JPH09171793A - 二重反射電子顕微鏡 - Google Patents

二重反射電子顕微鏡

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JPH09171793A
JPH09171793A JP8327990A JP32799096A JPH09171793A JP H09171793 A JPH09171793 A JP H09171793A JP 8327990 A JP8327990 A JP 8327990A JP 32799096 A JP32799096 A JP 32799096A JP H09171793 A JPH09171793 A JP H09171793A
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electron
reflector
electron microscope
microscope according
objective lens
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JP8327990A
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English (en)
Inventor
Krzystoph Dr Grzelakowski
クルツィシュトフ、グルツェラコウスキィ
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Focus GmbH
Original Assignee
Focus GmbH
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/26Electron or ion microscopes; Electron or ion diffraction tubes
    • H01J37/29Reflection microscopes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2237/00Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
    • H01J2237/15Means for deflecting or directing discharge
    • H01J2237/151Electrostatic means

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
  • Electron Sources, Ion Sources (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 1次電子ビームを試料上に簡単な方法で集束
させることができ、装置を大規模に変えることなく様々
なモードで分析を行える電子顕微鏡を提供する。 【解決手段】 電子顕微鏡は、電子源14と、少なくと
も1つの対物レンズ4と投射レンズ6,7を含む電子光
学結像システムと、蛍光スクリーン9及び/又は電子増
倍管8を含む検出器を備え、電子反射器15が、上記対
物レンズの後側焦点面10(又はその共役面12)に設
けられ、上記電子源から生じる1次電子ビーム20が、
分析される試料3に集束するように調整されている。電
子反射器のチップ16は単結晶又は多結晶材料から作製
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子顕微鏡に関
し、さらに詳しくは、電子源と、少なくとも1つの対物
レンズと少なくとも1つの投射レンズを含む電子光学結
像システムと、蛍光スクリーン及び/又は電子増倍管を
含む検出器を備えた電子顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】走査法とは無関係な直接結像電子顕微鏡
法においては、基本的に透過型電子顕微鏡と電子放出顕
微鏡とを区別している。透過型電子顕微鏡においては、
そのモジュール系列は光学顕微鏡のそれに類似してお
り、白熱電球が電子源に代わり、また、電磁レンズが結
像システムに使用されている。結像は写真装置を備えた
蛍光スクリーン上で起こる。透過型電子顕微鏡におい
て、写真は簡単な切り換え操作で電子線回折により得ら
れる。このために、中間レンズの励磁(すなわち、電流
の通過に関して)は、対物レンズの一段拡大された像を
もはや再生せずに、むしろその前の試料の回折パターン
(常に対物レンズの後側焦点面に現れる)を再生する程
度に弱められる。その結果生じる回折パターンにより、
試料の細部の構造及び配向について多数の価値ある描写
が可能となる。
【0003】他方、電子放出顕微鏡法の場合、試料には
電子源からの1次電子又は他の励起粒子が前方から打ち
込まれる。従って、1次電子と調査対象の固体との相互
作用により、1次電子の弾性散乱だけでなく2次電子や
オージェ電子の弾性散乱も生ずる。放出された2次電子
は、主として試料の薄い表面層から出る。後方散乱電子
は、試料のもっと深い層から来る。電子放出顕微鏡法に
おいて1次電子を取り出すためには、2つの異なる方法
が従来用いられており、これらの方法は、「ウルトラマ
イクロスコピィ(Ultramicroscopy )」36号(199
1年)第1〜28頁のオー.エッチ.グリフィス(O.H.
