JPH09165304A - 安全に使用できる農薬粒剤 - Google Patents
安全に使用できる農薬粒剤Info
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- JPH09165304A JPH09165304A JP32693395A JP32693395A JPH09165304A JP H09165304 A JPH09165304 A JP H09165304A JP 32693395 A JP32693395 A JP 32693395A JP 32693395 A JP32693395 A JP 32693395A JP H09165304 A JPH09165304 A JP H09165304A
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Abstract
率の低減された農薬コーティング粒剤を提供する。 【解決手段】常温で固体の1種もしくは2種以上の農薬
活性成分および/または常温で液体の1種もしくは2種
以上の農薬活性成分を吸収剤に吸収させた組成物と、反
応硬化型エポキシ樹脂と、担体とからなる農薬コーティ
ング粒剤。
Description
新規な農薬粒剤に関するものである。
において、散布時の省力化と安全性の面から粒剤の使用
が好まれ、殺虫、殺菌、除草の各分野に利用されてい
る。農園芸用粒剤は、一般的に押出型粒剤、吸着型粒剤
およびコーティング型粒剤の3種類に分類され、農薬活
性成分の物理化学性や利用分野によってその最適な形態
が選択される。
め鉱物質微粉等とよく混合し必要に応じて粉砕した後、
通常水を加えて混練し、一定の網目から押出造粒後、乾
燥し製したものである。吸着型粒剤とは、一般に予め選
択した所定の粒度分布を有する吸油性のある粒状鉱物質
を担体に用い、その中に液状の農薬活性成分あるいは固
体状や半固体状の農薬活性成分を溶剤に溶かして液状と
したものを吸収せしめるように混合し製したものであ
る。
した所定の粒度分布を有する吸油性のない粒状鉱物質を
担体に用い、その表面上に接着剤と農薬活性成分を、ま
たは必要に応じて鉱物微粉等と共に、被覆せしめるよう
に混合し製したものである。なお接着剤として水を使用
した場合には、通常混合被覆した後乾燥する場合が多
い。
乾燥、整粒および篩分の各工程を経て製造される。これ
に対して、吸着型粒剤とコーティング型粒剤は、混合お
よび篩分工程のみ(コーティング型粒剤では混合工程の
後に乾燥工程が必要となる場合もある)で製造できるた
め、設備費用、運転費用、工程管理、製造収率の面にお
いて、押出型粒剤に比べて有利である。また、吸着型粒
剤は、通常吸収性担体として吸油性のある粒状鉱物質を
使用するため、使用する粒状鉱物質の吸油性により、吸
収できる農薬活性成分の配合量が制限される。さらに、
天然物である粒状鉱物質は、採掘場所によって吸油能が
異なってくることがあり、粒剤の品質を一定に保つのが
難しいという欠点がある。
ない。コーティング型粒剤は、以上の点で押出型粒剤や
吸着型粒剤に比べて優れた粒剤である。しかしながらコ
ーティング粒剤は、粒状担体の表面上に農薬活性成分が
高濃度に局在するため、輸送時や散布時における粒同志
の摩擦などによって、粒状担体から農薬活性成分やそれ
を含む微粉が剥がれ易く、散布などの使用時に、剥がれ
た農薬活性成分またはそれを含む微粉が、散布作業者に
吸入されたりあるいは環境中に飛散するなど、使用時の
安全性の面で問題があった。
散布者の安全性を高めるために微粉化率を低めるための
努力がなされてきた。特開平7−149606号公報で
は、水中に乳濁した状態にある水不溶性熱可塑性樹脂を
接着剤として使用することにより微粉化率を低減する事
が提案されている。
い農薬粒剤の検討がなされてきたが、従来の技術ではま
だ完璧とはいいがたく、使用者の安全性をより高めるた
めに更に微粉化率の低減された農薬粒剤が望まれてい
