JPH09167294A - 戸外試験機能を備えた集合住宅火災監視システム - Google Patents

戸外試験機能を備えた集合住宅火災監視システム

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JPH09167294A
JPH09167294A JP33060495A JP33060495A JPH09167294A JP H09167294 A JPH09167294 A JP H09167294A JP 33060495 A JP33060495 A JP 33060495A JP 33060495 A JP33060495 A JP 33060495A JP H09167294 A JPH09167294 A JP H09167294A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】住戸用受信機に対して、感知器回線と遠隔試験
器とを並列に接続するようにして、試験端子付中継器と
遠隔試験器の構成を簡易にするとともに、遠隔試験器か
ら送信する試験発報信号を、感知器回線から出力される
発報信号と異ならせることで、住戸用受信機が容易に実
火災時と試験時の発報信号を区別できるようする。 【解決手段】感知器回線Lsと遠隔試験器5とは、試験
端子付中継器3を介して、住戸用受信機1に対して並列
に接続され、遠隔試験器5から住戸用受信機1に送信す
る試験時の発報信号を、実火災時に感知器回線Lsから
住戸用受信機1に出力される発報信号と異ならせた構成
とし、住戸用受信機1は、試験端子付中継器3から試験
中信号を受けているときに、遠隔試験器5から試験時の
発報信号を受けたときには、戸外表示器2の住戸試験確
認灯21を点灯または点滅、あるいは戸外表示器2から
住戸試験確認音を出力させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遠隔試験器を、玄
関口などに設置された試験端子付中継器に接続して住戸
用受信機の動作試験を行うようにした戸外試験機能を備
えた集合住宅火災監視システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近時においては、集合住宅火災監視シス
テムとして、各住戸の玄関口などに試験端子付中継器を
設置し、この中継器を介して各住戸内に設置した住戸用
受信機と防災センターなどに設置された住棟用受信機と
を接続した火災監視システムが開発されている。
【0003】この火災監視システムの基本構成を図9に
示し、その動作を以下に説明する。各住戸内に設けられ
た住戸用受信機1は、住宅情報盤にアラームユニットな
どを接続して構成されており、戸外に設けられ、ドアホ
ン子器の機能を有した戸外表示器2とは通話線L12を
介して接続されて、各住戸内に設置した火災感知器Sが
接続された感知器回線Lsを試験端子付中継器3に接続
して、この中継器3を信号線L13(T1〜T10)を
介して接続している。
【0004】また、各住戸に設置された住戸用受信機1
の各々は、試験端子付中継器3を通じて、更に信号線L
34(P1〜P6)を介して住棟用受信機4に接続され
ており、この住棟用受信機4は、監視回線Laと、地区
ベル回線Lbと、電源線Lcとを信号線L34として導
出している。なお、電源線Lcは、停電時などに住戸用
受信機1にバックアップ電源を供給する。
【0005】このような構成においては、住戸用受信機
1は、感知器回線Lsの導通及び火災感知器Sの発報を
監視する導通/火災監視回路11と、警報表示、警報音
出力等を行う警報回路12と、内部電源13と、停電時
に内部電源13から住棟用受信機4が供給する電源に切
り替える電源切替部14と、住棟用受信機4に火災報知
信号を送出するための火災リレーR等を備えており、一
方の試験端子付中継器3は、コイルLxによって接点3
1aを切替作動する感知器接続切替回路31と、ホトカ
プラPCと制御接点32aとを有した試験中信号発生回
路32とを備えている。
【0006】試験端子付中継器3は、試験端子J1〜J
7を備えており、遠隔試験器5(図10参照、後述)を
接続すれば、住戸人が不在の場合にでも、戸外から火災
感知器S等の動作試験などができるようになっている。
このようなシステムの基本動作を説明すると、感知器回
線Lsに接続された火災感知器Sのいずれかが発報すれ
ば、住戸用受信機1では、試験端子付中継器3の端子T
1,T2を介して導通/火災監視回路11がこれを検知
する。これによって、住戸用受信機1では、感知器回線
Lsを単位とした発報が分かり、警報回路12から火災
表示灯を点灯あるいは点滅させるとともに、アラームや
音声メッセージなどによって第1の火災警報を出力す
る。この第1の火災警報は、火災感知器Sの作動を報知
するもので、火災か否かを住人に確認するように促すも
のである。例えば、「この部屋の火災感知器が作動しま
した。確認してして下さい」という様なメッセージであ
る。
【0007】この第1の火災警報は、火災感知器Sより
発報信号を受けた住戸用受信機1では所定時間、継続し
て出力されるが、この所定時間内に住戸用受信機1に設
けられた警報音停止ボタンを操作すればこの警報出力は
停止し、この時間内に警報音停止ボタンを操作しない
で、所定時間を経過した場合、あるいはその所定時間を
経過する前に非常ボタンが操作されれば、導通/火災監
視回路11は火災リレーRを駆動し、その接点rを閉じ
ることによって、試験端子中継器3を介して住棟用受信
機4に火災報知信号を出力する(T5,T6)。
【0008】これに対して、住棟用受信機4では、住戸
用受信機1から監視回線Laを介して火災報知信号を受
信すると、予め報知先として設定された住戸の住戸用受
信機1に対し、地区ベル回線Lbを介して警報制御信号
を出力する。このとき警報制御信号が送出される住戸
は、火災報知信号を出力した住戸と同一階、直上階にあ
る近隣住戸である。なお、住棟用受信機4を設置してい
ない小規模な集合住宅の火災監視システムでは、警報監
