JPH09170372A - ヒンジ装置 - Google Patents

ヒンジ装置

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JPH09170372A
JPH09170372A JP30538996A JP30538996A JPH09170372A JP H09170372 A JPH09170372 A JP H09170372A JP 30538996 A JP30538996 A JP 30538996A JP 30538996 A JP30538996 A JP 30538996A JP H09170372 A JPH09170372 A JP H09170372A
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spring
cam portion
cam
hinge device
holding
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Naomoto Kubota
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Mitsubishi Electric Corp
Kato Spring Works Co Ltd
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KATO SPRING SEISAKUSHO KK
Mitsubishi Electric Corp
Kato Spring Works Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のヒンジ装置においては、必ずしも確実
な開閉操作が得られないケースがあった。 【解決手段】 一対の部材間に取り付けられてこれら各
部材を開閉自在に連結するヒンジ装置であって、一方の
部材に取り付けられるブラケットと、他方の部材に取り
付けられるカムシャフトと、カムシャフトに弾性的に当
接するばねとを具備してなり、カムシャフトは、シャフ
ト部とカム部3aとを有して構成され、カム部3aは、
ばねによりカム部3aが定位置に保持される偏平な保持
面6Aと、カム部3aが回動操作されたときには、ばね
に押し戻しトルクを発生させかつそのトルクが回動につ
れて漸次大きくなるよう、回動中心Oからばねとの当接
点までの距離が漸次大きくなるよう形成された第1の復
帰力受面7Aとを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、携帯用コ
ンピューター、電子手帳等のディスプレイ表示部を所定
角度に保って使用する電子機器類に用いて好適なヒンジ
装置に関する。また、本発明は、そのようなヒンジ装置
が適用された電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、近年のエレクトロニクス
技術の発展に伴い、小型で液晶画面等のディスプレイを
備えた携帯用コンピューター、電子手帳等の各種の情報
機器が開発され、実用に供されている。
【0003】これらディスプレイを備えた情報機器の一
形態には、ディスプレイ部と操作部とに分けた見開き式
とし、使用時にディスプレイ部を所定角度に保って、未
使用時には折り畳んでコンパクトに収納可能なものがあ
る。係る見開き式の情報機器においては、一般に、使用
時にディスプレイ部を所定角度に係止させるヒンジが採
用されており、また、未使用時のディスプレイ部の開き
を防止するために、ディスプレイ部の閉状態において、
同ディスプレイ部および操作部のケーシング等にアンダ
ーカット係合等の係合手段が設けられるとともに、使用
時にこの係合を解除する押釦等の係合解除手段が設けら
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の見開き式の情報機器にあっては、以下のような解決