る。
点を解決するため種々検討を重ねた結果、以下の組成
(1)、(2)および(3)よりなるコーティング型農薬粒剤
が、粒状担体からの微粉の剥離が小さく、使用時の安全
性が高いことを見いだし本発明を完成した。 (1)下記a、bおよびcから選ばれたいずれかの組成で
あって、且つ農薬活性成分の合計量が、0.5〜20重
量部 a、常温で固体の1種または2種以上の農薬活性成分 b、常温で液体の1種または2種以上の農薬活性成分を
吸収剤に吸収させた組成物 c、上記aとbとの混合物 (2)反応硬化型エポキシ樹脂が、0.01〜10重量部 (3)担体が、70〜99.5重量部
分には、特に限定されないが、常温で固体のもの、ある
いは常温で液体であるが固体の吸収剤に吸収させて固形
化して取り扱う場合に本発明が適用される。本発明に使
用される農薬活性成分は、除草剤、殺虫剤、殺菌剤、植
物成長調節剤いずれでもよいが、好ましくは殺虫剤また
は殺菌剤であり、特に好ましくは5−アミノ−1−
(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニ
ル)−3−シアノ−4−トリフルオロメチルスルフィニ
ルピラゾール(一般名:フィプロニル)、2,3−ジヒ
ドロ−2,2−ジメチル−7−ベンゾフラニル−N−ジ
ブチルアミノチオ−N−メチルカーバメート(一般名:
カルボスルファン)または2,3−ジヒドロ−2,2−
ジメチル−7−ベンゾフラニル−N−〔N−(2−エト
キシカルボニルエチル)−N−イソプロピルアミノスル
フェニル〕−N−メチルカーバメート(一般名:ペンフ
ラカルブ)である。
薬活性成分を含むことができる。農薬活性成分の量(農
薬活性成分が2種以上の場合は、その合計)は、0.5
〜20%(重量部:以下同様)であり、好ましくは1〜
15%である。以下、本発明に使用されうる農薬活性成
分の例を示すが、本発明はこれらのみに限定される訳で
はない。
(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イルカルバモイ
ルスルファモイル)−1−メチルピラゾール−4−カル
ボキシレート(一般名:ピラゾスルフロンエチル)、
(2)メチル 5−〔〔〔〔(4,6−ジメトキシ−2
−ピリミジニル)アミノ〕カルボニル〕アミノ〕スルホ
ニル〕−3−クロロ−1−メチル−1−H−ピラゾール
−4−カルボキシレート(一般名:ハロスルフロンメチ
ル)、(3)メチル α−(4,6−ジメトキシピリミ
ジン−2−イルカルバモイルスルファモイル)−O−ト
ルアート(一般名:ベンスルフロンメチル)、(4)1
−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2
−イル)−3−〔2−(2−メトキシエトキシ)フェニ
ルスルホニル〕ウレア(一般名:シノスルフロン)、
(5)N−(2−クロロイミダゾ〔1,2−a〕ピリジ
ン−3−イルスルホニル)−N′−(4,6−ジメトキ
シ−2−ピリミジニル)ウレア(一般名:イマゾスルフ
ロン)、
−クロロキノキサリン−2−イルオキシ)フェノキシ〕
プロピオナート(一般名:キザロホップエチル)、
(7)2−クロロ−2′,6′−ジエチル−N−(2−
プロポキシエチル)アセトアニリド(一般名:プレチラ
クロール)、(8)アンモニウム=DL−ホモアラニン
−4−イル(メチル)ホスフィナート(一般名:グルホ
シネート)、(9)5−ターシャリーブチル−3−
(2,4−ジクロル−5−イソプロポキシフェニル)−
1,3,4−オキサジアゾリン−2−オン(一般名:オ
キサジアゾン)、(10)メチル−N−(3,4−ジク
ロルフェニル)カーバメート(一般名:MCC)、
ベンゾ−チアジアジノン−(4)−2,2−ジオキシド
(一般名:ベンタゾン)、(12)2,4−ジクロルフ
ェノキシ酢酸(一般名:2,4−D)、(13)2−メ
チル−4−クロルフェノキシ酢酸(一般名:MCP)、
