JPH09165567A - ボルト固定用固着剤 - Google Patents

ボルト固定用固着剤

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JPH09165567A
JPH09165567A JP34719695A JP34719695A JPH09165567A JP H09165567 A JPH09165567 A JP H09165567A JP 34719695 A JP34719695 A JP 34719695A JP 34719695 A JP34719695 A JP 34719695A JP H09165567 A JPH09165567 A JP H09165567A
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JP
Japan
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mol
epoxy compound
acid
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fixing
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Application number
JP34719695A
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English (en)
Inventor
Tomiji Ito
富二 伊藤
Akira Matsumura
明 松村
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Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 固着強度に優れ、更には固着強度バラツキの
少ないボルト固定用固着剤を提供すること。 【解決手段】 多価カルボン酸とヒドロキシアルキル
(メタ)アクリレートの部分エステル化合物及び/また
は多価カルボン酸と脂環式モノマーの部分付加物で変性
されたエポキシ化合物を主成分とし、かつ部分エステル
化合物及び/または部分付加物の変性量がエポキシ化合
物1モルに対して0.2〜1.5モルとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリート、岩
盤等にアンカーボルトを固着するためのボルト固定用固
着剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、アンカーボルトの固着方法として
コンクリート等の基材に穿孔し、その孔に容器に収容し
た固着剤を装填して、ハンマードリル等に接合したアン
カーボルトに回転衝撃を与えながらアンカーボルトを挿
入し、容器を破砕し容器に収容された固着剤を硬化さ
せ、アンカーボルトを固着する方法が知られている。こ
の方法に用いられる固着剤としては、ガラス製容器中に
液状不飽和ポリエステル樹脂を主成分とする樹脂を充填
し、更にこの容器中に過酸化ベンゾイル等の有機過酸化
物を主成分とする硬化剤をガラス管内に密封したものを
収容してなる固着剤が知られている。
【0003】しかし、不飽和ポリエステル樹脂は、硬化
時の収縮率が比較的大きいため、初期強度において十分
な固着力が得られないという欠点を有していた。かかる
欠点を解決すべく不飽和ポリエステル樹脂の替わりにエ
ポキシアクリレート樹脂を用いることが提案されてい
る。(特公昭62−37076号公報)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者等が上記のエポキシアクリレート樹脂について、詳細
な検討を行った結果、固着強度が強く、固着力の経時劣
化がないことは認められたものの、実用に供したときの
固着強度のバラツキが大きいことが判明した。これは穿
孔機械で固着剤挿入用の孔を設けるときに発生する切粉
や孔内面の表面荒れ等に因るものと考えられ、これらの
影響の少ないボルト固定用固着剤が望まれているのであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】しかるに本発明者等は上
記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、驚くべき
ことに多価カルボン酸とヒドロキシアルキル(メタ)ア
クリレートの部分エステル化合物及び/または多価カル
ボン酸と脂環式モノマーの部分付加物で変性されたエポ
キシ化合物を主成分とし、かつ部分エステル化合物及び
/または部分付加物の変性量がエポキシ化合物1モルに
対して0.2〜1.5モルであるボルト固定用固着剤