すべき課題が存在した。すなわち、上記のようにディス
プレイ部および操作部のケーシング等に係合手段を設け
るとともに、これを解除する押釦等の係合解除手段を設
けなければならず、デザイン的な制約が生じていた。
【0005】また、使用時には、所定角度に手動で開操
作を行ない、また、使用後には、上記の係合が確実にな
されるまで、手動で閉操作を行わなければならず面倒で
あった。
【0006】本発明は、上記の課題に鑑みてなされたも
のであり、開閉操作が簡単かつ確実でしかもデザイン的
自由度を高めたヒンジ構造を可能にするヒンジ装置を提
供することを目的としている。
【0007】また、本発明は、上記の目的に加えて、安
定した開閉操作を可能とし、しかも構造を小型化するこ
とができるヒンジ装置を提供することを目的としてい
る。さらに、開状態を安定的に維持し得るとともに、確
実に閉状態を維持し得る電子機器を提供することもまた
本発明の目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
ヒンジ装置は、一対の部材間に取り付けられてこれら各
部材を開閉自在に連結するヒンジ装置であって、前記部
材の一方に取り付けられるブラケットと、このブラケッ
トに回動自在に支持され、前記部材の他方に取り付けら
れるカムシャフトと、このカムシャフトに弾性的に当接
するばねとを具備してなり、前記カムシャフトは、前記
ブラケットに支持されるシャフト部と、このシャフト部
に設けられたカム部とを有して構成され、前記カム部
は、前記シャフト部の軸線に直交する断面を持ってその
輪郭を見たときに、該シャフト部の軸線回りに、該軸線
と平行に形成され、前記ばねによりカム部が定位置に保
持される偏平な保持面と、この保持面の一端縁に連接さ
れるとともに前記カム部が回動操作されたときには、前
記ばねに当接して前記ばねを変形させることにより、前
記ばねに前記カム部を回動方向と逆方向に押し戻す向き
のトルクを発生させかつそのトルクが回動につれて漸次
大きくなるように、回動中心から前記ばねとの当接点ま
での距離が漸次大きくなるよう形成された第1の復帰力
受面とを有することを特徴としている。本発明の請求項
2に係るヒンジ装置は、請求項1に記載のヒンジ装置に
おいて、前記カム部には、前記保持面が2つ以上あり、
各保持面の前記一端縁とは反対側の端縁には、前記カム
部が回動操作されたときには、前記ばねに当接して前記
ばねを変形させることにより、前記ばねに前記カム部を
その保持面から見て回動方向の次なる位置に位置してい
る次なる保持面に向けて回動させる向きのトルクを発生
させるように、回動中心から前記ばねとの当接点までの
距離が漸次小さくなるよう形成された第2の復帰力受面
が連接されていることを特徴としている。
【0009】本発明の請求項3に係る電子機器は、見開
き式で2つ折タイプの電子機器であって、請求項2に記
載のヒンジ装置によりヒンジ結合がなされており、開状
態は、前記カム部の前記保持面が前記ばねにより定位置
に保持されることによりなされ、閉状態は、前記カム部
の前記第2の復帰力受面が前記ばねに当接した状態でな
され、閉まる向きの回動方向に向けて常に付勢されてい
ることを特徴としている。
【0010】前記請求項1の発明は、一対の部材の一方
にブラケットが取り付けられるとともに、前記部材の他
方にシャフト部とカム部とから構成されるカムシャフト
が取り付けられて使用される。そして、前記カムシャフ
トのカム部の保持面にばねが当接することによって当該
カム部が定位置に保持され、前記一対の部材が所定角度
に開く。この状態から、さらに一方の部材を回動させ
て、カムシャフトを回動操作させたときには、ばねは、
保持面の一端縁に連接して形成された第1の復帰力受面
に当接して弾性変形する。このとき、ばねには、カム部
を回動方向と逆方向に押し戻す向きのトルクが発生す
る。そして、そのトルクは、回動につれて漸次大きくな
るので、前記一方の部材の回動が解除されたときには、
カム部は、確実に前記回動方向と逆方向に押し戻され、
