JPH09172732A - 電力変換装置の制御装置 - Google Patents

電力変換装置の制御装置

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JPH09172732A
JPH09172732A JP32999195A JP32999195A JPH09172732A JP H09172732 A JPH09172732 A JP H09172732A JP 32999195 A JP32999195 A JP 32999195A JP 32999195 A JP32999195 A JP 32999195A JP H09172732 A JPH09172732 A JP H09172732A
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Hisataka Iio
尚隆 飯尾
Hajime Yamamoto
肇 山本
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、電源系統に地絡などの故障が発
生しても過電流を生ずることなく変換器の運転を継続で
きる電力変換装置の制御装置を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 交流電源1の線間電圧を相電圧に変換す
る手段57と、前記相電圧を三相から二相に変換する三
相二相変換手段58と、前記二相に変換した電圧から前
記交流電源電圧の位相を検出する位相検出手段74と、
前記電圧形変換器の出力電流を検出する手段68と、前
記出力電流を前記位相検出手段により検出した位相を用
いて前記交流電源の電圧ベクトルを基準とする座標軸上
に変換する座標変換手段70を具備し、該座標変換手段
により検出した有効電流分及び無効電流分を電流制御回
路59の入力値とすることを特徴とする電力変換装置の
制御装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、交流電源系統の
故障等により電源電圧波形が大幅に歪んだときも過電流
が発生することなく運転を継続できる電圧形の電力変換
装置の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図8は、従来から有る電力変換装置の主
回路構成図であり、本発明を適用出来るものでもある。
図8において、1は交流電源、2は第1の変圧器、3は
第2の変圧器、4は第1の変換器、5は第2の変換器、
6はコンデンサ、7は直流電源又は負荷である。又、8
〜19は第1の変換器4を構成するゲートターンオフサ
イリスタ(以下GTOと記す)、20〜31は各GTO
8〜19にそれぞれ逆並列に接続されるダイオード、3
2〜43は第2の変換器5を構成するGTO、44〜5
5は各GTO32〜43にそれぞれ逆並列に接続される
ダイオードである。
【0003】図9は、図8の電力変換装置を制御する従
来の実施例の制御回路の構成図である。図9において、
1は図8の交流電源に相当し、電圧形変換器及びその出
力側の変圧器は、図8の変換器4,5及び変圧器2,3
を示している。同様に、6,7は図8のコンデンサ6及
び直流電源又は負荷7に相当している。
【0004】又、56は3相交流電源1の各相の線間電
圧を検出する線間電圧検出器、65はフェーズロックド
ループ(PLL)で、交流電源1の電圧と位相が等し
く、電圧波形に含まれる歪みを除去した2相交流電圧及
び交流電源1の電圧位相値を発生する。59は電流制御
回路で、変換器4,5の出力電流を制御する。電流制御
回路59の入力値となる有効電流検出値66と無効電流
検出値67は、変換器4,5の出力電流を電流検出回路
68で検出し、三相→二相変換器69により二相に変換
した後、フェーズロックドループ65で算出した系統電
圧の位相値θを用いて、座標変換回路70で電圧ベクト
ルと同相の座標軸上の値に変換することにより求まる。
また、電流制御回路59の指令値として、有効電流指令
値72と無効電流指令値73が与えられる。71は座標
