JP2713667B2 - クッシヨン材 - Google Patents

クッシヨン材

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JP2713667B2
JP2713667B2 JP22119691A JP22119691A JP2713667B2 JP 2713667 B2 JP2713667 B2 JP 2713667B2 JP 22119691 A JP22119691 A JP 22119691A JP 22119691 A JP22119691 A JP 22119691A JP 2713667 B2 JP2713667 B2 JP 2713667B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリエステル繊維製クッ
シヨン材に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、家具やベッドなどのクッシヨンの
分野では、発泡ウレタンフオームやポリエステル繊維製
詰綿やポリエステル繊維を接着した樹脂綿や固綿などが
使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、発泡ウ
レタンフオームは製造中に使用される薬品等の取扱いが
難しく、かつフロンを排出するという問題がある。また
得られた発泡ウレタンフオームの圧縮特性は圧縮初期が
硬く、その後、急に沈み込むという独特の特性を示すた
めにクッシヨン性が乏しく、底突き感が大きく、通気性
が乏しく、蒸れ易いためにクッシヨン材としてこのまれ
ないことが多い。またポリマーが軟らかく、発泡してい
るために圧縮に対する反発性を出すために密度を高くし
なければならないという欠点がある。また、ポリエステ
ル繊維製詰綿では繊維や構造が固定されていないため使
用中に形が崩れたり、繊維が移動したり捲縮がへたった
りし嵩や反発性が大きく低下するという欠点がある。
【0004】一方、ポリエステル繊維を樹脂や低融点ポ
リマー(たとえば特開昭58―31150号公報参照)
で接着した樹脂綿や固綿などでは、交絡点の接着が弱
く、接着部の耐久性が低いため使用中に接着が破壊され
形態や反発性が大きく低下する。あるいは融着ポリマー
が硬いため形成されるためクッシヨン性の乏しいものし
か得られないなどの欠点がある。クッシヨン性を高める
ために特開昭62―102712号公報にはポリエステ
ル繊維の交絡部を発泡ウレタンのバインダーで溶剤接着
したクッシヨン材が提案されている。しかしこの場合
は、溶液型ウレタンを含浸しているので、加工斑が発生
しやすく取扱いが面倒である。しかもウレタンと繊維と
の接着力が低いために交絡部は大きく変形したときに破
壊されやすい、耐久性が低いなどという問題があり,反
応等によって発生するガスによってクレーター状の穴が
あき応力が集中しやすくなり破壊されやすくなる。
【0005】本発明の目的は、クッシヨン性、耐久性、
安定性に優れ、しかも通気性が高く、加工斑が出来にく
いクッシヨン材を提供することにある。
【0006】
【発明の構成】すなわち,本発明は「(請求項1)繊維
交絡点の少なくとも一部が熱可塑性エラストマーによっ
て熱融着された融着交絡部を有するポリエステル系短繊
維集合体からなるクッシヨン材において、ポリエステル
系短繊維の単糸繊度が2〜500デニール、融着交絡部
の破断強度および破断伸度がそれぞれ0.3〜5g/d
および15〜200%であり、他方,クッシヨン材の嵩
密度が0.005〜0.10g/cm3 、厚みが5mm以上
であることを特徴とするクッシヨン材。 (請求項2)融着交絡部の伸長弾性回復率が80%以上
である請求項1のクッシヨン材。 (請求項3)融着交絡部がポリエステルの融点より40
℃以上低い熱可塑性エラストマーによって熱融着されて
いる請求項1または2のクッシヨン材。 (請求項4)熱可塑性エラストマーが破断伸度500%
以上、300%伸長応力が0.8kg/mm以下、300%
伸長弾性回復率が60%以上である請求項3のクッシヨ
ン材。 (請求項5)熱可塑性エラストマーが、ポリブチレンテ
レフタレート系ポリエステルをハードセグメントとし、
ポリオキシブチレン系ポリエーテルをソフトセグメント
とするブロック共重合ポリエーテルポリエステルであ
り、固有粘度が0.8〜1.7である請求項3または4
のクッシヨン材。」である。
【0007】本発明において,“繊維交絡点”とは図1
の電子顕微鏡写真に示すように,繊維と繊維とが交絡
