JPH09160403A - 誘導加熱定着装置 - Google Patents

誘導加熱定着装置

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JPH09160403A
JPH09160403A JP31646695A JP31646695A JPH09160403A JP H09160403 A JPH09160403 A JP H09160403A JP 31646695 A JP31646695 A JP 31646695A JP 31646695 A JP31646695 A JP 31646695A JP H09160403 A JPH09160403 A JP H09160403A
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voltage
output
circuit
heating coil
resonance circuit
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JP31646695A
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Eiji Okabayashi
英二 岡林
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 共振回路のスイッチング損失を最小限に抑え
る。 【解決手段】 加熱コイルに与えられるインバータの出
力が100%である場合には、共振回路の電圧VD1が最
も小さくなった時にスイッチングされるように、ΔT1
遅らせてスイッチをオンし、インバータの出力が30%
である場合には、スイッチをオンさせる直前の電圧VD
の最大値を検出して、共振回路の電圧VD2が最も小さく
なるようにスイッチをオンする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱コイルの出力
いかんに拘らず、この加熱コイルに高周波電流を誘導さ
せる共振回路のスイッチングに伴う損失を減少させる誘
導加熱定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機やファクシミリ等に用いられてい
る定着装置の省エネルギー化の要請に応えるべく、ウオ
ーミングアップ時間の短い誘導加熱式の定着装置が用い
られるようになった。
【0003】この誘導加熱定着装置は、図5に示すよう
に、矢印a方向に回転駆動可能に設けられた定着ローラ
30と、当該定着ローラ30に圧接して設けられ定着ロ
ーラ30の回転に伴って従動回転する加圧ローラ31と
を有する。
【0004】定着ローラ30は、導電体の円筒形中空パ
イプであり、その内部には、図6に示すように、当該定
着ローラ30に誘導電流を発生させるためのコイルアッ
センブリ35の各コイル301、302、303および
304が並列または直列に接続されて4個配設されてい
る。そして、このコイルアッセンブリ35は、該定着ロ
ーラ30との間に、該定着ローラ30が回転自在となる
ように僅かなギャップを隔てて固定されているホルダユ
ニット32に収納されている。
【0005】ホルダー36は、図5に示すように定着ロ
ーラ30の内周面との間に所定寸法の最小限ギャップを
保って、定着ローラ30の内部に収納され、定着ユニッ
トフレームに固定されて非回転となっている。
【0006】定着ローラ30は、炭素鋼管、ステンレス
合金管あるいはニッケル合金管などの導電性部材から形
成され、その外周面にフッ素樹脂をコーティングして、
表面に耐熱離型性層が形成されている。加圧ローラ31
は、軸芯33の周囲に、表面離型性耐熱ゴム層であるシ
リコンゴム層34が形成されている。
【0007】コイルアセンブリ35は、図7に示すよう
に、コア40と、ロの字型の通孔41を有し、該コア4
0をこの通孔41に挿入して該コア40を取り囲むよう
にボビン42が設けられ、このボビン42の周りに銅線
を巻いて加熱コイル20(この加熱コイル20は前記コ
イル301〜304のいずれか一つ、またはこれらを総
称して表すものである、以下同じ)を形成してある。
【0008】コア40は、例えば、フェライトコアまた
は積層コアからなり、ボビン42は、例えば、セラミッ
クや耐熱絶縁性エンジニアリング・プラスチックで形成
され、加熱コイル20を押えてその形状を整える役割を
果たす。
