JPH09166195A - トロイダル型無段変速機を備えた動力伝達装置 - Google Patents

トロイダル型無段変速機を備えた動力伝達装置

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JPH09166195A
JPH09166195A JP34701395A JP34701395A JPH09166195A JP H09166195 A JPH09166195 A JP H09166195A JP 34701395 A JP34701395 A JP 34701395A JP 34701395 A JP34701395 A JP 34701395A JP H09166195 A JPH09166195 A JP H09166195A
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shaft
gear
pto
toroidal
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JP34701395A
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Inventor
Eiji Inoue
英司 井上
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Isuzu Motors Ltd
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Isuzu Motors Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H15/00Gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio, or for reversing rotary motion, by friction between rotary members
    • F16H15/02Gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio, or for reversing rotary motion, by friction between rotary members without members having orbital motion
    • F16H15/04Gearings providing a continuous range of gear ratios
    • F16H15/06Gearings providing a continuous range of gear ratios in which a member A of uniform effective diameter mounted on a shaft may co-operate with different parts of a member B
    • F16H15/32Gearings providing a continuous range of gear ratios in which a member A of uniform effective diameter mounted on a shaft may co-operate with different parts of a member B in which the member B has a curved friction surface formed as a surface of a body of revolution generated by a curve which is neither a circular arc centered on its axis of revolution nor a straight line
    • F16H15/36Gearings providing a continuous range of gear ratios in which a member A of uniform effective diameter mounted on a shaft may co-operate with different parts of a member B in which the member B has a curved friction surface formed as a surface of a body of revolution generated by a curve which is neither a circular arc centered on its axis of revolution nor a straight line with concave friction surface, e.g. a hollow toroid surface
