JPH09165953A - ドアロック駆動装置 - Google Patents

ドアロック駆動装置

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JPH09165953A
JPH09165953A JP33040195A JP33040195A JPH09165953A JP H09165953 A JPH09165953 A JP H09165953A JP 33040195 A JP33040195 A JP 33040195A JP 33040195 A JP33040195 A JP 33040195A JP H09165953 A JPH09165953 A JP H09165953A
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JP
Japan
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door lock
holding
motor
drive device
torque
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Application number
JP33040195A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Nakamura
博 中村
Hitoshi Amano
均 天野
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アクチュエータ3のモータ7の作動時に、作
動レバー10を変位させる機能と節度スプリング13に
よる作動レバー10の保持力を一時的に無効にする機能
とを1個のモータ7で達成して部品点数を減少させる。 【解決手段】 1個のモータ7のトルクが伝達される中
間減速ギヤ20と、この中間減速ギヤ20に連動して回
動するカム32により駆動されてドアロック本体2をロ
ック状態またはアンロック状態のいずれかに変位させる
作動レバー10と、中間減速ギヤ20の外周を摺動する
従動部材12と、一端側が作動レバー10に係合し、他
端側が従動部材12に係合した節度スプリング13とか
らアクチュエータ3を構成した。そして、中間減速ギヤ
20の外周に凹状部30と凸状部31とを同一軸心上に
設け、モータ7の作動時に従動部材12が凹状部30に
係合させて節度スプリング13の保持力を一時的に無効
にするようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ドアを施錠ある
いは解錠するためのドアロック本体を駆動するドアロッ
ク駆動装置に関するもので、特に自動車等の車両のドア
を施錠あるいは解錠するためのドアロック本体を駆動す
る車両用ドアロック駆動装置に係わる。
【0002】
【従来の技術】従来より、施錠位置および解錠位置の間
で変位する1個の変位部材と、この変位部材をリンク機
構を介して施錠位置および解錠位置のいずれかに保持す
る弾性力を与える1個の捩じりコイルばねと、変位部材
を変位させるための第1の駆動源(1個のモータ:電動
式アクチュエータ)と、変位部材の変位のために第1の
駆動源が作動している時に捩じりコイルばねの弾性力を
一時的に無効にする第2の駆動源(ソレノイドプランジ
ャ:電磁式アクチュエータ)とを備えたドアロック駆動
装置(特開昭57−197381号公報等)が提案され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のドア
ロック駆動装置においては、変位部材を変位させる機能
を持つ第1の駆動源と捩じりコイルばねの弾性力を一時
的に無効にする機能を持つ第2の駆動源とが必要とな
る。すなわち、ドアロック駆動装置を作動させるために
は、駆動源が2個必要となるので、ドアロック駆動装置
を構成する構成部品の部品点数が増加することにより、
ドアロック駆動装置の組付作業性が低下する。したがっ
て、ドアロック駆動装置の生産性が低下することによ
り、ドアロック駆動装置の価格が上昇するという問題が
生じている。
【0004】また、ドアロック駆動装置を構成する構成
部品の部品点数が増加することによりドアロック駆動装