【0009】このように構成された誘導加熱定着装置は
以下のように動作する。
【0010】まず、未定着のトナー像が転写されている
シート45は、図5中左方向から搬送され、定着ローラ
30と加圧ローラ31との間のニップ部に向けて送り込
まれる。
【0011】シート45は、加熱コイル20の誘導加熱
により熱せられた定着ローラ30の熱と、両ローラ3
0、31から作用する圧力とが加えられながら、ニップ
部を搬送される。これにより、未定着トナーが定着され
て、シート45上には定着トナー像が形成される。
【0012】ニップ部を通過したシート45は、定着ロ
ーラ30から自然に分離し、あるいは先端部が定着ロー
ラ30の表面に摺接するように設けられた分離爪37な
いし分離ガイドによって定着ローラ30から強制的に分
離され、図5中右方向に搬送される。このシート45
は、図示しない排紙ローラによって搬送されて、排紙ト
レイ上に排出される。
【0013】図8は、加熱コイル20に高周波電流を流
して、定着ローラ30を誘導加熱するための回路のブロ
ック図である。
【0014】整流回路12は、交流電源10の電圧を整
流し、サーモスタット14を介して共振用コンデンサ1
6と加熱コイル20に直流電圧を印加するものである。
この整流回路12は、ダイオードを4個使用したブリッ
ジ回路であり、全波整流を行う。
【0015】サーモスタット14は、定着ローラ30が
過熱された場合などに直流電圧の印加を遮断する安全ス
イッチである。
【0016】共振用コンデンサ16と加熱コイル20と
で共振回路19が構成され、加熱コイル20には高周波
の共振電流が流れる。
【0017】電圧検出回路18は、図9(C)に示すよ
うに、点線で示される基準電圧Vref と実線で示される
共振回路19の電圧VD とを比較して、共振回路19の
電圧VD が基準電圧Vref よりも小さくなったときに、
スイッチ21のオンさせるためのトリガ信号を後述する
ディレイ回路22に出力するものである。なお、基準電
圧Vref は、交流電源10の電圧よりも高くなければな
らないため、交流電源10の電圧が100Vであるとき
には141V以上、またそれが230Vであるときには
325V以上に設定する。
【0018】ディレイ回路22は、共振回路19の電圧
VD が基準電圧Vref よりも低下したことが電圧検出回
路18によって検出されたときから作動して、予め固定
された時間として設定されている遅延時間が経過したと
きにドライブ回路23にスイッチ21をオンさせる信号
を出力するものである。
【0019】図9(C)によれば、加熱コイル20の出
力が100%に設定されているときには同図左側のよう
に共振回路19の電圧VD1が変化し、また、その出力が
30%に設定されているときには同図右側のように共振
回路19の電圧VD2が変化し、この共振回路19の電圧
VD1またはVD2が基準電圧Vref よりも小さくなったと
きに、電圧検出回路18からトリガ信号が出力され、こ
れと同時にディレイ回路22が作動し、設定されている
遅延時間ΔT1 経過後にスイッチ21オンさせる信号を
出力する。
【0020】タイマー回路24は、加熱コイル20の出
力を設定するべく制御回路25から出力される出力設定
信号に基づいてスイッチ21を一定時間ごとに周期的に
オフさせるための信号を出力するものである。なお、出
力設定信号は、図9(A)に示すように、加熱コイル2
0からの出力を調整するための信号であって、アナログ
あるいはデジタルの信号である。
【0021】ドライブ回路23は、ディレイ回路22か
ら出力されるスイッチ21をオンさせる信号およびタイ
マー回路24から出力されるスイッチ21をオフさせる
信号を受けてスイッチ21をオン−オフ動作させるもの
である。したがって、スイッチ21には、図9(D)に
示すように、制御回路25の制御出力信号によって設定
される加熱コイル20の出力が100%であるときには
同図左側のような20〜30KHZ程度の方形波状の電圧
VBが、また、その出力が30%であるときには同図右
側のような30〜40KHZ程度の方形波状の電圧VBが
与えられる。
【0022】なお、図8の点線で囲まれた部分は、イン
バータ回路29を構成し、この回路29からは制御回路
25の制御出力信号によって設定される加熱コイル20
の出力に応じて、図9(B)に示すような波形の電流I
L が加熱コイル20を流れる。
【0023】このように構成された回路は、概略次のよ
うに動作する。