視盤(不図示)が地区ベルの鳴動などを行い、近隣住戸
に火災の発生を知らせる。
【0009】このようにして、火災報知信号を出力した
住戸用受信機1や、住棟用受信機4より警報制御信号を
受け取った近隣住戸の住戸用受信機1は、警報回路12
を通じて、第2の火災警報を発報する。ここに、第2の
火災警報は、実火災の発生を報知するためのものであ
り、住人に避難、対処を求めるものである。例えば、
「この近所で火災が発生しました。すぐに避難して下さ
い」という様なメッセージである。
【0010】なお、これらの住戸用受信機1では、戸外
表示器2に火災の発生を表示させるとともに、増設スピ
ーカ(不図示)などからも第2の火災警報の音声メッセ
ージを出力させる。以上は実火災が発生したときの基本
動作について説明したが、このような火災監視システム
では、試験端子付中継器3に遠隔試験器を接続して、各
住戸の戸外からも動作試験を行うことができ、次にその
動作について説明する。
【0011】図10は、この戸外試験時に使用される遠
隔試験器5の構成を示している。図示するように遠隔試
験器5には、電源スイッチ51と、電池52と、リレー
制御回路53と、試験端子付中継器3を通じて感知器回
線LsにDC24Vの電源を供給する定電圧回路54
と、試験端子付中継器3を通じて感知器回線LsにDC
48Vの電源を供給する倍電圧回路55と、感知器試験
スイッチSW51を有した感知器試験回路56と、住戸
試験スイッチSW52と住棟連動試験スイッチSW53
とを有し、それぞれが操作されたときに短絡保持時間を
異ならせた住戸試験信号と、住棟連動試験信号を出力す
るタイマTを備えた住戸/住棟連動試験回路57とを備
えている。
【0012】このような遠隔試験器5では、接続端子J
1〜J7を試験端子付中継器3の対応した接続端子J1
〜J7に接続して、遠隔試験器5の電源スイッチ51を
操作すると、試験端子付中継器3の試験中信号発生回路
32が作動し、制御接点32aを閉じて住戸用受信機1
には試験中信号が送出される(T3,T4)。このとき
感知器接続切替回路31が作動され、接点31aはa側
からb側に切り替えられるため住戸用受信機1は感知器
回線Lsから外されるが、住戸用受信機1では試験中信
号を受けているので感知器回線Lsの断線による異常警
報の出力を禁止する。
【0013】したがって、この状態で感知器試験スイッ
チSW51を操作すれば、感知器試験回路56から感知
器回線Lsに接続された火災感知器Sに発報指令信号を
出力して、火災感知器Sを発報させて、動作試験を行う
ことができ、また、住戸試験スイッチSW52、住棟連
動試験スイッチSW53を操作すれば、住戸/住棟連動
試験回路57から住戸試験信号、住棟連動試験信号を出
力させて、後述するような住戸試験、住棟連動試験を行
うことが出来る。
【0014】すなわち、住戸試験を行うときは、住戸試
験スイッチSW52を操作する。すると、住戸用受信機
1の導通/火災監視回路11が住戸試験信号を検知し、
このとき試験中信号も同時に受信しているので、住戸用
受信機1は火災警報は出力せず、戸外表示器2から火災
警報を出力させる。これによって、試験者は住戸人に迷
惑をかけずに戸外から住戸用受信機1と戸外表示器2の
動作試験を行うことが出来る。
【0015】一方の住棟連動試験を行うときには、住棟
連動試験スイッチSW53を操作する。すると、住戸用
受信機1の導通/火災監視回路11が住棟連動試験信号
を検知し、このとき試験中信号も同時に受信しているの
で、住戸用受信機1の導通/火災監視回路11では、火
災リレーRを駆動して、接点rを閉じて火災報知信号を
出力する。これに対して、この火災報知信号を受けた住
棟用受信機4では、予め設定された火災報知信号を出力
した住戸用受信機1と近隣の住戸用受信機1に対して地
区ベル回線Lbより警報制御信号を出力し、この警報制
御信号を受けた住戸用受信機1と近隣の住戸用受信機1
では、戸外表示器2より火災警報を出力させる。これに
より、試験者は住戸人に迷惑をかけずに戸外から住戸用
受信機1と住棟用受信機4との連動動作も容易に試験、
確認できる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】このように、上記従来
の集合住宅火災監視システムでは、戸外試験を実施すべ
く遠隔試験器を試験端子付中継器に接続したときには、
中継器内の感知器接続切替回路の接点を切り替えて、遠
隔試験器と感知器回線、遠隔試験器と住戸用受信機を接
続し、遠隔試験器から試験信号を出力することによっ
て、感知器回線あるいは住戸用受信機の動作試験、住棟
用受信機の連動試験を行っている。
【0017】このため、戸外からの動作試験中に実火災
が発生したときには、感知器回線を介した火災感知器の
発報信号は、遠隔試験器が検出することになり、これに
対応して試験端子付中継器から住戸用受信機に出力して
いる試験中信号を停止させるとともに、中継器の感知器
接続切替回路の接点を通常の監視状態に戻して、住戸用
受信機に実火災の発生を検知させる必要があった。した
がって、現状では、試験端子付中継器と遠隔試験器の構
成や動作が複雑になっていた。
【0018】また、上記従来の集合住宅火災監視システ
ムでは、各住戸に対する戸外試験の実施状況は、集合住
宅の管理人などは自動的に管理することが出来ず、試験
の実施有無は、管理人などが各住戸を訪問して確認する
しか方法がなかった。更に、上記従来の集合住宅火災監
視システムでは、各住戸に設置された住戸用受信機に設
けられた火災表示灯は、感知器回線の断線であれば点灯
が継続し、感知器回線からの発報信号の受信、あるい
は、住棟用受信機からの警報制御信号の受信であれば点
滅するようになっているため、自らの住戸で火災が発生
(火災感知器が発報)したときと、近隣の住戸(同一
階、直下階など)で火災が発生したときでは、両者とも
火災表示灯は点滅するのでこれらの区別が出来ず、それ
ぞれの場合に応じた適切かつ迅速な対応がとれなかっ
た。
【0019】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
