JPH09164452A - 双ドラム式連続鋳造機における潤滑方法及び装置 - Google Patents
双ドラム式連続鋳造機における潤滑方法及び装置Info
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- JPH09164452A JPH09164452A JP32582995A JP32582995A JPH09164452A JP H09164452 A JPH09164452 A JP H09164452A JP 32582995 A JP32582995 A JP 32582995A JP 32582995 A JP32582995 A JP 32582995A JP H09164452 A JPH09164452 A JP H09164452A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 薄帯鋳片を連続鋳造する双ドラム式連続鋳造
において、冷却ドラム端面とサイド堰との摺動面に、潤
滑剤を効率よく供給し、流体潤滑を達成することにより
摺動面の摩耗を防止する。 【解決手段】 双ドラム式連続鋳造機による薄帯鋳片の
鋳造において、タンク6の粉体潤滑剤fを気送配管12
を通して粉体ノズル14から前記冷却ドラムとサイド堰
との摺動面の間隙部に噴射し、かつ摺動面の熱によって
溶融させて潤滑に供する。このとき、前記冷却ドラムと
サイド堰との摺動接触によってサイド堰2が受ける荷重
をロードセル15によって検出し、検出した荷重に応じ
て粉体切出し弁7を制御して粉体ノズル14への粉体潤
滑剤の気送量を調整する。
において、冷却ドラム端面とサイド堰との摺動面に、潤
滑剤を効率よく供給し、流体潤滑を達成することにより
摺動面の摩耗を防止する。 【解決手段】 双ドラム式連続鋳造機による薄帯鋳片の
鋳造において、タンク6の粉体潤滑剤fを気送配管12
を通して粉体ノズル14から前記冷却ドラムとサイド堰
との摺動面の間隙部に噴射し、かつ摺動面の熱によって
溶融させて潤滑に供する。このとき、前記冷却ドラムと
サイド堰との摺動接触によってサイド堰2が受ける荷重
をロードセル15によって検出し、検出した荷重に応じ
て粉体切出し弁7を制御して粉体ノズル14への粉体潤
滑剤の気送量を調整する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄帯鋳片を連続鋳
造する双ドラム式連続鋳造に関し、特に冷却ドラム端面
とサイド堰との摺動面に潤滑剤を供給する方法および装
置に関する。
造する双ドラム式連続鋳造に関し、特に冷却ドラム端面
とサイド堰との摺動面に潤滑剤を供給する方法および装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】図1に示すように、双ドラム式連続鋳造
機は、互いに反対方向へ回転する一対の冷却ドラム1,
1を互いに平行になるように対向設置するとともに、ド
ラム端面1a,1aに一対のサイド堰2,2を押し当て
て、ドラム周面1b,1bの上部とサイド堰2,2とに
よって湯溜まり部3を形成し、湯溜まり部3に供給した
溶鋼等の金属溶湯rをドラム周面1b,1bで冷却凝固
しながら板厚数mm程度の薄帯鋳片sを連続鋳造すること
ができる。
機は、互いに反対方向へ回転する一対の冷却ドラム1,
1を互いに平行になるように対向設置するとともに、ド
ラム端面1a,1aに一対のサイド堰2,2を押し当て
て、ドラム周面1b,1bの上部とサイド堰2,2とに
よって湯溜まり部3を形成し、湯溜まり部3に供給した
溶鋼等の金属溶湯rをドラム周面1b,1bで冷却凝固
しながら板厚数mm程度の薄帯鋳片sを連続鋳造すること
ができる。
【0003】前記のように、ドラム端面1aとサイド堰
2とは摺動接触するため、摺動面が摩耗する。この摩耗
によって冷却ドラム1およびサイド堰2の寿命が短くな
り、製造コスト高を招く。
2とは摺動接触するため、摺動面が摩耗する。この摩耗
