JPH09164770A - 感熱記録材料 - Google Patents

感熱記録材料

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JPH09164770A
JPH09164770A JP7348305A JP34830595A JPH09164770A JP H09164770 A JPH09164770 A JP H09164770A JP 7348305 A JP7348305 A JP 7348305A JP 34830595 A JP34830595 A JP 34830595A JP H09164770 A JPH09164770 A JP H09164770A
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JP
Japan
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polyester resin
montan wax
modified polyester
recording material
layer
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JP7348305A
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Inventor
Takeshi Kajikawa
毅 梶河
Yasutomo Mori
泰智 森
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐可塑剤性、耐薬品性、耐水性、耐水剥がれ
性、さらにはサーマルヘッドとのマッチング性に優れた
感熱記録材料を提供すること。 【解決手段】 ロイコ染料と顕色剤を主成分とする感熱
記録材料の感熱発色層、保護層、中間層、またはバック
コート層中に、モンタンワックス変性ポリエステル樹脂
を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロイコ染料と顕色
剤との間の発色を利用した感熱記録材料の改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、紙、合成紙、プラスチックフィル
ムなどの支持体上に、熱エネルギーによって化学または
物理的変化を起こして記録像を発色し得る感熱発色層を
設けた記録材料は、単に加熱するだけで記録が得られ、
煩雑な現像、定着などの処理を必要としないこと、記録
時に騒音を発生しないこと、さらには、製造が比較的容
易、かつ、安価であることの利点を有することから、プ
リンタ、ファクシミリ、レコーダなどの各種情報機器並
びに計測器などに広く利用されている。これらの感熱記
録材料としては、従来より多くのものが実用に供せられ
ているが、その中でも、トリフェニルメタン系、フルオ
ラン系、スピロピラン系の無色またはやや淡色のロイコ
染料と該ロイコ染料とが熱時反応してロイコ体を発色せ
し酸性物質、例えば有機酸、フェノール性酸性物質とを
発色成分として感熱発色層に含有せしめた感熱記録材料
は、得られる記録画像の発色濃度が高く鮮明であること
から、特に有用な記録材料として用いられている。
【0003】また、前記したロイコ染料と酸性物質を利
用した、定期券のような自動券売機用の巻紙、POSシ
ステムにおけるバーコード紙、商品券などの表示ラベル
などへの応用も進められているが、まだ満足のいく結果
は得られていない。例えば、前記の券紙の場合には、感
熱ラインプリンタで印字後、透明ビニールケース(定期
入れ)などに入れられたり、バーコード紙の表示ラベル
の場合には、ラベルプリンタで印字後、商品を包装する
ためのポリ塩化ビニールなどのラップフィルムなどの上
または下に貼り付けられ重ねて置くというように、何れ
も感熱発色層面に前述のフィルムなどが接触した状態で
使用される。このとき、これらのフィルムなどには可撓
性をよくするために、アジピン酸ジオクチル(DO
A)、フタル酸ジオクチル(DOP)などの可塑剤が含
有されており、これらの可塑塑剤によりプリンタによっ
て熱印字された画像部が消色するという欠点が生じてい
る。さらに、感熱記録材料においては、アルコール系の
薬品などに接した場合の末印字部の発色や、水との接触
による印字部(画像)の消色や感熱層剥がれなどの問題
も生じている。
【0004】一方、感熱記録材料は、感熱ラインプリン
タ、感熱ラベルプリンタなどのサーマルヘッドで印字し
た際に、サーマルヘッドへのカス付着による印字カスレ
や、摩耗によるサーマルヘッドの劣化、さらに電食と呼
ばれるサーマルヘッドの電気腐食によるドット切れによ
る印字不良など、感熱記録材料とサーマルヘッドとのマ
ッチング性についてもまだ不充分である。また最近で
は、水溶性樹脂の耐水性の改善のために樹脂と架橋剤を
利用し耐水化させる試みも報告されている(特開平6−
247046号、特開平6−234274号)。しかし
ながら、耐可塑剤性、耐水性等の保存特性で不十分であ
り、更にサーマルヘッドとのマッチング性(カス付着、
印字カスレ等)も不十分である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の問題
点を克服し、耐可塑剤性、耐薬品性、耐水性、耐水剥が
れ性、さらにはサーマルヘッドとのマっチング性に優れ
た感熱記録材料を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明によれば、
ロイコ染料と顕色剤を主成分とする感熱発色層を支持体
上に設けてなる感熱記録材料において、該感熱発色層中
にモンタンワックス変性ポリエステル樹脂を用いること
を特徴とする感熱記録材料が提供される。また、本発明
によれば、ロイコ染料と顕色剤を主成分とする感熱発色
層を支持体上に設け、さらに該感熱発色層上にモンタン
ワックス変性ポリエステル樹脂を主成分とする保護層を
設けることを特徴とする感熱記録材料が提供される。ま
た、本発明によれば、モンタンワックス変性ポリエステ
ル樹脂を主成分とする中間層を支持体上に設け、さらに
ロイコ染料と顕色剤を主成分とする感熱発色層を設ける
ことを特徴とする感熱記録材料が提供される。更に、本
発明によれば、モンタンワックス変性ポリエステル樹脂
を主成分とするバックコート層を支持体の裏面(感熱発
色層を設けた面を表面とする)に設けたことを特徴とす
る感熱記録材料が提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。本発明で用いられるモンタンワックス変性ポリエ
ステル樹脂は、ポリエステル樹脂にモンタンワックスを
含有させ高圧下処理することにより得られる。ポリエス
テル樹脂としては、従来公知のポリエステル樹脂が使用
できる。モンタンワックスとしては、従来公知のものが
使用できるが、平均粒径15μm以下、好ましくは0.
