JPH09164190A - 組みポリエステル縫合糸 - Google Patents
組みポリエステル縫合糸Info
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- JPH09164190A JPH09164190A JP8213268A JP21326896A JPH09164190A JP H09164190 A JPH09164190 A JP H09164190A JP 8213268 A JP8213268 A JP 8213268A JP 21326896 A JP21326896 A JP 21326896A JP H09164190 A JPH09164190 A JP H09164190A
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- braided
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- polyester
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Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61L—METHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
- A61L17/00—Materials for surgical sutures or for ligaturing blood vessels ; Materials for prostheses or catheters
- A61L17/06—At least partially resorbable materials
- A61L17/10—At least partially resorbable materials containing macromolecular materials
- A61L17/105—Polyesters not covered by A61L17/12
Abstract
(57)【要約】
【課題】 縫合糸の引張強度を向上させ表面粗度を低下
させる。 【解決手段】 平均重量が分子重量が35,000以上
で、靱性が約7ないし8.5グラム/デニールであり、
破断に至る伸長率が30%で、沸騰水収縮率が約0.5
ないし約3.0パーセントであるポリエステルフィラメ
ントから形成される組みポリエステル縫合糸を提供し、
この縫合糸の粗度は低く引張強度は改善される。
させる。 【解決手段】 平均重量が分子重量が35,000以上
で、靱性が約7ないし8.5グラム/デニールであり、
破断に至る伸長率が30%で、沸騰水収縮率が約0.5
ないし約3.0パーセントであるポリエステルフィラメ
ントから形成される組みポリエステル縫合糸を提供し、
この縫合糸の粗度は低く引張強度は改善される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は1995年7月2
5日出願の米国特許出願番号60/001,516の一
部継続出願であり、組み縫合糸に関し、特に、組みポリ
エステル縫合糸に関するものである。
5日出願の米国特許出願番号60/001,516の一
部継続出願であり、組み縫合糸に関し、特に、組みポリ
エステル縫合糸に関するものである。
【0002】
【従来の技術】組みポリエステル縫合糸は長年、利用さ
れてきた。この組み縫合糸は、組織を永久的に修復する
ために強力な非吸収性の縫合糸が好ましい心臓血管の手
術で使用されることが多い。しかし、外科医は、より扱
い易いより優れた縫合糸を常に捜し求めている。
れてきた。この組み縫合糸は、組織を永久的に修復する
ために強力な非吸収性の縫合糸が好ましい心臓血管の手
術で使用されることが多い。しかし、外科医は、より扱
い易いより優れた縫合糸を常に捜し求めている。
【0003】外科医が関心を持つ縫合糸の扱い易さの1
つは、縫合糸に確実な結節を作り易いかどうかという点
である。一般的に、外科医は、標準的な外科医結びを使
用し、最小の努力で縫合糸をしばって確実な結節を作る
ことを望むものである。
つは、縫合糸に確実な結節を作り易いかどうかという点
である。一般的に、外科医は、標準的な外科医結びを使
用し、最小の努力で縫合糸をしばって確実な結節を作る
ことを望むものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】もし縫合糸の表面が粗