Griffith)及びダブリュー.エンゲル(W.Engel )共
著、「ヒストリカルパースペクティブ アンド カレン
ト トレンズ イン エミッション マイクロスコピ
ィ、ミラー マイクロスコピィ アンド ロー エナジ
ー エレクトロン マイクロスコピィ(Historical Per
spective and Current Trends in Emission Microscop
y, Mirror Microscopy and Low Energy Electron Micro
scopy)」に記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらの方法のうちの
1つは、線状電子−光学システムであり、電子源が検出
スクリーンの後ろに設けられ、1次ビームが検出スクリ
ーンの開口部を通って試料上に集束される。従って、1
次ビームを光軸と平行に整合し、試料に平行に照射する
ために、電子光学レンズは、試料の前方に設けられる。
この点において、回折パターン(低エネルギー電子線回
折すなわちLEEDモード)は分析できるが、反射線が
観察スクリーンの中心部の開孔部を透過するので、弾性
電子で試料表面を結像することはできない(結像モード
又は低エネルギー電子反射顕微鏡法LEEMモード)。
しかしながら、この顕微鏡法を用いることで、ミラー電
子顕微鏡法(MEM)により表面電位の直接結像が可能
となる。この公知の線状配列はその構造自体は単純であ
るが、入射ビームと反射ビームを適切に同時に最適化す
ることは不可能である。
【0005】前記問題を改善するため、セグメント磁場
が入射ビームと試料から反射されたビームを分離するた
めに使用されている。そのようなLEEM型電子顕微鏡
は、バウアー(Bauer )とテリープス(Telieps )によ
り開発され、その例がウルトラマイクロスコピィ(Ultr
amicroscopy )36号(1991年)、第22頁の前記
論文中に記載されている。磁性表面構造を分析するため
にさらに改良されたLEEM電子顕微鏡は、結像された
電子のスピン偏極方向を変えずにセグメント磁場におい
て分離されるスピン偏極電子を放出する電子源を必要と
するであろう。スピン偏極は必要なので、SPLEEM
又はSPLEED顕微鏡(スピン偏極低エネルギー電子
顕微鏡法)を引用する人もいるが、その欠点は、非常に
複雑であり、そのため高価であるということにある。L
EED又はLEEM、及びSPLEEM又はSPLEE
D方式共に、試料表面に打ち込まれる平行電子ビームで
動作されるが、2次電子及びオージェ電子を結像するた
めには、1次ビームを試料上に集束させ、視野中の電子
密度を上げることが必要である。しかしながら、このタ
イプの電子顕微鏡を用いても、1次ビームと放出された
電子ビームは、セグメント磁場によって分離されなけれ
ばならない。
【0006】従って本発明の目的は、1次電子ビーム
(単に1次ビームということもある)を試料上に簡単な
方法で集束させることができ、それを用いることによ
り、装置を改造するための大規模な処置を取る必要なく
様々な方法の分析を行うことができる電子顕微鏡を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記目的
は、電子反射器が、対物レンズの後側焦点面又はその共
役面の1つに設けられ、かつ、電子源から生じる1次電
子ビームが分析される試料に集束するように配向されて
いる本発明の電子顕微鏡により達成される。電子ビーム
は電子反射器と試料表面において2回反射されるため、
本発明に係る電子顕微鏡は2重反射電子顕微鏡(DRE
EM=二重反射電子放出顕微鏡)と呼ぶこともできる。
電子反射器は、試料に電子ビームを集束させるためのセ
グメント磁場に代わる簡単で費用のかからないものであ
る。セグメント磁場とは対照的に、電子反射器は、磁場
の外の領域に設けられているので、試料から来る電子ビ
ームの結像に関与するものではない。好適には、電子反
射器は電子光学結像系のビーム経路にそのチップ(先
端)が位置するように設けられるけれども、二重反射電
子放出顕微鏡の結像特性に否定的影響は無い。回折パタ
ーンのほんの一部の濃度が像の明るさをほんの僅か減少
させるだけである。
【0008】
【発明の実施の形態】好適な態様においては、電子反射
器の有効面は対物レンズの光軸に対し45°の角度βで
設けられる。電子反射器のこの配置では、電子光学結像
系のビーム経路の外側に位置する電子源もまた、好適に
は対物レンズの後側焦点面又はその共役面の1つに設け
られる。電子源の軸線は焦点面又は共役面にあり、対物
レンズの光軸とα=90°の角度を成す。従って、電子