が、上記の影響を受けることが少なく実用に供したとき
の固着強度のバラツキが少ないことを見いだし本発明の
完成に至った。本発明においては、かかる変性されたエ
ポキシ化合物が更にアクリル系モノマーで変性され、か
つアクリル系モノマーの変性量がエポキシ化合物1モル
に対して0.5〜1.8モルであるとき、本発明の効果
をより期待することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明のボトル固着用固着
剤を具体的に説明する。本発明のボトル固着用固着剤の
主成分である変性エポキシ化合物は、多価カルボン酸と
ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの部分エステ
ル化合物及び/または多価カルボン酸と脂環式モノマー
の部分付加物で変性されたもので、かかる多価カルボン
酸としては、特に限定されず、無水マレイン酸、マレイ
ン酸、無水イタコン酸、イタコン酸、フマール酸、テト
ラヒドロフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、3−メ
チル−テトラヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテト
ラヒドロ無水フタル酸、ヘット酸、シトラコン酸などの
不飽和多価カルボン酸や無水フタル酸、フタル酸、テレ
フタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸など
の飽和多価カルボン酸等が挙げられ、これらの中でもフ
マール酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、3−メチル
−テトラヒドロ無水フタル酸、イソフタル酸が重要であ
る。
【0007】また、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリ
レートとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシ−t−ブチル(メタ)アクリレー
ト、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アク
リレート等が挙げられ、中でも2−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレートが重要である。更に、脂環式モノ
マーとしては、ジシクロペンタジエン、シクロペンタジ
エン等が挙げられ、中でもジシクロペンタジエンが重要
である。
【0008】かかる多価カルボン酸とヒドロキシアルキ
ル(メタ)アクリレートの部分エステル化合物や多価カ
ルボン酸と脂環式モノマーの部分付加物を製造するに当
たっては、公知の方法を採用することができ、例えば、
多価カルボン酸とヒドロキシアルキル(メタ)アクリレ
ートまたは脂環式モノマーを80〜100℃程度の温度
で撹拌下に空気存在下でハーフエステル化完了酸価まで
反応させる等の方法により部分エステル化合物を得るこ
とができる。
【0009】かかる多価カルボン酸とヒドロキシアルキ
ル(メタ)アクリレートの部分エステル化合物において
は、3−メチル−テトラヒドロ無水フタル酸と2−ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレートの部分エステル化
合物が好ましく、また多価カルボン酸と脂環式モノマー
の部分付加物においては、ジシクロペンタジエンとマレ
イン酸の部分付加物が好ましい。
【0010】かかる部分エステル化合物や部分付加物で
変性されるエポキシ化合物としては、2個以上のエポキ
シ基を含有するものであれば特に限定されず、ビスフェ
ノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキ
シ化合物等の公知のエポキシ化合物を用いることがで
き、中でも下記化1示されるビスフェノールA型エポキ
シ化合物が重要である。
【化1】 (ここでnは0〜2の整数)
【0011】かかるエポキシ化合物を上記の部分エステ
ル化合物や部分付加物で変性するに当たっては、2−メ
チルイミダゾール、トリフェニルホスフィン、トリス
(ジメチルアミノメチル)フェノール(商品名;アデカ
ガードナーEHC−30)等の触媒(全仕込み量に対し
て0.1〜0.8重量%)存在下で80〜100℃程度
の温度で付加反応する等の方法により変性することがで
き、かかる部分エステル化合物及び/または部分付加物
の変性量はエポキシ化合物1モル(エポキシ基2個)に
対して0.2〜1.5モルで、好ましくは0.5〜1.
0モルであり、該変性量が0.2モル未満では変性の効
