JPH09164331A - 2ビームトラッピング方法及び装置 - Google Patents

2ビームトラッピング方法及び装置

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JPH09164331A
JPH09164331A JP32895795A JP32895795A JPH09164331A JP H09164331 A JPH09164331 A JP H09164331A JP 32895795 A JP32895795 A JP 32895795A JP 32895795 A JP32895795 A JP 32895795A JP H09164331 A JPH09164331 A JP H09164331A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2ビームトラッピング装置において、レーザ
光源に大きな出力を要さず、装置構造が単純で、しかも
重量の異なる微粒子を2つのレーザビームで各々独立し
て効率よく捕捉できるようにする。 【解決手段】 レーザ発振器1から出射したレーザビー
ムを偏波面保存ファイバ4で伝送してλ/2波長板6に
導き、第1の偏光ビームスプリッタ7によりS偏光ビー
ムとP偏光ビームに2分岐する。λ/2波長板6の回転
によりS偏光成分とP偏光成分の光量分割比が変えられ
る。分割ビームは2軸あおり機能をもつ偏向ミラー8、
9により偏向され、第2の偏光ビームスプリッタ10に
より同一光路にもどされる。戻された2本のビームは1
組の瞳転送レンズ11、12により対物レンズ14の瞳
位置25に集光されるので、大きな角度でビーム19、
20を偏向させても顕微鏡17の対物レンズ14に入射
させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレーザトラッピング
装置に係り、特に複数の光ビームを用いて各々独立して
微粒子を捕捉する2ビームトラッピング方法及び装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】顕微鏡対物レンズ等で集光したレーザビ
ームを微粒子に照射すると光の放射圧によって微粒子を
レーザビームのスポット付近で捕まえることができる。
この現象は1986年にBell研究所のAshkin
によって発見されたもので、レーザトラッピング法と呼
ばれており、細胞操作や細胞融合などの応用研究が活発
に行なわれている。このレーザトラッピング法では、1
本のレーザビームで1個の微粒子を捕捉することがで
き、複数本のレーザビームを使うと複数の微粒子を各々
独立に捕捉することができる。
【0003】ここで対象とするレーザトラッピング方法
は、2本のレーザビームを使う2ビームトラッピング方
法である。2本のレーザビームを使用する場合、従来は
ハーフミラーにより1本のビームを分岐し、分岐された
それぞれのレーザビームを偏向ミラーにより偏向した
後、再びハーフミラーにより同一光路にもどし、捕捉状
況を観察する顕微鏡に導入していた。その構成を図5に
より説明する。
【0004】レーザビーム45は、ハーフミラー41に
より2本のビーム46、47に分岐され、それらのレー
ザビーム46、47は偏向ミラー42、43によりそれ
ぞれ偏向され、再びハーフミラー44により同一光路に
戻されるが、その時、分岐された一方のレーザビーム4
6はハーフミラー44によりビーム48、49に分岐、
他方のレーザビーム47もレーザビーム50、51に分
岐される。これら分岐されたレーザビームのうち、顕微
鏡に導かれ、レーザトラッピングに使用されるのは、一
方のレーザビーム48、50のみであり、他方のレーザ
ビーム49、51は使用することができなかった。
【0005】また、前述した偏向ミラー42、43は、
レーザトラッピングにおいてトラップ(捕捉)した微粒
