JPH09166145A - 動圧軸受装置およびこれを用いたスピンドルモータ - Google Patents

動圧軸受装置およびこれを用いたスピンドルモータ

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JPH09166145A
JPH09166145A JP32447295A JP32447295A JPH09166145A JP H09166145 A JPH09166145 A JP H09166145A JP 32447295 A JP32447295 A JP 32447295A JP 32447295 A JP32447295 A JP 32447295A JP H09166145 A JPH09166145 A JP H09166145A
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thrust
magnetic
dynamic pressure
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JP32447295A
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English (en)
Inventor
Kenji Tomita
謙二 富田
Takashi Kono
敬 河野
Masaaki Nakano
正昭 仲野
Tomoaki Inoue
知昭 井上
Hiroshi Nishida
博 西田
Yuji Nishimura
裕司 西村
Ken Sato
建 佐藤
Sachio Hatori
早千雄 羽鳥
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Hitachi Ltd
Nidec Advanced Motor Corp
Original Assignee
Hitachi Ltd
Japan Servo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 潤滑剤の漏洩を確実に防止できる動圧軸受装
置を提供する。 【解決手段】前端に開口、後端に蓋をもつハウジング3
の内周に固定された軸受2の穴に回転軸1を篏合し、軸
受2穴面/回転軸1外周面に動圧発生用溝パターンを設
けてラジアル軸受を形成し、回転軸1の後端に該軸より
大径のスラスト板4を設け、スラスト板4の前後両面に
動圧発生用溝パターンを設けてスラスト軸受を形成し、
各軸受部に潤滑剤の磁性流体12を封入した動圧軸受装
置であって、軸受2前端面に、軸方向に着磁された環状
の永久磁石9とその前後面に設けた第一、第二の磁極1
0、11とからなる磁性流体シール8を設けて、磁性流
体シールにより回転軸1をシールし、さらに永久磁石9
と対向する回転軸1外周面に凹溝13を設けて磁場を偏
重させ、磁性流体を第二の磁極に保持し、第一の磁極に
移動することを抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、信頼性の高い潤滑
剤の漏洩防止手段を備えた動圧軸受装置およびこの動圧
軸受装置を用いたスピンドルモータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、情報機器等に用いられるスピンド
ルモータの軸受としては、主に玉軸受が用いられてき
た。玉軸受を用いた場合、高精度回転、高速回転に限界
があるため、情報機器等の高精度化、高速化に対して問
題となる可能性がある。そのため、流体の動圧効果を利
用して回転体を非接触で支持し、高精度回転、高速回転
が可能である動圧軸受の必要性が高まっている。
【0003】動圧軸受の場合、潤滑剤の漏洩は軸受の潤
滑不良を引き起こし、回転精度を劣化させるとともに、
軸受寿命を低下させる。さらに、例えば磁気ディスク装
置に用いた場合には、潤滑剤の漏洩により磁気ディスク
あるいは磁気ヘッドが汚染され、ヘッドクラッシュを発
生させる原因となる等、軸受性能だけではなく装置全体
に影響を及ぼす。したがって、動圧軸受を用いる場合に
は、潤滑剤の漏洩を防止するための手段が必要となり、
この漏洩防止手段の性能により動圧軸受およびこれを用
いた装置の信頼性が決まってしまう。
【0004】潤滑剤の漏洩を防止する手段として、磁性
流体を潤滑とシールの両方に用い、軸受の外側に磁性流
体シールを設けることで磁性流体の漏洩を防止する動圧
軸受構造が特開平7−114768号、特開平3−27
2318号、特開昭60−88223号の各公報等に開
示されている。
【0005】従来の動圧軸受の磁性流体シールとして、
図15に特開平3−272318号公報に開示されてい
る動圧軸受の磁性流体シール部縦断面拡大図を示す。図
15において、回転軸1の軸方向に着磁された環状の永
久磁石9と、永久磁石9の前端面に設けた透磁性の第一
の環状磁極10と、永久磁石の後端面に設けた透磁性の
第二の環状磁極11を備えた磁性流体シール8を軸受2
の前端面に設け、永久磁石9、第一の磁極10、透磁性
の回転軸1、第二の磁極11の間に磁気回路14を形成
する。この磁気回路14中の磁性流体12に作用する磁