果がなくなり固着強度の低下やバラツキが大きく、逆に
1.5モルを越えると樹脂粘度が高くなったり、耐アル
カリ性が低下したりする。
【0012】かかる部分エステル化合物及び/または部
分付加物で変性されたエポキシ化合物を主成分とするボ
ルト固定用固着剤は良好な固着強度を有するものである
が、更に硬化性の向上や固着強度の向上を目的としてア
クリル系モノマーで変性することも有用である。かかる
アクリル系モノマーとしては、メタクリル酸が有用であ
る。また、変性アクリル酸の場合は、変性量が0.3モ
ル%以下であることが好ましく、0.3モル%を越える
と耐アルカリ性が低下する原因となる。
【0013】かかるアクリル系モノマーでエポキシ化合
物を変性するに当たっては、上記の部分エステル化合物
や部分付加物の場合と同様に行うことができ、実際には
エポキシ化合物に部分エステル化合物や部分付加物とア
クリル系モノマーを同時に仕込んで反応させて変性を行
うのである。かかるアクリル系モノマーの変性量はエポ
キシかかる1モル(エポキシ基2個)に対して0.5〜
1.8モルで、好ましくは1.0〜1.5モルであり、
該変性量が0.5モル未満では硬化性及び耐アルカリ性
が低下し、逆に1.8モルを越えると固着強度が低下し
て好ましくない。かくして得られた変性エポキシかかる
は、通常スチレン等の希釈剤が添加されて、粘度500
〜4000cps/20℃、加熱(105℃×3時間)
残分50〜75重量%程度の状態で、硬化剤と共にボル
ト固定用固着剤として実用に供される。
【0014】かかる硬化剤としては、メチルエチルケト
ンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、
クメンハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサ
イド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルパーベンゾ
エートなどが用いられる。また、本発明のボルト固定用
固着剤には、必要に応じて骨材又は充填剤を混入するこ
とができ、これらは特に限定されないが、骨材としては
天然砕石又はマグネシアクリンカー等の人工石等を使用
することができ、充填剤としては炭酸カルシウム、硫酸
カルシウム、無水ケイ酸、粘土等を使用することができ
る。
【0015】更に、エポキシ化合物の硬化を促進するた
めに硬化促進剤を用いることができる。但し、この場合
は硬化促進剤は硬化剤と分離しておく必要がある。硬化
促進剤は、例えばトリエタノールアミン、ジメチルアニ
リン、ジエチルアニリン、ジメチルパラトルイジン等の
アミン類、ナフテン酸コバルト、オクトエ酸コバルト、
ナフテン酸マンガン、ナフテン酸カルシウム等の金属石
鹸類、バナジルアセチルアセトネート、鉄アセチルアセ
トネート等のキレート化合物である。また、エポキシ化
合物の安定性を維持するためにハイドロキノン、ナフト
キノン等の重合禁止剤を加えることもできる。
【0016】そのほか必要に応じ、顔料(チタン白、シ
アニンブルー、クリームイエロー、ウォッチングレッ
ド、ベンガラ、カーボンブラック、アニリンブラック、
マンガンブルー、鉄黒、ウルトラマリンブルー、ハンザ
レッド、クロームイエロー、クロームグリーンなど)、
研削剤(ステアリン酸亜鉛、微粉タルクなど)、レベリ
ング剤(シリコーン、キシレン、メタノール、エタノー
ル、ブタノール、アセトン、メチルイソブチルケトン、
メチルエチルケトン、セロソルブ類、ジアセトンアルコ
ールなど)、熱可塑性樹脂(ニトロセルロース、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル樹脂、アクリル
樹脂、ブチル化メラミン、ブチル化尿素など)を配合す
ることもできる。
【0017】本発明のボルト固定用固着剤の配合組成は
用途に応じて広範囲に変化するが、通常は変性エポキシ
化合物100重量部に対して、架橋性モノマー(上記特
定の多官能モノマーを含む)25〜50重量部、好まし
くは30〜45重量部、硬化剤0.5〜10重量部、好
ましくは1〜5重量部、骨材又は充填剤0〜500重量
部程度が実用的である。
【0018】本発明のボルト固定用固着剤の実用形態と
しては、一般的に容器内に収容された変性エポキシ化合
物と該変性エポキシ化合物とは隔離され容器内に収容さ
れた硬化剤のセットからなり、該固着剤の構成は、広範
囲に設計可能であり特に限定されるものではないが、例
えば破砕可能な外容器と破砕可能な内容器とからなり、
硬化剤を密封した内容器と、変性エポキシ化合物と必要
に応じて骨材を外容器に収容し密封したもの、あるいは
変性エポキシ化合物を密封した内容器と、硬化剤と必要
に応じて骨材を外容器に収容し密封したもの等が挙げら