し,該交絡点を熱可塑性エラストマーが熱接着により結
合している状態(融着交絡部)を言う。
【0008】なお,図2は融着交絡部の破断伸度が10
%以下のクッシヨン材に初期の厚みの75%の圧縮を加
えたときの融着交絡部の電子顕微鏡写真 図3は融着交絡部の破断強度が0.2g/d以下のクッ
シヨン材に初期の厚みの75%の圧縮を加えたときの融
着交絡部の電子顕微鏡写真 図4は本発明における融着交絡部を有するクッシヨン材
である。
【0009】上記のクッシヨン材はポリエステル系短繊
維のウエッブおよびその交絡点を熱接着により結合する
熱可塑性エラストマーとによって構成される。
【0010】このクッシヨン材の一大特徴とする所は,
ポリエステル系短繊維の交絡部を熱可塑性エラストマー
により融着してなる融着交絡部の破断強度が0.2〜5
g/d,破断伸度が15〜200%,10%伸長弾性回
復率が80%以上の特性を有することにある。
【0011】融着交絡部の破断強度が0.3g/d未満
では、クッシヨン材に圧縮の大変形(例えば初期の厚み
の75%)が加わった場合,その融着交絡部には応力が
加わり融着交絡部が破壊され,形態安定性,耐久性が悪
化する。融着交絡部の破断強度が5g/dを越えると高
温融着加工が必要となり,そのためクッシヨン材の骨格
を形成するポリエステル系短繊維自体の劣化を招く。ま
た強度を上げるために交絡部に多くのポリマーを融着さ
せることが必要であり,そのために骨格を形成するポリ
エステル系短繊維の構成本数が少なくなりクッシヨン性
が低下する。
【0012】一方,破断伸度が15%未満では,クッシ
ヨン材に圧縮の大変形が加わった場合,その融着交絡部
には更に大きな変位が加わり交絡部にも変位やズレが生
じ,また交絡部の交差角が変化し,破壊され易い。
【0013】一方,破断伸度が200%を越えると,ク
ッシヨン材に同様な変位が加わった場合に交絡部のズレ
が起こり易く形態安定性,耐久性が悪化する。
【0014】本発明においては,上記の要件に加えてポ
リエステル系短繊維の単糸繊度,クッシヨン材の嵩密度
および厚みも重要である。
【0015】まず,その単糸繊度は2〜500デニー
ル,好ましくは4〜350デニールである。単糸繊度が
2デニール未満では,繊維の反発性が低くクッシヨン材
の密度が高くなり、その弾力性が低下する。また単糸繊
度が500デニールを越えると繊維集合体の形成性が悪
化し製造が困難になると同時に構成本数が少なくなっ
て、繊維の交絡部の接着点も少なくなり耐久性が劣りク
ッシヨン材の弾力性が発現しにくく繊維がほつれ易くな
る。
【0016】ここで用いられる繊維は混繊してもよく、
異なる繊維をシート状に積層状に重ね合わせてもよい。
繊維の断面形状は、円形、偏平、異形または中空のいず
れでもよい。
【0017】次ぎに,クッシヨン材の密度は0.005
〜0.10g/cm3 ,好ましくは0.01〜0.06g
/cm3 である。
【0018】この密度が0.005g/cm3 未満では反
発性が乏しく変形に対してもポリエステル系短繊維の構
成本数が少なすぎて繊維一本一本に歪みや応力がかかり
過ぎて変形しやすく耐久性が低くなる。
【0019】一方,この密度が0.10g/cm3 よりも
高くなると熱可塑性エラストマーが緊密に相互融着し表
面が緻密化を初め固い皮革状の様相やゴム成型物状の様
相を呈し,厚み方向に対する変形の自由度がなくなり弾
力性が低下しクッシヨン材として好ましくない。また通
気性も著しく小さくなり蒸れやすくなる。
【0020】さらにクッシヨン材は,厚み方向に圧縮さ
れて反発する材料であるから,性能を発揮するには,最
低5mm以上厚みをもつ成型体とすることが必要である。
【0021】本発明の好ましい態様においては,融着交
絡部の伸長弾性回復率が80%以上,特に80〜95%
であることが好ましい。
【0022】伸長弾性回復率が80%未満ではクッシヨ
ン材に応力や変位が加わった場合に変形に対する回復が
悪くなり繰り返し圧縮に対する形態安定性,耐久性が悪
化する。
【0023】本発明に使用されるポリエステル系短繊維
は通常のポリエチレンテレフタレート、ポリヘキサメチ
レンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレー
ト、ポリ―1,4―ジメチルシクロヘキサンテレフタレ
ート、ポリピバロラクトンまたはこれらの共重合エステ
ルからなる繊維あるいはこれらの成分からなるコンジュ
ゲート繊維等であってもよい。。
【0024】本発明において,熱可塑性エラストマー