置の体格(サイズ)が大型化し、ドアロック駆動装置の
取付スペースが増大するため、車両等の取付部材への搭
載性が低下するという問題が生じている。さらに、ドア
ロック駆動装置の作動時には、2個の駆動源を通電する
必要があるので、ドアロック駆動装置の大電流が流れる
ことによりドアロック駆動装置が消費する電力が大きい
という問題が生じている。
【0005】
【発明の目的】この発明の目的は、ドアロック駆動装置
の作動時に変位部材を変位させる機能と保持部材の保持
力を一時的に無効にする機能とを1個のモータ駆動によ
り達成することにある。そして、ドアロック駆動装置を
構成する構成部品の部品点数を低減して、ドアロック駆
動装置の低価格化を図ると共に、ドアロック駆動装置の
体格の小型化を図ることにある。また、ドアロック駆動
装置の作動時の消費電力を低減することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、変位部材を施錠位置または解錠位置のいずれか
に変位させる機能と、駆動源の作動時に保持部材による
変位部材の保持力を一時的に無効にする機能とを1個の
駆動源によって達成することにより、ドアロック駆動装
置を構成する構成部品の部品点数を低減できる。それに
よって、ドアロック駆動装置の組付作業性が向上するの
で、ドアロック駆動装置の生産性が向上することによ
り、ドアロック駆動装置の価格の上昇を抑えることがで
きるという効果が得られる。
【0007】また、ドアロック駆動装置を構成する構成
部品の部品点数が減少することによりドアロック駆動装
置の体格を小型化できるので、ドアロック駆動装置の取
付スペースを狭小化できる。このため、車両等の取付部
材への搭載性が向上することができるという効果が得ら
れる。さらに、ドアロック駆動装置の作動時には、1個
の駆動源に電力を供給するだけで保持部材の保持力を無
効にすることもできるので、ドアロック駆動装置を流れ
る電流が小電流となることによりドアロック駆動装置の
消費電力を抑えることができるという効果が得られる。
【0008】請求項2に記載の発明によれば、保持部材
を弾性変形が可能な弾性体にて構成することにより、保
持部材による変位部材の保持力を有効にしたり保持部材
による変位部材の保持力を一時的に無効にしたりする従
動部材の動作を容易に行うことができるという効果が得
られる。また、変位部材が施錠位置または解錠位置のい
ずれかへの変位を開始してから駆動源の作動が停止する
まで、保持部材の弾性力により変位部材の作動速度が遅
くなるので、変位部材の作動音が小さくなるという効果
が得られる。
【0009】請求項3に記載の発明によれば、トルク伝
達部材を介して1個のモータのトルクを従動部材に伝達
すると、すなわち、従動部材がトルク伝達部材の摺動部
に設けられた保持力無効部または保持力有効部を摺動す
る。これにより、従動部材の変位に応じて、保持部材に
よる変位部材の保持力を有効にしたり保持部材による変
位部材の保持力を一時的に無効にしたりすることができ
るという効果が得られる。
【0010】請求項4に記載の発明によれば、内部と外
部との気密化を図ったハウジングに保持部材を内蔵する
ことにより、保持部材に水や塵芥等の異物の付着を防止
できるので、保持部材の耐久性を向上できる。それによ
って、保持部材が所定の保持力を長期間維持できるの
で、施錠位置または解錠位置のいずれかに最適な状態で
変位部材が保持されることにより、ドアロック駆動装置
の耐久寿命を長期化できるという効果が得られる。
【0011】
【発明の実施の形態】
〔実施例の構成〕次に、この発明のドアロック駆動装置
を車両用ドアロック駆動装置に適用した実施例に基づい
て説明する。図1ないし図9はこの発明の実施例を示し
たもので、図1は車両用ドアロック駆動装置の内部構造
を示した図で、図2は車両用ドアロック駆動装置の全体
構造を示した図である。
【0012】車両用ドアロック駆動装置1は、車両(特
に自動車)に設けられたドアの施錠または解錠を行うド
アロック本体2を作動させるためのアクチュエータ(駆
動装置本体)3と、このアクチュエータ3を内蔵するハ
ウジング4とを備える。
【0013】次に、ドアロック本体2を図1および図2
に基づいて簡単に説明する。ドアロック本体2は、ドア
のアウタパネルとインナパネルとの間に取り付けられた
