JPH09164552A - 透明な高剛性樹脂板状体およびその製造方法 - Google Patents

透明な高剛性樹脂板状体およびその製造方法

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JPH09164552A
JPH09164552A JP7327069A JP32706995A JPH09164552A JP H09164552 A JPH09164552 A JP H09164552A JP 7327069 A JP7327069 A JP 7327069A JP 32706995 A JP32706995 A JP 32706995A JP H09164552 A JPH09164552 A JP H09164552A
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plate
resin
aromatic polycarbonate
sheet
transparent
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Tokiaki Iwakiri
常昭 岩切
Hiroyuki Imaizumi
洋行 今泉
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Mitsubishi Engineering Plastics Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 著しく透明性が優れ、所望に応じた機能性、
意匠性を有する高剛性樹脂板状体を提供する。 【解決手段】 金型内に装着した、2枚の透明な熱可塑
性樹脂フィルムまたはシート間に、芳香族ポリカーボネ
ート樹脂、該芳香族ポリカーボネート樹脂との屈折率の
差が0.015以下であるガラスフィラー、およびポリ
カプロラクトンを含む強化樹脂組成物であって、該ガラ
スフィラーの量が板状体成形品の1〜60重量%であり
該ポリカプロラクトンの量が板状体成形品の1〜60重
量%となるように配合された強化樹脂組成物を溶融射出
充填することにより、該フィルムまたはシートと積層一
体化されてなる透明な高剛性樹脂板状体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透明な窓ガラスま
たはこれに機能性や意匠性を施したガラス構造体に代わ
る、透明な高剛性樹脂板状体およびその製造方法に関す
るものである。詳しくは本発明は、特に高剛性で、透明
性、軽量性、安全性、耐久性、経済性、に優れており、
自動車部品、医療、保安、建材、家庭用品など多くの用
途に好適な、樹脂板状体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車部品や建材などにおける窓ガラス
などのグレージング材は、従来、透明なガラス部分と、
通常はこれをはめ込む金属、樹脂、木材などの枠とによ
って構成されている。これらのものは、重量が重い、割
れる、部品点数や組立工程が多い、生産性が低い、意匠
性付与が別工程となりかつその耐久性も不十分であるな
どの問題点があった。そこで、軽量化を図るべく、合成
樹脂製の押出板またはキャスティング板の熱曲げや射出
成形などにより成形されたプラスチック成形品が、ガラ
スの代わりに、ガラス部分に適用され、高剛性を必要と
する用途においては、ガラスフィラーなどの適当なフィ
ラーを添加することによって、その改善が図られてい
た。
【0003】しかしながら、ガラスフィラーなどを添加
した場合には、ガラスフィラーの屈折率(慣用のガラス
フィラーでは通常1.555)とポリカーボネートの屈
折率(慣用のポリカーボネート樹脂では通常1.58
5)との差が大きいために、透明性が損なわれるという
欠点があった。
【0004】また、ガラスフィラーの屈折率とポリカー
ボネートの屈折率を完全に合わせた場合においても、ガ
ラスフィラーとポリカーボネートとの界面状態、成形品
の表面状態、成形品の肉厚により透明性が損なわれ、安
定的に透明性を確保するのは非常に困難であった。ま
た、ガラス部分をプラスチックにしようとすると、表面
硬度を付与するためのハードコート工程、意匠性を付与
するために印刷工程が別途必要であった。すなわち、従
来の技術においては、プラスチック成形品を、高剛性を
必要とするガラス部分に適用しようとすると、透明性が
損なわれる上に、従来と同様の部品点数、組立工数を要
し、さらにハードコートや印刷の工程を要するという問
題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、著し
く透明性が優れ、所望に応じ機能性、意匠性を付与でき
る高剛性樹脂板状体を、比較的少ない工程で経済的に提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、金
型内に装着した、2枚の透明な熱可塑性樹脂フィルムま
たはシート間に、芳香族ポリカーボネート樹脂、該芳香
族ポリカーボネート樹脂との屈折率の差が0.015以
下であるガラスフィラー、およびポリカプロラクトンを
含む強化樹脂組成物であって、該ガラスフィラーの量が
板状体成形品の1〜60重量%であり該ポリカプロラク
トンの量が板状体成形品の1〜60重量%となるように
配合された強化樹脂組成物を溶融射出充填することによ
り、該フィルムまたはシートと積層一体化されてなる透
明な高剛性樹脂板状体に存する。
【0007】以下、本発明につき詳細に説明する。本発
明における強化樹脂組成物は、芳香族ポリカーボネート
樹脂に、ガラスフィラーおよびポリカプロラクトンをそ
れぞれ特定量含有させてなる強化樹脂組成物である。
【0008】本発明における芳香族ポリカーボネート樹
脂としては、2,2ビス(4−ヒドキシフェニル)−プ
ロパン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロ
キシフェニル)プロパンで例示される二価のフェノール
系化合物の一種以上と、ホスゲンで例示されるカーボネ
ート前駆体とから、公知の方法によって得られる重合体
が例示できる。特に、本発明においては,高剛性、透明
性のほか、耐熱性及び耐衝撃性の点から、25℃におけ
るメチレンクロライド溶融粘度より換算した粘度平均分
子量15000〜30000の芳香族ポリカーボネート
樹脂が好ましい。
【0009】本発明におけるガラスフィラーとしては、
その屈折率が、芳香族ポリカーボネートの屈折率との差
が、0.015以下であるものであり、好ましくは0.