は,加熱によりポリエステル系短繊維の交絡部の少なく
とも一部を融着させ,該ポリエステル系短繊維より低融
点であって融着処理によりポリエステル系短繊維の捲縮
を熱的にへたらせないものであることが必要であるが,
その融点はポリエステル系短繊維の融点より40℃以上
低い融点が好ましく,さらに好ましくは50℃以上低い
融点である。
【0025】ポリエステル系短繊維の融点より融点差が
40℃より少ないと熱処理加工温度が高くなるので,ポ
リエステル系短繊維の捲縮のへたりをひき起こし,また
ポリエステル系短繊維の力学的特性を低下させてしまう
ので好ましくない。また成型の際,収縮等のため所定の
形状に形成するのが困難となる。
【0026】この熱可塑性エラストマーバインダーの基
本的特性としては,破断伸度は500%以上が好まし
く,さらに好ましくは800%以上である。破断伸度が
低すぎるとクッシヨン材が圧縮され,その変形が交絡部
に及んだとき交絡部の結合が破壊され,元に戻らなくな
り弾力性の低下や形態の変化が起こり易くなる。
【0027】一方,熱可塑性エラストマーバインダーの
300%伸長応力は0.6kg/mm以下が好ましく,さら
に好ましくは0.4kg/mm以下である。この応力が大き
すぎるとバインダーが変形を吸収しにくくなり,クッシ
ヨン材が圧縮されたとき,その変形が交絡部の変化のみ
に収まらず,クッシヨン材の骨格を構成するポリエステ
ル系短繊維に歪みを与えてしまうようになり弾力性の低
下等をひきおこす。熱可塑性エラストマーバインダーの
300%伸長弾性回復率は60%以上が好ましく,さら
に好ましくは70%以上である。この伸長弾性回復率が
低いとクッシヨン材が圧縮され短繊維の交絡部の結合バ
インダーが変形したとき,元に戻りにくくなり弾力性低
下やクッシヨン材の変形が起こり易くなる。
【0028】前述のごとき破断伸度,伸長応力、伸長弾
性回復率、融点等の物性を満足する熱可塑性エラストマ
ーとしてはポリエステル系エラストマーが好ましい。
【0029】ポリエステル系エラストマーとしては,熱
可塑性ポリエステルをハードセグメントとし,ポリ(ア
ルキレンオキシド)グリコールをソフトセグメントとし
てなるポリエーテルポリエステルブロック共重合体,よ
り詳しくはテレフタール酸,イソフタール酸,ナフタレ
ン―2,6―ジカルボン酸,ナフタレン―2,7―ジカ
ルボン酸,ジフエニル―4,4′―ジカルボン酸,ジフ
エノキシエタンジカルボン酸,3―スルホイソフタル酸
ナトリウム等のごとき芳香族ジカルボン酸,1,4―シ
クロヘキサンジカルボン酸のごとき脂環族ジカルボン
酸,コハク酸,シュウ酸,アジピン酸,セバシン酸,ド
デカンジ酸,ダイマー酸のごとき脂肪族ジカルボン酸ま
たはこれらのエステル形成性誘導体などから選ばれたジ
カルボン酸の少なくとも一種,1,4ブタンジオール,
エチレングリコール,トリメチレングリコール,テトラ
メチレングリコール,ペンタメチレングリコール,ヘキ
サメチレングリコール,ネオペンチルグリコール,デカ
メチレングリコールのごとき脂肪族ジオール,1,1―
シクロヘキサンジメタノール,1,4―シクロヘキサン
ジメタノール,トリシクロデカンジメタノールのごとき
脂環族ジオールまたはこれらのエステル形成性誘導体な
どから選ばれたジオールの少なくとも一種および平均分
子量が約400〜5000のポリエチレングリコール,
ポリ(1,2―および1,3―プロピレンオキシド)グ
リコール,ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコー
ル,エチレンオキシドとプロピレンオキシドとの共重合
体,エチレンオキシドとテトラヒドロフランとの共重合
体などのポリ(アルキレンオキシド)グリコールのうち
の少くとも一種の三者からなるの共重合体である。
【0030】しかしながら,ポリエステル系短繊維との
接着性や温度特性,強度からポリブチレンテレフタレー
トをハードセグメントとし、ポリオキシブチレングリコ
ールをソフトセグメントとするブロック共重合ポリエー
テルポリエステルが好ましい。
【0031】このハードセグメントを構成するポリエス
テル部分は,テレフタール酸またはイソフタール酸また
はその組合せとブチレングリコール部分とからなるポリ
ブチレン系テレフタレートを主たる成分とする。
【0032】この酸成分の一部(通常30モル%以下)
をジカルボン酸成分やオキシカルボン酸成分で置換した
ポリエステル或いはグリコール成分の一部(通常30モ
ル%以下)をブチレングリコール成分以外のジオキシ成
分で置換したポリエステルであっても良い。