(14)2−メチルチオ−4,6−ビス(イソプロピル
アミノ)−s−トリアジン(一般名:プロメトリン)、
(15)2−メチルチオ−4−エチルアミノ−6−イソ
プロピルアミノ−s−トリアジン(一般名:アメトリ
ン)、
ルアミノ)−s−トリアジン(一般名:シマジン)、
(17)2−クロル−4−エチルアミノ−6−イソプロ
ピルアミノ−s−トリアジン(一般名:アトラジン)、
(18)2−ベンゾチアゾール−2−イルオキシ−N−
メチルアセトアニリド8一般名:メフェナセット)、
(19)2−メチルチオ−4−エチルアミノ−6−
(1,2−ジメチルプロピルアミノ)−s−トリアジン
(一般名:ジメタメトリン)、(20)5−ジプロピル
アミノ−α,α,α−トリフルオロ−4,6−ジニトロ
−o−トルイジン(一般名:プロジアミン)、
6−ジニトロ−N,N−ジプロピル−パラートルイジン
(一般名:トリフルラリン)、(22)2,4−ジクロ
ルフェニル−3′−メトキシ−4′−ニトロフェニルエ
ーテル(一般名:クロメトキシニル)、(23)5−
(2,4−ジクロルフェノキシ)−2−ニトロ安息香酸
メチル(一般名:ビフェノックス)。
ブチル−5−(4−ターシャリ−ブチルベンジルチオ)
−4−クロロピリダジン−3(2H)−オン(一般名:
ピリダベン)、(2)1−ナフチル−N−メチルカーバ
メート(一般名:NAC)、(3)3,7,9,13−
テトラメチル−5,11−ジオキサ−2,8,14−ト
リチア−4,7,9,12−テトラアザペンタデカ−
3,12−ジエン−6,10−ジオン(一般名:チオジ
カルブ)、(4)3−メチル−1,5−ビス(2,4−
キシリル)−1,3,5−トリアザペンタ−1,4−ジ
エン(一般名:アミトラズ)、(5)3,6−ビス(2
−クロロフェニル)−1,2,4,5−テトラジン(一
般名:クロフェンテジン)、
ネチル)ジスタンノキサン(一般名:酸化フェンブタス
ズ)、(7)4,4′−ジブロムベンジル酸イソプロピ
ル(一般名:フェニソブロモレート)、(8)1−(6
−クロル−3−ピリジルメチル)−N−ニトロ(イミダ
ゾリジン−2−イリデン)アミン(一般名:イミダクロ
プリド)、(9)2−(4−エトキシフェニル)−2−
メチルプロピル−3−フェノキシベンジルエーテル(一
般名:エトフェンプロックス)、(10)2−メチルビ
フェニル−3−イルメチル=(Z)−(1RS,3R
S)−3−(2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプ
ロパ−1−エニル)−2,2−ジメチルシクロプロパン
カルボキシラート(一般名:ビフェントリン)、
オ)−2−(N,N−ジメチルアミノ)プロパン塩酸塩
(一般名:カルタップ)、(12)2−イソプロポキシ
フェニル−N−メチルカーバメート(一般名:PH
C)、(13)O,S−ジメチル−N−アセチルホスホ
ロアミドチオエート(一般名:アセフェート)、(1
4)2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチル−7−ベンゾ
[b]フラニル=N−ジブチルアミノチオ−N−メチル
カーバメート(一般名:カルボスルファン)、(15)
5−アミノ−1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオ
ロメチルフェニル)−3−シアノ−4−トリフルオロメ
タンスルフィニルピラゾール(一般名:フィプロニ
ル)、
チル−7−ベンゾフラニル−N−〔N−(2−エトキシ
カルボニルエチル)−N−イソプロピルアミノスルフェ
ニル〕−N−メチルカーバメート(一般名:ベンフラカ
ルブ)、(17)O,O−ジプロピル−O−4−メチル
チオフェニルホスフェート(一般名:プロパホス)、
(18)(2−イソプロピル−4−メチルピリミジル−
6)−ジエチルチオホスフェート(一般名:ダイアジノ
ン)、(19)4−プロモ−2−(4−クロロフェニ
ル)−1−エトキシメチル−5−(トリフルオロメチ