ラッチ(図示せず)およびセンタボデーピラーに取り付
けられ、ラッチと噛み合うストライカ(図示せず)等か
ら構成されている。そして、ドアロック本体2は、施
錠、解錠を司るロッキングレバー5を介して車両用ドア
ロック駆動装置1と連結されている。
【0014】ロッキングレバー5は、ドアロック本体2
に設けられた支点軸2aを中心としてドアを施錠するロ
ック位置(施錠位置)とドアを解錠するアンロック位置
(解錠位置)との間で回動可能に設けられて、車両用ド
アロック駆動装置1により回動操作される。なお、車両
用ドアロック駆動装置1は、ロッキングレバー5との間
に装着されたターンオーバスプリング(1段曲げ型捩じ
りコイルばね)6の弾性力により、作動途中で負荷が反
転して車両用ドアロック駆動装置をその駆動方向に付勢
する特性を有する。
【0015】次に、アクチュエータ3を図1ないし図4
に基づいて簡単に説明する。ここで、図3はアクチュエ
ータ3の主要部構造を示した図である。アクチュエータ
3は、正逆回転可能な1個のモータ7、このモータ7に
より回転駆動されるピニオンギヤ8、このピニオンギヤ
8と噛み合って回転するトルク伝達部材9、このトルク
伝達部材9からモータ7の回転力(トルク)を受けて作
動する作動レバー10、この作動レバー10と連動する
出力レバー11、トルク伝達部材9の外周面を摺動する
従動部材12、および作動レバー10をロック位置また
はアンロック位置のいずれかに保持する節度スプリング
13等を備えている。
【0016】モータ7は、本発明の駆動源であって、直
流電動機を使用している。このモータ7は、2本のター
ミナル14を介して図示しない車載電源より電力の供給
を受けて、ドアの施錠時と解錠時とで回転軸15の回転
方向が反転する。なお、2本のターミナル14は、ハウ
ジング4の底壁面に固定された電気絶縁性樹脂製のター
ミナルホルダー16に保持されている。また、回転軸1
5の先端部は、ピニオンギヤ8の空回りを防ぐために略
D字型断面を有する。
【0017】ピニオンギヤ8は、電気絶縁性樹脂、例え
ばポリプロピレン樹脂(PP樹脂)により略中空丸棒形
状に一体成形され、モータ7の回転軸15に着脱自在に
固定されて回転軸15と一体的に回転する円筒ウォーム
である。なお、ピニオンギヤ8のモータ7側には、回転
軸15の先端部を差し込む略D字型の軸挿入穴17が形
成されている。
【0018】次に、トルク伝達部材9を図1ないし図4
に基づいて説明する。ここで、図4は中間減速ギヤを示
した図である。トルク伝達部材9は、ピニオンギヤ8と
共に円筒ウォームギヤを形成する中間減速ギヤ20、こ
の中間減速ギヤ20に装着されたコイルスプリング(ヒ
ンジ型捩じりコイルばね)21、およびこのコイルスプ
リング21を介してトルク伝達部材9からモータ7の回
転力(トルク)が伝達されるカムプレート22等から構
成されている。
【0019】中間減速ギヤ20は、電気絶縁性樹脂、例
えばポリプロピレン樹脂(PP樹脂)により略二重円筒
形状に一体成形されている。この中間減速ギヤ20は、
回転中心を成すシャフト(支軸)23に回転自在に嵌合
する円筒形状の内側壁(ボス部)24、この内側壁24
の外周側に設けられた円筒形状の外側壁25、内側壁2
4と外側壁25との間に設けられた部分筒形状の係止壁
26、およびこれらの壁を連結する略円環板状の底側壁
27等から構成されている。シャフト23は、モータ7
の回転軸15と直交した状態で上下方向に延ばされ、両
端部がハウジング4にそれぞれ圧入されている。
【0020】外側壁25は、図4に示したように、上部
側(図2において図示左側)の外周にピニオンギヤ8と
噛み合う噛合部(円筒ウォーム)28が形成され、中間
部の外周に従動部材12が摺動するリング状の摺動部が
形成されている。この摺動部は、従動部材12をシャフ
ト23に近づく側に変位させる略円弧形状の凹状部3
0、および従動部材12をシャフト23より遠ざかる側
に変位させる略円弧形状の凸状部31より構成されてい
る。
【0021】なお、凹状部30は、本発明の保持力無効
部であって、外側壁25の凸状部31と同一軸心上に設
けられている。凸状部31は、本発明の保持力有効部で
あって、凹状部30よりも半径方向に突出され、従動部
材12を変位させるためのカム部(第2のトルク伝達
