JPH09159873A - 光コネクタ部品への光ファイバ心線の接続方法 - Google Patents

光コネクタ部品への光ファイバ心線の接続方法

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JPH09159873A
JPH09159873A JP34609695A JP34609695A JPH09159873A JP H09159873 A JPH09159873 A JP H09159873A JP 34609695 A JP34609695 A JP 34609695A JP 34609695 A JP34609695 A JP 34609695A JP H09159873 A JPH09159873 A JP H09159873A
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JP
Japan
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optical fiber
optical
boot
adhesive
core wire
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Application number
JP34609695A
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English (en)
Inventor
Teruyoshi Uchida
輝義 内田
Toshimitsu Nishiwaki
利光 西脇
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ファイバを光コネクタ部品へ接続して、光
コネクタ装置を作るときの熱硬化性接着剤硬化時間の短
縮化を図る。 【解決手段】 4本の光ファイバ8を並設した光ファイ
バテープ1の先端側の外皮13を除去し、残った外皮13の
先端側に赤外線を吸収する黒色シリコンゴム製のブーツ
2を挿入し、赤外線を吸収する黒色プラスチック製のコ
ネクタ4に挿入し、窓部14から熱硬化性接着剤3を供給
してブーツ2と光ファイバテープ1との間にまわり込ま
せる。その後、赤外線ランプ6からコネクタ4およびブ
ーツ2に向けて赤外線を照射して接着剤3を加熱硬化さ
せ、接着剤3により光ファイバテープ1をコネクタ4
に、ブーツ2を光ファイバテープ1に接着固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信等に用いら
れる光コネクタ部品への光ファイバ心線の接続方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバは、従来の通信線と異なり、
誘導その他の妨害を受けないことや、体積効率がよいこ
と等の優れた特徴を有しており、このような特徴を活か
して、光通信装置や電話回線等の通信システムとして広
く用いられるようになった。
【0003】ところで、この光ファイバ同士を接続した
り、光ファイバと光通信装置とを接続する際に、まず、
例えば図6に示すように、1本以上の光ファイバを並設
した光ファイバ心線としての光ファイバテープ1を、光
コネクタ部品としてのコネクタ4に接続して光コネクタ
装置20とし、例えば同図の鎖線に示すように、光コネク
タ装置20同士を対向させて光ファイバ同士を接続するこ
と等が行われている。
【0004】光ファイバテープ1をコネクタ4に接続す
るときには、例えば、図2の(a)に示すように、光フ
ァイバテープ1の先端側から予め定められた長さだけ被
覆としての外皮13を剥ぎ、裸光ファイバとしての光ファ
イバ8を露出させる。なお、同図に示す光ファイバテー