いと、縫合糸に結節を作る時、医師はでこぼこな感じを
抱くかもしれない(これをガタつきと呼ぶことにす
る)。ガタつきは縫合糸の表面と表面の間の摩擦によっ
て発生する。この表面の摩擦を補償するために、外科医
は結節を作る時に余計な力を加えなければならず、その
ために縫合糸が切断することがある。粗い表面を持った
縫合糸では、確実な結節を作るのに十分な力を加えてい
るかどうか外科医が判断することが困難になる。
いと、縫合糸に結節を作る時、医師はでこぼこな感じを
抱くかもしれない(これをガタつきと呼ぶことにす
る)。ガタつきは縫合糸の表面と表面の間の摩擦によっ
て発生する。この表面の摩擦を補償するために、外科医
は結節を作る時に余計な力を加えなければならず、その
ために縫合糸が切断することがある。粗い表面を持った
縫合糸では、確実な結節を作るのに十分な力を加えてい
るかどうか外科医が判断することが困難になる。
【0005】通常、表面の粗度を低減するために、すべ
すべしたコーティング剤を縫合糸に塗る。しかし、あま
り多くのコーティング剤を塗ると、縫合糸はすべり易く
なりすぎて簡単に扱うことが出来なくなり、縫合糸に作
った結節はほどけてしまい易くなる。
すべしたコーティング剤を縫合糸に塗る。しかし、あま
り多くのコーティング剤を塗ると、縫合糸はすべり易く
なりすぎて簡単に扱うことが出来なくなり、縫合糸に作
った結節はほどけてしまい易くなる。
【0006】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、縫合糸の表面粗度を減少させかつ
引張強度を向上させ確実な結節が容易に形成されるよう
にすることを目的とする。
めになされたもので、縫合糸の表面粗度を減少させかつ
引張強度を向上させ確実な結節が容易に形成されるよう
にすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、上記の課題を解
決するために、この発明の発明者は、結節に良好な力が
かかり、引張り強度が改善されていて縫合糸表面の粗度
を抑えた改善された組みポリエステル縫合糸を発見し
た。
決するために、この発明の発明者は、結節に良好な力が
かかり、引張り強度が改善されていて縫合糸表面の粗度
を抑えた改善された組みポリエステル縫合糸を発見し
た。
【0008】改善された組みポリエステル縫合糸は、平
均重量が分子重量が35,000以上で、靱性が6グラ
ム/デニール以上であり、破断に至る伸長率が35%以
下で、沸騰水収縮率が約0.5ないし約2.0パーセン
トであるポリエステルフィラメントから形成したポリエ
ステルの糸から形成され、これらのフィラメントから形
成され、編まれて縫合糸を形成する糸は1インチ当り4
ないし約15個のよりを有することを発見した。
均重量が分子重量が35,000以上で、靱性が6グラ
ム/デニール以上であり、破断に至る伸長率が35%以
下で、沸騰水収縮率が約0.5ないし約2.0パーセン
トであるポリエステルフィラメントから形成したポリエ
ステルの糸から形成され、これらのフィラメントから形
成され、編まれて縫合糸を形成する糸は1インチ当り4
ないし約15個のよりを有することを発見した。
【0009】
【発明の実施の形態】この発明の発明者は、改良された
組みポリエステル縫合糸は、ある特性を有すポリエチレ
ンテレフタレートのフィラメント(以後ポリエステルと
言う)を使用して製造することが可能であることを解明
した。個々のポリエステルのフィラメントは平均の重量
が分子重量が35,000以上であり、好ましくは4
0,000以上で、最も好ましくは約42,000ない
し約45,000であることが必要である。このフィラ
メントの靱性は、6グラム/デニール以上で、好ましく
は7グラム/デニール以上であり、最も好ましくは約7
グラム/デニールないし約8.5グラム/デニールであ
ることが必要である。また、このフィラメントの破断に
至る伸長率は、35%以下で、好ましくは24%以下で
あり、最も好ましくは20%以下であることが必要であ
る。さらにまた、このフィラメントの沸騰水に対する吸
収率は、このフィラメントの元の長さを基にした時、約
0.5ないし2.0%であることが必要である。さらに
またこのフィラメントの熱風に対する収縮率は、350
゜Cに於て約3ないし5%(元の長さに比較して)であ
る必要がある。好ましいフィラメントは、トレビラ(商
標)高靱性タイプ712及び787ポリエステル糸の商
品名のホーチェストセラネーズ(Hoechst Ce
lanese)から市販されているフィラメントであ
る。
