JPH09163766A - 超音波モータの駆動方法およびその駆動回路 - Google Patents

超音波モータの駆動方法およびその駆動回路

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JPH09163766A
JPH09163766A JP7318668A JP31866895A JPH09163766A JP H09163766 A JPH09163766 A JP H09163766A JP 7318668 A JP7318668 A JP 7318668A JP 31866895 A JP31866895 A JP 31866895A JP H09163766 A JPH09163766 A JP H09163766A
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drive
voltage
drive signal
ultrasonic motor
piezoelectric body
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JP7318668A
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Inventor
Takashi Nojima
貴志 野島
Masanori Sumihara
正則 住原
Takahiro Nishikura
孝弘 西倉
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の駆動回路では、超音波モータの起動時
に昇圧器を立ち上げると同時に電力増幅器に駆動信号を
供給するため、昇圧器の出力端子には大きなアドミタン
スの負荷が接続され、この結果昇圧器は充電とともに放
電動作を行うために瞬時に立ち上げることができず、よ
って安定な電力を超音波モータに供給することができ
ず、超音波モータを短時間で安定に起動することが困難
であった。 【解決手段】 パルス幅変調器50と、パルス幅変調器50
のパルス信号に応じて昇圧比を可変し、電源電圧を昇圧
するDC−DCコンバータ51を設け、起動時に定常状態
におけるパルス幅より長いパルス信号を出力するように
パルス幅変調器50を調整し、DC−DCコンバータ51が
立ち上がり定常状態になった後に、定常状態におけるパ
ルス幅を有するパルス信号を出力するようにパルス幅変
調器50を調整し、駆動信号発生器22の駆動信号を電力増
幅器へ出力させる構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電体の逆圧電効
果により励振された弾性振動を駆動力とする超音波モー
タ、特に超音波モータの駆動方法および駆動回路に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電気−機械変換素子として圧電セ
ラッミクなどの圧電体、および金属などの弾性基板によ
り構成された振動体を交流電圧で駆動することにより振
動体上に弾性振動を励振し、これを駆動力とする超音波
モータが注目されている。
【0003】以下、図面を参照しながら超音波モータの
従来技術について説明する。 〔超音波モータの構造〕図9は従来の進行波型ディスク
状超音波モータの構造を示す縦断面図である。
【0004】ドーナツ形状の弾性基板1の一方の面に薄
いドーナツ形状の圧電体2を貼り合わせて、超音波モー
タの駆動力源である振動体3を構成し、前記弾性基板1
の他方の面に、振動体3の周方向の振動変位を拡大する
ために突起体1Aを形成している。
【0005】また振動体3と同芯のドーナツ形状の金属
やプラスチックなどの弾性体4と突起体1Aの上面に配
置されたリング形状の耐摩耗性材料よりなる摩擦材5
を、互いに貼り合わせて振動体3より回転力を取り出す
移動体6を構成している。上記摩擦材5は耐摩耗性を有
し、移動体6と突起体1Aとの安定な接触を得る役目も
果たしている。
【0006】また移動体6の中心には、移動体6の回転
力を外部に伝達する出力伝達軸7が嵌合されており、移
動体6の回転力を安定に効率よく出力伝達軸7に伝達す
るために軸の周囲に突起部7Aが設けられ、さらに出力
伝達軸7の異常振動などを吸収補正し、移動体6の回転
力を安定に効率よく出力伝達軸7に伝えるために、移動
体6の上面と突起部7A間に摩擦係数の大きな弾性部材
8が配置されている。出力伝達軸7の上端の出力伝達部
7Bより外部に回転力が伝達される。
【0007】また、振動体3の振動を阻害することなく
振動体3を支持するドーナツ形状の支持部材9が設けら
れ、この支持部材9を支持する、すなわち超音波モータ
を支持するベース13が設けられ、このベース部13の
中心側側面に、出力伝達軸7の位置規制を行うベアリン
グ、メタル軸受けなどの軸受け10が設けられている。
【0008】また出力伝達軸7の下端には、皿バネ、コ
イルバネなどの加圧手段11と、加圧力調整手段12が
取付けられ、移動体6は、摩擦材5を介して振動体3に
加圧手段11が発生する力により加圧接触させられてい
る。 〔圧電体上の電極構造〕上記超音波モータの圧電体2上
に交流電圧が印加される電極が配置されている。圧電体
2の弾性基板1との接着面側の電極は全面電極、反対側
の面の電極は、一例として図10に示す電極構造となって
おり、振動体3の周方向に4波の曲げ振動を励振するよ
うな構成となっている。
【0009】図10において、A0 、B0 はそれぞれ振動
体3上に励振される進行波の2分の1の波長相当の3つ
の小領域(小電極部)からなる駆動電極、C0 は振動体
3上に励振される進行波の4分の1の波長相当の長さの
電極、D0 は励振される進行波の4分の3の波長相当の
長さの電極である。
【0010】したがって、駆動電極A0 の駆動電極B0
とは互いに、位置的に振動体3上に励振される進行波の
4分の1波長相当(=90゜)の位相差を有し、また駆
動電極A0 、B0 内の隣合う2分の1の波長相当の各小
電極部は、厚みの方向に交互に反対方向に分極されてお
り、使用時には斜線で示したように、駆動電極A0 と駆
動電極B0 を構成する各小電極部は、それぞれ短絡して
用いられる。
【0011】この駆動電極A0 ,B0 に数式(1)、数
式(2)で表されるような時間的な位相差が90゜ある
交流電圧V1 、およびV2 をそれぞれ印加すれば、振動
体3には数式(3)で表される振動体3の円周方向に進
行する曲げ振動の進行波が励振される。
【0012】 V1 =V0 ×sin(ωt) ・・・(1) V2 =V0 ×cos(ωt) ・・・(2) ξ=ξ0 ×{cos(ωt) ×cos(kx)+sin
(ωt) ×sin(kx)}} =ξ0 ×cos(ωt−kx) ・・・(3) ただし、V0 は印加電圧の振幅の最大値、ωは印加電圧
の角周波数、tは時間、ξは曲げ振動の振幅値、ξ0 は
曲げ振動の振幅の最大値、k(=2π/λ)は波数、λ
は波長、xは位置を示す。そして、駆動電極A0 ,B0
に印加する2つの交流電圧の位相差である90°の符号
を逆にすると、曲げ振動の進行波の進行方向を変えるこ
とができ、この結果、移動体6の回転方向を変えること
ができる。 〔動作原理〕図11は、超音波モータの動作原理の説明図
であり、振動体3から移動体6へ駆動力を伝えている円
周状の接触部分をリニアモデルで近似したものである。
同図に示したように、振動体3に曲げ振動の進行波を励
振することによって、振動体3の表面の各点は、長軸