変換で、電流制御回路59の出力信号を、フェーズロッ
クドループ65で算出した位相値θを用いて、静止座標
系の二相の値に変換し、二相→極座標変換器61で二相
の値から振幅と位相角を算出する。62は三角波発生器
で、0°から360°に対応する三角波を発生する。6
3はクロスポイント検出器で、三角波と振幅の交点を検
出して変換器のGTOをオン・オフするパルス幅変調信
号を発生する。64はゲ―トパルス発生器で、電圧形変
換器を構成するGTOをオン・オフするゲートパルスを
発生する。即ち、二相→極座標変換器61と、三角波発
生器62と、クロスポイント検出器63でパルス幅変調
制御手段を構成している。
【0005】図10乃至図12は従来装置の作用を説明
するための波形図である。以下、図10乃至図12を参
照して従来技術を説明する。図10は交流電源1の電圧
の検出値から二相→極座標変換器61及び三角波発生器
62までの作用を表す波形図である。図において、
(1)は交流電源1のUV相線間電圧、(2)は交流電
源1のVW線間電圧、(3)は交流電源1のWU線間電
圧である。時刻t1 において、U相とV相の2線が地絡
してU相電圧とV相電圧が零になったと仮定している。
時刻t1 以降UV相間電圧(1)は零になり、VW相線
間電圧(2)とWU相線間電圧(3)は振幅が になる。(4)、(5)はフェーズロックドループ65
内で位相を検出するために使われる、交流電源1の三相
交流を二相で表わした信号である。フェーズロックドル
ープ65には、検出電圧の歪みを除去するために充分に
時定数の長いフィルタが挿入されているため、時刻t1
以降も二相信号(4),(5)はほとんど変化していな
い。(6)と(7)は電流制御回路59の出力信号であ
る。(8)は二相→極座標変換器61の振幅信号であ
る。(9)は三角波発生器62の出力で、二相→極座標
変換器61の位相角信号を三角波に変換した信号であ
る。(10)は変換器4,5のUV相電圧、(11)は
交流電源1のU相電流である。
【0006】二相→極座標変換器61及び三角波発生器
62から変換器4,5までの作用について説明する。図
11において、三角波発生器62の出力(9)と二相→
極座標変換器61の振幅出力(8)をクロスポイント検
出器63で比較し、(8)が(9)より大きい範囲で変
換器4のGTO8とGTO15とをオンすると変圧器2
の2次U相巻線に正の直流電圧が加わる。次に、(8)
が(9)より小さくなったことを検出してGTO8をオ
フしてGTO14をオンすれば変圧器2の2次U相巻線
に加わる電圧は零となる。つぎに、位相角が180°の
範囲で(8)が(9)より大きくなったときGTO15
をオフしてGTO9をオンずれば変圧器2の2次U相巻
線に負の直流電圧が加わる。以下同様にしてGTO8,
9,14,15をオン・オフ制御すれば変圧器2の2次
U相巻線の波形波は(12)に示す波形となる。(1
3)は変換器5のU相出力電圧で、この電圧は変圧器3
の2次U相巻線に加わる。(13)は、(12)より3
0°位相の遅れた図示してない三角波と振幅の交点によ
りGTO32,33,38,39を同様にオン・オフ制
御することにより得られる。変圧器3の1次巻線は千鳥
結線とする。すなわち、U相巻線はU相2巻線に結合し
た巻数比 の巻線と、V相2巻線に負極性で結合した巻数比 の巻線を直列に接続して構成される。(14)は変圧器
3のU相2次巻線に結合したU相1次巻線に誘起される
電圧で(13)の の電圧である。同様に、(15)は変圧器3のV相2次
巻線に負極性で結合したU相1次巻線に誘起される電圧
である。変圧器2のU相1次巻線には(12)に等しい
電圧が誘起される。したがって、変圧器2と変圧器3の
U相1次巻線に誘起される電圧の和は(12)と(1
4)と(15)の和となりこれを(16)に示す。(1
6)は変換器4,5の出力電圧を変圧器2,3で合成し
た電圧でありこれをU相変換器電圧とする。同様に、
(17)はV相変換器電圧である。(10)はU相変換
器電圧(16)とV相変換器電圧(17)の差のUV相
変換器電圧である。(18)は交流電源1のUV相電圧
である。このUV相変換器電圧(10)とUV相電源電