プ1は、4本の光ファイバ8を帯状に並設して形成され
ているが、光ファイバテープ1に配設(並設)されてい
る光ファイバ8の配設数は、4本以外にも、例えば、8
本のもの等、様々なものが用いられている。次に、同図
の(b)に示すように、コネクタ4に挿入された際、コ
ネクタ4の後端近傍に位置する光ファイバテープ1を保
護するためのブーツ2を光ファイバ8の先端12側から挿
通し、光ファイバテープ1に挿通する。
【0005】そして、図3の(a)に示すように、1本
以上(図では4本)の光ファイバ挿通孔9を並設して成
るコネクタ4を用意する。このコネクタ4には、後端面
15側に光ファイバ心線挿入部16が形成されており、この
光ファイバ心線挿入部16に連通して、光ファイバ8を配
設するためのV溝24がコネクタ内部に形成され、このV
溝24の先端側に光ファイバ挿通孔9がそれぞれ形成さ
れ、光ファイバ挿通孔9の端面はコネクタ4の先端面11
に露出している。また、コネクタ4の上面側には、光フ
ァイバ心線挿入部16に接着剤を供給注入するための接着
剤供給用開口部としての窓部14が形成されている。この
窓部14およびコネクタ4の先端面11に接着剤3を供給塗
布した後、図2の工程でブーツ2を挿通した光ファイバ
テープ1の先端側をコネクタ4の光ファイバ心線挿入部
16に挿入し、光ファイバ8を光ファイバ挿通孔9に挿通
するとともにブーツ2の先端側を光ファイバ心線挿入部
16に挿入し、図3の(b)に示すような状態とする。
【0006】なお、光ファイバテープ1および光ファイ
バ8をコネクタ4に挿入するときに、図5に示すよう
に、接着剤3を各光ファイバ挿通孔9と光ファイバ8と
の間および光ファイバテープ1とブーツ2との間にもま
わり込ませて浸透させるため、コネクタ4に機械的振動
を加え、それにより、光ファイバ8を光軸方向(光ファ
イバ挿通孔9の長手方向)に往復運動させる等の工夫を
凝らすことが行われている。また、接着剤3は、保存時
の管理の容易さや接着時の信頼性の高さ等から、二液混
合熱硬化式接着剤が最も多く用いられている。この二液
混合熱硬化式接着剤は、例えばコネクタ4に供給される
前に主剤と硬化剤とが混合されてコネクタ4に供給され
るものであり、通常、接着強度の向上等のために、例え
ば数十分から1時間程度の加熱を必要とするものであ
る。
【0007】次に、図3の(b)に示したように、接着
剤3をコネクタ4の窓部14および先端面11に接着剤3を
供給した状態で、図4の(a)に示すように、コネクタ
4を加熱ヒータ台としての加熱台(加熱プレート)5上
に載置する。なお、コネクタ4は通常、同図の(b)に
示すように、複数並べられて、例えば80℃といった温度
の加熱台5上に載置され、加熱台5の上部側には風等の
影響を防ぐため、コネクタ4の上部側や側面側を覆うカ
バー7が設けられる。この状態で、コネクタ4ごと接着
剤3を加熱することにより、コネクタ4から接着剤3に
熱を伝えて接着剤3の加熱硬化が行われる。
【0008】そうすると、窓部14から供給された接着剤
3は、図5に示すコネクタ壁付近の接着剤3aおよび、
光ファイバ挿通孔9内の接着剤3fから硬化し始まり、
窓部14付近の接着剤3bも硬化し、最後に、ブーツ2と
光ファイバテープ1との間の接着剤3eも硬化する。ま
た、コネクタ4の先端面11側に供給された接着剤3は、
コネクタ4の先端面11付近の接着剤3cから硬化が始ま
り、最終的にコネクタ4の先端面11から最も遠い部分の
接着剤3dが硬化完了する。
【0009】そして、コネクタ4の先端面11側を研磨す
ることにより、コネクタ4の先端面11側からはみ出した
接着剤3を除去し、かつ、光ファイバ8の先端12側を研
磨して図6に示すようにこの光ファイバ8の先端12をコ