w、短軸uの進行波の進行方向と逆向きの楕円軌跡を描
いて運動する。そして、振動体3に加圧して設置された
移動体6は、摩擦材5を介して振動体3の表面の任意の
点が描く楕円の頂点(たとえばA)近傍で接触し、振動
体3の横方向の変位成分を振動体3と摩擦材5の間に作
用する摩擦力により伝達され、振動体3上に励振されて
いる進行波の進行方向とは逆方向に数式(4)で表され
る移動速度vで運動する。
【0013】v= ω×w ・・・(4) ここで進行波の波頭は連続的に移動するので、振動体3
と移動体6の接触点も時間とともに移動し、移動体6は
連続的に駆動され滑らかな回転運動をする。 〔等価回路〕図12は、振動体3の駆動端子からみた等価
回路であり、圧電体2の電気的容量(Ce )14、電気
系−機械系変換トランス(変換係数N)15、振動体3
の機械的弾性定数(Cm )16、質量(Lm )17、お
よび機械的損失(Rm )18とで表される。
【0014】圧電体2に電圧Vを印加すると、その周波
数、絶対値に応じた総電流(i)19が圧電体2に流れ
込む。この総電流(i)19は、圧電体2の電気的容量
(Ce )14に流れ込む電流である電気腕電流(ie )
20と、電気系−機械系変換トランス15を流れる電流
である機械腕電流(im )21に分流される。この機械
腕電流(im )21が、電気系−機械系変換トランス1
5により数式(5)で表される振動体3の周方向の変位
速度v’に比例変換される。
【0015】v’= dξ’/dt ・・・(5) 従って、総電流(i)19、あるいは機械腕電流(im
)21を検出することによって、周方向の変位速度
v’を求めることができる。
【0016】上述のことより移動体6の回転速度は、振
動体3の曲げ振動の振幅の瞬時値に比例し、曲げ振動の
周方向速度成分の瞬時値は振動体3を構成する圧電体2
を流れる機械腕電流(im )21に比例する。故に、圧
電体2を流れる機械腕電流(im )21を検出すること
により、超音波モータの回転速度情報を得ることができ
る。 〔駆動回路〕図13は従来の超音波モータの駆動回路のブ
ロック図である。
【0017】電圧制御発振器22から、超音波モータの
駆動交流信号が発生される。ここで、前記駆動交流信号
は2分割され、一方は移相器23により所定の位相(+
90°、あるいは−90°)だけ移相して、電力増幅器
24に入力され、昇圧器25より供給される昇圧された
電源電圧を用いて電力増幅器24によって超音波モータ
を駆動するのに十分なレベルに電力増幅される。また、
他方は昇圧器25より供給される昇圧された電源電圧を
用いて電力増幅器26によって超音波モータを駆動する
のに十分なレベルに電力増幅される。
【0018】ここで、昇圧器25は、起動信号(図示せ
ず)を受理と同時に動作を開始するが、容量性の素子が
存在するため定常駆動状態になるには、ある一定の時間
が必要である。
【0019】さらに、電力増幅器24から発せられた駆
動交流信号はコイル27を通って波形整形をされるとと
もに、コイル27と圧電体2の駆動電極28下の静電容
量とキャパシタ29より構成されるL−C直列共振回路
により再度昇圧され、圧電体2上の2組の駆動電極(図
10のA0 ,B0 )の一方の駆動電極28に印加されると
ともに、この駆動電極28下の圧電体2の静電容量と等
価な静電容量を有するキャパシタ29に印加される。
【0020】同様に電力増幅器26から発せられた駆動
交流信号は、コイル30を通って波形整形をされるとと
もに、コイル30と圧電体2の駆動電極31下の静電容
量とキャパシタ32より構成されるL−C直列共振回路
により再度昇圧され、圧電体2上の2組の駆動電極の他
方の駆動電極31に印加されるとともに、この駆動電極
31下の圧電体2の静電容量と等価な静電容量を有する
キャパシタ32に印加される。
【0021】このとき、振動体3上には各駆動電極2
8,31により励振される2つの定在波が互いに干渉し
て、周方向に進行する曲げ振動の進行波が励振され、摩
擦材5と振動体3の突起体1Aの間に作用する摩擦力に
より、移動体6が進行波の進行方向と逆向きに駆動され
る。
【0022】また、圧電体2には、前述したように、駆
動電圧Vの周波数、その絶対値に応じた総電流(i)1
9(図12参照)が流れ、この総電流(i)19は抵抗3
3により電圧信号に比例変換され、減算器34の一方の
入力端子に印加される。また、キャパシタ29とキャパ
シタ32にも印加電圧の絶対値およびその周波数に応じ
た圧電体2上の2組の駆動電極を流れる電気腕電流(i
e )20(図12参照)と等価な電流が流れ、それぞれを
加え合わせたものが抵抗35により電圧信号に比例変換
され、減算器34の他方の入力端子に入力される。ここ
で、抵抗33と抵抗35の抵抗値は互いに等しく設定さ
れている。
【0023】減算器34の出力は、2組の駆動電極2
8,31を流れる総機械腕電流(im)21(図12参
照)に比例した電圧値であり、前述したようにこれは超
音波モータの移動体6の回転速度に比例したものであ
る。この後、減算器34の出力は整流器36により直流
電圧に変換された後、差動増幅器37に印加され、差動
増幅器37により速度設定器38において設定された目
標回転速度(電圧信号)と比較演算処理をされ、電圧制
御発振器22へ電圧信号により発振周波数指令が出力さ
れ、超音波モータの回転速度が目標回転速度となるよう
に超音波モータの駆動周波数が調整される。
【0024】以上の従来例の説明では、進行波型ディス
ク状超音波モータを取り上げてその構成、動作原理、駆
動方法を説明したが、振動体として中空構造を持つリン
グ形状を採り、振動モードとして径方向1次・周方向3
次以上の曲げ振動の進行波を利用するリング型超音波モ
ータもあり、同様の動作原理で動作し、また同様な駆動
方法を用いることが可能である。また、振動片で移動体
を繰り返し突くことにより、移動体を移動させる定在波
型超音波モータでも同様の駆動方法が用いられている。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の駆動回路では超音波モータの起動時に昇圧器2
5を立ち上げると同時に、電力増幅器24,26に駆動
信号を供給するために、昇圧器25の出力端子には大き
なアドミタンスの負荷が接続され、この結果、昇圧器2
5は充電とともに放電動作を行うために瞬時に立ち上げ
ることができず、このため安定な電力を超音波モータに
供給することができず、超音波モータを短時間で安定に
起動することが困難であった。
【0026】また、L−C直列共振回路による昇圧を利
用しているために、昇圧器25の出力電圧が同じでも、
駆動周波数により超音波モータへの印加電圧の絶対値が
変化し、図14に示すように駆動周波数操作による回転数
変化の単調性が維持できない、あるいは回転速度信号に
駆動電圧が与える影響が変化するために回転速度信号の
単調性が維持できない、駆動電圧の絶対値により回転速
度信号と回転数の関係が変化するなどの課題が生じてい
た。
【0027】また、L−C直列共振回路による昇圧を利
用しているために、LあるいはCのばらつきにより超音
波モータへの各駆動電圧の絶対値にばらつきが生じ、こ
の結果、進行波の振動振幅が時間とともに変化し振動体
3と移動体6を安定に接触させることができず、異音、
不要振動が生じ、また回転速度信号と回転数の関係を一
意に規定することが困難となっていた。
【0028】そこで、本発明は、超音波モータの起動時
に、昇圧器より放電系(L−C直列共振回路+超音波モ