一対の部材が再び所定角度に保持される。前記請求項2
の発明では、保持面の前記一端縁とは反対側の端縁に
は、第2の復帰力受面が連接されている。ばねが保持面
を保持している状態から、カムシャフトをこの反対側の
端縁の側へと回動操作させたときには、ばねは、第2の
復帰力受面に当接して弾性変形する。このとき、ばねに
は、その保持面から見て回動方向の次なる位置に位置し
ている次なる保持面に向けて回動させる向きのトルクが
発生する。よって、ばねにトルクを発生させて、次なる
保持面に向けて付勢することが可能とされる。
【0011】前記請求項3の発明では、開状態が、カム
部の保持面がばねにより定位置に保持されることにより
なされているので、開状態が安定的に維持されるととも
に、開状態から変位させる向きの回動力が作用した場合
においても、押し戻す向きのトルクが発生し、回動力の
除去後には、確実に再び所定の開状態に戻る。また、閉
状態が、カム部の第2の復帰力受面がばねに当接した状
態でなされているので、閉まる向きの回動方向に向けて
常に付勢されており、閉状態が確実に維持される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面を参照しながら詳細に説明する。図1ないし図4は、
本発明に係るヒンジ装置の一実施形態を示したものであ
る。 図1(a)〜(c)示すように、本実施形態に係
るヒンジ装置1は、正面視して凹字型のブラケット2
と、このブラケット2に回動自在に支持されるカムシャ
フト3と、このカムシャフト3に弾性的に当接するばね
4、4および補助ばね5、5とを具備した構成とされて
いる。
【0013】図2に示すように、前記ブラケット2は、
板状の部材の両端部が上方に折り曲げられて起立壁部2
a、2aが形成されるとともに、この起立壁部2a、2
aの上端部に上方に向けて開口する軸受凹所2b、2b
が形成された形態の軸受部材であり、その水平板部2c
には、当該ブラケット2を固定する際の孔2d、2dが
形成されている。
【0014】また、同図に示すように、前記カムシャフ
ト3は、ブラケット2の起立壁部2a、2aの内側に配
設される合成樹脂性のカム部3aと、このカム3a部の
両側に回動不能に連結され、起立壁部2aの軸受凹所2
bに回動自在に支持される金属製のシャフト部3b、3
bとから構成されたインジェクション成形品である。こ
のシャフト部3bの開放端部は、偏平に加圧成形されて
おり、加圧成形された偏平部3cには、当該カムシャフ
ト3を部材(図示せず)に取付ける際の孔3dが形成さ
れている。
【0015】図3に示すように、カムシャフト3のカム
部3aのシャフト部3bの軸線に直交する断面形状は、
カムシャフト3bの軸線と平行に形成された偏平な保持
面6、6と、この保持面6、6の一端縁および他端縁に
連続して形成され、この保持面6、6に直交しかつシャ
フト部3bの軸線を通る直線上の一点を中心とする円弧
状の輪郭の復帰力受面7、7とを有した形状とされ、シ
ャフト部3bの軸線に直交する断面の輪郭が、シャフト
部3bの軸線を中心として点対称の略四辺形状のなす形
態とされている。
【0016】そして、常態において前記ばね4、4の当
接板部4b、4bが保持面6、6に当接してカム部3a
が定位置に保持され、カムシャフト3が回動操作された
ときに前記当接板部4b、4bが復帰力受面7、7に当
接し、ばね4、4の付勢力によってカムシャフト3が前
記回動操作による回動方向と逆方向に押し戻される形状
とされている。
【0017】ここで、本実施形態においては、図4に示
すように、カム部3aのカムシャフト3の軸線に直交す
る断面形状は、保持面6、6間の距離が3mmに設定され
るとともに、復帰力受面7の輪郭が前記保持面6に直交
しかつカムシャフト3の軸線中心Oを通る直線L1上で
あって前記軸線中心Oからの距離が、1.1mmの点Q、
Q’を中心とした曲率半径が2.6mmの円弧となるよう
に設定され、さらに保持面6の一端と復帰力受面7との