ネクタ4の先端面11と同一面と成す。
【0010】なお、図3の(a)に示した工程におい
て、光ファイバテープ1および光ファイバ8をコネクタ
4の光ファイバ挿入部16に挿入して光ファイバ8を光フ
ァイバ挿通孔9に挿入した後に、接着剤3をコネクタ4
に注入充填する方法も用いられている。
【0011】以上のようにして、コネクタ4へ光ファイ
バテープ1および光ファイバ8を接続して光コネクタ装
置20を形成すると、前記の如く、光ファイバコネクタ装
置20同士を着脱自在に接続することにより、光ファイバ
8同士の光接続を容易に着脱自在に行うことが可能とな
り、また、光コネクタ装置20を光通信装置に対して着脱
自在に接続すれば、光ファイバと光通信装置との光接続
を容易に着脱自在に行うことが可能となる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、光ファ
イバコネクタ装置20を作製する際に、従来は、上記のよ
うに、接着剤3を充填したコネクタ4を加熱台5上に載
置し、このコネクタ4を介して接着剤3を加熱してお
り、ブーツ2は加熱台5と直接接触していないために、
ブーツ2自体がなかなか加熱されず、したがって、ブー
ツ2と光ファイバテープ1との間の接着剤3eは加熱硬
化しにくいといった問題があった。また、ブーツ2は、
通常、黒色のシリコンゴム製である場合が多く、このよ
うな場合、ブーツ2の内部、すなわち、ブーツ2と光フ
ァイバテープ1との間がブーツ外部から見えないため
に、接着剤3eの硬化状態を判別することが難しく、し
たがって、従来は、安全を期して硬化時間を長めにとっ
ており、その結果、ますます、接着剤3の加熱硬化時間
が長くなってしまった。
【0013】本発明は、上記従来の課題を解決するため
になされたものであり、その目的は、光コネクタ部品に
供給した接着剤の加熱硬化時間の短縮化を図り、作業効
率の向上を図ることができる光コネクタ部品への光ファ
イバ心線の接続方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は次のような構成により課題を解決するため
の手段としている。すなわち、本発明は、1本以上の光
ファイバ挿通孔と、該光ファイバ挿通孔に連通する光フ
ァイバ心線挿入部と、該光ファイバ心線挿入部に接着剤
を供給するための接着剤供給用開口部とを有する赤外線
吸収材料から成る光コネクタ部品と1本以上の光ファイ
バを並設した光ファイバ心線とを用意し、該光ファイバ
心線の先端側の被覆を除去して裸光ファイバを露出さ
せ、除去されずに残った被覆の先端側に非赤外線反射材
料から成るブーツを挿通した後、この光ファイバ心線の
先端側を前記コネクタ部品の光ファイバ心線挿入部に挿
入して該光コネクタ部品の光ファイバ挿通孔に裸光ファ
イバを挿通するとともにブーツの先端側を光ファイバ心
線挿入部に挿入し、前記接着剤供給用開口部から光ファ
イバ心線挿入部に供給した熱硬化性接着剤をブーツと光
ファイバ心線との間および光ファイバ挿通孔と裸光ファ
イバとの間にまわり込ませ、然る後に赤外線ヒータから
光コネクタ部品およびブーツに向けて赤外線を照射して
前記熱硬化性接着剤を加熱硬化させ、該熱硬化性接着剤
により光ファイバ心線および裸光ファイバを光コネクタ
部品に、ブーツを光ファイバ心線に接着固定することを
特徴として構成されている。
【0015】また、前記熱硬化性接着剤に赤外線吸収材
料を含有させたこと、前記光コネクタ部品およびブーツ
に赤外線ヒータからの赤外線を照射するときに該光コネ
クタ部品を加熱ヒータ台に載置し、該加熱ヒータ台によ
る光コネクタ部品の加熱と赤外線ヒータからの赤外線照
射による光コネクタ部品およびブーツの加熱とを同時に
行うことも本発明の特徴的な構成とされている。