010以下である。両成分の屈折率の差が0.015よ
り大きくなると高剛性樹脂板状体の透明性が低下する。
【0010】ガラスフィラーの形状は、特に制限され
ず、ガラス繊維、ガラスフレーク、ガラスビーズ、ガラ
ス粉など、通常射出成形用の熱可塑性樹脂に配合される
ものであれば、何を選んでもよい。これらのガラスフィ
ラーは、配合ないし溶融射出充填に際し、芳香族ポリカ
ーボネートとよくなじんで均一に分散するよう、シラン
カップリング剤で表面処理されたものが好ましい。最も
広く利用されるのは、ガラス繊維であり、いわゆるチョ
ップドストランドと呼ばれている短繊維である。この短
繊維の寸法は、一般に、長さ0.005〜30mm、径
5〜50μmである。また、フィラーに使用されるガラ
スは、芳香族ポリカーボネートの分解を促進するので、
無アルカリガラスまたはこれに近いものが好ましい。
【0011】ガラスフィラーの配合量は、芳香族ポリカ
ーボネート樹脂、ガラスフィラーおよびポリカプロラク
トンを含む強化樹脂組成物並びに該強化樹脂組成物と一
体化される透明な熱可塑性樹脂フィルムまたはシートも
含めた、板状体成形品の全重量の1〜60重量%であ
り、好ましくは5〜30重量%である。ガラスフィラー
の配合量が少なすぎると、成形品に剛性を持たせること
ができなくなり、多すぎると、光学的特性の低下が大き
くなるだけでなく、場合によっては芳香族ポリカーボネ
ートの分子量を低下させ、その特性が活かされなくな
る。
【0012】本発明におけるポリカプロラクトンは、カ
プロラクトン特にε−カプロラクトンの重合物、すなわ
ち繰返し単位が(−CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-C
O−O−)で示されるものである。ポリカプロラクトン
のメチレン鎖の水素原子の一部がハロゲン原子、炭化水
素基で置換されていてもよい。また、ポリカプロラクト
ンの末端は、エステル化、エーテル化などにより末端処
理をしてあってもよい。ポリカプロラクトンの数平均分
子量としては、5000〜40000であることが好ま
しい。このようなポリカプロラクトンは、カプロラクト
ンを酸、塩基、有機金属化合物などの触媒の存在下にお
いて、開環重合して製造することができる。
【0013】ポリカプロラクトンの配合量は、芳香族ポ
リカーボネート樹脂、ガラスフィラーおよびポリカプロ
ラクトンを含む強化樹脂組成物並びに該強化樹脂組成物
と一体化される透明な熱可塑性樹脂フィルムまたはシー
トも含めた、板状体成形品の全重量の1〜60重量%で
あり、好ましくは5〜50重量%である。ポリカプロラ
クトンの配合量が少なすぎると、成形品の透明性が十分
ではなく、多すぎると、成形品の強度および熱的特性な
どが低下するようになる。
【0014】本発明における強化樹脂組成物には、任意
の色調を与えるため、染料を配合することもできる。例
えば、アゾ系染料、シアニン系染料、キノリン系染料、
ペリレン系染料など通常熱可塑性樹脂の着色に使用され
ているものから選ぶことができる。配合量は、透明性を
損なわない範囲で適宜選択すればよい。また、本発明の
目的を損なわない範囲で、例えば安定剤、離型剤、紫外
線吸収剤の有効発現量を配合してもよい。
【0015】本発明における透明な熱可塑性樹脂フィル
ムまたはシートとしては、透明性を有する熱可塑性樹脂
フィルムまたはシートであれば特に限定されない。フィ
ルムまたはシートを構成する熱可塑性樹脂としては、ポ
リカーボネート樹脂、ポリカーボネート樹脂とポリブチ
レンテレフタレート樹脂の組成物、ポリメチルメタクリ
レート、アクリロニトリルとスチレンの共重合体、ポリ
スチレン樹脂、メチルメタクリレートとスチレンの共重
合体まどの透明な樹脂またはその組成物が挙げられる
が、ポリカーボネート樹脂またはその組成物が、良好な
透明性と優れた耐衝撃性を有しているので、耐衝撃性を
必要とする高剛性樹脂板状体、例えば窓ガラスなどの用
途に好適である。ポリカーボネート樹脂の分子量として
は、射出用樹脂の分子量より大きいことが、フィルムも