のであり、住戸用受信機に対して、感知器回線と試験端
子付中継器に接続される遠隔試験器とを並列に接続する
ようにして、中継器と遠隔試験器の構成を簡易にすると
ともに、遠隔試験器から送信する試験発報信号を、感知
器回線から出力される発報信号と異ならせることで、住
戸用受信機が容易に実火災時と試験時の発報信号を区別
できるようにした戸外試験機能を備えた集合住宅火災監
視システムを提供することを第1の目的としている。
【0020】また、第2の目的は、すべての住戸用受信
機を接続した警報監視盤において、各住戸の戸外試験の
状況が自動的に分かり、管理できるようにした戸外試験
機能を備えた集合住宅火災監視システムを提供すること
にある。更に、第3の目的は、各住戸に設置された住戸
用受信機に設けられた火災表示灯の表示態様を、感知器
回線の断線、感知器回線からの発報信号の受信、住棟用
受信機からの警報制御信号の受信のそれぞれで異ならせ
るようにして、これらの区別が容易に出来る戸外試験機
能を備えた集合住宅火災監視システムを提供することに
ある。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る戸外試験機能を備えた集合住宅火災監
視システムでは、以下のような手段を備える。請求項1
〜4は、上記第1の目的を達成するために提案されたも
のであり、請求項1,2は、各住戸において、火災感知
器を接続した感知器回線と、住戸用受信機とを、試験端
子付中継器を介して接続し、この試験端子付中継器に遠
隔試験器を接続して戸外から動作試験を行うことができ
る、いわゆる小規模用の集合住宅火災監視システムの場
合である。
【0022】請求項1では、感知器回線と遠隔試験器と
は、試験端子付中継器を介して、住戸用受信機に対して
並列に接続されるようになっており、遠隔試験器から住
戸用受信機に送信する試験時の発報信号を、実火災時に
感知器回線から住戸用受信機に出力される発報信号と異
ならせた構成とし、住戸用受信機は、試験端子付中継器
から試験中信号を受けているときに、遠隔試験器から試
験時の発報信号を受けたときには、戸外表示器の住戸試
験確認灯を点灯または点滅、あるいは戸外表示器から住
戸試験確認音を出力させる。これによって、戸外からの
動作試験中に実火災が発生したとしても、住戸用受信機
では発報信号を判別して、火災警報を出力することが出
来る。
【0023】請求項2は請求項1の具体的な構成であ
り、住戸用受信機は、感知器回線に接続された火災感知
器の発報と、遠隔試験器による試験発報と、感知器回線
の断線とを判別し、検出するための導通/火災監視回路
を備える一方、遠隔試験器は、住戸試験スイッチとタイ
マ回路とを有した住戸試験回路を備える構成とし、感知
器回線と遠隔試験器の住戸試験回路とは、試験端子付中
継器を介して、住戸用受信機に対して並列に接続される
ようになっており、遠隔試験器は、住戸試験スイッチを
操作したときには、タイマ回路を作動させ、住戸試験回
路から予め設定した所定時間よりも短い発報信号を継続
出力する一方、住戸用受信機は、送信されて来る発報信
号の継続時間を判別し、その継続時間が所定時間よりも
長い場合には実火災時の発報信号と判断して火災警報を
出力し、所定時間よりも短い場合には、試験端子付中継
器より試験中信号を受けているときにのみ、試験時の発
報信号と判断して、戸外表示器の住戸試験確認灯を点灯
または点滅、あるいは戸外表示器から住戸試験確認音を
出力させる。
【0024】請求項3,4は、各住戸内において、火災
感知器を接続した感知器回線と、住戸用受信機とを試験
端子付中継器を介して接続し、更にこの試験端子付中継
器に住棟用受信機を接続して、遠隔試験器を使用した戸
外からの住棟連動試験をも可能にする、いわゆる大規模
な集合住宅火災監視システムの場合である。請求項3で
は、住戸用受信機は、試験端子付中継器から試験中信号
を受けているときに、遠隔試験器から試験時の発報信号
を受けたときには、戸外表示器の住戸試験確認灯を点灯
または点滅、あるいは戸外表示器から住戸試験確認音を
出力させるとともに、住棟用受信機に試験時の火災報知
信号を送信し、この住棟用受信機から試験時の警報制御
信号の返信を受けたときには、戸外表示器の住棟連動試
験確認灯を点灯または点滅、あるいは戸外表示器から住
棟連動試験確認音を出力させる構成とする。このように
住棟連動試験を行っていても、遠隔試験器と感知器回線
とは並列に接続されるので、住戸用受信機では、実火災
による発報信号を直接受信し判別して、火災警報を出力
することが出来る。
【0025】請求項4は、請求項3の具体的な構成であ
り、遠隔試験器は、住棟連動試験スイッチを操作したと
きには、タイマ回路を作動させ、住棟連動試験回路から
予め設定した所定時間よりも短い発報信号を継続出力す
る一方、住戸用受信機は、送信されて来る発報信号の継
続時間を判別し、その継続時間が所定時間よりも長い場
合には実火災時の発報信号と判断して火災警報を出力
し、所定時間よりも短い場合には、試験端子付中継器よ
り試験中信号を受けているときにのみ、試験時の発報信
号と判断して、戸外表示器の住戸試験確認灯を点灯また
は点滅、あるいは戸外表示器から住戸試験確認音を出力
させるとともに、住棟用受信機に試験時の火災報知信号
を送信し、この住棟用受信機から試験時の警報制御信号
の返信を受けたときには、戸外表示器の住棟連動試験確
認灯を点灯または点滅、あるいは戸外表示器から住棟連
動試験確認音を出力させる構成とする。
【0026】請求項5,6は、上記第2の目的を達成す
るために提案されたものであり、請求項5では、各住戸
の住戸用受信機は、管理人室などに設置された警報監視
盤に制御線を介して接続され、住戸用受信機は、試験端
子付中継器から試験中信号を受けているときに、遠隔試
験器から試験時の発報信号を受けたときには、警報監視
盤に試験実施信号を出力する構成とする。
【0027】請求項6では、請求項5の警報監視盤は、
住戸用受信機との間で信号を送受する伝送回路と、住戸
用受信機の試験実施状況を記録する記録装置とを備えた
