JPH09172053A - 半導体装置の製造方法および半導体装置の製造装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法および半導体装置の製造装置

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JPH09172053A
JPH09172053A JP1977296A JP1977296A JPH09172053A JP H09172053 A JPH09172053 A JP H09172053A JP 1977296 A JP1977296 A JP 1977296A JP 1977296 A JP1977296 A JP 1977296A JP H09172053 A JPH09172053 A JP H09172053A
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信介 平野
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友秀 城崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体基体をプラズマ処理するに際して、半
導体基体の温度を高精度に制御できる半導体装置の製造
方法の提供が望まれている。 【解決手段】 冷却手段9と加熱手段8とを備えた試料
台3上に半導体基体Wを載置し、冷却手段9と加熱手段
8とで試料台3の温度を調整して半導体基体Wの温度を
調整しつつ、プラズマPを発生させて半導体基体Wを処
理する。プラズマPを発生させた際加熱手段8による加
熱の度合いを予め設定した分下げ、プラズマPの発生を
終了した際加熱手段8による加熱の度合いを元に戻す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
に際して、主に薄膜形成に用いられる半導体装置の製造
方法、および半導体装置の製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子デバイス部品などとなる半導体装置
の製造では、その微細加工プロセスにおいて、CVD装
置やエッチング装置、スパッタ装置などの薄膜形成装置
(半導体装置の製造装置)が広く用いられている。この
ような薄膜形成装置において例えばプラズマCVD装置
は、真空チャンバー内にウエハ(半導体基体)を載置す
る試料台を有し、さらに該真空チャンバー内にプラズマ
を発生させるプラズマ発生手段を有したものとなってい
る。
【0003】このプラズマCVD装置においてその試料
台には、通常ウエハの温度を制御するための温度制御手
段が設けられている。温度制御手段には、高温加熱用と
してはヒータによる加熱あるいはヒータとAr等からな
る高温ガスとを併用した加熱を行う機構が主に採用さ
れ、中低温ではこれら加熱機構とアルコールやフロン等
を用いた冷却機構とを併用した機構が主に採用されてい
る。ところで、このようなプラズマCVD装置等の薄膜
形成装置では、半導体装置の高集積化に伴う微細化パタ
ーンの実現のため、処理中のウエハ温度を高精度にしか
も広範囲に制御することが強く要求されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特に前
記冷却機構では、温度制御の反応性が遅く急激な温度変
化に対してその制御を追従させることが難しいため、前
述した、ウエハ温度を高精度に制御するという要求に応
えられないのが実状である。また、例えばプラズマCV
D装置の場合、仮に温度制御手段によってウエハを載置
する試料台の温度を高精度に制御するようにしても、現
状ではオープンループ制御であるため、プラズマを発生
させた時点で起こる急激な温度上昇に対してはやはりこ
れに追従させることが困難である。
【0005】また、試料台として静電チャックを用いた
場合では、通常ウエハと静電チャックとの間に熱伝導用
の媒体ガス、例えばHeガスを供給するが、この媒体ガ
スは常温で供給されるため、試料台となる静電チャック