    • F16H15/38Gearings providing a continuous range of gear ratios in which a member A of uniform effective diameter mounted on a shaft may co-operate with different parts of a member B in which the member B has a curved friction surface formed as a surface of a body of revolution generated by a curve which is neither a circular arc centered on its axis of revolution nor a straight line with concave friction surface, e.g. a hollow toroid surface with two members B having hollow toroid surfaces opposite to each other, the member or members A being adjustably mounted between the surfaces
    • F16H2015/383Gearings providing a continuous range of gear ratios in which a member A of uniform effective diameter mounted on a shaft may co-operate with different parts of a member B in which the member B has a curved friction surface formed as a surface of a body of revolution generated by a curve which is neither a circular arc centered on its axis of revolution nor a straight line with concave friction surface, e.g. a hollow toroid surface with two members B having hollow toroid surfaces opposite to each other, the member or members A being adjustably mounted between the surfaces with two or more sets of toroid gearings arranged in parallel

Abstract

(57)【要約】 【課題】 トロイダル型無段変速機を備えた動力伝達装
置において、トロイダル変速部の出力側にPTO軸を配
置して所定のPTO出力回転数を得る。 【解決手段】 このトロイダル型無段変速機を備えた動
力伝達装置では、PTO作業時にエンジン13から出力
された動力は、トルクコンバータ12を経てトロイダル
変速部1,5に入力され、トロイダル変速部1,5の出
力歯車15からカウンタ軸18に固着された歯車19に
伝達され、カウンタ軸18に固着されたPTO出力歯車
31を介してPTO軸32から取り出すことができる。
従って、このトロイダル型無段変速機を備えた動力伝達
装置は、トロイダル変速部1,5の変速比をアクチュエ
ータの仕様に合わせて設定することにより、エンジン回
転数を上昇させなくても所定の回転数を得ることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、PTO装着車に
適用されるトロイダル型無段変速機を備えた動力伝達装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】農業用トラクタ、塵芥車、消防車等のP
TO装着車は、一般にエンジンから出力された動力をP
TO側動力伝動経路と走行側動力伝動経路とに分岐して
伝達できるように構成されている。また、PTO装着車
の中には、エンジン側に連結された主軸から走行側動力
伝動経路への動力伝動経路に無段変速機を介在したもの
がある。例えば、実開昭61−171638号公報に
は、農業用トラクタの動力伝動経路にベルト伝動式無段
変速機を適用したもの(以下「第1従来例」という)が
開示されている。この動力伝動経路においては、エンジ
ンからの動力はベルト伝動式無段変速機を介して走行側
動力伝動経路に伝達されるものの、PTO側動力伝動経
路にはベルト伝動式無段変速機を介さずに伝達されるよ
うに構成されている。
【0003】また、PTO装着車の動力伝動経路にトロ
イダル型無段変速機を適用したものもある。トロイダル
型無段変速機は、一般に、入力ディスク、出力ディスク
及び両ディスク間に配置されたパワーローラから構成さ
れるトロイダル変速部を備えており、入力軸によって駆
動された入力ディスクの回転動力をパワーローラを介し
て出力ディスクに伝達し、出力ディスクから出力軸へ回
転動力を伝達するように構成されており、パワーローラ
の傾きを変えることによって変速比を無段階に変えるこ
とができるものである。