ル)ピロール−3−カルボニトリル、(20)4,5−
ジヒドロ−6−メチル−4−〔(3−ピリジニルメチレ
ン)−アミノ〕−1,2,4−トリアジン−3(2H)
−オン(一般名:ピメトロジン)、(21)N−〔(6
−クロル−3−ピリジニル)メチル〕−N′−シアノ−
N−メチル−エタンイミダミド(一般名:アセトアミピ
リド)。
ロ−α−(ピリミジン−5−イル)ベンズヒドリル=ア
ルコール(一般名:フェナリモル)、(2)8−ヒドロ
キシキノリン銅(一般名:オキシン銅)、(3)5−メ
チル−1,2,4−トリアゾロ〔3,4−b〕ベンゾチ
アゾール(一般名:トリシクラゾール)、(4)3−
(3,5−ジクロルフェニル)−N−イソプロピル−
2,4−ジオキソイミダゾリジン−1−カルボキサミド
(一般名:イプロジオン)、(5)N−トリクロロメチ
ルチオテトラヒドロフタルイミド(一般名:キャプタ
ン)、
リン(一般名:CNA)、(7)α,α,α−トリフル
オロ−3′−イソプロポキシ−O−トルアニリド(一般
名:フルトラニル)、(8)3−アリルオキシ−1,2
−ベンゾイソチアゾール−1,1−ジオキシド(一般
名:プロベナゾール)、(9)ジイソプロピル−1,3
−ジチオラン−2−イリデン−マロネート(一般名:イ
ソプロチオラン)、(10)1,2,5,6−テトラヒ
ドロピロロ〔3,2,1−ij〕キノリン−4−オン
(一般名:ピロキロン)、
チルフェニル)−3(2H)−ピリダジノン(一般名:
ジクロメジン)、(12)1−(4−クロロベンジル)
−1−シクロペンチル−3−フェニル尿素(一般名:ペ
ンシクロン)、(13)メチル−(E)−メトキシイミ
ノ〔α−(O−トリルオキシ)−O−トリル〕−アセテ
ート、(14)(E)−2−メトキシイミノ−N−メチ
ル−2−(2−フェノキシフェニル)アセトアミド、
(15)2−{2−(4−〔2−シアノフェノキシ〕ピ
リミジン−6−イルオキシ)フェニル}−2−メトキシ
プロピオン酸メチル、
ェノキシ)ピリミジン−6−イルオキシ〕フェニル}−
3−メトキシプロピオン酸メチル(一般名:アゾキシス
トロビン)、(17)メチル−(E)−メトキシイミノ
〔α−(o−トリルオキシ)−o−トリル〕アセテート
(一般名:クレゾキシムメチル)、(18)4−メチル
−N−フェニル−6−(1−プロビニル)−2−ピリミ
ジンアミン(一般名:メバニピリム)、(19)N−
〔2,6−ジブロモ−4−(トリフルオロメトキシ)フ
ェニル〕−2−メチル−4−(トリフルオロメチル)−
5−チアゾールカルボキシアミド(一般名:チフルザミ
ド)、(20)(E)−2−メトキシイミノ−N−メチ
ル−2−(2−フェノキシフェニル)アセトアミド(試
験名:SSF−126)、(21)(IR,3S/1
S,3R)−2,2−ジクロロ−N−〔(R)−1−
(4−クロルフェニル)エチル〕−1−エチル−3−メ
チルシクロプロパンカルボキシアミド、が挙げられる。
に使用される担体を意味し、特に制限はないが、吸油能
が50ml/100g以下である担体が好ましく、更に
吸油能が25ml/100g以下の担体が好ましい。具
体的に例を挙げれば、石灰石、炭酸カルシウム、珪砂、
海砂、珪石、ガラスビーズなどであるがこれらのみに限
定されるわけではない。これらの中でも好ましくは珪砂
または海砂であり、珪砂が最も好ましい。
布しやすさと、農薬活性成分との接着の均一性から、
0.1〜1.5mmが好ましく、0.3〜1.0mmが
特に好ましい。また、この担体は、通常粒剤の中で70
〜99.5%を占め、好ましくは75〜99%、更に好
ましくは80〜99%である。
50ml/100g以上、好ましくは200ml/10
0g以上の無機または有機の微粉を意味し、コロイド性
酸化硅素、合成硅酸カルシウム、合成硅酸マグネシウ
ム、多孔質炭酸カルシウム、ケイソウ土、タルクなどが
例として挙げられるがこれらに限定されるわけではな
い。またこの吸収剤の粒径は、特に限定されないが0.