部)であって、両端部に凸状部31の面と凹状部30の
面とが滑らかに繋がるように設けられたテーパ部31a
を有している。係止壁26は、外側壁25の内周側でシ
ャフト23の軸方向に沿って略円弧形状となるように底
側壁27より上方側に突設されている。
【0022】コイルスプリング21は、付勢手段であっ
て、中間減速ギヤ20の外側壁25と係止壁26との間
を通って外側壁25の内周面に沿って配置されると共
に、両端部が内周側(中心方向)へ折り曲げられて、そ
の両端部の間に中間減速ギヤ20の係止壁26が挿入さ
れた状態で中間減速ギヤ20に装着されている。
【0023】カムプレート22は、電気絶縁性樹脂、例
えばポリプロピレン樹脂(PP樹脂)により略円環板形
状に一体成形され、中間減速ギヤ20の外側壁25の開
口部分に嵌め込まれ、シャフト23に回転自在に嵌め合
わされている。カムプレート22の中央部には、シャフ
ト23より半径方向に延びる所定の形状のカム32がカ
ムプレート22の上端面より上方側に膨出するように一
体成形されている。このカム32は、作動レバー10に
当接して作動レバー10にモータ7のトルクを伝達する
ことにより作動レバー10をロック位置側またはアンロ
ック位置側のいずれかへ移動させる第1のトルク伝達部
である。
【0024】作動レバー10は、電気絶縁性樹脂、例え
ばポリプロピレン樹脂(PP樹脂)により略扇形状に一
体成形され、一端部にインサート成形された出力軸(出
力部)41を備え、この出力軸41を回動中心として、
2個の施錠側、解錠側ストッパクッション(作動レバー
規制手段)42、43によって規制される所定の回動範
囲内で回動可能に設けられている。出力軸41は、モー
タ7の回転軸15と直交した状態で、且つシャフト23
と同一方向に延ばされ、下端部(一端部)がハウジング
4より突出した状態でハウジング4に回転自在に支持さ
れている。
【0025】2個の施錠側、解錠側ストッパクッション
42、43は、シャフト23と出力軸41とを結ぶ直線
に対して対称位置に設けられている。これらの施錠側、
解錠側ストッパクッション42、43は、アクチュエー
タ3の一部(本例では作動レバー10)が当接した時の
衝撃を吸収できるように弾性部材(例えばゴム)により
円柱形状に形成されている。
【0026】なお、作動レバー10は、カムプレート2
2の一部と重なり合うように設けられ、且つ出力軸41
を中心として略扇形状に拡がる2個の施錠側、解錠側ト
ルク受け部(入力部)44、45が設けられている。そ
して、作動レバー10は、これらの施錠側、解錠側トル
ク受け部44、45がカムプレート22の回転に伴って
カム32の側壁面に摺接しながらカム形状に従って駆動
されることにより、出力軸41を回動中心としてロック
位置(施錠位置)とアンロック位置(解錠位置)との間
で揺動(回動)する。
【0027】施錠側トルク受け部44は、ドアロック本
体2によりドアを施錠する時にカム32よりモータ7の
トルクを受ける施錠側入力手段である。解錠側トルク受
け部45は、ドアロック本体2によりドアを解錠する時
にカム32よりモータ7のトルクを受ける解錠側入力手
段である。そして、2個の施錠側、解錠側トルク受け部
44、45間には、カム32との干渉を防止するために
湾曲形状の窪み部46が形成されている。
【0028】2個の施錠側、解錠側トルク受け部44、
45より連続する外壁面は、作動レバー10がロック位
置またはアンロック位置に回転した時にカム32の回転
軌跡内に入り込み、カム32の側壁面が当接することで
カムプレート22の回転を規制するストッパ壁(カム回
転規制手段)として機能する。各ストッパ壁より連なる
作動レバー10の外壁面には、ロック位置またはアンロ
ック位置へ回転した時に、施錠側、解錠側ストッパクッ
ション42、43に当接して係止される係止溝47、4
8が形成されている。なお、作動レバー10の裏面に
は、節度スプリング13を係止する略円形状の係止溝
(第1係止部)49が形成されている。
【0029】出力レバー11は、一端部に開けられた嵌
合孔11aが出力軸41の下端部に係止されて、作動レ
バー10と一体的に回転する。この出力レバー11の他
端部は係止ピン11bを介してドアロック本体2のロッ
キングレバー5に連結されている。