圧(18)の差と変圧器2,3のインピーダンスの関係
からU相電流(11)が流れる。
【0007】図12は交流電源1の電圧と、変換器4,
5の電圧と、交流電源1に流れる電流の関係を表した波
形図で、(18)はUV相電源電圧、(20)はVW相
電源電圧、(22)はWU相電源電圧、(10)はUV
相変換器電圧、(19)はVW相変換器電圧、(21)
はWU相変換器電圧、(11)はU相電流、(23)は
V相電流、(24)はW相電流である。時刻t1 におい
て、U相とV相の2線が地絡してU相電圧とV相電圧が
が零になると、UV相電源電圧(18)は零になり、V
W相電源電圧(20)とWU相電源電圧(22)は振幅
が、 になる。変換器の出力電圧(10),(19),(2
1)はこの電圧の急変に充分に追従できずU相電流(1
1)、V相電流(23),W相電流(24)は過電流と
なっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、従
来の電力変換装置の制御装置は、交流電源1の電圧を検
出してこれをフェーズロックドループ65に供給して交
流電源1の歪みを低減しこの歪みの少い交流電圧を基準
にして位相を算出し、変換器4,5の出力電圧を制御し
ていた。したがって、電源系統に地絡等の故障が発生す
ると、フェーズロックドループ内の時定数の大きいフィ
ルタの影響で、系統位相を瞬時に検出することができ
ず、電圧の急変によって生じる過電流を抑制できず、変
換器の運転を継続することができなかった。
【0009】本発明は、電源系統に地絡などの故障が発
生しても、系統の位相を瞬時に検出することにより、過
電流を生ずることなく変換器の運転を継続できる電力変
換装置の制御装置を提供することを目的とする。
【0010】また、系統の短絡容量が小さい等、不安定
な系統条件下において変換器が発生する高調波を抑制
し、高調波を原因とする位相変動による制御を防止でき
る電力変換装置の制御装置を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明の請求項1の電力変換装置の制御装置は、交流
電源と、直流電圧をスイッチング制御して交流電圧に変
換する電圧形変換器と、この電圧形変換器の交流出力を
変圧器を介して前記交流電源に接続して成る電力変換装
置において、交流電源の線間電圧を検出する手段と、検
出した交流電源の線間電圧を相電圧に変換する手段と、
前記相電圧を三相から二相に変換する三相→二相変換手
段と、前記二相に変換した電圧から前記交流電源電圧の
位相を検出する位相検出手段と、前記電圧形変換器の出
力電流を検出する手段と、前記出力電流を前記位相検出
手段により検出した位相を用いて前記交流電源の電圧ベ
クトルを基準とする座標軸上に変換する座標変換手段を
具備し、該座標変換手段により検出した有効電流分及び
無効電流分を電流制御回路の入力値とすることを特徴と
するものである。
【0012】また、前記目的を達成するために本発明の
請求項2の電力変換装置の制御装置は、請求項1に記載
の電力変換装置の制御装置において、前記電圧形変換器
が発生する高調波を算出する高調波演算手段と、該高調
波演算手段の算出と、前記相電圧により前記電圧形変換
器が発生する高調波を低減させる高調波補償手段を設
け、該高調波補償手段の出力を前記三相→二相変換手段
の入力値とすることを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面を参照して説
明する。図8は本発明が適用できる主回路の構成図であ
る。図8において、1〜55は従来の技術の説明で述べ
たものと同一であるので説明は省略する。
【0014】図1は請求項1に記載の発明に係る電力変
換装置の制御装置の第1の実施の形態を示す構成図であ
る。図1は、図9に示すフィーズロックドループ65に
代えて、線間電圧検出器56の出力である線間電圧を相
電圧に変換するための線間電圧→相電圧変換器57、こ
の線間電圧→相電圧変換器57の出力信号である相電圧
を二相信号に変換する三相→二相変換器58を設け、三
相→二相変換器58の出力である二相信号から、交流電
