JPH09172296A - 部品供給装置及び方法 - Google Patents

部品供給装置及び方法

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JPH09172296A
JPH09172296A JP7348263A JP34826395A JPH09172296A JP H09172296 A JPH09172296 A JP H09172296A JP 7348263 A JP7348263 A JP 7348263A JP 34826395 A JP34826395 A JP 34826395A JP H09172296 A JPH09172296 A JP H09172296A
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JP
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small chamber
work
piece
push
works
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JP7348263A
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Inventor
Choji Watanabe
長次 渡辺
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成でチップ状のワークの向きを揃え
て確実に供給することができるようにした部品供給方法
及びその装置を提供する。 【解決手段】 チップ状のワーク101が投入される口
を有した第1の小室54と、ワーク101を定められた
方向に向けて受け入れる第2の小室55とを有してなる
部品貯蔵部内に、第2の小室55の下側より第2の小室
55内を通って第1の小室54内まで突き出して上下動
される、上端に傾斜面54aを有する板状の押し上げ片
64と、この押し上げ片64と一体的に移動されて、前
記第1の小室54の下面より第1の小室54内に突き出
してワーク101を押し上げる押し上げ補助片64bと
をそれぞれ突き出させて部品貯蔵部内のワークの重なり
をほぐしながら排出するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、投入されて来るチップ
状の部品を整列させて実装機に誘導供給するための部品
供給装置及び方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、プリント配線板上にチップ状の
部品を実装する場合、真空吸着等でチップ状の部品(ワ
ーク)を1個づつ取り上げ、これをプリント配線板上に
配置させて実装する方法が採られている。この方法で
は、チップ状の部品を真空吸着等でチャックするとき
に、その向きを揃えて、如何に正確に取り上げ、プリン
ト配線板上に配置することができるかが、生産性に大き
く影響することになる。そこで、エアチャック等で真空
吸着して取り上げる前に、部品を一度整列させて供給す
る方法(いわゆるパーツハンドリング)が行われてい
る。
【0003】この部品供給方法としては、(1)マガジ
ン内に部品を予め整列させて格納しておき1つづつ順次
取り出す箱状マガジンフィーダー、孔や溝を設けて配置
しておき1つづつ順次取り出すパーツトレイ、部品をテ
ープ等のメディアに予め配列しておき、これをコイル状
に巻いて供給するテープ,コイル,フープ式等を用いた
配列供給方法と、(2)ランダムにバラ積みされた部品
を整列し供給するバラ積み式部品自動供給方法等があ
る。
【0004】また、バラ積み式部品自動供給方法の中に
も色々と形式があり、そのうちの一つとしてホッパ内に
部品に適合した筒を設けておき、ホッパまたは筒を上下
方向に往復動させると、部品が筒の中に順次取り出され
て行く構造になっているものがある。これは例えば特開
昭55−151340号公報で見ることができる。この
ような構造では、筒がピン状に形成されていて、しかも
部品に適合した細い形状になっているので、筒の往復移
動ではホッパ内の攪拌が行われずにブリッジ現象が生
じ、部品の詰まりを起こし易く、安定した供給がし難
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
のホッパを使用したバラ積み式部品自動供給方法では、
ホッパ内におけるワークの撹拌を如何に行ってブリッジ
現象を無くすかが重要である。そこで、ホッパ内におけ
るブリッジ現象を無くす方法として、従来ではホッパ内
にエアをブローして強制的に攪拌したり、あるいは振動
を与えてブリッジを崩し、部品詰まりを無くすようにし
ている。しかしながら、この種の方法では、ブロー構造
や振動器等が必要となり、構造が大型化し、また構造も
複雑化すると言う問題点があった。さらに、部品詰まり
が生じている状態で、ホッパまたは筒を上下動させる
と、部品に無理な力が加わり、部品に傷を付けてダメー
ジを与えることも少なくなかった。
【0006】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであり、その目的は簡単な構成でチップ状のワークの
向きを揃えて確実に供給することができるようにした部
品供給装置及び方法を提供することにある。さらに、他
の目的は、以下に説明する内容の中で順次明らかにして
行く。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する部品
供給装置として本発明は、チップ状のワークを整列させ
て実装機に誘導供給する部品供給装置において、前記ワ
ークが投入される口を有した第1の小室と、前記ワーク
の最小厚みに略対応した奥行きを有して前記第1の小室
の下に連通して設けられ、前記ワークを定められた方向
に向けて受け入れる第2の小室と、前記第2の小室の下
側より前記第2の小室内を通って前記第1の小室内まで
突き出して上下動される、上端に傾斜面を有する板状の
押し上げ片と、前記押し上げ片と一体的に移動されて、
前記第1の小室の下面より前記第1の小室内に突き出し
て前記ワークを押し上げる押し上げ補助片と、一端側の
開口が前記押し上げ片の側方に隣接して設けられ、他端
側の開口が下方に位置して設けられている部品ガイド導
出路と、前記押し上げ片を上下動させるための駆動手段
とを備えてなる構成としたものである。
【0008】また、上記目的を達成する部品供給方法と
して、チップ状のワークを整列させて実装機に誘導供給
する部品供給方法において、前記ワークが投入される口
を有した第1の小室と、前記ワークの最小厚みに略対応
