JP2005337730A - 測定システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 細胞等の測定対象物の一部分だけに所定のタイミングで与えられた刺激に対する、測定対象物の応答を適切に評価し得る測定システムを提供する。
【解決手段】 微粒子20を保持する光ピンセットユニット2と、微粒子20を測定対象物の方へ移動させるレンズ10およびアクチュエーター16と、微粒子20から測定対象物35に作用する力を計測する4分割光検出器15と、測定対象物35を拡大して見ることが可能な共焦点ユニット3および顕微鏡ユニット4とを備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、たとえば細胞や生体分子に対して、力による刺激や化学物質による刺激が与えられた場合に、細胞等に生じる応答を計測するための測定システムに関するものである。
細胞生物学等の研究分野、医療分野、および製薬分野においては、力や化学物質による刺激が細胞に対して与えられた場合に、その細胞に生じる応答を計測することへの必要性が高い。たとえば糖尿病罹患時に起こる赤血球の弾性特性を調べたり、癌細胞のシグナル伝達経路の変化を調べたりすることにより、医療診断や創薬の発展に寄与することができる。
そのような細胞の応答を観察するためには、通常、細胞に刺激を与えるための化学物質をマイクロピペットなどで細胞の近傍に撒くことにより、細胞が化学物質に対してどのように応答するかが観察される。
また、細胞等の微小な測定対象物の物性を測定するためのデバイスとして、以下に説明する共焦点顕微鏡や、光ピンセットが広く用いられている。
共焦点顕微鏡は、高分子、ガラス、細胞等のマイクロメートル単位の大きさを微小試料内部の3次元形状や分子の空間分布を観察するデバイスである。共焦点顕微鏡の特徴は、その名に示されているとおり、共焦点を利用すること、およびレーザー光源等の点光源を使用することにある。なお、共焦点とは、光源と光検出器とが対物レンズに対して光学的に共役の位置関係にあること、すなわち光源の一点から出た光が検出器の一点に集まる状態をいう。
つまり、共焦点顕微鏡は、レーザー光を集光して測定対象物に照射して集光点付近で蛍光を励起し、光学系を通して光を集めて、集光点と光学的に共役な位置にあるピンホールを通してその光を検出する。ここで、集光点の前後では励起レーザー光のエネルギー密度が低いので蛍光の励起確率が低くなり、さらにピンホールを光が通過する確率が低くなるので、3次元的な構造をもつ対象物を光学的に切断(光学切断)したいわゆる断層像を得ることができる。さらに対物レンズを動かすなどして、集光点の前後位置を移動させて光学切断像を取得し、それらを積み重ねることで対象物の3次元構造を観察することができる。
また、光ピンセットは、エネルギー密度の高いレーザー光を対物レンズで集光して微粒子に照射することにより、微粒子に光の放射圧を働かせて、微粒子をレーザー光のスポット付近に捕まえることができる現象(レーザートラッピング)を用いるデバイスである。この光ピンセットは、顕微鏡下の粒子を捕まえて操作することができるので(非特許文献1参照)、マイクロマニピュレーションなどに用いられている。
光ピンセットで粒子を捕まえると、粒子はバネに吊るされたような状態でレーザー光のスポット中に捕まえられる。ここで、その粒子に外力が働くと、粒子は微小変位する。この粒子の変位量を計測することで、粒子に働いている力を計測することができる。
その変異量を計測するために、粒子にエバネッセント状態の光を照射して散乱光を検出したり、集光したビームを照射して散乱光の位置を検出したりすることが行われている。その代表的な例として、粒子と基板との間に働く力をフェムトニュートンオーダーの最小力感度で計測した例(非特許文献2参照)や、アクチン−ミオシン間に働く力を計測した例(非特許文献3参照)、DNAとRNAポリメラーゼとの間に働く力を計測した例がある。
また、このような共焦点顕微鏡および光ピンセットを用いる技術として、たとえば特許文献1に記載された3次元イメージ取得方法を挙げることができる。
特開2001−147374号公報(2001年5月29日公開) A. Ashkin, J.M.Dziedic, J.E.Bjorkholm and S.Chu, "Observation of a single-beam gradient force optical trap for dielectric particles," Optics Letters, Vol.11, No.5, pp.288-290(1986) "Surface-force measurement with a laser-trapped microprobe in solution", APPLIED PHYSICS LETTERS, Vol.80 No.18, May 6 2002 "Single molecule nanomanipulation of biomolecules",TRENDS in Biotechnology Vol.19 No.6, pp211〜216, June 2001 「限界を超える生物顕微鏡−見えないものを見る 日本分光学会測定法シリーズ21」、学会出版センター、1991年6月30日発行
しかしながら、細胞に刺激を与えるための化学物質をマイクロピペットなどで細胞の近傍に撒く方法では、(1)細胞にどのタイミングで化学物質による刺激を与えられたのか特定することが困難である、(2)細胞の一部分だけに限定して刺激を与えるのが困難であるという問題点があった。また、化学物質などを用いて細胞に刺激を与えた場合に、(3)刺激が適切に与えられたのか、(4)与えた刺激の大きさはどの程度か、ということを評価するのが困難であった。
また、特許文献1に記載されている3次元イメージ取得方法は、光ピンセットを用いて測定対象の微小試料をトラップし、その微小試料を共焦点顕微鏡により観察するだけである。つまり、特許文献1の3次元イメージ取得方法では、光ピンセットにより固定された微小試料に対してどのように刺激を与えるかということは考慮されていない。したがって、化学物質をマイクロピペットなどにより細胞の近傍に撒く上述の方法と同様の問題点が、特許文献1に記載の3次元イメージ取得方法でも生じる。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、細胞等の測定対象物の一部分だけに所定のタイミングで与えられた刺激に対する、測定対象物の応答を適切に評価し得る測定システムを提供することを目的とする。
本発明の測定システムは、上記課題を解決するために、微粒子を保持する保持手段と、上記微粒子を測定対象物の方へ移動させる移動手段と、上記微粒子から上記測定対象物に作用する刺激の量を計測する計測手段と、上記測定対象物を拡大して見ることが可能な観察手段とを備えていることを特徴としている。ここで、「刺激の量」には、上記測定対象物に作用する刺激の量のみではく、上記測定対象物からの応答の量も含まれる。また、「刺激」や「応答」としては、力、化学的な刺激、熱的な作用が含まれる。
上記構成によれば、保持手段により保持された微粒子を、移動手段により移動させて測定対象物に押し当てることができる。また、微粒子に化学物質を固定しておけば、化学物質による刺激を測定対象物に与えることもできる。したがって、保持手段により測定対象物と接触されるべき位置に微粒子を保持しておき、さらに移動手段を用いて所定のタイミングで微粒子を測定対象物に移動させれば、測定対象物の一部分だけに限定して、所望のタイミングで刺激を与えることができる。
さらに、移動手段により微粒子が測定対象物に押し当てられることにより測定対象物に生じる刺激の量、たとえば力の大きさは、計測手段を用いることにより計測することができる。これにより、測定対象物に与えられた刺激を評価することができる。
また、微粒子が測定対象物に押し当てられることにより発生する、測定対象物の形状変化、測定対象物の内部構造の変化、または測定対象物を構成する分子の空間的な分布は、観察手段を用いて測定対象物を拡大して見ることにより把握することができる。したがって、微粒子から測定対象物に適切な刺激が与えられたのかを評価することができる。
さらに、上記保持手段は、光ピンセットであることが好ましい。この構成によれば、光ピンセットにより微粒子を保持するので、保持手段に微粒子を接触させることなく微粒子を保持することができる。よって、移動手段を用いて微粒子を移動させる際に、保持手段が微粒子に物理的な外力を与えることを防止し、微粒子の形状が変形してしまうというような微粒子の物理的な変化を防止できる。