【0033】またソフトセグメントを構成するポリエー
テル部分は,ブチレングリコール成分以外のジオキシ成
分で置換したポリエーテルであっても良い。
【0034】また,各種安定剤,紫外線吸収剤,増粘分
岐剤,艶消剤,着色剤,その他各種の改良剤等も必要に
応じて任意に使用できる。
【0035】このポリエステル系エラストマーの重合度
は,固有粘度で0.8〜1.7さらに好ましくは0.9
〜1.5である。この固有粘度が低すぎるとポリエステ
ル系短繊維の交絡部を融着させても強度が弱く破壊され
やすい。また熱融着加工の時に溶融粘度が低くなり流れ
やすく斑になりやすい。一方,この溶融粘度が高すぎる
と交絡部に熱可塑性エラストマーが集まりにくくなり交
絡部が弱くなるので好ましくない。
【0036】本発明のクッシヨン材を製造する方法は,
ポリエステル系短繊維の交絡部の少なくとも一部を熱可
塑性エラストマーで熱融着一体化する方法であれば,ど
んな方法でもよい。例えばポリエステル系短繊維をカー
ドによりウエッブ化し熱可塑性エラストマーの粉体を上
方から落し,その後、熱処理する方法などがある。
【0037】しかしながら,更に短い工程で均質に性能
の良いクッシヨン材を製造するには、ポリエステル系短
繊維と熱可塑性エラストマーを含む繊維とが,混綿によ
り均一に混合されていることが重要である。そのために
は,熱可塑性エラストマーが少なくとも過半を覆う断面
を有する繊維を用いるのがよい。
【0038】それらの例としてはサイドバイサイドのバ
イメタル型,芯鞘型の複合繊維またはそれを偏心させた
偏心芯鞘型の複合繊維などがある。
【0039】このうち捲縮を発現させカード性を向上さ
せるためには,熱可塑性エラストマーとポリエステル系
ポリマー,特にポリエチレンテレフタレート,ポリブチ
レンテレフタレートのバイメタル型,偏心芯鞘型の複合
繊維が更に好ましい。
【0040】更に,ここで用いられる繊維は,1.5倍
以上延伸された繊維が好ましい。延伸を受けた繊維によ
り構成したクッシヨン材は,延伸されていない繊維を用
いたクッシヨン材に比べて弾力性に優れ,へたりも少な
い。
【0041】この理由は明らかではないが延伸を受け短
繊維化され弛緩状態になる過程で非晶部の緩和が起り結
晶部,非晶部が微分散,ランダム化し,より弾性の優れ
たポリマー構造になり,それが溶融固化後も維持されや
すいためと考えられる。
【0042】また,ここで用いられる熱可塑性エラスト
マー繊維は収縮が低いことが必要であり,熱処理された
繊維であることが好ましい。すなわち収縮が高いとポリ
エステルエラストマーが溶融するまでに著しく収縮して
しまいポリエステル系短繊維の交絡部を熱融着一体化す
る数が減るため,クッシヨン材の反発性が低下するの
で,より多量の熱可塑性エラストマーが必要となる。熱
処理の温度範囲は,40〜120℃の範囲が好ましい。
【0043】この際,ポリエステル系短繊維と熱可塑性
エラストマーを有する繊維とを混綿後,ポリエステル系
短繊維の融点より低く熱可塑性エラストマーの融点より
高い温度で処理し融着一体化する。この加工温度が低す
ぎると,ポリエステル系短繊維の交絡部にうまくポリマ
ーが流れて結合するということができなくなり,ポリエ
ステル系短繊維の交絡部を熱融着一体化する数が減り,
クッシヨン材の反発性が低下する。またこの加工温度が
高すぎると,熱可塑性エラストマー繊維の熱による変質
が生じ弾性の乏しいものや,変色の著しいものになる。
【0044】本発明において,クッシヨン材に適当な弾
力性を与えるにはポリエステル系短繊維単独のウエッブ
嵩高性は50cm3 /g以上が好ましい。弾力性,耐久性
の良いクッシヨン材とするためには、それらポリエステ
ル系短繊維の交絡部の少なくとも一部を固定する必要が
ある。それらを結合固定するバインダーは、クッシヨン
材が圧縮により変形されたとき交絡部のポリマーが小さ
い応力でよく伸び,繊維に歪みを与えず,破壊せず,除
重後回復することが必要である。これらの要求を満足す
るバインダーとして上述の熱可塑性エラストマーが最も
好適である。
【0045】そして,ポリエステル系短繊維の交絡部の
少なくとも一部を熱融着させる熱可塑性エラストマーの
重量比は,クッシヨン材の5〜40%が好ましく,さら
に好ましくは10〜30%である。
【0046】この重量比が低すぎると結合点の数が少な
すぎクッシヨン材が変形しやすくなったり弾力性や反発
性の低いものとなる。また結合点の数が少なすぎるため
に斑の原因になったり,結合点の破壊を起こしやすくな