源の相電圧の位相を検出する位相演算回路74を設け
る。更に、電圧形変換器の出力電流を検出する電流検出
器68の出力値を二相に変換する三相→二相変換器69
と、位相演算回路74の出力信号である位相により、三
相→二相変換器69の出力信号である二相の電流を交流
電源の電圧ベクトルを基準とする座標軸上に変換する座
標変換回路70を設ける。座標変換回路70の出力値で
ある有効電流検出値66と無効電流検出値67は電流制
御回路59の入力信号とし、別に、有効電流指令値72
及び無効電流指令値73を電流制御回路59の入力指令
信号とする。電流制御回路59の出力信号を位相演算回
路74の出力信号である位相により、静止座標系の二相
信号に変換する座標変換回路71を設ける。二相→極座
標変換61からゲートパルス発生までは従来の技術と同
様である。
【0015】次に前述の構成から成る請求項1に記載の
発明の作用を説明する。図2乃至図4は、請求項1に記
載の発明の作用を表す波形図である。図2において、
(1)は交流電源1のUV相線間電圧、(2)は交流電
源1のVW相線間電圧、(3)は交流電源1のWU相線
間電圧である。時刻t1 においてU相とV相の2線が地
絡してU相電圧とV相電圧が零になったと仮定してい
る。時刻t1 以降UV相線間電圧(1)は零になり、V
W相線間電圧(2)とWU相線間電圧(3)は振幅が、 になる。線間電圧検出器56はUV相線間電圧(1)と
VW相線間電圧(2)とWU相線間電圧(3)を検出し
その出力電圧をVUV,VVW,VWUとする。線間電
圧→相電圧変換器57は下式の演算を行い相電圧に比例
したVU,VV,VWを出力する。
【0016】
【数1】VU=2×VUV+VVW VV=2×VVW+VWU VW=2×VWU+VUV 三相→二相変換器58は下式の演算を行いVU,VV,
VWを直交AB座標の二相信号VA,VBに変換する。
ただしA軸をU相方向にとりB軸はA軸より90°遅れ
た軸とする。
【0017】
【数2】VA=VU−(V+W)÷2 (4)と(5)は三相→二相変換器58の出力に得られ
るVAとVBの波形である。これは線間電圧波形が
(1),(2),(3)の三相交流を二相の交流に変換
したもので、時刻t1 以降も電源電圧の歪みがそのまま
再現される。
【0018】電流検出回路68は電圧形変換器が出力す
る相電流IU、IV、IWを検出し、三相→二相変換器
69はIU、IV、IWを直交AB座標の二相信号I
A、IBに変換する。ただしA軸をU相方向にとりB軸
はA軸より90°遅れた軸とする。
【0019】
【数3】IA=IU−(IV+IW)÷2 位相演算回路74では三相→二相変換器58の出力に得
られるVA、VBの値より下記演算によって、交流電源
1の相電圧VUの位相THを検出する。
【0020】
【数4】 VBが負でVBが−(VAの絶対値)より小さいとき TH=tan-1(−VA/VB)−90° VAが正でVAが(VBの絶対値)より大きいとき TH=tan-1(VB/VA) VBが正でVBが(VAの絶対値)より大きいとき TH=tan-1(−VA/VB)+90° VAが負でVAが−(VBの絶対値)より小さいとき TH=tan-1(VB/VA)+180° 位相演算回路74で演算した位相THを用いて、座標変
換70では、前記二相変換したIA、IBを交流電源の
相電圧ベクトルを基準とする座標軸上に変換する。変換
式は下記となる。
【0021】
【数5】 Id=IA×cos(TH)+IB×sin(TH) Iq=−IA×cos(TH)+IB×cos(TH) 上記変換式によりIdは無効電流検出値66、Iqは有
効電流検出値67となる。上記、無効電流検出値66と
有効電流検出値67及び、無効電流指令値72、有効電
流指令値73を電流制御回路59の入力値とし、電流制
御による出力信号をVd、Vqとすると、Vd、Vqは
交流電源の変動に瞬時に追従する応答を得ることができ
る。本発明は瞬時位相検出手段による無効電流Idと有
効電流Iqの信号に基づいて変換器4、5の出力電圧を
制御するのが特徴である。Vd、Vqは位相演算回路7