によって冷却ドラム1およびサイド堰2の寿命が短くな
り、製造コスト高を招く。
【0004】特にドラム周面1bは、鋳造中において高
温の溶湯と接触するため熱膨張して太鼓状に膨れる。そ
の結果、図3に示すように、ドラム端面1aとサイド堰
2との間で楔状の間隙19が生じ、最エッジ部1cはサ
イド堰2に向かって突出した形状になる。その結果、最
エッジ部1cに摺動面圧力が集中することにより、該最
エッジ部1c周辺の摺動面が急速に摩耗する。
温の溶湯と接触するため熱膨張して太鼓状に膨れる。そ
の結果、図3に示すように、ドラム端面1aとサイド堰
2との間で楔状の間隙19が生じ、最エッジ部1cはサ
イド堰2に向かって突出した形状になる。その結果、最
エッジ部1cに摺動面圧力が集中することにより、該最
エッジ部1c周辺の摺動面が急速に摩耗する。
【0005】また、ドラム周面1bに生成した凝固シェ
ルg−1とサイド堰内面に生成した凝固シェルg−2と
が連結すると、凝固シェルg−1とg−2とは、その速
度差から引き合うため、一方あるいは双方の凝固シェル
が剥離し鋳片に噛込んで鋳片品質を損なうという問題が
ある。
ルg−1とサイド堰内面に生成した凝固シェルg−2と
が連結すると、凝固シェルg−1とg−2とは、その速
度差から引き合うため、一方あるいは双方の凝固シェル
が剥離し鋳片に噛込んで鋳片品質を損なうという問題が
ある。
【0006】これを防止するために、サイド堰2を冷却
ドラムの回転軌道と交差する矢印(A)及び(B)の方
向に振動させることにより、凝固シェル同士を切離して
いる。しかし、この振動によりサイド堰2はドラム端面
1aの最エッジ部1cにより掻き取られることになり、
更に摩耗が増大する。
ドラムの回転軌道と交差する矢印(A)及び(B)の方
向に振動させることにより、凝固シェル同士を切離して
いる。しかし、この振動によりサイド堰2はドラム端面
1aの最エッジ部1cにより掻き取られることになり、
更に摩耗が増大する。
【0007】サイド堰2の摩耗増大に伴って、摺動軌道
面に深い溝が形成された状態でサイド堰2を振動させる
と、深い溝と最エッジ部1cとの間に振幅に相当する隙
間が生じるため、そこに溶鋼が差し込んで凝固シェルを
生成する。その結果、サイド堰2は凝固シェルを介して
最エッジ部1cに拘束された状態で振動しようとするた
め、サイド堰2の摺動面が破壊されシール不良となって
溶鋼が洩れ出し、鋳造不能に至る場合がある。
面に深い溝が形成された状態でサイド堰2を振動させる
と、深い溝と最エッジ部1cとの間に振幅に相当する隙
間が生じるため、そこに溶鋼が差し込んで凝固シェルを
生成する。その結果、サイド堰2は凝固シェルを介して
最エッジ部1cに拘束された状態で振動しようとするた
め、サイド堰2の摺動面が破壊されシール不良となって
溶鋼が洩れ出し、鋳造不能に至る場合がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】冷却ドラムとサイド堰
との摺動面の摩耗を防止するために、冷却ドラム端面の
摺動面に、BNブロックや黒鉛ブロック等の固形潤滑剤
を押当てたり、BN粉を分散させた液状潤滑剤を噴霧す
る方法が、例えば特開昭63−248547号公報によ
って知られている。しかし、固形潤滑剤を押当てる方法
では、冷却ドラム端面に付着した潤滑剤がサイド堰に摺
動接触する際に掻き取られたり、サイド堰の振動により
振るい落とされるため、十分な潤滑作用が得られない。
との摺動面の摩耗を防止するために、冷却ドラム端面の
摺動面に、BNブロックや黒鉛ブロック等の固形潤滑剤
を押当てたり、BN粉を分散させた液状潤滑剤を噴霧す
る方法が、例えば特開昭63−248547号公報によ
って知られている。しかし、固形潤滑剤を押当てる方法
では、冷却ドラム端面に付着した潤滑剤がサイド堰に摺
動接触する際に掻き取られたり、サイド堰の振動により
振るい落とされるため、十分な潤滑作用が得られない。