した奥行きを有して前記第1の小室の下に連通して設け
られ、前記ワークを定められた方向に向けて受け入れる
第2の小室とを有し、前記第1の小室内に投入された前
記ワークを前記第2の小室内に導く傾斜面で形成すると
ともに、前記第1の小室の側面と前記第1の小室の下面
とが接続されたコーナー部分を円弧状に形成してなる部
品貯蔵部内に、前記第2の小室の下側より前記第2の小
室内を通って前記第1の小室内まで突き出して上下動さ
れる、上端に傾斜面を有する板状の押し上げ片と、この
押し上げ片と一体的に移動されて、前記第1の小室の下
面より前記第1の小室内に突き出して前記ワークを押し
上げる押し上げ補助片とをそれぞれ突き出させて前記部
品貯蔵部内の前記ワークの重なりをほぐしながら排出す
るようにしたものである。
【0009】これによれば、第1の小室から第2の小室
に移動されるときに、予備的に向きが揃えられ、次いで
部品ガイド導出路内に導入されるときに、さらに必要な
向きが揃えられて導入され、その後も、部品ガイド導入
路内を出口側に進むまでの間に向きが揃えられて排出さ
れ、供給されることになる。しかも、部品貯蔵部内のワ
ークは、この部品貯蔵部内に突出されている板状の押し
上げ片と押し上げ補助片とで攪拌されて重なりをほぐし
ながら移動されるのでブリッジ現象を抑えて部品詰まり
を無くすことができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
詳細に説明する。図1乃至図5は本発明の一実施例に係
る部品供給装置を示すもので、図1は一部を分解して一
面側より見たその斜視図、図2は一面側より見たその側
面図、図3は裏面側より見たその側面図、図4は一面側
より見たその斜視図、図5は裏面側より見たその斜視図
である。また、図6は図3のA−A線に沿う断面拡大図
である。
【0011】図1乃至図6において、この部品供給装置
1は、大きくは基台2と小室成形体3とで構成されてい
る。基台2はアルミ製の部材であって、底部2aには図
示せぬ実装機に位置決めするための3つの位置決めピン
9(図2,図3参照)を有している。また、後端側(後
面2e側)には、底面2aより上面2bに向かって切り
込み4が入れられ、この切り込み4で実装機への装脱を
容易にするための把手5が形成されている。さらに、一
側面2c(以下、「表面2c」と言う)には凹所6が形
成されているとともに、他側面2d(以下、「裏面2
d」と言う)には第1の凹所部7aと第2の凹所部7b
と第3の凹所部7cの、3つの凹所部でなる凹所7が形
成されている。
【0012】さらに詳述すると、表面2c側の凹所6内
には、駆動側プーリ11と端支持プーリ12とテンショ
ナー13が配設されている。このうち、駆動プーリ11
は、周囲に鋸歯を等ピッチで設けてホィール状に形成さ
れており、基台2の前面2f側において、両側面(2
c,2d)に貫通して回転可能に取り付けられている支
軸14と一体回転可能に取り付けられている。また、駆
動側プーリ11の周辺では、上面2bに切り欠かれた切
欠部15と前面2fに切り欠かれた切欠部16とが形成
されている。端支持プーリ12は、駆動プーリと同じピ
ッチで周囲に鋸歯を形成したホィールとして作られてお
り、後面2e側に位置して配設されている支軸17を介
して回転可能に取り付けられている。その支軸17は、
基台2を表裏方向に貫通し、かつ前後方向に延びる状態
にして形成されている長孔18(図1参照)内に、この
長孔18の長手方向に移動調整可能にして取り付けられ
ている。そして、この移動調整により、駆動側プーリ1
1と端支持プーリ12間の距離を調整可能となってい
る。また、端支持プーリ12の周辺では、上面2bに切
り欠かれた切欠部19が形成されている。テンショナー
13は筒状に形成されており、駆動側プーリ11と端支
持プーリ12との間で、かつ支軸20を介して、この支
軸20に対して回転可能に配設されている。その支軸2
0は、基台2を表裏方法に貫通し、かつ上下方向に延び
る状態にして形成されている長孔21内に、この長孔2
1の長手方向に移動調整可能にして取り付けられてい
る。
【0013】そして、駆動側プーリ11と端支持プーリ
12との間には、内面に駆動側プーリ11の歯及び端支
持プーリ12の歯とそれぞれ噛合される歯を有したタイ
ミングベルト22が張設され、このタイミングベルト2
2の下側よりテンショナー13が当接されてタイミング
ベルト22の弛みが取り除かれる構造として成り立って
いる。また、このタイミングベルト22の弛み調整は、
長孔18内で端支持プーリ12と共に支軸17を前後方
向に動かし、あるいは長孔21内でテンショナー13と
共に支軸20を上下方向に動かすことによって、それぞ
れ最適な張力調整が可能となる。さらに、このタイミン
グベルト22は駆動側プーリ11と端支持プーリ12と
の間に張設されるときに、上側の部分が上面2bに沿っ
て配設されるもので、この上面2bにはタイミングベル
ト22をガイドするためのベルトガイド溝23が、切欠
部15と切欠部19との間にわたって形成されており、
このガイド溝23内にタイミングベルト22が落とし込
まれた状態にして配設されている。
【0014】加えて、このタイミングベルト22が配設
されている凹所6に対応して、基台2の後部にはクリー
ナ機構24が配設されている。このクリーナ機構24
は、駆動側プーリ11と端支持プーリ12との間に張設
されたタイミングベルト22の外側表面を清掃して、こ
のタイミングベルト22上に載置されたチップ状部品、
すなわちワーク101(図18参照)との間の摩擦力を
低減させるためのものであり、後面2eから凹所6の端
支持プーリ12と対応した位置にわたって真っ直ぐに形
成された貫通孔25と、この貫通孔25内に挿入して配
置されるクリーナ棒26等で構成されている。このう
ち、貫通孔25の後端側内面には雌ねじ27が形成され
ている。一方、クリーナ棒26の先端側には、フェルト
28が取り付けられているとともに、後端側には雌ねじ
27と対応して雄ねじ29と摘み部30が形成されてい
る。そして、クリーナ棒26は、フェルト28側から貫
通孔25内に挿入されて、雌ねじ27に雄ねじ29を螺
合させると、フェルト28がタイミングベルト22の外
周面に接触された状態で取り付けられる。この場合、フ
ェルト28には揮発性の洗浄液を含ませておくと良い。
また、摘み部30を摘んで螺合量を調節することによ
り、タイミングベルト22に対するフェルト28の接触
圧も調整することができる。なお、このクリーナ機構2
4では、フェルト28を常にタイミングベルト22に接
触させておかずに、ねじ込み量の調整によって平時は離
しておき、タイミングベルト22が汚れてきたようなと
きにねじ込んで接触させ、外周面を清掃するようにして