の電極板の温度が極高温や極低温となるようにその温度
制御を精密に行っても、媒体ガスが供給された時点で電
極板の設定温度に誤差が生じてしまう。また、電極板を
低温にするためには、従来、熱媒体となる不凍液、アル
コールもしくは高分子媒体等を、熱交換器を用いて所望
する低温に調整し、この調整熱媒体を用いて電極板を冷
却しているが、これら熱媒体は−70℃とするのが限界
であり、それ以下の低温にすると凝固したり粘性が高く
なったりして循環しなくなってしまう。また、−70℃
以下の低温に関しては、例えば液体窒素(−190℃)
やフロンガスの使用が考えられるが、媒体自体の温度制
御が困難であり、これらを高精度な温度制御のために使
用するのはやはり困難である。
【0006】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、特に半導体基体をプラズ
マ処理するに際して、半導体基体の温度を高精度に制御
できる半導体装置の製造方法および半導体装置の製造装
置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体装置の製
造方法では、冷却手段と加熱手段とを備えた試料台上に
半導体基体を載置し、前記冷却手段と加熱手段とで試料
台温度を調整して前記半導体基体の温度を調整しつつ、
プラズマを発生させて前記半導体基体を処理するにあた
り、プラズマを発生させた際前記加熱手段による加熱の
度合いを予め設定した分下げ、プラズマの発生を終了し
た際前記加熱手段による加熱の度合いを元に戻すことを
前記課題の解決手段とした。
【0008】この製造方法によれば、プラズマを発生さ
せた際前記加熱手段による加熱の度合いを予め設定した
分下げ、プラズマの発生を終了した際前記加熱手段によ
る加熱の度合いを元に戻すようにしたので、プラズマを
発生させた際に起こる半導体基体の温度上昇分が加熱手
段による加熱の度合いの低減分によって相殺され、これ
によりプラズマ処理中における半導体基体の温度が十分
安定した状態となる。
【0009】本発明の半導体装置の製造装置では、冷却
手段、あるいは冷却手段と加熱手段の両方を備えた試料
台を内部に配置した真空チャンバーと、該真空チャンバ
ー内にプラズマを発生させるプラズマ発生手段とを備
え、前記冷却手段、あるいは冷却手段と加熱手段の両方
で前記試料台の温度を調整することにより該試料台上に
載置される半導体基体の温度を調整しつつ、プラズマを
発生させて前記半導体基体を処理する半導体装置の製造
装置において、前記試料台に温度検知手段を設け、該温
度検知手段で検知された温度に基づく出力信号を受け、
前記半導体基板の温度を所定の温度に保持するよう前記
冷却手段、あるいは冷却手段および加熱手段の温度調節
の度合いを調整する制御手段、あるいは制御手段と温度
調整器とを設けたことを前記課題の解決手段とした。
【0010】この製造装置によれば、試料台に温度検知
手段が設けられ、該温度検知手段で検知された温度に基
づく出力信号を受け、前記半導体基板の温度を所定の温
度に保持するよう前記冷却手段、あるいは冷却手段およ
び加熱手段の温度調節の度合いを調整する制御手段(あ
るいは制御手段と温度調整器)が設けられているので、
プラズマを発生させた際に起こる半導体基体の温度上昇
を温度検知手段により連続して間接的あるいは直接的に
検知し、検知された温度に基づいて制御手段(あるいは
制御手段と温度調整器)で試料台の温度を連続的に制御
することにより、プラズマ処理中における半導体基体の
温度を安定させることが可能になる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
図1は本発明における請求項1記載の製造方法に好適に
用いられるプラズマ処理装置を示す図であり、図1にお
いて符号1はプラズマ処理装置である。このプラズマ処
理装置1は、真空チャンバー2と、該真空チャンバー2
内に配設された試料台3とを備えたものであり、真空チ
ャンバー2の外に配設された高周波発生装置4aと、電
極板4bとからなるプラズマ発生手段によってプラズマ