るという問題がでてくる。
【0047】この重量比が高すぎると,骨格にあたるポ
リエステル系短繊維の構成本数が少なくなり,弾力性が
不足しクッシヨン材として好ましくない。
【0048】さらに,良好なクッシヨン性を発揮するた
めには,特開昭58―197312号公報や特開昭52
―85575号公報に記載のように熱可塑性エラストマ
―が緻密に相互融着していることがなく,表面を緻密化
しない適当な弾力性や反発性を持つ90%以上が空隙で
ある密度にすることが必要である。
【0049】
【発明の効果】本発明のクッシヨン材は,発泡ウレタン
フオームに比べて圧縮における初期の硬さがなく反発性
が大きく圧縮量にほぼ比例して大きくなるため底突き感
が極めて少なく,またポリエステル短繊維骨格により密
度が低く空気が通過するのに抵抗がないため蒸れる心配
もない。
【0050】また繰り返し圧縮に対する耐久性に関して
もポリエステル系短繊維の交絡部が破壊されにくく,変
形はしやすいが除重後原形に戻りやすい。また圧縮耐久
性はポリウレタン並みである。
【0051】製造方法に関しては,ポリエステル系短繊
維のウエッブを熱処理するだけの簡単で短い工程で均一
なクッシヨン材が得られ,しかも部分的に硬さを変える
ことも繊維の混率や構成あるいは密度を変えることによ
って簡単にできる。
【0052】従って,本発明のクッシヨン材は,クッシ
ヨン性,耐久性,安定性に優れ,通気性が高く蒸れにく
く,加工のムラができにくく,加工での多様化も図りや
すく,短い工程で製造しやすいクッシヨン材である。そ
の用途は各種のクッシヨン材,例えば家具,ベッド,寝
具,座席等のクッシヨンなどに好適である。
【0053】次ぎに実施例により本発明のクッシヨン材
について具体的に説明する。なお実施例における評価は
下記の方法に従った。
【0054】<ウエッブの嵩性>ローラーカードにより
ポリエステル系短繊維のみをウエッブ化し,重ね会わせ
て目付を1000g/m2 として切りだしたサンプルに
10g/cm2 の荷重を1分間かけ,1分後に0.5g/
cm2 の荷重下で厚みを測定し嵩性(cm3 /g)を算出し
た。
【0055】<融着交絡部の破断強度,破断伸度>クッ
シヨン材中において異なる2本の繊維が互いに交絡し融
着して交差角(交絡部の交差最狭角)が30度以上であ
る2本の繊維をカットしサンプリングを行い,融着点を
ほぼ中央にし,互いに融着して交差している異なる2本
の繊維を試料長2mmの間隔で引っ張り試験機のつかみ部
に取り付け2mm/min.のスピードで引っ張り,初荷
重0.3gをかけたときの伸びを緩みとして読取り,さ
らに試料を引っ張り,試料の融着部が切断されるまでの
最大荷重(g)およびそのときの伸び(mm)をを測定
し,次式により破断強度,破断伸度を算出した。サンプ
ルはランダムに20個サンプリングして,その平均を算
出した。
【0056】融着交絡部の破断強度=切断時の荷重/ク
ッシヨン材の単糸繊度 融着交絡部の破断伸度=(E2−E1)/(L+E1)
×100 E1;緩み(mm) E2;最大応力時の伸び(mm)
L;つかみ間隔(mm)
【0057】<融着交絡部の10%伸長弾性回復率>融
着交絡部の破断強度,破断伸度測定の場合と同様にサン
プリング,サンプル取り付けを行い初荷重0.3gを掛
けたときの試料長をL1とし2mm/min.で引っ張
る。試料長L1に対し10%伸長になるまで引っ張った
後(L2),直ちに同じスピードで除重し,除重した状
態で2分間放置後,再び同じスピードで破断するまで引
っ張る。
【0058】最初の初荷重0.3gを掛けたときの試料
長と再度引っ張った後,0.3gの荷重を掛けたときの
試料長L2との差から次式により融着交絡部の伸長弾性
回復率を算出した。サンプルはランダムに20個サンプ
リングしてその平均を算出した。
【0059】融着交絡部の10%伸長弾性回復率=(1
−L2/L1)×100
【0060】<クッシヨン材の厚みと密度>平板状に成
型されたクッシヨン材の目付(g/m2 )を測定し,
0.5g/cm2 の荷重下で厚み(cm)を測定し,密度
(g/cm3 )を算出した。
【0061】<熱可塑性エラストマーの物性測定用フイ
ルムの作成方法>熱可塑性エラストマーを300℃の窒
素雰囲気中で溶融,脱泡し,100℃でクリアランスが
0.5mmに設定された1組の金属ローラー間を20m/
min.で通して圧延し,厚み約0.5mmのフイルムを
得た。そのフイルムから縦方向に5mmの幅で長さが50
mm以上のサンプルを打ち抜いて熱可塑性エラストマーの
物性測定用フイルムとした。
