際しても、加工のムラが出来にくく、加工で
の多様化も図りやすく、しかも短い工程で製造できる。
したがって、この構造体の利用範囲は、各種のクッショ
ン材、例えば家具、ベッド、寝具、各種座席のクッショ
ン材用として好適である。
【0053】本発明を、更に実施例により説明する。実
施例中下記の測定が行なわれた。
【0054】熱固着点の破断強度および破断伸度の測定 クッション構造体において、2本の繊維が45°〜90
°の交叉角で交叉し、かつ交叉点が固着された部分を異
なる2本の繊維を含むようにしてサンプリングを行う。
次に、熱固着点をほぼ中央にし互いに固着してつながっ
た該2本の異なる繊維を試料長2mmの間隔で引張り試験
機のつかみ部に取り付け2mm/分のスピードで引張り、
初荷重0.3gをかけた時の伸びを緩みとして読み、さ
らに試料を引張り、試料の固着点が破壊するまでの最大
荷重(g)およびそのときの伸びを測定し、次式により
熱固着点の破断強度および破断伸度を算出した。破断強
度を算出する試験回数は、ランダムにサンプリングされ
た固着点(A)を10個、および固着点(B)を10個
とで試料数n=20とし、その平均値で表わす。
((A):(B)の個数1:1) 破断強度(g/de)=[切断時の荷重(g)]/(試料
中の2本の短繊維の平均デニール) 破断伸度(%)=[(E2 −E1 )/(L+E1 )]×
100 E1 ;緩み(mm) E2 ;最大応力時の伸び(mm) L ;つかみ間隔(mm)
【0055】熱固着点の10%伸長弾性回復率の測定 熱固着点の破断強力、破断伸度の測定の場合と同じよう
にサンプリング、サンプル取付けを行い、初荷重0.3
gをかけた所をL0 の試長とし引張りを2mm/分でスタ
ートする。試長に対し10%伸度になるまで引張り後、
直ちに同じスピードで除重し、除重した状態で2分間放
置後再び同じスピードで引張る。最初の0.3gの初荷
重のかかった試長と、再度引張り0.3gの荷重のかか
った時の試長の差l(mm)から次式により10%伸長弾
性回復率を求めた。試験回数およびサンプリングは前記
の破断強度の測定の場合と同様とする。 10%伸長弾性回復=(1−l/l0 )×100 l0 ;10%伸長長さ(mm)=L0 ×0.1 l ;残留伸び(mm) (最初の0.3g初荷重をかけた時の試長−2回目の
0.3g荷重のかかった時の試長)
【0056】クッション材の厚みと密度の測定 平板状に調整されたクッション構造体の目付(g/
2 )を測定し、0.5g/cm2 の荷重下での厚み(c
m)を測定し密度(g/cm3 )を算出した。
【0057】ポリエステル弾性体の固有粘度の測定 ポリエステル弾性体をフェノールとテトラクロルエタン
との等重量混合溶剤を用いて、35℃で極限粘度を測定
した。
【0058】ウェッブの嵩性の測定 短繊維をウェッブ化し重ね合わせて目付を1000g/
2 として切り出したサンプルに10g/cm2 の荷重を
1分間かけ、解放1分後に0.5g/cm2 の荷重下で厚
みを測定し嵩性(cm3 /g)を算出した。
【0059】熱可塑性ポリマーの物性の測定 (1)測定用フィルムの作成 ポリマーを300℃の窒素雰囲気中で溶融し、脱泡後1
00℃でクリアランスが0.5mmに設定された1組の金
属ローラ間を20m/min で通して圧延し、厚み約0.