境界が、前記直線L1と保持面6との交点R、R’に設
定されるとともに、保持面6の他端と復帰力受面7の境
界が、カムシャフト3の軸線中心Oを通りかつ前記直線
L1とのなす角θが60度である直線L2と、保持面6
との交点P、P’に設定されている。なお、この保持面
6の他端と復帰力受面7とのなす角部の輪郭は、所望の
曲率の円弧状に設定されている。この場合、図4におい
て、ある保持面6Aに着目すると、この保持面6Aの一
端縁R’に連接されている復帰力受面7Aは、カム部3
aが図示右回りに回動操作されたときにばね4、4(図
1および図2参照)にカム部3aを回動方向と逆方向に
押し戻す向きのトルクを発生させかつそのトルクが回動
につれて漸次大きくなるように、回動方向に沿って回動
中心Oからの距離が漸次大きくなるよう形成された第1
の復帰力受面を構成している。また、この保持面6Aの
一端縁R’とは反対側の端縁P’に連接されている復帰
力受面7Bは、カム部3aが図示右回りに回動操作され
たときにばね4、4にカム部3aをその保持面6Aから
見て回動方向の次なる位置に位置している次なる保持面
6Bに向けて回動させる向きのトルクを発生させるよう
に、回動方向に沿って回動中心Oからの距離が漸次小さ
くなるよう形成された第2の復帰力受面を構成してい
る。なお、保持面6Bに着目した場合には、対称性から
上述とは逆に、端縁Rに連接している復帰力受面7Bが
第1の復帰力受面を構成し、端縁Pに連接している復帰
力受面7Aが第2の復帰力受面を構成していることに注
意されたい。
【0018】一方、図3に示すように、カム部3aの長
さ方向端部には、カムシャフト3の長さ方向に延出する
補助カム部3e、3eが形成されている。この補助カム
部3e、3eには、前記保持面6、6と略面一状態の偏
平な補助保持面8、8が形成されるとともに、これら補
助保持面8、8の一端縁および他端縁に連続しかつ前記
シャフト部3bの軸線に直交する断面の輪郭が略半円弧
状をなす曲面9、9が形成されている。この場合、カム
部3a(第1カム部)および補助カム部3e(第2カム
部)は、シャフト部3bの軸線方向に並んだ状態で樹脂
により一体成形されている。そして、前述のように、カ
ム部3aは、保持面6、6および復帰力受面7、7を有
し、補助カム部3eは、補助保持面8、8を有してい
る。
【0019】図2に示すように、前記ばね4、4は、基
板部4aの両端部が曲げ加工されるとともに、その先端
部が略平行に曲げ加工された当接板部4b、4b形成さ
れ、さらに基板部4aの上端部に上方に向けて開口する
軸受切込み4cが形成され、かつ基板部4aの下端部が
略水平に曲げ加工されるとともに、その折り曲げ加工さ
れた板部に孔が形成されてなる平面視コ字型の板ばねで
あり、ばね4、4のそれぞれの当接板部4b、4b対向
させるようにしてカムシャフト3のカム部3aを把持す
るとともに、前記曲げ加工された下端部の板部の孔をブ
ラケット2の水平板部2cの孔2dに連通するように位
置させた状態で、ブラケット2の起立壁部2a、2aに
装着されている(図1参照)。
【0020】また、前記補助ばね5は、基板部5aの両
端部が曲げ加工されるとともにそ、の先端部に略平行に
当接板部5b、5bが形成され、さらに基板部5aの上
端部に上方に向けて開口する軸受切込み5cが形成され
てなる平面視略コ字型の板ばねであり、前記ばね4の内
側において前記当接板部5b、5bがカムシャフト3の
補助カム部3e、3eを把持するように、ブラケット2
の起立壁部2a、2aに装着されている(図1参照)。
【0021】次に、上記構成のヒンジ装置1を組立手順
について、図2を参照しながら説明する。まず、ばね
4、4をその軸受切込み4c、4cの開口部を下方に向
け、当接板部4b、4bでカム部3aの補助面6、6を
把持させるとともに、前記折り曲げられた基板部4aの
折り曲げた板部の孔をブラケット2cの孔2dに連通す
るように位置させた状態で起立壁部2a、2aに装着す
る。
【0022】次に、ブラケット2の起立壁部2a、2a