Pを発生させ、試料台3上に載置されたウエハ(半導体
基体)Wをプラズマ処理するものである。
【0012】真空チャンバー2には、真空ポンプ5とガ
ス流量コントローラ6とが接続されており、これによっ
て真空チャンバー2内の圧力は放電可能な圧力に調整可
能となっている。試料台3は、温度ステージ7とこれの
上に接着されたセラミクスヒータ(加熱手段)8とから
なるものであり、セラミクスヒータ8上にウエハWを載
置させるものである。この試料台3には、その温度ステ
ージ7内にアルコール等の冷熱媒体(以下、冷媒と略称
する)を循環させて該温度ステージ7を所望温度に冷却
するための冷却装置(冷却手段)9が接続されている。
また、セラミクスヒータ8には、該ヒータ8の加熱の度
合いを調整するための温度調節器10が接続されてい
る。
【0013】次に、このようなプラズマ処理装置1を用
いたプラズマ処理方法に基づき、本発明における半導体
装置の製造方法の一実施形態を説明する。まず、ウエハ
Wを試料台3上に載置し、さらにその状態で真空ポンプ
5を作動させ、真空チャンバー2内を真空にする。次
に、温度調節器10を所定の温度となるように設定して
セラミクスヒータ8に通電し、かつ冷却装置9を作動さ
せて冷媒を循環させ、これにより試料台3上のウエハW
をプラズマ処理に適した所定温度に調整する。
【0014】次いで、ガス流量コントローラ6によって
真空チャンバー2内を放電可能な圧力に調整し、さらに
この状態で高周波発生装置4aにより真空チャンバー2
内にプラズマPを発生させる。すると、プラズマPの発
生によってウエハWは該プラズマPから熱が与えられ
る。このとき、従来のごとくセラミクスヒータ8による
加熱、および冷却装置9による冷却を当初に設定した条
件のままにしておくと、ウエハWはプラズマPから熱が
与えられた分だけその温度が急激に上昇する。図2は、
セラミクスヒータ8による加熱、および冷却装置9によ
る冷却を当初に設定した条件のままにしておき、プラズ
マを発生させた(印加した)場合のウエハWの温度を示
すグラフであり、この図から分かるようにウエハWは、
プラズマPを発生させると発生させる前の設定温度に対
して温度がΔT上昇し、その後プラズマPの発生を終了
させると、時間の経過とともに温度が低下して元の設定
温度となる。
【0015】しかして、本発明では、プラズマPを発生
させた際温度調節器10を調節してセラミクスヒータ8
の温度を下げ、その加熱の度合いを予め設定した分下げ
る。この予め設定した下げる分としては、図2に示した
ウエハWの温度上昇分ΔTに相当する熱量を相殺し得る
温度、すなわちウエハWの当初の設定温度に対し、該ウ
エハWの温度が逆にΔT下降する温度とする。このよう
にしてプラズマPの発生と同時にセラミクスヒータ8に
よる加熱の度合いを下げると、該セラミクスヒータ8の
温度は、図3に示すようにプラズマP発生前に比べその
温度が急激に低下し、その後ほぼ一定の温度となる。
【0016】そして、プラズマPを発生させた後所定の
処理時間が経過したら、プラズマ発生を終了させると同
時に温度調節器10を再度調節し、セラミクスヒータ8
の温度を元の設定温度にし、その加熱の度合いを元に戻
す。すると、セラミクスヒータ8と冷却装置9、および
プラズマPの発生によって温熱および冷熱が加えられた
ウエハWは、特にプラズマPの発生により与えられた熱
量とプラズマP発生時にセラミクスヒータ8から与えら
れた熱量との和が、プラズマP発生以前およびプラズマ
P発生終了以降において、セラミクスヒータ8から与え
られた熱量にほぼ一致することから、図4に示すように
プラズマ発生時(プラズマ印加時)、およびプラズマ発
生を終了させたとき(プラズマ切り時)にわずかに温度
変化を起こすのみで、全体的にはほぼ安定した状態でプ
ラズマ処理に適した所定温度を維持する。
【0017】したがって、このようなプラズマ処理方
法、すなわち半導体装置の製造方法にあっては、プラズ
マ処理中におけるウエハWの温度を十分安定させること
ができることから、例えばこの方法をエッチングに適用
した場合に繰り返しの精度を向上させることができ、か