【0062】<熱可塑性エラストマーの破断強度の測定
>物性測定用フイルムを試長50mmとし,引張スピード
を50m/min.として破断強度を測定した。
【0063】<熱可塑性エラストマーの300%伸長応
力の測定>物性測定用フイルムを試長50mmとし,引張
スピードを50m/min.として300%引張り,そ
のときの応力をサンプルの初期の断面積(厚み×幅)で
割り,算出した値を300%伸長応力(kg/mm)とし
た。
【0064】<熱可塑性エラストマーの300%伸長弾
性回復率の測定>物性測定用フイルムを試長50mmと
し,引張スピードを50m/min.として300%引
張り,その後,引張スピード50m/min.で元の零
点に戻し1分間放置後に再び引張スピード50m/mi
n.で引張った。初期の応力の立ち上りと放置後の立ち
上り(2g応力)から試料の緩み長さ(mm)を求め,伸
長量150mmに対する比率(%)を(1−緩み長さ/1
50)×100(%)により算出し,300%伸長弾性
回復率とした。
【0065】<熱可塑性エラストマーの固有粘度>熱可
塑性エラストマーをフエノールとテトラクロルエタンと
の等重量混合溶剤中,35℃で極限粘度を算出した。
【0066】<クッシヨン材の圧縮弾力性と圧縮耐久性
の測定>平板状に成型された密度0.035g/cm3
厚み5cmのクッシヨン材を断面積20cm2 の平坦な下面
を有する円柱ロッドで1cm圧縮しその応力(初期応力)
を測定し圧縮弾力性とした。測定後800g/cm2 の荷
重下で10秒間圧縮したのち,除重して5秒間放置を3
60回繰り返し,24時間後再び圧縮応力を測定した。
この初期応力に対する繰り返し圧縮後の応力の比率をク
ッシヨン材の圧縮耐久性とした。
【0067】
【実施例1】テレフタール酸とイソフタール酸とを80
/20に混合した酸成分とブチレングリコールとを重合
し,得られたポリブチレン系テレフタレート38%を更
にポリブチレングリコール(分子量2000)62%と
加熱反応させ,ブロック共重合ポリエーテルポリエステ
ルを得た。
【0068】この熱可塑性エラストマーの固有粘度は
1.0,融点は155℃,フイルムでの破断強度は15
00%,300%伸長応力は0.3kg/mm,300%伸
長弾性回復率は75%あった。
【0069】この熱可塑性エラストマーを鞘にポリエチ
レンテレフタレートを芯に,芯/鞘の重量比を50/5
0として,常法により偏心芯鞘型複合繊維に紡糸した。
【0070】得られた繊維を2.0倍に延伸し64mmに
切断した後,95℃の温水で熱処理し,低収縮化と捲縮
発現とをさせ乾燥後,油剤を付与した。ここで得られた
繊維の単糸繊度は6デニールであった。
【0071】この熱可塑性エラストマーを含む偏心芯鞘
型複合繊維40%と,常法により得られた単糸繊度6デ
ニール,繊維長64mmの中空断面ポリエチレンテレフタ
レート短繊維(ウエッブ嵩120cm3 /g)60%とを
カードにより混綿しウエッブを得た。
【0072】このウエッブを重ね,厚み5cm,密度0.
035g/cm3 になるように平板型の型にいれ200℃
で10分間熱処理をし,厚さ50mmの平板型のクッシヨ
ン材を得た(熱可塑性エラストマーの重量比は20%と
なる)。
【0073】以下の表1に,このクッシヨン材の特性を
示す。
【0074】
【表1】
【0075】このクッシヨン材を詳しく観察するとポリ
エステル系短繊維の交絡部が熱可塑性エラストマーによ
り融着一体化されていること,ポリエステル系短繊維と
熱可塑性エラストマーの芯の交絡部と同様にが熱可塑性
エラストマーにより融着一体化されていることが観察さ
れた。しかし密度が低いので熱可塑性エラストマーや繊
維が緊密に相互融着したり,表面も緻密化することはな
かった。
【0076】このときの融着交絡部の破断強度は1g/
d,融着交絡部の破断伸度は65%,融着交絡部の10
%伸長弾性回復率は93%であった。
【0077】従って,通気性は非常に優れていた。また
このクッシヨン材は,圧縮に対する初期の硬さもなく反
発性が高くクッシヨン性に優れ,圧縮弾力性は4kgと高
く,また圧縮耐久性も60%と高く,極めて理想的なク
ッシヨン材であった。
【0078】
【実施例2】実施例1で得られた熱可塑性エラストマー
を単独で紡糸した以外は,実施例1と同様に実施した。
ただし捲縮発現がほとんどないため,ポリエステル系短
繊維ウエッブを作成後,熱可塑性エラストマーの短繊維
を混合したのち再びカードでウエッブ化してクッシヨン
材を得た。
【0079】このクッシヨン材を詳しく観察すると,ポ