気力により、第一の磁極10および第二の磁極11と回
転軸1の隙間に磁性流体12を保持し漏洩を防止してい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特開平3−27231
8号公報に開示されている動圧軸受では、軸受2と回転
軸1の隙間に注入された磁性流体12は、まず軸受部に
近い第二の磁極11近傍に形成される磁場により保持さ
れる。ここで、第二の磁極11近傍に形成される磁力線
15の分布、および磁性流体シール8と回転軸1の隙間
における磁場の強さの分布は、図16に示すように、第
二の磁極11の厚さ(前端面と後端面間距離)の中心線に
関してほぼ対称となっている。そのため、第二の磁極1
1近傍の磁性流体12に作用する磁気力の釣り合いを考
慮すると、第二の磁極11の後端側の磁性流体12が軸
受部の磁性流体とつながっているので、第二の磁極11
の前端側に形成される磁性流体12のメニスカス(盛り
上がり)が大きくなる。永久磁石9の厚さ中心線より前
端側にある磁性流体12は、第一の磁極10に引き付け
られるような磁気力が作用するため、第二の磁極11の
メニスカスが永久磁石9の厚さ中心線を越えた分だけ、
磁性流体12は第一の磁極に10移動する。第二の磁極
11から第一の磁極10に移動した分の磁性流体は再び
軸受部から供給され、最終的に第一の磁極10、第二の
磁極11近傍の磁性流体12に作用する磁気力が釣り合
うところで静止する。このようにして、第一の磁極10
の前端側に磁性流体12のメニスカスが形成される。
【0007】日本機械学会講演論文集(No.910−
620(1991−10)、P.339)によれば、回
転時に磁性流体に作用する遠心力により、この磁性流体
シール外部のメニスカスが大きくなるほど磁性流体が飛
散しやすいことが明らかにされており、従来の動圧軸受
の磁性流体シールの場合、第一の磁極近傍の磁性流体が
外周側に飛散すると、前述したように軸受側から磁性流
体シールへ磁性流体が供給されていくため、軸受部の流
体が不足し潤滑不良を引き起こす可能性がある。また、
高温時においては、磁性流体の体積膨張により第一の磁
極近傍のメニスカスが大きくなり、さらに漏洩しやすく
なる。
【0008】特開平7−114768号公報および特開
昭60−88223号公報に開示されている動圧軸受の
磁性流体シールにおいても同様に、磁性流体シールの前
端面にメニスカスが形成されるため、回転時に漏洩しや
すい構造となっている。
【0009】本発明の課題は、第一の磁極の前端側に形
成される磁性流体メニスカスを小さくし、磁性流体の漏
洩を確実に防ぎ、信頼性の高い動圧軸受装置およびこれ
を用いたスピンドルモータを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の第1の動圧軸受装置は、前端に開口を、後
端に蓋を有するハウジングの内周に固定された軸受の内
周に回転軸を回転自在に篏合し、軸受の内周面もしくは
回転軸の外周面の少なくとも一方に動圧発生用溝パター
ンを設けることにより軸受の内周面と回転軸の外周面の
間でラジアル軸受を形成し、回転軸の後端に回転軸より
大径のスラスト板を設け、さらにスラスト板の前後両面
に動圧発生用溝パターンを設ける、あるいは、スラスト
板の前面に対向する軸受の後端面及びスラスト板の後面
に対向するハウジングの蓋の面に動圧発生用溝パターン
を設けることにより、スラスト板と軸受の後端面間の隙
間及びスラスト板とハウジングの蓋間の隙間にスラスト
軸受を形成し、ラジアル軸受およびスラスト軸受の部位
に潤滑剤を封入した動圧軸受装置において、潤滑剤とし
て磁性流体を用い、回転軸を透磁性材料で構成し、軸受
の前端面に、軸方向に着磁された環状の永久磁石と該永
久磁石の前後端面に設けた第一の磁極及び第二の磁極と
からなる磁性流体シールを設けて該磁性流体シールによ
り磁性流体を封止し、さらに回転軸で永久磁石と対向す
る外周面に凹溝を設けたことを特徴とする。
【0011】上記第1の動圧軸受装置では、磁性流体シ
ールの永久磁石に対向する回転軸の外周面に凹溝を設け
ることにより、第二の磁極の前端側の磁場勾配が後端側
の磁場勾配より大きくなり、第二の磁極の前端側に形成
される磁性流体のメニスカスを小さくすることができ、
そのため、第二の磁極近傍の磁性流体が第一の磁極へ移
動することがなく、第一の磁極近傍には磁性流体のメニ
スカスが形成されず、回転時において磁性流体に遠心力
が作用しても漏洩を防止できる。
【0012】また第1の動圧軸受装置においては、スラ
スト板の前面と軸受の後端面間の隙間及びスラスト板の
後面とハウジングの蓋間の隙間の合計隙間を第二の磁極
の厚さの1/2より小さくすることがこのましい。この
ように隙間を設けることにより衝撃等が加わり磁極と溝
の相対的な位置がずれても、磁性流体の漏洩を防止でき
る。
【0013】また回転軸に形成する凹溝は一般的には横
断面形状を四角形にすることが好ましいが、凹溝の横断
面形状をレ形としこの凹溝における回転軸の外径は後方
にむかって大きくなるテーパー状としてもよい。このよ
うに凹溝をテーパ状とすることにより、回転時におい
て、第二の磁極近傍の磁性流体には後端側に向かう力が