れる。
【0019】但し、骨材は変性エポキシ化合物又は硬化
剤のいずれに混在させてもよい。更には、これ以外の構
成として容器に変性エポキシ化合物と必要に応じて骨材
を収容し密封、容器の外壁に硬化剤を塗布したものも挙
げられる。本発明に用いることのできる容器は、運搬又
は保管時に破壊されず、アンカーボルト挿入時に簡単に
破壊され細片となる容器であり、ガラス、陶磁器、合成
樹脂又は合成樹脂フイルムからなるものである。
【0020】
【実施例】
実施例1 撹拌器、還流冷却器付きの4つ口フラスコに3−メチル
−テトラヒドロ無水フタル酸1.59モル、2−ヒドロ
キシプロピルメタクリレート1.59モル及びヒドロキ
ノンを0.72g仕込み、窒素気流中で80〜100℃
にて付加反応を行って部分エステル化合物を得た後、更
にエポキシ化合物(東都化成(株)製、「YD−12
8」)1006g(エポキシ基数よりモル換算すると
2.66モル)、メタクリル酸3.73モル、触媒とし
てトリス(ジメチル)フェノール6.3gを仕込んで1
00℃にて反応を行い酸価6.9mgKOH/gの変性
エポキシ化合物(エポキシ化合物1モルに対する部分エ
ステル化合物の変性量は0.6モル)を得た。得られた
変性エポキシ化合物を用いて以下の如くボルト固定用固
着剤の評価を行った。
【0021】[最大固着強度及び固着強度のバラツキ]
得られた変性エポキシ化合物1580gにスチレン70
0g加えて粘度1250cps/20℃、加熱(105
℃×3時間)残分69.0重量%の固着剤用樹脂を得
た。一方外径5mm、長さ70mmのガラス製内容器に
硫酸カルシウムで50%に希釈したベンゾイルパーオキ
シド0.45重量部を密封して、外径16mm、長さ1
00mmのガラス製容器に収容し、更に直径2mmの天然
けい砂と上記の固着剤用樹脂8.8重量部を充填し、ナ
イロン製キャップで密封しボルト固定用固着剤を作製し
た。
【0022】次に圧縮強度150kg/cmのコンク
リートに内径19mm、長さ110mmの穿孔を行い、
その孔内に前記の固着剤を挿入した後、先端45度カッ
トのM16全ネジSCM435ボルトをハンマー打撃に
より孔底まで挿入して、20℃で20日間養生後の固着
強度を5ケ所にわたって測定し(〜)、その最大値
(最大固着強度)及び固着強度のバラツキ(最大固着強
度と最小固着強度の差)を調べた。測定方法は図1に示
すように、カプラー2を介して固着したボルト1の頭部
にテンションバー(高張力綱棒)3を固定し、ロードセ
ル4、ラム5及びダイヤルゲージ7を取り付け、次に油
圧ポンプ6の油圧を上げ、ラム5及びテンションバー3
を介してボルト1に引抜荷重をロードセル4により検知
し、デジタル測定器8に表示する。
【0023】[耐アルカリ性]コンクリート中に埋め込
まれたボルト固定用固着剤の樹脂硬化物は、コンクリー
トの持つ強アルカリ性により時間の経過と共に物性が低
下することが予想されるので、上記で得た固着剤用樹脂
100重量部、ベンゾイルパーオキシド2重量部を加え
て、10×70×3mmの硬化成型物を作製し、50℃
で100時間、10%水酸化ナトリウム水溶液中に浸漬
し、その重量変化を測定した。
【0024】実施例2 実施例1において、3−メチル−テトラヒドロ無水フタ
ル酸を2.00モル、2−ヒドロキシプロピルメタクリ
レートを2.00モル、エポキシ化合物を947g(エ
ポキシ基数よりモル換算すると2.50モル)、メタク
リル酸3.00モルに変更した以外は同様に行い、酸価
9.5mgKOH/gの変性エポキシ化合物(エポキシ
化合物1モルに対する部分エステル化合物の変性量は
0.8モル)を得て同様に評価を行った。なお、スチレ
ン添加後の固着剤樹脂の粘度は1350cps/20℃
で加熱残分は68.8重量%であった。
【0025】実施例3 実施例1において、3−メチル−テトラヒドロ無水フタ
ル酸を1.13モル、2−ヒドロキシプロピルメタクリ
レートを1.13モル、エポキシ化合物を1064g
(エポキシ基数よりモル換算すると2.81モル)、メ
タクリル酸4.49モルに変更した以外は同様に行い、
酸価6.0mgKOH/gの変性エポキシ化合物脂(エ
ポキシ化合物1モルに対する部分エステル化合物の変性
量は0.4モル)を得て同様に評価を行った。なお、ス
チレン添加後の固着剤樹脂の粘度は890cps/20
℃で加熱残分は66.2重量%であった。
【0026】実施例4 実施例1において、3−メチル−テトラヒドロ無水フタ
ル酸を2.33モル、2−ヒドロキシプロピルメタクリ
レートを2.33モル、エポキシ化合物を東都化成(株)
製の「YD−128」と「YD−134」の1/1(重
量比)の混合品として1021g(エポキシ基数よりモ
ル換算すると2.33モル)とし、メタクリル酸を2.