リエステル系短繊維の交絡部には熱可塑性エラストマー
により融着一体化された部分があるが,熱可塑性エラス
トマー相互が緊密に相互融着したり,表面が緻密化して
いるところはなかった。通気性は非常に優れていた。
【0080】このときの融着交絡部の破断強度は3g/
d,融着交絡部の破断伸度は85%,融着交絡部の10
%伸長弾性回復率は95%であった。
【0081】また,このクッシヨン材は圧縮に対して非
常にソフトに容易に圧縮されるが底突き感のないクッシ
ヨン性の良いもので,圧縮弾力性は2.5kgであり,圧
縮耐久性も60%と高いものであった。
【0082】
【比較例1】テレフタール酸とイソフタール酸とを60
/40に混合した酸成分とエチレングリコーとジエチレ
ングリコールとを85/15に混合したジオール成分と
から共重合ポリエステルを得た。このポリマーの固有粘
度は0.8,融点は明確でないが,100℃付近から軟
化が始まり150℃ではかなり流動する。このフイルム
の強度は実施例1と同程度であったが破断伸度は5%と
低く硬い感じのポリマーであった。
【0083】このポリマーを使うことと熱処理温度を1
60℃とすること以外は,実施例1と同様に実施した。
【0084】このときの融着交絡部の破断強度は0.2
g/d,融着交絡部の破断伸度は11%,融着交絡部の
10%伸長弾性回復率は70%であった。
【0085】得られたクッシヨン材のクッシヨン性は低
く,圧縮特性は硬く反発性がなかった。特に一度圧縮さ
れると2回目の圧縮では圧縮特性が明らかに低下してい
ることがはっきりわかる程であった。実際に圧縮耐久性
を調べてみると,20%であり圧縮耐久性に問題がある
クッシヨン材であった。
【0086】
【比較例2〜15】密度を0.12g/cm3 になるよう
にウエッブを型に入れて、熱処理する以外は実施例1と
同様に実施して得たクッシヨン材は(比較例2),密度
が高すぎるために熱可塑性エラストマー相互が緊密に相
互融着しており,また表面も緻密化を始めているため非
常に重く,また圧縮に対して非常に硬く,樹脂の固まり
の様相を呈しクッシヨン材としては使えないものであっ
た。
【0087】密度を0.004g/cm3 になるようにウ
エッブを型に入れて熱処理したものは,反発性が極めて
低く,均一なクッシヨン材が得られにくく,得られたク
ッシヨン材(比較例3)は圧縮弾力性が0.2kgと著し
く低いものであった。
【0088】一方,実施例1においてクッシヨン材の厚
みを4mmとしたものは,1枚では薄すぎてクッシヨン性
の感触が得られなかった(比較例4)。
【0089】また単糸繊度5デニールのポリエステル短
繊維(ウエッブ嵩48cm3 /g)を使った以外は実施例
1と同様に実施して得たクッシヨン材(比較例5)は圧
縮弾力性は0.6kgであり圧縮に対する反発性は極めて
低かった。
【0090】一方,単糸繊度600デニール,ウエッブ
嵩40cm3 /gのポリエステル短繊維を使った場合は
(比較例6),圧縮弾力性は2.3kgあり,圧縮に対す
る反発性はあったが,圧縮耐久性が38%と低く,摩擦
により繊維がほつれやすかった。
【0091】一方,実施例1のポリエステル短繊維19
%と熱可塑性エラストマーを含む偏心芯鞘型複合繊維8
1%とを用いて実施例1の方法でクッシヨン材(比較例
7)を得たが,硬く弾力性が乏しかった。
【0092】また実施例1のポリエステル短繊維92%
と熱可塑性エラストマーを含む偏心芯鞘型複合繊維8%
とを用いて実施例1の方法でクッシヨン材(比較例8)
を得たが,接着部が少なすぎて弾力性がなく綿状であ
り,好ましいものではなかった。
【0093】次ぎに実施例2の繊維を用いて同様に実施
したが,熱可塑性エラストマー繊維の混率が高い場合は
(比較例9)カードでうまくウエッブ化できなかった。
【0094】低混率(4%)の場合は(比較例10)比
較例8と同様,良い結果は得られなかった。
【0095】実施例1での熱処理温度を170℃とした
場合(比較例11),得られたクッシヨン材はポリエス
テル系短繊維の交絡部に熱可塑性エラストマーが集まら
ず,辛うじて熱融着しているだけで,融着交絡部の破断
強度は0.2g/dと低く,融着交絡部の破断伸度は1
3%,融着交絡部の10%伸長弾性回復率は80%であ
り,クッシヨン材ははがれやすく,得られたクッシヨン
材の圧縮耐久性は34%と低かった。
【0096】また,実施例1での熱処理温度を238℃
とした場合(比較例12),熱可塑性エラストマーが黄
変し弾性が少なく得られたクッシヨン材の圧縮に対する