1〜100μmが好ましく、0.5〜20μmが特に好
ましい。なお、この吸収剤は農薬活性成分が常温で液体
の場合には必要であり、あらかじめ液体の農薬活性成分
は吸収するに充分な量の吸収剤と混合され、固形化され
なければならない。
シ樹脂について説明する。これは、分子内にエポキシ基
を2個以上含む化合物(反応硬化型エポキシ化合物とい
う)が、それ自身あるいは硬化剤と付加作用し、開環と
同時に高分子化して得られた樹脂をいう。硬化剤として
は、アミン類、酸無水物、アルコール類、メルカプタン
類などが知られている。本発明における反応硬化型エポ
キシ樹脂は、反応硬化型エポキシ化合物単独または硬化
剤と合わせて用いられるが、硬化剤を用いたほうが好ま
しく、硬化剤としては特に制限はないが、アミン系硬化
剤が好ましい。硬化剤を用いて本発明粒剤を製造する場
合、粒剤を製造する直前に反応硬化型エポキシ化合物と
硬化剤を混合して用いることもできるし、担体に、反応
硬化型エポキシ化合物と硬化剤を別々に投入し、硬化反
応をさせながら本発明の農薬粒剤を製造することもでき
る。この際の投入順序については制限はない。
合物は、有機溶剤を使用していないので有機溶剤の揮散
による刺激性や毒性の問題はなく、水を含まないので乾
燥工程は不要であり、有用である。反応硬化型エポキシ
化合物としては、常温で液状の化合物が好ましいが、加
熱により溶解する化合物であってもよく、特に限定され
るものではない。また、当該樹脂は単独で使用しても2
種以上を混合して使用してもよい。以下に、本発明の接
着剤として特に望ましい反応硬化型エポキシ樹脂を、具
体的な商品名と共に挙げる。
名 エピコート871:油化シェルエポキシ(株)製商品名 また、硬化剤としては一般に使用されているエポキシ化
合物の硬化剤を使用することができる。当該硬化剤は単
独で使用しても2種以上を混合して使用してもよく、硬
化の際は常温で硬化しても加熱して硬化してもよい。以
下に、本発明の硬化剤として特に望ましい化合物を、具
体的な商品名と共に挙げる。
商品名 (5)複素環式アミン系 エポメートB−002:油化シェルエポキシ(株)製商
品名
は、本発明の粒剤に対して0.01〜5部が好ましく、
より望ましくは0.02〜3部である。反応硬化型エポ
キシ化合物の含有量が0.01部以下では、粒同志の摩
擦によって粒状担体から農薬活性成分が剥がれ易くなる
ため本発明の効果が現れず、含有量が5部以上では、添
加量に応じた効果が得られず、不経済である。硬化剤の
含有量は反応硬化型エポキシ化合物を硬化させるのに通
常使用される量でよく、エポキシ化合物の種類と量によ
って異なるが、エポキシ化合物1部に対して硬化剤0.