も良いものである。
【0015】次に、裏面2d側に形成された第1の凹所
部7aと第2の凹所部7bと第3の凹所部7cの、3つ
の凹所部でなる凹所7内には、駆動機構31が配設され
ている。なお、3つの凹所部7a,7b,7cのうち、
凹所部7a,7cは彫り込み量が大きく、凹所部7bは
比較的浅い彫り込み量で形成されている。また、第3の
凹所部7cは上面2bの一部8を切り欠いた状態で形成
されている。
【0016】上記凹所7内に配設されている駆動機構3
1は、タイミングベルト22を駆動するためのタイミン
グベルト駆動系31aと後述する小室成形体3側の部品
供給を促進するための小室成形体側駆動系31bとで成
り立っている。このうち、タイミングベルト駆動系31
aは、第1の凹所7a内で、両側面2c,2dに貫通し
て回転可能に配設され、かつ表面2c側に駆動プーリ1
1が取り付けられている支軸14と、同じ支軸14の他
端側に一体回転可能に取り付けられているラチェット車
32と、同じく第1の凹所部7a内に配置されてラチェ
ット車32をラチェット送りするためのレバー33,第
1のラチェット爪34,第2のラチェット爪35等で構
成されている。
【0017】さらに詳述すると、ラチェット車32は、
外周面にラチェット歯が等ピッチで形成されている。ま
た、ラチェット車32の周辺では、凹所7aの一部を上
面2b側に切り欠いて成る切欠部36と前面2fに切り
欠いて成る切欠部37が各々形成されている。
【0018】レバー33は、支軸14に対して自由に回
転できるようにして、中間が支軸14を介して基台2に
取り付けられている。また、レバー33の一端33aは
下方に向かって延ばされ、他端33bは第1の凹所部7
a内で第2の凹所部7b側に向かって略水平に延ばされ
ている。そして、他端33b側には、先端に連結ピン3
8が取り付けられ、中間には突出軸39が形成されてい
る。なお、基台2には突出軸39と対応して、上面2b
と第1の凹所部7a内に各々開口された状態にして貫通
孔40が上下方向に形成されている。また、この貫通孔
40には凹所部7a側から操作レバー41が挿入され、
この操作レバー41の下端が突出軸39の外周面上に載
置されている。そして、操作レバー41を押下すると、
突出軸39を介してレバー33を下側に回動させること
ができる状態となっている。一方、一端33a側には第
1の凹所部7a内に立設されているピン42に一端を掛
け止めしているコイルスプリング43の他端が掛け止め
られ、このコイルスプリング43の張力によってレバー
33を常に上側(図3中で反時計回り方向)に回動さ
せ、突出軸39を介して操作レバー41を上方に移動付
勢させた状態になっている。
【0019】第1のラチェット爪34は、レバー33の
他端33b側に枢軸44を介して回動自在に配設されて
おり、先端の爪部34aはラチェット車32のラチェッ
ト歯に係合されている。この第1のラチェット爪34に
は、枢軸44に一端が係合された巻ばね45の他端が係
合されている。そして、この巻ばね45の付勢力によ
り、図3中の矢印F方向(ベルト駆動方向)にラチェッ
ト車32が回転されたときには図3中の時計回り方向に
回動されて逃げ、逆にラチェット車32が矢印F方向と
反対方向に回転しようとしたときには、爪部34aがラ
チェット車32の歯に噛み込み、ラチェット車32が矢
印Fと反対方向に回転しないようにする構造になってい
る。
【0020】第2のラチェット爪35は、レバー33の
上方において、裏面2dに枢軸46を介して回動自在に
配設されており、先端の爪部35aはラチェット車32
のラチェット歯に係合されている。この第2のラチェッ
ト爪35には、枢軸46に一端が係合された巻ばね47
の他端が係合されている。そして、この巻ばね47の付
勢力により図3中の矢印F方向にラチェット車32が回
転されたときには第1のラチェット爪34と同様に図3
中の時計回り方向に回動されて逃げ、逆にラチェット車
32が矢印F方向と反対方向に回転しようとしたときに
は、爪部35aがラチェット車32の歯に噛み込み、ラ
チェット車32が矢印Fと反対方向に回転しないように
する構造になっている。すなわち、この第2のラチェッ
ト爪35は、レバー33が図3中の時計回り方向に回転
されて、ラチェット車32上を第1のラチェット爪34
が滑りながら時計回り方向に移動され、このときの摩擦
力でラチェット車32が時計回り方向に回動されようと
した場合に、第2のラチェット爪35の爪部35aがラ
チェット車32のラチェット歯に噛み込んで、ラチェッ
ト車32が矢印Fと反対方向に回転するのを抑える。
【0021】そして、このタイミングベルト駆動系31
aでは、操作レバー41が押下されると、レバー33が
図3中の時計回り方向にコイルスプリング43の付勢力
に抗して回動され、この操作レバー41が一番下側まで
移動されたときには第1のラチェット爪34の先端爪部
34aがラチェット車32のラチェット歯を1つ乗り越
えた位置まで移動される。このとき、ラチェット車32
は未だ回転しておらず、レバー33と第1のラチェット
爪34だけが移動される。次いで、操作レバー41の押
下力を解くと、コイルスプリング43の付勢力でレバー
33が図3中の反時計回り方向に回転され、この時、第
1のラチェット爪34によりラチェット車32が矢印F
方向に回転され、また操作レバー41が初期位置まで押
し上げられて戻される。
【0022】小室成形体側駆動系31bは、第2の凹所
部7b内に枢軸48を介して回動可能に取り付けられた
レバー49を有して成り立っており、一端49aはレバ
ー33の他端33b上まで延ばされているとともに、他
端49bは第3の凹所部7c内まで延ばされている。さ
らに、このレバー49の一端49aには長孔50が形成
され、この長孔50内に連結ピン38を係合させて、一
端49aがレバー33の他端33bとリンク結合されて
いる。そして、レバー49は、操作レバー41が押下さ
れてレバー33が下方(図3中の時計回り方向)に回動
されると、これに連動して枢軸48を支点として反時計
回り方向に回動する。一方、操作レバー41の回動が解
かれてレバー33が上方(図3中の反時計回り方向)に
回動されると、これに連動して時計回り方向に回動され
る構造になっている。
【0023】小室成形体3は、一部を第3の凹所部7c
内に収納させて、基台2の上面2bより突出した状態に
して配設されている基体51を有している。さらに詳述
すると、基体51はアルミ製で、第3の凹所部7c内に
収納させて配設される下部基体51Aと、基台2の上面
2bより突出した状態にして配設される上部基体51B
とを一体に有して成り立っている。また、基体51の裏
面51bには、凹所52が形成され、この凹所52内に