しくはシートまたはその上に形成されることのある機能
性層もしくは意匠性付与層の型くずれを防止する上で好
ましい。また、溶融射出充填によって強化樹脂組成物と
積層一体化されることを考慮に入れると、熱可塑性樹脂
としては、強化樹脂組成物の構成成分である芳香族ポリ
カーボネート樹脂と同種のものを選ぶのが、熱融着性や
光学的均一性の面から好ましい。
【0016】透明な熱可塑性樹脂フィルムまたはシート
の厚みは、100〜1000μm程度であり、好ましく
は200〜700μmである。このフィルムまたはシー
トには、所望により、片面にハードコート、防曇、帯電
防止、反射防止及び熱線遮断からなる群から選ばれた少
なくとも一つの機能を有する機能性層を設けることがで
きる。
【0017】熱可塑性フィルムまたはシートに、機能性
層を形成するには、従来公知の種々の方法が用いられ
る。ハードコート層の形成には、所望によりプライマー
層を設けた上に、エポキシ系、アクリル系、アミノ樹脂
系、ポリシロキサン系、コロイダルシリカ系などのハー
ドコート剤を塗布し、熱または紫外線などの手段により
硬化する方法を用いることができる。防曇層の形成に
は、通常水溶性または親水性樹脂と界面活性剤を必須成
分として含有する防曇塗料を塗布し、硬化する方法を用
いることができる。そのほか、帯電防止層、反射防止
層、熱線遮断層なども、これらの機能を与える塗料を塗
布し、硬化するか、またはこれらの機能を有する薄膜層
を真空蒸着法などの方法により、形成することにができ
る。また、これらの機能性層を複合層として、二種以上
の機能を同時に備えたものとしてもよい。さらに、これ
らの機能性層の他にまたは該機能性層に、予め美装用塗
装処理を施して意匠性を持たせるなどの方法により、意
匠性付与層を形成することも可能である。
【0018】本発明においては、射出成形用の金型に装
着した、2枚の前記の透明な熱可塑性樹脂フィルムまた
はシート間に、前記の特定の強化樹脂組成物を溶融射出
充填することにより、該フイルムまたはシートと積層一
体化されてなる透明な高剛性樹脂板状体成形品を、工業
的に有利に製造することができる。
【0019】本発明においては、溶融射出充填時の強化
樹脂組成物との熱融着を促進し、積層一体化をより確実
にする目的で、熱可塑性樹脂フィルムまたはシートに、
プライマーコートを施すこともできる。プライマーコー
トに使用する樹脂としては、射出用樹脂より溶融粘度が
高く、該フィルムまたはシートとよく接着するものが選
ばれる。例えば、射出成形用樹脂と同種でより高分子量
の樹脂またはこれを主体とするもの、熱や紫外線により
硬化する樹脂がある。
【0020】本発明の透明な高剛性樹脂板状体の製造方
法は、典型的には、次の各工程を包含する。 (1)所望に応じ、片面にハードコート、防曇、帯電防
止、反射防止、及び熱線遮断からなる群から選択された
少なくとも一つの機能を有する機能性層を設けた、熱可
塑性樹脂フィルムまたはシートから、成形品の表面形状
と同一の形状を有する、2枚の打抜片を作製する工程、
(2)該2枚の打抜片を、機能性層を設けた場合はその
機能性層が金型と接するように射出成形用金型内に装着
する工程、(3)該金型を閉じ、芳香族ポリカーボネー
ト樹脂、該芳香族ポリカーボネート樹脂との屈折率の差
が0.015以下であるガラスフィラーおよびポリカプ
ロラクトンを含む強化樹脂組成物であって、該ガラスフ
ィラーの量が板状体成形品の1〜60重量%であり該ポ
リカプロラクトンの量が板状体成形品の1〜60重量%
となるように配合された強化樹脂組成物を、該金型内に
溶融射出充填することにより、該熱可塑性樹脂フィルム
またはシートと積層一体化する工程、および(4)該金
型を開き、成形品を取り出す工程
【0021】本発明を、添付の図面に従って説明する。
図1は、本発明の透明な高剛性樹脂板状体成形品を示す
概念断面図である。2枚の透明な熱可塑性樹脂フィルム
またはシート(1)、(1’)の間には、これらと積層
一体化された強化樹脂組成物の層(2)が形成されてお