【0016】さらに、載置台の少なくとも表面側に赤外
線吸収材料を設けたコネクタ載置台を用意し、前記光コ
ネクタ部品およびブーツに赤外線ヒータからの赤外線を
照射するときに該光コネクタ部品を前記コネクタ載置台
に載置して該光コネクタ部品の上方側から赤外線照射を
行うことも本発明の特徴的な構成とされている。
【0017】上記構成の本発明において、赤外線吸収材
料から成る光コネクタ部品の光ファイバ心線挿入部に供
給した熱硬化性接着剤を、光ファイバ心線と、非赤外線
反射材料から成るブーツとの間にまわり込ませた後に、
赤外線ヒータから光コネクタ部品およびブーツに向けて
赤外線を照射して熱硬化性接着剤を加熱硬化させるため
に、赤外線吸収材料から成る光コネクタ部品および非赤
外線反射材料から成るブーツは、赤外線ヒータから光コ
ネクタ部品およびブーツあるいはブーツ内側の接着剤等
に向けて照射される赤外線によって直接加熱される。
【0018】そのため、赤外線ヒータからの赤外線照射
によって光コネクタ部品の加熱が行われると共に、ブー
ツ自体あるいはブーツが透明樹脂から成るときは、ブー
ツ内側の接着剤等の加熱も直接的に効率良く行われ、例
えば光コネクタ部品を加熱ヒータ台等に載置して光コネ
クタ部品を加熱し、光コネクタ部品からの熱をブーツに
伝え、ブーツが暖まってから、さらに、このブーツを介
して、ブーツと光ファイバ心線との間にまわり込んだ接
着剤に熱を伝えて、この接着剤を加熱硬化させる従来の
方法に比べて、ブーツと光ファイバ心線との間の接着剤
の加熱硬化時間が短くなり、結果的に、接着剤全体の加
熱時間が短縮化され、上記課題が解決される。
【0019】なお、ブーツを構成する非赤外線反射材料
とは、赤外線吸収材料および透明樹脂の如き赤外線透過
材料の両方を含むものである。そして、ブーツが赤外線
吸収材料、好適には黒色の材料から成るときは、前述し
たようにブーツが直接加熱され、この熱でブーツと光フ
ァイバ心線間に進入している接着剤が効果的に硬化され
る。また、ブーツが赤外線透過材料、具体的には透明樹
脂から成る場合には、ブーツを透過した赤外線でブーツ
内側の光ファイバ心線の被覆(通常、赤外線吸収材料か
ら成る)や、ブーツと光ファイバ心線間に進入した接着
剤(通常、これも赤外線吸収材料から成る)が加熱さ
れ、接着剤の硬化が効率良く進行する。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。なお、本実施形態例の説明におい
て、従来例と同一名称部分には同一符号を付し、その重
複説明は省略する。図1には、本発明に係る光コネクタ
部品への光ファイバ心線の接続方法の特徴的な接着剤加
熱工程が示されており、本実施形態例が従来例と異なる
特徴的なことは、コネクタ4に供給した熱硬化性の接着
剤3を加熱硬化させるときに、赤外線ランプ6からコネ
クタ4およびブーツ2に向けて赤外線を照射して接着剤
3を加熱硬化させるようにしたことである。
【0021】なお、本実施形態例において、コネクタ4
は、黒色のプラスチック製であり、ブーツ2は黒色のシ
リコンゴム製であり、したがって、コネクタ4およびブ
ーツ2はともに赤外線を吸収し易い赤外線吸収材料から
成っている。また、接着剤3も赤外線吸収材料、具体的
には黒色の材料から成っている。そして、必要により赤
外線吸収材料であるフィラーを有しており、カバー7は
赤外線を透過する透明材料により形成されている。
【0022】本実施形態例でも、従来例と同様に、図2
に示した皮剥ぎおよびブーツ挿入工程の後に、図3に示
したように接着剤3のコネクタ4への供給が行われ、こ
の接着剤3を、図5に示したように、ブーツ2と光ファ
イバテープ1との間および光ファイバ挿通孔9と光ファ
イバ8との間にまわり込ませることが行われる。そし