子を顕微鏡視野内で移動させるときに使用するものであ
るが、視野内で自由に移動させるためには、1本のビー
ムに対して2軸(X軸、Y軸)の移動手段が必要にな
る。従来よく用いられていた方法にガルバノミラーによ
る方法があるが、1軸に取り付けられるガルバノミラー
の構造上、2軸の機能を1枚のミラーにもたせることは
できないので、2枚のガルバノミラーを使用していた。
その例を図6によって説明する。
【0006】ガルバノミラー52によりレーザビーム4
0はX軸方向に偏向され、そのレーザビーム40は、1
組の瞳転送レンズ53、54によりガルバノミラー55
の回転中心(ミラー中心)に戻される。次にガルバノミ
ラー55によりY軸方向に偏光され、再びもう1組の瞳
転送レンズ56、57により対物レンズ59の瞳位置5
8に集められている。この方法は、1本のレーザビーム
に対して2組の瞳転送レンズを必要とするため、2ビー
ムトラッピング装置を構成するには4組の瞳転送レンズ
を必要とする他、レーザビームの分岐合成系等、複雑に
なる。
【0007】なお、図6に説明した構成からガルバノミ
ラー52とガルバノミラー55の間にある1組の瞳転送
レンズ53、54を省略した構成もある。これを図7に
示す。この構成のものは、2ビームを構成するときもあ
まり複雑にならずにすむが、瞳転送レンズ56、57に
よって対物レンズ59の瞳位置58と共役となるのはガ
ルバノミラー52とガルバノミラー55の中間点60に
なる。ところが、実際にレーザビームが偏向されるのは
ガルバノミラー52とガルバノミラー55のミラー面な
ので、レーザビームが大きく偏向されると、瞳位置58
に集らず対物レンズ59に入射できない部分が生じる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のビーム
トラッピング装置には、次のような問題点があった。
【0009】(1) 1本のレーザビームから2本のビーム
を得るために、ハーフミラーを使用しているため、半分
以上の光量は使用できず、その分大きな出力のレーザ光
源が必要になる。
【0010】(2) 相互に重量の異なる微粒子を捕捉でき
ない。例えば生物工学等では、重量の異なる微粒子を捕
捉して操作したいという要請があるが、ハーフミラーに
よって分岐された2本のビームは光量分割比が一定で変
えられないため、重量の異なる微粒子を捕捉することが
できない。なお、従来、レーザビームをλ/4波長板を
通して偏光ビームスプリッタに入射させているものがあ
るが(特開平4−354532号公報)、λ/4波長板
を使用するとレーザビームは円偏向になるため、偏光ビ
ームスプリッタで分岐される光量が等分になってしま
い、分割比は変えられない。
【0011】(3) 1本のレーザビームに対してX軸、Y
軸の移動を行う2枚のガルバノミラーを使用するため、
2ビームトラッピング装置を構成すると、装置が複雑に
なったり、移動量の調整が難しくなって2ビームを顕微
鏡視野内で移動させると光量が低下することにより、微
粒子を捕捉できなくなる。
【0012】本発明の目的は、上述した従来技術の問題
点を解消して、相互に重量の異なる微粒子を各々独立し
て捕捉できる2ビームトラッピング方法を提供すること
にある。
【0013】また、本発明の他の目的は、レーザ光源に
大きな出力を要さず、相互に重量の異なる微粒子を各々
独立して捕捉できる2ビームトラッピング装置を提供す
ることにある。
【0014】また本発明の他の目的は、装置が単純で、
対物レンズなどの光学系にレーザビームを効率よく導い
て複数の微粒子を同時捕捉できる2ビームトラッピング
装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明は次のように構成したものである。
【0016】第1の発明は、複数の光ビームを相互に異
なる微粒子に照射し、これらの微粒子を各々独立して捕