33モルに変更した以外は同様に行い、酸価5.1mg
KOH/gの変性エポキシ化合物(エポキシ化合物1モ
ルに対する部分エステル化合物の変性量は1.0モル)
を得て同様に評価を行った。なお、スチレン添加後の固
着剤樹脂の粘度は1090cps/20℃で加熱残分は
65.0重量%であった。
【0027】実施例5 ジシクロペンタジエン2.61モル及び無水マレイン酸
2.61モルを用いて実施例1に準じて部分付加物を得
た後、更にエポキシ化合物(東都化成(株)製、「YD−
128」)988g(エポキシ基数よりモル換算すると
2.61モル)及びメタクリル酸2.61モルを仕込ん
で実施例1と同様に行い、酸価9.1mgKOH/gの
変性エポキシ化合物(エポキシ化合物1モルに対する部
分付加物の変性量は1.0モル)を得て同様に評価を行
った。なお、スチレン添加後の固着剤樹脂の粘度は25
70cps/20℃で加熱残分は69.1重量%であっ
た。
【0028】実施例6 実施例5において、ジシクロペンタジエンを1.70モ
ル、無水マレイン酸を1.70モル、エポキシ化合物を
1069g(エポキシ基数よりモル換算すると2.83
モル)、メタクリル酸3.96モルに変更した以外は同
様に行い、酸価6.9mgKOH/gの変性エポキシ化
合物(エポキシ化合物1モルに対する部分エステル化合
物の変性量は0.6モル)を得て同様に評価を行った。
なお、スチレン添加後の固着剤樹脂の粘度は1430c
ps/20℃で加熱残分は66.5重量%であった。
【0029】実施例7 実施例1において、3−メチル−テトラヒドロ無水フタ
ル酸を1.23モル、2−ヒドロキシプロピルメタクリ
レートを1.23モルとし、更に無水マレイン酸を1.
23モル、ジシクロペンタジエンを1.23モル加え
て、エポキシ化合物を927g(エポキシ基数よりモル
換算すると2.45モル)、メタクリル酸2.45モル
に変更した以外は同様に行い、酸価7.8mgKOH/
gの変性エポキシ化合物(エポキシ化合物1モルに対す
る部分エステル化合物及び部分付加物の変性量は1.0
モル)を得て同様に評価を行った。なお、スチレン添加
後の固着剤樹脂の粘度は1230cps/20℃で加熱
残分は66.2重量%であった。
【0030】比較例1 撹拌器、還流冷却器付きの4つ口フラスコにエポキシ化
合物(東都化成(株)製、「YD−128」)1237g
(エポキシ基数よりモル換算すると3.27モル)、メ
タクリル酸6.54モル、触媒としてトリス(ジメチ
ル)フェノール6.3gを仕込んで100℃にて反応を
行い酸価5.2mgKOH/gの変性エポキシ化合物を
得て同様に評価を行った。なお、スチレン添加後の固着
剤樹脂の粘度は530cps/20℃で加熱残分は6
6.4重量%であった。
【0031】比較例2 実施例1において、3−メチル−テトラヒドロ無水フタ
ル酸を0.4モル、2−ヒドロキシプロピルメタクリレ
ートを0.4モルに変更した以外は同様に行い酸価6.
5mgKOH/gの変性エポキシ化合物(エポキシ化合
物1モルに対する部分エステル化合物の変性量は0.1
5モル)を得て同様に評価を行った。なお、スチレン添
加後の固着剤樹脂の粘度は650cps/20℃で加熱
残分は66.9重量%であった。
【0032】比較例3 実施例1において、3−メチル−テトラヒドロ無水フタ
ル酸を5.00モル、2−ヒドロキシプロピルメタクリ
レートを5.00モルに変更した以外は同様に行い酸価
16.3mgKOH/gの変性エポキシ化合物(エポキ
シ化合物1モルに対する部分エステル化合物の変性量は
1.88モル)を得て同様に評価を行った。なお、スチ
レン添加後の固着剤樹脂の粘度は2100cps/20
℃で加熱残分は65.3重量%であった。実施例及び比
較例の測定結果を表1に併せて示す。
【0033】
【表1】 固着強度(ton) 耐アルカリ性 最大値 ハ゛ラツキ (%) 実施例1 8.3 8.1 8.2 8.3 8.4 8.3 0.3 1.8 〃 2 8.1 8.5 8.4 8.5 9.0 8.5 0.5 2.2 〃 3 8.3 7.8 8.2 8.5 8.3 8.2 0.7 1.6 〃 4 8.9 9.0 8.6 9.2 8.7 8.9 0.6 3.0 〃 5 8.5 7.6 8.1 8.6 8.6 8.3 1.0 3.8 〃 6 7.6 8.2 8.3 8.4 8.6 8.2 1.0 2.9 〃 7 8.4 8.9 9.2 9.0 8.8 8.8 0.8 3.3 比較例1 8.3 7.4 6.2 8.9 7.6 7.7 2.7 0.6 〃 2 7.8 8.4 6.3 8.6 6.9 7.6 2.3 1.0 〃 3 10.0 9.0 9.3 8.8 8.9 9.2 1.2 17.3
【0034】
【発明の効果】本発明においては、特定の部分エステル