【0009】また、液状潤滑剤を噴霧する方法は、ノズ
ル詰まりを生じ易い。また、液状潤滑剤はドラム端面と
サイド堰間で気化するため、湯溜まり部3へのガスバブ
リング現象が生じたり、気化による抜熱によりサイド堰
内面に生成する凝固シェルの厚みが増大して鋳片品質を
損なう。さらに液状潤滑剤は、使用後に配管及びノズル
内に残留するため、その除去が面倒である。
ル詰まりを生じ易い。また、液状潤滑剤はドラム端面と
サイド堰間で気化するため、湯溜まり部3へのガスバブ
リング現象が生じたり、気化による抜熱によりサイド堰
内面に生成する凝固シェルの厚みが増大して鋳片品質を
損なう。さらに液状潤滑剤は、使用後に配管及びノズル
内に残留するため、その除去が面倒である。
【0010】そこで本発明は、薄帯鋳片を連続鋳造する
双ドラム式連続鋳造において、冷却ドラム端面とサイド
堰との摺動面に、前記問題を生じることなく、必要十分
な量の潤滑剤を効率よく供給することを課題とする。
双ドラム式連続鋳造において、冷却ドラム端面とサイド
堰との摺動面に、前記問題を生じることなく、必要十分
な量の潤滑剤を効率よく供給することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明の双ドラム式連続鋳造機における潤滑方法は、互いに
反対方向へ回転する一対の冷却ドラムと、該冷却ドラム
の両端面に摺動接触する一対のサイド堰とで形成された
湯溜まり部に溶湯を供給しながら薄帯鋳片を連続鋳造す
る方法において、前記一対の冷却ドラムとサイド堰との
摺動面に粉体潤滑剤を供給して溶融させるとともに、前
記冷却ドラムとサイド堰との摺動接触によってサイド堰
が受ける荷重を検出し、該荷重に応じて前記粉体潤滑剤
の供給量を制御することを特徴とする。
明の双ドラム式連続鋳造機における潤滑方法は、互いに
反対方向へ回転する一対の冷却ドラムと、該冷却ドラム
の両端面に摺動接触する一対のサイド堰とで形成された
湯溜まり部に溶湯を供給しながら薄帯鋳片を連続鋳造す
る方法において、前記一対の冷却ドラムとサイド堰との
摺動面に粉体潤滑剤を供給して溶融させるとともに、前
記冷却ドラムとサイド堰との摺動接触によってサイド堰
が受ける荷重を検出し、該荷重に応じて前記粉体潤滑剤
の供給量を制御することを特徴とする。
【0012】また潤滑装置は、双ドラム式連続鋳造機に
おいて、粉体切出し気送装置と、該粉体切出し気送装置
に連結された気送配管と、該気送配管に連結されかつ前
記一対の冷却ドラムとサイド堰との摺動面に指向した粉
体ノズルと、前記サイド堰の支持軸に設けられたロード
セルと、該ロードセルの信号に応じて前記粉体切出し気
送装置の粉体切出し弁を制御する制御装置とが設けられ
ていることを特徴とする。
おいて、粉体切出し気送装置と、該粉体切出し気送装置
に連結された気送配管と、該気送配管に連結されかつ前
記一対の冷却ドラムとサイド堰との摺動面に指向した粉
体ノズルと、前記サイド堰の支持軸に設けられたロード
セルと、該ロードセルの信号に応じて前記粉体切出し気
送装置の粉体切出し弁を制御する制御装置とが設けられ
ていることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】図2は、本発明を実施するための
双ドラム式連続鋳造機の側断面図を示し、図3は図2に
おけるX−X線方向の部分平面図を示しており、図1と
同じ符号は、名称及び作用ともに同じであるため、その
説明を省略する。
双ドラム式連続鋳造機の側断面図を示し、図3は図2に
おけるX−X線方向の部分平面図を示しており、図1と
同じ符号は、名称及び作用ともに同じであるため、その
説明を省略する。
【0014】ドラム端面1a,1aには、例えばタング
ステンカーバイドが被覆されており、サイド堰2のドラ
ム端面1a,1aとの摺動面には、例えばファインセラ
ミックス等の耐火材プレートが張付けられており、他の
部分にも耐火物が施工されている。
ステンカーバイドが被覆されており、サイド堰2のドラ