緩衝機構53が配設されている。これに対して、基体5
1の表面51aには、第1の小室54と、第2の小室5
5と、押し上げ片ガイド溝56と、部品ガイド溝57が
形成されている。加えて、基体51には、押し上げ片ガ
イド溝56に対応して、表裏面に貫通した長孔82が上
下方向に延ばされた状態にして形成されている。
【0024】緩衝機構53は、長孔82を貫通して表裏
面側にそれぞれ一端側が突出されている枢軸58と、裏
面51b側で枢軸58の一端に固定して取り付けられて
いるスペーサ部材59と、このスペーサ部材59を逃げ
る長孔60を有してスペーサ59に対して上下方向に移
動可能に取り付けられているスライド板61と、スライ
ド板61の上部折曲片部61aとスペーサ部材59との
間に張設されたコイルスプリング62で構成されてい
る。また、スライド板61の下端側には、枢軸63を介
してレバー49の他端49bがリンク結合されている。
【0025】そして、図3において、枢軸48を支点と
してレバー49が反時計回り方向に回転されると、枢軸
63を支点としてスライド板61が上方に押し上げられ
る。すると、このスライド板61の移動がコイルスプリ
ング62を介してスペーサ部材59に伝達され、スペー
サ部材59と枢軸58とが上方に移動され、この枢軸5
8に取り付けられている後述する押し上げ片64が押し
上げ片ガイド溝56内で上方向に移動される。また、こ
の状態で、枢軸48を支点としてレバー49が時計回り
方向に回転されると、枢軸63を支点としてスライド板
61が押し下げられる。すると、このスライド板61の
長孔60の内面がスペーサ部材59に当接されて、スペ
ーサ部材59が枢軸58と共に強制的に押し下げられ、
これにより押し上げ片64が下方向に移動される。
【0026】したがって、ここでの緩衝機構53は、レ
バー49が押し上げ片64を上方向に移動させる力を、
レバー49から押し上げ片64に直接伝えず、コイルス
プリング62を介して枢軸58側に伝達するようにして
いるので、例えば部品(ワーク)の詰まり等によって押
し上げ片64が強制的に押し上がってはまずいような場
合には、レバー49側の操作力はスライド板61とスペ
ーサ部材59との間で吸収され、ワークへのダメージを
抑えて保護することができる。
【0027】次に基体51の表面51a側について説明
すると、上部基体51Bの表面側にはプラスチック製の
側面板65が前面にわたって配設され、この側面板65
がビス79により上部基体51Bに固定して取り付けら
れている。また、上部基体51Bの下面側は、端支持プ
ーリ12の外側を迂回して行くタイミングベルト22の
一部を逃げるための緩やかな切り欠き66が形成されて
いる。一方、基体51の上端部分には、供給部品(ワー
ク101)が入れられたカートリッジ110が着脱自在
に装着されるカートリッジ取り付け部67が形成されて
いる。
【0028】ここで、本実施例で使用しているカートリ
ッジ110及び、このカートリッジ110内に格納され
ているワーク101について説明すると、カートリッジ
110は下部にカートリッジ取り付け部67に対応した
取り付け部111(図1参照)を有し、内部には複数
(通常は2万個程度)のワーク101がバラの状態で格
納されている。また、取り付け部111の開口部分には
図示せぬシャッタ機構が設けられていて、このシャッタ
機構を側面に設けたスライド摘み112をスライドさせ
ると開口部分を自由に開閉することができる状態になっ
ている。なお、このカートリッジ110は市販品であ
る。
【0029】一方、チップ状部品であるワーク101
は、本実施例の場合ではチップ抵抗(又はチップコンデ
ンサ)であり、このワーク101は図18に示すよう
に、縦寸法t1が略0.4ミリ、横寸法t2が0.8ミリ、長さt3
が1.5ミリの長方形に形成されている。なお、実施に当
たっては、これ以外のワークを使用しても差し支えない
ものである。
【0030】次に、第1の小室54は、カートリッジ取
り付け部67に連通されて、大きな奥行きd1(図6参
照)を有している。一方、第2の小室55は第1の小室
54の下側で、この第1の小室54に連通されて形成さ
れている。この第2の小室55の奥行きd2(図6参照)
はワーク101の縦寸法t1(図18参照)よりも大き
く、かつ横寸法t2(図18参照)よりも小さい、すなわ
ち(t1<d2<t2)の条件を満たす状態で形成されてい
る。さらに、第1の小室54と第2の小室55との間は
傾斜した誘導面(誘導路)81として形成されている。
そして、第1の小室54の側面(図6で示す符号d1の左
側の寸法引き出し線側)の下端と誘導面18の傾斜面と
の間のコーナー部を比較的大きな曲面として形成してい
る。ここでの曲面形状は、図16に拡大して示すよう
に、第1の小室54内にカートリッジ110内よりワー
ク101が投入されたときに、誘導面81を滑って簡単
に第2の小室55側に導くことができるとともに、誘導
面81上でワーク101が面密着されて貼り付くのを回
避することができる形状に設定される。すなわち、例え
ば図17に示すように、誘導面81を直線状の傾斜面と
して形成した場合では、誘導面81上でワーク101が
面密着されて貼り付いて第2の小室55に向かって移動
がしにくかったり、さらに第1の小室54の両側壁の間
にピッタリと納まって詰まった状態になる虞があるが、
この形態例では誘導面81を曲面で形成することによっ
て、これを回避することができる。加えて、この形態例
の場合では、第1の小室54内にワーク101が重なり
合う程度の量が残存している間は誘導面81の傾斜面を
滑ると言うよりは、重なり合った上側のワーク101の
荷重が曲面により下側のワークの姿勢差により斜め方向
に転換されることになり、第2の小室55側への移動が
スムースに行われる。また、この形態例では、第1の小
室54と第2の小室55及び誘導面81の、それぞれの
表面に梨地模様を設け、ワーク101が貼り付きにくい
構造にしている。
【0031】押し上げ片ガイド溝56は、第2の小室5
5の下側で、この第2の小室55に連通されて上下方向
に向かって形成されており、また第2の小室55の一側
下面は押し上げ片ガイド溝56内に向かって傾斜された
傾斜面55aとして形成されている。そして、この押し
上げ片ガイド溝56内には、この押し上げ片ガイド溝5
6により案内されて上下方向に往復自在にして、比較的
広い幅を有した板状の押し上げ片64が収納されてい
る。この押し上げ片64は、下端側に移動されていると
きには、上端面64aが傾斜面55aの下端と略対応し
た位置に配置される状態にして設けられており、上端面
64aは、傾斜面55a側、すなわち部品ガイド溝57
に向かって僅かに傾斜し、ワーク101が部品ガイド溝