作用して、第二の磁極の前端側に形成されるメニスカス
が小さくなり、より確実に漏洩を防止できる。
【0014】また本発明の第2の動圧軸受装置は、前端
に開口を、後端に蓋を有するハウジングの内周に前後方
向に間隔を開けて設置された円筒状の第1軸受、第2軸
受と、該2つの軸受間に嵌まり込むスラストつばを有し
該各軸受の穴に回転自在に嵌入された回転軸と、からな
り、第1軸受及び第2軸受の内周面及び該各内周面に対
向する回転軸の各外周面の少なくとも一方に動圧発生用
溝パターンを設けることにより軸受の内周面と回転軸の
外周面の間でラジアル軸受を形成し、スラストつばの前
後両面に潤滑油による動圧発生用溝パターンを設ける、
あるいは、スラストつばの前面に対向する第1軸受の後
端面及びスラストつば板の後面に対向する第2軸受の前
端面に動圧発生用溝パターンを設けることにより、スラ
ストつばの前面と第1軸受の後端面間の隙間及びスラス
トつばと第2軸受の前端面間の隙間にスラスト軸受を形
成し、ラジアル軸受及びスラスト軸受の部位に潤滑剤を
封入した動圧軸受装置において、潤滑剤として磁性流体
を用い、回転軸を透磁性材料で構成し、第1軸受の前端
面に、軸方向に着磁された環状の永久磁石と該永久磁石
の前後端面に設けた第一の磁極及び第二の磁極とからな
る磁性流体シールを設けて該磁性流体シールにより磁性
流体をシールし、さらに回転軸で永久磁石と対向する外
周面に凹溝を設けたことを特徴とする。
【0015】第2の動圧軸受装置は、磁性流体シールの
構成、回転軸の凹溝の形状、磁性流体シールと凹溝の位
置関係が、第1の動圧軸受装置と全く同じであるので、
同様に第一の磁極近傍には磁性流体のメニスカスが形成
されず、回転時において磁性流体に遠心力が作用しても
漏洩を防止できる。
【0016】また第2の動圧軸受装置において、スラス
トつばの前面と第1軸受の後端面間の隙間及びスラスト
つばの後面と第2軸受の前端面間の隙間の合計隙間を、
第1の動圧軸受装置と同様に、第二の磁極の厚さの1/
2より小さくすることにより衝撃等が加わり磁極と溝の
相対的な位置がずれても、磁性流体の漏洩を防止でき
る。また回転軸に形成する凹溝をレ形のテーパ状とする
ことにより、回転時において、第二の磁極の前端側に形
成されるメニスカスが小さくなり、より確実に漏洩を防
止できる。
【0017】本発明の第3の動圧軸受装置は、前端に開
口を、後端に蓋を有するハウジングの内周に固定された
軸受の内周に回転軸を回転自在に篏合し、軸受の内周面
もしくは回転軸の外周面の少なくとも一方に動圧発生用
溝パターンを設けることにより軸受の内周面と回転軸の
外周面の間でラジアル軸受を形成し、回転軸の前端部に
回転軸より大径の円筒状のスラストカラーを、後端に回
転軸より大径のスラスト板を設け、さらにスラストカラ
ーの後端面に動圧発生用溝パターンを、スラスト板の前
端面に動圧発生用溝パターンを設けることにより、スラ
ストカラーの後端面と軸受の前端面との間の隙間および
軸受の後端面とスラスト板の前端面との間の隙間でスラ
スト軸受を形成し、ラジアル軸受およびスラスト軸受の
部位に潤滑剤を封入した動圧軸受装置において、潤滑剤
として磁性流体を用い、回転軸を透磁性材料で構成し、
軸受の前端面に、軸方向に着磁された環状の永久磁石と
該永久磁石の前後端面に設けた第一の磁極及び第二の磁
極とからなる磁性流体シールを設けて該磁性流体シール
により磁性流体を封止し、さらにスラストカラーで永久
磁石と対向する外周面に凹溝を設けたことを特徴とす
る。
【0018】第3の動圧軸受装置は、磁性流体シールの
構成、回転軸の凹溝の形状、磁性流体シールと凹溝の位
置関係が、第1の動圧軸受装置と全く同じであるので、
同様に第一の磁極近傍には磁性流体のメニスカスが形成
されず、回転時において磁性流体に遠心力が作用しても
漏洩を防止できる。
【0019】また第3の動圧軸受装置において、スラス
トカラーの後端面と軸受の前端面との間の隙間および軸
受の後端面とスラスト板の前端面との間の隙間の合計隙
間を、第1の動圧軸受装置と同様に、第二の磁極の厚さ
の1/2より小さくすることにより衝撃等が加わり磁極
と溝の相対的な位置がずれても、磁性流体の漏洩を防止
できる。また回転軸に形成する凹溝をレ形のテーパ状と
することにより、回転時において、第二の磁極の前端側
に形成されるメニスカスが小さくなり、より確実に漏洩
を防止できる。
【0020】また本発明の課題を解決するために、本発
明のスピンドルモータは、上記第1ないし第3いずれか
の動圧軸受装置と、この装置のハウジングの外周面に固
着したステータと、個の装置の回転軸の前端に固着する
円板および該円板縁から後方に伸びる円筒体からなるハ
ブと、該円筒体の内面に記ステータと対向して取り囲む
ように固着されたロータマグネットとを備えたものとす
る。
【0021】このスピンドルモータは、本発明の動圧軸
受装置を用いるため、軸受部からの潤滑剤の漏洩を確実
に防止できるため、回転精度の劣化、軸受外部の汚染等
の心配がなく、スピンドルモータの信頼性を向上するこ
とができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態となる