ム端面1a,1aとの摺動面には、例えばファインセラ
ミックス等の耐火材プレートが張付けられており、他の
部分にも耐火物が施工されている。
【0015】粉体切出し気送装置5,5は、粉体潤滑剤
fを収容するタンク6、粉体切出し弁7及び粉体気送装
置8を主要構成部材としている。タンク6には、必要に
応じて棚9が設けられており、タンク内に収容された粉
体潤滑剤fの棚吊り現象が防止されている。タンク6の
下端には、間欠的に開閉して粉体潤滑剤fを定量切り出
しするための粉体切出し弁7が設けられており、粉体切
出し弁7の開閉タイミングによってタンク6内の粉体潤
滑剤fを必要量だけ切り出すことができる。
fを収容するタンク6、粉体切出し弁7及び粉体気送装
置8を主要構成部材としている。タンク6には、必要に
応じて棚9が設けられており、タンク内に収容された粉
体潤滑剤fの棚吊り現象が防止されている。タンク6の
下端には、間欠的に開閉して粉体潤滑剤fを定量切り出
しするための粉体切出し弁7が設けられており、粉体切
出し弁7の開閉タイミングによってタンク6内の粉体潤
滑剤fを必要量だけ切り出すことができる。
【0016】粉体切出し弁7の下端には、粉体気送装置
8が連結されており、粉体気送装置8には気送配管12
が連結されている。粉体気送装置8には、必要に応じて
円錐状の粉体分散部材10が設けられており、粉体分散
部材10により粉体潤滑剤fを気送し易いように分散排
出することができる。また、粉体気送装置8には、圧縮
空気噴出管11が連結されており、粉体分散部材10か
ら分散排出された粉体潤滑剤fは圧縮空気噴出管11か
ら噴出する圧縮空気により気送配管12に気送される。
8が連結されており、粉体気送装置8には気送配管12
が連結されている。粉体気送装置8には、必要に応じて
円錐状の粉体分散部材10が設けられており、粉体分散
部材10により粉体潤滑剤fを気送し易いように分散排
出することができる。また、粉体気送装置8には、圧縮
空気噴出管11が連結されており、粉体分散部材10か
ら分散排出された粉体潤滑剤fは圧縮空気噴出管11か
ら噴出する圧縮空気により気送配管12に気送される。
【0017】気送配管12の途中には、必要に応じてイ
ンジェクターノズル13が連結されており、気送途中の
粉体潤滑剤fを追送することができる。気送配管12の
先端には、粉体ノズル14が連結されており、粉体ノズ
ル14は、図3に示すドラム端面1aとサイド堰2との
間の間隙部19に向けられている。
ンジェクターノズル13が連結されており、気送途中の
粉体潤滑剤fを追送することができる。気送配管12の
先端には、粉体ノズル14が連結されており、粉体ノズ
ル14は、図3に示すドラム端面1aとサイド堰2との
間の間隙部19に向けられている。
【0018】サイド堰2は、支持軸16により支持され
ると共に、押付け装置(図示しない)によりドラム端面
1aに押付けられており、矢印方向に回転するドラム端
面1aとの摺動接触による摩擦抵抗により荷重を受け
る。この荷重が大きいほど、摩擦抵抗が大きいことにな
り、ドラム端面1aとサイド堰2との摺動面18が摩耗
する。
ると共に、押付け装置(図示しない)によりドラム端面
1aに押付けられており、矢印方向に回転するドラム端
面1aとの摺動接触による摩擦抵抗により荷重を受け
る。この荷重が大きいほど、摩擦抵抗が大きいことにな
り、ドラム端面1aとサイド堰2との摺動面18が摩耗
する。
【0019】15は、前記荷重を検出するためのロード
セルであり、サイド堰の支持軸16の左右両側及び下側
に設けられており、前記摺動接触によってサイド堰2が
受ける前記荷重を検出することができる。ロードセル1
5によって検出された荷重信号は、制御装置17に取込
まれ、制御装置17は荷重に応じて粉体切出し気送装置
5の粉体切出し弁7を制御する。
セルであり、サイド堰の支持軸16の左右両側及び下側
に設けられており、前記摺動接触によってサイド堰2が
受ける前記荷重を検出することができる。ロードセル1