さらに、上記光ピンセットは、複数のレーザー光により複数の微粒子を保持するものであることが好ましい。この構成によれば、光ピンセットにより複数の微粒子を保持することができるので、測定対象物に複数の微粒子を押し当てることが可能となる。
たとえば、DNAに結合されたタンパク質分子を測定対象物とした場合に、そのDNAの両端に微粒子を固定するとともにその微粒子を光ピンセットにより固定すれば、そのタンパク質とDNAとの関係を観察することができる。それゆえ、より多様な測定手法に本発明の測定システムを対応させることができる。
さらに、上記光ピンセットは、上記観察手段が上記測定対象物を拡大するために用いる第1レンズとは別の第2レンズを用いて、レーザー光を微粒子に入射してその微粒子を保持するものであることが好ましい。
上記構成によれば、光ピンセットの光学系と、観察手段との光学系が独立して構成されるので、光ピンセットによる微粒子の保持と、観察手段による測定対象物の拡大とを、独立して調整することが可能となる。これにより、測定システムの利便性を向上させることができる。
さらに、上記計測手段は、光ピンセットユニットから発せられるレーザー光が上記微粒子で反射した光の強度に基づき、上記微粒子の位置変位量を算出し、この位置変位量と、上記光ピンセットによる上記微粒子に対する保持力が示すバネ定数とに基づき、上記微粒子から上記測定対象物に作用する刺激の量としての力の大きさを計測するものであることが好ましい。
つまり、光ピンセットにより微粒子を保持する際、その微粒子に対する保持力は、微粒子の位置変位量に比例する。したがって、この比例係数をバネ係数として予め算出しておけば、微粒子の位置変位量とバネ係数とから、上記保持力を算出することができる。
そこで上記構成では、光ピンセットユニットのレーザー光を用いて微粒子の位置変位量を求める。つまり、光ピンセットユニットの光学系を流用して微粒子の位置変位量を求めることができるので、位置変位量を算出するための構成を簡略化することができる。これにより、測定システム全体の構成も簡略化することができる。
さらに、上記観察手段は、共焦点顕微鏡であることが好ましい。すなわち、共焦点顕微鏡によれば、測定対象物を光学的に切断した断層像を得ることができる。よって、微粒子が押し当てられることにより測定対象物に生じる変化を、共焦点顕微鏡を用いて得られる測定対象物の断層像に基づき、より詳細に観察することが可能となる。
さらに、上記共焦点顕微鏡は、複数のピンホールが表面に形成されたピンホールディスクと、その複数のピンホールのそれぞれに光を集光する第3レンズを複数有しているマイクロレンズディスクと、上記ピンホールディスクおよび上記マイクロレンズディスクを回転させる回転手段と、上記回転手段によるディスクの回転速度を調整可能な調整手段とを備えていることが好ましい。
上記構成によれば、回転手段を用いてピンホールディスクおよびマイクロレンズディスクを回転させることにより、第3レンズおよびピンホールを通過したレーザー光を用いて測定対象物をスキャンすることが可能となる。
そして、調整手段を用いて回転手段によるディスクの回転速度を高速に設定すれば、測定対象物を高速でスキャンすることが可能となる。これにより、測定対象物の断層像を短い時間間隔で得ることができる。よって、微粒子が押し当てられることにより測定対象物に生じる変化をより詳細に観察することができる。
さらに、上記観察手段は、上記測定対象物の変化を時系列で見るものであることが好ましい。
上記構成によれば、微粒子が押し当てられることにより測定対象物が経時的に変化するような場合、その測定対象物の変化を観察手段により時系列で見ることができる。たとえば測定対象物が細胞であり、微粒子がその細胞に対して刺激を与えるリガンドが固定されたものである場合、リガンドに対する細胞の応答を時系列で見ることができる。
このように、上記構成によれば、微粒子が押し当てられることにより生じる測定対象物のさらに詳細な観察が可能となる。
また、上記測定対象物を載せておく載置台に対して、上記保持手段、上記計測手段、および上記観察手段が同じ側に配置されていてもよい。
上記構成によれば、載置台に対して、保持手段、計測手段、および観察手段が同じ側に配置されているので、載置台に対してこれらの手段が配された側と反対側のスペースを有効利用することができる。
さらに、上記構成において、上記保持手段は光ピンセットであり、上記観察手段が上記測定対象物を拡大するために用いる第1レンズの移動量に基づき、上記光ピンセットのレーザー光のスポット位置を変更するスポット位置変更手段を備えていることが好ましい。
つまり、保持手段としての光ピンセットと、観察手段とが載置台に対して同じ側に配置されている場合、光ピンセットのレーザー光は第1レンズを介して微粒子に入射する。
したがって、第1レンズが移動すると、光ピンセットのレーザー光のスポット位置が変更され、そのスポット位置において保持されている微粒子も移動する。このように微粒子が移動すると、微粒子を測定対象物へ適切に押し当てることができず、測定対象物の応答を計測する上で好ましくない場合がある。
そこで上記構成では、第1レンズの移動量に基づき、光ピンセットのレーザー光のスポット位置を変更するスポット位置変更手段を備えている。すなわち、第1レンズの移動量と、光ピンセットのレーザー光のスポット位置とは、所定の関係を示す。この関係に基づきスポット位置変更手段を用いてそのスポット位置を変更すれば、微粒子を一定の位置において保持し、測定対象物と微粒子との位置関係を一定に維持することができる。これにより、微粒子を測定対象物に安定して押し当てることができ、測定対象物の応答を適切に計測することができる。
さらに、本発明の測定システムは、上記測定対象物を切断することが可能な切断手段を備えていることが好ましい。
上記構成によれば、切断手段を用いて測定対象物を切断することにより、測定対象物の内部構造をより詳細に観察手段で観察することができる。したがって、微粒子が押し当てられることにより測定対象物の内部に生じる変化を、さらに仔細に観察することが可能となる。
本発明の測定システムによれば、保持手段により保持された微粒子を、移動手段により移動させて測定対象物に押し当てることができる。また、微粒子に化学物質を固定しておけば、化学物質による刺激を測定対象物に与えることもできる。したがって、保持手段により測定対象物と接触されるべき位置に微粒子を保持しておき、さらに移動手段を用いて所定のタイミングで微粒子を測定対象物に移動させれば、測定対象物の一部分だけに限定して、所望のタイミングで刺激を与えることができるという効果を奏する。
さらに、移動手段により微粒子が測定対象物に押し当てられることにより測定対象物に生じる刺激の量は、計測手段を用いることにより計測することができる。これにより、測定対象物に与えられた力の大きさを評価することができるという効果を奏する。
また、微粒子が測定対象物に押し当てられることにより発生する、測定対象物の形状変化、測定対象物の内部構造の変化、または測定対象物を構成する分子の空間的な分布は、観察手段を用いて測定対象物を拡大して見ることにより把握することができる。したがって、微粒子から測定対象物に適切な刺激が与えられたのかを評価することができるという効果を奏する。
〔1.顕微鏡システムの構成〕
図1に本発明の一実施形態に係る顕微鏡システムの構成を示す。本実施形態に係る顕微鏡システム(測定システム)1は、図1に示すように、光ピンセットユニット(保持手段)2と、共焦点ユニット(観察手段、共焦点顕微鏡)3と、顕微鏡ユニット(観察手段、共焦点顕微鏡)4とから構成される。これら共焦点ユニット3および顕微鏡ユニット4により、共焦点顕微鏡が構成される。
光ピンセットユニット2は、レンズ5と、ビームスプリッター6と、レンズ7・8と、2色性ミラー9と、レンズ(第2レンズ、移動手段)10と、フィルター11と、レンズ12と、CCDカメラ13と、レンズ14と、4分割光検出器(計測手段)15と、アクチュエーター(移動手段)16とを備えている。
上記構成により、光ピンセットユニット2は、光ファイバー17により導かれた光ピンセット用レーザー光源18の光をレンズ5によりコリメートした後、レンズ7により一旦集光する。さらに、光ピンセットユニット2は、レンズ7により集光された光を、レンズ8を用いて再びコリメートした後、2色性ミラー9により反射する。