捉する2ビームトラッピング方法において、1本の光ビ
ームを各微粒子を各々独立して捕捉するために各微粒子
の重量に応じた光量比に2分割して、2分割した光ビー
ムをさらに合成して前記微粒子に照射することにより、
相互に異なる重量をもつ微粒子を各々独立して捕捉でき
るようにしたものである。なお、光量比を等しくした場
合には、同一重量をもつ微粒子を各々独立して捕捉する
ことができる。
【0017】第2の発明は、2つの光ビームを微粒子に
照射し、各光ビームで各々独立に微粒子を捕捉する2ビ
ームトラッピング装置において、図2に示すように、光
源、例えばレーザ発振器1からの光ビーム15を2分岐
するための第1の偏光ビームスプリッタ7と、分岐され
たそれぞれの光ビーム19、20を偏向させるための2
枚の偏向ミラー8、9と、偏向された光ビームを再び合
成するための第2の偏光ビームスプリッタ10と、合成
された光ビームを微粒子に照射して微粒子を捕捉するた
めの光学系16と、光軸を回転させることにより第1の
偏光ビームスプリッタ7に入射される光ビーム15の偏
向方向を変えて、第1の偏光ビームスプリッタ7で分岐
される光ビームの光量分割比を調整するλ/2波長板6
とを備えたものである。
【0018】光ビーム15は、まず第1の偏光ビームス
プリッタ7により反射側のS偏光ビーム19と透過側の
P偏光ビーム20に2分岐される。偏向ミラー8、9に
よりそれぞれのビームは偏向されるが、その時、偏光状
態は保存されるので、第2の偏光ビームスプリッタ10
によりS偏光ビーム19は全光量反射、P偏光ビーム2
0は全光量透過し、2本のビームを効率よく同一光路に
戻すことが可能になる。λ/2波長板6を光軸を中心に
回転させると、第1の偏光ビームスプリッタ7に入射さ
れる光ビーム15の偏光方向が変わるので、偏光ビーム
スプリッタ7におけるS偏光成分とP偏光成分の分割比
が変わり、分割比に応じた重量をもつ微粒子を各々独立
に捕捉することが可能になる。
【0019】第3の発明は、第2の発明において、前記
2枚の偏向ミラーを、図3に示すように、1本の光ビー
ムに対してX軸及びY軸方向の偏向が可能な2軸あおり
機能をそれぞれ持っている偏向ミラー8、9から構成
し、第2の偏光ビームスプリッタ10と前記光学系、例
えば対物レンズ14との間に、前記2枚の偏向ミラー
8、9の2軸あおり機能によりX軸及びY軸方向に偏向
されて第2の偏光ビームスプリッタ10により合成され
た光ビームを、対物レンズ14の瞳位置25に集光させ
る瞳転送光学系、例えば瞳転送レンズ11、12を備え
たものである。ここに2軸あおり機能とは、1枚のミラ
ーで1本の光ビームをX軸方向にも、Y軸方向にも偏向
させることができる機能をいう。
【0020】2枚の偏向ミラーを、1本の光ビームに対
してX軸及びY軸方向の偏向が可能な2軸あおり機能を
それぞれ持っている偏向ミラー8、9から構成したの
で、1枚の偏向ミラーで光ビームをX軸方向と、Y軸方
向に偏向することができ、1本の光ビームに対して1つ
の瞳転送レンズ11、12で済むため、2ビームトラッ
ピング装置を構成する場合、共通の瞳転送レンズ11、
12で足り、光ビームの分岐合成系等、構成が単純にな
る。
【0021】また、瞳転送レンズ11、12を使用する
ことにより偏向ミラー8により角度θ1 だけ傾いた光ビ
ーム21と偏向ミラー9により角度θ2 だけ傾いた光ビ
ーム22は対物レンズ14の瞳位置25に通すことがで
きるため、顕微鏡視野内で移動させても光量の低下がな
く、効率のよい光トラッピングが可能になる。
【0022】第4の発明は、第2及び第3の発明におい
て、光源から第1の偏光ビームスプリッタに入射させる
光ビームを偏波面保存ファイバ4により伝送するように
したものである。
【0023】偏光ビームスプリッタ7、10を使用した
2ビームトラッピング装置においては、偏波面を保存し
た状態で偏光ビームスプリッタ7に光ビームを導く必要