5mmのフィルムを得た。そのフィルムから縦方向に5mm
の幅で長さが50mmのサンプルを打抜いて熱可塑性ポリ
マーの物性測定用フィルムとした。
【0060】(2)破断伸度の測定 物性測定用フィルムを試長50mmとし、引張スピードを
50mm/min として破断伸度を測定した。
【0061】(3)300%伸長応力の測定 物性測定用フィルムの試長を50mmとし、引張スピード
を50mm/min として300%引張り、その時の応力を
サンプルの初期の断面積(厚み×幅)で割り、算出した
値を300%、伸長応力(kg/mm2)とした。
【0062】(4)300%伸長回復率の測定 物性測定用フィルムの試長を50mmとし、引張スピード
を50mm/min として300%引張り、その後、スピー
ド50mm/minで元の零点に戻し2分間放置後に再び引
張スピード50mm/min で引張った。初期の応力の立上
りと放置後の立上り(2g応力)から試料の緩み長さ
(mm)を求め、伸長量150mmに対する比率(%)を
(1―緩み長さ/150)×100(%)により算出
し、300%伸長回復率とした。
【0063】(5)融点 Du Pont 社製、熱示差分析計990型を使用し、昇温速
度20℃/分で測定し、融解ピーク温度を求めた。
【0064】(6)軟化点 微量融点測定装置(柳本製作所製)を用い、約3gのポ
リマーを2枚のカバーガラスの間に挟み、ピンセットで
軽く抑えながら、昇温速度約10℃/分で昇温し、ポリ
マーの熱変化を観察する。その際ポリマーが軟化して流
動し始めた温度を、軟化点とする。
【0065】クッション材の圧縮反撥性と圧縮耐久性の
測定 平板状に調整された密度0.035g/cm3 、厚み5cm
のクッション構造体を断面積20cm2 の平坦な下面を有
する円柱ロッドで1cm圧縮しその応力(初期応力)を測
定し、これを圧縮反撥性とした。測定後に800g/cm
2 の荷重で10秒間圧縮したのち除重して5秒間放置の
操作を360回繰り返し、24時間後再び圧縮応力を測
定した。この初期応力に対する繰り返し圧縮後の応力の
比率%をクッション材の圧縮耐久性とした。
【0066】クッション構造体の圧縮回復性の測定 平板状に調整された密度0.035g/cm3 、厚み5cm
のクッション構造体を断面積20cm2 の平坦な下面を有
する円柱ロッドで500g/cm2 の荷重になるまで10
0mm/分スピードで圧縮した後、直ちに100mm/分の
スピードで除重し、この測定によって描き出された圧縮
長―応力の曲線(図4)から得られる面積より圧縮回復
性(Rc)を算出した。 圧縮回復性(RC)%=[(ODABによって囲まれる面積)
/(OCABによって囲まれる面積)]×100
【0067】
【実施例1】テレフタル酸とイソフタル酸とを80/2
0(モル%)で混合した酸成分とブチレングリコールと
を重合し、得られたポリブチレン系テレフタレート38
%(重量%)を更にポリブチレングリコール(分子量2
000)62%(重量%)と加熱反応させ、ブロック共
重合ポリエーテルポリエステルエラストマーを得た。こ
の熱可塑性エラストマーの固有粘度は1.0、融点15
5℃、フィルムでの破断伸度は1500%、300%伸
長応力は0.3kg/mm2 、300%伸長回復率は75%
であった。
【0068】この熱可塑性エラストマーをシースに、ポ
リブチレンテレフタレートをコアに、コア/シースの重
量比で50/50になるように常法により紡糸した。な
お、この複合繊維は、偏心シース・コア型複合繊維であ
る。この繊維を2.0倍に延伸し64mmに切断した後9
5℃の温水で熱処理し、低収縮化と捲縮発現をさせ乾燥
後、油剤を付与した。なお、ここで得られた弾性複合繊
維の単繊維の太さは6デニールであった。
【0069】この弾性複合繊維40%(重量)と、常法
により得られた単繊維の太さが14デニール、繊維長が
64mm、捲縮数が9ケ/inchの中空断面ポリエチレンテ
レフタレート短繊維(ウェッブ嵩112cm3 /g、ポリ
エチレンテレフタレートの融点259℃)60%(重
量)とをカードにより混綿し、嵩性が69cm3 /gのウ
ェッブを得た。このウェッブを重ね、厚み5cm、密度
0.035g/cm3 になるように平板型の金型に入れ、
200℃で10分間熱処理して、平板型のクッション材
を得た(熱可塑性エラストマーは、クッション構造体中
で(20重量%)を占める。
【0070】このクッション構造体を電子顕微鏡で詳し
く観察したところ、図5,図6および図7に示される構
造を呈しており、弾性複合繊維同士の交叉点が熱可塑性
エラストマーにより融着一体化されて生じた熱固着点
(図6および図7)が散在状態で形成されていること、
さらに非弾性ポリエステル系捲縮短繊維と弾性複合繊維
との交叉点が同様に熱可塑性エラストマーにより融着一
体化されて熱固着部(図7)が散在状態で形成されてい
ることが観察された。(A)および(B)を含めた熱固
着点の破断強度は1.2g/deで破断伸度は65%、1
0%伸張弾性率は90%であった。そして、クッション