構成とし、伝送回路を介して、住戸用受信機に試験実施
確認信号を送信し、住戸用受信機から試験実施信号の返
信を受けて、記録装置に住戸用受信機の試験実施状況を
記録する構成とする。ここに記録装置には、警報監視盤
に内蔵あるいは接続されたプリンタや磁気ディスク装
置、RS232C等で接続されたコンピュータ等の端末
装置等があり、これらに記録された試験実施状況を参照
すれば、戸外試験の状況が正確かつ簡単にわかる。
【0028】請求項7は、上記第3の目的を達成するた
めに提案されたものであり、住戸用受信機は、感知器回
線に接続された火災感知器の発報と、感知器回線の断線
とを判別し、検出するための導通/火災監視回路と、火
災表示灯を点灯あるいは点滅させる信号処理回路とを備
え、信号処理回路は、導通/火災監視回路が火災感知器
の発報を検知したときと、感知器回線の断線を検出した
ときと、近隣住戸の火災発生により住棟用受信機から警
報制御信号を受信したときとで、火災表示灯の点灯態様
を異ならせる構成とする。
【0029】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて、図面とともに説明する。まず、請求項1〜4に記
載の戸外試験機能を備えた集合住宅火災監視システムに
ついて、図1〜5を参照して説明する。図1は、集合住
宅火災監視システムの要部構成を示した図である。ここ
には、小規模システム(後述、図4参照)を構成する住
戸用受信機1、戸外表示器2、試験端子付中継器3を示
しており、以下に、これらの各々について説明する。
【0030】(住戸用受信機)住戸用受信機1は、各住
戸内に設置されており、感知器回線Lsの断線と、感知
器回線Lsに接続した火災感知器Sの発報と、遠隔試験
器(後述、図2参照)による試験発報とを判別する、C
PU等を内蔵した導通/火災監視回路11と、火災警報
を出力するための警報回路12と、住戸試験時に戸外表
示器2より出力させる動作確認音や音声メッセージ等を
予め準備格納した音声格納部(メモリ)15と、内部電
源13とを備えており、戸外表示器2とは通話線と制御
線からなる信号線L12を介して接続されている。
【0031】ここに、導通/火災監視回路11は、試験
中信号と発報信号の有無を監視しており、試験中信号を
受けているときに、発報信号を検知したときには、この
発報信号が試験時のものか実火災時のものかを判断し、
試験時のものであれば、警報回路12を作動することな
く、戸外表示器2の住戸試験確認灯を点灯または点滅さ
せたり、戸外表示器2から音声格納部15に格納してい
る住戸試験確認音を出力させる。
【0032】ところが一方、検知した発報信号が実火災
時のものであれば、試験中信号の受信有無に関係なく、
警報回路12を作動して、第1の火災警報を出力し、火
災感知器Sの発報を報知する。そして、その後、第2の
火災警報を出力するまでの間に、警報音停止ボタン(後
述、図7参照)が操作されると、警報回路12の駆動は
停止され、警報音停止ボタンが操作されずに所定の遅延
時間を経過するか、あるいは非常ボタン(後述、図7参
照)が操作されると、警報回路12から第2の火災警報
を出力させ、このとき同時に戸外表示器2も作動して第
2の火災警報を出力させる。
【0033】(戸外表示器)戸外表示器2は、住戸の玄
関先などに設置されており住戸試験確認灯21や、ドア
ホン子器の機能を充すために通話制御回路、スピーカ、
マイク(いずれも不図示)等を備えている。このような
戸外表示器2は、住戸用受信機1のインターホンと通話
線のみで接続されたドアホン子器や、住戸用受信機1の
インターホンに通話線と制御線で接続された表示灯付き
のドアホン子器がそのまま使用できる。
【0034】戸外試験時に、戸外表示器2から出力する
のは動作確認音に限られず、音声メッセージなども可能
であり、そのためのデータは上記したように住戸用受信
機1の音声格納部15に格納されている。また、住戸用
受信機1と制御線で接続しているだけの構成のもので
は、住戸試験確認灯21を点灯あるいは点滅させて試験
動作を確認する構成にしてもよく、通話線と制御線で住
戸用受信機1に接続された構成のものでは、動作確認音
や音声メッセージに代え、あるいはこれらと同時に戸外
表示確認灯21を点灯あるいは点滅させて試験動作を確
認することも出来る。
【0035】(試験端子付中継器)試験端子付中継器3
は、住戸の玄関扉の上方に設置されており、後述する遠
隔試験器を接続して使用される。遠隔試験器を接続する
ための接続端子J1〜J7と、住戸用受信機1に接続す
るための接続端子T1〜T4と、感知器回線Lsを接続
するための端子L,Cとを備え、更に、遠隔試験器が接
続されたときに、制御接点32aを閉じて、住戸用受信
機1に試験中信号を出力するホトカプラPCを有した試
験中信号発生回路32を備えている。ここに、試験端子
付中継器3に遠隔試験器が接続されると、端子J1,J
2に電源が印加され、ホトカプラPCが通電駆動されて
制御接点32aは連動して切替わり、試験中信号が住戸
用受信機1に出力されるようにようになっている。
【0036】なお、試験端子付中継器3の内部では、感
知器回線Lsと接続される遠隔試験器5とが、住戸用受
信機1に対して並列になるように接続されているので、
従来のように試験時に感知器回線Lsの切替動作を行う
必要がない。ついで、遠隔試験器の構成について、説明
する。図2は、住戸試験スイッチSW52と住棟連動試
験スイッチSW53とを備えた遠隔試験器5の内部構成
の要部のみを示しており、試験端子付中継器3の接続端
子J1〜J7に対応した接続端子J1〜J7を設けてい
る。
【0037】この遠隔試験器5は、電源スイッチ51
と、電池52と、住戸試験スイッチSW52と住棟連動
試験スイッチSW53とタイマ回路Tとを備えた住戸/
住棟連動試験回路57とを備えている。なお、この住戸
/住棟連動試験回路57は、住戸試験回路と住棟連動試
験回路とを一体化させたものであり、別々に構成するよ
うにしてもよい。また、図1に示した小規模システムで