つこの場合にプロセス中の温度上昇が抑えられてレジス
トのダメージを減少させることができる。また、ウエハ
Wの温度が安定した条件下でプロセスを行えるため、温
度上昇によるエッチングレートの増減がなくなり、プロ
セスの制御性を向上させることができる。
【0018】図5は本発明の製造装置の第1実施形態例
を示すもので、図5において符号11はプラズマ処理装
置(半導体装置の製造装置)である。このプラズマ処理
装置11は、図1に示したプラズマ処理装置1と同様に
真空チャンバー12と、該真空チャンバー12内に配設
された静電チャックからなる試料台13とを備えたもの
であり、真空チャンバー12の外に配設された高周波発
生装置14を有したプラズマ発生手段によってプラズマ
Pを発生させ、試料台13上に載置されたウエハ(半導
体基体)Wをプラズマ処理するものである。
【0019】真空チャンバー12には、真空ポンプ等か
らなる排気装置15とガス供給器16とが接続されてい
る。試料台13は、ウエハWを載置しこれを保持するた
めの絶縁体からなる静電チャック17と、静電チャック
17を介してウエハWを冷却するための冷却ジャケット
(冷却手段)18とを備えて構成されたもので、静電チ
ャック17に誘電分極が発生する導体19を有し、該導
体19に高圧電源20を接続したものである。冷却ジャ
ケット18にはチラー(冷凍機)21が接続されてお
り、該チラー21から冷媒が循環されることによって該
冷却ジャケット17は、前述したようにウエハWを冷却
するものとなっている。また、この試料台13には、図
示しないもののその内部あるいは表面部、例えば静電チ
ャック17と冷却ジャケット18との間に図1に示した
セラミックヒータ8のようなヒータ(加熱手段)が設け
られており、このヒータには図1に示した温度調整器1
0と同様の温度調整器(図示略)が接続されている。
【0020】また、この試料台13には、高周波やマイ
クロ波によって発生させるプラズマPの影響をうけない
蛍光式の光ファイバ温度計(温度検知手段)22が取り
付けられている。この光ファイバ温度計22は、そのセ
ンサ部(図示略)がウエハWに直接接触し、これにより
ウエハWの温度を直接検知するよう試料台13の上面に
臨んで配設されており、これによって光ファイバ温度計
22は自然(正常)な状態でのウエハWの温度を連続的
に測定することができるようになっている。また、この
光ファイバ温度計22には、該温度計22で検知された
温度に基づく出力信号を受け、前記ウエハWの温度を所
定の温度に保持するよう、チラー21から冷却ジャケッ
ト18に循環させる冷媒の温度を調整する制御装置(制
御手段)23が接続され、さらに、同様に出力信号を受
け、前記ウエハWの温度を所定の温度に保持するよう、
前記の図示しないヒータの温度調整器が接続されてい
る。
【0021】このような構成のプラズマ処理装置11に
よってウエハWをプラズマ処理するには、図1に示した
プラズマ処理装置1による場合と同様に、まず、ウエハ
Wを試料台13の静電チャック17上に載置してこれを
保持し、さらにその状態で排気装置15を作動させ、真
空チャンバー12内を真空にする。次に、チラー21を
作動させて冷媒を冷却ジャケット18に循環させ、かつ
試料台13に設けた前記ヒータに通電し、これにより試
料台3上のウエハWをプラズマ処理に適した所定温度に
調整する。
【0022】次いで、ガス供給器16によって真空チャ
ンバー12内を放電可能な圧力に調整し、さらにこの状
態で高周波発生装置14により真空チャンバー12内に
プラズマPを発生させる。すると、プラズマPの発生に
よってウエハWは該プラズマPから熱が与えられ、図2
に示したごとくその温度が上昇する。しかして、このプ
ラズマ処理装置11では、ウエハWの温度上昇が光ファ
イバ温度計22で連続的に検知されており、このように
ウエハWの温度上昇を検知すると光ファイバ温度計22
は、検知した温度を電気信号としてこれを出力する。す
ると、制御装置23およびヒータに接続された温度調整
器はこの出力信号を受け、チラー21から循環させる冷