ータ)を切り放すこで、昇圧器の立ち上がり時間を短く
することができ、この結果安定に効率よく超音波モータ
を駆動することが可能であるとともに、駆動領域におけ
る駆動電圧の絶対値を一定にすることにより回転数変化
の単調性を維持するとともに、回転速度信号の単調性を
維持することを可能とし、また各駆動電圧の絶対値を一
致させることにより進行波の絶対値の時間的変化を防止
することにより、静粛にかつ不要振動を発生することの
ない超音波モータの駆動方法およびその駆動回路を提供
することを目的としたものである。
【0029】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に第1発明の超音波モータの駆動回路は、圧電体を交流
電圧で駆動し、前記圧電体と弾性体とから構成される振
動体に弾性進行波を励振することにより、前記振動体上
に接触して設置された移動体を移動させる超音波モータ
の駆動回路であって、前記圧電体の駆動信号を発生する
駆動信号発生器と、可変可能なパルス幅のパルス信号を
出力するパルス幅変調器と、前記パルス幅変調器から供
給されるパルス信号に応じて昇圧比を可変し、電源電圧
を昇圧する昇圧器と、前記昇圧器の出力電圧に応じて前
記駆動信号発生器より出力される駆動信号を電力増幅
し、前記圧電体へ供給する電力増幅器と、超音波モータ
の起動時に定常状態におけるパルス幅より長いパルス幅
を有するパルス信号を出力するよう前記パルス幅変調器
を調整し、前記昇圧器が立ち上がり定常状態になった後
に、定常状態におけるパルス幅を有するパルス信号を出
力するよう前記パルス幅変調器を調整し、前記駆動信号
発生器の駆動信号を前記電力増幅器へ出力させる制御手
段を備えたことを特徴とするものである。
【0030】上記第1発明の構成によれば、超音波モー
タの起動時に予め定常状態におけるパルス幅より長いパ
ルス幅を有するパルス信号がパルス幅変調器より出力さ
れ、これにより昇圧器を駆動する。このとき昇圧器の出
力端子は開放状態にあるために昇圧器の容量性素子は急
速に充電され、その結果昇圧器の出力電圧は急速に上昇
するとともに、短時間で定常駆動状態における出力電圧
値となる。この後に駆動信号発生器より駆動信号を、電
力増幅器に供給し昇圧器より供給される電力により電力
増幅を行い超音波モータを駆動する。これにより、回路
系の遅れを解消することができ、回路系を含めた超音波
モータの応答性を改善することが可能となる。
【0031】また第2発明の超音波モータの駆動回路
は、圧電体を交流電圧で駆動し、前記圧電体と弾性体と
から構成される振動体に弾性進行波を励振することによ
り、前記振動体上に接触して設置された移動体を移動さ
せる超音波モータの駆動回路であって、前記圧電体の駆
動信号を発生する駆動信号発生器と、可変可能な昇圧比
に応じて電源電圧を昇圧する昇圧器と、前記昇圧器の出
力電圧に応じて前記駆動信号発生器より出力される駆動
信号を電力増幅し出力する電力増幅器と、前記電力増幅
器より出力された駆動信号をさらに昇圧して前記圧電体
へ供給するL−C直列共振回路と、駆動領域における前
記L−C直列共振回路のアドミタンスと前記駆動信号の
駆動周波数のデータを記憶した記憶素子と、現在の駆動
周波数を基に前記記憶素子を検索して得られたアドミタ
ンスデータにより前記圧電体の駆動電圧が一定となるよ
うに前記昇圧器の昇圧比を調整する制御手段とを備えた
ことを特徴とするものである。
【0032】上記第2発明の構成によれば、駆動領域の
L−C直列共振回路のアドミタンスデータが、駆動周波
数を基に記憶素子上より検索され、このデータを基に駆
動電圧の絶対値が一定となるように昇圧器の昇圧比が調
整され電力増幅器へ電力が供給される。この結果、全駆
動領域において超音波モータに印加される駆動電圧の絶
対値が一定となり、駆動周波数操作による回転数変化の
単調性を維持できるとともに、回転速度信号に駆動電圧
が与える影響を一定にすることができ、回転速度信号の
単調性が維持でき、また駆動電圧の絶対値による回転速
度信号と回転数の関係の変化を抑制することが可能とな
る。
【0033】さらに第3発明の超音波モータの駆動回路
は、圧電体を交流電圧で駆動し、前記圧電体と弾性体と
から構成される振動体に弾性進行波を励振することによ
り、前記振動体上に接触して設置された移動体を移動さ
せる超音波モータの駆動回路であって、前記圧電体の駆
動信号を発生する駆動信号発生器と、可変可能な昇圧比
に応じて電源電圧を昇圧する昇圧器と、前記昇圧器の出
力電圧に応じて前記駆動信号発生器より出力される駆動
信号を電力増幅し、前記圧電体へ供給する電力増幅器
と、前記圧電体の駆動電圧の少なくとも1相の駆動電圧
の絶対値を検出する駆動電圧検出器と、前記駆動電圧検
出器の出力データに基づき昇圧器の昇圧比を調整する制
御手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0034】上記第3発明の構成によれば、駆動電圧検
出器により駆動電圧の少なくとも1相の駆動電圧の絶対
値を検出しそのデータに基づき昇圧器の昇圧比が調整さ
れ、超音波モータに印加される駆動電圧の絶対値が一定
に制御される。この結果、全駆動領域において超音波モ
ータに印加される駆動電圧の絶対値が一定となり、回転
数変化の単調性を維持できるとともに、回転速度信号に
駆動電圧が与える影響を一定にすることができ回転速度
信号の単調性が維持でき、また駆動電圧の絶対値による
回転速度信号と回転数の関係の変化を抑制することが可
能となる。
【0035】さらに第4発明の超音波モータの駆動回路
は、圧電体を交流電圧で駆動し、前記圧電体と弾性体と
から構成される振動体に弾性進行波を励振することによ
り、前記振動体上に接触して設置された移動体を移動さ
せる超音波モータの駆動回路であって、前記圧電体の駆
動信号を発生する駆動信号発生器と、可変可能な昇圧比
に応じて電源電圧を昇圧する複数の昇圧器と、前記昇圧
器の各出力電圧に応じて前記駆動信号発生器より出力さ
れる駆動信号を電力増幅し、前記圧電体へ供給する複数
の電力増幅器と、前記圧電体の各駆動電圧の絶対値をそ
れぞれ検出する複数の駆動電圧検出器と、前記駆動電圧
検出器の各出力データに基づき各駆動電圧の絶対値が等
しくなるよう各昇圧器の昇圧比を調整する制御手段とを
備えたことを特徴とするものである。
【0036】上記第4発明の構成によれば、複数の駆動
電圧検出器により超音波モータの各駆動電圧の絶対値が
検出され、これらデータに基づき各昇圧器の昇圧比が調
整され、超音波モータに印加される各駆動電圧の絶対値
が等しくなる。この結果、進行波の振動振幅が時間に対
して一定となり振動体と移動体を安定に接触させること
ができ、異音、不要振動の発生を抑制することができ、
また回転速度信号と回転数の関係を一意に規定すること
が可能となる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。なお、従来例の図13の構成と同一
の構成には同一の符号を付して説明を省略する。 (第1の実施の形態)図1は本発明の第1の実施の形態
を示す超音波モータの駆動回路のブロック図である。
【0038】本発明では、電源電圧Vcc41を分圧し
て設定電圧VA を得る抵抗40と抵抗42が設けられ、
また電源電圧Vcc41を分圧して設定電圧VB を得る
抵抗44と抵抗45が設けられ、上記設定電圧VA が新
たに設けたマルチプレクサ43の入力端子43Aに印加
され、設定電圧VB がマルチプレクサ43の入力端子4