【0030】従動部材12は、樹脂により略三角形状に
一体成形され、節度スプリング13による作動レバー1
0の保持力(付勢力、弾性力)を一時的に無効にした
り、節度スプリング13による作動レバー10の保持力
を有効にしたりする部材である。この従動部材12は、
裏面に、ハウジング4の底壁面の中間減速ギヤ20側に
設けられたケース突起部(支点)51に嵌合する嵌合溝
(図示せず)を有し、このケース突起部51を中心にし
て外側壁25の形状に沿って揺動(回動)する。従動部
材12の側壁面には、中間減速ギヤ20の外側壁25に
形成された摺動部(凹状部30、凸状部31)を摺動す
る突起部(係合部)52が一体成形されている。また、
従動部材12の角部には、節度スプリング13を係止す
る略楕円形状の係止溝(第2係止部)53が形成されて
いる。
【0031】節度スプリング13は、本発明の保持部材
であって、弾性変形が可能な弾性体(例えばばね鋼等の
鉄系金属)により構成された1段曲げ型捩じりコイルば
ねである。この節度スプリング13は、作動レバー10
をロック位置またはアンロック位置のいずれかに保持す
る保持力を持つものである。すなわち、節度スプリング
13は、作動途中で負荷が反転して作動レバー10をロ
ック位置またはアンロック位置のいずれかに付勢する特
性を有する。
【0032】なお、節度スプリング13は、従動部材1
2がシャフト23に近づく側に変位している時に保持機
能が有効になり、従動部材12がシャフト23から遠ざ
かる側に変位している時に保持機能が無効となる。そし
て、節度スプリング13は、一端側の曲げ部分(フック
部分)が作動レバー10の裏面に形成された係止溝49
に摺動可能に差し込まれ、他端側の曲げ部分(フック部
分)が従動部材12を板厚方向に貫通した係止溝53に
摺動可能に差し込まれている。
【0033】ハウジング4は、箱体形状に形成された樹
脂ケースで、アクチュエータ3を内蔵する容器形状のケ
ース本体61、およびこのケース本体61の開口部分を
塞ぐカバー62等から構成されている。ケース本体61
には、モータ7に給電を行う2本のターミナル14を保
持する防水コネクタ63が一体成形されている。防水コ
ネクタ63は、外部からハウジング4の内部への水等の
異物の侵入を防止する構造を有している。
【0034】ここで、車両用ドアロック駆動装置1に使
用される通電制御装置(図示せず)は、2本のターミナ
ル14を介して行われるモータ7への通電および通電の
停止を制御する通電制御手段である。なお、この通電制
御装置は、車速検知式または手動操作式の集中ドアロッ
クスイッチ(車速感応スイッチまたは手動操作スイッ
チ)、あるいはリモコンドアロックスイッチ等の指示手
段の設定状態(ロック状態、アンロック状態)に応じた
指示信号(切替信号)に基づいてモータ7への通電制御
を行う。
【0035】〔実施例の作用〕次に、この実施例のアク
チュエータ3の作用を図1ないし図9に基づいて簡単に
説明する。ここで、図5はアクチュエータ3のロック位
置を示した図で、図6ないし図8はアクチュエータ3の
各作動途中の状態を示した図で、図9はアクチュエータ
3のアンロック位置を示した図である。
【0036】図1、図3および図5に示したように、作
動レバー10の施錠側トルク受け部44が施錠側ストッ
パクッション42に当接している、アクチュエータ3の
ロック位置のときには、従動部材12の突起部52が中
間減速ギヤ20の凸状部31に当接している。このた
め、従動部材12がケース突起部51を中心に最も左回
転側に位置することにより、節度スプリング13の両端
の距離が狭められる。これにより、節度スプリング13
に弾性力が与えられ、作動レバー10が節度スプリング
13の付勢力によって施錠側ストッパクッション42に
押し付けられることにより作動レバー10が施錠側に保
持される。したがって、作動レバー10と出力軸41、
出力レバー11およびロッキングレバー5を介して連結
するドアロック本体2によるドアの施錠が継続される。
【0037】ここで、集中ドアロックスイッチあるいは
リモコンドアロックスイッチ等の指示手段からアンロッ
ク位置への切替信号が通電制御装置に入力されると、通
電制御装置から2本のターミナル14を介してモータ7
が通電され、モータ7が作動して回転軸15が正転す