媒の冷却度合いを高め、またヒータの加熱度合いを低め
るように、すなわちウエハWの温度上昇分を相殺できる
程度にまで冷媒及び/又はヒータの温度を下げるよう
に、チラー21及び/又はヒータを制御する。
【0023】したがって、このようにウエハWの温度上
昇を光ファイバ温度計22で連続的に検知し、検知結果
を連続的にフィードバックしてチラー21及び/又はヒ
ータを制御することから、プラズマPを発生させ、さら
にプラズマ処理が終了してプラズマPの発生を終了させ
ても、ウエハWの温度は図6に示すように当初に調整し
た所定温度を維持したままとなる。よって、このプラズ
マ処理装置11にあっては、プラズマ処理中においても
ウエハWの温度を一定にすることができ、これによりプ
ラズマ処理そのものを安定して行うことができる。
【0024】なお、前記プラズマ処理装置11では、本
発明における冷却手段となるチラー21、および本発明
における加熱手段となるヒータの両方を試料台13に備
えたが、本発明においては、冷却手段のみを備えた構成
としてもよい。また、前記プラズマ処理装置11におい
ては、本発明における制御手段として、チラー21から
冷却ジャケット18に循環させる冷媒の温度を調整する
制御装置を設けたが、本発明はこれに限定されることな
く、例えば試料台13に供給する冷媒の流量を制御する
流量制御機構をチラー21に設けておき、これを本発明
における制御手段としてもよい。
【0025】図7は本発明の製造装置の第2実施形態例
を示すもので、図7において符号30はプラズマ処理装
置(半導体装置の製造装置)である。このプラズマ処理
装置30が図5に示したプラズマ処理装置11と異なる
ところは、試料台13を構成する静電チャック17の上
面に、ウエハWと静電チャック17との間で真空断熱が
起こるのを防ぐべく、熱伝導用の媒体ガスを流すための
溝(図示略)を形成し、該溝にHe等の媒体ガスを供給
するようにした点と、該溝に供給するに先立ってこの媒
体ガスの温度を調整するようにした点である。すなわ
ち、このプラズマ処理装置30には、静電チャック17
に配管31を介して媒体ガス供給手段32が接続されて
おり、さらに配管31にはマスフローコントローラー3
3が取り付けられている。また、配管31には、これを
流れる媒体ガスの温度を調整するための温度調整装置
(媒体ガス調整手段)34が設けられている。
【0026】媒体ガス供給手段32は、この例ではHe
が高圧充填されたボンベによって構成されている。温度
調整装置34は、配管31をコイル状に周回する管部3
4aと、該管部34aに冷媒あるいは熱媒を循環させる
調整装置本体34bとからなるものであり、調整装置本
体34bで予め設定温度に調整された冷媒(熱媒)が管
部34aを流れることにより、配管31を介して配管3
1内を流れる媒体ガスの温度を調整するものである。
【0027】このような構成のプラズマ処理装置30に
あっては、温度調整装置34によって媒体ガスの温度
を、プラズマ処理に際してのウエハWの設定温度に近い
温度としておくことにより、プラズマ処理を行う際ウエ
ハWの温度の急激な変化を抑えることができ、これによ
り前述した光ファイバ温度計22と制御装置23及び/
又は温度調整器とによる温度制御によって、ウエハWの
温度を十分に安定させることができる。
【0028】図8は本発明の製造装置の第3実施形態例
を示すもので、図8において符号40は、特に極低温で
のプラズマ処理に好適なプラズマ処理装置(半導体装置
の製造装置)である。このプラズマ処理装置30が図5
に示したプラズマ処理装置11と異なるところは、チラ
ー21に代えて冷媒供給装置41を設け、この冷媒供給
装置41から冷却ジェケット18に冷媒を循環させるよ
うにした点である。
【0029】冷媒供給装置41は、フロン混合冷媒シス
テムや液体窒素循環システム、極低温圧縮空気システム
などによって構成されたものであり、この冷媒供給装置
41と冷却ジャケット18との間には、冷媒供給装置4
1からの冷媒の往路となるフィード配管42と、冷媒供
給装置41への冷媒の復路となるリターン配管43とが