は、住棟用受信機4(後述、図4参照)を接続していな
いので、住棟連動試験は行えず、住棟連動試験スイッチ
SW53を操作しても、何ら動作しないようになってい
る。
【0038】住戸/住棟連動試験回路57は住戸試験ス
イッチSW52を操作したときと、住棟連動試験スイッ
チSW53を操作したときとで、タイマ回路Tによって
出力する接点信号の閉じ時間を変化させて、住戸試験用
あるいは住棟連動試験用の発報信号を出力している。こ
の遠隔試験器5は、接続端子J1〜J7を試験端子付中
継器3の対応した接続端子J1〜J7に接続し、遠隔試
験器5の電源スイッチ51を操作すると、試験端子付中
継器3の試験中信号発生回路32を作動させて、制御接
点32aを閉じて住戸用受信機1に試験中信号を送出さ
せる(T3,T4)。
【0039】この状態で、住戸試験を行うときは、住戸
試験スイッチSW52を操作する。すると、住戸用受信
機1の導通/火災監視回路11が住戸試験用の発報信号
を検知し、このとき試験中信号も同時に受信しているの
で、住戸用受信機1は火災警報は出力せず、戸外表示器
2から火災警報を出力させる。このため、試験者は住戸
人に迷惑をかけずに戸外から住戸用受信機1と戸外表示
器2の動作試験を簡単に行うことが出来る。
【0040】遠隔試験器5では、送信する試験時の発報
信号を、実火災時に感知器回線Lsから出力される発報
信号と異ならせているので、種々の形態を採ることが出
来、これに応じて住戸用受信機1も、発報信号を判別出
来る構成にする必要がある。そこで、住戸用受信機1の
導通/火災監視回路11において、送信されて来る発報
信号の継続時間を判別し、その継続時間が予め設定され
た所定時間よりも長い場合には実火災時の発報信号と判
断し、所定時間よりも短い場合には、試験時の発報信号
と判断するようにすれば、遠隔試験器5の住戸/住棟連
動試験回路57から出力する試験時の発報信号の継続時
間を、実火災時と区別できるように所定時間よりも短く
するだけの簡単な制御を行うだけでよいことになる。
【0041】このときの動作を図3(a)〜(c)のタ
イムチャートに示す。(a)では、試験中信号の受信中
に所定時間tよりも短い時間t1の発報信号を受信した
ので、試験時の発報信号と判断し、(b)では、試験中
信号の受信中に、(a)に示した遠隔試験器5からの発
報信号の継続時間t1より長く、更に、所定時間tより
も長い時間の発報信号を受信したので、復旧するまでは
保持出力されるようになっている実火災時の発報信号と
判断する。なお、(c)は所定時間tよりも継続時間が
短い時間t1なので、実火災の発報信号と判断せず、ま
た、試験中信号を受信していないので、試験時の発報信
号とも判断せず、住戸用受信機1ではノイズとして無視
して何ら動作しない場合である。
【0042】以上においては、本発明が、小規模な集合
住宅の住戸完結型の火災監視システムに適用される場合
を説明したが、大規模な集合住宅の火災監視システムに
も適用される。図4には、火災監視システムのシステム
構成図を示している。ここに示したように、低層階(例
えば5階以下)では、各住戸は上記した住戸完結型の構
成になっているが、高層階(例えば6階以上)では、各
住戸の接続端子付中継器3に住棟用受信機4が信号線L
34を介して接続されて、火災発生時の安全性を確保し
ている。なお、全住戸の住戸用受信機1には、通話線L
16aと制御線L16bを介して、管理人室などに設置
された警報監視盤6が接続されており、各住戸の状況が
監視されている。
【0043】図5は、住棟用受信機4を接続した大規模
な集合住宅火災監視システムの要部構成を示しており、
以下に、各構成のそれぞれについて、小規模システムの
場合(図1参照)と異なるところを中心に説明する。 (住戸用受信機)住戸用受信機1は、感知器回線Lsの
断線と、感知器回線Lsに接続した火災感知器Sの発報
と、遠隔試験器5の試験発報を判別するとともに、住棟
用受信機4に火災報知信号を送出する火災リレーRを有
した導通/火災監視回路11と、警報回路12と、住棟
連動試験時に戸外表示器2より出力させる動作確認音や
音声メッセージ等を予め準備格納した音声格納部15
と、内部電源13とを備えている。なお、14は停電時
に内部電源13と電源ラインとの切替えを行うための接
点14aを有した電源切替回路である。
【0044】導通/火災監視回路11は、試験中信号を
受けているときに、試験時の発報信号を検知したときに
は、警報回路12を作動することなく、火災リレーRを
駆動し、その接点rを閉じて試験時の火災報知信号を出
力する。これに対して、住棟用受信機4より警報制御信
号の返信を受けたときには、試験時の警報制御信号か、
火災時の警報制御信号であるかを判別し、住棟用受信機
4から試験時の警報制御信号が送出されて来たと判断し
たときには、試験中信号を受けている場合にのみ戸外表
示器2を作動して、住棟連動試験確認灯を点灯あるいは
点滅させたり、住棟連動試験確認音を出力させる。ここ
に、住棟連動試験確認灯は住戸試験確認灯21と同一で
あってもよく、この場合は点灯態様を変化させればよ
い。
【0045】(試験端子付中継器)試験端子付中継器3
は、遠隔試験器5を接続するための接続端子J1〜J7
と、住戸用受信機1に接続するための接続端子T1〜T
10と、住棟用受信機4に接続するための接続端子P1
〜P6と、感知器回線Lsを接続するための端子L,C
とを備えている。なお、接続端子のうち、P5,P6と
T9,T10はバックアップ電源を、住戸用受信機1に
供給するための入力、出力端子である。
【0046】(住棟用受信機)住棟用受信機4は、管理
人室などに設置されており、監視回線Laと、地区ベル
回線Lbと、電源線Lcとを導出させて試験端子付中継
器3に接続されている。ここに、監視回線Laは、試験
端子付中継器3の端子T5,T6、P1,P2を通じて
住戸用受信機1から入力された火災報知信号を受信し、
地区ベル回線Lcは試験端子付中継器3の端子P3,P
4、T7,T8を通じて、住戸用受信機1に警報制御信
号を出力する。また、住棟用受信機4には、停電時に住