動圧軸受装置について図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の第一の実施の形態である動圧軸受装置の
縦断面図である。図1において、円筒状のハウジング3
の内周に固着あるいは一体で形成された軸受2の内周に
回転軸1を回転自在に篏合し、回転軸1の後端面に回転
軸1より径大なるスラスト板4を設ける。また、ハウジ
ング3の後端部にはスラスト板4と対向する平板状キャ
ップ6を設け、軸受2の前端面には非透磁性のシールケ
ース7に固定された磁性流体シール8を設ける。軸受
2、ハウジング3、磁性流体シール8、キャップ6など
固定部材と、回転軸1、スラスト板4など回転部材との
間に形成される隙間には、潤滑剤として磁性流体12を
封入する。
【0023】軸受2の内周面あるいはこれに対向する回
転軸1の外周面に動圧発生手段を設け、軸受2内周面と
回転軸1外周面との間でラジアル軸受21を形成する。
ラジアル軸受21には、磁性流体12が封入されてお
り、回転により発生する動圧効果により回転系をラジア
ル方向に支持する。動圧発生手段としては、例えば図2
に示すように回転軸1の外周面にへリングボーン形状の
溝23を設ける、図3に示すように軸受2内周形状を3
円弧形状24にする等の手段がある。図2では、回転軸
1外周面にへリングボーン溝23を設けた場合について
図示したが、へリングボーン溝23は軸受2内周面に設
けてもよい。また、図3では軸受2内周形状を3円弧形
状24にした場合について図示したが、軸受内周形状は
特に3円弧に限定せず、多円弧形状であってもよい。
【0024】スラスト板4の前後両端面あるいは軸受2
の後端面およびキャップ6の前端面に動圧発生用溝を設
け、スラスト板4の前端面とそれに対向する軸受2の後
端面との間、およびスラスト板4の後端面とそれに対向
するキャップ6の前端面との間でスラスト軸受22を形
成する。スラスト軸受22には磁性流体12が封入され
ており、回転により発生する動圧効果により回転系をス
ラスト方向に支持する。動圧発生手段としては、例えば
図4に示すようにスラスト板4の両端面にスパイラル形
状の溝25を設ける、図5に示すようにスラスト板4の
両端面に周方向のテーパ部26を設ける等の方法があ
る。ここでは、スラスト板4の両端面にスパイラル形状
溝25あるいは周方向テーパ部26を設けた場合につい
て図示したが、代わりに軸受2の後端面およびキャップ
6の前端面に設けてもよい。要するに、前方に動圧を発
生する部分と後方に動圧を発生する部分を一対で設けれ
ばよい。
【0025】磁性流体12は、0.01μm程度の大き
さの強磁性体微粒子を界面活性剤で覆い、水や有機溶媒
等の液体中に安定に分散させたコロイド溶液である。そ
のため、磁性流体12を磁場勾配中に置くと磁場の強い
方へ磁気力を受け、例えば磁石に吸引される等の性質を
有する。軸受2の前端側に設けた磁性流体シール8は、
後述するようにこの性質を利用し、磁性流体12の漏洩
を防止している。
【0026】次に、本実施の形態の動圧軸受装置の磁性
流体シール部について詳細に説明する。図6は本実施の
形態の磁性流体シール部の縦断面拡大図である。本実施
の形態の動圧軸受装置の磁性流体シールは、軸方向に着
磁された環状の永久磁石9と、永久磁石9の前端面に設
けた透磁性の第一の磁極10と、永久磁石の後端面に設
けた透磁性の第二の磁極11と、磁石と対向する外周面
に凹溝13を設けた回転軸1を備え、永久磁石9、第一
の磁極10、回転軸1、第二の磁極11の間に磁気回路
14を形成する。磁性流体12は前述したように磁場の
強い方へ磁気力を受けるため、磁性流体シール8と回転
軸1の隙間に磁性流体12が保持される。
【0027】このとき、回転軸1の外周面に凹溝13が
あるため、第二の磁極11近傍に形成される磁力線15
の分布および磁性流体シール8と回転軸1の隙間におけ
る磁場の強さの分布は、図7に示すように、第二の磁極
11の厚さ中心線に対して非対称となり、第二の磁極1
1で溝13寄りの前端側における磁場勾配が溝13から
離れた後端側における磁場勾配より大きくなる。そのた
め、第二の磁極11近傍の磁性流体12に作用する磁気
力の釣り合いを考慮すると、第二の磁極11の前端側に
形成されるメニスカスは従来の磁性流体シールよりも小
さくなり、永久磁石9の厚さ中心線を越えて第一の磁極
10へ移動することはない。また、温度上昇により磁性
流体12が体積膨張し第二の磁極11のメニスカスが大
きくなっても、永久磁石9の厚さ中心線近傍における磁
場が従来の磁性流体シールより小さいために、第一の磁
極10に引き付ける磁気力が小さくなり、磁性流体12
が第一の磁極10へ移動を抑制し、第二の磁極11に磁
性流体12を保持することが可能となる。
【0028】このように、第二の磁極11で磁性流体1
2を保持し、第一の磁極10には磁性流体12がほとん
ど付着しないために、第一の磁極10には磁性流体12
のメニスカスが形成されず、回転による遠心力が作用し
ても磁性流体12が外部に漏洩することを防止できる。
【0029】また、衝撃等が加わり第二の磁極11から
磁性流体12が飛散した場合においても、第一の磁極1