【0004】トロイダル型無段変速機を車両に適用する
場合には、一般に、上記トロイダル変速部を入力軸上に
2組並べて配置したダブルキャビティ式トロイダル型無
段変速機と称されるものが適用される(例えば、特開平
6−174036号公報参照)。特に、PTO装着車に
対しては、図2に示すようなトロイダル型無段変速機
(以下「第2従来例」という)が適用される。
【0005】このトロイダル型無段変速機は、図2に示
すように、エンジン13からトルクコンバータ12を介
してトルクが伝達される入力軸11、入力軸11と同一
軸上に配置された出力軸16、入力軸11と一体に回転
する一対の入力ディスク2,6、該入力ディスク2,6
のそれぞれに対向して配置され且つ入力軸11に対して
回転自在に支持された一対の出力ディスク3,7、対向
する入力ディスク2,6と出力ディスク3,7との間に
それぞれ配置され且つ入力ディスク2,6から出力ディ
スク3,7へトルクを伝達する傾転可能なパワーローラ
4,8、出力ディスク3,7同士を連結する連結部材1
4、連結部材14に固定された出力歯車15、出力歯車
15の回転を逆転して出力軸16に伝達する逆転機構1
7、逆転機構17を空転状態又はトルク伝達状態に切り
換える前進用クラッチ23、入力軸11と出力軸16と
の間に配置され入力軸11の回転を逆転して出力軸16
に伝達する遊星歯車機構24、遊星歯車機構24を空転
状態又はトルク伝達状態に切り換える後進用ブレーキ3
0、入力軸11に固定されたPTO出力歯車31を備え
たものであって、エンジン13からの動力がPTO出力
歯車31から取り出されてPTO軸32に伝達されるよ
うに構成されている。
【0006】また、遊星歯車機構24は、入力軸11と
一体に回転するサンギヤ25、サンギヤ25に噛み合う
ピニオン26、ピニオン26を回転自在に支持するキャ
リヤ27、ピニオン26に噛み合い且つ出力軸16に連
結されたリングギヤ28を有するものであり、後進用ブ
レーキ30はキャリヤ27をケーシング29に対して固
定又は解放するものである。
【0007】また、逆転機構17は、入力軸11に平行
に配置されたカウンタ軸18、カウンタ軸18の一端に
固着され且つ出力歯車15に噛み合う歯車19、カウン
タ軸18の他端に固着された歯車20、歯車20に噛み
合う中間歯車21、及び中間歯車21に噛み合い出力軸
16に固着された駆動歯車22を有するものであり、前
進用クラッチ23はカウンタ軸18に設けられ、歯車1
9から第2歯車20へトルクを伝えたり、切ったりする
ものである。
【0008】上記のように構成された従来のトロイダル
型無段変速機は以下のように作動する。エンジン13か
らの出力はトルクコンバータ12を経てトロイダル型無
段変速機の入力軸11に入力される。入力軸11からそ
れぞれトロイダル変速部1,5の入力ディスク2,6に
伝達されたトルクは、パワーローラ4,8を介して出力
ディスク3,7へ伝達される。この時、出力ディスク
3,7の回転方向は入力軸11の回転方向と反対であ
る。そして、前進時には、前進用クラッチ23が接続さ
れ、後進用ブレーキ30は切られる。この時、出力ディ
スク3,7の回転は連結部材14及び出力歯車15に伝
達され、出力歯車15の回転は前進用クラッチ23に伝
達され逆転機構17で逆転されて出力軸16に伝達され
るので、結局、出力軸16の回転方向は入力軸11の回
転方向と同じになる。一方、後進時には、前進用クラッ
チ23が切られるので、出力ディスク3,7の回転は、
逆転機構17に伝達されない。しかし、後進用ブレーキ
30が接続されているので、遊星歯車機構24を介し
て、入力軸11の回転は逆転されて出力軸16に伝達さ
れる。
【0009】また、ニュートラル又はパーキングの時に
は、前進用クラッチ23及び後進用ブレーキ30が切ら
れているので、エンジン13から出力された動力はカウ
ンタ軸18まで伝達されるが前進用クラッチ23よりも
出力軸16側へは伝達されないし、遊星歯車機構24の
サンギヤ25及びピニオン26までは伝達されるが遊星
歯車機構24のリングギヤ28よりも出力軸16側へは
伝達されない。
【0010】また、PTO装着車が作業を行う場合に
は、エンジン13から出力されたトルクはトルクコンバ
ータ12、入力軸11、入力軸11に固定されたPTO
出力歯車31を経てPTO34のPTO軸32へ伝達さ
れる。即ち、エンジン13からの動力はトロイダル型無
段変速機を介さずに直接PTO側動力伝動経路に伝達さ
れることになる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、塵芥車や消
防車などのPTO装着車はエンジンで駆動されるアクチ
ュエータを備えているが、アクチュエータはその仕様に
より必要とする回転数が異なるものである。しかしなが
ら、上記第1従来例及び第2従来例においては、どちら
もPTO軸を駆動する場合、エンジンからの動力は無段
変速機を介さずにPTO側動力伝動経路に伝達されるよ
うに構成されているから、PTO軸の回転数は限られた
範囲のものしか得られない。このため従来から、所定の
PTO軸回転数を得るために、減速比の違いによってP