そして、光ピンセットユニット2は、2色性ミラー9が反射した光をレンズ10により集光することにより、試料セル(載置台)19中において微粒子20を捕まえる。さらに、光ピンセットユニット2は、微粒子20から戻ってくる散乱光を、レンズ10を用いて集光してから2色性ミラー9で反射し、レンズ7・8を通過させた後、ビームスプリッター6を用いて反射する。その後、光ピンセットユニット2は、ビームスプリッター6により反射された光を、レンズ14により集光して、4分割光検出器15の上に結像する。なお、4分割光検出器15は、微粒子からの散乱光の位置を検出する働きをするものであり、詳細な構成は後述する。
また、共焦点ユニット3は、レンズ21と、リレーレンズ22と、ガルバノミラー23・24と、レンズ25と、2色性ミラー26aと、フィルター26bと、レンズ27と、ピンホール28とを備えている。そして、顕微鏡ユニット4は、レンズ29と、フィルター30と、レンズ(第1レンズ)31と、アクチュエーター32とを備えている。
上記構成により、共焦点ユニット3は、光ファイバー33により導かれたレーザー光源34の光を、レンズ21を用いてコリメートする。その後、共焦点ユニット3は、レンズ21によりコリメートされた光を、2枚のレンズ22a・22bからなるリレーレンズ22内を通過させた後、2枚のガルバノミラー23・24で反射してから、レンズ25で集光する。
また、光ピンセットユニット2におけるレンズ10は、アクチュエーター16に保持されている。このアクチュエーター16を動作させることにより、光軸方向にレーザースポットの位置を動かすことができる。
そして、顕微鏡ユニット4は、レンズ25により集光された光をレンズ29によりコリメートしてからレンズ31で集光し、蛍光染色した測定対象物35に照射する。この測定対象物35により反射される光は、レンズ31により集められた後、フィルター30を通過することにより光ピンセットユニット2から入射する光の波長がカットされてから、再びガルバノミラー23・24にて反射される。
このようにガルバノミラー23・24により反射された光は、2色性ミラー26aにより反射されてフィルター26bを通過する。フィルター26bを通過した光は、レンズ27により集光された後、ピンホール28に照射される。このピンホール28を通過した光は、光検出器36により検出される。
また、共焦点ユニット3においては、レーザー光源34からの光は2色性ミラー26aでほとんど反射せず、若干反射したとしても、その反射光はフィルター26bでカットされるので、ピンホール28には測定対象物35から発せられた蛍光のみが通過する。
また、ガルバノミラー23・24の角度を変えると、測定対象物35におけるレーザー光が照射される位置を変更することができる。したがって、その変更された位置から戻ってくる光がピンホール28を通過するようになる。それゆえ、2枚のガルバノミラー23・24の角度を同調して走査することで、測定対象物35の2次元的な画像を得ることができる。
また、共焦点ユニット3は、ピンホール28を有することから、コンフォカリティを持ち、レーザー光が集光される位置を、3次元的に1点に限定して計測することができる。なお、コンフォカリティとは、焦平面の対象物を上下の構造とは独立に観察できる能力のことを表し、共焦点顕微鏡で物体の断層像が観察できるのは、共焦点顕微鏡がコンフォカリティを有しているからである。したがって、共焦点顕微鏡で得られる2次元的な画像は、測定対象物の断層像となる。
また、顕微鏡ユニット4におけるレンズ31は、アクチュエーター32に保持されている。したがって、アクチュエーター32を動作させることにより、レンズ31をレーザー光の光軸方向に移動させることができる。さらに、ガルバノミラー23・24を走査して断層像を得るのと同期して、アクチュエーター32を動作させてレンズ31を光軸方向に移動させることで、測定対象物35の複数の断層像を得ることができる。これにより、測定対象物35の内部の3次元的な物質分布を計測することができる。
また、光ピンセットユニット2には、CCDカメラ13が設置されている。このCCDカメラ13を通して、測定対象物35の拡大像を時系列で観察することができる。さらに、CCDカメラ13を用いて、光ピンセットユニット2、共焦点ユニット3、および顕微鏡ユニット4の光学的な位置関係を調整することができる。
つまり、光ピンセットユニット2は試料セル19に対して上側に配置されている一方、共焦点ユニット3および顕微鏡ユニット4は試料セル19に対して下側に配置されており、光ピンセットユニット2と、共焦点ユニット3および顕微鏡ユニット4とは、光学的に独立な関係にある。したがって、実験のはじめの段階で、各ユニットの光学系の位置を決定する必要がある。そのためには、CCDカメラ13を用いて、顕微鏡ユニット4からの共焦点レーザー光を確認し、そのレーザー光を目印に光学系の調整を行えばよい。
また、試料セル19の上側に光ピンセットユニット2を設置することで、光ピンセットで捕捉した微粒子20を、測定対象物35としての細胞へ接触させた場合に、微粒子20と細胞との位置関係を変えずに、観察側の焦点位置を変化させることができる。つまり、共焦点顕微鏡で細胞の3次元画像を撮る場合には、観察側のレンズ31を光軸方向に移動させて焦平面を変えて2次元画像を順次得ていくことになるが、このようにレンズ31を移動させても、光ピンセットユニット2における各構成要素の光学的な位置関係は何ら影響を受けることはない。したがって、光ピンセットにより捕捉されている微粒子20の位置が変わることもないので、上記焦平面を変化させ、細胞の3次元画像を得ることができる。
図2に、測定対象物35としての細胞へ、微粒子20を近づけて、細胞を観察している様子を示す。図2に示すように、試料セル19には、光ピンセットユニット2からのレーザー光が入射している。微粒子20は、このレーザー光により捕捉されている。
ここで、微粒子20を細胞へ近づけていくと、細胞に対しては刺激や力が付与され、微粒子20に対しては、細胞表面の分子との相互作用で発生した力や細胞膜で押し返される力などが働く。
また、微粒子20から刺激を与えられた細胞は、それに対する反応(カルシウム波の発生等)を示したり、弾性変形したりする。この刺激に対する細胞の反応や弾性変形等を、本実施形態では上述した共焦点顕微鏡で観察する。
また、微粒子20に対して細胞から与えられる力によって微粒子20の位置は変位する。ここで、光ピンセットで微粒子を捕まえている状態は、バネに微粒子をぶら下げる状態に似ていることから、微粒子に対して外力が働いた場合、そのバネの長さが変化するものと把握することができる。そして、光ピンセットのバネ定数を予め求めておけば、微粒子の位置変位量を計測することで微粒子に対して働く力を求めることができる。微粒子に対して働く力を求める手順に関しては後述する。
図3(a)および図3(b)は、細胞膜に微粒子20を近づけた状態を示している。光ピンセットにより捕まえられた微粒子20を細胞膜に近づけると、細胞膜と微粒子20との間で相互に作用する力(相互作用力)が発生する。また、微粒子20の表面にリガンドとなる物質が固定されていると、細胞膜上の受容体分子と微粒子20とが相互に作用することになる。このときに発生する相互作用力は、静電力、双極子相互作用、van der Waals力である。
〔2.相互作用力を算出する手順〕
4分割光検出器15は、図4に示すように、その検出領域が4つの扇形領域A,B,C,Dに等分割されている。これら4つの扇形領域A,B,C,Dにおいては、微粒子からの散乱光のスポットが形成されるとともにその光強度が検出される。そして、その光強度がアナログ演算回路(計測手段)37で演算処理された後、コンピューターに出力される。
アナログ演算回路37は、3つの減算器38…と、2つの加算器39…とからなる。また、アナログ演算回路37には、出力端子が3つ設けられている。これら3つの出力端子のそれぞれから出力される信号のレベルをI,I,Iとし、4分割検出器の領域A,B,C,Dのそれぞれにおいて検出される信号のレベルをI,I,I,Iとした場合、I,I,Iは以下のように設定される。
=(I+I)−(I+I
=(I+I)−(I+I
=I+I+I+I
そして、本実施形態の顕微鏡システムにおいては、これらの信号レベルI,I,Iを用いて、微粒子の変位を以下のように算出することができる。
まず、光ピンセットのレーザー光の光軸に垂直な方向である、x方向およびy方向の変位について説明する。すなわち、平衡位置からの微粒子の変位がレーザー光のスポット径に比べて十分小さい場合、xおよびy方向のそれぞれへの微粒子の変位量をd,dとすると、これらの変位量と信号レベルI,Iとの間には、a,b,cを比例定数として、d=aI,d=bIの関係が成り立つ。この関係を用いて、微粒子に働く力を求める。なお、「平衡位置」とは、微粒子が光ピンセットにより安定してトラップされている際の微粒子の位置である。