設けられている。また、フィード配管42とリターン配
管43との間にはバイパス配管(バイパス路)44が設
けられている。フィード配管42にはメインバルブ45
が、バイパス配管44にはバイパスバルブ46がそれぞ
れ設けられている。これらバルブ45、46は、市販の
極低温仕様の電動コントロールバルブからなっており、
これによってフィード配管42、あるいはバイパス配管
44に極低温の冷媒が流れても何等支障がないようにな
っている。また、これらバルブ45、46は、その開閉
の度合いが本発明における制御手段となる制御装置47
によって制御されるようになっている。
【0030】制御装置47は、光ファイバ温度計22に
接続されたもので、図5に示したプラズマ処理装置11
における制御装置23と同様に、光ファイバ温度計22
で検知された温度に基づく出力信号を受け、前記試料台
13の温度を所定の温度に保持するように制御するもの
である。ただし、この制御装置47は、前記制御装置2
3のごとくチラー21を制御するのでなく、前記メイン
バルブ45、バイパスバルブ46を制御するものとなっ
ている。すなわちこの制御装置47は、プラズマ処理に
際してプラズマPが発生し、これによりウエハWの温度
が上昇したら、メインバルブ45およびバイパスバルブ
46の開度を調節して冷媒供給手段41からの冷媒の供
給量を多くし、また何等かの理由によりウエハWの温度
が下降したら、バルブ45、46の開度を逆に調節して
冷媒の供給量を少なくするように制御するものである。
なお、このプラズマ処理装置40においても、図5に示
したプラズマ処理装置11と同様に本発明における加熱
手段となるヒータ(図示略)と、これの温度調整を行う
温度調整器とが設けられており、したがって、前記制御
装置47による制御は単独でなされ、あるいはヒータの
温度調整器と共になされるようになっている。
【0031】したがってこのプラズマ処理装置40にあ
っても、プラズマ処理中にウエハWの温度を一定にする
ことができ、これによりプラズマ処理そのものを安定し
て行うことができる。また、フロンや液体窒素、圧縮空
気等の冷媒のごとく、熱交換器を用いることではその冷
却度、すなわち温度を簡単に調節できないものを用いて
も、流量をコントロールすることによってその冷却度を
調節できるようにしたので、例えば−70℃以下といっ
た極低温にも、ウエハWの温度を正確に調整することが
できる。
【0032】なお、以上の説明においては、プラズマ処
理の具体的内容について特に述べていないが、前記プラ
ズマ処理装置1、11、30、40は、それぞれプラズ
マエッチング処理やプラズマCVD処理など、従来の公
知のプラズマ処理に適用できるのはもちろんである。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように本発明の半導体装置
の製造方法は、プラズマを発生させた際前記加熱手段に
よる加熱の度合いを予め設定した分下げ、プラズマの発
生を終了した際前記加熱手段による加熱の度合いを元に
戻すようにし、これによりプラズマを発生させた際に起
こる半導体基体の温度上昇分を加熱手段による加熱の度
合いの低減分によって相殺するようにしたものであるか
ら、プラズマ処理中における半導体基体の温度を十分安
定した状態にすることができ、これによりプラズマ処理
そのものを安定させることができる。
【0034】本発明の半導体装置の製造装置は、プラズ
マを発生させた際に起こる半導体基体の温度上昇を温度
検知手段により連続して間接的に検知し、検知された温
度に基づいて制御手段で半導体基板の温度を連続的に制
御するようにしたものであるので、プラズマ処理中にお
ける半導体基体の温度を安定させることができ、これに
よりプラズマ処理そのものを安定させることができる。
また、特に試料台に冷却手段だけでなく加熱手段をも設
けた場合には、これら手段を同時に制御することによ
り、急激な温度変化にも対応することができるものとな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体装置の製造方法に好適に用いら