1〜5μmのものを使用するのがよい。本発明におい
て、モンタンワックス変性ポリエステル樹脂を保護層に
用いた場合、耐可塑剤性、耐水剥がれ性さらにはサーマ
ルヘッドとのマッチング性の全てにおいて効果がある。
【0008】また、本発明において、モンタンワックス
変性ポリエステル樹脂を感熱発色層、中間層に用いた場
合、あるいは保護層に用いた場合に従来の感熱記録材料
に比べてヘッドマッチング性、バリヤ性の面で多大な効
果がある。さらに本発明において、モンタンワックス変
性ポリエステル樹脂をバックコート層に用いた場合、裏
面の耐可塑剤性、耐水剥がれ性については、保護層と同
様な効果を示す。本発明において、モンタンワックス変
性ポリエステル樹脂が上記のような優れた効果を示すの
かその明確な要因は現時点では明らかではないが、ポリ
エステル樹脂の単独使用ではマッチング性不良があり、
またこれを改善するために、モンタンワックスを併用し
た場合には、ヘッドマッチング性は改善されるものの、
バリヤ性に問題が生じることから、モンタンワックスが
ポリエステル樹脂の成膜性を疎外しているものと推定さ
れる。本発明において用いるポリエステル樹脂は、モン
タンワックスで変性処理したものであることから、ポリ
エステル樹脂中にモンタンワックスが組込まれた特異な
形態を採るためバリヤ性を低下させることなくヘッドマ
ッチング性等が優れたものとなったと考えられる。
【0009】なお、本発明においては、モンタンワック
ス変性ポリエステル樹脂と共に、従来から使用されてい
る樹脂を併用することも可能である。このような樹脂と
しては、完全けん化または部分けん化ポリビニルアルコ
ール、変性ポリビニルアルコール(例えば、メチロール
変性、アルコキシ変性またはシリカ変性ポリビニルアル
コールなど)、澱粉及びその誘導体、メトキシセルロー
ズ、カルボキシメチルセルローズ、メチルセルローズ、
エチルセルローズなどのセルロース誘導体、ポリアクリ
ル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリル酸アミド
/アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド/ア
クリル酸エステル/メタクリル酸3元共重合体、スチレ
ン/無水マレイン酸共重合体カルシウム塩、ポリアクリ
ルアミド、アルギン酸カルシウム、ゼラチン、カゼイン
などの水溶性高分子の他、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタ
ン、スチレン/ブタジエン共重合体、ポリアクリル酸、
ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重
合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン/酢酸ビニ
ル共重合体、スチレン/ブタジエン/アクリル酸系共重
合体などのラテックスが挙げられるが、水溶性樹脂、特
にポリビニルアルコールの併用がヘッドマッチング性、
バリヤ性の観点からみて好ましい。
【0010】本発明における感熱発色層は、ロイコ染料
と顕色剤を主成分とするものであり、ロイコ染料は単独
または2種以上混合して適用されるが、このようなロイ
コ染料としてはこの種の感熱記録材料に適用されている
ものが任意に適用され、例えばトリアエニルメタン系、
フルオラン系、フェノチアジン系、オーラミン系、スピ
ロビラン系などの染料を形成するロイコ化合物が好まし
く用いられる。このようなロイコ塩基の具体例として
は、例えば以下に示すようなものが挙げられる。
【0011】3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニ
ル)−フタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフ
ェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(別名クリスタ
ルバイオレットラクトン)、3,3−ビス(p−ジメチ
ルアミノフェニル)−6−ジエチルアミノフタリド、
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ク
ロロフタリド、3,3ビス(p−ジブチルアミノフェニ
ル)フタリド、3−シクロヘキシアルアミノ−6−クロ
ロフルオラン、3−ジメチルアミノ−5,7−ジメチル
フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン、3−
ジエチルアミノ−7,8−ベンズフルオラン、3−ジエ
チルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−
(N−p−トリル−N−エチルアミノ)−6−メチル−