組みポリエステル縫合糸は、ある特性を有すポリエチレ
ンテレフタレートのフィラメント(以後ポリエステルと
言う)を使用して製造することが可能であることを解明
した。個々のポリエステルのフィラメントは平均の重量
が分子重量が35,000以上であり、好ましくは4
0,000以上で、最も好ましくは約42,000ない
し約45,000であることが必要である。このフィラ
メントの靱性は、6グラム/デニール以上で、好ましく
は7グラム/デニール以上であり、最も好ましくは約7
グラム/デニールないし約8.5グラム/デニールであ
ることが必要である。また、このフィラメントの破断に
至る伸長率は、35%以下で、好ましくは24%以下で
あり、最も好ましくは20%以下であることが必要であ
る。さらにまた、このフィラメントの沸騰水に対する吸
収率は、このフィラメントの元の長さを基にした時、約
0.5ないし2.0%であることが必要である。さらに
またこのフィラメントの熱風に対する収縮率は、350
゜Cに於て約3ないし5%(元の長さに比較して)であ
る必要がある。好ましいフィラメントは、トレビラ(商
標)高靱性タイプ712及び787ポリエステル糸の商
品名のホーチェストセラネーズ(Hoechst Ce
lanese)から市販されているフィラメントであ
る。
【0010】この発明のポリエステル糸は、約0.2な
いし約6のデニールであり、好ましくは約1.2ないし
約3.4のデニールであって、より好ましくは約1.4
ないし約3.1のデニールであるフィラメントから形成
されることが必要である。ポリエステルのフィラメント
は、約20ないし約500デニールであり、好ましくは
20ないし350のデニールを有す玉(糸)に押しだし
成形される。その後、この糸は好ましくはインチ当り約
4ないし約15のより(TPI)、最も好ましくは8T
PIのよりを有するようによられる。
いし約6のデニールであり、好ましくは約1.2ないし
約3.4のデニールであって、より好ましくは約1.4
ないし約3.1のデニールであるフィラメントから形成
されることが必要である。ポリエステルのフィラメント
は、約20ないし約500デニールであり、好ましくは
20ないし350のデニールを有す玉(糸)に押しだし
成形される。その後、この糸は好ましくはインチ当り約
4ないし約15のより(TPI)、最も好ましくは8T
PIのよりを有するようによられる。
【0011】上記の様によられた糸は、シースと、場合
によってはコアを有する従来の組み構造を持った縫合糸
に編むことが出来る。この組み構造は、以下の表1に掲
載したパラメータの範囲内にあることが好ましいが、米
国特許5,019,093号(参照として引用する)に
記述された組み構造を使用することも出来る。
によってはコアを有する従来の組み構造を持った縫合糸
に編むことが出来る。この組み構造は、以下の表1に掲
載したパラメータの範囲内にあることが好ましいが、米
国特許5,019,093号(参照として引用する)に
記述された組み構造を使用することも出来る。
【0012】
【表1】
【0013】別に、1990年9月25日に出願された
米国特許4,959,069号や1991年10月22
日に出願された米国特許5,059,213号(両特許
とも参照として引用する)に記載された様にスパイラル
組みパターンも使用することが出来る。最も好ましく縫
合糸の特性の最良の組合せを提供するためには、以下に
記す表2に掲載する構造を有する様に縫合糸を編むこと
である。
米国特許4,959,069号や1991年10月22
日に出願された米国特許5,059,213号(両特許
とも参照として引用する)に記載された様にスパイラル
組みパターンも使用することが出来る。最も好ましく縫
合糸の特性の最良の組合せを提供するためには、以下に
記す表2に掲載する構造を有する様に縫合糸を編むこと
である。
【0014】
【表2】
【0015】編み組みを完成した後、編んだ縫合糸を熱
の存在下で伸長させることが出来る。つまり編んだ縫合
糸は、好ましくは、約160゜Cないし約250゜Cの
温度条件で熱によって伸長させることが出来、その縫合
糸の長さを最初の長さの約9ないし28%増加するまで
伸長させることが出来る。
の存在下で伸長させることが出来る。つまり編んだ縫合
糸は、好ましくは、約160゜Cないし約250゜Cの
温度条件で熱によって伸長させることが出来、その縫合
糸の長さを最初の長さの約9ないし28%増加するまで
伸長させることが出来る。
【0016】つぎに、縫合糸に吸収性または非吸収性の
塗布剤を塗ることが出来る。現在では、縫合糸に約0.