3Bに印加されている。設定電圧VA は設定電圧VB よ
り大きい電圧としている(VA >VB )。
【0039】また起動停止スイッチ46が設けられ、こ
のスイッチ46の起動停止信号は2分割され、一方は新
たに設けたモノマルチ47の入力端子に、他方はAND
回路48の入力端子48Aにそれぞれ接続されている。
起動停止信号はL(ロー)レベルのとき停止命令、H
(ハイ)レベルのとき駆動命令を示す。
【0040】またモノマルチ47の出力は2分割され、
一方はインバータ回路49の入力端子に、他方はマルチ
プレクサ43の信号選択端子に接続されている。また、
インバータ回路49の出力は、AND回路48の入力端
子48Bに接続され、AND回路48の出力はAND回
路39の入力端子39Bに接続されている。またAND
回路39の入力端子39Aに電圧制御発振器22の出力
(駆動信号)が接続され、AND回路39の出力が移相
器23と電力増幅器26に接続されている。
【0041】また、従来例の昇圧器25に代わって、パ
ルス幅変調器50とDC−DCコンバータ51が設けら
れており、マルチプレクサ43の出力端子はパルス幅変
調器50のパルス幅制御端子に接続され、パルス幅変調
器50の出力は後述するDC−DCコンバータ51のス
イッチング素子に接続されている。
【0042】上記パルス幅変調器50は、図2に示すよ
うに、パルス幅制御端子に印加される印加電圧が大きく
なるに従い、発振器(図示せず)よりの出力パルスのパ
ルス幅(ON時間)を長くするように設定されている。
【0043】また上記DC−DCコンバータ51は、図
4のようなチョッパタイプのものであり、図3のように
スイッチング素子に印加されるパルスのON時間の増加
に応じて昇圧比が大きくなり、この昇圧比により電源電
圧を昇圧し出力する。図4において、101はゲートに
印加される電圧パルス信号によりドレイン、ソース間を
ON、OFFする上記スイッチング素子(たとえばFE
T)、102はコイル、103は電流の逆流を阻止する
ダイオード、104は出力電圧の平滑用のコンデンサで
あり、スイッチング素子101がON状態のとき、電気
的エネルギーをコイル102に磁気的エネルギとして蓄
積し、スイッチング素子101がOFF状態のときダイ
オード103を介して、この磁気的エネルギをコンデン
サ104に供給する。上記モノマルチ47から出力され
るパルス幅(Hレベルの一定時間)Tは、このDC−D
Cコンバータ51が、起動時から定常駆動の電圧出力状
態になる時間に設定されている。
【0044】また、DC−DCコンバータ51の出力は
2分割され、一方は電力増幅器24の電力入力端子に、
他方は電力増幅器26の電力入力端子にそれぞれ接続さ
れている。なお、差動増幅器37の出力は、電圧制御発
振器22の周波数制御端子に接続されている。
【0045】以上のように構成された超音波モータの駆
動回路について、以下にその動作を説明する。起動停止
スイッチ46の起動停止信号がLレベル(停止命令)か
らHレベル(駆動命令)になった瞬間、すなわち超音波
モータの起動時に、モノマルチ47は起動停止信号のL
レベルからHレベルへの立ち上がりエッジでトリガが掛
かり、一定時間TのHレベルのパルス信号を出力する。
ここで、AND回路48の入力端子48AにはHレベル
の信号が印加されているが、入力端子48Bには、モノ
マルチ47の出力であるHレベルの信号をインバータ回
路49により反転したLレベルの信号が印加されるた
め、AND回路48の出力はLレベルとなり、その結果
AND回路39の出力は禁止される。
【0046】またマルチプレクサ43の信号選択端子に
モノマルチ47のHレベルの信号が印加されると、入力
端子43Aと出力端子が短絡状態となり、入力端子43
Bと出力端子が開放状態となる。この結果、パルス幅変
調器50のパルス幅制御端子には電源電圧Vcc41を
抵抗40と抵抗42で分圧した設定電圧VA が印加され
る。ここで、AND素子39の出力は前述したように禁
止状態にあるため、電力増幅器24と電力増幅器26の
入力端子には、電圧制御発振器22の駆動信号が供給さ
れておらず、電力増幅器24と電力増幅器26は動作状
態でないために、DC−DCコンバータ51の出力端子
は開放状態である。この結果、DC−DCコンバータ5
1の出力端に接続されている平滑用のコンデンサ104
は、負荷(放電系、すなわち電力増幅器+超音波モー
タ)が接続されている場合に比較して急速に充電され定
常駆動状態の出力電圧値に達する。
【0047】そして、一定時間Tが経過すると、モノマ
ルチ47の出力電圧はHレベルからLレベルへと移行す
る。このとき、AND回路48Aの入力端子48AはH
レベルであり、また入力端子48Bはモノマルチ47の
Lレベル出力をインバータ回路49で反転したものが印
加されるためHレベルとなり、結果としてAND回路4
8の出力はHレベルとなる。この結果、AND回路39
の出力が許可される。
【0048】またマルチプレクサ43の信号選択端子に
はLレベルの電圧信号が印加され、このとき入力端子4
3Bと出力端子が短絡状態となり、入力端子43Aと出
力端子は開放状態となる。この結果、パルス幅変調器5
0の制御端子には、電源電圧Vcc41を抵抗44と抵
抗45で分圧した設定電圧VB が印加される。この設定
電圧VB は設定電圧VA より低いため、パルス幅変調器
50は、図2のように設定電圧VA のときと比較してO
N時間の短いパルスを出力する。パルス幅変調器50の
出力パルスが短くなると、DC−DCコンバータ51の
昇圧比は図3に示すように低下し、出力電圧は低下し、
定常駆動状態となる。
【0049】また電圧制御発振器22は、差動増幅器3
7より供給される電圧信号に応じて、超音波モータを駆
動する駆動周波数信号を出力する。AND回路39の出
力は前述したように出力を許可されているため、電圧制
御発振器22の出力がAND回路39の出力端子から出
力される。AND回路39の出力は2分割され、一方は
移相器23により90゜(あるいは−90゜)移相され
電力増幅回路24に供給され、DC−DCコンバータ5
1より電力入力端子に供給される電力により超音波モー
タを駆動するのに必要な電力を有する電圧信号に増幅さ
れる。他方は、直接電力増幅回路26に供給され、DC
−DCコンバータ51より電力入力端子に供給される電
力により超音波モータを駆動するのに必要な電力を有す
る電圧信号に増幅される。ここで、DC−DCコンバー
タ51は、上述したように定常駆動状態となっており、
安定に電力を電力増幅器24と電力増幅器26へ供給す
ることが可能である。
【0050】電力増幅器24から出力された駆動電圧
は、コイル27を通って波形整形された後、圧電体2上
に設けられた駆動電極28に印加されるとともに、この
駆動電極28下の圧電体2の静電容量と等価な静電容量
を有するコンデンサ29に印加される。
【0051】同様に電力増幅器26から出力された駆動
電圧は、コイル30を通って波形整形された後、圧電体
2上に設けられた他方の駆動電極31に印加されるとと
もに、この駆動電極31下の静電容量と等価な静電容量
を有するコンデンサ32に印加される。
【0052】このとき、振動体3上には周方向に進行す
る曲げ振動が励振され、摩擦材5と振動体3の突起体1
Aの間に作用する摩擦力により、移動体6が曲げ振動の
進行波の進行方向と逆向きに駆動される。
【0053】また、圧電体2の2組の駆動電極には印加
された電圧の絶対値、および周波数に応じた総電流