先ず、x, y方向のそれぞれに働くトラップ力のバネ定数をk, kとした場合、微粒子がブラウン運動する性質を考慮すると、これらのバネ定数はd,dを用いて以下のように表現することができる。すなわち、所定時間だけI,Iを計測した場合におけるこれらの値の平均値に対して、各時刻におけるI,Iの値がずれている量を時間平均した値を〈I〉,〈I〉とする。また、微粒子の変位量の時間平均を〈d〉,〈d〉とすると、〈d〉=a〈I〉,〈d〉=b〈I〉と求めることができる。さらに、〈d〉,〈d〉と、k,kとの間には、以下の関係が成り立つ。
1/2KT=1/2k〈d=1/2k〈d なお、Kはボルツマン定数、Tは絶対温度である。
上式に基づけば、以下の式を導くことができる。
=KT/(a〈I
=KT/(b〈I
そして、微粒子に働く力Fは、F=kとして表され、ポテンシャルUは、U=Fとして表されるので(iはx,y,zのいずれかである)、
={KT/(a〈I)}・aI={KT/(a〈I)}I
=FaI={KT/(〈I)}I
={KT/(b〈I)}・bI={KT/(b〈I)}I
={FbI=KT/(〈I)}I
これらの式から、力F,Fを求める場合には、比例係数a,bを求める必要があるが、ポテンシャルはこれらの比例係数が未知でも求められることがわかる。
また、比例係数a, bを求めるには、試料ステージを等速度vで移動させて、そのときの移動距離からバネ定数kを求めて、これを先にブラウン運動から求めたバネ定数k, kと比較する。つまり、微粒子の半径をr、周りの媒質の粘性をηとして、微粒子をトラップした状態で試料ステージをx方向に等速度vで移動させたときの微粒子の横ずれをd=aIとすると、ストークスの法則により微粒子に働く力Fは、
=k=kaI=6πηrv
と表される。
すると、k=6πηrv/(aI)となる。このように求められたkを、ブラウン運動から求めたkと比較すると、
=KT/(a〈I)=6πηrv/(aI
となるので、aは
a=KTI/(6πηrv〈I
同様に、
b=KTI/(6πηrv〈I)と求めることができる。
これらの比例係数を用いてI, Iの計測値から実際の位置変位を求めることができる。また微粒子に働く力を求めることができる。
次に、光軸方向の変位について説明する。微粒子がz方向に移動すると、微粒子の移動量dと、微粒子からの散乱光強度Iとの関係は、微粒子の位置変位が小さければ近似的に2次関数で示される。そして、散乱光強度Iと位置変位dとの関係を2次関数で近似すると、
=d /p+q
と表され、Iからdを求めることができる。
この式から
=(I−qp1/2=p(I−q)1/2
と表される。
したがって、
〈d=p〈(I−q)1/2となり、
=KT/(p〈(I−q)1/2
として、z方向のバネ定数kが与えられる。
よって、
={KT/(p〈(I−q)1/2)}p(I−q)1/2
={KT/(p〈(I−q)1/2)}(I−q)1/2
={KT/(p〈(I−q)1/2)}(I−q)1/2p(I−q)1/2
={KT/(〈(I−q)1/2)}(I−q)
となる。
なお、係数pとqは実験により決定しなければならない。係数pとqを決定するには、光ピンセットのレーザー光強度を変化させてバネ定数kを計測することを繰り返し、バネ定数が光強度に比例して変化することを利用して、その関係を満たすようにp, qを最小二乗法で決定することができる。この場合、微粒子からの散乱光強度がレーザー光強度に比例するので、最小二乗法で解析するときに散乱光強度も考慮する必要がある。
また、微粒子のz方向の移動に関しては、一般に、光ピンセットでは、スポットよりレーザー光の下流側で微粒子は安定に捕まえられる。微粒子からの散乱光強度Iは微粒子の中心が、スポット中の集光点と一致した場合に最大になるので、微粒子がスポットよりも下流側にあるということは、Iが最大値より幾分か小さい値になっていることを意味する。この安定に捕まえられている状態から微粒子が光源側に移動するとIは増加し、微粒子がレーザー光の下流側に移動するとIは減少する。
また、顕微鏡システム1で計測する微粒子の変位量は、微粒子の中心とスポット中の集光点との距離に比べて小さいと仮定することができる。したがって、Iが最大となる付近で微粒子の移動方向が不定になることは、微粒子が細胞に与える力を計測する上で特に問題にならない。
なお、本実施形態の4分割光検出器15による微粒子位置の計測系では、光ピンセット用のレーザーとは別のレーザービーム(たとえばガイド光)を微粒子に照射して、その散乱光を同様な方法で検出することによっても実現できる。
具体的には、光ピンセット用のNd:YAGレーザー(波長1064nm)と同軸にHe−Neレーザー(波長632.8nm)を微粒子に入射して、微粒子によって散乱されたHe−Neレーザーの光を4分割光検出器15で検出することにより、微粒子の位置変位を検出できることを確認した。
このように、光ピンセット用のレーザーとは別のレーザーを用いて、微粒子の位置変位を計測することにより、4分割光検出器15の感度調整が容易になる。光ピンセット用のレーザーおよびそれ以外のレーザーのいずれを4分割光検出器15で検出するかは、観察する対象と観察方法に依存して決定すればよい。
また微粒子からの散乱光を検出するデバイスとして、ポジション・センシティブ・ディテクター(PSD)を用いても同様に粒子の位置ずれを検出することができる。ポジション・センシティブ・ディテクターは、ディテクター面上のスポット位置をx座標とy座標のそれぞれの値を電圧として出力するデバイスである。このディテクターをレンズ14(図1参照)の後段の4分割光検出器15の代わりに配置することにより、微粒子からの散乱光をディテクター面上に投影して粒子位置の検出を行うことができる。
〔3.細胞への接触実験〕
本実施形態の顕微鏡システムを用いて細胞への接触実験を行ったので、その結果を以下に説明する。なお、光ピンセット用のレーザーとして、波長1064nmのNd:YAGレーザーを用いるとともに、微粒子として直径1μmのものを用いた。そして、微粒子を光ピンセットで捕まえるとともに、レンズ10(図1参照)を徐々に光軸方向に移動させることにより、微粒子を細胞へ接触させた。
すると、微粒子を細胞へ接触させたときに、微粒子から散乱されるレーザー光のパターンが変化して、微粒子が位置ずれすることを確認できた。また細胞に対して接触した状態で微粒子を横に移動させると、微粒子が横ずれすることで散乱光の中心が横ずれすることを確認した。これらのパターン変化や散乱光の中心の横ずれを、4分割光検出器15で検出した。
そして、共焦点顕微鏡を用いることにより得られた細胞の断層像を図5に示す。なお、細胞はヒト血管内皮細胞でカバーガラス上に広がった状態で固着している。また、Alexa488-ファロイジン(Molecular Probes Inc.製)を用いてこの細胞内のアクチン繊維を染色し、共焦点顕微鏡で観察した。図5に示すように、細胞内部にアクチン繊維を観察することができる。また、光ピンセットで捕まえた粒子は、図5の断層像内に観察することはできない。
〔4.化学物質による刺激付与実験〕
また、細胞に対して化学物質による刺激を与えるために、微粒子表面に刺激物質となる分子(リガンド)を固定しておき、その分子と相互作用する受容体へ刺激を与える方法について以下に説明する。なお、微粒子表面へリガンドを固定するには、たとえばクロスリンカー分子を用いる方法や、リガンドへつけたビオチン分子を微粒子表面に固定したストレプトアビジン分子に結合させる方法、CyBr法やシランコート法等を用いることができる。
図6に、これらの方法のそれぞれについて、微粒子と受容体との相互作用の様子を示す。まず、クロスリンカー分子を用いる方法では、図6(a)に示すように、微粒子20の表面にクロスリンカー分子40を固定し、さらにクロスリンカー分子40にリガンド分子41を固定する。この状態で、リガンド分子41を細胞膜の脂質二重膜(測定対象物)42に近づけると、その中に存在する受容体分子(測定対象物)43にリガンド分子41を結合できる。
なお、クロスリンカー分子40として、DSP(ピアス社製、Double-AgentTM Cross-linker Number: 22585)分子などを用いることができる。DSP分子は、以下の化学式に示すように、チオール基およびアミノ基に反応性のある末端を両端に持つ分子である。上記構成により、DSP分子は、微粒子20の表面に固定したチオール基と、リガンド分子41に含まれるアミノ基とに反応して、リガンド分子41を微粒子20の表面に固定することができる。
Figure 2005337730
次にビオチンによる固定法について説明する。図6(b)に示すように、微粒子20の表面にビオチン分子44を固定しておき、そこにストレプトアビジン分子45を結合させる。ストレプトアビジン分子45には結合サイトが4つあるので、反対側の結合サイトにリガンド分子41を固定する。