【0024】タイマー回路24は、制御回路25の出力
制御信号(加熱コイル20の出力設定)に応じてスイッ
チ21を周期的にオフさせる時間を設定する。したがっ
て、タイマー回路24からは、この設定された周期でス
イッチ21をオフさせる信号が出力される。したがっ
て、図9(D)に示すように、出力が100%の出力制
御信号である場合には、20〜30KHZの周波数でスイ
ッチ21をオフさせる信号が出力され、出力が30%の
出力制御信号である場合には、30〜40KHZの周波数
でスイッチ21をオフさせる信号が出力される。もちろ
んドライブ回路23はこのオフさせる信号を受けてスイ
ッチ21をオフさせる。
【0025】ドライブ回路23によってスイッチ21が
オフされると、加熱コイル20に蓄えられていたLI2
/2(L:加熱コイル20のインダクタンス、I:加熱
コイル20の電流)のエネルギーが共振コンデンサ16
にCV2/2(C:共振用コンデンサ16の静電容量、
V:共振用コンデンサ16の電圧)を満足するまで移動
し、その結果、図9(D)に示すように共振回路19の
電圧VD1,VD2が上昇する。この上昇がし終わると今度
は逆方向にエネルギの授受が行われるようになって、共
振回路19の電圧VD1,VD2が低下し始める。
【0026】電圧検出回路18は、低下しつつある共振
回路19の電圧VD1,VD2が基準電圧Vref よりも低下
したことを検出すると、スイッチ21のオンさせるため
のトリガ信号を出力する。ディレイ回路22はこのトリ
ガ信号を受け、遅延時間ΔT1 が経過したときにドライ
ブ回路23にスイッチ21をオンさせる信号を出力す
る。
【0027】ドライブ回路23は、この信号を受けてス
イッチ21をオンする。
【0028】スイッチ21がオンされると、整流回路1
2から共振回路19に直流電圧が印加されて加熱コイル
20にエネルギーが蓄えられる。
【0029】以上の動作を繰り返すことによって、定着
ドラム30が所望の温度に加熱される。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の定着装置にあっては、ディレイ回路22が電
圧検出回路18からのトリガ信号を受けてから、スイッ
チ21をオンさせるためのトリガ信号を出力するまでの
時間、すなわち遅延時間が固定されている一定の時間Δ
T1であったために、加熱コイル20の出力として10
0%の出力が設定されている場合には、図9(C)に示
すように、共振回路19の電圧VD1が最小のときにスイ
ッチ21がオンされるタイミングとなっているので、ス
イッチング損失がほとんどないが、同図に示すように、
その出力が30%に設定された場合には、共振回路19
の電圧VD2が上昇傾向にある途中でスイッチ21がオン
されることになるので、その電圧VD2の波形は、髭のよ
うに飛び出た部分を有する波形となって、その飛び出た
部分の面積に相当する電力がスイッチング損失となる。
【0031】具体的には、スイッチ21をオンした時
に、共振用コンデンサ16に電圧Vが残存していたとす
ると、その電圧に応じた短絡電流Iが流れる。したがっ
て、このVとIとの積に相当する電力がスイッチング損
失となって消費されることになる。
【0032】このように、スイッチング損失が発生する
と、この損失に応じた熱は回路素子の温度を上昇させる
ように働くため、インバータ回路29の小形化、低コス
ト化が難しくなる。また、定着装置の省エネルギー化に
も反することになる。
【0033】本発明は、以上のような従来の問題点を解
消するためになされたものであり、共振回路への通電を
制御するスイッチのスイッチングのタイミングを加熱コ
イルの出力に応じて変化させるようにし、加熱コイルの
出力いかんに拘らず、スイッチング損失を最小限に抑え
ることができる誘導加熱定着装置の提供を目的とする。
【0034】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、定着ローラに内蔵された加熱コイルと並列に共振用
コンデンサを接続して共振回路を構成し、当該共振回路
に接続されたスイッチング手段を周期的にオン−オフさ
せることで当該共振回路に整流された直流電圧を断続的
に印加させ、前記加熱コイルから誘導される高周波誘導
電流によって当該定着ローラを誘導加熱する誘導加熱定
着装置において、前記加熱コイルの出力を設定する出力
設定手段と、前記共振回路の電圧を検出する電圧検出手
段と、前記出力設定手段による前記加熱コイルの出力設