(i)19(図12参照)が流れ、抵抗33によりこの総
電流(i)19は電圧信号に変換され、減算器34の一
方の入力端子に入力される。
【0054】また、コンデンサ29とコンデンサ32に
も印加電圧の絶対値、及びその周波数に応じた圧電体2
上の2組の駆動電極を流れる電気腕電流(ie )20
(図12参照)と等価な電流が流れ、それぞれを加え合わ
せたものが抵抗35により電圧信号に変換され、減算器
34の他方の入力端子に供給される。
【0055】減算器34の出力は、圧電体2を流れる総
電流(i)19より得られる電圧値から、圧電体2を流
れる電気腕電流(ie )20と等価な電流より得られる
電圧値を差し引いたもので、これは圧電体2を流れる総
機械腕電流に比例した電圧値であり、これは超音波モー
タの回転速度に比例した信号である。
【0056】整流器36の出力は差動増幅器37の入力
端子に印加され、速度設定器38の目標回転速度と比較
演算処理されたのち、差動増幅器37の出力(電圧信
号)は電圧制御発振器22に出力され駆動周波数が調整
される。
【0057】定常駆動状態に入るとこれらの動作を繰り
返すことにより、安定に超音波モータを駆動することが
可能である。そして、起動停止スイッチ46の起動停止
信号がHレベル(駆動命令)からLレベル(停止命令)
になると、AND回路48の出力はLレベルとなり、そ
の結果AND回路39の出力は禁止され、すなわち駆動
信号の出力が停止され、超音波モータは停止する。
【0058】以上述べたように、超音波モータの起動時
に放電系を切り放すことにより、瞬時にDC−DCコン
バータ51を立ち上げて定常駆動状態とすることで、安
定に電力を超音波モータに供給することが可能であり、
この結果超音波モータの応答性を改善することができ
る。
【0059】なお上記実施の形態では、電子回路により
本発明の駆動方法を実現しているが同様のアルゴリズム
をマイクロコンピュータ上のソフトウェアにより実現す
る場合にも有効であることはもちろんであるとともに、
DC−DCコンバータ51としてフライバックタイプ、
その他外部より昇圧比を調整できるものを用いる場合に
も有効であることはもちろんである。 (第2の実施の形態)図5は本発明の第2の実施の形態
を示す超音波モータの駆動回路のブロック図である。図
13の従来例、および図1の第1の実施の形態の構成と同
一の構成には同じ符号を付して説明を省略する。
【0060】従来の差動増幅器37に代えて、マイクロ
コンピュータからなるコントローラ52を設け、さらに
超音波モータの駆動領域における駆動周波数とコイル3
0と駆動電極31下の静電容量とコンデンサ32よりな
るL−C直列共振回路、あるいはコイル27と駆動電極
28下の静電容量とコンデンサ29よりなるL−C直列
共振回路のアドミタンスのデータテーブルを格納してい
る記憶素子(ROMなど)53が設けられている。
【0061】コントローラ52の機能ブロック図を図6
に示す。コントローラ52のアナログ入力端子52Aに
は整流器36の出力が接続され、アナログ出力端子52
Bには電圧制御発振器22の周波数制御端子が接続さ
れ、アナログ入力端子52Cには速度設定器38が接続
され、ディジタル入出力ポート52Dには記憶素子53
が接続され、アナログ出力端子52Eにはパルス幅変調
器47のパルス幅制御端子が接続されている。
【0062】起動信号により動作するリレイST71
と、起動信号によりトリガされて一定時間Tのパルス幅
のパルスを出力するモノマルチ72と、このモノマルチ
72のパルス信号により動作するリレイPL73と、リ
レイPL73の動作信号を実行条件として図中に示すよ
うに、振動体3の停止時の共振周波数より十分高い周波
数から定常状態の駆動周波数に掃引する超音波モータの
駆動周波数指令を出力する掃引回路74が設けられてい
る。上記一定時間Tは、超音波モータが回転を開始し、
定常状態に到るまでの通常の時間に設定されている。
【0063】また速度設定器38において設定された目
標回転速度(設定値)と整流器36の出力、すなわち現
在の超音波モータの回転速度は減算器75において、そ
の速度偏差が演算され、この速度偏差に応じてPID演
算器76により、超音波モータの回転速度が目標回転速
度となるように超音波モータの駆動周波数(目標駆動周
波数)が設定されて出力される。また超音波モータを停
止状態とする駆動周波数に設定された第1設定器77
と、入力した目標駆動周波数に応じて電圧を発生して電
圧制御発振器22へ出力する電圧発生器78が設けられ
ている。この電圧発生器78へ入力される目標駆動周波
数として、リレイST71がオフ、すなわち停止指令が
入力されているときは第1設定器77の周波数指令が入
力され、リレイPL73が動作中、すなわち起動後一定
時間Tの間、掃引回路74の駆動周波数指令が入力さ
れ、超音波モータが振動体3の停止時の共振周波数より
十分高い周波数から駆動周波数を掃引して、安定に超音
波モータを起動し、定常駆動状態に入りリレイPLがオ
フとなり、すなわち一定時間Tが経過すると、超音波モ
ータよりフィードバックされる回転速度の誤差信号を基
にしたPID演算器76の駆動周波数指令が入力され
る。
【0064】また目標のL−C直列共振回路のアドミタ
ンスを設定する第2設定器79が設けられている。また
電圧発生器78へ入力される目標駆動周波数は記憶素子
53へ出力され、この駆動周波数を基にL−C直列共振
回路のアドミタンスデータが検索され、この検索された
アドミタンスデータがコントローラ52へ入力され、上
記第2設定器79の目標のL−C直列共振回路のアドミ
タンスと減算器80においてその偏差が演算され、この
アドミタンス偏差に応じてPID演算器81により、L
−C直列共振回路のアドミタンスが目標アドミタンスと
なるようにパルス幅変調器50の出力パルス幅が設定さ
れて出力される。
【0065】またパルス幅が0に設定された第3設定器
82と、出力パルス幅がパルス幅変調器50から出力さ
れるように出力電圧を発生してパルス幅変調器50へ出
力する電圧発生器83が設けられている。この電圧発生
器83へ入力される出力パルス幅として、リレイST7
1がオフ、すなわち停止指令が入力されているときは第
3設定器82の設定パルス幅が入力され、リレイST7
1がオン、すなわち起動されると、アドミタンス偏差を
基にしたPID演算器81の出力パルス幅が入力され
る。
【0066】以上のように構成された超音波モータの駆
動回路について、以下にその動作を説明する。超音波モ
ータの起動時には、電圧制御発振器22はコントローラ
52のアナログ出力端子52Bよりの掃引回路74の駆
動周波数指令に基づき、振動体3の停止時の共振周波数
より高い周波数から駆動周波数を掃引するように超音波
モータの駆動交流信号を出力する。その後、前記交流信
号は2分割され、一方は移相器23を通り90゜(ある
いは−90゜)移相された後、DC−DCコンバータ5
1より供給される電力により電力増幅器24によって、
超音波モータを駆動するのに必要な電力を有する電圧信
号に増幅される。
【0067】また他方は直接、電力増幅器26に送ら
れ、DC−DCコンバータ51より供給される電力によ
り超音波モータを駆動するのに必要な電力を有する電圧
信号に増幅される。
【0068】電力増幅器24から発せられた駆動電圧
は、コイル27を通って高調波成分を取り除かれ波形整
形されるとともに、コイル27と圧電体2の駆動電極2
8下の静電容量とコンデンサ29よりなるL−C直列共
振回路により再度昇圧され、圧電体2上に設けられた駆