5によって検出された荷重信号は、制御装置17に取込
まれ、制御装置17は荷重に応じて粉体切出し気送装置
5の粉体切出し弁7を制御する。
【0020】なお、ロードセル15は支持軸16の左右
両側及び下側の3箇所に設けたが、設置個数は適宜、増
減して設けてもよい。また、粉体切出し気送装置5は各
冷却ドラム端面毎に設けたが、両冷却ドラムの状況に適
した基数に増減可能である。また、粉体ノズル14は気
送配管12から分岐させて冷却ドラム端面毎に複数個を
設けてもよい。
両側及び下側の3箇所に設けたが、設置個数は適宜、増
減して設けてもよい。また、粉体切出し気送装置5は各
冷却ドラム端面毎に設けたが、両冷却ドラムの状況に適
した基数に増減可能である。また、粉体ノズル14は気
送配管12から分岐させて冷却ドラム端面毎に複数個を
設けてもよい。
【0021】次に図2及び図3に示した装置における作
動について説明する。湯溜まり部に供給された容湯は矢
印の方向へ回転するドラム周面1b,1bで冷却凝固し
て凝固シェルgを生成し、凝固シェルは冷却ドラム1,
1の最接近点4で圧着されて薄帯鋳片sとなる。
動について説明する。湯溜まり部に供給された容湯は矢
印の方向へ回転するドラム周面1b,1bで冷却凝固し
て凝固シェルgを生成し、凝固シェルは冷却ドラム1,
1の最接近点4で圧着されて薄帯鋳片sとなる。
【0022】粉体切出し気送装置5のタンク6には、粉
状の硝子や硝酸塩類(例えば硝酸ナトリウム)等の粉体
潤滑剤fが収容されており、粉体潤滑剤fは使用温度に
おいて300〜800℃における粘度が600〜100
0ポアズ、粒度は100〜200メッシュ程度である。
タンク6に収容された粉体潤滑剤fは棚9に支持されて
棚吊り現象が防止されながら、間欠的に開閉する粉体切
出し弁7から円錐状の粉体分散部材10に落下して円周
方向に分散されて落下する。
状の硝子や硝酸塩類(例えば硝酸ナトリウム)等の粉体
潤滑剤fが収容されており、粉体潤滑剤fは使用温度に
おいて300〜800℃における粘度が600〜100
0ポアズ、粒度は100〜200メッシュ程度である。
タンク6に収容された粉体潤滑剤fは棚9に支持されて
棚吊り現象が防止されながら、間欠的に開閉する粉体切
出し弁7から円錐状の粉体分散部材10に落下して円周
方向に分散されて落下する。
【0023】分散落下した粉体潤滑剤fは、圧縮空気噴
出管11から吹込まれる圧縮空気によって気送配管12
に気送され、気送配管12の途中に設けられたインジェ
クターノズル13によって粉体ノズル14に追送され
る。粉体ノズル14に送られた粉体潤滑剤fは、図3に
示すドラム端面1aとサイド堰2との間の間隙部19に
噴射され摺動面18に付着する。
出管11から吹込まれる圧縮空気によって気送配管12
に気送され、気送配管12の途中に設けられたインジェ
クターノズル13によって粉体ノズル14に追送され
る。粉体ノズル14に送られた粉体潤滑剤fは、図3に
示すドラム端面1aとサイド堰2との間の間隙部19に
噴射され摺動面18に付着する。
【0024】摺動面18の温度は800℃程度であるた
め、付着した粉体潤滑剤fは速やかに溶融して間隙部1
9に充満し、摺動面18を潤して十分な潤滑作用をす
る。さらにサイド堰2を振動させる場合は、サイド堰2
が矢印B方向に振動する過程では、サイド堰2が溶融し
た潤滑剤をドラム最エッジ部1c側に引き込む働きをす
ると共に、溶融潤滑剤には楔効果による内圧を発生す
る。そのため、溶融潤滑剤はドラム端面1aとサイド堰
2との間で押し拡げられて流体摩擦の媒体となって摺動
面18の流体潤滑に供される。
め、付着した粉体潤滑剤fは速やかに溶融して間隙部1
9に充満し、摺動面18を潤して十分な潤滑作用をす
る。さらにサイド堰2を振動させる場合は、サイド堰2
が矢印B方向に振動する過程では、サイド堰2が溶融し
た潤滑剤をドラム最エッジ部1c側に引き込む働きをす
ると共に、溶融潤滑剤には楔効果による内圧を発生す