57に向かって移動し易い状態にしている。また、第1
の小室54及び第2の小室55内に進入される押し上げ
片64の上端側の厚みは、ワーク101の縦寸法t1と略
等しく形成されている。加えて、傾斜面64aの下端部
背面には、例えばマッチ棒に似ている細長い角形棒状の
押し上げ補助片64bを配し、この押し上げ片補助片6
4bと一体に押し上げ片64が上下動する状態になって
いる。さらに、押し上げ補助片64bは押し上げ片64
が下端側に移動されているときに、上端が第1の小室5
4の右傾斜面54a(図1参照)の下端と連続した傾斜
面となる状態に設定している。なお、基体51側には、
押し上げ補助片64bを受け入れ、かつ上下方向の移動
を許容するための溝84が形成されている。また、押し
上げ補助片64bは板状をしている押し上げ片64と別
に作成し、その後一体化しても良いし、あるいは切削加
工等で最初から一体に形成しても良いものである。
【0032】部品ガイド溝57は、主として図7及び図
8,図9,図15等で示すように、上端側に位置する入
口57aが押し上げ片ガイド溝56及び第2の小室55
に連通し、下端側に位置する出口57bがベルトガイド
溝23と対応する上部基体51Bの下部コーナー部分に
開口されている。そして、入口57aと出口57bは略
90度向きを変えている。すなわち入口57aの部分に
おいては、ワーク101は上面101aが外側を向き、
出口57bの部分では側面101bが外側を向いた状態
となる。また、入口57aに近い側における部分の隙間
は図8に図7のB−B線に沿う断面図として示すよう
に、部品ガイド溝57の深さT1はワーク101の高さ寸
法t1よりも僅かに大きく形成され、図9に図7のC−C
線に沿う断面図として示すように、出口57bに近い部
分の幅T2は、ワーク101の高さt1よりも僅かに大きく
形成されている。つまり、部品ガイド溝57の深さと幅
が入れ替わり、この間でワーク101の姿勢が90度捻
れなければならなくなっている。そして、この形態例で
は、図1及び図7に示すように、部品ガイド溝57の中
間のカーブをしている部分に部品ガイド溝57より幅の
広い凹所部57cを設け、この凹所部57c内に金属製
のパイプ83をはめ込んで装着させている。そのパイプ
83は、図10に外観図として単品でも示しているよう
に、長円形穴を有した金属製のパイプの中間を捻り、両
端が互いに90度向きが変えられたパイプとして形成さ
れている。また、このパイプ83の長円形穴の寸法は、
ワーク101の側面寸法(t1×t2)に外接する寸法に対
し若干大きく余裕をもって設定してあり、ワーク101
が引っ掛かることなくパイプ83内を通過することがで
きる構造になっている。しかも、中間部分で90度捻ら
れているので、ワーク101は部品ガイド溝57の入口
57aより導入された姿勢からパイプ83を通過中に9
0度姿勢が変えられた後、再び部品ガイド溝57に戻
る。なお、部品ガイド溝57はパイプ83と当接する面
の角に面取りがしてあり、この面取りにより、ワーク1
01はパイプ83の出口57bより部品ガイド溝57内
に円滑に戻る。ここで、パイプ83を使って部品ガイド
溝57の中間部分を捻っている目的は、導出路の中間に
捻れを持たせる場合、部品ガイド溝57を直接捻って形
成するよりも、パイプを捻って加工する方が制作が簡単
になることによる。
【0033】図11乃至図14は基体51の動作状態図
である。そこで、図11乃至図14を用いて基体51の
動作を説明すると、図7は第1の小室54及び第2の小
室55内にワーク101が投入され、部品ガイド溝57
を通過する状態を示しており、また押し上げ片64は押
し上げ補助片64bと共に下端に移動されて待機した状
態にある。
【0034】次に、第1の小室54内にワーク101が
収納されると、これが誘導面81を滑ったり、あるいは
重なった上部のワーク101の荷重により第2の小室5
5内に落下し、第2の小室55内で押し上げ片64の傾
斜している上端面64aと傾斜面55a等に載る(図1
1参照)。また、一部は、部品ガイド溝57内に重力落
下されて行くものもある。なお、第2の小室55の奥行
きd2はワーク101の縦寸法t1よりも大きく、かつ横寸
法t2よりも小さく、すなわち(t1<d2<t2)の条件を満
たす状態で形成されているので、第2の小室55に落下
されたワーク101は、上面101aが外側を向いた状
態に配置される。
【0035】次に、押し上げ片64の上端面64aと第
1の小室54の傾斜面81に載ったワーク101は第1
の小室54の側面と傾斜面81の間のコーナー部に形成
された比較的大きい曲面により常に傾斜面81とワーク
101の間に隙間を生じ、また重なり合ったチップ状部
品101の上側のワーク101が下側のワーク101に
対して荷重が掛かるとコーナー部分の曲面により荷重の
方向が傾斜面を滑る方向に変位し、ワーク101はくっ
つき合うことなく第2の小室55側へ滑り易い状態にな
っている。
【0036】次に、押し上げ片64が押し上げられる
と、この押し上げ片64の動きにワーク101が刺激さ
れて、上端面64aの傾斜と傾斜面55aの傾斜とによ
り、ワーク101が部品ガイド溝57に向かって滑る状
態となり、またワーク101の一部には転動される力が
加えられる。すると、部品ガイド溝57と一致したワー
ク101が部品ガイド溝57内に重力落下され、これが
部品ガイド溝57内を出口57bに向かって行き、また
途中ではパイプ83により向きが変えられ、出口57b
では側面101bが外側を向いた状態になり、これが排
出される。
【0037】さらに、押し上げ片64が上昇されて行
き、第2の小室55を越えて第1の小室54内まで延び
ると、第1の小室54内の下端側にあるワーク101を
押し上げることになる。また、押し上げ片64の傾斜面
64aは傾斜の下側裏面に細長い角柱状をした押し上げ
補助片64bが備えられているので、押し上げ片64が
上昇すると、押し上げ補助片64bが第1の小室54内
の略中央より突き上がることになる。したがって、板状
の押し上げ片64だけが上昇する場合より、なお一層ワ
ーク101の詰まりを防止するための撹拌作用によるほ
ぐし効果が向上する。そして、この上昇動作で、押し上
げ片64の傾斜している上端面64aで、ワーク101
の方向が揃えられて部品が出て来る(図13参照)。
【0038】また、さらに上方へ押し上げ片64が上昇
すると、第1の小室54の両側面と押し上げ片64に挟
まったワーク101が攪拌されることになる(図14参
照)。この場合も、押し上げ片64は板状の部分と角柱
状の押し上げ補助64bが一体化された形状になってい
るので、従来構造で、単にピン状や板状で上下動させて