に補助ばね5、5をその軸受切込み25c、5cの開口
部を上方に向けて装着する。
【0023】さらに、予めカム部3aにシャフト部3
b、3bを連結したカムシャフト3を、シャフト部3
b、3bを前記ブラケット2の起立壁部の軸受凹部2
b、2bに支持させるとともに、補助カム部3e、3e
の補助保持面8、8が前記補助ばね5、5の当接板部5
b、5bに把持されるように組み込んでヒンジ装置1の
組立を完了する。
【0024】上記構成のヒンジ装置1では、ばね4の当
接板部4b、4bがカムシャフト3のカム部3aの保持
面6、6に当接することによって、シャフト部3bの偏
平部3cの板面がブラケット2の水平板部2cに対して
50度に保持される(図1(c)参照)。この状態か
ら、さらにカムシャフト3をさらに時計周りに回動操作
したときには、ばね4が、外方向に開くように弾性変形
して前記復帰力受面7に当接する。そして、前記水平板
部2cと偏平部3cの板面とのなす角が90度以内にお
いて回動操作を終えた場合には、ばね4の復帰力によっ
てこのカムシャフト3が前記回動方向と逆方向に押し戻
されて、再び50度の位置に保持される。
【0025】また、ばね4、4の当接板部4b、4bが
カム部3aの保持面6、6に当接してカム部3aを所定
角度で保持したときには、前記補助保持面8、8に補助
ばね5、5の当接板部5b、5bが当接することによっ
て、カム部3aの保持力が高められ、カムシャフト3が
50度に安定に保持される。
【0026】このように、本実施形態に係るヒンジ装置
1によれば、カムシャフト3のカム部3aに、上記形状
の保持面6、6および復帰力受面7、7を形成するとと
もに、このカム部3aの保持面6、6に略面一の補助保
持面8、8を有する補助カム部3e、3eを形成し、ば
ね4、4のそれぞれの当接板部4b、4bをカムシャフ
ト3のカム部3aの保持面6、6に当接させるようにし
たので、カム部3aを定位置に保持してカムシャフト3
をブラケット2の水平板部2cに対して140度に保持
することができる。また、この状態からカムシャフト3
を回動させたときに、カム部3aの保持面6、6の一端
縁および他端縁に連続して形成した復帰力受面7、7に
当接板部4b、4bが当接するようにしたので、このば
ね4の復帰力によりカム部3aを回動操作による回動方
向と逆方向に押し戻すことができる。
【0027】また、カム部3aの保持面6、6にばね
4、4の当接板部4b、4bが当接してカム部3aを所
定角度に保持したときに、カム部3aの保持面に略面一
に設けられた補助保持面8、8に補助ばね5、5の当接
板部5b、5bを当接させるようにしたので、カムシャ
フト3の保持力が高められ、カムシャフト3を安定に保
持することができるほか、カムシャフト3の保持力をこ
れらばね4、4および補助ばね5、5に分担させること
によって、各ばねの付勢力を低くすることができるの
で、ばね4、5の寸法形状を小さくすることができ、当
該ヒンジ装置1を小型化できる。
【0028】しかも、装置を構成する部品がブラケット
2、カムシャフト3、ばね4および補助ばね5だけであ
り、その組立も上記の如く簡単に行なうことができる。
【0029】図5は、本実施形態に係るヒンジ装置1を
携帯用コンピューターに装着する際の一態様を示したも
のである。本実施形態に係るヒンジ装置1は、同図に示
すように、樹脂製の上部ホルダー10aと下部ホルダー
10bとからなる装着ホルダー10に装着された状態で
使用される。下部ホルダー10bは、底面に嵌合突起1
1、11が形成された嵌合凹所12を備えており、当該
ヒンジ装置1は、この嵌合突起11、11にばね3の孔
およびブラケット2の孔2d、2dを嵌合させた状態で
装着されている。そして、この下部ホルダー10b上
に、ヒンジ装置1の上方を覆うとともにブラケット2の
起立壁部2a、2aを挟持しかつシャフト部3bのみを
露出させた状態で上部ホルダー10aが固定される。そ
して、この装着ホルダー10が携帯用コンピューターの