定に応じた遅延時間を演算する遅延時間演算手段と、前
記電圧検出手段によって前記共振回路の電圧が所望の電
圧まで低下したことが検出されたときには、当該低下し
たことが検出されたときから当該遅延時間演算手段で演
算された遅延時間経過後に前記スイッチング手段をオン
するオン手段とを有することを特徴とする誘導加熱定着
装置である。
【0035】このように、スイッチング手段をオンする
タイミングを、出力設定手段によって設定された加熱コ
イルの出力に応じて変化させると、加熱コイルの出力い
かんに拘らず、共振回路の電圧が最も低下したときにス
イッチング手段をオンさせることができるようになる。
【0036】請求項2に記載の発明は、定着ローラに内
蔵された加熱コイルと並列に共振用コンデンサを接続し
て共振回路を構成し、当該共振回路に接続されたスイッ
チング手段を周期的にオン−オフさせることで当該共振
回路に交流電源からの整流された直流電圧を断続的に印
加させ、前記加熱コイルから誘導される高周波誘導電流
によって当該定着ローラを誘導加熱する誘導加熱定着装
置において、前記共振回路の最大電圧を前記交流電源の
周波数に応じた周期で検出する最大電圧検出手段と、前
記共振回路の電圧を検出する電圧検出手段と、前記最大
電圧検出手段で検出される最大電圧に応じた遅延時間を
演算する遅延時間演算手段と、前記電圧検出手段によっ
て前記共振回路の電圧が所望の電圧まで低下したことが
検出されたときには、当該低下したことが検出されたと
きから当該遅延時間演算手段で演算された遅延時間経過
後に前記スイッチング手段をオンするオン手段とを有す
ることを特徴とする誘導加熱定着装置である。
【0037】このように、スイッチング手段をオンする
タイミングを、最大電圧検出手段によって検出された最
大電圧に応じて変化させると、加熱コイルの出力いかん
に拘らず、共振回路の電圧が最も低下したときにスイッ
チング手段をオンさせることができるようになる。
【0038】請求項3に記載の発明は、定着ローラに内
蔵された加熱コイルと並列に共振用コンデンサを接続し
て共振回路を構成し、当該共振回路に接続されたスイッ
チング手段を周期的にオン−オフさせることで当該共振
回路に整流された直流電圧を断続的に印加させ、前記加
熱コイルから誘導される高周波誘導電流によって当該定
着ローラを誘導加熱する誘導加熱定着装置において、前
記共振回路の最大電圧を前記スイッチング手段のオン周
期で検出する最大電圧検出手段と、前記共振回路の電圧
を検出する電圧検出手段と、前記最大電圧検出手段で検
出される最大電圧に応じた遅延時間を演算する遅延時間
演算手段と、前記電圧検出手段によって前記共振回路の
電圧が所望の電圧まで低下したことが検出されたときに
は、当該低下したことが検出されたときから当該遅延時
間演算手段で演算された遅延時間経過後に前記スイッチ
ング手段をオンするオン手段とを有することを特徴とす
る誘導加熱定着装置である。
【0039】このように、スイッチング手段をオンする
タイミングを、最大電圧検出手段によって検出された最
大電圧に応じて変化させると、加熱コイルの出力いかん
に拘らず、共振回路の電圧が最も低下したときにスイッ
チング手段をオンさせることができるようになる。
【0040】
【発明の実施の形態】誘導加熱定着装置は、ウオーミン
グアップタイムを短縮して省エネルギー化を促進するた
めに開発されたが、ウオーミングアップタイムの短縮の
ためには、定着ローラなどの被加熱物の低熱容量化が要
求されるのみならず、温度リップルを小さく抑える温度
制御をする必要がある。このためには、加熱の出力を変
化させた制御が最適である。
【0041】本発明は、このように加熱の出力を変化さ
せた場合でも、スイッチング損失を最小限に抑えようと
するものである。
【0042】図1は、本発明にかかる誘導加熱定着装置
の加熱制御を行う回路のブロック図であり、請求項1の
発明にかかるものである。
【0043】整流回路12は、交流電源10の電圧を整
流し、サーモスタット14を介して共振用コンデンサ1
6と加熱コイル20に直流電圧を印加するものである。
この整流回路12は、ダイオードを4個使用したブリッ
ジ回路であり、全波整流を行う。
【0044】サーモスタット14は、定着ローラ30が
過熱された場合などに直流電圧の印加を遮断する安全ス
イッチである。
【0045】共振用コンデンサ16と加熱コイル20と
で共振回路19が構成され、加熱コイル20には高周波
の共振電流が流れる。