7−アニリノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル
−7−アニリノフルオラン、2−{N−(3′−トリフ
ルオルメチルフェニル)アミノ}−6−ジエチルアミノ
フルオラン、2−{3,6−ビス(ジエチルアミノ)−
9−(o−クロロアニリノ)キサンチル安息香酸ラクタ
ム}、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−ト
リクロロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルア
ミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジ
ブチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラ
ン、3−N−メチル−N−アミルアミノ−6−メチル−
7−アニリノフルオラン、3−N−メチル−N−シクロ
ヘキシルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン、3−(N,N−ジエチルアミノ)−5−メチ
ル−7−(N,N−ジベンジルアミノ)フルオラン、ベ
ンゾイルロイコメチレンブルー、6′−クロロ−8′−
メトキシ−ベンゾインドリノ−ピリロスピラン、6′−
ブロモ−3′−メトキシ−ベンゾインドリノ−ピリロス
ピラン、3−(2′−ヒドロキシ−4′−ジメチルアミ
ノフェニル)−3−(2′−メトキシ−5′−クロロフ
ェニル)フタリド、3−(2′−ヒドロキシ−4′−ジ
エチルアミノフェニル)−3−(2′−メトキシ−5′
−メチルフェニル)フタリド、3−(2′−メトキシ−
4′−ジエチルアミノフェニル)−3−(2′−ヒドロ
キシ−4′−クロロ−5′−メチルフェニル)フタリ
ド、3−モルホリノ−7−(N−プロピル−トリフルオ
ロメチルアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ−7−
トリフルオロメチルアニリノフルオラン、3−ジエチル
アミノ−5−クロロ−7−(N−ベンジル−トリフルオ
ロメチルアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ−7−
(ジ−p−クロロフェニル)メチルアミノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−5−クロロ−7−(α−フェニル
エチルアミノ)フルオラン、3−(N−エチル−O−ト
ルイジノ)−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオ
ラン3−ジエチルアミノ−7−(o−メトキシカルボニ
ルフェニルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−
5−メチル−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオ
ラン、3−ジエチルアミノ−7−ピペリジノフルオラ
ン、2−クロロ−3−(N−メチルトルイジノ)−7−
(p−n−ブチルアニリノ)フルオラン、3−(N−ベ
ンジル−N−シクロヘキシルアミノ)−5,6−ベンゾ
−7−α−ナフチルアミノ−4′−ブロモフルオラン、
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−メシチジノ−
4′,5′−ベンゾフルオランなど。
【0012】また、本発明で用いられる顕色剤としては
前記ロイコ染料に対して加熱時に反応してこれを発色さ
せる種々の電子受容性物質が適用され、その具体例を示
すと、以下に示すようなフェノール性物質、有機又は無
機酸性物質あるいはそれらの塩などが挙げられる。
【0013】没食子酸、サリチル酸、3−イソプロピル
サリチル酸、3−シクロヘキシルサリチル酸、3−イソ
プロピルサリチル酸、3−シクロヘキシルサリチル酸、
3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸、3,5−ジ
−α−メチルベンジルサリチル酸、4,4′−イソプロ
ピリデンジフェノール、1,1′−イソプロピリデンビ
ス(2−クロロフェノール)、4,4′−イソプロピリ
ンビス(2,6−ジブロモフェノール)、4,4′−イ
ソプロピリデンビス(2,6−ジクロロフェノール)、
4,4′−イソプロピリデンビス(2−メチルフェノー
ル)、4,4′−イソプロピリデンビス(2,6−ジメ
チルフェノール)、4,4′−イソプロピリデンビス
(2−tert−ブチルフェノール)、4,4′−se
c−ブチリデンジフェノール、4,4′−シクロヘキシ
リデンビスフェノール、4,4′−シクロヘキシリデン