0において飛散した磁性流体12を捕獲することができ
るため、軸受外部の汚染を確実に防止できる。
【0030】上記構造の磁性流体シールにおいては、第
二の磁極11の前端側の磁場勾配が後端側の磁場勾配よ
り大きくなるほど第二の磁極11の磁性流体メニスカス
は小さくなり、シール性能は向上するが、回転軸1の外
周面に設けた凹溝13の深さが浅いと、第二の磁極11
の前端側の磁場勾配と後端側の磁場勾配の差が小さくな
ってしまう。この磁場勾配の差を大きくするため、回転
軸1の外周面に設けた凹溝13の深さは、磁極10、1
1の内周面と回転軸1の外周面との間の隙間の2倍から
4倍の深さとすることが望ましい。また、第二の磁極1
1の内周面と回転軸1の外周面との間の隙間が大きい
と、漏洩磁束が増加して(磁力線が広がり)、第二の磁
極11の前端側の磁場勾配と後端側の磁場勾配の差が小
さくなってしまう。そのため、第二の磁極11の内周面
と回転軸1の外周面との隙間は0.1mm以下とするこ
とが望ましい。
【0031】さらに、上記構造の磁性流体シールにおい
ては、磁性流体シール8と回転軸1の外周面に設けた凹
溝13の相対的な位置が軸方向に大きくずれてしまう
と、第二の磁極11近傍の磁場の分布が変化し、磁性流
体12が第一の磁極10へ移動してしまう可能性があ
る。特に、第二の磁極11に対向する位置がすべて凹溝
13になってしまうと、第二の磁極11近傍の磁性流体
12に作用する磁気力が小さくなり、漏洩しやすくなっ
てしまう。これを防止するために、スラスト隙間、すな
わち、スラスト板4前端面と軸受2後端面との隙間、お
よび、スラスト板4後端面とキャップ6前端面との隙間
を第二の磁極11の厚さの1/2より小さくして、凹溝
13と第二の磁極11が最大にずれた場合でも回転軸1
の最外周を第二の磁極11に対向させることが望まし
い。
【0032】図8は、本発明の第二の実施の形態である
動圧軸受装置の縦断面図である。図8において、円筒状
のハウジング3の内周に、円筒状の第1軸受2aおよび
第2軸受2bを前後方向に間隔を開けて固着し、該2つ
の軸受間に嵌まり込むスラストつばを有した回転軸1を
該各軸受の穴に回転自在に嵌入する。また、ハウジング
3の後端部には平板状キャップ6を設け、第1軸受2a
の前端面には非透磁性のシールケース7に固定された磁
性流体シール8を設ける。第1、第2軸受2a、2b、
ハウジング3、磁性流体シール8、キャップ6など固定
部材と、回転軸1、スラストつばなど回転部材との間に
形成される隙間には、潤滑剤として磁性流体を封入す
る。
【0033】第一の実施の形態の動圧軸受装置と同様
に、回転軸1の外周面と第1および第2の軸受2a、2
bの内周面の間でラジアル軸受21を形成し、回転軸1
外周面あるいは第1および第2の軸受2a、2bの内周
面に前述した動圧発生用溝を設ける。スラスト軸受22
は、スラストつばの前面と第1軸受2aの後端面間の隙
間およびスラストつばと第2軸受2bの前端面間の隙間
において形成し、スラストつば両端面、あるいは、第1
軸受2aの後端面および第2軸受2bの前端面に前述し
た動圧発生用溝を設ける。このような構造により、回転
系をラジアル方向およびスラスト方向に支持する。
【0034】第二の実施の形態の動圧軸受装置の磁性流
体シール部は、第一の実施の形成の動圧軸受装置の磁性
流体シールと同じ構造であり、その作用、効果について
は前述したとおりである。
【0035】図9は、本発明の第三の実施の形態である
動圧軸受装置の縦断面図である。図9において、円筒状
のハウジング3の内周に固着あるいは一体で形成された
軸受2の内周に回転軸1を回転自在に篏合し、回転軸1
の後端面に回転軸1より径大なるスラスト板4を、回転
軸1の前端面に回転軸1より径大なるスラストカラー5
を設ける。また、ハウジング3の後端面にはキャップ6
を設け、軸受2の前端面のスラストカラー5に対向する
位置に磁性流体シール8を設ける。軸受2、ハウジング
3、磁性流体シール8、キャップ6などの固定部材と回
転軸1、スラスト板4などの回転部材の間に形成される
隙間には、潤滑剤として磁性流体12を封入する。
【0036】第一の実施の形態の動圧軸受装置と同様
に、回転軸1の外周面と軸受2の内周面の間でラジアル
軸受21を形成し、回転軸1外周面あるいは軸受2内周
面に前述した動圧発生用溝を設ける。スラスト軸受22
は、スラストカラー5後端面と軸受2前端面の間、およ
びスラスト板4前端面と軸受2後端面の間で形成し、軸
受2両端面、あるいは、スラストカラー5後端面および
スラスト板4前端面に前述した動圧発生用溝を設ける。
このような構造により、回転系をラジアル方向、スラス
ト方向に支持する。
【0037】図10は、本実施の形態の磁性流体シール
部の縦断面拡大図である。この動圧軸受装置の磁性流体
シール12は、軸方向に着磁された環状の永久磁石9
と、永久磁石の前端面に設けた透磁性の第一の磁極10
と、永久磁石の後端面に設けた透磁性の第二の磁極11
と、永久磁石9と対向する外周面に凹溝を設けたスラス
トカラー5を備え、磁石9、第一の磁極10、スラスト
カラー5、第二の磁極11の間に磁気回路14を形成
し、磁性流体シール8とスラストカラー5の隙間に磁性