源から放出された1次ビームは、本質的に焦点面又は共
役面に進む。反射器材料の必要条件や選択によっては、
電子反射器の有効面を厳密に角度β=45°だけでな
く、他の角度βも許容するように電子反射器の有効面を
調整することが望ましい場合もある。従って、電子反射
器を対物レンズの焦点を中心に回動自在に設けることが
好ましい。それに応じて、電子源も対物レンズの焦点を
中心に回動自在に設けられねばならない。電子反射器と
電子源を対物レンズの共役面の1つに設ける場合にも同
じことが言える。角度βは30°〜60°の範囲の値に
設定でき、揺動角αは60°〜120°の範囲に設定で
きる。電子反射器及び電子源の両方の動きを関連させる
ことが好ましく、それによって回折条件は保たれ、また
偏向された1次ビームが試料に当たる。
【0009】本発明に係る電子顕微鏡の適用可能性を広
げるために、少なくとも1つのレンズを電子源と電子反
射器の間に設けることが好ましい。複数のレンズ及び/
又は偏向要素を設けることもできる。電子源から入射し
て来る1次電子ビームは、LEEDモードにおいても、
また弾性電子での結像のためにも、電子反射器上に集束
される。その結果、分析される試料の表面は平行に照射
され、それによってLEED像(すなわち、対物レンズ
の後側焦点面の回折パターン)が作り出され、電子−光
学結像システムの他の要素により検出器の蛍光スクリー
ン上に再生され得る。回折された電子によりLEEDモ
ードから表面の直接結像(LEEMモード)に切り換え
る場合、投射レンズの励磁のみが変更されねばならな
い。通常、2つの投射レンズが使用され、それにより第
1の投射レンズの励磁が修正され、その後第2の投射レ
ンズが中間像を蛍光スクリーン又は電子増倍管上に拡大
する。
【0010】2次電子、オージェ電子又は他の電子で結
像する場合、1次ビームは、視野における電子密度を増
加するために試料上に集束される。この集束を容易にす
るために、電子源のレンズの励磁は1次電子ビームの集
束がもはや対物レンズの焦点と一致せず、むしろ電子反
射器の前方に位置するように変更でき、それによって電
子反射器のより大きい面が1次ビームにより散開的に照
射される。
【0011】電子顕微鏡の応用分野は、試料表面を走査
する手段を設けることにより広げることができる。この
ことを行うには幾つかの方法がある。好ましくは、1次
ビームの反射器への入射角を互いに直交する2つの方向
に変える静電偏向器が、電子源と反射器の間に設けられ
る。他の方法としては、1次ビームをそのままにし、試
料が走査されるように、調整機構によって反射器を回転
する方法がある。この態様では、反射面で反射されたビ
ームは互いに直交する2つの方向に変化する。
【0012】反射器材料又は反射器チップの材料は、応
用目的に関連して選ぶことができる。1次ビームが電子
反射器の有効面から反射される際には2次電子は無関係
なので、電子の弾性散乱及び反射並びにスピン偏極だけ
が材料の選択に当って考慮されなければならない。電子
反射器チップは単結晶又は多結晶の材料から作製するこ
とができる。装置が、磁区を結像するために使用される
ものであれば、反射器材料は、重い原子で分散されたと
きの公知のスピン偏極効果を利用するために、原子番号
の大きい材料とすべきである。他の方法として、薄い強
磁性層も使用できる。スピン偏極Pのベクトルは、電子
反射器における入射及び出射ビームからの散乱面に垂直
である。
【0013】生成される磁気コントラストは、電子反射
器における最初の散乱プロセスによるスピン偏極ビーム
の励起により、並びに磁気構造におけるスピン偏極ビー
ムの第2の散乱プロセスにより強度不均整を生じさせる
ことによっても引き起こされる。反射器によりスピン偏
極される磁性試料におけるビームの後方散乱のために、
散乱交換による強度不均整が生じる。この不均整は、ス
ピン偏極P及び磁化Mのベクトルの相対的な配向の関数
となる。従って、例えば磁気記憶媒体上の単一ビットを
マッピングしたり、表示することができる。
【0014】金や白金のような貴金属の多結晶層は、再
構築されていないPt(111)表面のような規定面を
有する単結晶程まさに好適である。しかしながら、単結
晶表面が作成されなければならないので製造並びに取り
扱いが難しい。それにも拘らず、単結晶表面は、明瞭
で、強いミラービームが反射器から出るので、著しく高
い反射強度を示すという基本的な利点を有する。対照的
に、多結晶材料は広い角度範囲に広く散乱し、この特徴
は、1次強度が相応して高いときに現われ易い。
【0015】別の材料として、(代表的には)2,30
0Kの温度まで短時間、酸素大気中で加熱することによ