ビス(2−メチルフェノール)、4−tert−ブチル
フェノール、4−フェニルフェノール、4−ヒドロキシ
ジフェノキシド、α−ナフトール、β−ナフトール、
3,5−キシレノール、チモール、メチル−4−ヒドロ
キシベンゾエート、4−ヒドロキシアセトフェノン、ノ
ボラック型フェノール樹脂、2,2′−チオビス(4,
6−ジクロロフェノール)、カテコール、レゾルシン、
ヒドロキノン、ピロガロール、フロログリシン、フロロ
グリシンカルボン酸、4−tert−オクチルカテコー
ル 2,2′−メチレンビス(4−クロロフェノール)、
2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−tert−
ブチルフェノール)、2,2′−ジヒドロキシジフェニ
ル、p−ヒドロキシ安息香酸エチル、p−ヒドロキシ安
息香酸プロピル、p−ヒドロキシ安息香酸ブチル、p−
ヒドロキシ安息香酸ベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸
−p−クロロベンジル、p−ビドロキシ安息香酸−o−
クロロベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸−p−メチル
ベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸−n−オクチル、安
息香酸、サリチル酸亜鉛、1−ヒドロキシ−2−ナフト
エ酸、2−ビドロキシ−6−ナフトエ酸、2−ヒドロキ
シ−6−ナフトエ酸亜鉛、4−ヒドロキシ−4′−クロ
ロジフェニルスルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)スルフィド、2−ヒドロキシ−p−トルイル酸、
3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸、酒石酸、酢酸、マ
レイン酸、クエン酸、コハク酸、ステアリン酸、4−ヒ
ドロキシフタル酸、ホウ酸など。
【0014】本発明においては、前記ロイコ染料及び顕
色剤を支持体上に結合支持させるために、慣用の種々の
結合剤を適宜併用することができる。また、本発明にお
いては,前記ロイコ染料及び顕色剤とともに、必要に応
じさらにこの種の感熱記録材料に慣用される補助添加成
分、例えば充填剤、熱可塑性物質、界面活性剤などを併
用することができる。この場合充填剤としては、例えば
炭酸カルシウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸
化アルミニウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウム、クレー、
タルク、表面処理されたカルシウムやシリカなどの無機
系微粉末の他、尿素−ホルマリン樹脂、スチレン/メタ
クリル酸共重合体、ポリスチレン樹脂などの有機系の微
粉末を挙げることができる。また、熱可融性物質として
は、例えば、高級脂肪酸またはそのエステル、アミド若
しくは金属塩の他、各種ワックス類、芳香族カルボン酸
とアミンとの縮合物、安息香酸フェニルエステル、高級
直鎖グリコール、3,4−エポキシ−ヘキサヒドロフタ
ル酸ジアルキル、高級ケトン、その他の熱可融性有機化
合物などの50〜200℃程度の融点をもつものが挙げ
られる。
【0015】また、本発明のモンタンワックス変性ポリ
エステル樹脂を用いた感熱記録材料の耐水剥がれ性をよ
り向上させるために、必要に応じ、ポリアミド樹脂、メ
ラミン樹脂、グリオキザールなどの耐水化剤や、ヘッド
マッチング性を向上させるため、炭酸カルシウム、クレ
ー、尿素ホルマリン樹脂などの感熱記録材料で慣用され
る填料や、ステアリン酸亜鉛、ポリエチレンワックスな
どの滑剤をさらに含有させることができる。
【0016】更に、本発明の感熱記録材料は、サーマル
ヘッド等のマッチング性向上や、記録画像保存性をより
高める等の目的によって、感熱記録層の上に保護層を設
けることも可能であり、非常に好ましい。この場合、保
護層を構成する樹脂としてはモンタンワックス変性ポリ
エステル樹脂が用いられるが、これと共に、例えば、ポ
リビニルアルコール、セルロース誘導体、澱粉及びその
誘導体、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール、ポ
リアクリル酸及びその誘導体、スチレン/アクリル酸共
重合体及びその誘導体、ポリ(メタ)アクリルアミド及
びそれらの誘導体、スチレン/アクリル酸/アクリルア
ミド共重合体、アミノ基変性ポリビニルアルコール、エ
ポキシ変性ポリビニルアルコール、ポリエチレンイミ
ン、水性ポリエステル、水性ポリウレタン、イソブチレ
ン/無水マレイン酸共重合体及びその誘導体等の水溶性
樹脂や、ポリエチレン、ポリウレタン、アクリル酸エス