る。これにより、ピニオンギヤ8も正転するので、トル
ク伝達部材9、特に中間減速ギヤ20およびカムプレー
ト22が図5の矢印のように時計方向に右回転する。
【0038】すると、カムプレート22に一体成形され
たカム32は、図6に示したように、作動レバー10の
解錠側トルク受け部45の側壁面と係合する。このと
き、従動部材12は、中間減速ギヤ20の外側壁25の
外周に形成された摺動部が凸状部31から凹状部30へ
摺動することにより、ケース突起部51を中心に時計方
向に右回転する。このため、節度スプリング13の両端
の距離が広げられて節度スプリング13が撓むため、自
由状態となり、作動レバー10には節度スプリング13
の付勢力が作用しなくなり、節度スプリング13による
作動レバー10の保持力が無効になる。そして、この節
度スプリング13の無効状態は、カムプレート22に一
体成形されたカム32が、図7に示したように、作動レ
バー10の解錠側トルク受け部45の側壁面と非係合と
なるまで継続される。
【0039】カム32がさらに右回転を続けると、図8
に示したように、作動レバー10の施錠側トルク受け部
(解錠側規制壁)44の側壁面に当接して停止する。な
お、モータ7への通電は継続されている。このとき、従
動部材12の突起部52が中間減速ギヤ20の凹状部3
0から凸状部31へ摺動することにより、従動部材12
がケース突起部51を中心に反時計方向に左回転する。
このため、節度スプリング13の両端の距離が再度狭め
られ、節度スプリング13が付勢されることによって、
作動レバー10の解錠側トルク受け部45が解錠側スト
ッパクッション43に押し付けられることにより作動レ
バー10を解錠側に保持する。
【0040】そして、図9に示したように、モータ7の
通電が停止し、コイルスプリング21の弾性力で中間減
速ギヤ20、カムプレート22が反時計方向に左回転し
て停止しても、従動部材12は前述の位置(最も左回転
側の位置)に止まることにより、節度スプリング13の
付勢力によって作動レバー10の保持が有効となる。し
たがって、作動レバー10と出力軸41、出力レバー1
1およびロッキングレバー5を介して連結するドアロッ
ク本体2が駆動されてドアを解錠する。なお、アクチュ
エータ3のアンロック位置からロック位置への作動はモ
ータ7を通電して回転軸15を反転させることによりな
される。
【0041】〔実施例の効果〕以上のように、車両用ド
アロック駆動装置1は、作動レバー10をロック位置ま
たはアンロック位置のいずれかに変位させる機能と、モ
ータ7の作動時に節度スプリング13の弾性力(作動レ
バー10をロック位置またはアンロック位置のいずれか
に保持する保持力)を一時的に無効にする機能とを1個
のモータ7によって達成することにより、車両用ドアロ
ック駆動装置1のアクチュエータ3を構成する構成部品
の部品点数を低減することができる。それによって、ア
クチュエータ3を組み付ける際の組付作業性を向上でき
るので、アクチュエータ3の生産性を向上できる。
【0042】したがって、車両用ドアロック駆動装置1
の生産性を向上できるので、、車両用ドアロック駆動装
置1の価格を低下させることができる。すなわち、この
ような安価な車両用ドアロック駆動装置1を搭載した車
両価格を低減できる。この価格低減効果は車両用ドアロ
ック駆動装置1の車両への搭載数が増加すればする程向
上する。
【0043】また、車両用ドアロック駆動装置1のアク
チュエータ3を構成する構成部品の部品点数を減少でき
るので、車両用ドアロック駆動装置1のサイズを小型化
できる。さらに、モータ7の作動中に節度スプリング1
3による、作動レバー10をロック位置またはアンロッ
ク位置のいずれかに保持する保持力を一時的に無効にで
きるので、モータ7として小型モータを使用できる。そ
して、モータ7を作動レバー10の出力軸41の軸方向
に対して直交するようにハウジング4に内蔵することに
より、車両用ドアロック駆動装置1の取付スペースを縮
小化することができる。このため、車両用ドアロック駆
動装置1がコンパクトなものとなるので、車両用ドアロ
ック駆動装置1を車両に搭載する際の搭載性を向上する
ことができる。
【0044】さらに、車両用ドアロック駆動装置1の作
動時には、1個のモータ7を通電するだけで節度スプリ