構造体の密度は0.035g/cm3 と低く、弾性複合繊
維同士が立体的に緊密に相互融着している部分が相当数
見受けられた。さらに、図1に示すような節部3も多数
見受けられた。
【0071】従って、クッション構造体の通気性は非常
に優れていた。また、このクッション構造体は、ウレタ
ンフォームに見られるような圧縮に対する初期の硬さも
なく、クッション性に優れていた。さらに圧縮反撥性お
よび圧縮耐久性は夫々3.5kgおよび65%といずれも
高く、また圧縮回復性は75%までに改善されており、
極めて理想的なクッション構造体であった。
【0072】
【参考例】テレフタル酸とイソフタル酸とを60/40
(モル%)で混合した酸成分と、エチレングリコールと
ジエチレングリコールとを85/15(モル%)で混合
したジオール成分とから共重合ポリエステルを得た。こ
のポリマーの固有粘度は0.8であった。融点は明確で
ないが、100℃付近から軟化して流動し始めたので、
この110℃をもって軟化点とした。このフィルムの強
度は実施例1と同程度であったが破断伸度は5%と低く
硬いポリマーであった。
【0073】このポリマーを複合繊維のシース成分とし
て用いることと熱処理温度を150℃とすること以外
は、実施例1と同じ方法でクッション構造体を得た。得
られたクッション構造体の結合形態を電子顕微鏡で観察
したところ、本発明でいう紡錘状の節部も認めることは
できなかった。また(A)および(B)を含めた熱固着
点の破断強度は0.1g/de、破断伸度は4.1%であ
った。従って熱固着点の10%伸張弾性率は測定不可能
であった。
【0074】このクッション構造体のクッション性は悪
く、初回の圧縮反撥性は6.7kgと高かったが、2回目
以降の圧縮では、圧縮反撥性が大巾に低下した。実際
に、圧縮耐久性および圧縮回復性を調べてみると、夫々
15%および45%であり、耐久性に極めて問題のある
クッション構造体であった。
【0075】
【比較例1〜2】密度を0.12g/cm3 になるように
ウェッブを金型にいれて、熱処理する以外は実施例1と
同様にして得た構造体は、ルーズな紙の密度に相当する
程に密度が高すぎるために、弾性複合繊維同士が構造体
内部で立体的結合状態をとり得ず、実質的に平行状態で
相互が融着して緊密化し、また表面も緻密化を始めてい
るため非常に重量感があった。また、圧縮に対しても非
常に硬く、樹脂の固まりの様相を呈しクッション構造体
としては到底供し得なかった。
【0076】また、ウェッブ密度を0.004g/cm3
になるようにウェッブを金型にいれて、熱処理したもの
は、反撥性が極めて低く、均一な構造とならず、得られ
た構造体は圧縮反撥力が0.3kgと著しく低いものであ
った。
【0077】
【比較例3〜4】実施例1での熱処理温度を160℃と
した場合、得られたクッション構造体は、非弾性ポリエ
ステル系捲縮短繊維の交叉部に熱可塑性エラストマーが
集まらず、かろうじて熱融着しているだけであった。そ
して、この熱固着点の強度は0.1g/deで、この熱固
着点ははずれやすく、クッション構造体の圧縮耐久性も
31%と低かった。また、熱処理温度を245℃とした
場合は、熱可塑性エラストマーが黄変して弾性がなく、
構造体は圧縮に対する反撥がなく、圧縮耐久性および圧
縮回復性も、夫々32%および45%と低かった。
【0078】
【実施例2】脱水された水酸基化価が102のポリメチ
レングリコールと1,4―ビス(ヒドロキシエトキシ)
ベンゼンとをジャケット付きルーダーで攪拌しながら混
合溶解したのち、85℃でp,p′―ジフェニルメタン
ジイソシアネートを加えて反応させ粉末状熱可塑性ポリ
ウレタンエラストマー(軟化点:151℃)を得、これ
を押出機によりペレット化した。この熱可塑性ポリウレ
タン系エラストマーをシースに、ポリブチレンテレフタ
レートをコアに用いて、弾性複合繊維(重量比50/5
0)を得、実施例1とほぼ同様にしてクッション構造体
を得た。
【0079】得られたクッション構造体は、形態的に
は、複合繊維同士、更には非弾性ポリエステル系捲縮短
繊維と複合繊維との交叉点がポリウレタンエラストマー
により融着一体化されており、密度0.035g/cm3
であり、通気性も高いものであった。また、(A)およ
び(B)を含めた熱固着点の破断強度は0.4g/de、
破断伸度は13%、10%伸張弾性回復率は90%と高
かった。
【0080】このクッション構造体は圧縮に対してソフ
トで容易に圧縮され、圧縮反撥性は、2.1kgで、やや
低目であった。一方、圧縮耐久性および圧縮回復性は、
夫々45%および67%と高くクッション構造体として
有用なものであった。
【0081】
【比較例5】実施例1で用いた単繊維の太さが14デニ
ール、繊維長64mmの中空断面ポリエチレンテレフタレ
ート短繊維をカードによりウェッブ化した。一方、バイ
ンダー溶液としてウレタンプレポリマー(三井日曹ウレ
タンMN3050とT―80により合成したNCO%=
5%)にシリコン整泡剤を0.2%加えた、40重量%
濃度のトリクレン溶液に該ウェッブを浸漬した後、遠心