流体12を保持する。
【0038】第三の実施の形態の磁性流体シールでは、
第二の磁極11近傍に形成される磁力線15の分布およ
び磁性流体シール8とスラストカラー5の隙間における
磁場の強さの分布は、図11に示すように、第二の磁極
11の厚さ中心線に関してほぼ対称となるため、第二の
磁極11の後端側に形成される磁性流体12のメニスカ
スが大きくなり、第一の磁極10へ磁性流体12が移動
する可能性がある。しかし、第一の実施の形態の磁性流
体シール部と同様に、永久磁石9の厚さ中心線近傍にお
ける磁場の強さが小さいために、第一の磁極10に引き
付ける磁気力が小さくなり、磁性流体12の第一の磁極
10への移動を抑止し、第二の磁極11に磁性流体12
を保持することが可能となる。
【0039】さらに、第一の実施の形態と同様に、スラ
ストカラー5の外周面に設けた凹溝13の深さは、第二
の磁極11の内周面とスラストカラー5の外周面との隙
間の2倍から4倍の深さに、第二の磁極11の内周面と
スラストカラー5の外周面との隙間は0.1mm以下
に、スラスト隙間、すなわち、スラスト板4前端面と軸
受2後端面の隙間、および、スラストカラー5後端面と
軸受2前端面との隙間を、第二の磁極11の厚さの1/
2以下にすることにより、よりシール性能が向上する。
【0040】図12は本発明の第四の実施の形態である
動圧軸受装置の磁性流体シール部断面拡大図である。本
実施の形態では、軸の外周面の凹溝13の形状を後端側
に向かって径大となるテーパ状としたことを特徴とす
る。このようなテーパ形状溝を設けることにより、回転
時において、第二の磁極11近傍の磁性流体には後端側
に向かう力が作用し、第二の磁極11の前端側に形成さ
れるメニスカスが小さくなり、より確実に漏洩を防止で
きる。
【0041】図13は本発明の第五の実施の形態である
動圧軸受装置の磁性流体シール部断面拡大図である。本
実施の形態では、永久磁石9の厚さ中心線上で、該磁石
9に対向する回転軸1の外径を最小として、第一の磁極
10の前端側、および、第二の磁極11の後端側に向か
って回転軸1の外径が大きくなるようなV形断面の溝1
3を備えたことを特徴とする。この場合、磁場は第二の
磁極11の後端側および第一の磁極10の前端側におい
て強くなり、第一の磁極10と第二の磁極11の間の広
い範囲において磁場が弱くなる。そのため、第二の磁極
11近傍の磁性流体12は、第一の磁極10へ向かう磁
気力が弱くなるため、第一の磁極10へ移動せず、確実
に漏洩を防止できる。
【0042】次に、本発明の動圧軸受装置を用いた磁気
ディスク装置用スピンドルモータについて、以下図面に
基づいて説明する。
【0043】図14は本発明の動圧軸受装置を適用した
スピンドルモータの縦断面図である。図14において、
磁気ディスク31はスペーサリング32を介してクラン
プ33の締結によりハブ34に装着される。磁気ディス
ク31、ハブ34等の回転系は、ハウジング3外周面に
取り付けられたステータ35およびこれに対向するハブ
34の内周面に固着されたロータマグネット36で構成
されるモータにより回転駆動される。ハウジング3はベ
ース37に固定あるいはベース37と一体で形成する。
ハウジング3の内周に固着あるいは一体で形成された軸
受2の内周に、ハブ34の最内周に篏着された回転軸1
を回転自在に篏合し、回転軸1の後端面に回転軸1より
径大なるスラスト板4を設ける。また、ハウジング3の
後端面には板状のキャップ6を設け、軸受2の前端面に
は非透磁性のシールケース7に固定された磁性流体シー
ル8を設ける。軸受2、ハウジング3、磁性流体シール
8、キャップ6と回転軸1、スラスト板4の間に形成さ
れる隙間には、潤滑剤として磁性流体12を封入する。
軸受部、磁性流体シール部の詳細については、前述した
とおりである。
【0044】本発明の動圧軸受装置を用いたスピンドル
モータにおいては、前述したように潤滑剤である磁性流
体の漏洩を確実に防止できるため、潤滑剤漏洩時の潤滑
不良による回転精度の劣化、漏洩による外部の汚染を防
止し、信頼性を向上させることが可能である。
【0045】本実施の形態では、磁気ディスク装置のス
ピンドルモータを例にして説明したが、本発明は回転精
度、汚染が問題となる情報機器等に用いられるスピンド
ルモータにも適用できる。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、動圧軸受装置は、磁性
流体シールと対向して回転軸の外周に凹溝を設けて、磁
場が凹溝内よりその近傍で強くなるような構造としたた
め、第二の磁極近傍に形成される磁性流体のメニスカス
を小さくして、第二の磁極より開口寄りの第1磁極への
磁性流体の移動を抑制でき、回転軸の回転時において磁
性流体に遠心力が作用しても、確実に磁性流体の漏洩を
防止することができ、動圧軸受装置の信頼性を向上でき
る。
【0047】また、回転軸の軸方向の移動距離を、例え
ば、回転軸に設けた、動圧発生用溝パターンを形成する
スラスト板のごとく、規定する手段を備えているため、
衝撃等が加わっても漏洩を防止することができる。
【0048】また、本発明の動圧軸受装置を用いたスピ
ンドルモータにおいては、潤滑剤の漏洩による回転精度