り、また所望により設けられる機能性層(3)、
(3’)は成形品の外表面を構成する。
【0022】
【実施例】以下に、本発明を実施例により更に詳細に説
明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例お
よび比較例で得られた成形品の物性は、次のようにして
測定した。 曲げ弾性率:実施例または比較例で得られた、円盤状成
形品から切り出された、所定の形状の試験片を用い、J
IS K7203に従って、該円盤の厚み方向の曲げ弾
性率を測定した。
【0023】ヘイズ:実施例または比較例で得られた、
円盤状成形品を試料とし、ヘーズメーター(スガ試験機
株式会社、商品名HGM−2DP)を使用して測定し
た。 全光線透過率:実施例または比較例で得られた、円盤状
成形品を試料とし、JIS K7105に従って測定
し、該円盤の厚み方向の全光線透過率を算出した。 平行光線透過率:実施例または比較例で得られた、円盤
状成形品を試料とし、JIS K7105に従って測定
し、該円盤の厚み方向の平行光線透過率を算出した。
【0024】〔実施例1〕片面にシリコン系熱硬化型ハ
ードコート層を施した、厚み0.5mmのポリカーボネ
ート樹脂シート(三菱エンジニアリングプラスチックス
株式会社製、商品名ユーピロンシートCFI−1。シー
ト中の樹脂の粘度平均分子量は28000。)2枚を、
いずれもハードコート層が成形品の外表面となるよう
に、直径100mm、厚み4mmの円盤状金型内に装着
し、両シート間に溶融した強化樹脂組成物をサイドゲー
トから射出充填し、積層一体成形を実施した。
【0025】強化樹脂組成物としては、射出用樹脂であ
る粘度平均分子量21000で、屈折率1.585のポ
リカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチッ
クス株式会社製、商品名ユーピロンS−3000)およ
び平均繊維径16μmで、屈折率1.579のガラス繊
維を、一体成形品の全重量に対して30重量%、数平均
分子量10000のポリカプロラクトン(ダイセル化学
工業株式会社製)を一体成形品全重量に対して7重量%
の含有量にて、押出機(田辺プラスチック株式会社製、
商品名VS−40)によりペレット化したものを使用し
た。前記の測定法に従って、成形品の物性を測定した。
その結果および使用した成形材料について、表−1に示
した。
【0026】〔比較例1〕実施例1において、射出成形
用樹脂組成物にポリカプロラクトンを添加しない以外
は、実施例1と全く同様にして、積層一体化成形を実施
し、評価した。表−1に示すように、実施例1のものに
比べ、ヘイズ値が高く、充分な透明性は得られていない
のがわかる。 〔比較例2〕実施例1において、射出成形用樹脂組成物
のガラス繊維添加量を65重量%とした以外は、実施例
1と全く同様にして、樹脂組成物のペレット化を実施し
た。表−1に示すように、ペレットが不能であった。
【0027】〔比較例3〕実施例1において、射出成形
用樹脂組成物のガラス繊維として平均繊維径16μm
で、屈折率1、555のガラス繊維を用いた以外は、実
施例1と全く同様にして、積層一体化成形を実施し、評
価した。表−1に示すように、実施例1のものに比べ、
ヘイズ値が高く、充分な透明性は得られていないのがわ
かる。
【0028】〔比較例4〕実施例1において、ポリカー
ボネート樹脂製シートの装着を行わない以外は、実施例
1と全く同様にして、樹脂組成物を金型に射出充填し、
板状体を評価した。表−1に示すように、実施例1のも
のに比べ、ヘイズ値が高く、充分な透明性は得られてい
ないのがわかる。 〔比較例5〕実施例1において、ポリカーボネート樹脂
製シートの装着を行わず、かつ射出成形用樹脂にガラス
繊維およびポリカプロラクトンを添加しない以外は、実
施例1と全く同様にして、樹脂組成物を金型に射出充填
し、板状体を評価した。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、透明な高剛性樹脂板状