れるプラズマ処理装置の概略構成図である。
【図2】温度制御しないときのウエハ温度を示すグラフ
図である。
【図3】セラミクスヒータの制御パターンを示すグラフ
図である。
【図4】セラミクスヒータを制御したときのウエハ温度
を示すグラフ図である。
【図5】本発明における半導体装置の製造装置の第1実
施形態例を示す概略構成図である。
【図6】図5に示した製造装置でプラズマ処理した際の
ウエハ温度を示すグラフ図である。
【図7】本発明における半導体装置の製造装置の第2実
施形態例を示す概略構成図である。
【図8】本発明における半導体装置の製造装置の第3実
施形態例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1、11、30、40 プラズマ処理装置 2、12
真空チャンバー 3、13 試料台 4a、14 高周波発生装置
7 温度ステージ 8 セラミクスヒータ(加熱手段) 9 冷却装置
(冷却手段) 10 温度調節器 17 静電チャック 18 冷却ジャケット(冷却手段) 21 チラー 22 光ファイバ温度計 23 制御装置(制御手
段) 32 媒体ガス供給手段 34 温度調整装置 4
1 冷媒供給手段 42 フィード配管 43 リターン配管 44
バイパス配管 45 メインバルブ 46 バイパスバルブ 47
制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/285 H01L 21/285 C 21/3065 21/302 B (72)発明者 門村 新吾 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷却手段と加熱手段とを備えた試料台上
    に半導体基体を載置し、前記冷却手段と加熱手段とで試
    料台温度を調整して前記半導体基体の温度を調整しつ
    つ、プラズマを発生させて前記半導体基体を処理するに
    あたり、 プラズマを発生させた際前記加熱手段による加熱の度合
    いを予め設定した分下げ、プラズマの発生を終了した際
    前記加熱手段による加熱の度合いを元に戻すことを特徴
    とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 冷却手段を備えた試料台を内部に配置し
    た真空チャンバーと、該真空チャンバー内にプラズマを
    発生させるプラズマ発生手段とを備え、前記冷却手段で
    前記試料台の温度を冷却することにより該試料台上に載
    置される半導体基体の温度を調整しつつ、プラズマを発
    生させて前記半導体基体を処理する半導体装置の製造装
    置において、 前記試料台に温度検知手段が設けられ、 該温度検知手段で検知された温度に基づく出力信号を受
    け、前記半導体基板の温度を所定の温度に保持するよう
    前記冷却手段による冷却の度合いを調整する制御手段が
    設けられてなることを特徴とする半導体装置の製造装
    置。
  3. 【請求項3】 前記温度検知手段が、半導体基体の温度
    を直接検知するよう該半導体基体と接触する位置に配置
    されてなることを特徴とする請求項2記載の半導体装置
    の製造装置。
  4. 【請求項4】 前記冷却手段が、冷熱媒体を冷却し、か
    つこの冷熱媒体を試料台に供給するチラーによって構成
    され、 前記制御手段が、前記チラーに設けられた、試料台に供
    給する冷熱媒体の流量を制御する流量制御機構によって
    構成されてなることを特徴とする請求項2記載の半導体
    装置の製造装置。
  5. 【請求項5】 前記試料台に、該試料台とこれの上に載
    置される半導体基体との間に熱伝導用の媒体ガスを流す
    媒体ガス供給手段が設けられ、 該媒体ガス供給手段に、これによって流す媒体ガスが前
    記試料台と半導体基体との間に流れる前に、予め該媒体
    ガスの温度を調整する媒体ガス調整手段が設けられてな
    ることを特徴とする請求項2記載の半導体装置の製造装
    置。