4の出力信号である位相角信号THを用いて座標変換回
路71によって下式の演算が行われ、静止座標系の二相
信号VA’、VB’に変換される。
【0022】
【数6】 VA’=Vd×cos(−TH)+Vq×sin(−TH) VB’=−Vd×cos(−TH)+Vq×cos(−TH) 二相→極座標変換器61は下式の演算により、VA’、
VB’を振幅信号RAと位相角信号TH’に変換する。
位相角信号TH’に関しては、前記の位相角信号THを
求める手段と同様である。振幅信号RAは次式で算出す
る。
【0023】
【数7】 (8)は二相→極座標変換器61の振幅信号RAであ
る。三角波発生器62は下式の演算を行い、位相角信号
TH’を三角波信号TRIに変換する。
【0024】
【数8】 TR’が0°より大きく180°より小さいとき、 TRI=1−TH’÷90° TR’が180°より大きく360°より小さいとき、 TRI=−3+TH’÷90° (9)は三角波発生器62の出力信号RTIである。
(10)は変換器4,5のUV相電圧、(11)は交流
電源(1)のU相電流である。
【0025】図3は二相→極座標変換器61及び三角波
発生器62から変換器4,5までの作用を表す波形図で
ある。図において、(8),(9),(10),(1
1)は図2の同一記号と同一である。(12)は変換器
4のU相出力電圧である。三角波発生器62の出力
(9)と二相→極座標変換器61の振幅出力(8)をク
ロスポイント検出器63で比較し、(8)が(9)より
大きい範囲で変換器4のGTO8とGTO15をオンす
ると変圧器2の2次U相巻線に正の直流電圧が加わる。
次に、(8)が(9)より小さくなったことを検出して
GTO8をオフしてGTO14をオンすれば変圧器2の
2次U相巻線に加わる電圧は零となる。
【0026】次に、位相角が180°から360°の範
囲で(8)が(9)より大きくなったときGTO15を
オフしてGTO9をオンすれば変圧器2の2次U相巻線
に負の直流電圧が加わる。以下同様にしてGTO8,
9,14,15をオン・オフ制御すれば変圧器2の2次
U相巻線には(12)に示す波形の電圧が加わる。以下
(13),(14),(15)の波形の説明、及び(1
6),(17),(10)の波形を合成する説明は、図
11で説明した従来技術と同一であるから説明を省略す
る。(18)は交流電源1のUV相電圧である。このU
V相変換器電圧(10)とUV相電源電圧(18)の差
と変圧器2,3のインピーダンスの関係からU相電流
(11)が流れる。
【0027】図4は交流電源1の電圧と、変圧器4,5
の電圧と、交流電源1に流れる電流の関係を表した波形
図である。(18)はUV相電源電圧、(20)はVW
相電源電圧、(22)はWU相電源電圧、(10)はU
V相変換器電圧、(19)はVW相変換器電圧、(2
1)はWU相変換器電圧、(11)はU相電流、(2
3)はV相電流、(24)はW相電流である。時刻t1
において、U相とV相の2線が地絡してU相電圧とV相
電圧が零になると、UV相電源電圧(18)は零になり
VW相電源電圧(20)とWU相電源電圧(22)は振
幅が、 になる。変換器の出力電圧(10),(19)(21)
はこの電圧の急変に追従して変化するためU相電流(1
1)、V相電流(23)、W相電流(24)はあまり影
響を受けず過電流となることなく運転を継続できる。
【0028】図5は請求項2に記載の発明に係る電力変
換装置の制御装置の第2の実施の形態を示す構成図であ
る。図5は、図9に示すフェーズロックドループ65に
代えて、線間電圧検出器56の出力である線間電圧を相
電圧に変換するための線間電圧→相電圧変換器57を設
け、線間電圧→相電圧変換器57の出力信号に含まれる
高調波を抑制するための高調波補償回路76を設ける。
高調波補償回路76の出力信号を二相信号に変換する三
相→二相変換器58を設け、三相→二相変換器58の出
力である二相信号から、交流電源の相電圧の位相を検出
する位相演算回路74を設ける。一方、電圧形変換器の
出力電流を検出する電流検出器68の出力値を二相に変
換する三相→二相変換器69と、位相演算回路74の出