る。そのため、溶融潤滑剤はドラム端面1aとサイド堰
2との間で押し拡げられて流体摩擦の媒体となって摺動
面18の流体潤滑に供される。
【0025】一方、サイド堰2は矢印方向に回転するド
ラム端面1aとの摺動接触による摩擦抵抗に応じた荷重
を受ける。この荷重は、3個のロードセル15によって
検出され制御装置17に取込まれる。制御装置17は、
荷重に応じた制御信号により粉体切出し気送装置5の粉
体切出し弁7を制御する。その結果、図3に示す摺動面
18には、その摩擦抵抗に応じた量の粉体潤滑剤fが供
給されることで適切な潤滑状態を保持して、摺動面18
のシール作用を得ると共に摩耗を防止することができ
る。
ラム端面1aとの摺動接触による摩擦抵抗に応じた荷重
を受ける。この荷重は、3個のロードセル15によって
検出され制御装置17に取込まれる。制御装置17は、
荷重に応じた制御信号により粉体切出し気送装置5の粉
体切出し弁7を制御する。その結果、図3に示す摺動面
18には、その摩擦抵抗に応じた量の粉体潤滑剤fが供
給されることで適切な潤滑状態を保持して、摺動面18
のシール作用を得ると共に摩耗を防止することができ
る。
【0026】
【実施例】図2に示した双ドラム式連続鋳造機を、板厚
2〜6mm、板幅800mmのSUS304ステンレス鋼鋳
片の連続鋳造に用いた。鋳造中において、粉体潤滑剤と
して平均粒度が150メッシュの粉状ガラスを鋳造溶鋼
1ton 当たり20〜30g供給した。その結果、鋳造中
において湯洩れは発生せず鋳片端部の形状は良好であっ
た。また、冷却ドラム及びサイド堰の寿命は、粉体潤滑
剤を供給しない場合と比べて約10倍に延長した。
2〜6mm、板幅800mmのSUS304ステンレス鋼鋳
片の連続鋳造に用いた。鋳造中において、粉体潤滑剤と
して平均粒度が150メッシュの粉状ガラスを鋳造溶鋼
1ton 当たり20〜30g供給した。その結果、鋳造中
において湯洩れは発生せず鋳片端部の形状は良好であっ
た。また、冷却ドラム及びサイド堰の寿命は、粉体潤滑
剤を供給しない場合と比べて約10倍に延長した。
【0027】
【発明の効果】本発明は、双ドラム式連続鋳造機による
薄帯鋳片の鋳造において、冷却ドラムとサイド堰との摺
動面に粉体潤滑剤を粉体ノズルにより噴射し、噴射した
粉体潤滑剤を摺動面の熱により溶融させ摺動面に供給す
るように構成したので、従来の固形潤滑剤を押当てるこ
とにより供給する方法と比べて摺動面のシールに必要十
分な量の潤滑剤を供給することができ、また液状潤滑剤
を供給する方法と比べてノズル詰まりが極めて少ない。
薄帯鋳片の鋳造において、冷却ドラムとサイド堰との摺
動面に粉体潤滑剤を粉体ノズルにより噴射し、噴射した
粉体潤滑剤を摺動面の熱により溶融させ摺動面に供給す
るように構成したので、従来の固形潤滑剤を押当てるこ
とにより供給する方法と比べて摺動面のシールに必要十
分な量の潤滑剤を供給することができ、また液状潤滑剤
を供給する方法と比べてノズル詰まりが極めて少ない。
【0028】その結果、摺動面を確実にシールすると共
に保護することで、摺動面の溶湯洩れによる鋳片端部の
形状不良を防止し、また摺動面の摩耗を防止して冷却ド
ラム及びサイド堰の寿命を延長できる。さらには、配管
やノズルに潤滑剤が残留することが少ないので清掃等の
メンテナスも容易である。
に保護することで、摺動面の溶湯洩れによる鋳片端部の
形状不良を防止し、また摺動面の摩耗を防止して冷却ド
ラム及びサイド堰の寿命を延長できる。さらには、配管
やノズルに潤滑剤が残留することが少ないので清掃等の
メンテナスも容易である。
【図1】双ドラム式連続鋳造機の斜視図である。
【図2】本発明を実施するための双ドラム式連続鋳造機
の側面図である。
の側面図である。
【図3】冷却ドラムとサイド堰との間隙部を示す図2の
X−X線平面図である。
X−X線平面図である。