  6. 【請求項6】 前記冷却手段が、液化ガスあるいは気体
    を冷熱媒体として用い、これを試料台に流すことによっ
    て該試料台を冷却するものであり、 前記制御手段が、前記冷熱媒体の流量を調整することに
    よって該冷却手段による冷却の度合いを調整するもので
    あることを特徴とする請求項2記載の半導体装置の製造
    装置。
  7. 【請求項7】 前記制御手段における冷熱媒体の流量の
    調整が、低温仕様の電動コントロールバルブの開閉でな
    されるよう構成されたことを特徴とする請求項6記載の
    半導体装置の製造装置。
  8. 【請求項8】 前記冷熱媒体の流路が、前記試料台に流
    れる前の位置においてバイパス路を有してなり、 前記制御手段が、該バイパス路に流す冷熱媒体の量を調
    整するものであることを特徴とする請求項6記載の半導
    体装置の製造装置。
  9. 【請求項9】 冷却手段と加熱手段とを備えた試料台を
    内部に配置した真空チャンバーと、該真空チャンバー内
    にプラズマを発生させるプラズマ発生手段とを備え、前
    記冷却手段と加熱手段とで前記試料台の温度を調整する
    ことにより該試料台上に載置される半導体基体の温度を
    調整しつつ、プラズマを発生させて前記半導体基体を処
    理する半導体装置の製造装置において、 前記試料台に温度検知手段が設けられ、 該温度検知手段で検知された温度に基づく出力信号を受
    け、前記半導体基板の温度を所定の温度に保持するよう
    前記冷却手段による冷却の度合いを調整する制御手段が
    設けられ、 かつ、該温度検知手段で検知された温度に基づく出力信
    号を受け、前記半導体基板の温度を所定の温度に保持す
    るよう前記加熱手段による加熱の度合いを調整する温度
    調整器が設けられてなることを特徴とする半導体装置の
    製造装置。
  10. 【請求項10】 前記温度検知手段が、半導体基体の温
    度を直接検知するよう該半導体基体と接触する位置に配
    置されてなることを特徴とする請求項9記載の半導体装
    置の製造装置。
  11. 【請求項11】 前記冷却手段が、冷熱媒体を冷却し、
    かつこの冷熱媒体を試料台に供給するチラーによって構
    成され、 前記制御手段が、前記チラーに設けられた、試料台に供
    給する冷熱媒体の流量を制御する流量制御機構によって
    構成されてなることを特徴とする請求項9記載の半導体
    装置の製造装置。
  12. 【請求項12】 前記試料台に、該試料台とこれの上に
    載置される半導体基体との間に熱伝導用の媒体ガスを流
    す媒体ガス供給手段が設けられ、 該媒体ガス供給手段に、これによって流す媒体ガスが前
    記試料台と半導体基体との間に流れる前に、予め該媒体
    ガスの温度を調整する媒体ガス調整手段が設けられてな
    ることを特徴とする請求項9記載の半導体装置の製造装
    置。
  13. 【請求項13】 前記冷却手段が、液化ガスあるいは気
    体を冷熱媒体として用い、これを試料台に流すことによ
    って該試料台を冷却するものであり、 前記制御手段が、前記冷熱媒体の流量を調整することに
    よって該冷却手段による冷却の度合いを調整するもので
    あることを特徴とする請求項9記載の半導体装置の製造
    装置。
  14. 【請求項14】 前記制御手段における冷熱媒体の流量
    の調整が、低温仕様の電動コントロールバルブの開閉で
    なされるよう構成されたことを特徴とする請求項13記
    載の半導体装置の製造装置。
  15. 【請求項15】 前記冷熱媒体の流路が、前記試料台に
    流れる前の位置においてバイパス路を有してなり、 前記制御手段が、該バイパス路に流す冷熱媒体の量を調
    整するものであることを特徴とする請求項13記載の半
    導体装置の製造装置。
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