力である位相角信号を用いて、三相→二相変換器69の
出力である二相の電流を交流電源の電圧ベクトルを基準
とする座標軸上に変換する座標変換回路70を設ける。
座標変換回路70の出力値である有効電流検出値66と
無効電流検出値67は電流制御回路59の入力値とし、
別に、有効電流指令値72および無効電流指令値73を
電流制御回路59の入力指令値とする。電流制御回路5
9の出力信号を位相演算回路74の出力信号である位相
角信号を用いて、静止座標系の二相信号に変換する座標
変換回路71を設ける。座標変換回路71の出力信号を
入力値とする二相→極座標変換器61からゲートパルス
発生までの構成は従来の技術と同様である。
【0029】電圧形変換器が発生する高調波電圧を演算
する手段として、電圧形変換器4、5の出力電圧を、直
流電圧とスイッチング信号により求める高調波演算回路
75を設ける。高調波演算回路75の出力信号は前記高
調波補償回路76の入力値とする。
【0030】図6は、請求項2に記載の発明の作用を表
す波形図である。ただし、本実施例に示す波形は、高調
波補償による効果をわかりやすく示すために、系統条件
の厳しい状態における波形をとりあげており、前記従来
の技術および第1の実施形態に示す波形とは、系統条
件、故障箇所等が異なるものである。
【0031】図6において、(25)は交流系統のUV
相線間電圧、(26)は交流系統のVW相線間電圧、
(27)は交流系統のWU相線間電圧、そして(28)
は変圧器2次側(変換器側)のUV相線間電圧である。
時刻t1 においてV相とW相の2線が地絡したと仮定し
ている。時刻t1 以降VW相線間電圧(26)が大きく
低下しており、変圧器1次側UV相線間電圧(28)が
振動的になっている。線間電圧検出器56はUV相線間
電圧(25)とVW相線間電圧(26)とWU相線間電
圧(27)を検出しその出力電圧をVUV、VVW、V
WUとする。線間電圧→相電圧変換器57は下式の演算
を行い相電圧に比例したVU、VV、VWを出力する。
【0032】
【数9】VU=2×VUV+VVW VV=2×VVW+VWU VW=2×VWU+VUV 一方、高調波演算回路75は電圧形変換器3、4が発生
する電圧VU’、VV’、VW’を、変換器のGTOの
スイッチング状態と直流電圧VDCの値から演算する。
例えば、図8の変換器5については、U相に着目すると
GTO8とGTO15がオンになったとき、
【0033】
【数10】VU’=VDC×1 GTO9とGTO14がオンになったとき VU’=VDC×−1 すべてオフの場合 VU’=0 となる。
【0034】高調波補償回路76では、系統のインピー
ダンスXLと変圧器のインピーダンスXTの値を用い
て、下式の高調波補償演算を行う。これは変換器が発生
する高調波を打ち消すために、変換器が更に大きい高調
波電圧を発生する正帰還のル―プゲインを下げる演算を
している。
【0035】
【数11】 VU”=[VU×(XT+XL)−VU’×XL]/XT VV”=[VV×(XT+XL)−VV’×XL]/XT VW”=[VW×(XT+XL)−VW’×XL]/XT 三相→二相変換器58は下式の演算を行い、高調波補償
後の電圧VU”、VV”、VW”を直交AB座標の二相
信号VA,VBに変換する。ただしA軸をU相方向にと
りB軸はA軸より90°遅れた軸とする。
【0036】
【数12】VA=VU−(VV+VW)÷2 電流検出器68は電圧形変換器が出力する相電流IU、
IV、IWを検出し、三相→二相変換器69はIU、I
V、IWを直交AB座標の二相信号IA、IBに変換す
る。ただしA軸をU相方向にとりB軸はA軸より90°
遅れた軸とする。
【0037】
【数13】IA=IU−(IV+IW)÷2 位相演算回路74では三相→二相変換器58の出力に得
られるVA、VBの値より下記演算によって、位相角信
号THを検出する。
【0038】
【数14】 VBが負でVBが−(VAの絶対値)より小さいとき TH=tan-1(−VA/VB)−90° VAが正でVAが(VBの絶対値)より大きいとき TH=tan-1(VB/VA) VBが正でVBが(VAの絶対値)より大きいとき TH=tan-1(−VA/VB)+90° VAが負でVAが−(VBの絶対値)より小さいとき TH=tan-1(VB/VA)+180° 位相演算回路74で演算した位相THを用いて、座標変