【0046】電圧検出回路18は、図4(C)に示すよ
うに、点線で示される基準電圧Vref と実線で示される
共振回路19の電圧VD とを比較して、共振回路19の
電圧VD が基準電圧Vref よりも小さくなったときに、
スイッチ21のオンさせるためのトリガ信号を後述する
ディレイ回路22に出力するものである。なお、基準電
圧Vref は、交流電源10の電圧よりも高くなければな
らないため、交流電源10の電圧が100Vであるとき
には141V以上、またそれが230Vであるときには
325V以上に設定する。
【0047】ディレイ回路22は、共振回路19の電圧
VD が基準電圧Vref よりも低下したことが電圧検出回
路18によって検出されたときから作動し、演算された
遅延時間が経過したときにドライブ回路23にスイッチ
21をオンさせる信号を出力するものである。
【0048】この遅延時間は、制御回路25から出力さ
れる出力制御信号、つまり、加熱コイル20の出力を設
定するための信号に基づいてディレイ回路22で演算さ
れる。図4(C)に示すように、加熱コイル20の出力
が100%に設定されているときには遅延時間をΔT1
に、また、その出力が30%に設定されているときには
遅延時間をΔT2 にそれぞれ設定する。この遅延時間
は、加熱コイル20の出力が100%に設定されている
とき、また、30%に設定されているときの共振回路1
9の電圧VD1やVD2の変化状態(波形)から求める。
【0049】加熱コイル20の出力が100%に設定さ
れているときには、図4(C)左側のように共振回路1
9の電圧VD1が変化し、この共振回路19の電圧VD1が
基準電圧Vref よりも小さくなったときに、電圧検出回
路18からトリガ信号が出力され、これと同時にディレ
イ回路22が作動し、制御回路25から出力される出力
制御信号に基づいて演算された遅延時間をΔT1 が経過
した後にスイッチ21オンさせる信号が出力されること
になる。
【0050】一方、加熱コイル20の出力が30%に設
定されたときには、図4(C)右側のように共振回路1
9の電圧VD2が変化し、この共振回路19の電圧VD2が
基準電圧Vref よりも小さくなったときに、電圧検出回
路18からトリガ信号が出力され、これと同時にディレ
イ回路22が作動し、制御回路25から出力される出力
制御信号に基づいて演算された遅延時間をΔT2 が経過
した後にスイッチ21をオンさせる信号が出力されるこ
とになる。
【0051】タイマー回路24は、加熱コイル20の出
力を設定するべく制御回路25から出力される出力設定
信号に基づいてスイッチ21を一定時間ごとに周期的に
オフさせるための信号を出力するものである。なお、出
力設定信号は、図4(A)に示すように、加熱コイル2
0からの出力を調整するための信号であって、アナログ
あるいはデジタルの信号である。
【0052】ドライブ回路23は、ディレイ回路22か
ら出力されるスイッチ21をオンさせる信号およびタイ
マー回路24から出力されるスイッチ21をオフさせる
信号を受けてスイッチ21をオン−オフ動作させるもの
である。したがって、スイッチ21には、図4(D)に
示すように、制御回路25の制御出力信号によって設定
される加熱コイル20の出力が100%であるときには
同図左側のような20〜30KHZ程度の方形波状の電圧
VBが、また、その出力が30%であるときには同図右
側のような30〜40KHZ程度の方形波状の電圧VBが
与えられる。
【0053】共振用コンデンサ16と加熱コイル20と
でインバータ回路29を構成し、この回路29からは制
御回路25の制御出力信号によって設定される加熱コイ
ル20の出力に応じて、図4(B)に示すような波形の
電流IL が加熱コイル20を流れる。
【0054】このように構成された回路は、概略次のよ
うに動作する。
【0055】タイマー回路24は、制御回路25の出力
制御信号(加熱コイル20の出力設定)に応じてスイッ
チ21を周期的にオフさせる時間を設定する。したがっ
て、タイマー回路24からは、この設定された周期でス
イッチ21をオフさせる信号が出力される。したがっ
て、図4(D)に示すように、出力が100%の出力制
御信号である場合には、20〜30KHZの周波数でスイ
ッチ21をオフさせる信号が出力され、出力が30%の
出力制御信号である場合には、30〜40KHZの周波数
でスイッチ21をオフさせる信号が出力される。もちろ
んドライブ回路23はこのオフさせる信号を受けてスイ