操作部(図示せず)に取付けられ、シャフト部3b、3
bにディスプレイ部(図示せず)が取付けられる構成と
なっている。
【0030】次に、本実施形態に係るヒンジ装置1を携
帯用コンピューターに適用した際の開閉動作を図6ない
し図8を参照しながら、同ヒンジ装置1のばね4、補助
ばね5およびカムシャフト3のカム部3aの状態ととも
に説明する。なお、これら図において、符号Cは携帯用
コンピューター、Dはディスプレイ部、Kは操作部を示
している。また、図には示していないが、携帯用コンピ
ューターCは、前記装着ホルダー10を操作部Kに、カ
ムシャフト3のカム部3bにディスプレイ部を取付けた
構成とされている。
【0031】図6は、前記携帯用コンピューターの閉状
態、その状態におけるヒンジ装置1のばね4、補助ばね
5およびカム部3aの状態を示したものである。図6
(a)のように、携帯用コンピューターCのディスプレ
イ部Dは操作部K側に折り曲げられている。この状態に
おいては、図6(b)および(c)に示すように、カム
部のカム部3aの復帰力受面7にばね4の当接板部4
b、4bが当接しており、ディスプレイ部Dは、図6
(a)の如く操作部K側に強く付勢されている。
【0032】図7は、携帯用コンピューターCの使用時
の状態、その状態おけるヒンジ装置1のばね4およびカ
ム部3aの状態を示したものである。図6(a)の状態
より、ディスプレイ部Dを20度開くと、ばね4、4の
当接板部4b、4bが復帰力受面7、7から保持面6、
6に(図4のP、P’を通って)当接するようになり、
自動的にばね4、4の復帰力によってディスプレイ部D
が140度に開く。このディスプレイ部Dが140度に
開いた状態においては、ばね4、4がカム部3aの保持
面6、6に当接するとともに、補助ばね5、5の当接板
部5b、5bが補助カム部3eの補助保持面8、8に当
接して、カムシャフト3を安定に保持することによっ
て、ディスプレイ部Dが140度に安定に保持される
(図7(b)および(c)参照)。
【0033】図8は、ディスプレイ部を180度開いた
状態、その状態おけるヒンジ装置1のばね4、4および
カム部3aの状態を示したものである。図7(a)の状
態より、さらにディスプレイ部Dを開くと、ばね4、4
の当接板部4b、4bが保持面6、6の一端側から(図
4のR、R’を通って)復帰力受面7、7に当接するよ
うになる(図8。そして、この状態からディスプレイ部
Dに負荷される力が解除されたときには、ばね4、4の
復帰力によって当該カム部3aが押し戻されることによ
り、ディスプレイ部Dが140度に保持される。
【0034】このように、本実施形態に係るヒンジ装置
1を適用することによって、以下の効果を得ることがで
きる。 未使用時には特に係合手段を設けなくてもディスプ
レイ部Dが確実に閉状態にされるので、デザイン的な自
由度を高めることができる。 ディスプレイ部Dを20度以上開くと自動的に14
0度まで開いて確実に保持される。 ディスプレイ部Dに140度以上開くように負荷が
かかった場合にも、180度以上開いてその破損を防ぐ
ことができる。 負荷が解除されたときには再び140度に戻って確
実に保持することができる。 使用後にディスプレイ部Dを閉じる場合にも、残り
20度まで閉じると後は自動的に閉じることができる。 部品数が少なく構造が簡単で、小型化が可能である
ため、この点においても、適用するもののデザイン的自
由度を高めることができる。 この場合、開閉角度は、必要に応じて任意に設定するこ
とができる。例えば、20度以上開くと自動的に保持角
度まで開くことに代えて、30度以上開くと自動的に保
持角度まで開くように設定することができる。また、例
えば、保持角度を140度とすることに代えて、150
度に設定することができる。
【0035】なお、本実施形態に係るヒンジ装置1は、
上記の携帯用コンピューターへの適用に限られるもので
はなく、電子手帳、携帯テレビ、化粧料用コンパクト容
器、洋式便器の便座等のヒンジ構造を有し、所定角度に