動電極28に印加されるとともに、この駆動電極28下
の圧電体2の静電容量と等価な静電容量を有するコンデ
ンサ29に印加される。
【0069】同様に、電力増幅器26から発せられた駆
動電圧は、コイル30を通って高調波成分を取り除かれ
波形整形された後、圧電体2の駆動電極31下の静電容
量とコンデンサ32よりなるL−C直列共振回路により
再度昇圧され圧電体2上に設けられた他方の駆動電極3
1に印加されるとともに、この駆動電極31下の静電容
量と等価な静電容量を有するコンデンサ32に印加され
る。
【0070】このとき、振動体3上には周方向に進行す
る曲げ振動が励振され、摩擦材5と振動体3の突起体1
Aの間に作用する摩擦力により、移動体6が曲げ振動の
進行波の進行方向と逆向きに駆動される。
【0071】また、圧電体2の2組の駆動電極には印加
された電圧の絶対値、及び周波数に応じた総電流(i)
19(図12参照)が流れ、抵抗33によりこの総電流
(i)19は電圧信号に比例変換され、減算器34の一
方の入力端子に入力される。
【0072】また、コンデンサ29とコンデンサ32に
も印加電圧の絶対値、及びその周波数に応じた圧電体2
上の2組の駆動電極を流れる電気腕電流(ie )20
(図12参照)と等価な電流が流れ、それぞれを加え合わ
せたものが抵抗35により電圧信号に変換され、減算器
34の他方の入力端子に供給される。
【0073】減算器34の出力は、圧電体2を流れる総
電流(i)19より得られる電圧値から、圧電体2を流
れる電気腕電流(ie )20と等価な電流より得られる
電圧値を差し引いたもので、これは圧電体2を流れる総
機械腕電流に比例した電圧値であり、これは超音波モー
タの回転速度に比例した信号である。
【0074】減算器34の出力は、整流器36により整
流され、その絶対値に比例した直流電圧信号に変換さ
れ、コントローラ52のアナログ入力端子52Aに供給
される。
【0075】コントローラ37は、定常状態に移行する
と、アナログ入力端子52Aより取り込んだ電圧信号
(超音波モータの回転速度)とアナログ入力端子52C
より取り込まれる速度設定器38の電圧信号(目標回転
速度)を減算器75とPID演算器76により比較演算
処理し、電圧発生器78よりアナログ入力端子52Bを
介して電圧制御発振器22への電圧信号を出力し、回転
速度と目標回転速度(設定値)の偏差が小さくなるよう
に駆動周波数を制御する。
【0076】また、コントローラ52は保持している現
時点での目標駆動周波数をもとに、L−C直列共振回路
のアドミタンスを、ディジタル入出力ポート52Dを介
して記憶素子53上のデータテーブルから検索し、目標
アドミタンスと減算器80とPID演算器81により比
較演算処理し、電圧発生器83よりアナログ入力端子5
2Eを介してパルス幅変調器50に電圧信号を出力す
る。
【0077】ここで、コントローラ52のアナログ出力
端子52Eより出力される電圧値は、目標アドミタンス
より記憶素子53上を検索して得られたアドミタンスデ
ータが大きい場合にはDC−DCコンバータ51の出力
電圧が小さくなるように、また記憶素子53上を検索し
て得られたデータが目標アドミタンスより小さい場合に
はDC−DCコンバータ51の出力電圧が大きくなるよ
うな電圧値である。
【0078】パルス幅変調器50は、図2に示すように
パルス幅制御端子に印加される電圧値により出力パルス
のON時間(パルス幅)を調整し、DC−DCコンバー
タ51のスイッチング素子に印加する。DC−DCコン
バータ51は、図3に示すように、スイッチング素子に
印加されるパルスのON時間に応じて昇圧比が変化す
る。DC−DCコンバータの出力は、2分割され電力増
幅器24と電力増幅器26の電力入力端子に供給され、
駆動信号の電力増幅を行う。また、L−C直列共振回路
は駆動周波数に応じたアドミタンスとなっているため、
これに応じた電流が流れ込み再度昇圧され超音波モータ
を駆動する。
【0079】以上述べたように、L−C直列共振回路の
アドミタンスデータと駆動周波数データを記憶素子53
上に格納し、駆動時に駆動周波数をもとに対応するアド
ミタンスデータを検索し、これをもとにDC−DCコン
バータ51の昇圧比を調整することにより駆動電圧の絶
対値を全駆動領域に於いて一定にすることができ、この
結果駆動周波数に対する超音波モータの回転数の単調
性、回転数信号の単調性を確保することができる。
【0080】なお、上記実施の形態では、1つの環境条
件下に於けるアドミタンスのデータを記憶素子53上に
保持し、これにより駆動電圧の絶対値を一定にしている
が、たとえば温度センサにより環境温度データを取得
し、これをもとにアドミタンスデータを補正し、駆動電
圧が一定になるようにDC−DCコンバータ51の昇圧
比を調整する場合にも有効であることはもちろんであ
る。 (第3の実施の形態)図7は本発明の第3の実施の形態
を示す超音波モータの駆動回路のブロック図である。図
13の従来例、および図1の第1の実施の構成と同一の構
成には同じ符号を付して説明を省略する。
【0081】本実施の形態では、圧電体2の駆動電極3
1に入力端子が接続され、圧電体2の駆動電圧の絶対値
を検出する駆動電圧検出器(たとえば駆動系に影響を与
えないほど入力インピーダンスの大きいピークホールド
回路)54が設けられ、電源電圧Vcc41を分圧して
設定電圧VS を得る抵抗56と抵抗57が設けられ、さ
らに一方の入力端子に駆動電圧検出器54の出力が接続
され、他方の入力端子に設定電圧VS が入力され、出力
がパルス幅変調器50のパルス幅入力端子に接続された
差動増幅器55が設けられている。駆動電圧検出器54
は駆動電圧の絶対値に比例した直流電圧信号を差動増幅
器55に供給する。上記設定電圧VS は駆動電圧の絶対
値の基準となる値であり、差動増幅器55は2つの入力
端子に印加される電圧信号を比較演算処理し、パルス幅
変調器50のパルス幅を調整する電圧信号を出力する。
【0082】上記構成により、駆動電圧検出器54によ
り駆動電圧の絶対値が検出され、駆動電圧の絶対値に比
例した直流電圧信号が差動増幅器55に供給され、差動
増幅器55は、2つの入力端子に印加される電圧信号を
比較演算処理し、駆動電圧検出器54の出力電圧が抵抗
56と抵抗57で電源電圧Vcc54を分圧した設定電
圧VS より小さい場合には、パルス幅変調器50の出力
パルスが大きくなるように、また駆動電圧検出器54の
出力電圧が設定電圧VS より大きい場合には、パルス幅
変調器50の出力パルスが小さくなるような電圧信号を
出力する。
【0083】また、パルス幅変調器50の出力は、DC
−DCコンバータ51のスイッチング素子に印加され、
図3に示すようにパルスのON時間に応じて昇圧比が変
化し、DC−DCコンバータ51の出力は、2分割され
電力増幅器24と電力増幅器26の電力入力端子に供給
され、駆動信号の電力増幅を行う。また、L−C直列共
振回路は駆動周波数に応じたアドミタンスとなっている
ため、これに応じた電流が流れ込み再度昇圧され超音波
モータを駆動する。
【0084】以上のように、駆動時の駆動電圧の絶対値
データを取得し、これをもとにDC−DCコンバータ5
1の昇圧比を調整することにより、駆動電圧の絶対値を
全駆動領域において一定に保つことができ、この結果駆
動周波数に対する回転数、回転速度信号の単調性を確保
することができる。
【0085】なお、上記実施の形態では、駆動電圧検出
器54に直接駆動電圧が印加されように説明している