脱水機に投入し、乾燥後ウレタン付着率が30%になる
ように脱液した。
【0082】その後、穴あき平板プレート金型内に含浸
処理したウェッブを詰め込んだ状態で100℃の水蒸気
を吹き込んで上記ウレタンバインダーを硬化させ、さら
に120℃で乾燥後、繊維構造体を取出した。
【0083】この構造体の密度は0.035g/cm3
あった。しかし、該構造体を電子顕微鏡で観察したとこ
ろ、非弾性捲縮短繊維同士の交叉点がウレタン樹脂で固
着されてはいたが、固着部間にあっては樹脂付着量のム
ラが大きく、しかもウレタン樹脂部は発泡状態にあり、
穴が見受けられた。この固着点の強度は0.2g/deと
低く、伸度は14%であった。また、固着点の10%伸
張弾性率は78%であった。
【0084】このクッション構造体の圧縮耐久性は45
%とやや低く、圧縮回復率も60%とやや低く、耐久性
に問題のあるクッション構造体であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクッション構造体の断面図で、図5の
電子顕微鏡写真(50倍)から写したもの。
【図2】本発明のクッション構造体中に、特異な固着点
として散在する非アメーバー状可撓性熱固着点の正面図
であって、図6の電子顕微鏡写真(350倍)から写し
たもの。
【図3】本発明のクッション構造体中に、特異な固着点
として散在する非アメーバー状可撓性熱固着点および準
可撓性熱固着点の正面図であって、図7の電子顕微鏡写
真(350倍)から写したもの。
【図4】クッション構造体の圧縮回復性を算出するため
に用いるグラフ。
【図5】本発明のクッション構造体の構造を示す電子顕
微鏡写真(50倍)。
【図6】本発明のクッション構造体中に散在する非アメ
ーバー状可撓性熱固着点の電子顕微鏡写真(350
倍)。
【図7】本発明のクッション構造体中に散在するアメー
バー状可撓性熱固着点および準可撓性熱固着点の電子顕
微鏡写真(350倍)。
【符号の説明】
1 非弾性ポリエステル系捲縮短繊維 2 弾性複合繊維 3 紡錘状の節部 4 ループ A 非アメーバー状可撓性熱固着点 B 準可撓性熱固着点 θ 弾性複合繊維同士の交叉角
フロントページの続き (72)発明者 高橋 信男 大阪府茨木市耳原3丁目4番1号 帝人株 式会社大阪研究センター内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非弾性ポリエステル系捲縮短繊維集合体
    をマトリックスとし、密度が0.005〜0.10g/
    cm3 、厚さが5mm以上であるクッション構造体におい
    て、該短繊維集合体中には、短繊維を構成するポリエス
    テルポリマーの融点より40℃以上低い融点を有する熱
    可塑性エラストマーと、非弾性ポリエステルとからな
    り、前者が少なくとも繊維表面に露出した弾性複合繊維
    が分散・混入され、その際、該クッション構造体中に
    は、(A)該弾性複合繊維同士が交叉した状態で互いに
    熱融着により形成された非アメーバー状可撓性熱固着
    点、および(B)該弾性複合繊維と該非弾性ポリエステ
    ル系短繊維とが交叉した状態で熱融着により形成された
    準可撓性熱固着点とが散在し、かつ隣り合う可撓性熱固
    着点の間((A)―(A)間、(A)―(B)間および
    (B)―(B)間)に存在する複合繊維群にあって、一
    部の複合繊維には長手方向に沿って少なくとも1ケの紡
    錘状の節部が存在することを特徴とするクッション構造
    体。
  2. 【請求項2】 隣り合う可撓性熱固着点((A)―
    (A)、(A)―(B)、および(B)―(B))の間
    の存在する複合繊維がコイル状弾性捲縮および/または
    弾性ループを発現した形で存在する、請求項1記載のク
    ッション構造体。
  3. 【請求項3】 非弾性ポリエステル系捲縮短繊維と、該
    非弾性ポリエステル系捲縮短繊維を構成するポリエステ
    ルポリマーの融点より40℃以上低い融点を有する熱可
    塑性エラストマーと非弾性ポリエステルとからなり、前
    者が繊維表面の少なくとも1/2を占める弾性複合繊維
    とを混綿して、少なくとも30cm3 /gの嵩性を有する
    ウェッブを形成することにより複合繊維同士間、および
    該非弾性ポリエステル系捲縮短繊維と複合繊維との間に
    立体的な繊維交叉点を形成せしめた後、該ポリエステル
    ポリマーの融点よりも低くそして該エラストマーの融点
    より10〜80℃高い温度で熱処理して、これら繊維交
    絡点のうちの少なくとも一部の繊維交絡点を熱融着させ
    ることを特徴とするクッション構造体の製造方法。
  4. 【請求項4】 非弾性ポリエステル系捲縮短繊維がポリ
    エチレンテレフタレート系捲縮短繊維を含む、請求項3
    記載のクッション構造体の製造方法。
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