体を、安定した品質で、効率的にかつ経済的に製造する
ことができる。かかる樹脂板状体の表面には、ハードコ
ート層、防曇層、帯電防止層、反射防止層、熱線遮断層
のような機能性層や、種々の意匠性付与層を、余分な行
程を増やすことなく、容易に形成することができる。こ
のようにして得られる樹脂板状体は、高剛性で、透明
性、軽量性、安全性、耐久性、経済性、に優れており、
自動車の窓ガラスなどや、医療、保安、建材、家庭用品
などの多くの用途に適用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の透明な高剛性樹脂板状体成形品を示す
概念的断面図。
【符号の説明】
1、1’ 透明な熱可塑性樹脂フィルムまたはシート 2 強化樹脂組成物の層 3、3’ 機能性層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 3/40 KJS C08K 3/40 KJS KKH KKH C08L 67/04 LPE C08L 67/04 LPE 69/00 LPR 69/00 LPR // B29D 11/00 7726−4F B29D 11/00 (C08L 69/00 67:04) B29K 67:00 69:00 309:08 B29L 9:00 11:00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金型内に装着した、2枚の透明な熱可塑
    性樹脂フィルムまたはシート間に、芳香族ポリカーボネ
    ート樹脂、該芳香族ポリカーボネート樹脂との屈折率の
    差が0.015以下であるガラスフィラー、およびポリ
    カプロラクトンを含む強化樹脂組成物であって、該ガラ
    スフィラーの量が板状体成形品の1〜60重量%であり
    該ポリカプロラクトンの量が板状体成形品の1〜60重
    量%となるように配合された強化樹脂組成物を溶融射出
    充填することにより、該フィルムまたはシートと積層一
    体化されてなる透明な高剛性樹脂板状体。
  2. 【請求項2】上記フィルムまたはシートは、その片面に
    ハードコート、防曇、帯電防止、反射防止及び熱線遮断
    からなる群から選択された少なくとも一つの機能を有す
    る機能性層が設けられ、かつ該層が成形品の外表面を構
    成することを特徴とする請求項1記載の透明な高剛性樹
    脂板状体。
  3. 【請求項3】上記フィルムまたはシートを構成する熱可
    塑性樹脂が、芳香族ポリカーボネート樹脂またはその組
    成物であることを特徴とする請求項1または2に記載の
    透明な高剛性樹脂板状体。
  4. 【請求項4】(1)片面にハードコート、防曇、帯電防
    止、反射防止および熱線遮断からなる群から選択された
    少なくとも一つの機能を有する機能性層を設けた、透明
    な熱可塑性樹脂フィルムまたはシートから、成形品の表
    面形状と同一の形状を有する、2枚の打抜片を作製する
    工程、 (2)該2枚の打抜片を、その機能性層が金型と接する
    ように、射出成形用金型内に装着する工程、 (3)該金型を閉じ、芳香族ポリカーボネート樹脂、該
    芳香族ポリカーボネート樹脂との屈折率の差が0.01
    5以下であるガラスフィラーおよびポリカプロラクトン
    を含む強化樹脂組成物であって、該ガラスフィラーの量
    が板状体成形品の1〜60重量%であり該ポリカプロラ
    クトンの量が板状体成形品の1〜60重量%となるよう
    に配合された強化樹脂組成物を、溶融射出充填すること
    により、該熱可塑性樹脂フィルムまたはシートと積層一
    体化する工程、および (4)該金型を開き、成形品を取り出す工程を包含する
    ことを特徴とする透明な高剛性樹脂板状体の製造方法。
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