換回路70では、前記二相変換したIA、IBを交流電
源の相電圧ベクトルを基準とする座標軸上に変換する。
変換式は下記となる。
【0039】
【数15】 Id=IA×cos(TH)+IB×sin(TH) Iq=−IA×cos(TH)+IB×cos(TH) 上記変換式によりは無効電流検出値66、有効電流検出
値67となる。上記、無効電流検出値66と有効電流検
出値67及び、無効電流指令値72、有効電流指令値7
3を電流制御回路59の入力値とし、電流制御による出
力信号をVd、Vqとすると、Vd、Vqは交流電源の
変動に瞬時に追従する応答を得ることができる。Vd、
Vqは位相演算回路74の出力信号である位相角信号T
Hを用いて座標変換回路71によって下式の演算が行わ
れ、静止座標系の二相信号VA’、VB’に変換され
る。
【0040】
【数16】 VA’=Vd×cos(−TH)+Vq×sin(−TH) VB’=−Vd×cos(−TH)+Vq×cos(−TH) 二相→極座標変換器61は下式の演算により、VA’、
VB’を振幅信号RAと位相角信号TH’に変換する。
位相角信号TH’に関しては、前記の位相角信号THを
求める手段と同様である。振幅信号RAは次式で算出す
る。
【0041】
【数17】 三角波発生器62は下式の演算を行い、位相角信号T
H’を三角波信号TRIに変換する。
【0042】
【数18】 TR’が0°より大きく180°より小さいとき、 TRI=1−TH’÷90° TR’が180°より大きく360°より小さいとき、 TRI=−3+TH’÷90° 次に、二相→極座標変換器61及び三角波発生器62か
ら変換器4,5までの作用について説明する。
【0043】三角波発生器62の出力信号と二相→極座
標変換器61の振幅出力をクロスポイント検出器63で
比較し、振幅出力が三角波発生器62の出力信号より大
きい範囲で変換器4のGTO8とGTO15をオンする
と変圧器2の2次U相巻線に正の直流電圧が加わる。次
に、振幅出力が三角波発生器62の出力信号より小さく
なったことを検出してGTO8をオフしてGTO14を
オンすれば変圧器2の2次U相巻線に加わる電圧は零と
なる。
【0044】次に、位相角が180°から360°の範
囲で振幅信号が三角波発生器62の出力信号より大きく
なったときGTO15をオフしてGTO9をオンすれば
変圧器2の2次U相巻線に負の直流電圧が加わる。以下
同様にしてGTO8,9,14,15をオン・オフ制御
すれば変圧器2の2次巻線に電圧が発生する。
【0045】交流電源1の電圧と、変換器出力電圧と、
交流電源に流れる電流の関係を表した波形図を高調波補
償を行った場合(本実施例)については図6に、高調波
補償を行わない場合(第1の実施例)については図7に
示す。
【0046】図において、(25)はUV相電源電圧、
(26)はVW相電源電圧、(27)はWU相電源電
圧、(28)はUV相変換器電圧を示し、(29)はU
相電流、(30)はV相電流、(31)はW相電流であ
る。時刻t1 において、V相とW相の2線が地絡する
と、VW相電源電圧(26)が大きく低下する。変換器
の出力電圧(28)はこの電圧の急変に追従して変化す
るためU相電流(29)、V相電流(30)、W相電流
(31)はあまり影響を受けず過電流となることなく運
転を継続できる。また高調波補償を行っている本実施例
では、高調波補償を行っていない第1の実施例と比較し
て、変換器出力電圧(26)、及び出力電流(29)、
(30)、(31)の高調波が抑制されている。尚、本
発明は、電圧形変換器を図1の変換器に限定するのでは
なく、更に多重化した変換器或いは多重化しない変換器
にも適用できるものである。
【0047】
【発明の効果】以上述べたよに請求項1の発明によれ
ば、電源系統に故障があって電源電圧が大幅に歪んでも
瞬時ベクトルによる高速な位相検出を行うことにより、
電流制御で過電流を抑制することができるので、電圧形