05〜6部、より望ましくは0.1〜5部である。
ポキシ樹脂の量は、反応硬化型エポキシ化合物と硬化剤
の合計で表されるが、0.01〜10重量部が好まし
い。反応硬化型エポキシ樹脂の量がこれより少ないと、
農薬活性成分が担体から剥がれ易く、微粉化率を低下さ
せて安全性を高めるという本発明の目的とは相いれない
結果になる。また、10重量部より多くなると、反応硬
化型樹脂が余り、生産性や製品品質の低下につながる粒
同志の固結などが起こりやすくなる。これらを考慮する
と、本発明農薬粒剤に含有される反応硬化型エポキシ樹
脂の最も好ましい含有量は、0.1〜7重量部である。
加えることができる。この補助剤は、通常農薬の製剤で
使用される補助剤、例えば展着剤、結合剤、分散剤、湿
潤剤、固着剤、農薬活性成分の安定剤、着色剤などを挙
げることができる。一例を挙げれば、各種の界面活性
剤、各種のキレート剤などが挙げられるがこれらに限定
されるものではない。
明する。最も一般的には、農薬活性成分、必要であるな
ら吸収剤および補助剤を混合し、必要であるなら粉砕し
て先ず微粉体(ダストベースと称する)を製造する。担
体を撹拌しながら、反応硬化型エポキシ化合物、硬化剤
およびダストベースを添加する。添加終了後、全体が均
一に被覆される迄撹拌を続けたのち、撹拌機から排出し
て、必要があれば加熱、送風して本発明の粒剤が製造さ
れる。
化型エポキシ化合物、硬化剤、吸収剤、補助剤は、必ず
しも上記のように添加する必要はなく、それぞれ独自
に、または任意の幾つかを混合して添加することができ
るし、またその際の添加順も特に制限はない。さらに、
1種または2種以上の成分、例えば農薬活性成分や反応
硬化型エポキシ化合物などの個別成分、または任意の数
種の個別成分の混合物を一度に添加するのではなく、何
度かに分割して一定の時間をおいて添加する方法も、成
分の剥離の少ない粒剤を製造するという目的から好まし
い場合がある。また添加、混合時の温度は室温で充分で
あるが、一定温度に制御することは製造された農薬粒剤
の品質の安定の観点から好ましい。その際の温度は、使
用する反応硬化型エポキシ樹脂によって異なるが、通常
0℃〜100℃で行われる。製造上の観点からは室温〜
60℃が好ましい。
法および試験方法について、実施例を具体的に上げて説
明するが、本発明は、これら実施例のみに限定されるも
のではない。なお、以下の部は、重量部を意味する。 <実施例1>珪砂(非吸油性粒状担体)98.6部をプ
ラネタリーミキサー:万能混合機((株)ダルトン製)
にて撹拌しながら、これにGAN(日本化薬(株)製:
グリシジルアミン系エポキシ化合物)0.06部、リア
クトCA−101(三洋化成(株)製:ポリアミン系硬
化剤)0.24部を加え、珪砂に均一に被覆した。つい
で、これにフィプロニル(一般名)1.1部を添加混合
して被覆し、本発明の農園芸用粒剤を得た。
8.6部をプラネタリーミキサー:万能混合機((株)
ダルトン製)にて撹拌しながら、これにGAN(日本化
薬(株)製:グリシジルアミン系エポキシ化合物)0.
1部、リアクトCA−101(三洋化成(株)製:ポリ
アミン系硬化剤)0.2部を加え、珪砂に均一に被覆し
た。ついで、これにフィプロニル(一般名)1.1部を
添加混合して被覆し、本発明の農園芸用粒剤を得た。
8.6部をプラネタリーミキサー:万能混合機((株)
ダルトン製)にて撹拌しながら、これにGAN(日本化
薬(株)製:グリシジルアミン系エポキシ化合物)0.
15部、リアクトCA−101(三洋化成(株)製:ポ
リアミン系硬化剤)0.15部を加え、珪砂に均一に被
覆した。ついで、これにフィプロニル(一般名)1.1
部を添加混合して被覆し、本発明の農園芸用粒剤を得
た。
8.6部をプラネタリーミキサー:万能混合機((株)
ダルトン製)にて撹拌しながら、これにGAN(日本化
薬(株)製:グリシジルアミン系エポキシ化合物)0.
2部、リアクトCA−101(三洋化成(株)製:ポリ
アミン系硬化剤)0.1部を加え、珪砂に均一に被覆し
た。ついで、これにフィプロニル(一般名)1.1部を
添加混合して被覆し、本発明の農園芸用粒剤を得た。
8.6部をプラネタリーミキサー:万能混合機((株)
ダルトン製)にて撹拌しながら、これにGAN(日本化
薬(株)製:グリシジルアミン系エポキシ化合物)0.
24部、リアクトCA−101(三洋化成(株)製:ポ
リアミン系硬化剤)0.06部を加え、珪砂に均一に被
覆した。ついで、これにフィプロニル(一般名)1.1
部を添加混合して被覆し、本発明の農園芸用粒剤を得
た。
8.6部をプラネタリーミキサー:万能混合機((株)
ダルトン製)にて撹拌しながら、これにエピコート82
8(油化シェルエポキシ(株)製:ポリアルキレンエー
テル系エポキシ化合物)0.2部、リアクトCA−10
1(三洋化成(株)製:ポリアミン系硬化剤)0.1部
を加え、珪砂に均一に被覆した。ついで、これにフィプ
ロニル(一般名)1.1部を添加混合して被覆し、本発
明の農園芸用粒剤を得た。
3.3部をプラネタリーミキサー:万能混合機((株)
ダルトン製)にて撹拌しながら、これにGAN(日本化
薬(株)製:グリシジルアミン系エポキシ化合物)0.