反発が少なく好ましくないものであり,圧縮耐久性も3
8%と低かった。
【0097】また,熱可塑性エラストマーの固有粘度を
1.8に上げたポリマーを使って,実施例1と同様に実
施してクッシヨン材を得たが(比較例13),フイルム
の強度や破断伸度は高いにもかかわらず,融着交絡部の
破断強度は0.2g/dと低く,融着交絡部の破断伸度
は14%,融着交絡部の10%伸長弾性回復率は82%
であり,圧縮耐久性は45%と意外に低いものであっ
た。
【0098】また,熱可塑性エラストマーの固有粘度を
0・7と低くしたポリマーを使って,実施例1と同様に
実施してクッシヨン材を得たが(比較例14),フイル
ムの強度と共に破断伸度が975%と低くなり,300
%伸長弾性回復率も65%とやや低くなっているため
に,得られたクッシヨン材の圧縮耐久性は48%と低か
った。
【0099】一方,実施例1の偏心芯鞘型複合繊維のポ
リマーの組成を変えないで複合の形態を変え繊維の過半
をポリエステルが覆うようにした偏心複合繊維を使って
実施例1と同様に実施して得たクッシヨン材は(比較例
15),熱融着が弱くクッシヨン材の圧縮反発性が低
く,圧縮耐久性も27%と低かった。
【0100】
【比較例16〜19】テレフタール酸とイソフタール酸
との混率を変えて,ブチレングリコールと重合した。ま
たポリブチレングリコールの分子量,比率を変え各種の
ブロック共重合ポリエーテルポリエステルを得た。
【0101】このうちイソフタール酸を含まず,ポリブ
チレングリコールの分子量を下げ,融点が205℃であ
るブロック共重合ポリエーテルポリエステルを使って,
同様にしてクッシヨン材を得たが,圧縮弾性がやや硬
く,圧縮耐久性は41%と劣るクッシヨン材であった。
【0102】さらに,反応条件を変更してブロック共重
合ポリエーテルポリエステルを合成した。その物性は融
点164℃,破断伸度510%,300%伸長応力0.
58kg/mm,300%伸長弾性回復率42%のフイルム
物性を有するものであった。このブロック共重合ポリエ
ーテルポリエステルを用いて得たクッシヨン材の融着交
絡部の破断強度は0.6g/d,融着交絡部の破断伸度
は40%,融着交絡部の10%伸長弾性回復率は50%
であり,圧縮耐久性は33%と非常に低いものであっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】融着交絡部の電子顕微鏡写真。
【図2】融着交絡部の破断伸度が10%以下のクッシヨ
ン材に初期の厚みの75%の圧縮を加えたときの融着交
絡部の電子顕微鏡写真。
【図3】融着交絡部の破断強度が0.2g/d以下のク
ッシヨン材に初期の厚みの75%の圧縮を加えたときの
融着交絡部の電子顕微鏡写真。
【図4】本発明における融着交絡部を有するクッシヨン
材の電子顕微鏡写真。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維交絡点の少なくとも一部が熱可塑性エ
    ラストマーによって熱融着された融着交絡部を有するポ
    リエステル系短繊維集合体からなるクッシヨン材におい
    て、ポリエステル系短繊維の単糸繊度が2〜500デニ
    ール、融着交絡部の破断強度および破断伸度がそれぞれ
    0.3〜5g/dおよび15〜200%であり、他方,
    クッシヨン材の嵩密度が0.005〜0.10g/c
    m3 、厚みが5mm以上であることを特徴とするクッシヨ
    ン材。
  2. 【請求項2】融着交絡部の伸長弾性回復率が80%以上
    である請求項1のクッシヨン材。
  3. 【請求項3】融着交絡部がポリエステルの融点より40
    ℃以上低い熱可塑性エラストマーによって熱融着されて
    いる請求項1または2のクッシヨン材。
  4. 【請求項4】熱可塑性エラストマーの物性が,フイルム
    形状で測定して,破断伸度500%以上、300%伸長
    応力が0.8kg/mm以下、300%伸長弾性回復率が6
    0%以上である請求項3のクッシヨン材。
  5. 【請求項5】熱可塑性エラストマーが、ポリブチレンテ
    レフタレート系ポリエステルをハードセグメントとし、
    ポリオキシブチレン系ポリエーテルをソフトセグメント
    とするブロック共重合ポリエーテルポリエステルであ
    り、固有粘度が0.8〜1.7である請求項3または4
    のクッシヨン材。
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