1…冷却ドラム 1a…ドラム端面 1b…ドラム周面 1c…ドラム最エッジ部 2…サイド堰 3…湯溜まり部 4…ドラム最近接点 5…粉体切出し気送装置 6…タンク 7…粉体切出し弁 8…粉体気送装置 9…棚 10…粉体分散部材 11…圧縮空気噴出管 12…気送配管 13…インジェクターノズル 14…粉体ノズル 15…ロードセル(荷重検出器) 16…サイド堰の支持軸 17…制御装置 18…摺動面 19…楔状の間隙 s…薄帯鋳片 r…金属溶湯 f…粉体潤滑剤
Claims (2)
- 【請求項1】 互いに反対方向へ回転する一対の冷却ド
ラムと、該冷却ドラムの両端面に摺動接触する一対のサ
イド堰とで形成された湯溜まり部に溶湯を供給しながら
薄帯鋳片を連続鋳造する方法において、前記一対の冷却
ドラムとサイド堰との摺動面に粉体潤滑剤を供給して溶
融させるとともに、前記冷却ドラムとサイド堰との摺動
接触によってサイド堰が受ける荷重を検出し、該荷重に
応じて前記粉体潤滑剤の供給量を制御することを特徴と
する双ドラム式連続鋳造機における潤滑方法。 - 【請求項2】 互いに反対方向へ回転する一対の冷却ド
ラムと、該冷却ドラムの両端面に摺動接触する一対のサ
イド堰とで構成された連続鋳造機において、粉体切出し
気送装置と、該粉体切出し気送装置に連結された気送配
管と、該気送配管に連結されかつ前記一対の冷却ドラム
とサイド堰との摺動面に指向した粉体ノズルと、前記サ
イド堰の支持軸に設けたロードセルと、該ロードセルの
信号に応じて前記粉体切出し気送装置の粉体切出し弁を
制御する制御装置が配設されていることを特徴とする双
ドラム式連続鋳造機における潤滑装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32582995A JP3373100B2 (ja) | 1995-12-14 | 1995-12-14 | 双ドラム式連続鋳造機における潤滑方法及び装置 |
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---|---|---|---|
JP32582995A JP3373100B2 (ja) | 1995-12-14 | 1995-12-14 | 双ドラム式連続鋳造機における潤滑方法及び装置 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09164452A true JPH09164452A (ja) | 1997-06-24 |
JP3373100B2 JP3373100B2 (ja) | 2003-02-04 |
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ID=18181077
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JP32582995A Expired - Fee Related JP3373100B2 (ja) | 1995-12-14 | 1995-12-14 | 双ドラム式連続鋳造機における潤滑方法及び装置 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3373100B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103990773A (zh) * | 2014-06-03 | 2014-08-20 | 攀钢集团攀枝花钢钒有限公司 | 控制连铸机的干油润滑的方法 |
-
1995
- 1995-12-14 JP JP32582995A patent/JP3373100B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN103990773A (zh) * | 2014-06-03 | 2014-08-20 | 攀钢集团攀枝花钢钒有限公司 | 控制连铸机的干油润滑的方法 |
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