て、本実施形態例では、この後に、図1に示すように、
コネクタ4を加熱台5に載置し、加熱台5によるコネク
タ4の加熱と赤外線ランプ6からの赤外線照射によるコ
ネクタ4およびブーツ2の加熱とを同時に行うようにし
ている。
【0023】本実施形態例の光コネクタ部品への光ファ
イバ心線の接続方法を用いたコネクタ4への光ファイバ
テープ1の接続は、以上のようにして行われるようにな
っており、本実施形態例では、コネクタ4を加熱台5に
よって加熱するとともに、赤外線吸収材料から成るコネ
クタ4およびブーツ2に赤外線ランプ6からの赤外線を
照射して熱硬化性の接着剤3を加熱硬化させるために、
コネクタ4のみでなくブーツ2も直接加熱することが可
能となり、ブーツ2の加熱を効率的に行うことができ
る。そのため、従来は非常に加熱されにくかったブーツ
2と光ファイバテープ1との間の接着剤3e(図5)
も、ブーツ2からの熱を接着剤3eに伝えて短時間で加
熱硬化することが可能となり、接着剤3eの加熱硬化時
間を短縮化することができる。
【0024】また、本実施形態例によれば、コネクタ4
の加熱も加熱台5からの熱と赤外線ランプ6からの赤外
線による熱との両方によって行われるために、加熱台5
からの熱だけでコネクタ4の加熱を行っていた従来例に
比べ、コネクタ4の加熱効率も向上させることが可能と
なり、コネクタ4から伝わる熱によって加熱硬化するコ
ネクタ内の接着剤3a,3b,3fおよびコネクタ4の
先端面11側の接着剤3c,3dの加熱時間の短縮化を図
ることもできる。
【0025】さらに、本実施形態例において、接着剤3
に、赤外線吸収材料としての、例えばCaO等のフィラ
ーを加えれば、赤外線ランプ6からの赤外線をより効率
的に吸収し、それにより、より一層接着剤3の加熱時間
短縮化を図ることができる。
【0026】したがって、本実施形態例によれば、熱硬
化性の接着剤3の全体の加熱時間の短縮化を図ることが
できるために、光ファイバテープ1をコネクタ4に接続
する作業効率を向上させることができ、光コネクタ装置
20の低コスト化を図ることもできる。
【0027】なお、本実施形態例において、フィラー含
有の二液混合熱硬化性の接着剤3を使用してこの接着剤
3の加熱硬化に必要な加熱時間(80℃で加熱)を測定し
たところ、本実施形態例のように、赤外線ランプ6から
の赤外線をコネクタ4およびブーツ2に照射による加熱
と、加熱台5によるコネクタ4の加熱とを同時に行った
場合には、接着剤3の加熱時間は15分だった。この時間
は、従来のように、加熱台5によるコネクタ4の加熱の
みを行って接着剤3を加熱硬化させた場合に必要な必要
加熱時間(25分)に比べて約半分となり、赤外線ランプ
6からコネクタ4およびブーツ2に向けて赤外線を照射
して接着剤3を加熱硬化させることにより、接着剤3の
必要加熱時間を大幅に短縮化できることが確認された。
【0028】なお、本発明は上記実施形態例に限定され
ることはなく、様々な実施の態様を採り得る。例えば、
上記実施形態例では、コネクタ4およびブーツ2に赤外
線ランプ6からの赤外線を照射するときに、コネクタ4
を加熱台5に載置し、この加熱台5によるコネクタ4の
加熱と赤外線ランプ6からの赤外線照射によるコネクタ
4およびブーツ2の加熱とを同時に行うようにしたが、
コネクタ4の加熱台5による加熱は行わず、赤外線ラン
プ6からの赤外線照射によるコネクタ4およびブーツ2
の加熱のみを行うようにしてもよい。
【0029】また、加熱台5の代わりに、載置台の少な
くとも表面側に例えば黒色の吸熱板等を設けたコネクタ
載置台を用意し、コネクタ4およびブーツ2に赤外線ラ
ンプ6からの赤外線を照射するときに、コネクタ4をこ
のコネクタ載置台に載置してコネクタ4の上方側から赤
外線ランプ6からの赤外線照射を行うようにしてもよ