ッチ21をオフさせる。
【0056】ドライブ回路23によってスイッチ21が
オフされると、加熱コイル20に蓄えられていたLI2
/2(L:加熱コイル20のインダクタンス、I:加熱
コイル20の電流)のエネルギーが共振コンデンサ16
にCV2/2(C:共振用コンデンサ16の静電容量、
V:共振用コンデンサ16の電圧)を満足するまで移動
し、その結果、図4(D)に示すように共振回路19の
電圧VD1,VD2が上昇する。この上昇がし終わると今度
は逆方向にエネルギの授受が行われるようになって、共
振回路19の電圧VD1,VD2が低下し始める。
【0057】出力が100%の出力制御信号である場
合、電圧検出回路18は、低下しつつある共振回路19
の電圧VD1が基準電圧Vref よりも低下したことを検出
すると、スイッチ21をオンさせるためのトリガ信号を
出力する。ディレイ回路22はこのトリガ信号を受け、
演算された遅延時間ΔT1 が経過したときにドライブ回
路23にスイッチ21をオンさせる信号を出力する。ま
た、出力が30%の出力制御信号である場合、電圧検出
回路18は、低下しつつある共振回路19の電圧VD2が
基準電圧Vref よりも低下したことを検出すると、スイ
ッチ21のオンさせるためのトリガ信号を出力する。デ
ィレイ回路22はこのトリガ信号を受け、演算された遅
延時間ΔT2 が経過したときにドライブ回路23にスイ
ッチ21をオンさせる信号を出力する。
【0058】ドライブ回路23は、この信号を受けてス
イッチ21をオンする。
【0059】このように、加熱コイル20の出力に応じ
て、共振回路19の電圧VD が最小になった時にスイッ
チ21がオンされるようにディレイ回路22から出力さ
れる信号の出力タイミングを変化させると、図4(C)
に示すように共振回路19の電圧VD の波形が滑らかに
なり、スイッチング損失を最小限に抑えることができ
る。
【0060】このように、スイッチ21がオンされる
と、整流回路12から共振回路19に直流電圧が印加さ
れて加熱コイル20にエネルギーが蓄えられる。
【0061】以上の動作を繰り返すことによって、定着
ドラム30が所望の温度に加熱される。
【0062】図2は、本発明の他の実施の形態ににかか
る誘導加熱定着装置の加熱制御を行う回路のブロック図
であり、請求項2の発明にかかるものである。この回路
は、図1の回路とはピークホールド回路27が付加され
ている点で相違するが、他の部分は図1と同一の機能を
有しているので、その説明は省略する。
【0063】ピークホールド回路27は、整流回路12
から出力する脈動する波形の1周期ごと、換言すれば、
交流電源10の1/2周期ごとに、共振回路19の最大
電圧を検出するものである。
【0064】図4(C)に示すように、共振回路19の
電圧VD の最大値は、制御回路25から出力される出力
制御信号、つまり、加熱コイル20の出力を設定するた
めの信号に応じて変化する。たとえば、同図に示すよう
に、加熱コイル20の出力が100%に設定されている
ときには図4(C)左側に示すようにその最大値は高
く、また、その出力が30%に設定されているときに
は、その図の右側に示すように低くなる。この最大値
は、加熱コイル20の出力に応じて変化するから、この
最大値を検出すれば、加熱コイルの出力を間接的に把握
することができる。
【0065】ディレイ回路22は、共振回路19の電圧
VD が基準電圧Vref よりも低下したことが電圧検出回
路18によって検出されたときから作動し、演算された
遅延時間が経過したときにドライブ回路23にスイッチ
21をオンさせる信号を出力するものである。
【0066】この遅延時間は、ピークホールド回路27
によって検出された共振回路19の電圧VD の最大値に
基づいてディレイ回路22で演算される。図4(C)に
示すように、加熱コイル20の出力が100%に設定さ
れているときに検出された最大値では遅延時間をΔT1
に、また、その出力が30%に設定されているときに検
出された最大値では遅延時間をΔT2 にそれぞれ設定す
る。
【0067】加熱コイル20の出力が100%に設定さ
れているときには、図4(C)左側のように共振回路1
9の電圧VD1が変化し、この共振回路19の電圧VD1が
基準電圧Vref よりも小さくなったときに、電圧検出回
路18からトリガ信号が出力され、これと同時にディレ
イ回路22が作動し、ピークホールド回路27によって