テル系(共)重合体、スチレン/アクリル系共重合体、
エポキシ樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、
ポリ塩化ビニル及びこれらの誘導体を併用することがで
き、中でも水溶性樹脂、特にポリビニルアルコールを併
用することが好ましい。
【0017】また、保護層には上記の樹脂の他に従来よ
り用いられている補助添加成分、例えば、フィラー、界
面活性剤、熱可融性物質(又は滑剤)、圧力発色防止剤
等を併用することができる。この場合、フィラー及び熱
可融性物質の具体例としては、前記感熱記録層との関連
において例示されたものと同様のものが挙げられる。
【0018】なお、本発明においては、また、支持体と
感熱発色層の間に、必要に応じ中間層としてフィラー、
結着剤、熱可融性物質等を含有する層を設けることもで
きる。この場合、結着剤の具体例としては、前記感熱記
録層との関連において例示されたものと同様のものが挙
げられる。フィラーとしては微小中空フィラーを用いる
ことが望ましい。本発明の中空層において用いられる微
小中空フィラーは、熱可塑性樹脂を殻とし、内部に空気
その他の気体を含有するもので、既に発泡状態となって
いる微小中空粒子であり、平均粒径2〜20μmのも
の、好ましくは3〜10μmのものが用いられる。
【0019】更に、本発明において用いる微小中空粒子
は、中空度が80%以上のもの、好ましくは90%以上
のものである。この中空度が80%未満のものは断熱性
が不充分なため、サーマルヘッドからの熱エネルギーが
支持体を通じて感熱記録材料の外へ放出され、感度向上
効果が不充分となる。なお、ここで言う中空度とは中空
粒子の外径と内径の比であり、下記式で表示されるもの
である。
【0020】なお、本発明で用いる微小中空粒子は、前
記したように熱可塑性樹脂を殻とするものであるが、該
樹脂としては、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩
化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステ
ル、ポリアクリロニトリル、ポリブタジエンあるいはそ
れらの共重合体樹脂等が挙げられる。これらの中でも、
特に塩化ビニリデンとアクリロニトリルを主体とする共
重合体樹脂が好ましい。
【0021】更に、本発明においては、支持体の裏面に
バックコート層を設けることが好ましい。バックコート
層に用いる樹脂としては感熱発色層で例示したものと同
様なものが挙げられる。また、バックコート層には従来
公知の種々の添加剤たとえば顔料、滑剤、導電剤等を添
加することもできる。
【0022】
〔感熱発色層塗布液〕
(A液) 3−(N−シクロヘキシル−N−メチル)アミノ−6− メチル−7−アニリノフルオラン 20部 ヒドロキシエチルセルロース10%水溶液 20部 水 60部 (B液) ビスフェノールA 10部 炭酸カルシウム 5部 ステアリン酸アミド 5部 完全けん化ポリビニルアルコール10%水溶液 20部 水 60部 上記A液及びB液をそれぞれサンドミルで、平均粒子径
が2μm以下になるようにように分散する。 (C液) 10%モンタンワックス変性ポリエステル樹脂 100部 (D液) ポリビニルアルコール樹脂の10%水溶液 100部 (E液) A液 10部 B液 60部 C液 30部 (F液) A液 10部 B液 60部 D液 30部 上記混合液を撹拌して感熱発色層塗布液を得る。この塗
布液を坪量56g/m2の上質紙の支持体上、または上質
紙の支持体上に又は支持体上に設けた中間層上に、乾操
付着量が6g/m2になるように塗布乾燥して、表1に示
すそれぞれの水溶性樹脂を有する感熱発色層を形成す
る。
【0023】 〔中間層塗布液〕 (G液) 焼成カオリン 10部 水 90部 上記組成液をサンドミルで、平均粒子径が2μm以下に
なるように分散してG液を得る。 (H液) G液 50部 C液 10部 水 40部 (I液) G液 50部 D液 10部 水 40部 (J液) G液 50部 C液 10部 微小中空フィラー10%分散液 10部 水 30部 上記組成の液を混合して中間層塗布液を得る。中間層を
設ける場合、支持体上に乾燥付着量が48/m2になる
様に塗布乾燥し、中間層済紙を得る。
【0024】 〔保護層塗布液〕 (K液) H液 30部 C液 70部 (L液) I液 30部 D液 70部 (M液) H液 30部 D液 70部 (O液) H液 30部 10%メチルセルロース水溶液 70部 (P液) H液 30部 10%アクリルエマルジョン水分散液 70部 上記組成液を混合して、保護層塗布液を得る。得られた
保護層塗布液を乾燥付着量が5g/m2になるように感熱
発色層上に塗布乾燥し、保護層済紙を形成する。
【0025】〔バックコート層塗布液〕前記のK液から