保持して使用するものであれば、他のものにも使用でき
ることは勿論であり、また、同ヒンジ装置1を構成する
角部品の寸法・形状、特に、カム部3aの寸法・形状お
よびカム部3aとシャフト部3bの連結角度ついても、
適用の態様によって適宜変更できることは勿論である。
【0036】また、ブラケット2、カムシャフト3、ば
ね4および補助ばね5の素材についても、所望の力学的
性能が得られるものであれば、金属、セラミックスある
いは合成樹脂等の各種の素材を一種類または複の数種類
を組合せて採用することができる。
【0037】さらに、上記の実施形態では、ばね4、4
および補助ばね5、5をブラケット2の起立壁部2a、
2aに装着させる態様としたが、これら各ばねの装着の
態様については、これに限られるものではなく、例え
ば、ブラケット2の水平板部2cに装着させる等、カム
部3aおよび補助カム部3e、3eを保持できる態様で
あればいずれの装着の態様を採用してもよい。
【0038】
【発明の効果】本発明に係るヒンジ装置および電子機器
によれば、以下の効果を奏することができる。請求項1
に記載のヒンジ装置によれば、第1の復帰力受面を有す
ることにより、ばねに、カム部を回動方向と逆方向に押
し戻す向きのトルクが発生させ、かつ、そのトルクは、
回動につれて漸次大きくなるので、一方の部材の回動が
解除されたときには、カム部を、確実に前記回動方向と
逆方向に押し戻して、一対の部材を再び所定角度に保持
することができる。つまり、保持面による保持を逸脱さ
せるような回動力が働いた場合でも、回動力の除去後に
は、保持面による保持に確実に復帰することができ、安
定的かつ確実に保持面による保持を維持することができ
る。この場合、押し戻しトルクが得られる角度範囲は、
第1の復帰力受面の大きさに応じて任意の大きさに設定
することができる。しかも閉操作時には、所定角度で自
動的に閉じることができるので、開閉操作が簡単かつ確
実でしかもデザイン的自由度を高めることができる。請
求項2に記載のヒンジ装置によれば、保持面の前記一端
縁とは反対側の端縁には、第2の復帰力受面が連接され
ている。ばねが保持面を保持している状態から、カムシ
ャフトをこの反対側の端縁の側へと回動操作させたとき
には、ばねは、第2の復帰力受面に当接して弾性変形す
る。このとき、ばねには、その保持面から見て回動方向
の次なる位置に位置している次なる保持面に向けて回動
させる向きのトルクが発生する。よって、ばねにトルク
発生させて、次なる保持面に向けて付勢することがで
き、このヒンジ装置を、例えば、見開き式で2つ折タイ
プの電子機器に適用した場合には、閉状態に向けて常に
付勢するような使用が可能となる。
【0039】請求項3に記載の電子機器によれば、開状
態が、カム部の保持面がばねにより定位置に保持される
ことによりなされているので、開状態が安定的に維持さ
れるとともに、開状態から変位させる向きの回動力が作
用した場合においても、押し戻す向きのトルクが発生
し、回動力の除去後には、確実に再び所定の開状態に戻
ることができる。また、閉状態が、カム部の第2の復帰
力受面がばねに当接した状態でなされているので、閉ま
る向きの回動方向に向けて常に付勢されており、閉状態
を確実に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るヒンジ装置の一実施形態を示す
図であり、(a)は、平面図、(b)は正面図、(c)
は側面図である。
【図2】 同実施形態のヒンジ装置の構成部品を示す斜
視図である。
【図3】 同実施形態のヒンジ装置のカムシャフトを示
す図であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)
は正面図である。
【図4】 同カムシャフトのカム部の形状を示す側面図
である。
【図5】 同実施形態のヒンジ装置を装着ホルダーに装
着した状態を示す要部側断面図である。
【図6】 同実施形態のヒンジ装置を適用した携帯用コ