1ないし約10重量パーセント(塗布する前の重量と、
その塗布をして、さらに余分な溶剤を取り除いた後の縫
合糸の重量とを比較することにより算出する)のポリブ
チレートの塗布剤を塗ることが好適である。塗布剤は任
意の従来の方法で塗布することが出来る。ポリブチレー
トを塗布する場合、懸垂滴下塗布装置を使用することが
好適である。
塗布剤を塗ることが出来る。現在では、縫合糸に約0.
1ないし約10重量パーセント(塗布する前の重量と、
その塗布をして、さらに余分な溶剤を取り除いた後の縫
合糸の重量とを比較することにより算出する)のポリブ
チレートの塗布剤を塗ることが好適である。塗布剤は任
意の従来の方法で塗布することが出来る。ポリブチレー
トを塗布する場合、懸垂滴下塗布装置を使用することが
好適である。
【0017】上記の様に形成した縫合糸は、縫合糸表面
の粗度の減少、結節の滑り力の減少、及び引張強度の向
上等(例4で記述するように市販されている縫合糸と比
較して)の改善された特性を有する。例えば、この発明
に基づいて用意したサイズ2/0の縫合糸の、例3で説
明するようにして測定した縫合糸表面の平均の粗度は6
0グラム以下であり、好ましくは約57ないし約43の
平均の粗度を有し、及びあるいは又、縫合糸の結節の滑
り値は、1lb以下であり、好ましくは、0.5lb以
下であって、最も好ましくは、約0.5ないし約0.2
5lbである。
の粗度の減少、結節の滑り力の減少、及び引張強度の向
上等(例4で記述するように市販されている縫合糸と比
較して)の改善された特性を有する。例えば、この発明
に基づいて用意したサイズ2/0の縫合糸の、例3で説
明するようにして測定した縫合糸表面の平均の粗度は6
0グラム以下であり、好ましくは約57ないし約43の
平均の粗度を有し、及びあるいは又、縫合糸の結節の滑
り値は、1lb以下であり、好ましくは、0.5lb以
下であって、最も好ましくは、約0.5ないし約0.2
5lbである。
【0018】この編んだ縫合糸は、伸長した後、1つも
しくはそれ以上の手術針を取り付け、従来の方法(例え
ば、酸化エチレン処理や照射)により殺菌することがで
きる。
しくはそれ以上の手術針を取り付け、従来の方法(例え
ば、酸化エチレン処理や照射)により殺菌することがで
きる。
【0019】[例1.]55デニールのトレビラ(Tr
evira)(商標)タイプ787のポリエステルの糸
(ホーチェストセラネーズ社製)をハコバ(Hacob
a)糸巻き機によって組機ボビンに巻き付けた。このボ
ビンをニューイングランド・バット(Butt)製の組
機に移した。この組機は、巻き心のデニールが110、
ピックカウントが50で、16個の組錘(carrie
r)を有した組み構造を与えるように構成されている。
組まれた縫合糸は、張力をかけて圧力染色チューブに巻
かれた。縫合糸はチューブ染色装置の中に置かれて、組
みを容易にするために塗られた減磨剤を取り除くために
洗剤で洗われた。つぎに、この組まれた縫合糸は、希望
する完成品の直径と伸長率等の必要条件に合致するよう
に張力をかけて伸長させた。そのつぎに、この縫合糸に
は、縫合糸の取扱い性能を向上させるためにポリブチレ
ートの塗布溶液が塗られた。最後に、手術針が取り付け
られ、縫合糸はパッケージに入れられ殺菌された。
evira)(商標)タイプ787のポリエステルの糸
(ホーチェストセラネーズ社製)をハコバ(Hacob
a)糸巻き機によって組機ボビンに巻き付けた。このボ
ビンをニューイングランド・バット(Butt)製の組
機に移した。この組機は、巻き心のデニールが110、
ピックカウントが50で、16個の組錘(carrie
r)を有した組み構造を与えるように構成されている。
組まれた縫合糸は、張力をかけて圧力染色チューブに巻
かれた。縫合糸はチューブ染色装置の中に置かれて、組