いたのに比べて攪拌が良く行われる。なお、このとき、
押し上げ片64には、上述したコイルスプリング62を
介して上昇力が付与されているので、ワーク101に対
しては無理な力がかからず、ワーク101の損壊の危険
を回避している。また、攪拌の作用があるので、第1の
小室54内にある何れかのワーク101が第2の小室5
5内に落ち込む。
【0039】次に、押し上げ片64が下降すると、押し
上げ片64の傾斜している上端面64aにあったワーク
101がそのまま第2の小室55内に下降してくるの
で、上記落下力によって第1の小室54から導入されて
来たワークと相俟って数多くのワーク101が第2の小
室55に導入されて来ることになる。そして、押し上げ
片64が図11の状態まで戻ると、1サイクルが終了
し、再び同じ動作が繰り返されることになる。
【0040】そして、このように構成された小室形成体
3は、下部基体部51Aを第3の凹所部7c内に収納さ
せ、ねじ79で基台2に固定される。また、下部基体部
51Aには、基台2側の長孔18と対応する位置に長孔
68(図1参照)が形成されていて、下部基体部51A
が第3の凹所部7cの所定の位置に配置されると、長孔
18が長孔68と対応し、この長孔18と長孔68を通
して支軸17を挿入させ、この支軸17をビス69(図
3参照)で締め付けて固定することができる。また、こ
のようにして、ネジ79及びビス69で基台2の所定の
位置に取り付けられた小室形成体3は、図15に示すよ
うに、部品ガイド溝57の出口57bが開口している下
端エッジ部3aが端支持プーリ12側でタイミングベル
ト22と当接され、その出口57bが水平接線70の下
側となるようにして、タイミングベルト22に弾発力を
付与して配置される。この配置は、出口57bの部分に
おけるタイミングベルト22の振動を抑え、出口57b
から排出されて来るワーク101がタイミングベルト2
2の所定の位置にスムースに載るのに寄与する。
【0041】加えて、小室形成体3を取り付けた後から
は、基台2の上面2bにワークガイド部材71と、ワー
ク取り出しステージ部材72がそれぞれ取り付けられ
る。
【0042】このうち、ワークガイド部材71は、小室
形成体3の直ぐ前側に隣接して配置されており、また部
品ガイド溝57の出口57bと対応して、下面側には溝
状に形成されたトンネル部73が設けられている。そし
て、このトンネル部73が切欠部15の直前まで延ばさ
れた状態にして配設され、ビス74で基台2の上面2b
に固定されている。なお、このワークガイド部材71
は、部品ガイド溝57からタイミングベルト22上に取
り出されたワーク101を、このタイミングベルト22
により前面2f側に送るときに、トンネル部73内を通
すことによって外部からの振動や接触を受けて動いてし
まうのを防止し、姿勢及び向きを維持するのに寄与する
ものである。
【0043】ワーク取り出しステージ部材72は、ワー
クガイド部材71の直ぐ前側に隣接して配置されてお
り、ビス75で上面2b上に固定して取り付けられてい
る。また、タイミングベルト22と対応した位置、すな
わちベルトガイド溝23と対応した位置には、ワークガ
イド部材71のトンネル部73内を通ってタイミングベ
ルト22で送られてきたワーク101を受け止めるため
の、開口部分をトンネル部73に一致させて配置される
スリット部76を有した凹所77が形成されている。な
お、このスリット部76は、タイミングベルト22上に
おいて形成された状態になっており、こうして上面2b
上に取り付けられているワーク取り出しステージ部材7
2は、ワークガイド部材71のトンネル部73内を通っ
てタイミングベルト22で送られてきたワーク101を
スリット部76で受け、その位置に停止させて、次の図
示せぬ真空吸着ノズルを有したピックアップ機構により
真空吸着されて取り上げられるまで待機させるのに寄与
する。また、この待機中に、タイミングベルト22が駆
動された場合は、この待機状態にあるワーク101とタ
イミングベルト22の間が滑り、ワーク101がタイミ
ングベルト22上で待機しているのを可能にする。した
がって、タイミングベルト22の表面が汚れて摩擦力が
大きくなったような場合には、この待機状態時にワーク
101を強制送りして待機状態での整列を崩してしまう
虞があり、これを回避するためにも上記クリーナ機構2
4を設けてタイミングベルト22の表面を洗浄し、汚れ
による摩擦を無くしておくことは非常に重要なことであ
る。
【0044】次に、このように構成された部品供給装置
1の全体の動作を説明する。まず、カートリッジ取り付
け部67に取り付け部111を挿入係合させて、複数の
ワーク101が格納されているカートリッジ110を小
室成形体3の上部に装着し、この部品供給装置1を図示
せぬ実装機に位置決めピン9で位置決めさせて搭載す
る。次いで、カートリッジ110のスライド摘み112
をスライドさせ、このカートリッジ110のシャッタ機
構を開放させる。すると、上述したように、カートリッ
ジ110内のワーク101が第1の小室54及び第2の
小室55内にバラバラにされた状態で重力落下され、そ
の一部は部品ガイド溝57内を通って出口57bよりタ
イミングベルト22上に落下される。
【0045】次に、実装機側での動作が開始される前
に、ワーク取り出しステージ部材72の部分にワーク1
01を予め搬送しておくための予備セット動作を行う。
この予備セット動作では、作業者が手で操作レバー41
の押下及び解除、すなわち操作レバー41の上下動を繰
り返す。そして、ここでは操作レバー41が押下される
と、これに連動してタイミングベルト駆動系31aのレ
バー33が図3中の時計回り方向に回転されるととも
に、小室形成体側駆動系31bのレバー49が反時計回
り方向に回転される。この場合、レバー33が図3中の
時計回り方向に回転されているときには、上述したよう
に第1のラチェット爪34,第2のラチェット爪35及
びラチェット車32の作用により、ラチェット車32及
び駆動側プーリ11と一体に回転される支軸14は回転
されない。したがって、タイミングベルト22は回転し
ない。一方、レバー49が反時計回り方向に回転される
と、このレバー49によりスライド板61が押し上げら
れ、これがコイルスプリング62を介してスペーサ部材
59側に伝達され、枢軸58と共に押し上げ片64が第
1の小室54内まで突き上げられる。これにより、上述
したようにしてワーク101が第1の小室54内で攪拌
されると共に、部品ガイド溝57内に重力落下されて出
口57bに向かって送られる。これにより、第1,第2
の小室54,55内のワーク101が部品ガイド溝57
内に順次送られる。
【0046】次に、操作レバー41の押下が解除される