ンピューターの開状態と、同ヒンジ装置のばねおよびカ
ムシャフトのカム部の状態を対比させた図であり、
(a)は携帯用コンピューターの側面図、(b)はヒン
ジ装置におけるばねの平面図、(c)はヒンジ装置のカ
ム部の側断面図である。
【図7】 同実施形態のヒンジ装置を適用した携帯用コ
ンピューターの開状態と、同ヒンジ装置のばねおよびカ
ムシャフトのカム部の状態を対比させた図であり、
(a)は携帯用コンピューターの側面図、(b)はヒン
ジ装置におけるばねの平面図、(c)はヒンジ装置のカ
ム部の側断面図である。
【図8】 同実施形態のヒンジ装置を適用した携帯用コ
ンピューターの開状態と、同ヒンジ装置のばねおよびカ
ムシャフトのカム部の状態を対比させた図であり、
(a)は携帯用コンピューターの側面図、(b)はヒン
ジ装置におけるばねの平面図、(c)はヒンジ装置のカ
ム部の側断面図である。
【符号の説明】
1 ヒンジ装置 2 ブラケット 3 カムシャフト 3a カム部(第1カム部) 3e カム部(第2カム部) 3b、3b シャフト部 4、4 ばね 5、5 補助ばね 6、6 保持面 6A、6B 保持面 7、7 復帰力受面 7A、7B 復帰力受面 8、8 補助保持面 C 携帯用コンピューター(電子機器) P、P’ 端縁 R、R’ 端縁 O 回動中心

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の部材間に取り付けられてこれら各
    部材を開閉自在に連結するヒンジ装置であって、前記部
    材の一方に取り付けられるブラケットと、このブラケッ
    トに回動自在に支持され、前記部材の他方に取り付けら
    れるカムシャフトと、このカムシャフトに弾性的に当接
    するばねとを具備してなり、前記カムシャフトは、前記
    ブラケットに支持されるシャフト部と、このシャフト部
    に設けられたカム部とを有して構成され、前記カム部
    は、前記シャフト部の軸線に直交する断面を持ってその
    輪郭を見たときに、該シャフト部の軸線回りに、該軸線
    と平行に形成され、前記ばねによりカム部が定位置に保
    持される偏平な保持面と、この保持面の一端縁に連接さ
    れるとともに前記カム部が回動操作されたときには、前
    記ばねに当接して前記ばねを変形させることにより、前
    記ばねに前記カム部を回動方向と逆方向に押し戻す向き
    のトルクを発生させかつそのトルクが回動につれて漸次
    大きくなるように、回動中心から前記ばねとの当接点ま
    での距離が漸次大きくなるよう形成された第1の復帰力
    受面とを有することを特徴とするヒンジ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のヒンジ装置において、
    前記カム部には、前記保持面が2つ以上あり、各保持面
    の前記一端縁とは反対側の端縁には、前記カム部が回動
    操作されたときには、前記ばねに当接して前記ばねを変
    形させることにより、前記ばねに前記カム部をその保持
    面から見て回動方向の次なる位置に位置している次なる
    保持面に向けて回動させる向きのトルクを発生させるよ
    うに、回動中心から前記ばねとの当接点までの距離が漸
    次小さくなるよう形成された第2の復帰力受面が連接さ
    れていることを特徴とするヒンジ装置。
  3. 【請求項3】 見開き式で2つ折タイプの電子機器であ
    って、 請求項2に記載のヒンジ装置によりヒンジ結合がなされ
    ており、 開状態は、前記カム部の前記保持面が前記ばねにより定
    位置に保持されることによりなされ、 閉状態は、前記カム部の前記第2の復帰力受面が前記ば
    ねに当接した状態でなされ、閉まる向きの回動方向に向
    けて常に付勢されていることを特徴とする電子機器。
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