りその表面を化学的に純粋にすることができるので、タ
ングステン及びモリブデンのような高融点材料から作ら
れた単結晶も非常に適している。原則として、前面が原
子的に滑らかな段々状の例えばタングステン又は白金で
作ることができる非常に微細な単結晶のチップも適切な
反射器である。このようなチップは電界放射銃及び電界
イオン顕微鏡で使用されており、また市販されている。
【0016】スピン偏極効果を利用しない場合、原子番
号を限定することなく広範囲の材料を利用できる。製造
が非常に簡単なため、黒鉛から作られた小さな単結晶を
使用することが好ましい。高い配列の天然の結晶は、熱
分解によって作られる結晶より好ましい。他の材料とし
てはLaB6 又はCeB6 の単結晶があり、これらは、
加熱するだけで調製できるので非常に好ましく、好まし
くは平坦な前面段差状の棒状のものが非常に良好であ
る。このような棒は電子エミッタとして使用でき、市販
されている。
【0017】さらに、電子反射器は、汚染から反射器表
面を清潔に保つために加熱装置を備えることもできる。
電子反射器は、ホルダーに取り付けることができ、そう
することで、電子反射器の交換がより容易となる。従っ
て、ある分析方法から他の方法に切り換える際、電子反
射器を簡単な方法で迅速に交換することも可能となる。
この特徴は、幾つかの電子反射器を取り付けた回転ホル
ダーとすることでさらに簡略化することもできる。この
場合、電子反射器を例えば上記回転ホルダーに星形に配
置し、電子反射器を変えるため上記ホルダーを回転する
ように構成することができる。このような回転形態は、
電子反射器を何らデザイン変更することなく容易に変換
することができるという点で有利である。
【0018】
【実施例】以下、添付図面に示す実施例を説明しつつ、
本発明についてさらに詳しく説明するが、本発明が下記
の実施例に限定されないことはもとよりである。図1に
示す電子顕微鏡1はハウジング2を有し、上方から下方
に向って、対物レンズ4、該対物レンズ4の像面11に
ある絞り5、第1投射レンズ6(伝送レンズ又は中間レ
ンズとも呼ばれている)、第2投射レンズ7、電子増倍
管8又はマルチチャンネルプレート、及び蛍光スクリー
ン9を備えている。レンズ4,6及び7は静電レンズ又
は磁界レンズ(電磁レンズ)である。対物レンズ4の上
方には調査される試料3がある。電子反射器15は、対
物レンズ4の後側焦点面10に設けられており、その有
効面18(図2及び図3参照)は対物レンズ4の光軸2
2と角度β=45°を成している。
【0019】電子反射器15のチップ(先端)16は、
対物レンズ4又はレンズ4,6及び7から成る電子光学
結像システム(系)全体のビーム経路中に突出してい
る。1次電子ビーム20は、横方向に、かつ図示の実施
例では焦点面10に設けられている電子源14により放
出される。このことは、電子源14の軸線24及び電子
源14から来る1次電子ビーム20が焦点面10にある
ということを意味している。1次電子ビーム20は電子
反射器15の有効面18で反射され、試料3上に集束さ
れる。別の方法として、電子反射器15と電子源14を
共役面のうちの1つ(例えば、図1に示される面12)
に設けることも可能である。しかしながら、レンズ誤差
は分解能に対し悪影響を及ぼすので、図1に示される配
置形態を選択することが好ましい。
【0020】電子反射器15及び電子源14は、共に焦
点23の回りに回動自在に設けることができる。そのよ
うにする場合、電子反射器15と電子源14の移動を互
いに連結し、それに応じて1次電子ビームが様々な角度
でも試料3に当たるようにすることが好ましい。電子源
14と電子反射器15との間には、静電レンズ又は磁界
レンズからなるレンズ系13と偏向装置25(二重偏向
器)が配設されている。これによって、1次電子ビーム
20は、電子反射器15の有効面18上に正確な入射角
で集束される。そこで、対物レンズ4の焦点23はレン
ズ系13の焦点と一致する。さらに、電子反射器15に
は加熱装置19(例えば、コイルの形態のヒーター)が
設けられている。
【0021】図2及び図3は電子反射器15の拡大図で
ある。電子反射器15は、任意の材料で作られた支持体
17とチップ16から成り、該チップ16に対しては目
的としている動作モードに適した材料が選ばれる。図2
では、電子反射器15の有効面18がその軸線に対して
垂直に調整されており、図3に示される電子反射器15
は、面取りされたチップ16を有している。電子反射器
15を簡単な方法で互換できるように、例えば全部で4
つの電子反射器15a〜dを図4に示す回転ホルダー2