があるが、偏波面保存ファイバ4を用いて、偏波面を保
存した状態で偏光ビームスプリッタ7に光ビームを導く
ことができるようにしたので、光源系をλ/2波長板
6、偏光ビームスプリッタ7を含めた後段の光学部品か
ら構成される装置本体から分離することができ、装置の
取り回しが容易になる。
【0024】なお、本発明において、相互に異なる微粒
子には微粒子群も含まれ、1ビームで複数の微粒子をま
とめて捕捉する場合も含まれる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図
1、図3を用いて説明する。
【0026】光源としてのレーザ発振器1より出射され
る直線偏光のかかったレーザビームは、λ/2波長板2
により偏光の向きが決められ無収差集光レンズ3により
ほぼ回折限界まで絞られる。その集光位置に偏波面保存
ファイバ4の入射側端面を正確に位置決めすることによ
りレーザビームをファイバ4内へ導入することができ
る。その時、レーザビームの偏光方向と偏波面保存ファ
イバ4の偏光軸とを合せる必要があるが、λ/2波長板
2を光軸を中心に回転させることによりレーザビームの
偏向方向は容易に調整が可能である。偏波面保存ファイ
バ4のコア径はほぼ回折限界に等しいので、出射される
レーザビームは理想的な点光源とみなすことができる。
【0027】偏波面保存ファイバ4から出射されたレー
ザビームは無収差レンズ5によりコリメートされ、λ/
2波長板6を通り第1の偏光ビームスプリッタ7により
S偏光ビームとP偏光ビームに2分岐される。λ/2波
長板6は入射される直線偏光ビームの偏向方向を変える
(回転させる)機能を有し、入射する直線偏光ビームの
偏光方向とλ/2波長板の結晶光軸方向のなす角をθと
すると、出射する直線偏光ビームの偏向方向は入射直線
偏光ビームに対して2θとなる。このλ/2波長板6で
偏向方向を変えることにより第1の偏光ビームスプリッ
タ7におけるS偏光成分とP偏光成分の光量分割比を変
えることができる。光量分割比を変えることにより、相
互に異なる重さの微粒子を各々独立して捕捉することが
できるようになる。
【0028】それぞれ分割されたビームはピエゾによる
2軸あおり機能を1枚のミラーにもたせた偏向ミラー
8、9により偏向され、第2の偏光ビームスプリッタ1
0により同一光路にもどされる。図3に示すように、2
本のレーザビームは偏向ミラー8、9により、それぞれ
角度θ1 、θ2 だけ傾いているため、ミラーからfの距
離では光軸からftanθの距離まで離れる。瞳転送レ
ンズ11により2本のレーザビームは光軸と平行にな
り、瞳転送レンズ12により顕微鏡17の対物レンズ1
4の瞳に向って集められる。瞳転送レンズ12と対物レ
ンズ14との間に介設したダイクロックミラー13は市
販の顕微鏡17の光路に導入されるために使用される。
【0029】瞳転送レンズ11、12の焦点距離を
1 、f2 とすると、偏向ミラー8、9からf1 の距離
に瞳転送レンズ11、さらにf1 +f2 の距離に瞳転送
レンズ12、さらにf2 の距離に対物レンズ14の瞳位
置25になるように配置される。この配置により偏向ミ
ラー8のビーム反射位置23と偏向ミラー9のビーム反
射位置24は対物レンズ14の瞳位置25と光学的に共
役の関係になる。このことにより偏向ミラー8、9を大
きな角度で振らしてビーム19、20を偏向させても、
瞳位置25に集めることができ、対物レンズ14に入射
させることができる。
【0030】ところで、重量が互いに異なる微粒子を2
ビームで各々独立して捕捉する場合、例えば重い方の微
粒子を捕捉するために光量を合せたレーザビームと同一
光量のビームで軽い方の微粒子を捕捉しようとすると、
放射圧が大きくなりすぎて軽い方の微粒子は飛び散って
しまい、捕捉することができなくなる。逆に軽い方の微
粒子を捕捉するために光量を合せたレーザビームと同一