戸用受信機1に供給するためのバックアップ電源を備え
ており、このバックアップ電源は電源線Lcから端子P
5,P6を通じて試験端子付中継器3に入り、更に端子
T9,T10より住戸用受信機1に供給されるようにな
っている。
【0047】住棟用受信機4は、監視回線Laを通じて
火災報知信号を受けたときに、連動試験時であれば、地
区ベル回線Lbを通じてこの住戸用受信機1のみに警報
制御信号を返信するようになっており、スイッチを操作
などにより自己保持解除モードに設定しておけば、住戸
用受信機1から火災報知信号を受けたときに、住戸用受
信機1に送出する警報制御信号を、火災報知信号と同じ
継続時間に制御することによって、自動的に試験時の警
報制御信号とすることができる。
【0048】以上のような構成により、住棟連動試験を
行うときは、試験端子付中継器3に接続した遠隔試験器
5の住棟連動試験スイッチSW53を操作する(図2参
照)。すると、住戸用受信機1の導通/火災監視回路1
1が住棟連動試験時の発報信号を検知し、このとき試験
中信号も同時に受信しているので、住戸用受信機1は火
災警報は出力せず、戸外表示器2から火災警報を出力さ
せる。
【0049】遠隔試験器5から送信する試験時の発報信
号は、実火災時に感知器回線Lsから出力される発報信
号とは、その継続時間などによって異なっているので、
住戸用受信機1ではこれを判別して、住棟用受信機4の
連動を確認するように動作する。つまり、送信されて来
る発報信号の継続時間が所定時間よりも長い場合には、
実火災時の発報信号と判断して火災警報を出力し、所定
時間よりも短い場合には、試験端子付中継器3より試験
中信号を受けているときにのみ、試験時の発報信号と判
断して、戸外表示器2より住戸試験確認灯を点灯または
点滅、あるいは住戸試験確認音を出力させ、続いて、住
棟用受信機4に試験時の火災報知信号を送信し、この住
棟用受信機4から試験時の警報制御信号の返信を受けた
ときには、戸外表示器2の住棟連動試験確認灯を点灯ま
たは点滅、あるいは住棟連動試験確認音を出力させる。
【0050】次に、請求項5,6に記載の戸外試験機能
を備えた集合住宅火災監視システムについて、図6を参
照して説明する。この図には、住戸用受信機1と、この
住戸用受信機1と制御線L16bで接続された警報監視
盤6の要部のみを示している(図4参照)。住戸用情報
盤1には、感知器回線Lsを監視する導通/火災監視回
路11と、各部を制御するCPU等で構成された信号処
理回路16と、警報監視盤6との多重伝送を行うための
伝送回路17と、RAM等で構成された記憶部18と、
日付と時刻を管理する時計回路19等を備え、一方の警
報監視盤6には、信号処理回路61と、伝送回路62
と、記憶部63と、印字出力部64等を備える。
【0051】住戸用受信機1は、試験端子付中継器3か
ら試験中信号を受けているときに、導通/火災監視回路
11において、遠隔試験器5から試験時の発報信号を受
けたときには、伝送回路17を介して、割込信号として
警報監視盤6に試験実施信号を出力する。また逆に、警
報監視盤6から伝送回路62を介して試験実施確認信号
を送信することによって、住戸用受信機1が試験時に記
憶部18に記憶していた試験実施信号を返信することも
できる。
【0052】警報監視盤6では、試験実施信号を受信す
れば、記録装置である記憶部63や印字出力部64に試
験実施状況を記録する。この試験実施状況には、試験実
施の有無の他に、試験結果、住戸用受信機1の時計回路
19による試験実施日付や時刻も合わせて記録できる。
次に、請求項7に記載の戸外試験機能を備えた集合住宅
火災監視システムについて、図7,8を参照して説明す
る。
【0053】図7は、住戸用受信機1(住宅情報盤)の
外観図である。この住戸用受信機1には、非常ボタン1
dの操作によって点灯あるいは点滅する非常表示灯1
a、この住戸用受信機1が設置された住戸や近隣住戸に
火災が発生したり、感知器回線Lsの断線を検出したと
きに点灯あるいは点滅する火災表示灯1b、ガス漏れを
検知したときに点灯あるいは点滅するガス漏れ表示灯1
c、非常ボタン1d、誤報であった場合等に警報の出力
を停止させる警報音停止ボタン1e、共同玄関などの解
錠を行う解錠ボタン1f、警報音やロビーインターホン
などからの呼出音を出力するスピーカSP、インターホ
ン通話を行うためのハンドセットh等を備えている。
【0054】この住戸用受信機1は、住棟用受信機4を
接続した大規模システムに用いられ(図4,5参照)、
火災表示灯1bの点灯態様に特徴を有している。住戸用
受信機1には、感知器回線Lsに接続された火災感知器
Sの発報と、感知器回線Lsの断線とを判別し、検出す
るための導通/火災監視回路11と、火災表示灯1bを
点灯あるいは点滅させる信号処理回路(図5では導通/
火災監視回路11と一体化している)とを備えており、
この信号処理回路は、導通/火災監視回路11が火災感
知器Sの発報を検知したときと、感知器回線Lsの断線
を検出したときと、近隣住戸の火災発生により住棟用受
信機4から警報制御信号を受信したときとで、火災表示
灯1bの点灯態様を異ならせている。
【0055】この点灯態様の一例を図8の(a)〜
(c)に示す。(a)では、感知器回線Lsの断線を検
出して火災表示灯1bを点灯保持し、(b)では、火災
感知器Sの発報を検出して火災表示灯1bを点滅させ、
(c)では、住棟用受信機4から警報制御信号を受信し
て火災表示灯1bの点滅を(b)の場合よりも早い周期
にしている場合を示している。
【0056】なお、点灯態様はこれらには限定されず、
点滅にリズムをつけたり、発光色を異ならせるようにし
てもよい。
【0057】
【発明の効果】以上の説明からも理解できるように、本
発明に係る戸外試験機能を備えた集合住宅火災監視シス
テムによれば、以下の効果を奏する。請求項1〜4によ
れば、感知器回線と遠隔試験器とは、試験端子付中継器
を介して、住戸用受信機に対して並列に接続されるの
で、従来のように、戸外試験時に感知器回線の接続を遠
隔試験器側に切り替える必要がなく、住戸用受信機で