P液をバックコート層塗布液とし坪量56g/m2の上
質紙の支持体の裏面に乾燥付着量が3g/m2になるよう
に塗布し、バックコート層済紙を得る。実施例及び比較
例を下記表1に基づきサンプルを作成した。
【0026】
【表1】
【0027】上記実施例及び比較例で得た感熱記録材料
について、下記の方法により性能を評価した。結果を表
2に示す。 (1)動感度 松下電子部品社製サーマルヘッドをつけた感熱印字装置
を用いて、ヘッド電圧24V、印字エネルギー0.45
W/ドット、パルス幅0.1〜1.2msecの条件で
印字し、マクベス濃度計により濃度が1.0になるとき
の印字エネルギーを算出し、相対値として実施例1の数
値を1としてその比によって示す(相対値の大きいほど
感度が良好)。 (2)耐可塑剤性 130℃の熱ブロックで印字後、印字されたところにラ
ップ3枚を重ね、5kg加重し、40℃で16時間後マ
クベス濃度計で印字濃度の残存率を測定する。 (3)耐水剥がれ性 感熱記録材料を20℃の水に10時間浸漬して取り出
し、クロックメーターで10回こすり、表面の剥離の有
無を観察する。 ○:剥離はなし ×:剥離あり (4)マッチング性 松下電子(株)製印字装置にて0.6W1.0msec
にて印字を10cm行なった後の印字サンプル及びサー
マルヘッド上のカス付着を観察した。 ◎:カス付着なし 印字良好 ○: 〃 若干あり 印字良好 △: 〃 あり 印字良好 ×: 〃 あり 印字に問題あり(スティッキング発生)
【0028】
【表2】
【0029】
【発明の効果】本発明の感熱記録材料は感熱発色層、保
護層、中間層あるいはバックコート層の少なくとも1層
にモンタンワックス変性ポリエステル樹脂を含有させた
ことから、耐水性、発色性、耐可塑剤性、ヘッドマッチ
ング性にすぐれたものである。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロイコ染料と顕色剤を主成分とする感熱
    発色層を支持体上に設けてなる感熱記録材料において、
    感熱発色層中にモンタンワックス変性ポリエステル樹脂
    を用いることを特徴とする感熱記録材料。
  2. 【請求項2】 ロイコ染料と顕色剤を主成分とする感熱
    発色層を支持体上に設け、さらに感熱発色層上にモンタ
    ンワックス変性ポリエステル樹脂を用いた保護層を設け
    ることを特徴とする感熱記録材料。
  3. 【請求項3】 ロイコ染料と顕色剤を主成分とする感熱
    発色層を支持体上に設け、さらに感熱発色層上にモンタ
    ンワックス変性ポリエステル樹脂とポリビニルアルコー
    ルを併用した保護層を設けることを特徴とする感熱記録
    材料。
  4. 【請求項4】 モンタンワックス変性ポリエステル樹脂
    を用いた中間層を支持体上に設け、さらにロイコ染料と
    顕色剤を主成分とする感熱発色層を設けることを特徴と
    する感熱記録材料。
  5. 【請求項5】 モンタンワックス変性ポリエステル樹脂
    と微小中空フィラーを併用した中間層を支持体上に設
    け、さらにロイコ染料と顕色剤を主成分とする感熱発色
    層を設けることを特徴とする感熱記録材料。
  6. 【請求項6】 モンタンワックス変性ポリエステル樹脂
    を用いたバックコート層を支持体の裏面(感熱発色層を
    設けた面を表面とする)に設けたことを特徴とする感熱
    記録材料。
  7. 【請求項7】 モンタンワックス変性ポリエステル樹脂
    とポリビニルアルコールを併用したバックコート層を支
    持体の裏面に設けたことを特徴とする感熱記録材料。
JP7348305A 1995-12-18 1995-12-18 感熱記録材料 Pending JPH09164770A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009045857A (ja) * 2007-08-21 2009-03-05 Osaka Sealing Printing Co Ltd 感熱記録部材

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US7730497B2 (en) 2001-05-07 2010-06-01 Science Park Corporation Interface driver program for computer and recording medium therefor
JP2009045857A (ja) * 2007-08-21 2009-03-05 Osaka Sealing Printing Co Ltd 感熱記録部材

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