TOについて複数の仕様を設定したり、或いはエンジン
コントロール用アクチュエータ等でエンジンのインジェ
クションポンプレバーを所定の角度に制御してエンジン
の回転数を上昇させる等の対策が実施されてきた。
【0012】しかしながら、PTOについて複数の仕様
を設定した場合には、PTOの種類が増え、これがコス
トアップの原因となっていた。また、エンジンの回転数
を上昇させた場合には、エンジン回転数の上昇に伴って
騒音の問題が一層深刻なものになっている。
【0013】この発明の目的は、上記課題を解決し、ト
ロイダル変速部の出力側にPTO軸を配置して所定のP
TO出力回転数を得ることのできるトロイダル型無段変
速機を備えた動力伝達装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するため、以下のように構成されている。即ち、
この発明は、エンジンの動力が動力伝達手段を通じて入
力されるトロイダル変速部、該トロイダル変速部の出力
を断接手段を通じて伝達される走行側動力伝達経路、及
び前記トロイダル変速部の出力をPTO軸へ伝達するP
TO側動力伝達経路を備えたトロイダル型無段変速機を
備えた動力伝達装置に関する。
【0015】また、このトロイダル型無段変速機を備え
た動力伝達装置において、前記動力伝達手段はトルクコ
ンバータを含んでいるものである。
【0016】また、前記トロイダル変速部は、入力軸、
該入力軸と同一軸上に配置された出力軸、前記入力軸と
一体に回転する一対の入力ディスク、該入力ディスクの
それぞれに対向して配置され且つ前記入力軸に対して回
転自在に支持された一対の出力ディスク、対向する前記
入力ディスクと前記出力ディスクとの間にそれぞれ配置
され且つ前記入力ディスクから前記出力ディスクへトル
クを伝達する傾転可能なパワーローラ、及び前記出力デ
ィスク同士を連結する連結部材から成る。
【0017】また、前記走行側動力伝達経路は、前記連
結部材に固定された出力歯車、該出力歯車の回転が伝達
されるカウンタ軸、該カウンタ軸に設けられた空転状態
又はトルク伝達状態に切り換える前記断接手段を構成す
る前進用クラッチ、前記前進用クラッチの出力側の前記
カウンタ軸の回転が前記出力軸に伝達する歯車、前記入
力軸と前記出力軸との間に配置されて前記入力軸の回転
を逆転して前記出力軸に伝達する遊星歯車機構、及び該
遊星歯車機構を空転状態又はトルク伝達状態に切り換え
る前記断接手段を構成する後進用ブレーキを備えてい
る。
【0018】また、前記遊星歯車機構は、前記入力軸と
一体に回転するサンギヤ、該サンギヤに噛み合うピニオ
ン、該ピニオンを回転自在に支持するキャリヤ、前記ピ
ニオンに噛み合い且つ前記出力軸に連結されたリングギ
ヤを有し、前記後進用ブレーキは前記キャリヤをケーシ
ングに対して固定又は解放するものである。
【0019】また、前記PTO側動力伝達経路は、前記
連結部材に固定された出力歯車、該出力歯車の回転が伝
達されるカウンタ軸、該カウンタ軸に設けられたPTO
出力歯車、及び該PTO出力歯車に噛み合い且つ前記P
TO軸に固定されたPTO入力歯車を備えている。
【0020】この発明は、上記のように構成されてお
り、走行時には、エンジンから出力された動力はトルク
コンバータを経てトロイダル型無段変速機の入力軸に入
力され、入力軸からそれぞれトロイダル変速部の入力デ
ィスクに伝達されたトルクはパワーローラを介して出力
ディスクへ伝達される。この時、出力ディスクの回転方
向は入力軸の回転方向と反対方向である。そして、前進
時には、前進用クラッチが接続され、後進用ブレーキは
切られる。この時、出力ディスクの回転は連結部材及び
出力歯車に伝達され、出力歯車の回転は逆転機構で逆転
されて出力軸に伝達されるので、結局、出力軸の回転方
向は入力軸の回転方向と同じになる。一方、後進時に
は、前進用クラッチが切られるので、出力ディスクの回
転は、逆転機構に伝達されない。しかし、後進時には後
進用ブレーキが接続されているので、遊星歯車機構を介
して、入力軸の回転は逆転されて出力軸に伝達される。
【0021】PTO作業時には、エンジンから出力され
た動力は、トルクコンバータを経てトロイダル変速部に
入力され、更にトロイダル変速部の出力歯車からカウン
タ軸に固着された第1歯車に伝達され、カウンタ軸に固
着されたPTO出力歯車を介してPTO軸に伝達され
る。ここで、前進用クラッチを連結している場合には、
車両が走行している時にPTO軸から動力を取り出すこ
とができる。また、前進用クラッチを解放した場合に
は、停車状態でもPTO軸から動力を取り出すことがで
きる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
によるトロイダル型無段変速機を備えた動力伝達装置の
実施例について説明する。図1はこの発明によるトロイ
ダル型無段変速機を備えた動力伝達装置の一実施例を示
す概略構造図である。この動力伝達装置におけるトロイ
ダル型無段変速機は、2組のトロイダル変速部1,5を
入力軸11上に並べて配置したダブルキャビティ式のト
ロイダル型無段変速機である。トロイダル変速部1は、
入力ディスク2と、入力ディスク2に対向して配置され