は、そのままの状態で試験時の発報信号と実火災時の発
報信号とを受け付けることが出来る。このため、遠隔試
験器及び試験端子付中継器の構成が簡易になり、その動
作も簡単になる。
【0058】特に請求項1によれば、遠隔試験器から住
戸用受信機に送信する試験時の発報信号を、実火災時に
感知器回線から住戸用受信機に出力される発報信号と異
ならせるだけで、住戸用受信機の動作確認試験を実施す
ることが出来、請求項3によれば、併せて住棟連動試験
が実施できる。更に、請求項2,4によれば、住戸用受
信機では、試験時と実火災時の発報信号を、その出力継
続時間で判断すればよいだけなので、構成も簡単でシス
テム設計も容易に出来る。
【0059】請求項5,6によれば、警報監視盤では、
各住戸に設置された住戸用受信機から試験実施信号を受
信して、記録装置に試験実施状況を記録することができ
るので、従来のように試験の実施状況を各住戸に聞きに
いかなくてもよくなり、また、この実施状況はプリンタ
等によって記録されるので管理が正確かつ容易になっ
て、管理人等が不在であっても戸外試験が実施できる。
【0060】特に請求項5では、警報監視盤では戸外試
験が実施された時点でリアルタイムにその状況を知るこ
とが出来、請求項6では一括してすべての住戸の試験実
施状況を知ることが出来る。請求項7によれば、住戸用
受信機に設けられた火災表示灯が、感知器回線が断線し
たとき以外に、自己の住戸の感知器回線から発報信号を
受信したときと、近隣住戸で火災が発生し、住棟用受信
機から警報制御信号を受信したときとで、それぞれ異な
った点灯態様になるので、住戸人はこれらを明確に区別
出来るようになり、各場合に対して迅速な対応をとるこ
とが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の戸外試験機能を備えた集合住宅火災監
視システムの要部構成の一例を示す図である。
【図2】本発明の戸外試験機能を備えた集合住宅火災監
視システムに使用される遠隔試験器の構成の一例を示す
図である。
【図3】(a)〜(c)は、本発明の戸外試験機能を備
えた集合住宅火災監視システムの基本動作の一例を示す
図である。
【図4】本発明に係る戸外試験機能を備えた集合住宅火
災監視システムのシステム構成の一例を示す図である。
【図5】本発明の戸外試験機能を備えた集合住宅火災監
視システムの別の要部構成の一例を示す図である。
【図6】本発明の戸外試験機能を備えた集合住宅火災監
視システムの別の要部構成の一例を示すブロック図であ
る。
【図7】住戸用受信機(住宅情報盤)の構成を一例を示
す外観図である。
【図8】(a)〜(c)は、本発明の戸外試験機能を備
えた集合住宅火災監視システムの住戸用受信機の火災表
示灯の基本動作の一例を示すタイムチャートである。
【図9】集合住宅火災監視システムの基本構成を示す図
である。
【図10】集合住宅火災監視システムに使用される遠隔
試験器の基本構成を示す図である。
【符号の説明】
1・・・住戸用受信機 11・・・導通/火災監視回路 12・・・警報回路 1b・・・火災表示灯 2・・・戸外表示器 21・・・住戸試験確認灯 3・・・試験端子付中継器 32・・・試験中信号発生回路 4・・・住棟用受信機 5・・・遠隔試験器 57・・・住戸/住棟連動試験回路 SW52・・・住戸試験スイッチ SW53・・・住棟連動試験スイッチ T・・・タイマ回路 6・・・警報監視盤 62・・・伝送回路 63・・・記憶部 64・・・印字出力部 S・・・火災感知器 Ls・・・感知器回線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三井 章吾 大阪府門真市大字門真1048番地 松下電工 株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各住戸内に設置された火災感知器を接続し
    た感知器回線と、住戸内に設置された住戸用受信機と
    を、各住戸の玄関口などに設置された試験端子付中継器
    を介して接続し、この試験端子付中継器に遠隔試験器を
    接続して戸外から動作試験を行うようにした集合住宅火
    災監視システムにおいて、 上記感知器回線と上記遠隔試験器とは、上記試験端子付
    中継器を介して、上記住戸用受信機に対して並列に接続
    されるようになっており、 上記遠隔試験器から上記住戸用受信機に送信する試験時
    の発報信号を、実火災時に上記感知器回線から上記住戸
    用受信機に出力される発報信号と異ならせた構成とし、 上記住戸用受信機は、戸外に設置された戸外表示器に接
    続されて、上記試験端子付中継器から試験中信号を受け
    ているときに、上記遠隔試験器から試験時の発報信号を
    受けたときには、上記戸外表示器の住戸試験確認灯を点
    灯または点滅、あるいは上記戸外表示器から住戸試験確
    認音を出力させる構成とした戸外試験機能を備えた集合
    住宅火災監視システム。
  2. 【請求項2】請求項1において、 上記住戸用受信機は、上記感知器回線に接続された火災
    感知器の発報と、上記遠隔試験器による試験発報と、上
    記感知器回線の断線とを判別し、検出するための導通/
    火災監視回路を備える一方、 上記遠隔試験器は、住戸試験スイッチとタイマ回路とを
    有した住戸試験回路を備えた構成とし、 上記感知器回線と上記遠隔試験器の住戸試験回路とは、
    上記試験端子付中継器を介して、上記住戸用受信機に対
    して並列に接続されるようになっており、 上記遠隔試験器は、住戸試験スイッチを操作したときに
    は、タイマ回路を作動させ、上記住戸試験回路から予め
    設定した所定時間よりも短い発報信号を継続出力する一
    方、 上記住戸用受信機は、送信されて来る発報信号の継続時
    間を判別し、その継続時間が上記所定時間よりも長い場
    合には実火災時の発報信号と判断して火災警報を出力
    し、 上記所定時間よりも短い場合には、上記試験端子付中継