みを容易にするために塗られた減磨剤を取り除くために
洗剤で洗われた。つぎに、この組まれた縫合糸は、希望
する完成品の直径と伸長率等の必要条件に合致するよう
に張力をかけて伸長させた。そのつぎに、この縫合糸に
は、縫合糸の取扱い性能を向上させるためにポリブチレ
ートの塗布溶液が塗られた。最後に、手術針が取り付け
られ、縫合糸はパッケージに入れられ殺菌された。
【0020】[例2.]例1で記述したように準備され
たこの発明の縫合糸の結節の絶対引張強度が2本の市販
されている縫合糸の粗度と比較された。これらの値は縫
合糸の直径では標準化されない(表3は直径によって標
準化された固有の結節の引張り強度を示している)。
たこの発明の縫合糸の結節の絶対引張強度が2本の市販
されている縫合糸の粗度と比較された。これらの値は縫
合糸の直径では標準化されない(表3は直径によって標
準化された固有の結節の引張り強度を示している)。
【0021】
【表3】
【0022】縫合糸の結節の引張強度は、次の手続きに
よって決定された。縫合糸の一端を輪の中に通し、その
輪を締めることによって2重結び(square th
row)を縫合糸に対して行った。その縫合糸をインス
トロン(INSTRON)引張強度試験機に、その結節
が把持部の大体中間に来るように、ぴんと張って把持
し、12.7cmの標点距離で水平架台速度が30.5
cm/分の条件下で試験を行った。
よって決定された。縫合糸の一端を輪の中に通し、その
輪を締めることによって2重結び(square th
row)を縫合糸に対して行った。その縫合糸をインス
トロン(INSTRON)引張強度試験機に、その結節
が把持部の大体中間に来るように、ぴんと張って把持
し、12.7cmの標点距離で水平架台速度が30.5
cm/分の条件下で試験を行った。
【0023】[例3.]例1で記述したように用意した
この発明の縫合糸の粗度を3種類の市販されている縫合
糸の粗度と比較した。
この発明の縫合糸の粗度を3種類の市販されている縫合
糸の粗度と比較した。
【0024】縫合糸の粗度は、縫合糸を組織の中を通す
時に縫合糸が受ける抗力あるいはガタつきを示している
ので、重要な特性である。粗度の値が高いほど、縫合糸
を組織の中を通して引っ張ることが困難になり、縫合糸
が組織中を引っ張られる時に組織により多くの被害を与
える。粗度は、縫合糸を結合するために結節を滑らせる
際にも影響する。ここでもこの値が高いと好ましくな
い。
時に縫合糸が受ける抗力あるいはガタつきを示している
ので、重要な特性である。粗度の値が高いほど、縫合糸
を組織の中を通して引っ張ることが困難になり、縫合糸
が組織中を引っ張られる時に組織により多くの被害を与
える。粗度は、縫合糸を結合するために結節を滑らせる
際にも影響する。ここでもこの値が高いと好ましくな
い。
【0025】粗度試験に於て、同一の縫合糸の2本の素
線8,9をインストロン試験機(拡張引張試験機の通常
等級)のロードセル14(100kg)の端部に取り付
ける。その縫合糸をプーリ15,16に通し、インスト
ロン試験機(図1,2に示す様に)の水平架台12に取
り付ける。縫合糸の素線のもう一方の端部を一緒に錘1
8(サイズ2/0の縫合糸に対して2.5lbs)に取
り付ける。この錘は主観的に判断する結束の評価と同じ
張力を与える。インストロンの水平架台が下降すると、
結節11は水平架台と同じ速度で、ある一定の長さだけ
縫合糸に沿ってスライドする。
線8,9をインストロン試験機(拡張引張試験機の通常
等級)のロードセル14(100kg)の端部に取り付
ける。その縫合糸をプーリ15,16に通し、インスト
ロン試験機(図1,2に示す様に)の水平架台12に取
り付ける。縫合糸の素線のもう一方の端部を一緒に錘1
8(サイズ2/0の縫合糸に対して2.5lbs)に取
り付ける。この錘は主観的に判断する結束の評価と同じ