い。このようにした場合には、前記吸熱板自体は発熱機
能を持たないが、赤外線ランプ6からの赤外線を吸収す
ることで加熱され、その結果、コネクタ4を加熱して接
着剤3の加熱硬化を効率的に行えるようにすることがで
きる。なお、吸熱板等の赤外線吸収材料は特に限定され
るものではないが、赤外線を効率良く吸収するために
は、黒色のものにより形成するとよい。
【0030】さらに、上記実施形態例では、赤外線ヒー
タとして赤外線ランプ6を用いたが、赤外線ヒータは、
必ずしも赤外線ランプ6とするとは限らず、赤外線を照
射して接着剤3を加熱硬化することができるものであれ
ばよい。
【0031】さらに、上記実施形態例では、カバー7を
赤外線を透過する材質のものとし、このカバー7の上部
側から赤外線ランプ6からの赤外線を照射してコネクタ
4およびブーツ2に赤外線を照射するようにしたが、カ
バー7内に赤外線ランプ6を設け、コネクタ4およびブ
ーツ2をカバー7内に配置し、カバー7内の赤外線ラン
プ6からコネクタ4とブーツ2とに赤外線を照射するよ
うにしてもよい。
【0032】また、上記実施形態例では、ブーツ2を赤
外線吸収材料にて形成しているが、これを赤外線透過材
料で形成することもできる。この場合、赤外線はブーツ
2を透過して、ブーツ内側の接着剤3や光ファイバ心線
の被覆(光ファイバテープ1の外皮13)を加熱するた
め、接着剤3の硬化が速やかに進行する。また、ブーツ
2を通して内側の接着剤3の硬化状態を見ることもでき
便利である。
【0033】さらに、上記実施形態例では、熱硬化性の
接着剤3はフィラーを含有する接着剤としたが、このフ
ィラーの材質は特に限定されるものではなく、適宜設定
されるものであり、また、接着剤3はフィラーを含有し
ない接着剤としてもよい。ただし、例えば黒色等のフィ
ラーを接着剤3に含有させることにより、接着剤3の赤
外線吸収を行い易くすることができるために、接着剤3
はフィラー等の赤外線吸収材料を含有するものが望まし
い。なお、フィラーを添加しなくとも、もともと黒色の
接着剤であれば、赤外線吸収が効率的に行われる。ま
た、必要によりフィラーを接着剤3に含有させることに
より、接着剤3とコネクタ4との線膨張係数をほぼ一致
させて接着剤3の線膨張係数とコネクタ4の線膨張係数
との差から光コネクタ装置20に生じる悪影響を防ぐこと
もできる。
【0034】さらに、上記実施形態例では、接着剤3
は、コネクタ4の窓部14と先端面11側との両方に供給す
るようにしたが、接着剤3は、例えばコネクタ4の窓部
14にのみ供給し、光ファイバ8を光ファイバ挿通孔9に
対して往復移動させることにより接着剤3を光ファイバ
挿通孔9内に浸透させるようにしてもよい。
【0035】さらに、本発明の光コネクタ部品への光フ
ァイバ心線の接続方法は、上記実施形態例以外にも、様
々なコネクタ4および光ファイバテープ1に適用される
ものであり、例えば、コネクタ4に設けられる光ファイ
バ挿通孔9の本数は、1本でもよいし、4本以外の複数
本としてもよく、光ファイバテープ1に並設される光フ
ァイバ8の本数も適宜設定されるものである。また、コ
ネクタ4には、光ファイバ8を配設するためのV溝24を
V溝24の代わりにV溝以外の溝、例えばU溝を形成して
もよく、V溝24を省略してもよい。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、赤外線吸収材料から成
る光コネクタ部品に供給した熱硬化性接着剤を、光ファ
イバ心線と非赤外線反射材料から成るブーツとの間にま
わり込ませた後、赤外線ヒータから光コネクタ部品およ
びブーツに向けて赤外線を照射して熱硬化性接着剤を加
熱硬化させるようにしたものであるから、例えば光コネ