変換器の運転を継続でき、運転の停止により重大な損害
を発生するシステムに適用すると特に大きい効果を得る
ことができる。
【0048】又、請求項3の発明によにれば、請求項1
の発明の効果に加え、系統の短絡容量が小さい等、不安
定な系統条件の下において発生する高調波電圧を抑制す
ることができ、高調波を原因とする検出位相の変動によ
る制御を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に記載の発明の一実施例を示す電力変
換装置の制御装置のブロック構成図。
【図2】請求項1に記載の本発明の作用を説明するため
の波形図。
【図3】請求項1に記載の本発明の作用を説明するため
の波形図。
【図4】請求項1に記載の本発明の作用を説明するため
の波形図。
【図5】請求項2に記載の発明の一実施例を示す電力変
換装置の制御装置のブロック構成図。
【図6】請求項2に記載の本発明の作用を説明するため
の波形図。
【図7】請求項2に記載の本発明の作用を説明するため
の波形図。
【図8】本発明が適用出来る従来の電力変換装置の主回
路構成図。
【図9】従来の電力変換装置の制御装置のブロック構成
図。
【図10】従来の電力変換装置の制御装置の動作を説明
するための波形図。
【図11】従来の電力変換装置の制御装置の動作を説明
するための波形図。
【図12】従来の電力変換装置の制御装置の動作を説明
するための波形図。
【符号の説明】
1 …交流電源 2,3 …
変圧器 4,5 …変換器 6 …
コンデンサ 7 …直流電源または負荷 8〜19 …
GTO 20〜31…ダイオード 32〜43…
GTO 44〜55…ダイオード 56 …
線間電圧検出器 57 …線間電圧→相電圧変換器 58 …
三相→二相変換器 59 …電流制御回路 61 …
二相→極座標変換器 62 …三角波発生器 63 …
クロスポイント検出器 64 …ゲートパルス発生器 65 …
フェーズロックドループ 66 …無効電流検出値 67 …
有効電流検出値 69 …三相→二相変換器 70 …
座標変換回路 71 …座標変換回路 72 …
無効電流指令値 73 …有効電流指令値 74 …
位相演算回路 75 …高調波演算回路 76 …
高調波演算回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H02M 7/217 8726−5H H02M 7/217

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電源と、直流電圧をスイッチング制
    御して交流電圧に変換する電圧形変換器と、この電圧形
    変換器の交流出力を変圧器を介して前記交流電源に接続
    して成る電力変換装置において、交流電源の線間電圧を
    検出する手段と、検出した交流電源の線間電圧を相電圧
    に変換する手段と、前記相電圧を三相から二相に変換す
    る三相二相変換手段と、前記二相に変換した電圧から前
    記交流電源電圧の位相を検出する位相検出手段と、前記
    電圧形変換器の出力電流を検出する手段と、前記出力電
    流を前記位相検出手段により検出した位相を用いて前記
    交流電源の電圧ベクトルを基準とする座標軸上に変換す
    る座標変換手段を具備し、該座標変換手段により検出し
    た有効電流分及び無効電流分を電流制御回路の入力値と
    することを特徴とする電力変換装置の制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電力変換装置の制御装
    置において、前記電圧形変換器が発生する高調波を算出
    する高調波演算手段と、該高調波演算手段の算出と、前
    記相電圧により前記電圧形変換器が発生する高調波を低
    減させる高調波補償手段を設け、該高調波補償手段の出
    力を前記三相二相変換手段の入力値とすることを特徴と
    する電力変換装置の制御装置。
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