このように表面にリガンド分子41を固定した微粒子20を細胞表面に近づけて刺激を与えると、微粒子20の断面積か、それより小さい面積を有する範囲にのみ、リガンド分子41による刺激を与えられる。たとえば、直径が1μmの微粒子20の表面にリガンド分子41を固定して細胞表面に刺激を与えた場合、微粒子の接触により細胞表面が0.1μm凹んだのであれば、そのときの接触面積は2.8μmとなる。
〔5.細胞手術ユニットへの応用〕
上述した構成の顕微鏡システム1は、図7に示すように、細胞手術ユニット(切断手段)50を付加することが可能である。この細胞手術ユニット50は、チタンサファイアレーザーなどのフェムト秒パルスレーザーを顕微鏡光学系内に入射し、そのレーザーを集光した状態で細胞に照射して、細胞膜や細胞内小器官を切断するものである。以下、細胞手術ユニット50の構成について説明する。なお、図1に示した顕微鏡システム1と同一の機能を有する部材については、図7において同一の参照番号を付すことにより、その詳細な説明を省略する。
細胞手術ユニット50は、レーザー光源51と、ガルバノミラーユニット52と、シャッター53と、レンズ54と、アクチュエーター55とを備えている。
ガルバノミラーユニット52は、レーザー光源51から出射されたレーザー光のスポットを移動させるために用いられるものであり、2つのガルバノミラー(図示せず)を直角に組み合わせることにより構成される。さらに、ガルバノミラーユニット52は、レーザー光源51から出射されたレーザーをオン/オフするためのシャッター53を備えている。
また、細胞切断用のレーザー光源51から出射されたレーザー光は、ガルバノミラーユニット52で反射された後、レンズ54で集光される。このレンズ54には、アクチュエーター55が設けられている。このアクチュエーター55を動作させることにより、レンズ54を移動させて、試料セル19内におけるレーザースポットの高さを変更することができる。
さらに、レンズ54で集光されたレーザー光は、顕微鏡ユニット4内においてレンズ56でコリメートされた後、2色性ミラー57で反射されてからレンズ31に入射する。このようにして、レーザー光源51から出射されたレーザー光を、試料セル19内の細胞へ集光することができる。なお、細胞にて反射されたレーザー光源51のレーザー光は、フィルター58で吸収された後に共焦点ユニット3に導かれる。
上記構成の細胞手術ユニット50を用いて細胞膜を切断すると、次のような計測が実現できる。まず、光ピンセットによりトラップされた微粒子20を測定対象物35としての細胞に押し付けるか、または細胞に固定された微粒子20を光ピンセットによりトラップすることで、細胞に横方向の力を付与する。
次に、細胞において力が付与されている場所の近傍の細胞膜を、細胞手術ユニット50を用いて切断するとともに、そのときの微粒子20の移動を計測し、細胞の形態変化を共焦点顕微鏡で観察する。これにより、細胞膜の物理的な強度や、細胞内部の骨格などの細胞構造を知ることができる。
なお、細胞手術ユニット50のレーザーとしては、チタンサファイアレーザー(波長760〜900nmで可変、パルス幅80fs、最大出力800mW)を用いることが可能である。本発明者らは、波長800nmでレーザー光を入射したときに細胞膜を切断できることを確認した。また、本発明者らは、このときに細胞膜表面に固着した微粒子20に対して、光ピンセットユニット2を用いて細胞膜の横方向に力を掛けておくと、細胞膜の切断時に微粒子20が変位することを確認した。
〔6.光ピンセットの他の配置例〕
また、本実施形態の顕微鏡システム1においては、図8に示すように、光ピンセットユニット2(図1参照)に代えて、試料セル19の下側、すなわち試料セル19に対して共焦点顕微鏡が配置されている側と同じ側に、別の光ピンセットユニット(以下、単に下側光ピンセットユニット60と記載する)を設けることが可能である。以下、下側光ピンセットユニット(保持手段)60の構成について説明する。なお、図1および図7に示した顕微鏡システム1と同一の機能を有する部材については、図8において同一の参照番号を付すことにより、その詳細な説明を省略する。
下側光ピンセットユニット60は、図8に示すように、レーザー光源61と、ミラー62と、ガルバノミラーユニット63と、レンズ(移動手段、スポット位置変更手段)64と、アクチュエーター(移動手段、スポット位置変更手段)65と、ビームスプリッター66と、レンズ67と、4分割光検出器15とを備えている。
レーザー光源61から出射された光は、ビームスプリッター66を通過した後、ガルバノミラーユニット63にて反射されてレンズ64により一旦集光される。このようにレンズ64により集光されたレーザー光は、顕微鏡ユニット4内のレンズ68でコリメートされ、2枚の2色性ミラー57・69で反射された後にレンズ31に入射される。
このようにしてレンズ31に入射されたレーザー光源61のレーザー光は、微粒子20により散乱される。そして、その散乱光が、レンズ31により集められた後に、2色性ミラー57・69で反射されてから、2枚のレンズ64・68を通過する。さらに、2枚のレンズ64・68を通過した光は、ガルバノミラーユニット63およびビームスプリッター66で反射された後に、レンズ67で集光される。このようにレンズ67で集光された光を、4分割光検出器15により検出する。
また、下側光ピンセットユニット60は、レンズ64とレンズ68との距離を変更するためのアクチュエーター65を備えている。このアクチュエーター65は、レンズ64に設けられるものであり、アクチュエーター65を動作させるとレンズ64が移動する。このようにしてレンズ64とレンズ68との距離を変更すると、レンズ31で集光したレーザーのスポットの高さを光軸方向に移動させることができ、光ピンセットによりトラップされている微粒子20の高さを変えることができる。
上記した微粒子20の高さを変更するための機構を利用すると、測定対象物35と微粒子20との位置関係を変えずに、共焦点顕微鏡で測定対象物の3次元断層像を得ることができる。
つまり、共焦点顕微鏡を用いて、測定対象物の種々の高さにおける断層像を撮影する場合には、レンズ31を光軸方向に移動させることになる。このレンズ31の移動に同調させて後述するようにアクチュエーター65を動作させれば、レンズ31の移動に同調させて、レーザー光源61から出射されるレーザーのスポット高さを移動させることができる。これにより、測定対象物35と微粒子20との位置関係を一定に保つことが可能となる。
レンズ31の移動に同調して、レンズ64とレンズ68との距離を変える方法について説明する。先ず、レンズ64とレンズ68との距離をdだけ変更した場合に、微粒子20が光軸方向に移動する距離をgとすると、g=Adの関係が成り立つ。なお、Aは、レンズ68とレンズ31とで構成される光学系の縦倍率である。
一方、レンズ31が光軸方向に距離Pだけ移動した場合に、試料セル19内で微粒子20が光軸方向に移動する距離をhとし、試料セル19内の測定対象物の屈折率をnとし、レンズ31と測定対象物との間のインデックス・マッチング液(マッチングオイルか水か空気)の屈折率をnとすると、h=P(n/n)として表される。
上記式におけるgおよびhは、微粒子20をトラップするための光ピンセットのレーザーのスポット位置として共通するものである。よって、測定対象物35と微粒子20との位置関係を変えないためには、Ad=P(n/n)の関係が満たされるように、距離dを変化させればよい。
また、本実施形態でレンズ31の移動に同調して、下側光ピンセットユニット60のスポット高さを移動させるには、レンズ31に入射する光の波面を湾曲させればよい。したがって、反射面を微小に湾曲させて反射光の波面を湾曲させるデフォーマブルミラーや、回折光の位相を局所的に変化させることができる位相シフトデバイスを用いても、測定対象物35と微粒子20との位置関係を変えずに、共焦点顕微鏡で測定対象物の3次元断層像を得ることができる。
また、図8で示す構成の顕微鏡システム1で用いる2色性ミラー57・69およびフィルター58の特性について述べる。2色性ミラー69は、下側光ピンセットユニット60に設けられたレーザー光源61の光を反射する一方で、細胞手術ユニット50に設けられたレーザー光源51の光を透過するものである。
また、2色性ミラー57は、レーザー光源51およびレーザー光源61から出射されるレーザーを反射して、かつ共焦点顕微鏡のレーザー光源34から発せられるレーザーと、試料から発せられる蛍光とを透過するものである。