    器より試験中信号を受けているときにのみ、試験時の発
    報信号と判断して、上記戸外表示器の住戸試験確認灯を
    点灯または点滅、あるいは上記戸外表示器から住戸試験
    確認音を出力させる構成とした戸外試験機能を備えた集
    合住宅火災監視システム。
  3. 【請求項3】各住戸内に設置された火災感知器を接続し
    た感知器回線と、住戸内に設置された住戸用受信機と、
    防災センターなどに設置された住棟用受信機とを、各住
    戸の玄関口などに設置された試験端子付中継器を介して
    接続し、この試験端子付中継器に遠隔試験器を接続して
    戸外から動作試験を行うようにした集合住宅火災監視シ
    ステムにおいて、 上記感知器回線と上記遠隔試験器とは、上記試験端子付
    中継器を介して、上記住戸用受信機に対して並列に接続
    されるようになっており、 上記遠隔試験器から上記住戸用受信機に送信する試験時
    の発報信号を、実火災時に上記感知器回線から上記住戸
    用受信機に出力される発報信号と異ならせた構成とし、 上記住戸用受信機は、戸外に設置された戸外表示器に接
    続されて、上記試験端子付中継器から試験中信号を受け
    ているときに、上記遠隔試験器から試験時の発報信号を
    受けたときには、上記戸外表示器の住戸試験確認灯を点
    灯または点滅、あるいは上記戸外表示器から住戸試験確
    認音を出力させるとともに、 上記住棟用受信機に試験時の火災報知信号を送信し、こ
    の住棟用受信機から試験時の警報制御信号の返信を受け
    たときには、上記戸外表示器の住棟連動試験確認灯を点
    灯または点滅、あるいは上記戸外表示器から住棟連動試
    験確認音を出力させる構成とした戸外試験機能を備えた
    集合住宅火災監視システム。
  4. 【請求項4】請求項3において、 上記住戸用受信機は、上記感知器回線に接続された火災
    感知器の発報と、上記遠隔試験器による試験発報と、上
    記感知器回線の断線とを判別し、検出するための導通/
    火災監視回路を備える一方、 上記遠隔試験器は、住棟連動試験スイッチとタイマ回路
    とを有した住棟連動試験回路を備えた構成とし、 上記感知器回線と上記遠隔試験器の住棟連動試験回路と
    は、上記試験端子付中継器を介して、上記住戸用受信機
    に対して並列に接続されるようになっており、 上記遠隔試験器は、住棟連動試験スイッチを操作したと
    きには、タイマ回路を作動させ、上記住棟連動試験回路
    から予め設定した所定時間よりも短い発報信号を継続出
    力する一方、 上記住戸用受信機は、送信されて来る発報信号の継続時
    間を判別し、その継続時間が上記所定時間よりも長い場
    合には実火災時の発報信号と判断して火災警報を出力
    し、 上記所定時間よりも短い場合には、上記試験端子付中継
    器より試験中信号を受けているときにのみ、試験時の発
    報信号と判断して、上記戸外表示器の住戸試験確認灯を
    点灯または点滅、あるいは上記戸外表示器から住戸試験
    確認音を出力させるとともに、 上記住棟用受信機に試験時の火災報知信号を送信し、こ
    の住棟用受信機から試験時の警報制御信号の返信を受け
    たときには、上記戸外表示器の住棟連動試験確認灯を点
    灯または点滅、あるいは上記戸外表示器から住棟連動試
    験確認音を出力させる構成とした戸外試験機能を備えた
    集合住宅火災監視システム。
  5. 【請求項5】各住戸内に設置された火災感知器を接続し
    た感知器回線と、住戸内に設置された住戸用受信機と
    を、各住戸の玄関口などに設置された試験端子付中継器
    を介して接続するとともに、試験端子付中継器に遠隔試
    験器を接続して戸外から動作試験を行うようにした集合
    住宅火災監視システムにおいて、 上記各住戸の住戸用受信機は、管理人室などに設置され
    た警報監視盤に制御線を介して接続されており、 上記住戸用受信機は、上記試験端子付中継器から試験中
    信号を受けているときに、上記遠隔試験器から試験時の
    発報信号を受けたときには、上記警報監視盤に試験実施
    信号を出力する構成とした戸外試験機能を備えた集合住
    宅火災監視システム。
  6. 【請求項6】請求項5において、 上記警報監視盤は、上記住戸用受信機との間で信号を送
    受する伝送回路と、住戸用受信機の試験実施状況を記録
    する記録装置とを備えた構成とし、 上記伝送回路を介して、住戸用受信機に試験実施確認信
    号を送信し、住戸用受信機から上記試験実施信号の返信
    を受けて、上記記録装置に住戸用受信機の試験実施状況
    を記録する構成とした戸外試験機能を備えた集合住宅火
    災監視システム。
  7. 【請求項7】各住戸内に設置された火災感知器を接続し
    た感知器回線と、住戸内に設置された住戸用受信機と、
    防災センターなどに設置された住棟用受信機とを、各住
    戸の玄関口などに設置された試験端子付中継器を介して
    接続し、この試験端子付中継器に遠隔試験器を接続して
    戸外から動作試験を行うようにした集合住宅火災監視シ
    ステムにおいて、 上記住戸用受信機は、上記感知器回線に接続された火災
    感知器の発報と、上記感知器回線の断線とを判別し、検
    出するための導通/火災監視回路と、火災表示灯を点灯
    あるいは点滅させる信号処理回路とを備え、 上記信号処理回路は、上記導通/火災監視回路が火災感
    知器の発報を検知したときと、感知器回線の断線を検出
    したときと、近隣住戸の火災発生により上記住棟用受信
    機から警報制御信号を受信したときとで、火災表示灯の
    点灯態様を異ならせる構成とした戸外試験機能を備えた
    集合住宅火災監視システム。
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