た出力ディスク3と、入力ディスク2と出力ディスク3
との間に配置され、両ディスク2,3のトロイダル面に
摩擦係合するパワーローラ4から構成されている。トロ
イダル変速部5もトロイダル変速部1と同様に、入力デ
ィスク6と、入力ディスク6に対向して配置された出力
ディスク7と、入力ディスク6と出力ディスク7との間
に配置され、両ディスク6,7のトロイダル面に摩擦係
合するパワーローラ8から構成されている。各トロイダ
ル変速部1,5には、パワーローラは2つずつ設けられ
ている。パワーローラ4及びパワーローラ8は、それぞ
れ自己の回転軸線9の周りに回転自在であり、且つこの
回転軸線9に直交する傾転軸線10の周りに傾転運動を
する。
【0023】入力軸11は図示しないケーシングに回転
自在に支持されており、入力軸11に、トルクコンバー
タ12を介してエンジン13からの動力が入力される。
入力ディスク2は入力軸11に対して回転自在に支持さ
れているが、図示しないローディングカムを介して入力
軸11に駆動連結され、入力軸11と一体に回転するこ
とができる。入力ディスク2に対向して配置された出力
ディスク3は、入力軸11に対して回転自在に支持され
ている。また、入力ディスク6は入力軸11に対して回
転自在に支持されているが、図示しない別のローディン
グカムを介して入力軸11に駆動連結され、入力軸11
と一体に回転することができる。入力ディスク6に対向
して配置された出力ディスク7は、入力軸11に対して
回転自在に支持されている。
【0024】出力ディスク3及び出力ディスク7は、そ
の背面同士を互いに連結部材14で連結されている。連
結部材14は入力軸11が挿通された中空軸であって、
中間部に出力歯車15が固着されている。従って、出力
歯車15は出力ディスク3,7と一体となって回転す
る。
【0025】出力軸16は入力軸11と同一軸上に配置
されており、出力歯車15と出力軸16との間には逆転
機構17が配置されている。逆転機構17は、入力軸1
1に平行に配置されたカウンタ軸18と、カウンタ軸1
8の中間部に固着され且つ出力歯車15に噛み合う歯車
19と、カウンタ軸18の一端に固着された歯車20
と、歯車20に噛み合う中間歯車21と、中間歯車21
に噛み合い出力軸16に固着された駆動歯車22とから
構成されている。また、カウンタ軸18における歯車1
9と歯車20との間には前進用クラッチ23が設けられ
ている。前進用クラッチ23を連結すると、出力歯車1
5の回転は逆転機構17で逆方向の回転となって出力軸
16に伝達される。即ち、出力軸16は入力軸11と同
一方向に回転する。逆に前進用クラッチ23を切ると、
出力軸16へのトルクの伝達は行われなくなる。
【0026】入力軸11と出力軸16の間には遊星歯車
機構24が配置されている。遊星歯車機構24は、入力
軸11の回転を逆転して出力軸16に伝達する働きがあ
る。遊星歯車機構24は、入力軸11の端部に固着され
入力軸11と一体に回転するサンギヤ25、サンギヤ2
5に噛み合うピニオン26、ピニオン26を回転自在に
支持するキャリヤ27及びピニオン26に噛み合い且つ
出力軸16に連結されたリングギヤ28とから構成され
ている。また、キャリヤ27とケーシング29の間には
後進用ブレーキ30が設けられている。後進用ブレーキ
30がかけられると、キャリヤ27がケーシング29に
固定され、入力軸11から出力軸16へのトルクの伝達
が可能な状態になる。逆に、後進用ブレーキ30が解放
されると、キャリヤ27が回転可能になるので、入力軸
11は出力軸16に対して空転状態となり、入力軸11
から出力軸16へのトルクの伝達は行われなくなる。
【0027】カウンタ軸18の端部にはPTO出力歯車
31が固着されている。PTO出力歯車31は両トロイ
ダル変速部1,5の出力歯車15と前進用クラッチ23
との間に設けられている。PTO出力歯車31はPTO
軸32に固着されたPTO入力歯車33と噛み合ってお
り、両トロイダル変速部1,5の出力歯車15からトル
クが常時PTO34のPTO軸32に伝達されるように
構成されている。
【0028】このトロイダル型無段変速機を備えた動力
伝達装置は、上記のように構成されているから、走行側
動力伝動経路は、トロイダル変速部1,5の入力軸11
から遊星歯車機構24を経由して出力軸16に至る後進
用の動力伝動経路と、トロイダル変速部1,5の出力歯
車15から逆転機構17を経由して出力軸16に至る前
進用の動力伝動経路とからなる。また、PTO側動力伝
動経路は、トロイダル変速部1,5の出力歯車15から
カウンタ軸18に固着されたPTO出力歯車31を経由
してPTO軸32に至る経路である。
【0029】次に、このトロイダル型無段変速機を備え
た動力伝達装置の作動について説明する。エンジン13
の稼働に伴って、エンジン13からの動力がトルクコン
バータ12を介して入力軸11に入力されると、そのト
ルクはローディングカムを介して入力ディスク2に伝達
される。同時に、トルクは別のローディングカムを介し
て入力軸11から入力ディスク6にも伝達される。トル
クが入力ディスク2に伝達されると、入力ディスク2は