が、低電源電圧回路で処理できるように、駆動電圧検出
器54に駆動電圧を取り込む前に抵抗分割により、電圧
を比例変換し絶対値を小さくする場合にも有効であるこ
とはもちろんである。 (第4の実施の形態)図8は本発明の第4の実施の形態
を示す超音波モータの駆動回路のブロック図である。図
13の従来例、および図1の第1の実施の形態の構成と同
一の構成には同じ符号を付して説明を省略する。
【0086】本実施の形態では、第3の実施の形態で示
した駆動電圧検出器54、電源電圧Vcc41、抵抗5
6、抵抗57、差動増幅器55、パルス幅変調器50、
およびDC−DCコンバータ51からなる回路構成と同
様な回路構成を、圧電体2の駆動電極28に接続したも
のであり、新たに駆動電圧検出器58、抵抗60、抵抗
61、差動増幅器59、パルス幅変調器62、およびD
C−DCコンバータ63を設けている。なお、電源電圧
Vcc41を抵抗60と抵抗60により分圧して得られ
る設定電圧は、電源電圧Vcc41を抵抗56と抵抗5
7により分圧して得られる設定電圧VS と同電圧として
いる。
【0087】上記新たな構成により、駆動電圧検出器5
8により圧電体2の駆動電極28の駆動電圧の絶対値が
検出され、駆動電圧検出器58は駆動電圧の絶対値に比
例した直流電圧信号が差動増幅器59に供給され、差動
増幅器59は、この直流電圧と設定電圧VS を比較演算
処理し、駆動電圧検出器58の出力電圧が抵抗60と抵
抗61で電源電圧Vcc41を分圧した設定電圧VS よ
り小さい場合には、パルス幅変調器62の出力パルスが
大きくなるように、また駆動電圧検出器58の出力電圧
が設定電圧VS より大きい場合には、パルス幅変調器6
2の出力パルスが小さくなるような電圧信号を出力す
る。
【0088】また、パルス幅変調器62の出力は、DC
−DCコンバータ63のスイッチング素子に印加され、
図3に示すようにパルスのON時間に応じて昇圧比が変
化し、DC−DCコンバータ63の出力電圧は電力増幅
器24の電力入力端子に供給され、駆動信号の電力増幅
を行う。また、L−C直列共振回路は駆動周波数に応じ
たアドミタンスとなっているため、これに応じた電流が
流れ込み再度昇圧され超音波モータを駆動する。
【0089】以上のように、駆動時の各駆動電圧の絶対
値データを取得し、これをもとに各DC−DCコンバー
タ51,63の昇圧比を調整することにより、各駆動電
圧の絶対値を全駆動領域において一定に保つことがで
き、この結果駆動周波数に対する回転数、回転速度信号
の単調性を確保することが可能であるとともに、進行波
の絶対値が時間とともに変化することを防止することが
でき、この結果静粛に不要振動無く安定に超音波モータ
を駆動することができる。
【0090】なお、上記実施の形態では、駆動電圧検出
器54,58に直接駆動電圧が印加されように説明して
いるが、低電源電圧回路で処理できるように、駆動電圧
検出器54,58に駆動電圧を取り込む前に抵抗分割に
より、電圧を比例変換し絶対値を小さくする場合にも有
効であることはもちろんである。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように第1発明によれば、
超音波モータの起動時に昇圧器を先行して立ち上げるこ
とにより、安定に電力を超音波モータに供給することが
でき、これにより回路系の遅れを解消することができ、
回路系を含めた超音波モータの応答性を改善できるとと
もに安定に駆動することできる。
【0092】また第2発明によれば、駆動領域のL−C
直列共振回路のアドミタンスデータを保持し、駆動状態
におけるアドミタンスデータを検索し、このデータを基
に昇圧器の昇圧比を調整することにより、駆動領域にお
ける駆動電圧の絶対値を一定にすることができ、この結
果駆動周波数に対する回転数、回転速度信号の単調性を
維持でき、また駆動電圧の絶対値による回転速度信号と
回転数の関係の変化を抑制することができる。
【0093】さらに第3発明によれば、駆動電圧検出器
により駆動電圧の絶対値を検出し、このデータをもとに
昇圧器の昇圧比を調整することにより駆動領域における
駆動電圧の絶対値を一定にすることができ、この結果駆
動周波数に対する回転数、回転速度信号の単調性を維持
でき、また駆動電圧の絶対値による回転速度信号と回転
数の関係の変化を抑制することができる。
【0094】また第4発明によれば、各駆動電圧の絶対
値を検出し、各電力増幅器に接続されている各昇圧器の
昇圧比をこの絶対値に基づき独立に調整することによ
り、各駆動電圧の絶対値を一致させることができ、この
結果進行波の絶対値を常時一定に保つことができるた
め、可聴雑音、不要振動などの発生を防ぐことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す超音波モータ
の駆動回路のブロック図である。
【図2】同超音波モータの駆動回路のパルス幅変調器の
パルス幅制御端子への印加電圧と出力パルスのON時間
の特性図である。
【図3】同超音波モータの駆動回路のDC−DCコンバ
ータのスイッチング素子に印加するパルスのON時間と
出力電圧の特性図である。
【図4】同超音波モータの駆動回路の昇圧型DC−DC
コンバータの構成図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態を示す超音波モータ
の駆動回路のブロック図である。
【図6】同超音波モータの駆動回路のコントローラの機
能ブロック図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態を示す超音波モータ
の駆動回路のブロック図である。
【図8】本発明の第4の実施の形態を示す超音波モータ
の駆動回路のブロック図である。
【図9】進行波型ディスク状超音波モータの構造を示す
縦断面図である。
【図10】超音波モータの圧電体の電極構造を示す平面図
である。
【図11】超音波モータの動作原理図である。
【図12】超音波モータの振動体の等価回路図である。
【図13】従来の超音波モータの駆動回路のブロック図で
ある。
【図14】従来の超音波モータの駆動電圧の絶対値が変化
する場合の超音波モータの駆動周波数と回転数の特性図
である。
【符号の説明】
1 弾性基板 2 圧電体 3 振動体 4 弾性体 5 摩擦材 6 振動体 7 出力伝達軸 8 弾性部材 9 支持部材 10 軸受け 11 加圧手段 12 加圧力調整手段 22 電圧制御発振器 23 移相器 24,26 電力増幅器 27,30 コイル 28,31 駆動電極 29,32 コンデンサ 33,35,40,42,44,45,56,57,6
0,61 抵抗 34 減算器 36 整流器 37,55,59 差動増幅器 38 速度設定器 39,48 AND回路 41 電源電圧 43 マルチプレクサ 46 起動停止信号 47 モノマルチ 49 インバータ回路 50,62 パルス幅変調器 51,63 DC−DCコンバータ 52 コントローラ 53 記憶素子 54,58 駆動電圧検出器

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動信号発生器により超音波モータの駆
    動信号を発生し、電力増幅器により昇圧器より供給され
    る昇圧比に応じた電源電圧を用いて前記駆動信号を電力
    増幅し、圧電体へ供給して圧電体を駆動し、前記圧電体
    と弾性体とから構成される振動体に弾性進行波を励振す
    ることにより、前記振動体上に接触して設置された移動