光量のビームで重い方の微粒子を捕捉しようとすると、
放射圧が小さいため、重い方の微粒子を捕捉することが
できない。この点で、本実施の形態では、λ/2波長板
6を回転させることにより、第1の偏光ビームスプリッ
タ7で分割される光量分割比を変えて微粒子の重さに合
せたビームを出すことができるようにしたので、相互に
重さが異なっていても、それらの微粒子を確実に捕捉す
ることができる。
【0031】また、無収差レンズ5より後段の偏光ビー
ムスプリッタを含む光学部品で装置本体が構成される
が、この偏光を利用した装置本体に対して、レーザ発振
器1を偏波面保存ファイバ4を使って接続するようにし
たので、装置本体からレーザ発振器1を分離することが
可能となり、装置の取り回しが容易になる。
【0032】図4は、上述したピエゾによる2軸あおり
機能を1枚のミラーにもたせた偏向ミラーの一例を示す
平面図である。内側、中央、外側の3重円構造になって
いる内側の円板がミラー31であり、このミラー31は
Y軸36を中心に回転する中央の円ホルダ32に支持さ
れ、中央の円ホルダ32の回転に伴って回転するように
なっている。中央の円ホルダ32は、さらにX軸37を
中心に回転する外側の円ホルダ33に支持され、外側の
円ホルダ33の回転に伴って回転するようになってい
る。
【0033】電流を流すと長さが変わるピエゾ34、3
5は2個設けられ、1個のピエゾ34は中央の円ホルダ
32に圧接され、長さが変わることにより中央の円ホル
ダ32を紙面に対して垂直方向に押して、中央の円ホル
ダ32をY軸36を中心に回転させる。他の1個のピエ
ゾ35は外側の円ホルダ33に圧接され、長さが変わる
ことにより外側の円ホルダ33を紙面に対して垂直方向
に押して、外側の円ホルダ33をX軸37を中心に回転
させるようになっている。各ピエゾ34、35に電流を
流すことにより、電流に応じてピエゾが伸びて、伸びた
分に対応する角度だけホルダ32、33がそれぞれの軸
を中心に回転することにより、1枚のミラーで2軸を移
動させることができる。なお、ホルダを回転させる手段
はピエゾに限定されない。ねじ、油圧シリンダ、エアシ
リンダなど任意の手段を採用することができる。
【0034】なお、上記実施の形態では、瞳転送レンズ
を2個1組のレンズで構成したが、3個以上のレンズま
たはレンズ以外の他の光学系を含んだ構成としてもよ
い。また光ビームはレーザビームに限定されず、微粒子
を放射圧で捕捉できるものであれば他の光ビームでもよ
い。
【0035】
【実施例】次のような条件で実際に、1μmのポリスチ
レンビーズの2ビームトラッピングを行なった。
【0036】 レーザ発振器:(CWNd YAGレーザ)製品名スペクトラ・フィジック ス製7910−Y3−106 波長1064nm 出力250mW 偏波面保存ファイバ:製品名( 株) フジクラ製0.85μm用偏波面保存フ ァイバ 偏向ミラー :製品名シグマ光機製TFM−20C03−1064 顕微鏡 :製品名ニコンダイアフォトTDM300 対物レンズ倍率:100× 瞳転送レンズの焦点距離:f1 =150 f2 =150 その結果、2本のレーザビームを顕微鏡視野内で移動さ
せても、2本のレーザビームで2個の微粒子を各々独立
して捕捉することができた。また、第1の偏光ビームス
プリッタの入射側に配置したλ/2波長板を回転するこ
とにより、光量分割比を0:100〜50:50に変え
ることができた。
【0037】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、1本の
光ビームを各微粒子の重量に応じた光量比に2分割でき
るようにしたので、相互に異なる重量をもつ微粒子を同
時に捕捉することができる。
【0038】請求項2に記載の発明によれば、2ビーム
分岐合成に偏光ビームスプリッタを使用したことによ
り、従来のハーフミラーに対して理論的に2倍の光量が