具体的には、下側光ピンセットユニット60のレーザー光源61として、波長1064nmのNd:YAGレーザー光源、細胞手術ユニット50のレーザー光源51として波長760〜900nmのチタンサファイアレーザー光源、共焦点顕微鏡のレーザー光源34として波長488nmのアルゴンレーザー光源を用い、そのアルゴンレーザーにより励起される蛍光の波長域を500〜650nmとした場合、それぞれの2色性ミラー57・69の波長特性を以下のように設定するとよい。
先ず、2色性ミラー69は、950nmより長い波長を反射し、950nmよりも短い波長を透過するミラーであればよい。また、2色性ミラー57の2色性ミラーは、700nmより長い波長を反射し、700nmよりも短い波長を透過するミラーであればよい。そして、フィルター58は、700nmより長い波長を吸収して、それより短い波長を透過するフィルターであればよい。
〔7.共焦点顕微鏡の他の構成例〕
また、上述の顕微鏡システム1においては、ガルバノミラー23・24を用いるユニットを共焦点ユニット3として用いる構成について説明したが(図1参照)、共焦点ユニット3の構成はこれに限定されるものではない。
たとえば、図9に示すように、共焦点ユニット3の代わりに、マルチピンホール共焦点ユニット(観察手段、共焦点顕微鏡)70を用いることができる。このマルチピンホール共焦点ユニット70は、たとえば横河電機株式会社から市販されているものを用いることができる。以下、マルチピンホール共焦点ユニット70の構成について説明する。なお、上述の顕微鏡システム1と同一の機能を有する部材については、図9において同一の参照番号を付すことにより、その詳細な説明を省略する。
マルチピンホール共焦点ユニット70は、図9に示すように、レンズ21・27と、マイクロレンズディスク71と、ピンホールディスク72と、これらのディスク71・72を回転させるためのモーター(回転手段)73と、2色性ミラー74と、モーター73の回転速度を調整するための調整手段(図示せず)とを備えている。
また、マイクロレンズディスク71は、ピンホールディスク72の表面に形成されたピンホールのそれぞれに光を集光して照射するためのレンズ(第3レンズ、図示せず)を、複数備えているものである。また、ピンホールディスク72は、その表面に多くのピンホール(図示せず)が形成されているものである。
上記構成により、マルチピンホール共焦点ユニット70は、試料セル19から戻ってきてピンホールディスク72を通過したレーザー光を、2色性ミラー74にて反射する。このように2色性ミラー74で反射されたレーザー光は、レンズ27で集光されてCCDカメラ(観察手段)75で検出される。
このマルチピンホール共焦点ユニット70を使った場合、ガルバノミラーによるスキャニングなしにCCDカメラ75を用いて測定対象物の断層像を得ることができる。また、測定対象物における1000点程度を同時に励起して発光を検出できるので、高速度での画像取り込みに向いている。
また、マルチピンホール共焦点ユニット70を用いた場合、測定対象物の断層像を1秒あたり500枚以上取り込め、レンズ31を画像の取り込みに同期して移動させると、1秒あたり30セット以上の速さで3次元画像を取り込むことができる。したがって、測定対象物の時系列で観察する場合に、より短い時間間隔で測定対象物の断層像を得ることができ、測定結果の時間分解能を飛躍的に向上させることができる。
〔8.光ピンセットの他の構成例〕
また、上記の説明では、微粒子20をトラップするための構成として、光ピンセットユニット2(図1等参照)や下側光ピンセットユニット60(図8参照)を採用する場合について説明したが、以下に図10を用いて説明するダブルビーム下側光ピンセットユニット(保持手段)80を採用することも可能である。
ダブルビーム下側光ピンセットユニット80は、光ピンセット用のレーザーとして2本のレーザーを入射して、2つの粒子を同時に保持することができるものである。より具体的には、ダブルビーム下側光ピンセットユニット80は、図10に示すように、レーザー光源81と、偏光ビームスプリッター82a・82bと、ガルバノミラーユニット83a・83bと、レンズ84(移動手段、スポット位置変更手段)と、アクチュエーター(移動手段、スポット位置変更手段)85と、半波長板86a・86b・89と、4分割光検出器(計測手段)90a・90bとを備えている。
上記構成において、光ピンセット用のレーザー光源81からのレーザーは、偏光ビームスプリッタ−82aで2つに分けられる。その一方のレーザーは、ガルバノミラーユニット83aで反射され、他方のレーザーは、ガルバノミラーユニット83bで反射される。このようにガルバノミラーユニット83a・83bのそれぞれで反射されたレーザーは、偏光ビームスプリッタ−82bで再び重ね合わせられる。その後、重ね合わせられたレーザーは、レンズ84およびレンズ68を通過した後に試料セル19に入射される。このように入射されたレーザーにより、微粒子20を保持することができる。
また、ガルバノミラーユニット83a・83bで反射されたレーザーは、それぞれ独立な場所に集光されるので、それぞれのレーザーで保持される微粒子20は、独立してxy面内を移動させることができる。
また、それぞれの微粒子20から戻ってくる散乱光は、図9の構成と同様に、ダブルビーム下側光ピンセットユニット80へ戻ってくる。このように戻ってきた散乱光のうち、ビームスプリッター88aで反射されたものはレンズ89aで集光されて、4分割光検出器90aで検出される。
一方、ダブルビーム下側光ピンセットユニット80へ戻ってきた散乱光のうち、ビームスプリッター88bで反射されたものは、レンズ89bで集光された後、4分割光検出器90bで検出される。
また、偏光ビームスプリッター82a・82bを用いるのは、半波長板87の回転角で2つのパスを通過するビームの強度比を制御でき、また反射光の偏光でそれぞれの粒子からの反射光を分離できるからである。
また、半波長板86a・86bは、偏光面を回転させるためのものであり、偏光ビームスプリッター82aで反射した光が、偏光ビームスプリッター82bを透過するように偏光面を調整するためのものである。
なお、マリュースの定理によって、偏光面の回転角θと偏光ビームスプリッター82bを通過した後のビーム強度I’については、次の関係が成り立つ。
I’=I(cos2θ+1)/2
ここで、Iは偏光ビームスプリッター82bの手前での光強度である。また、回転角θは、透過率が最大になる角を0°に設定して図った値である。
また、直線偏光状態で粒子に光を入射した場合、粒子からの反射光は大部分が元の偏光状態を保ったものとなっている。この性質を利用すると、偏光方向によって狙った散乱光を選別して検出することができる。
また、レンズ84とレンズ64との距離は、上述したレンズ64とレンズ68との距離と同様に、レンズ31の移動に同調して変更することが可能である、これにより、測定対象物35と微粒子との位置関係を一定に保つことができる。
上記構成のダブルビーム下側光ピンセットユニット80によれば、図11に示すように、DNA91の両端にそれぞれ付着された微粒子20aと微粒子20bとを、光ピンセットユニットからの2つのレーザーにより別個にトラップすることができる。これにより、DNA91を伸張させておくとともに、DNA91にタンパク質(測定対象物)92・93・94を付着させ、DNA91の変化を計測することが可能である。なお、DNA91を伸張させると、微粒子20aおよび微粒子20bのそれぞれには、図11中矢印AおよびBで示す方向に力が作用する。
タンパク質92は、DNA91を湾曲させる働きのある分子で、このような分子が付着することでDNA91は長さが変化する。その長さの変化を、それぞれの微粒子20a・20bからの散乱光の位置を検出することで計測することができる。
またタンパク質93は、タンパク質92の近傍に付着して固定される分子であり、タンパク質94は、DNA91上に結合してDNA91上をスライドする分子である。このようなタンパク質92・93・94のそれぞれの位置は、共焦点顕微鏡からのレーザーを入射して、それぞれのタンパク質に付加した蛍光プローブからの蛍光発光を検出することで計測することができる。これにより、タンパク質92の結合状態と微粒子20a・20bとの位置変化との関係や、タンパク質94のスライド状態を時系列で観察することなどが可能になる。このようにして、図10の顕微鏡システムによれば、DNAの伸張と、DNAタンパク質との相互作用を計測することができる。