の劣化および外部空間の汚染を防止することができるの
で、例えば、磁気ディスク装置に用いられるスピンドル
モータのように、回転精度、汚染が問題となるような装
置に用いられるスピンドルモータの信頼性を向上でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の動圧軸受装置の第一の実施の形態の縦
断面図である。
【図2】動圧軸受装置におけるラジアル方向の動圧発生
用溝パターンを示す図である。
【図3】動圧軸受装置におけるラジアル方向の動圧発生
用溝パターンの別の例を示す図である。
【図4】動圧軸受装置におけるスラスト方向の動圧発生
用溝パターンを示す図である。
【図5】動圧軸受装置におけるスラスト方向の動圧発生
用溝パターンの別の例を示す図である。
【図6】第一の実施の形態である動圧軸受装置の磁性流
体シール部の縦断面図である。
【図7】第一の実施の形態である動圧軸受装置の磁性流
体シール部における磁力線および磁場の強さの分布を示
す図である。
【図8】本発明の第二の実施の形態である動圧軸受装置
の縦断面図である。
【図9】本発明の第三の実施の形態である動圧軸受装置
の縦断面図である。
【図10】第三の実施の形態である動圧軸受装置の磁性
流体シール部の縦断面図である。
【図11】第三の実施の形態である動圧軸受装置の磁性
流体シール部における磁力線および磁場の強さの分布を
示す図である。
【図12】本発明の第四の実施の形態である動圧軸受装
置の磁性流体シール部の縦断面図である。
【図13】本発明の第五の実施の形態である動圧軸受装
置の磁性流体シール部の縦断面図である。
【図14】本発明の動圧軸受装置を用いたスピンドルモ
ータの縦断面図である。
【図15】従来の動圧軸受装置の磁性流体シール部縦断
面拡大図である。
【図16】従来の動圧軸受装置の磁性流体シール部にお
ける、磁力線および磁場の強さの分布を示す図である。
【符号の説明】
1 軸 2 軸受 3 ハウジング 4 スラスト板 5 スラストカラー 6 キャップ 8 磁性流体シール 9 永久磁石 10 第一の磁極 11 第二の磁極 12 磁性流体 13 凹溝 21 ラジアル軸受 22 スラスト軸受 35 ステータ 36 ロータマグネット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 仲野 正昭 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 井上 知昭 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 西田 博 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレ−ジシステム事業部内 (72)発明者 西村 裕司 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレ−ジシステム事業部内 (72)発明者 佐藤 建 群馬県桐生市相生町3−93番地 日本サー ボ株式会社桐生工場内 (72)発明者 羽鳥 早千雄 群馬県桐生市相生町3−93番地 日本サー ボ株式会社桐生工場内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前端に開口を、後端に蓋を有するハウジ
    ングの内周に固定された軸受の内周に回転軸を回転自在
    に篏合し、軸受の内周面もしくは回転軸の外周面の少な
    くとも一方に動圧発生用溝パターンを設けることにより
    軸受の内周面と回転軸の外周面の間でラジアル軸受を形
    成し、回転軸の後端に回転軸より大径のスラスト板を設
    け、さらにスラスト板の前後両面に動圧発生用溝パター
    ンを設ける、あるいは、スラスト板の前面に対向する軸
    受の後端面及びスラスト板の後面に対向するハウジング
    の蓋の面に動圧発生用溝パターンを設けることにより、
    スラスト板と軸受の後端面間の隙間及びスラスト板とハ
    ウジングの蓋間の隙間にスラスト軸受を形成し、ラジア
    ル軸受およびスラスト軸受の部位に潤滑剤を封入した動
    圧軸受装置において、 潤滑剤として磁性流体を用い、回転軸を透磁性材料で構
    成し、軸受の前端面に、軸方向に着磁された環状の永久
    磁石と該永久磁石の前後端面に設けた第一の磁極及び第
    二の磁極とからなる磁性流体シールを設けて該磁性流体
    シールにより磁性流体を封止し、さらに回転軸で永久磁
    石と対向する外周面に凹溝を設けたことを特徴とする動
    圧軸受装置。
  2. 【請求項2】 前記スラスト板の前面と前記軸受の後端
    面間の隙間及び前記スラスト板の後面と前記ハウジング
    の蓋間の隙間の合計隙間を前記第二の磁極の厚さの1/
    2より小さくしたことを特徴とする請求項1記載の動圧
    軸受装置。
  3. 【請求項3】 前記凹溝の横断面形状を四角形にしたこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の動圧軸受装
    置。