6部、リアクトCA−101(三洋化成(株)製:ポリ
アミン系硬化剤)0.6部を加え、珪砂に均一に被覆し
た。ついで、これにトリシクラゾール(一般名)4.4
部およびフィプロニル(一般名)1.1部を添加混合し
て被覆し、本発明の農園芸用粒剤を得た。
1.8部、フィプロニル(一般名)0.6部、ニューサ
イザー510R(日本油脂(株)製:エポキシ化大豆
油)0.1部、ジエチレングリコール0.1部、バニレ
ックスN(山陽国策パルプ(株)製:リグニンスルホン
酸ナトリウム)0.1部およびマイクロセルE:吸収性
微粉体(ジョンズ・マンビィル社製:合成ケイ酸カルシ
ウム)2.1部をプラネタリーミキサー:万能混合機
((株)ダルトン製)にて撹拌混合した後、衝撃式粉砕
機:サンプルミル(不二パウダル(株)製)にて、粉砕
混合し、それぞれ均一に分散させた。この混合物を混合
物Aと称する。
1部をプラネタリーミキサー:万能混合機((株)ダル
トン製)にて撹拌しながら、これにYED−205(油
化シェルエポキシ(株)製:ポリグリコール系エポキシ
化合物)1.4部、リアクトCA−101(三洋化成
(株)製:ポリアミン系硬化剤)0.7部を加え、珪砂
に均一に被覆した。ついで、これに、上記の混合物A
4.8部を添加混合して被覆し、本発明の農園芸用粒剤
を得た。
1部、バニレックスN(山陽国策パルプ(株)製:リグ
ニンスルホン酸ナトリウム)0.1部およびマイクロセ
ルE:吸収性微粉体(ジョンズ・マンビィル社製:合成
ケイ酸カルシウム)0.6部をプラネタリーミキサー:
万能混合機((株)ダルトン製)にて撹拌混合した後、
衝撃性粉砕機:サンプルミル(不二パウダル(株)製)
にて、粉砕混合し、それぞれ均一に分散させた。この混
合物を混合物Bと称する。
7部をプラネタリーミキサー:万能混合機((株)ダル
トン製)にて撹拌しながら、これにモビニールDC(ヘ
キスト合成(株)製:ポリ酢酸ビニル)0.5部を適量
の水で分散させた接着剤液を加え、珪砂に接着剤液を均
一に被覆した。ついで、接着剤液で均一に被覆された珪
砂に、上記の混合物B1.8部を添加混合して被覆し、
比較例1の農園芸用粒剤を得た。
2.2部、フィプロニル(一般名)1.1部、ニューサ
イザー510R(日本油脂(株)製:エポキシ化大豆
油)0.2部、ジエチレングリコール0.1部、バニレ
ックスN(山陽国策パルプ(株)製:リグニンスルホン
酸ナトリウム)0.1部およびマイクロセルE:吸収性
微粉体(ジョンズ・マンビィル社製:合成ケイ酸カルシ
ウム)2.6部をプラネタリーミキサー:万能混合機
((株)ダルトン製)にて撹拌混合した後、衝撃式粉砕
機:サンプルミル(不二パウダル(株)製)にて、粉砕
混合し、それぞれ均一に分散させた。この混合物を混合
物Cと称する。
2部をプラネタリーミキサー:万能混合機((株)ダル
トン製)にて撹拌しながら、これにモビニールDC(ヘ
キスト合成(株)製:ポリ酢酸ビニル)0.15部およ
びPVP K−30(ISP社製:ポリビニルピロリド
ン)0.35部を適量の水で分散させた接着剤液を加
え、珪砂に接着剤液を均一に被覆した。ついで、接着剤
液で均一に被覆された珪砂に、上記の混合物C6.3部
を添加混合して被覆し、比較例2の農園芸用粒剤を得
た。
積み重ねた目の開きが106μmの篩い(内径200m
m、深さ45mm)の上に試料100gを入れ、蓋をし
てロータップ篩い分け試験器に取付け、60分間篩い分
け(振とう回数290rpm、打数155tpm)を行
った。受皿にたまった試料の重さを計り(0.0001
gまで秤量することのできる秤を用いる)、次式により
微粉化率(%)を算出した。微粉化率の値が小さい方が
耐磨耗性が良い。
(g)/試料(100g)]×100 結果を第1表に記す。
の方法で製造した粒剤に比べ、微粉化率が格段に小さく
安全に使用できる粒剤である。
時の粒状担体からの農薬活性成分の剥がれが極めて少な
いため、散布などの使用時において剥がれた農薬活性成
分が、作業者に吸入されたりあるいは環境中へ飛散する
ことがなく、安全に使用することができる。
Claims (10)