確保できることになり、従来使用されていた1/2倍出
力のレーザで2ビームトラッピングが可能になった。ま
た偏光を利用したことによりλ/2波長板によるビーム
分割比の調整も可能になり、異なる重量をもつ微粒子を
同時に捕捉することができる。
【0039】請求項3に記載の発明によれば、瞳転送光
学系を有するとともに、2軸あおり機能を1枚の偏向ミ
ラーに持たせたことにより、単純な構成で効率のよい2
ビームトラッピングを行うことができる。
【0040】請求項4に記載の発明によれば、偏波面保
存ファイバを使用することにより、光源を装置本体から
分離することができるので、装置の取り回しが容易にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を説明する2ビームトラッ
ピング装置の全体構成図である。
【図2】本発明の偏光ビームスプリッタを使用したビー
ム分岐・合成部の説明図である。
【図3】本実施の形態の瞳転送部の説明図である。
【図4】本実施の形態の2軸あおり機能をもつ偏向ミラ
ーの概略構成図である。
【図5】従来例のハーフミラーを使用したビーム分岐・
合成部の説明図である。
【図6】従来例の2枚のガルバノミラーと2組の瞳転送
レンズを使用したビーム分岐・合成部の説明図である。
【図7】従来例の2枚のガルバノミラーと1組の瞳転送
レンズを使用したビーム分岐・合成部の説明図である。
【符号の説明】
1 レーザ発振器 4 偏波面保存ファイバ 6 λ/2波長板 7 第1の偏光ビームスプリッタ 8 偏向ミラー 9 偏向ミラー 10 第2の偏光ビームスプリッタ 11 瞳転送レンズ 12 瞳転送レンズ 14 対物レンズ 25 瞳位置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2つの光ビームを相互に異なる微粒子に照
    射し、これらの微粒子を各々独立して捕捉する2ビーム
    トラッピング方法において、 1本の光ビームを、各微粒子を各々独立して捕捉するた
    めに各微粒子の重量に応じた光量比に2分割し、2分割
    した光ビームをさらに合成して前記微粒子に照射するこ
    とにより、相互に異なる重量をもつ微粒子を各々独立し
    て捕捉できるようにした2ビームトラッピング方法。
  2. 【請求項2】2つの光ビームを相互に異なる微粒子に照
    射し、これらの微粒子を各々独立して捕捉する2ビーム
    トラッピング装置において、 光源と、 光源からの光ビームを2分岐するための第1の偏光ビー
    ムスプリッタと、 分岐されたそれぞれの光ビームを偏向させるための2枚
    の偏向ミラーと、 偏向された光ビームを再び合成するための第2の偏光ビ
    ームスプリッタと、 合成された光ビームを収束するための光学系と、 光軸を中心に回転させることにより、第1の偏光ビーム
    スプリッタに入射される光ビームの偏光方向を変えて、
    第1の偏光ビームスプリッタで分岐される光ビームの光
    量分割比を調整するλ/2波長板とを備えたことを特徴
    とする2ビームトラッピング装置。
  3. 【請求項3】前記2枚の偏向ミラーは、1本の光ビーム
    に対してX軸及びY軸方向の偏向が可能な2軸あおり機
    能をそれぞれ持っている偏向ミラーから構成され、 前記第2の偏光ビームスプリッタと前記光学系との間に
    第2の偏光ビームスプリッタにより合成された光ビーム
    を、前記光学系の瞳位置に集光させる瞳転送光学系を備
    えた請求項2に記載の2ビームトラッピング装置。
  4. 【請求項4】光源から前記λ/2波長板に入射させる光
    ビームを偏波面保存ファイバにより伝送するようにした
    請求項2または3に記載の2ビームトラッピング装置。
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