ング13の保持機能を一時的に無効にすることもできる
ので、車両用ドアロック駆動装置1に供給される電流が
小電流となることにより、車両用ドアロック駆動装置1
の消費電力を抑えることができる。このため、車両用充
電装置の負荷が軽減されることにより、車両の燃料消費
率を向上することができる。
【0045】さらに、作動レバー10をロック位置また
はアンロック位置のいずれかに保持する保持部材とし
て、弾性変形が可能な節度スプリング13を利用するこ
とにより、節度スプリング13の保持機能を有効にした
り節度スプリング13の保持機能を一時的に無効にした
りする従動部材12の動作を容易に行うことができると
いう効果が得られる。また、作動レバー10がロック位
置またはアンロック位置のいずれかへの変位を開始して
からモータ7の作動が停止するまで、節度スプリング1
3の弾性機能により作動レバー10の作動速度が遅くな
るので、作動レバー10の作動音を小さくすることがで
き、車両用ドアロック駆動装置1より生ずる騒音を抑え
ることができる。
【0046】そして、略容器形状のケース本体61とこ
のケース本体61の開口部分を塞ぐカバー62とを例え
ば熱溶着等により気密的に接合してなるハウジング4に
アクチュエータ3を内蔵することにより、アクチュエー
タ3、特に中間減速ギヤ20と従動部材12との摺動部
分、作動レバー10や従動部材12と節度スプリング1
3との係合部分、および節度スプリング13自身への水
や塵芥等の異物の付着を防止できる。このため、節度ス
プリング13の耐久寿命を向上できるので、節度スプリ
ング13が所定の弾性機能を長期間維持することができ
る。したがって、モータ7の作動停止中に節度スプリン
グ13の弾性機能によって、ロック位置またはアンロッ
ク位置のいずれかに最適な状態で作動レバー10が保持
されることにより、車両用ドアロック駆動装置1の耐久
寿命を向上することができる。
【0047】〔変形例〕この実施例では、集中ドアロッ
クスイッチ等の指示手段を用いてドアロック本体2のロ
ック状態、アンロック状態への切り替えを指示したが、
リモートコントローラ等の指示手段を用いてドアロック
本体2のロック状態、アンロック状態への切り替えを指
示しても良い。また、ドアのキーシリンダ内にキーを差
し込んでキーを回動させることにより、ドアロック本体
2のロック状態、アンロック状態への切り替えを指示し
ても良い。
【0048】この実施例では、本発明を車両(特に自動
車)用ドアロック駆動装置1に適用したが、本発明を車
両のトランクリッドの施錠または解錠を行うトランクリ
ッド駆動装置に利用しても良い。また、本発明を自動車
以外の車両のドアの施錠または解錠を行う車両用ドアロ
ック駆動装置、船舶のドアの施錠または解錠を行う船舶
用ドアロック駆動装置、航空機のドアの施錠または解錠
を行う航空機用ドアロック駆動装置、あるいは建築構造
物のドアの施錠または解錠を行う建築構造物用ドアロッ
ク駆動装置に利用しても良い。
【0049】この実施例では、アクチュエータ3を、モ
ータ7、ピニオンギヤ8、トルク伝達部材9、作動レバ
ー10、出力レバー11、従動部材12および節度スプ
リング13等から構成したが、アクチュエータ3を、モ
ータ7、作動レバー10、従動部材12および節度スプ
リング13等から構成しても良い。また、アクチュエー
タを駆動源が1個であれば実施例のものよりも多い伝達
部材により構成しても良い。
【0050】この実施例では、トルク伝達部材9を中間
減速ギヤ20、コイルスプリング21およびカムプレー
ト22から構成したが、トルク伝達部材9を中間減速ギ
ヤ20のみで構成しても良い。なお、モータ7で作動レ
バー10と従動部材12を直接駆動する場合には、トル
ク伝達部材9を廃止しても良い。
【0051】この実施例では、従動部材としてケース突
起部51を中心にして回動方向に揺動する従動部材12
を用いたが、従動部材として直線方向や板厚方向に往復
移動する従動部材を用いても良い。この実施例では、保
持部材として節度スプリング(捩じりコイルばね)13
を用いたが、保持部材として板ばね、圧縮コイルばね、
引張コイルばね、ゴム、エアクッション等の弾性体を用
いても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用ドアロック駆動装置の内部構造を示した