  4. 【請求項4】 前記凹溝の横断面形状をレ形とし該凹溝
    における回転軸の外径は後方にむかって大きくなるテー
    パー状としたことを特徴とする請求項1または2に記載
    の動圧軸受装置。
  5. 【請求項5】 前端に開口を、後端に蓋を有するハウジ
    ングの内周に前後方向に間隔を開けて設置された円筒状
    の第1軸受、第2軸受と、該2つの軸受間に嵌まり込む
    スラストつばを有し該各軸受の穴に回転自在に嵌入され
    た回転軸と、からなり、第1軸受及び第2軸受の内周面
    及び該各内周面に対向する回転軸の各外周面の少なくと
    も一方に動圧発生用溝パターンを設けることにより軸受
    の内周面と回転軸の外周面の間でラジアル軸受を形成
    し、スラストつばの前後両面に潤滑油による動圧発生用
    溝パターンを設ける、あるいは、スラストつばの前面に
    対向する第1軸受の後端面及びスラストつば板の後面に
    対向する第2軸受の前端面に動圧発生用溝パターンを設
    けることにより、スラストつばの前面と第1軸受の後端
    面間の隙間及びスラストつばと第2軸受の前端面間の隙
    間にスラスト軸受を形成し、ラジアル軸受及びスラスト
    軸受の部位に潤滑剤を封入した動圧軸受装置において、 潤滑剤として磁性流体を用い、回転軸を透磁性材料で構
    成し、第1軸受の前端面に、軸方向に着磁された環状の
    永久磁石と該永久磁石の前後端面に設けた第一の磁極及
    び第二の磁極とからなる磁性流体シールを設けて該磁性
    流体シールにより磁性流体を封止し、さらに回転軸で永
    久磁石と対向する外周面に凹溝を設けたことを特徴とす
    る動圧軸受装置。
  6. 【請求項6】 前記スラストつばの前面と前記第1軸受
    の後端面間の隙間及び前記スラストつばの後面と前記第
    2軸受の前端面間の隙間の合計隙間を前記第二の磁極の
    厚さの1/2より小さくしたことを特徴とする請求項5
    記載の動圧軸受装置。
  7. 【請求項7】 前記凹溝の横断面形状を四角形にしたこ
    とを特徴とする請求項5または6に記載の動圧軸受装
    置。
  8. 【請求項8】 前記凹溝の横断面形状をレ形とし該凹溝
    における回転軸の外径は後方にむかって大きくなるテー
    パー状としたことを特徴とする請求項5または6に記載
    の動圧軸受装置。
  9. 【請求項9】 前端に開口を、後端に蓋を有するハウジ
    ングの内周に固定された軸受の内周に回転軸を回転自在
    に篏合し、軸受の内周面もしくは回転軸の外周面の少な
    くとも一方に動圧発生用溝パターンを設けることにより
    軸受の内周面と回転軸の外周面の間でラジアル軸受を形
    成し、回転軸の前端部に回転軸より大径の円筒状のスラ
    ストカラーを、後端に回転軸より大径のスラスト板を設
    け、さらにスラストカラーの後端面に動圧発生用溝パタ
    ーンを、スラスト板の前端面に動圧発生用溝パターンを
    設ける、あるいは、軸受の前後端面に動圧発生用溝を設
    けることにより、スラストカラーの後端面と軸受の前端
    面との間の隙間および軸受の後端面とスラスト板の前端
    面との間の隙間でスラスト軸受を形成し、ラジアル軸受
    およびスラスト軸受の部位に潤滑剤を封入した動圧軸受
    装置において、 潤滑剤として磁性流体を用い、回転軸を透磁性材料で構
    成し、軸受の前端面に、軸方向に着磁された環状の永久
    磁石と該永久磁石の前後端面に設けた第一の磁極及び第
    二の磁極とからなる磁性流体シールを設けて該磁性流体
    シールにより磁性流体を封止し、さらにスラストカラー
    で永久磁石と対向する外周面に凹溝を設けたことを特徴
    とする動圧軸受装置。
  10. 【請求項10】 前記スラストカラーの後端面と軸受の
    前端面との間の隙間および軸受の後端面とスラスト板の
    前端面との間の隙間の合計隙間を前記第二の磁極の厚さ
    の1/2より小さくしたことを特徴とする請求項9記載
    の動圧軸受装置。
  11. 【請求項11】 前記凹溝の横断面形状を四角形にした
    ことを特徴とする請求項9または10に記載の動圧軸受
    装置。
  12. 【請求項12】 前記凹溝の横断面形状をレ形とし該凹
    溝における回転軸の外径は後方にむかって大きくなるテ
    ーパー状としたことを特徴とする請求項9または10に
    記載の動圧軸受装置。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし13いずれかに記載の
    動圧軸受装置と、前記ハウジングの外周面に固着したス
    テータと、前記回転軸の前端に固着する円板および該円
    板縁から後方に伸びる円筒体からなるハブと、該円筒体
    の内面に前記ステータと対向して取り囲むように固着さ
    れたロータマグネットとを備えたことを特徴とするスピ
    ンドルモータ。
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