張力を与える。インストロンの水平架台が下降すると、
結節11は水平架台と同じ速度で、ある一定の長さだけ
縫合糸に沿ってスライドする。
【0026】縫合糸の上端部が変換器に及ぼす下降力の
全体は、結節をスライドさせるために必要な力と緊張錘
の重さの和と等しい。負荷/伸長曲線(図3に示す)の
幅は、縫合糸の推定粗度をあたえるが、この推定粗度は
縫合糸どうしの摩擦の程度を示す。表4にこの例3の結
果を示す。
全体は、結節をスライドさせるために必要な力と緊張錘
の重さの和と等しい。負荷/伸長曲線(図3に示す)の
幅は、縫合糸の推定粗度をあたえるが、この推定粗度は
縫合糸どうしの摩擦の程度を示す。表4にこの例3の結
果を示す。
【0027】
【表4】
【0028】[例4.]この発明の縫合糸の特性をいく
つかの市販の縫合糸と比較した。この試験結果を以下の
表5に記載する。
つかの市販の縫合糸と比較した。この試験結果を以下の
表5に記載する。
【0029】
【表5】
【0030】本発明の好適な実施態様として、以下のも
のがある。 (1)組み縫合糸が次の構造を有し、縫合糸を製作する
ために使用する糸が1インチ当り約4ないし約15回ね
じられた請求項1記載の組みポリエステル縫合糸。
のがある。 (1)組み縫合糸が次の構造を有し、縫合糸を製作する
ために使用する糸が1インチ当り約4ないし約15回ね
じられた請求項1記載の組みポリエステル縫合糸。
【表6】 (2)糸の平均重量の分子重量が40,000以上であ
る請求項1記載の組みポリエステル縫合糸。 (3)糸の平均重量の分子重量が約42,000ないし
約45,000である請求項1記載の組みポリエステル
縫合糸。 (4)糸の靱性が7グラム/デニールである請求項1記
載の組みポリエステル縫合糸。 (5)糸の靱性が約7グラム/デニールないし約8.5
グラム/デニールである請求項1記載の組みポリエステ
ル縫合糸。
る請求項1記載の組みポリエステル縫合糸。 (3)糸の平均重量の分子重量が約42,000ないし
約45,000である請求項1記載の組みポリエステル
縫合糸。 (4)糸の靱性が7グラム/デニールである請求項1記
載の組みポリエステル縫合糸。 (5)糸の靱性が約7グラム/デニールないし約8.5
グラム/デニールである請求項1記載の組みポリエステ
ル縫合糸。
【0031】(6)組み縫合糸が次の構造を有す請求項
1記載の組みポリエステル縫合糸。
1記載の組みポリエステル縫合糸。
【表7】 (7)サイズ2/0の組みポリエステル縫合糸の平均縫
合糸粗度が約57ないし約43グラムである請求項2記
載のサイズ2/0の組みポリエステル縫合糸。 (8)サイズ2/0の組みポリエステル縫合糸は、ハー
マン(Herman)ループテストを使用して、5回結
びで結節安全性を得る請求項2記載のサイズ2/0の組
みポリエステル縫合糸。 (9)サイズ2/0の組みポリエステル縫合糸の平均結
節滑り力は0.5lbs以下である請求項3記載のサイ
ズ2/0の組みポリエステル縫合糸。 (10)サイズ2/0の組みポリエステル縫合糸の平均
結節滑り力は約0.5lbsないし約0.25lbsで
ある請求項3記載のサイズ2/0の組みポリエステル縫
合糸。 (11)サイズ2/0の組みポリエステル縫合糸は、ハ
ーマン(Herman)ループテストを使用して、5回
結びで結節安全性を得る請求項3記載のサイズ2/0の
組みポリエステル縫合糸。
合糸粗度が約57ないし約43グラムである請求項2記
載のサイズ2/0の組みポリエステル縫合糸。 (8)サイズ2/0の組みポリエステル縫合糸は、ハー
マン(Herman)ループテストを使用して、5回結
びで結節安全性を得る請求項2記載のサイズ2/0の組
みポリエステル縫合糸。 (9)サイズ2/0の組みポリエステル縫合糸の平均結
節滑り力は0.5lbs以下である請求項3記載のサイ