回転し、その回転に伴ってパワーローラ4が回転し、そ
の回転が出力ディスク3に伝達する。同様に、入力ディ
スク6に伝達されたトルクは、パワーローラ8を介して
出力ディスク7に伝達される。この伝動中に、パワーロ
ーラ4,8をそれぞれ同期させて傾転軸線10の周りに
同角度だけ傾転させると、パワーローラ4,8と入力デ
ィスク2,6及び出力ディスク3,7との摩擦係合点が
変化して、無段変速を行うことができる。
【0030】前進時には、前進用クラッチ23が連結さ
れ、後進用ブレーキ30が切られる。この時、エンジン
13の動力はトルクコンバータ12を介してトロイダル
変速部1,5に入力され、トロイダル変速部1,5の出
力ディスク3,7から前進用の動力伝動経路を経て出力
軸16に伝達される。即ち、出力ディスク3,7の回転
は、連結部材14に固着された出力歯車15から逆転機
構17に伝達され、逆転機構17で逆転されて出力軸1
6に伝達される。更に具体的に述べると、出力ディスク
3,7の回転は、連結部材14→出力歯車15→歯車1
9→カウンタ軸18→前進用クラッチ23→カウンタ軸
18→歯車20→中間歯車21→駆動歯車22の順に経
由して出力軸16へと出力される。出力ディスク3,7
の回転方向は入力軸11の回転方向と反対の方向である
から、結局、出力軸16の回転方向は入力軸11の回転
方向と同じ方向になる。
【0031】後進時には、前進用クラッチ23が切られ
るので、エンジン13の動力はトロイダル変速部1,5
に入力されるものの、トロイダル変速部1,5の出力デ
ィスク3,7から逆転機構17を経由して伝達すること
はできない。しかし、後進時には後進用ブレーキ30が
かけられているので、エンジン13の動力はトロイダル
変速部1,5の入力軸11から後進用の動力伝動経路を
経て即ち遊星歯車機構24を経由して出力軸16に伝達
される。入力軸11の回転はサンギヤ25→ピニオン2
6→リングギヤ27の順に経由して出力軸16に伝達さ
れる。従って、入力軸11の回転は遊星歯車機構24を
介して逆方向の回転となって出力軸16に伝達される。
また、このトロイダル型無段変速機を備えた動力伝達装
置は、後進時にはトルクが逆転機構17を経由しないよ
うに構成されているので、その分だけ逆転機構17の各
歯車20,21,22にかかる負担頻度は軽くなる。
【0032】また、ニュートラル時又はパーキング時に
は、前進用クラッチ23及び後進用ブレーキ30が解放
されているので、エンジン13から出力された動力はカ
ウンタ軸18まで伝達されるが、前進用クラッチ23よ
りも出力軸16側へは伝達されないし、遊星歯車機構2
4のサンギヤ25及びピニオン26までは伝達される
が、遊星歯車機構24のリングギヤ28よりも出力軸1
6側へは伝達されない。
【0033】また、PTO装置の作動時には、エンジン
13から出力された動力は、トルクコンバータ12を経
てトロイダル変速部1,5に入力され、トロイダル変速
部1,5の出力歯車15からカウンタ軸18の中間部に
固着された歯車19に伝達され、カウンタ軸18に固着
されたPTO出力歯車31を介してPTO軸32から機
器へ取り出すことができる。従って、このトロイダル型
無段変速機を備えた動力伝達装置は、トロイダル変速部
1,5の変速比を機器のアクチュエータの仕様に合わせ
て設定することにより、エンジン回転数を従来のように
上昇させなくても所定の回転数を得ることができる。
【0034】エンジン13の動力をPTO軸32から取
り出す場合において、前進用クラッチ23を接続した時
には、車両走行中にPTO軸32から動力を取り出すこ
とができるので、例えば、農業用トラクタのように走行
しながら畑を耕すなどの作業を行うことができる。ま
た、前進用クラッチ23を解放した時には、停車状態で
もPTO軸32から動力を取り出すことができるので、
例えば、塵芥車や消防車のように停車中に作業を行うこ
ともできる。
【0035】また、上記実施例においては、PTO軸3
2はトロイダル変速部1,5の出力歯車15に常時接続
されているが、エンジン13に無用の負荷をかけないた
めに、トロイダル変速部1,5とPTO軸32との間に
クラッチを介在させるか、PTO34自体にクラッチを
設けるか、或いはPTO軸32の途中にクラッチを設け
るなどによって、トルクの切り離しができるようにして
もよい。また、上記実施例では、後進用ブレーキ30を
採用したが、後進用ブレーキ30に代えてクラッチを採
用するようにしてもよい。
【0036】
【発明の効果】この発明によるトロイダル型無段変速機
を備えた動力伝達装置は、上記のように構成され、次の
ような効果を有する。即ち、このトロイダル型無段変速
機を備えた動力伝達装置は、エンジンから出力された動
力がトルクコンバータを経てトロイダル変速部に入力さ
れ、更にトロイダル変速部の出力歯車からPTO軸に出
力されるように構成されているので、トロイダル変速部
の変速比をアクチュエータの仕様に合わせて設定するこ
とによってエンジン回転数を従来のように上昇させなく
ても所定の回転数を得ることができる。したがって、P
TO軸から動力を取り出す際に、このトロイダル型無段
変速機を備えた動力伝達装置は従来のものに比べてエン