化合物や部分付加物で変性されたエポキシ化合物を主成
分としているため、固着強度及び耐アルカリ性に優れ、
更には固着強度バラツキの少ないボルト固定用固着剤を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ボルトの引抜強度の測定装置の説明図である。
【符号の説明】
1・・・・固着したボルト、2・・・・カプラー、3・
・・・テンションバー、4・・・・ロードセル、5・・
・・ラム、 6・・・・油圧ポンプ、7・・・
・ダイヤルゲージ、8・・・・デジタル測定器。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年12月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者等が上記のエポキシアクリレート樹脂について、詳細
な検討を行った結果、エポキシアクリレート樹脂より硬
化時の収縮率が小さいために固着強度が強く、固着力の
経時劣化がないことは認められたものの、実用に供した
ときの固着強度のバラツキが大きいことが判明した。こ
れは穿孔機械で固着剤挿入用の孔を設けるときに発生す
る切粉や孔内面の表面荒れ等に因るものと考えられ、こ
れらの影響の少ないボルト固定用固着剤が望まれている
のである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明のボルト固定用固着
を具体的に説明する。本発明のボルト固定用固着剤
主成分である変性エポキシ化合物は、多価カルボン酸と
ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの部分エステ
ル化合物及び/または多価カルボン酸と脂環式モノマー
の部分付加物で変性されたもので、かかる多価カルボン
酸としては、特に限定されず、無水マレイン酸、マレイ
ン酸、無水イタコン酸、イタコン酸、フマール酸、テト
ラヒドロフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、3−メ
チル−テトラヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテト
ラヒドロ無水フタル酸、ヘット酸、シトラコン酸などの
不飽和多価カルボン酸や無水フタル酸、フタル酸、テレ
フタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸など
の飽和多価カルボン酸等が挙げられ、これらの中でもフ
マール酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、3−メチル
−テトラヒドロ無水フタル酸、イソフタル酸が重要であ
る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】
【実施例】 実施例1 撹拌器、還流冷却器付きの4つ口フラスコに3−メチル
−テトラヒドロ無水フタル酸1.59モル、2−ヒドロ
キシプロピルメタクリレート1.59モル及びヒドロキ
ノンを0.72g仕込み、空気存在下で80〜100℃
にて付加反応を行って部分エステル化合物を得た後、更
にエポキシ化合物(東都化成(株)製、「YD−12
8」)1006g(エポキシ基数よりモル換算すると
2.66モル)、メタクリル酸3.73モル、触媒とし
てトリス(ジメチル)フェノール6.3gを仕込んで1
00℃にて反応を行い酸価6.9mgKOH/gの変性
エポキシ化合物(エポキシ化合物1モルに対する部分エ
ステル化合物の変性量は0.6モル)を得た。得られた
変性エポキシ化合物を用いて以下の如くボルト固定用固
着剤の評価を行った。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多価カルボン酸とヒドロキシアルキル
    (メタ)アクリレートの部分エステル化合物及び/また
    は多価カルボン酸と脂環式モノマーの部分付加物で変性
    されたエポキシ化合物を主成分とし、かつ部分エステル
    化合物及び/または部分付加物の変性量がエポキシ化合
    物1モルに対して0.2〜1.5モルであることを特徴
    とするボルト固定用固着剤。
  2. 【請求項2】 エポキシ化合物がアクリル系モノマーで
    変性され、かつアクリル系モノマーの変性量がエポキシ
    化合物1モルに対して0.5〜1.8モルであることを
    特徴とする請求項1記載のボルト固定用固着剤。
JP34719695A 1995-12-13 1995-12-13 ボルト固定用固着剤 Pending JPH09165567A (ja)

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