以上のように、本実施形態の顕微鏡システム1は、微粒子20を保持する光ピンセットユニット2と、微粒子20を測定対象物の方へ移動させるレンズ10およびアクチュエーター16と、微粒子20から測定対象物35に作用する力を計測する4分割光検出器15と、測定対象物35を拡大して見ることが可能な共焦点ユニット3および顕微鏡ユニット4とを備えているものである。
上記構成によれば、光ピンセットユニット2により保持された微粒子20を、レンズ10およびアクチュエーター16により移動させて測定対象物35に押し当てることができる。また、微粒子20に化学物質を固定しておけば、化学物質による刺激を測定対象物35に与えることもできる。したがって、光ピンセットユニット2により測定対象物35と接触されるべき位置に微粒子20を保持しておき、さらにレンズ10およびアクチュエーター16を用いて所定のタイミングで微粒子20を測定対象物35に移動させれば、測定対象物35の一部分だけに限定して、所望のタイミングで刺激を与えることができる。
さらに、レンズ10およびアクチュエーター16により微粒子20が測定対象物35に押し当てられることにより測定対象物35に生じる力は、4分割光検出器15を用いることにより計測することができる。これにより、測定対象物35に与えられた力の大きさを評価することができる。
また、微粒子20が測定対象物35に押し当てられることにより発生する、測定対象物35の形状変化、測定対象物35の内部構造の変化、または測定対象物35を構成する分子の空間的な分布は、共焦点ユニット3および顕微鏡ユニット4を用いて測定対象物35を拡大して見ることにより把握することができる。したがって、微粒子20から測定対象物35に適切な刺激が与えられたのかを評価することができる。
さらに、光ピンセットユニット2により微粒子20を保持することにより、光ピンセットユニット2に微粒子20を接触させることなく微粒子20を保持することができる。よって、レンズ10およびアクチュエーター16を用いて微粒子を移動させる際に、微粒子20に物理的な外力が与えられることを防止し、微粒子20の形状が変形してしまうというような微粒子20の物理的な変化を防止できる。
さらに、光ピンセットユニットとして、複数のレーザー光により複数の微粒子を保持するダブルビーム下側光ピンセットユニット80を用いてもよい。この構成によれば、ダブルビーム下側光ピンセットユニット80により複数の微粒子を保持することができるので、測定対象物に複数の微粒子を押し当てることが可能となる。
たとえば、DNAに結合されたタンパク質92・93・94を測定対象物とした場合に、そのDNAの両端に微粒子20a・20bを固定するとともに、その微粒子20a・20bを光ピンセットにより固定すれば、そのタンパク質92・93・94とDNAとの関係を観察することができる。それゆえ、より多様な測定手法に顕微鏡システム1を対応させることができる。
さらに、光ピンセットユニット2は、共焦点ユニット3および顕微鏡ユニット4が上記測定対象物35を拡大するために用いるレンズ31とはレンズ10を用いて、レーザー光を微粒子20に入射してその微粒子を保持する。
上記構成によれば、光ピンセットユニット2の光学系と、共焦点ユニット3および顕微鏡ユニット4の光学系が独立して構成されるので、光ピンセットユニット2による微粒子20の保持と、共焦点ユニット3および顕微鏡ユニット4による測定対象物35の拡大とを、独立して調整することが可能となる。これにより、顕微鏡システム1の利便性を向上させることができる。
さらに、4分割光検出器15は、光ピンセットユニット2から発せられるレーザー光が微粒子20で反射した光の強度に基づき、微粒子20の位置変位量を算出し、この位置変位量と、光ピンセットユニット2による微粒子20に対する保持力が示すバネ定数とに基づき、微粒子20から測定対象物35に作用する力を計測するものである。
つまり、光ピンセットユニット2により微粒子20を保持する際、その微粒子20に対する保持力は、微粒子20の位置変位量に比例する。したがって、この比例係数をバネ係数として予め算出しておけば、微粒子20の位置変位量とバネ係数とから、上記保持力を算出することができる。
そこで上記構成では、光ピンセットユニット2のレーザー光を用いて微粒子20の位置変位量を求める。つまり、光ピンセットユニット2の光学系を流用して微粒子20の位置変位量を求めることができるので、位置変位量を算出するための構成を簡略化することができる。これにより、顕微鏡システム1全体の構成も簡略化することができる。
さらに、測定対象物35を共焦点顕微鏡を用いて観察することにより、測定対象物35を光学的に切断した断層像を得ることができる。よって、微粒子20が押し当てられることにより測定対象物35に生じる変化を、共焦点顕微鏡を用いて得られる測定対象物35の断層像に基づき、より詳細に観察することが可能となる。
さらに、共焦点顕微鏡としては、複数のピンホールが表面に形成されたピンホールディスク72と、その複数のピンホールのそれぞれに光を集光するレンズを複数有しているマイクロレンズディスク71と、ピンホールディスク72およびマイクロレンズディスク71を回転させるモーター73と、モーター73によるこれら2つのディスク71・72の回転速度を調整可能な調整手段とを備えているマルチピンホール共焦点ユニット70を用いることが好ましい。
上記構成によれば、モーター73を用いてピンホールディスク72およびマイクロレンズディスク71を回転させることにより、レンズおよびピンホールを通過したレーザー光を用いて測定対象物35をスキャンすることが可能となる。
そして、調整手段を用いてモーター73によるディスクの回転速度を高速に設定すれば、測定対象物35を高速でスキャンすることが可能となる。これにより、測定対象物35の断層像を短い時間間隔で得ることができる。よって、微粒子20が押し当てられることにより測定対象物35に生じる変化をより詳細に観察することができる。
さらに、共焦点顕微鏡は、測定対象物35の変化を時系列で見るもの、たとえばCCDカメラ75を用いるものであることが好ましい。
上記構成によれば、微粒子20が押し当てられることにより測定対象物35が経時的に変化するような場合、その測定対象物35の変化をCCDカメラ75により時系列で見ることができる。たとえば測定対象物35が細胞であり、微粒子20がその細胞に対して刺激を与えるリガンドが固定されたものである場合、リガンドに対する細胞の応答を時系列で見ることができる。このように、上記構成によれば、微粒子20が押し当てられることにより生じる測定対象物35のさらに詳細な観察が可能となる。
また、測定対象物35を載せておく試料セル19に対して、下側光ピンセットユニット60、4分割光検出器15、およびレンズ64およびアクチュエーター65が同じ側に配置されていてもよい。
上記構成によれば、試料セル19に対して、下側光ピンセットユニット60、4分割光検出器15、およびレンズ64およびアクチュエーター65が配された側と反対側のスペースを有効利用することができる。
さらに、共焦点ユニット3および顕微鏡ユニット4が測定対象物35を拡大するために用いるレンズ31の移動量に基づき、下側光ピンセットユニット60のレーザー光のスポット位置を変更するレンズ64およびアクチュエーター65を備えていることが好ましい。
つまり、下側光ピンセットユニット60と、共焦点ユニット3および顕微鏡ユニット4とが試料セル19に対して同じ側に配置されている場合、下側光ピンセットユニット60のレーザー光は、レンズ31を介して微粒子に入射する。
したがって、レンズ31が移動すると、下側光ピンセットユニット60のレーザー光のスポット位置が変更され、そのスポット位置において保持されている微粒子20も移動する。このように微粒子20が移動すると、微粒子20を測定対象物35へ適切に押し当てることができず、測定対象物35の応答を計測する上で好ましくない場合がある。
そこで上記構成では、レンズ31の移動量に基づき、下側光ピンセットユニット60のレーザー光のスポット位置を変更するレンズ64およびアクチュエーター65を備えている。すなわち、レンズ31の移動量と、上記スポット位置とは、所定の関係を示す。この関係に基づきレンズ64およびアクチュエーター65を用いてそのスポット位置を変更すれば、微粒子20を一定の位置において保持し、測定対象物35と微粒子20との位置関係を一定に維持することができる。これにより、微粒子20を測定対象物35に安定して押し当てることができ、測定対象物35の応答を適切に計測することができる。
さらに、顕微鏡システム1は、測定対象物35を切断することが可能な細胞手術ユニット50を備えていることが好ましい。
上記構成によれば、細胞手術ユニット50を用いて測定対象物35を切断することにより、測定対象物35の内部構造をより詳細に共焦点顕微鏡で観察することができる。したがって、微粒子20が押し当てられることにより測定対象物35の内部に生じる変化を、さらに仔細に観察することが可能となる。