ズ2/0の組みポリエステル縫合糸。 (10)サイズ2/0の組みポリエステル縫合糸の平均
結節滑り力は約0.5lbsないし約0.25lbsで
ある請求項3記載のサイズ2/0の組みポリエステル縫
合糸。 (11)サイズ2/0の組みポリエステル縫合糸は、ハ
ーマン(Herman)ループテストを使用して、5回
結びで結節安全性を得る請求項3記載のサイズ2/0の
組みポリエステル縫合糸。
【0032】
【発明の効果】この発明のポリエステル縫合糸は表面粗
度を抑えた構造であり引張強度が向上したので外科医は
手術中に容易に確実な結節を形成することが出来る。
度を抑えた構造であり引張強度が向上したので外科医は
手術中に容易に確実な結節を形成することが出来る。
【図1】インストロン試験器の線図であり、試験位置に
ある2本の組み縫合糸の素線を表す図である。
ある2本の組み縫合糸の素線を表す図である。
【図2】図1の1回結び結節の拡大斜視図である。
【図3】縫合糸の粗度測定による出力の表現図である。
8,9 素線 14 ロードセル 15,16 プーリ 18 錘
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジェフリー・ティー・ハント イギリス国、スコットランド、イーエイチ 14 1エイジェイ、エジンバラ、クレイグ ロックハート・テラス 45 (72)発明者 ロバート・ワシントン アメリカ合衆国、30563 ジョージア州、 マウント・エアリー、ボックス 205シー、 ライト 2
Claims (3)
- 【請求項1】 平均重量が分子重量35,000以上で
あり、靱性が約7ないし約8.5グラム/デニールであ
り、破断に至る伸長率が30パーセント以下であり、沸
騰水収縮率が約0.5ないし約3.0パーセントである
糸フィラメントから形成した組みポリエステル縫合糸。 - 【請求項2】 平均縫合糸粗度が60グラム以下である
サイズ2/0の組みポリエステル縫合糸。 - 【請求項3】 平均結節滑り力が1lb以下であるサイ
ズ2/0の組みポリエステル縫合糸。
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US59554196A | 1996-02-02 | 1996-02-02 | |
US001516 | 1996-02-02 | ||
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JP2011524949A (ja) * | 2008-06-20 | 2011-09-08 | ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. | 超高分子量ポリエチレン糸 |
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-
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- 1996-07-25 JP JP8213268A patent/JPH09164190A/ja active Pending
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JP4642232B2 (ja) * | 1998-02-26 | 2011-03-02 | テイコ・グループ・ソシエテ・ア・レスポンサビリテ・リミテ | 染色した編み縫合糸の形成方法 |
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AU5947096A (en) | 1997-01-30 |
EP0759305A3 (en) | 1998-12-23 |
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