平面図である(実施例)。
【図2】車両用ドアロック駆動装置の全体構造を示した
断面図である(実施例)。
【図3】アクチュエータの主要部構造を示した平面図で
ある(実施例)。
【図4】中間減速ギヤを示した斜視図である(実施
例)。
【図5】アクチュエータのロック位置を示した説明図で
ある(実施例)。
【図6】アクチュエータの作動途中の状態を示した説明
図である(実施例)。
【図7】アクチュエータの作動途中の状態を示した説明
図である(実施例)。
【図8】アクチュエータの作動途中の状態を示した説明
図である(実施例)。
【図9】アクチュエータのアンロック位置を示した説明
図である(実施例)。
【符号の説明】
1 車両用ドアロック駆動装置 2 ドアロック本体 3 アクチュエータ 4 ハウジング 7 モータ(駆動源) 8 ピニオンギヤ 9 トルク伝達部材 10 作動レバー 11 出力レバー 12 従動部材 13 節度スプリング(保持部材) 23 シャフト(支軸) 30 凹状部(保持力無効部) 31 凸状部(保持力有効部) 51 ケース突起部(支点)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)電力の供給を受けると作動する1個
    の駆動源と、 (b)この駆動源により駆動されてドアを施錠する施錠
    位置またはドアを解錠する解錠位置のいずれかに変位す
    る変位部材と、 (c)一端側が前記変位部材に係合され、前記変位部材
    を施錠位置および解錠位置に保持する保持力を前記変位
    部材に与える保持部材と、 (d)この保持部材の他端側が係合し、前記駆動源の作
    動時に前記駆動源により駆動されて前記保持部材の保持
    力を一時的に無効にする従動部材とを備えたドアロック
    駆動装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のドアロック駆動装置にお
    いて、 前記保持部材は、弾性変形が可能な弾性体よりなること
    を特徴とするドアロック駆動装置。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載のドアロッ
    ク駆動装置において、 前記従動部材は、支点を中心に回動可能に設けられ、 前記駆動源は、電力の供給を受けるとトルクが発生する
    モータであって、前記変位部材に前記モータのトルクを
    伝達すると共に、前記従動部材に前記モータのトルクを
    伝達するトルク伝達部材を駆動し、 前記トルク伝達部材は、支軸を中心に回動可能に設けら
    れ、外周を前記従動部材が摺動する摺動部を有し、 この摺動部の一部に前記保持部材の保持力を無効にする
    保持力無効部、および前記摺動部の他部に前記保持部材
    の保持力を有効にする保持力有効部を有することを特徴
    とするドアロック駆動装置。
  4. 【請求項4】請求項1ないし請求項3のいずれかに記載
    のドアロック駆動装置において、 前記保持部材は、内部と外部との気密化を図ったハウジ
    ングに内蔵されていることを特徴とするドアロック駆動
    装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19905063B4 (de) * 1998-02-09 2004-07-08 Aisin Seiki K.K., Kariya Türverriegelungsbaugruppe für Kraftfahrzeuge
JP2009127279A (ja) * 2007-11-22 2009-06-11 Aisin Seiki Co Ltd ドアロック装置用アクチュエータ
JP2016205000A (ja) * 2015-04-23 2016-12-08 アイシン精機株式会社 車両用ドアロック装置

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JP2009127279A (ja) * 2007-11-22 2009-06-11 Aisin Seiki Co Ltd ドアロック装置用アクチュエータ
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