検出された共振回路19の電圧VD の最大値に基づいて
演算された遅延時間ΔT1 が経過した後にスイッチ21
をオンさせる信号が出力されることになる。
【0068】一方、加熱コイル20の出力が30%に設
定されたときには、図4(C)右側のように共振回路1
9の電圧VD2が変化し、この共振回路19の電圧VD2が
基準電圧Vref よりも小さくなったときに、電圧検出回
路18からトリガ信号が出力され、これと同時にディレ
イ回路22が作動し、ピークホールド回路27によって
検出された共振回路19の電圧VD の最大値に基づいて
演算された遅延時間ΔT2 が経過した後にスイッチ21
をオンさせる信号が出力されることになる。
【0069】このように、加熱コイル20の出力を共振
回路19の最大電圧値から間接的に検出して、共振回路
19の電圧VD が最小になった時にスイッチ21がオン
されるようにディレイ回路22から出力される信号の出
力タイミングを変化させると、図4(C)に示すように
共振回路19の電圧VD の波形が滑らかになり、スイッ
チング損失を最小限に抑えることができる。
【0070】図3は、本発明の他の実施の形態にかかる
誘導加熱定着装置の加熱制御を行う回路のブロック図で
あり、請求項3の発明にかかるものである。この回路
は、図2の回路とはピークホールド回路27のサンプリ
ング周期がスイッチ21のオン周期で行われる点が相違
するのみである。
【0071】他の回路構成や回路動作は、図2の回路と
全く同一であるので、これらの説明は省略する。
【0072】以上のように、スイッチ21をオンさせる
直前の電圧VDの最大値を検出するので、出力に関係な
く最適タイミングになり、加熱コイル20に残っている
エネルギーがスイッチ21のオンによって逃げてしまう
ことがなくなり、実験によれば、電源電圧がAC100
Vの時に基準電圧Vref を200Vに設定し、さらに、
加熱コイル20の出力が100%のときの遅延時間ΔT
1 を7μsec,加熱コイル20の出力が30%のとき
の遅延時間ΔT2 を4μsecとした場合、スイッチン
グ損失が5.6Wとなり、電源電圧と基準電圧が同条件
で加熱コイルの出力と無関係に遅延時間ΔT1 を7μs
ecdとした従来では8.3Wのスイッチング損失であ
ったから、2.7Wスイッチング損失を減少することが
できた。また、電源電圧がAC230Vの時に基準電圧
Vref を400Vに設定し、さらに、加熱コイル20の
出力が100%のときの遅延時間ΔT1 を10μse
c,加熱コイル20の出力が30%のときの遅延時間Δ
T2 を7μsecとした場合もほぼ同様にスイッチング
損失の減少が確認できた。
【0073】
【発明の効果】請求項1に記載の発明においては、スイ
ッチング手段をオンするタイミングを、出力設定手段に
よって設定された加熱コイルの出力に応じて変化させた
ので、加熱コイルの出力いかんに拘らず、共振回路の電
圧が最も低下したときにスイッチング手段をオンさせる
ことができ、スイッチング損失を最小限に抑えることが
できる。
【0074】請求項2および請求項3に記載の発明にお
いては、スイッチング手段をオンするタイミングを、最
大電圧検出手段によって検出された最大電圧に応じて変
化させたので、加熱コイルの出力いかんに拘らず、共振
回路の電圧が最も低下したときにスイッチング手段をオ
ンさせることができ、スイッチング損失を最小限に抑え
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる誘導加熱定着装置の加熱制御
を行う回路のブロック図である。
【図2】 本発明の他の実施の形態ににかかる誘導加熱
定着装置の加熱制御を行う回路のブロック図である。
【図3】 本発明の他の実施の形態ににかかる誘導加熱
定着装置の加熱制御を行う回路のブロック図である。
【図4】 図1から図3の回路の動作説明に供する図で
ある。
【図5】 一般的な誘導加熱定着装置の構成を示す断面
図である。
【図6】 図5に示した誘導加熱定着装置で用いられて
いる定着ローラの透視図である。
【図7】 図6に示した定着ローラ内に収納されるコイ
ルアッセンブリの斜視図である。
【図8】 図6に示した定着ローラの加熱制御を行う回
路のブロック図である。
【図9】 図8に示した回路の動作説明に供する図であ
る。
【符号の説明】
10…交流電源、 16…共振用コンデンサ、18…
電圧検出回路、 19…共振回路、20…加熱コイ
ル、 21…スイッチ、22…ディレイ回路、