1上に星形に設けることができる。ホルダー21を回転
することにより、所望の電子反射器15a〜dを反射位
置に動かすことができる。
【0022】図5〜7は、電子顕微鏡におけるビーム経
路の概略図である。図5はLEED又はSPLEEDモ
ードを示しており、図6はLEEM又はSPLEEMモ
ード、また図7は2次電子もしくはオージェ電子の結像
を示している。両回折モード(LEED/SPLEE
D)において、また弾性電子を結像する際(LEEM/
SPLEEM)、電子ビームはレンズ13から電子反射
器15上に集束される。次いで、試料3の表面に平行に
照射することによって、対物レンズ4の後側焦点面10
でLEED像が作られ、その像は、第1投射レンズ6
(伝送レンズ)と第2投射レンズ7によって蛍光スクリ
ーン9上に拡大される(図5)。回折された電子を用い
て、LEEDモードから試料表面の直接結像に変えるた
めには、図6に示すように、第1投射レンズ6の励磁が
変えられる。そこで、投射レンズ7は、像面11で作ら
れた中間像を電子増倍管8及び蛍光スクリーン9上に拡
大する。
【0023】2次電子及びオージェ電子で写像するため
には(図7参照)、レンズ13の励磁を変えることによ
り、1次電子ビームを電子反射器15上に集束させず、
むしろ該電子反射器の前で集束させることで、電子反射
器のより大きい有効面を照射することができる。その
際、1次電子ビーム20を対物レンズ4を用いて試料3
上に集束させ、それによって視野の電子密度を増加させ
る。2次電子及びオージェ電子はまた投射レンズ6及び
7によって電子増倍管8上に結像される。この場合、図
8に示されるように、エネルギーフィルタ26が投射レ
ンズ6と7の間に設けられる。1回以上の回折反射によ
るバックグラウンド結像のために、ちょうど焦点23上
にある電子反射器15に加えて、回折反射を選択するた
めの可動コントラスト絞りを対物レンズ4の後側焦点面
10上に又は対応する共役面上に設けることもできる。
典型的な動作条件下での回折パターンは最大2mmの直
径を有するので、例えばピエゾモータによりコントラス
ト絞りの正確な位置決めを何ら問題無く行うことができ
る。
【0024】図9は、他の実施例を示しており、走査作
業が可能となっている。電子源14と電子反射器15の
間に静電偏向器27があり、該静電偏向器27は、1次
電子ビームを角度δ及びγで示される互いに直交する2
つの方向に偏向する。角度δとγは、ほぼ±1にある。
偏向は1次電子ビーム20′と20″によって示されて
いる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子顕微鏡の概略図である。
【図2】本発明による電子反射器の一実施例の拡大図で
ある。
【図3】本発明による電子反射器の他の実施例の拡大図
である。
【図4】数個の電子反射器を備えたホルダーの平面図で
ある。
【図5】一つの動作モードにおける電子顕微鏡内のビー
ム経路の概略図である。
【図6】他の動作モードにおける電子顕微鏡内のビーム
経路の概略図である。
【図7】さらに他の動作モードにおける電子顕微鏡内の
ビーム経路の概略図である。
【図8】別の動作モードにおける電子顕微鏡内のビーム
経路の概略図である。
【図9】他の実施例の電子顕微鏡の反射器−試料領域の
概略分解図である。
【符号の説明】
1 電子顕微鏡、2 ハウジング、3 試料、4 対物
レンズ、5 絞り、6第1投射レンズ(伝送レンズ)、
7 第2投射レンズ、8 電子増倍管、9蛍光スクリー
ン、10 後側焦点面、11 結像面、12 共役面、
13 電子源のレンズ系、14 電子源、15 電子反
射器、16 チップ、17 支持体、18 有効面、1
9 加熱装置、20 1次電子ビーム、21 回転ホル
ダー、22 光軸、23 焦点、25 偏向システム、
27 静電偏向器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 596176839 Am Birkhecker Berg 20、D−65510 Hunstetten− Goersroth、Bundesrep ublik Deutschland

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子源と、少なくとも1つの対物レンズ
    と少なくとも1つの投射レンズを含む電子光学結像シス
    テムと、蛍光スクリーン及び/又は電子増倍管を含む検
    出器を備えた電子顕微鏡において、少なくとも1つの電
    子反射器(15)が、上記対物レンズ(4)の後側焦点
    面(10)又はその一つの共役面(12)に設けられ、