と、コイルスプリング43の張力により、レバー33が
図3中の反時計回り方向に回転されるとともに、レバー
49が時計回り方向に回転される。そして、レバー33
が図3中の反時計回り方向に回転されると、第1のラチ
ェット爪34によりラチェット車32がレバー33と同
方向(図3中の矢印F方向)に1歯分だけ回転される。
すると、駆動側プーリ11及び支軸14がラチェット車
32と共に同方向に回転され、これによりタイミングベ
ルト22がラチェット車32の回転に対応した分だけ、
前方(図2中の矢印G方向)に回転される。
【0047】一方、レバー49が時計回り方向に回転さ
れると、枢軸63を支点としてスライド板61が押し下
げられる。すると、スライド板61の長孔60の内面が
スペーサ部材59に当接されて、スペーサ部材59が枢
軸58と共に強制的に押し下げられ、これに伴って押し
上げ片64も下方に移動される。
【0048】これにより、予備セット動作における1サ
イクルが終了する。こうしてワーク101がワーク取り
出しステージ部材72側に順次送られ、最初のワーク1
01がワーク取り出しステージ部材72のスリット部7
6内に受け入れられてスリット部76の奥部に当接され
る。すると、予備セット状態下では、このワーク101
はタイミングベルト22との間で滑り、待機状態とな
る。そして、次のワーク101も同様にしてスリット部
76内で、前のワーク101の後に続いて配置され、待
機状態となる。このようにして、複数個のワーク101
がタイミングベルト22上に待機状態に配置されたら、
予備セット動作を終了し、実装機による実装動作へと移
る。
【0049】実装機による実装動作では、予備セット動
作で、作業者が手で操作レバー41を押下していたのに
対して、ワーク取り出しステージ部材72の上方より下
降して来る図示せぬピックアップ機構により押下される
ものである。このピックアップ機構は、下端にワーク1
01をチャックするための真空吸着ノズルを有してい
る。そして、この真空吸着ノズルがワーク取り出しステ
ージ部材72上のワーク101を吸着するために、ピッ
クアップ機構が降下されると、この降下によって操作レ
バー41を押下する。次いで、真空吸着ノズルがワーク
101を真空吸着して上昇され、所定のプリント配線基
板(図示せぬ)に搭載される。また、ピックアップ機構
が上昇すると操作レバー41の押下を解くことになる。
さらに、この動作では、ピックアップ機構がワーク10
1を取り上げる速さの2倍の速さでワーク101がワー
ク取り出しステージ部材72上に送られてきて待機され
るので、ワーク101がワーク取り出しステージ部材7
2上で部品切れを起こすのを回避することができる。
【0050】また、このようにしてカートリッジ110
内のワーク101が供給されて行き、カートリッジ11
0内のワーク101が無くなったら、空のカートリッジ
110を取り外して、代わりに新たなカートリッジ11
0を装着し、さらにスライド摘み112を操作してシャ
ッタ機構を開放する。すると、新たなカートリッジ11
0内のワーク101を同様にして供給することができ
る。
【0051】さらに、部品供給装置1を取り外して別の
部品供給装置と交換したい場合や、使用中のワーク10
1を他の種類と交換したい場合は、部品供給装置1を実
装機より取り外し、後面2e側を少し下側に向けて、こ
の部品供給装置1の天地を逆にする。すると、タイミン
グベルト22上に送り出されているワーク101が経路
を逆にたどって第1の小室54内まで戻され、また第1
の小室54からカートリッジ110内まで戻される。そ
して、カートリッジ110内に戻されたら、次にスライ
ド操作摘み112を操作してシャッタ機構を閉じると、
全てのワーク101をカートリッジ110内に収納した
状態で交換することができる。
【0052】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
板状の押し上げ片と押し上げ補助片とで部品貯蔵部内の
ワークを攪拌し、このワークの重なりをほぐしながらワ
ークを移動させるので、部品貯蔵部内におけるワークの
ブリッジ現象を抑えて部品詰まりを無くして排出側にワ
ークをスムースに移動させて供給することができる。こ
れにより、チップ状のワークの向きを揃えて確実に供給
することができる、小形で簡単な構造をした部品供給装
置を実現することが可能となる。また、第1の小室下面
を、第1の小室内に投入されたワークを第2の小室内に
導く傾斜面で形成するとともに、第1の小室の側面と第
1の小室の下面とが接続されたコーナー部分を、円弧状
に形成した場合では、さらにワークの排出方向への移動
をスムースに行わせることができる。さらに、部品ガイ
ド導出路の中間に、入口側で挿入されたときのワークの
姿勢を出口側では略90度回転されるようにして排出す
るのに、中間部分を捻る手段として、導出路の途中にパ
イプ状をしたガイド部材を設けた構造とした場合には、
その捻りを設けた導出路の形成が簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例装置の一部を分解して一面側よ
り見た斜視図である。
【図2】本発明の実施例装置を一面側より見た側面図で
ある。
【図3】本発明の実施例装置を裏面側より見た側面図で
ある。
【図4】本発明の実施例装置を一面側より見た斜視図で
ある。
【図5】本発明の実施例装置を裏面側より見た斜視図で
ある。
【図6】図3のA−A線断面図である。
【図7】本発明の実施例装置の要部拡大図である。
【図8】図7のB−B線拡大断面図である。
【図9】図7のC−C線拡大断面図である。
【図10】本発明の実施例装置の一部をなすパイプを単
品で示す斜視図である。
【図11】本発明の実施例装置における小室成形体の動
作説明図である。
【図12】本発明の実施例装置における小室成形体の動
作説明図である。
【図12】本発明の実施例装置における小室成形体の動
作説明図である。
【図13】本発明の実施例装置における小室成形体の動
作説明図である。
【図14】本発明の実施例装置における小室成形体の動
作説明図である。
【図15】本発明の実施例装置の要部拡大図である。
【図16】本発明の実施例装置における要部拡大断面図
である。
【図17】従来装置における問題点を説明するための断
面図である。
【図18】ワークの一例を示す外観斜視図である。
【符号の説明】
1 部品供給装置 2 基台 3 小室成形体 31 駆動機構 54 第1の小室 55 第2の小室 57 部品ガイド溝(部品ガイド導出路) 57a 入口 57b 出口 64 押し上げ片 64a 上端面 64b 押し上げ補助片 81 誘導面(誘導路) 83 パイプ(ガイド部材) 101 ワーク
【手続補正書】