23…ドライブ回路、24…タイマー回路、 25…
制御回路、27…ピークホールド回路、29…インバー
タ回路。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 定着ローラ(30)に内蔵された加熱コ
    イル(20)と並列に共振用コンデンサ(16)を接続
    して共振回路(19)を構成し、当該共振回路(19)
    に接続されたスイッチング手段(21)を周期的にオン
    −オフさせることで当該共振回路(19)に整流された
    直流電圧を断続的に印加させ、前記加熱コイル(20)
    から誘導される高周波誘導電流によって当該定着ローラ
    (30)を誘導加熱する誘導加熱定着装置において、 前記加熱コイル(20)の出力を設定する出力設定手段
    (25)と、 前記共振回路(19)の電圧を検出する電圧検出手段
    (18)と、 前記出力設定手段(25)による前記加熱コイル(2
    0)の出力設定に応じた遅延時間を演算する遅延時間演
    算手段(22)と、 前記電圧検出手段(18)によって前記共振回路(1
    9)の電圧が所望の電圧まで低下したことが検出された
    ときには、当該低下したことが検出されたときから当該
    遅延時間演算手段(22)で演算された遅延時間経過後
    に前記スイッチング手段(21)をオンするオン手段
    (23)とを有することを特徴とする誘導加熱定着装
    置。
  2. 【請求項2】 定着ローラ(30)に内蔵された加熱コ
    イル(20)と並列に共振用コンデンサ(16)を接続
    して共振回路(19)を構成し、当該共振回路(19)
    に接続されたスイッチング手段(21)を周期的にオン
    −オフさせることで当該共振回路(19)に交流電源
    (10)からの整流された直流電圧を断続的に印加さ
    せ、前記加熱コイル(20)から誘導される高周波誘導
    電流によって当該定着ローラ(30)を誘導加熱する誘
    導加熱定着装置において、 前記共振回路(19)の最大電圧を前記交流電源(1
    0)の周波数に応じた周期で検出する最大電圧検出手段
    (27)と、 前記共振回路(19)の電圧を検出する電圧検出手段
    (18)と、 前記最大電圧検出手段(27)で検出される最大電圧に
    応じた遅延時間を演算する遅延時間演算手段(22)
    と、 前記電圧検出手段(18)によって前記共振回路(1
    9)の電圧が所望の電圧まで低下したことが検出された
    ときには、当該低下したことが検出されたときから当該
    遅延時間演算手段(22)で演算された遅延時間経過後
    に前記スイッチング手段(21)をオンするオン手段
    (23)とを有することを特徴とする誘導加熱定着装
    置。
  3. 【請求項3】 定着ローラ(30)に内蔵された加熱コ
    イル(20)と並列に共振用コンデンサ(16)を接続
    して共振回路(19)を構成し、当該共振回路(19)
    に接続されたスイッチング手段(21)を周期的にオン
    −オフさせることで当該共振回路(19)に整流された
    直流電圧を断続的に印加させ、前記加熱コイル(20)
    から誘導される高周波誘導電流によって当該定着ローラ
    (30)を誘導加熱する誘導加熱定着装置において、 前記共振回路(19)の最大電圧を前記スイッチング手
    段(21)のオン周期で検出する最大電圧検出手段(2
    7)と、 前記共振回路(19)の電圧を検出する電圧検出手段
    (18)と、 前記最大電圧検出手段(27)で検出される最大電圧に
    応じた遅延時間を演算する遅延時間演算手段(22)
    と、 前記電圧検出手段(18)によって前記共振回路(1
    9)の電圧が所望の電圧まで低下したことが検出された
    ときには、当該低下したことが検出されたときから当該
    遅延時間演算手段(22)で演算された遅延時間経過後
    に前記スイッチング手段(21)をオンするオン手段
    (23)とを有することを特徴とする誘導加熱定着装
    置。
JP31646695A 1995-10-25 1995-12-05 誘導加熱定着装置 Withdrawn JPH09160403A (ja)

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