    かつ、上記電子源(14)から生じる1次電子ビーム
    (20)が分析される試料(3)に集束するように調整
    されていることを特徴とする電子顕微鏡。
  2. 【請求項2】 電子反射器(15)に、その先端チップ
    (16)が電子光学結像システム(4,6,7)のビー
    ム経路内に位置するように取り付けられていることを特
    徴とする請求項1に記載の電子顕微鏡。
  3. 【請求項3】 電子反射器(15)の有効面(18)
    が、対物レンズ(4)の光軸(22)に対して45°の
    角度βに調整されていることを特徴とする請求項1又は
    2に記載の電子顕微鏡。
  4. 【請求項4】 電子反射器(15)が、対物レンズ
    (4)の焦点(23)を中心に回動自在に設けられてい
    ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記
    載の電子顕微鏡。
  5. 【請求項5】 電子源(14)が、対物レンズ(4)の
    焦点(23)を中心に回動自在に設けられていることを
    特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電子
    顕微鏡。
  6. 【請求項6】 電子源(14)が、対物レンズ(4)の
    後側焦点面(10)又はその一つの共役面(12)に設
    けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれ
    か一項に記載の電子顕微鏡。
  7. 【請求項7】 少なくとも1つのレンズ(13)が、電
    子源(14)と電子反射器(15)との間に設けられて
    いることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に
    記載の電子顕微鏡。
  8. 【請求項8】 前記レンズ(13)の励磁レベルを変え
    ることができることを特徴とする請求項7に記載の電子
    顕微鏡。
  9. 【請求項9】 反射器チップ(16)が単結晶又は多結
    晶材料から作られていることを特徴とする請求項1乃至
    8のいずれか一項に記載の電子顕微鏡。
  10. 【請求項10】 反射器チップ(16)が黒鉛、LaB
    6 又はCeB6 の単結晶から作られていることを特徴と
    する請求項9に記載の電子顕微鏡。
  11. 【請求項11】 反射器チップ(16)が電子スピン偏
    極材料から作られていることを特徴とする請求項9に記
    載の電子顕微鏡。
  12. 【請求項12】 反射器チップ(16)が高い原子番号
    を有する材料から作られていることを特徴とする請求項
    11に記載の電子顕微鏡。
  13. 【請求項13】 反射器チップ(16)が金又は白金か
    ら作られていることを特徴とする請求項12に記載の電
    子顕微鏡。
  14. 【請求項14】 反射器チップ(16)がタングステン
    又はモリブデンから作られていることを特徴とする請求
    項11に記載の電子顕微鏡。
  15. 【請求項15】 電子反射器(15)が加熱装置(1
    9)を備えていることを特徴とする請求項1乃至14の
    いずれか一項に記載の電子顕微鏡。
  16. 【請求項16】 複数の電子反射器(15a〜d)を取
    り付けたホルダー(21)を有することを特徴とする請
    求項1乃至15のいずれか一項に記載の電子顕微鏡。
  17. 【請求項17】 電子反射器(15a〜d)がホルダー
    (21)に星形に配置され、該ホルダー(21)が電子
    反射器(15a〜d)を変えるため回転できることを特
    徴とする請求項16に記載の電子顕微鏡。
  18. 【請求項18】 材料(3)の表面を走査するための手
    段を有することを特徴とする請求項1乃至17のいずれ
    か一項に記載の電子顕微鏡。
  19. 【請求項19】 1次電子ビーム(20)の電子反射器
    への入射角を互いに直交する2つの方向に変える静電偏
    向器(27)が電子源(14)と反射器(15)の間に
    設けられていることを特徴とする請求項18に記載の電
    子顕微鏡。
  20. 【請求項20】 電子反射器(15)が、該反射器で反
    射された電子ビームを互いに直交する2つの方向に変え
    るための調整機構を有することを特徴とする請求項18
    に記載の電子顕微鏡。
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