ジンの騒音を大幅に低減することができる。
【0037】また、このトロイダル型無段変速機を備え
た動力伝達装置は、トロイダル変速部の変速比をアクチ
ュエータの仕様に合わせて設定することができるので、
従来のようにPTOの種類を増やさなくても済み、コス
ト低減に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるトロイダル型無段変速機を備え
た動力伝達装置の一実施例を示す概略構造図である。
【図2】従来のトロイダル型無段変速機を備えた動力伝
達装置の概略構造図である。
【符号の説明】
1,5 トロイダル変速部 2,6 入力ディスク 3,7 出力ディスク 4,8 パワーローラ 11 入力軸 12 トルクコンバータ 13 エンジン 14 連結部材 15 出力歯車 16 出力軸 17 逆転機構 18 カウンタ軸 23 前進用クラッチ 24 遊星歯車機構 25 サンギヤ 26 ピニオン 27 キャリヤ 28 リングギヤ 29 ケーシング 30 後進用ブレーキ 32 PTO軸

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの動力が動力伝達手段を通じて
    入力されるトロイダル変速部、該トロイダル変速部の出
    力を断接手段を通じて伝達される走行側動力伝達経路、
    及び前記トロイダル変速部の出力をPTO軸へ伝達する
    PTO側動力伝達経路を備えたトロイダル型無段変速機
    を備えた動力伝達装置。
  2. 【請求項2】 前記動力伝達手段はトルクコンバータを
    含んでいる請求項1に記載のトロイダル型無段変速機を
    備えた動力伝達装置。
  3. 【請求項3】 前記トロイダル変速部は、入力軸、該入
    力軸と同一軸上に配置された出力軸、前記入力軸と一体
    に回転する一対の入力ディスク、該入力ディスクのそれ
    ぞれに対向して配置され且つ前記入力軸に対して回転自
    在に支持された一対の出力ディスク、対向する前記入力
    ディスクと前記出力ディスクとの間にそれぞれ配置され
    且つ前記入力ディスクから前記出力ディスクへトルクを
    伝達する傾転可能なパワーローラ、及び前記出力ディス
    ク同士を連結する連結部材から成る請求項1又は2に記
    載のトロイダル型無段変速機を備えた動力伝達装置。
  4. 【請求項4】 前記走行側動力伝達経路は、前記連結部
    材に固定された出力歯車、該出力歯車の回転が伝達され
    るカウンタ軸、該カウンタ軸に設けられた空転状態又は
    トルク伝達状態に切り換える前記断接手段を構成する前
    進用クラッチ、前記前進用クラッチの出力側の前記カウ
    ンタ軸の回転が前記出力軸に伝達する歯車、前記入力軸
    と前記出力軸との間に配置されて前記入力軸の回転を逆
    転して前記出力軸に伝達する遊星歯車機構、及び該遊星
    歯車機構を空転状態又はトルク伝達状態に切り換える前
    記断接手段を構成する後進用ブレーキを備えている請求
    項3に記載のトロイダル型無段変速機を備えた動力伝達
    装置。
  5. 【請求項5】 前記遊星歯車機構は、前記入力軸と一体
    に回転するサンギヤ、該サンギヤに噛み合うピニオン、
    該ピニオンを回転自在に支持するキャリヤ、前記ピニオ
    ンに噛み合い且つ前記出力軸に連結されたリングギヤを
    有し、前記後進用ブレーキは前記キャリヤをケーシング
    に対して固定又は解放するものであることを特徴とする
    請求項4に記載のトロイダル型無段変速機を備えた動力
    伝達装置。
  6. 【請求項6】 前記PTO側動力伝達経路は、前記連結
    部材に固定された出力歯車、該出力歯車の回転が伝達さ
    れるカウンタ軸、該カウンタ軸に設けられたPTO出力
    歯車、及び該PTO出力歯車に噛み合い且つ前記PTO
    軸に固定されたPTO入力歯車を備えている請求項3〜
    5のいずれか1項に記載のトロイダル型無段変速機を備
    えた動力伝達装置。
JP34701395A 1995-12-14 1995-12-14 トロイダル型無段変速機を備えた動力伝達装置 Pending JPH09166195A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0969229A2 (en) 1998-06-30 2000-01-05 Isuzu Motors Limited Continuously variable transmission system
JP2008014499A (ja) * 2007-10-01 2008-01-24 Nsk Ltd 無段変速機
US8733191B2 (en) 2005-06-14 2014-05-27 Torotrak (Development) Limited Power take off arrangement for a motor vehicle

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