【提出日】平成8年3月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例装置の一部を分解して一面側よ
り見た斜視図である。
【図2】本発明の実施例装置を一面側より見た側面図で
ある。
【図3】本発明の実施例装置を裏面側より見た側面図で
ある。
【図4】本発明の実施例装置を一面側より見た斜視図で
ある。
【図5】本発明の実施例装置を裏面側より見た斜視図で
ある。
【図6】図3のA−A線断面図である。
【図7】本発明の実施例装置の要部拡大図である。
【図8】図7のB−B線拡大断面図である。
【図9】図7のC−C線拡大断面図である。
【図10】本発明の実施例装置の一部をなすパイプを単
品で示す斜視図である。
【図11】本発明の実施例装置における小室成形体の動
作説明図である。
【図12】本発明の実施例装置における小室成形体の動
作説明図である。
【図13】本発明の実施例装置における小室成形体の動
作説明図である。
【図14】本発明の実施例装置における小室成形体の動
作説明図である。
【図15】本発明の実施例装置の要部拡大図である。
【図16】本発明の実施例装置における要部拡大断面図
である。
【図17】従来装置における問題点を説明するための断
面図である。
【図18】ワークの一例を示す外観斜視図である。
【符号の説明】 1 部品供給装置 2 基台 3 小室成形体 31 駆動機構 54 第1の小室 55 第2の小室 57 部品ガイド溝(部品ガイド導出路) 57a 入口 57b 出口 64 押し上げ片 64a 上端面 64b 押し上げ補助片 81 誘導面(誘導路) 83 パイプ(ガイド部材) 101 ワーク

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チップ状のワークを整列させて実装機に
    誘導供給する部品供給装置において、 前記ワークが投入される口を有した第1の小室と、 前記ワークの最小厚みに略対応した奥行きを有して前記
    第1の小室の下に連通して設けられ、前記ワークを定め
    られた方向に向けて受け入れる第2の小室と、 前記第2の小室の下側より前記第2の小室内を通って前
    記第1の小室内まで突き出して上下動される、上端に傾
    斜面を有する板状の押し上げ片と、 前記押し上げ片と一体的に移動されて、前記第1の小室
    の下面より前記第1の小室内に突き出して前記ワークを
    押し上げる押し上げ補助片と、 一端側の開口が前記押し上げ片の側方に隣接して設けら
    れ、他端側の開口が下方に位置して設けられている部品
    ガイド導出路と、 前記押し上げ片を上下動させるための駆動手段、 とを備えたことを特徴とする部品供給装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の小室の下面を、前記第1の小
    室内に投入された前記ワークを前記第2の小室内に導く
    傾斜面で形成するとともに、前記第1の小室の側面と前
    記第1の小室の下面とが接続されたコーナー部分を円弧
    状に形成した請求項1に記載の部品供給装置。
  3. 【請求項3】 前記部品ガイド導出路の中間に、入口側
    で挿入されたときのワークの姿勢を出口側では略90度
    回転させて排出する捻りが施されたパイプ状のガイド部
    材を設けた請求項1に記載の部品供給装置。
  4. 【請求項4】 チップ状のワークを整列させて実装機に
    誘導供給する部品供給装置において、 前記ワークが投入される口を有した第1の小室と、前記
    ワークの最小厚みに略対応した奥行きを有して前記第1
    の小室の下に連通して設けられ、前記ワークを定められ
    た方向に向けて受け入れる第2の小室とを有し、前記第
    1の小室内に投入された前記ワークを前記第2の小室内
    に導く傾斜面で形成するとともに、前記第1の小室の側
    面と前記第1の小室の下面とが接続されたコーナー部分
    を円弧状に形成してなる部品貯蔵部と、 前記第2の小室の下側より前記第2の小室内を通って前
    記第1の小室内まで突き出して上下動される、上端に傾
    斜面を有する板状の押し上げ片と、 前記押し上げ片と一体的に移動されて、前記第1の小室
    の下面より前記第1の小室内に突き出して前記ワークを
    押し上げる押し上げ補助片と、 一端側の開口が前記押し上げ片の側方に隣接して設けら
    れ、他端側の開口が下方に位置して設けられている部品
    ガイド導出路と、 入口側で挿入されたときのワークの姿勢を出口側では略
    90度回転させて排出する捻りを施し、前記部品ガイド
    導出路の中間に配設されたガイド部材、 とを備えたことを特徴とする部品供給装置。
  5. 【請求項5】 チップ状のワークを整列させて実装機に
    誘導供給する部品供給方法において、 前記ワークが投入される口を有した第1の小室と、前記
    ワークの最小厚みに略対応した奥行きを有して前記第1
    の小室の下に連通して設けられ、前記ワークを定められ
    た方向に向けて受け入れる第2の小室とを有し、前記第
    1の小室内に投入された前記ワークを前記第2の小室内
    に導く傾斜面で形成するとともに、前記第1の小室の側
    面と前記第1の小室の下面とが接続されたコーナー部分
    を円弧状に形成してなる部品貯蔵部内に、 前記第2の小室の下側より前記第2の小室内を通って前
    記第1の小室内まで突き出して上下動される、上端に傾
    斜面を有する板状の押し上げ片と、この押し上げ片と一
    体的に移動されて、前記第1の小室の下面より前記第1
    の小室内に突き出して前記ワークを押し上げる押し上げ
    補助片とをそれぞれ突き出させて前記部品貯蔵部内の前
    記ワークの重なりをほぐしながら排出することを特徴と
    する部品供給方法。
  6. 【請求項6】 前記部品ガイド導出路の中間に捻りが施
    されたパイプ状のガイド部材を設けて、入口側で挿入さ
    れたときのワークの姿勢を出口側では略90度回転させ
    て排出する請求項5に記載の部品供給方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114126398A (zh) * 2021-12-07 2022-03-01 华东光电集成器件研究所 一种基于全自动贴片机散料贴片托盘

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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