- 【請求項1】 以下の組成(1)、(2)および(3)よりなる
コーティング型農薬粒剤。 (1)下記a、bおよびcから選ばれたいずれかの組成で
あって、且つ農薬活性成分の合計量が、0.5〜20重
量部 a、常温で固体の1種または2種以上の農薬活性成分 b、常温で液体の1種または2種以上の農薬活性成分を
吸収剤に吸収させた組成物 c、上記aとbとの混合物 (2)反応硬化型エポキシ樹脂が、0.01〜10重量部 (3)担体が、70〜99.5重量部 - 【請求項2】 農薬活性成分が、常温で固体の1種また
は2種以上である請求項1記載の農薬粒剤。 - 【請求項3】 反応硬化型エポキシ樹脂が、0.1〜7
重量部である請求項1または請求項2記載の農薬粒剤。 - 【請求項4】 農薬活性成分が、殺虫剤活性成分または
殺菌剤活性成分である請求項1ないし請求項3記載の農
薬粒剤。 - 【請求項5】 常温で固体の農薬活性成分が、5−アミ
ノ−1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチル
フェニル)−3−シアノ−4−トリフルオロメチルスル
フィニルピラゾール(一般名:フィプロニル)である請
求項1ないし請求項4記載の農薬粒剤。 - 【請求項6】 常温で液体の農薬活性成分が、2,3−
ジヒドロ−2,2−ジメチル−7−ベンゾフラニル−N
−ジブチルアミノチオ−N−メチルカーバメート(一般
名:カルボスルファン)または、2,3−ジヒドロ−
2,2−ジメチル−7−ベンゾフラニル−N−〔N−
(2−エトキシカルボニルエチル)−N−イソプロピル
アミノスルフェニル〕−N−メチルカーバメート(一般
名:ベンフラカルブ)である請求項1または請求項3記
載の農薬粒剤。 - 【請求項7】 担体の吸油能が、50ml/100g以
下である請求項1ないし請求項6記載の農薬粒剤。 - 【請求項8】 担体が、珪砂である請求項1ないし請求
項7記載の農薬粒剤。 - 【請求項9】 反応硬化型エポキシ樹脂の硬化剤が、ア
ミン系硬化剤である請求項1ないし請求項8記載の農薬
粒剤。 - 【請求項10】 分子内に2個以上のエポキシ基を有する
化合物と、硬化剤と、常温で液体の1種もしくは2種以
上の農薬活性成分を吸収剤に吸収させた組成物および/
または常温で固体の1種もしくは2種以上の農薬活性成
分とを、担体に、添加することを特徴とする請求項1な
いし請求項9記載の農薬粒剤の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32693395A JP3700226B2 (ja) | 1995-12-15 | 1995-12-15 | 安全に使用できる農薬粒剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32693395A JP3700226B2 (ja) | 1995-12-15 | 1995-12-15 | 安全に使用できる農薬粒剤 |
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---|---|
JPH09165304A true JPH09165304A (ja) | 1997-06-24 |
JP3700226B2 JP3700226B2 (ja) | 2005-09-28 |
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ID=18193396
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country | Link |
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JP (1) | JP3700226B2 (ja) |
-
1995
- 1995-12-15 JP JP32693395A patent/JP3700226B2/ja not_active Expired - Fee Related
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