    体を移動させる超音波モータにおいて、 超音波モータの起動時に予め前記昇圧器を起動し、定常
    駆動状態に移行させ、その後前記電力増幅器に前記駆動
    信号発生器により発生された駆動信号を供給することを
    特徴とする超音波モータの駆動方法。
  2. 【請求項2】 超音波モータの起動時に予め前記昇圧器
    の昇圧比を定常駆動状態の昇圧比より大きくなるように
    調整することを特徴とする請求項1記載の超音波モータ
    の駆動方法。
  3. 【請求項3】 圧電体を交流電圧で駆動し、前記圧電体
    と弾性体とから構成される振動体に弾性進行波を励振す
    ることにより、前記振動体上に接触して設置された移動
    体を移動させる超音波モータの駆動回路であって、 前記圧電体の駆動信号を発生する駆動信号発生器と、 可変可能なパルス幅のパルス信号を出力するパルス幅変
    調器と、 前記パルス幅変調器から供給されるパルス信号に応じて
    昇圧比を可変し、電源電圧を昇圧する昇圧器と、 前記昇圧器の出力電圧に応じて前記駆動信号発生器より
    出力される駆動信号を電力増幅し、前記圧電体へ供給す
    る電力増幅器と、 超音波モータの起動時に定常状態におけるパルス幅より
    長いパルス幅を有するパルス信号を出力するよう前記パ
    ルス幅変調器を調整し、前記昇圧器が立ち上がり定常状
    態になった後に、定常状態におけるパルス幅を有するパ
    ルス信号を出力するよう前記パルス幅変調器を調整し、
    前記駆動信号発生器の駆動信号を前記電力増幅器へ出力
    させる制御手段を備えたことを特徴とする超音波モータ
    の駆動回路。
  4. 【請求項4】 駆動信号発生器により超音波モータの駆
    動信号を発生し、昇圧器より供給される昇圧比に応じた
    電源電圧を用いて前記駆動信号を電力増幅し、L−C直
    列共振回路でさらに昇圧して圧電体へ供給して圧電体を
    駆動し、前記圧電体と弾性体とから構成される振動体に
    弾性進行波を励振することにより、前記振動体上に接触
    して設置された移動体を移動させる超音波モータにおい
    て、 駆動領域における前記L−C直列共振回路のアドミタン
    スと前記駆動信号の駆動周波数のデータを記憶素子に格
    納し、駆動制御時に、駆動周波数を基に駆動状態のアド
    ミタンスのデータを前記記憶素子より検索し、このアド
    ミタンスのデータに基づいて前記昇圧器の昇圧比を調整
    することを特徴とする超音波モータの駆動方法。
  5. 【請求項5】 駆動信号発生器により超音波モータの駆
    動信号を発生し、昇圧器より供給される昇圧比に応じた
    電源電圧を用いて前記駆動信号を電力増幅し、圧電体へ
    供給して圧電体を駆動し、前記圧電体と弾性体とから構
    成される振動体に弾性進行波を励振することにより、前
    記振動体上に接触して設置された移動体を移動させる超
    音波モータにおいて、 少なくとも一相の圧電体の駆動電圧の絶対値データを取
    り込み、この絶対値データに基づいて前記昇圧器の昇圧
    比を調整することを特徴とする超音波モータの駆動方
    法。
  6. 【請求項6】 駆動領域における駆動電圧を一定にする
    よう昇圧器の昇圧比を調整することを特徴とする請求項
    4または請求項5記載の超音波モータの駆動方法。
  7. 【請求項7】 圧電体を交流電圧で駆動し、前記圧電体
    と弾性体とから構成される振動体に弾性進行波を励振す
    ることにより、前記振動体上に接触して設置された移動
    体を移動させる超音波モータの駆動回路であって、 前記圧電体の駆動信号を発生する駆動信号発生器と、 可変可能な昇圧比に応じて電源電圧を昇圧する昇圧器
    と、 前記昇圧器の出力電圧に応じて前記駆動信号発生器より
    出力される駆動信号を電力増幅し出力する電力増幅器
    と、 前記電力増幅器より出力された駆動信号をさらに昇圧し
    て前記圧電体へ供給するL−C直列共振回路と、 駆動領域における前記L−C直列共振回路のアドミタン
    スと前記駆動信号の駆動周波数のデータを記憶した記憶
    素子と、 現在の駆動周波数を基に前記記憶素子を検索して得られ
    たアドミタンスデータにより前記圧電体の駆動電圧が一
    定となるように前記昇圧器の昇圧比を調整する制御手段
    とを備えたことを特徴とする超音波モータの駆動回路。
  8. 【請求項8】 L−C直列共振回路は、圧電体の駆動電
    極下の静電容量を含むことを特徴とする請求項7記載の
    超音波モータの駆動回路。
  9. 【請求項9】 圧電体を交流電圧で駆動し、前記圧電体
    と弾性体とから構成される振動体に弾性進行波を励振す
    ることにより、前記振動体上に接触して設置された移動
    体を移動させる超音波モータの駆動回路であって、 前記圧電体の駆動信号を発生する駆動信号発生器と、 可変可能な昇圧比に応じて電源電圧を昇圧する昇圧器
    と、 前記昇圧器の出力電圧に応じて前記駆動信号発生器より
    出力される駆動信号を電力増幅し、前記圧電体へ供給す
    る電力増幅器と、 前記圧電体の駆動電圧の少なくとも1相の駆動電圧の絶
    対値を検出する駆動電圧検出器と、 前記駆動電圧検出器の出力データに基づき昇圧器の昇圧
    比を調整する制御手段とを備えたことを特徴とする超音
    波モータの駆動回路。
  10. 【請求項10】 駆動信号発生器により超音波モータの駆
    動信号を発生し、複数の昇圧器より供給される昇圧比に
    応じた各電源電圧を用いて前記駆動信号をそれぞれ電力
    増幅し、圧電体へ供給して圧電体を駆動し、前記圧電体
    と弾性体とから構成される振動体に弾性進行波を励振す
    ることにより、前記振動体上に接触して設置された移動
    体を移動させる超音波モータにおいて、 前記圧電体の各駆動電圧の絶対値をそれぞれ検出し、検
    出された駆動電圧の絶対値に基づき、全ての駆動電圧の
    絶対値が等しくなるように各昇圧器の昇圧比を調整する
    ことを特徴とする超音波モータの駆動方法。
  11. 【請求項11】 圧電体を交流電圧で駆動し、前記圧電体
    と弾性体とから構成される振動体に弾性進行波を励振す
    ることにより、前記振動体上に接触して設置された移動
    体を移動させる超音波モータの駆動回路であって、 前記圧電体の駆動信号を発生する駆動信号発生器と、 可変可能な昇圧比に応じて電源電圧を昇圧する複数の昇
    圧器と、 前記昇圧器の各出力電圧に応じて前記駆動信号発生器よ
    り出力される駆動信号を電力増幅し、前記圧電体へ供給
    する複数の電力増幅器と、 前記圧電体の各駆動電圧の絶対値をそれぞれ検出する複
    数の駆動電圧検出器と、 前記駆動電圧検出器の各出力データに基づき各駆動電圧
    の絶対値が等しくなるよう各昇圧器の昇圧比を調整する
    制御手段とを備えたことを特徴とする超音波モータの駆
    動回路。
  12. 【請求項12】 昇圧器として、昇圧型のDC−DCコン
    バータを用いることを特徴とする請求項3または請求項
    7または請求項9または請求項11記載の超音波モータの
    駆動回路。
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