このように、顕微鏡システム1によれば、微粒子のx,y,およびz方向の位置変位、測定対象物への刺激の時系列的な変化、および測定対象物に作用する力として、5次元の物理量を測定することができる。この点からすれば、本実施形態の顕微鏡システム1は「5次元顕微鏡」と呼ぶことも可能である。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。たとえば、保持手段としては、光ピンセット以外に、マイクロマニピュレータを用いてもよいし、磁場を用いて微粒子を固定するデバイスを用いてもよい。また、観察手段としては、共焦点顕微鏡以外に、立体顕微鏡写真法を用いるデバイス、CT顕微鏡、またはデコンボーリューション法を用いて画像のボケを取り除き3次元観察するデバイス(非特許文献4参照)を用いてもよい。
上記構成の顕微鏡システムの利用分野の例について、以下に説明する。まず、上記構成の顕微鏡システムを用いて赤血球の硬さを計測することで、糖尿病などの疾病の状態を評価することができる。
赤血球の硬さを計測するには、赤血球をガラス基板上に固定するとともに、赤血球に力を印加するための微粒子をバッファー液中に分散しておく。そして、顕微鏡システム1の光ピンセットを用いて微粒子を捕まえ、それを赤血球表面に押し付ける。このときの微粒子の変位量を計測しながら、赤血球の変形を共焦点顕微鏡で3次元計測する。
これにより、微粒子の変位量から赤血球表面に印加した力を求めることができ、さらにそのときの赤血球の変形から、局所的な応力の分布を推定することができる。この推定結果から赤血球の力学的特性を定量評価できる。
同様に、顕微鏡システムを用いて刺激に対する細胞の応答を調べることで、病変による細胞の変化について調べることもできる。なお、細胞に与える刺激としては、化学物質による刺激、細胞を押すといった物理的な刺激、局所的な温度変化による刺激、などが挙げられる。
化学物質により細胞に刺激を与える場合、粒子の表面に化学物質を固定しておくか、粒子の内部に化学物質を含ませておき、この粒子を光ピンセットで捕まえて試料である細胞に対して接触させて刺激を与える。このときの刺激に対する応答は顕微鏡光学系を通して観察する。
物理的な刺激を与えることは、刺激を与えるための微粒子を光ピンセットで捕まえておき、その微粒子を細胞に対して押し当てたり、横方向の力を加えたりすることで実現可能である。また、局所的な温度変化による刺激を与えることは、特定の波長の光を照射することによって温度上昇を起こす物質を内部に含ませた微粒子を光ピンセットで捕まえておき、その微粒子を細胞に接触させるとともに、その特定波長の光を微粒子に照射することで実現可能である。
このようにして刺激に対する細胞の応答を調べた結果は、環境ホルモンに対する細胞応答の検査、創薬分野での薬剤に対する細胞応答の調査や、薬理物質のスクリーニング、医療診断目的で摘出した細胞の細胞診などに応用することが可能である。
本発明の一実施形態に係る顕微鏡システムの構成を示す図である。 図1の顕微鏡システムにおける微粒子と細胞との位置関係を、光ピンセットユニットおよび顕微鏡ユニットからのレーザー光とともに示す図である。 (a)および(b)は、細胞膜に微粒子を近づけた状態を示す図である。 図1の4分割光検出器に設けられるアナログ演算回路の構成を示す図である。 図1の共焦点顕微鏡を用いて得られた細胞の断層像である。 (a)および(b)は、微粒子にリガンド分子を固定する状態を示す図である。 図1の顕微鏡システムに細胞手術ユニットを設けた構成を示す図である。 試料セルに対して共焦点顕微鏡および光ピンセットユニットを同じ側に配置した場合の顕微鏡システムの構成を示す図である。 図1の顕微鏡システムにおける共焦点ユニットの代わりに、マルチピンホール共焦点ユニットを用いた場合の構成を示す図である。 図1の顕微鏡システムにおける光ピンセットユニットの代わりに、ダブルビーム下側光ピンセットユニットを用いた場合の構成を示す図である。 図10の顕微鏡システムにより2つの微粒子を保持し、DNAの伸張と、DNAタンパク質との相互作用を計測する状態を示す図である。
符号の説明
1 顕微鏡システム(測定システム)
2 光ピンセットユニット(保持手段)
3 共焦点ユニット(観察手段、共焦点顕微鏡)
4 顕微鏡ユニット(観察手段、共焦点顕微鏡)
10 レンズ(第2レンズ、移動手段)
15 4分割光検出器(計測手段)
16 アクチュエーター(移動手段)
19 試料セル(載置台)
20・20a・20b 微粒子
31 レンズ(第1レンズ)
35 測定対象物
37 アナログ演算回路(計測手段)
42 脂質二重膜(測定対象物)
43 受容体分子(測定対象物)
50 細胞手術ユニット(切断手段)
60 下側光ピンセットユニット(保持手段)
64 レンズ(移動手段、スポット位置変更手段)
65 アクチュエーター(移動手段、スポット位置変更手段)
70 マルチピンホール共焦点ユニット(観察手段、共焦点顕微鏡)
71 マイクロレンズディスク
72 ピンホールディスク
73 モーター(回転手段)
75 CCDカメラ(観察手段)
80 ダブルビーム下側光ピンセットユニット(保持手段)
84 レンズ(移動手段、スポット位置変更手段)
85 アクチュエーター(移動手段、スポット位置変更手段)
90a・90b 4分割光検出器(計測手段)
92・93・94 タンパク質(測定対象物)

Claims (11)

  1. 微粒子を保持する保持手段と、
    上記微粒子を測定対象物の方へ移動させる移動手段と、
    上記微粒子から上記測定対象物に作用する刺激の量を計測する計測手段と、
    上記測定対象物を拡大して見ることが可能な観察手段とを備えていることを特徴とする測定システム。
  2. 上記保持手段は、光ピンセットであることを特徴とする請求項1に記載の測定システム。
  3. 上記光ピンセットは、複数のレーザー光により複数の微粒子を保持するものであることを特徴とする請求項2に記載の測定システム。
  4. 上記光ピンセットは、上記観察手段が上記測定対象物を拡大するために用いる第1レンズとは別の第2レンズを用いて、レーザー光を微粒子に入射してその微粒子を保持するものであることを特徴とする請求項2または3に記載の測定システム。
  5. 上記計測手段は、
    光ピンセットユニットから発せられるレーザー光が上記微粒子で反射した光の強度に基づき、上記微粒子の位置変位量を算出し、
    この位置変位量と、上記光ピンセットによる上記微粒子に対する保持力が示すバネ定数とに基づき、上記刺激の量としての力の大きさを計測するものであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の測定システム。
  6. 上記観察手段は、共焦点顕微鏡であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の測定システム。
  7. 上記共焦点顕微鏡は、
    複数のピンホールが表面に形成されたピンホールディスクと、
    その複数のピンホールのそれぞれに光を集光する第3レンズを複数有しているマイクロレンズディスクと、
    上記ピンホールディスクおよび上記マイクロレンズディスクを回転させる回転手段と、
    上記回転手段によるディスクの回転速度を調整可能な調整手段とを備えていることを特徴とする請求項6に記載の測定システム。
  8. 上記観察手段は、上記測定対象物の変化を時系列で見るものであることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の測定システム。
  9. 上記測定対象物を載せておく載置台に対して、上記保持手段、上記計測手段、および上記観察手段が同じ側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の測定システム。
  10. 上記保持手段は光ピンセットであり、
    上記観察手段が上記測定対象物を拡大するために用いる第1レンズの移動量に基づき、上記光ピンセットのレーザー光のスポット位置を変更するスポット位置変更手段を備えていることを特徴とする請求項9に記載の測定システム。
  11. 上記測定対象物を切断することが可能な切断手段を備えていることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載の測定システム。
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