クタ部品を加熱ヒータ台等に載置して光コネクタ部品の
みを加熱していた従来の接着剤加熱方法と異なり、赤外
線ヒータからの赤外線によって、光コネクタ部品ととも
にブーツを直接加熱したり、ブーツ内側の接着剤を直接
加熱することができる。
【0037】そのため、光コネクタ部品からの熱をブー
ツに伝えてブーツを暖め、さらにブーツからの熱を、ブ
ーツと光ファイバ心線との間にまわり込んだ熱硬化性接
着剤に伝え、その熱硬化性接着剤を加熱硬化させる従来
の方法に比べ、ブーツと光ファイバ心線との間にまわり
込んだ熱硬化性接着剤の加熱を非常に効率的に行うこと
が可能となり、熱硬化性接着剤の加熱硬化時間の短縮化
を図ることができる。
【0038】また、本発明によれば、このブーツへの赤
外線ヒータからの赤外線照射と、赤外線ヒータからの光
コネクタ部品への赤外線照射とを同時に行うことによ
り、光コネクタ部品の光ファイバ心線挿入部に供給され
た熱硬化性接着剤や、光ファイバ挿通孔と裸光ファイバ
との間にまわり込んだ熱硬化性接着剤の加熱硬化も効率
的に行うことができ、しかも、前記の如く、従来は最も
硬化しにくかったブーツと光ファイバ心線との間の熱硬
化性接着剤の加熱硬化を短時間で行うことができるため
に、熱硬化性接着剤の加熱硬化時間を全体的に短くする
ことが可能となり、それにより、光ファイバ心線を光コ
ネクタ部品に接続するときの作業効率を向上させること
が可能となり、光ファイバ心線を光コネクタ部品に接続
して形成される装置の低コスト化を図ることもできる。
一方、ブーツを赤外線透過材料で形成した場合には、ブ
ーツを透過した赤外線でブーツ内側の接着剤や光ファイ
バ心線の被覆を加熱できるので、接着剤の硬化時間の短
縮は言うまでもなく、接着剤の硬化状態も確認すること
ができる。
【0039】さらに、本発明において、前記熱硬化性接
着剤にフィラーの如き赤外線吸収材料を添加すれば、赤
外線ヒータからの赤外線を光コネクタ部品およびブーツ
に照射したときに、熱硬化性接着剤がその赤外線をより
一層効率的に吸収し、それにより、熱硬化性接着剤の加
熱硬化時間をより一層短縮化することができる。
【0040】さらに、前記光コネクタ部品およびブーツ
に赤外線ヒータからの赤外線を照射するときに該光コネ
クタ部品を加熱ヒータ台に載置し、該加熱ヒータ台によ
る光コネクタ部品の加熱と赤外線ヒータからの赤外線照
射による光コネクタ部品およびブーツあるいはブーツ内
側の接着剤等の加熱を同時に行う本発明によれば、赤外
線ヒータからの赤外線照射による光コネクタ部品および
ブーツあるいはブーツ内側の接着剤等の加熱と加熱ヒー
タ台による光コネクタ部品の加熱とを合わせて行うこと
により、光コネクタ部品の加熱をより一層効率的に行う
ことができるために、熱硬化性接着剤の加熱硬化時間を
より一層短縮化することが可能となり、光ファイバ心線
を光コネクタ部品に接続するときの作業効率をより一層
向上させることができる。
【0041】さらに、載置台の少なくとも表面側に赤外
線吸収材料を設けたコネクタ載置台を用意し、前記光コ
ネクタ部品およびブーツに赤外線ヒータからの赤外線を
照射するときに該光コネクタ部品を前記コネクタ載置台
に載置して該光コネクタ部品の上方側から赤外線照射を
行う本発明によれば、赤外線ヒータからの赤外線を光コ
ネクタ部品およびブーツに照射したときに、コネクタ載
置台の赤外線吸収材料がその赤外線を吸収し、その結
果、光コネクタ部品をコネクタ載置台側からも加熱する
ことができる。そのため、光コネクタ部品をその上方側
の赤外線ヒータから照射される赤外線とコネクタ載置台
側から伝えられる熱とによって加熱することができるた
めに、光コネクタ部品を効率的に加熱し、熱硬化性接着
剤の硬化時間の短縮化および、光ファイバ心線を光コネ
クタ部品に接続するときの作業効率の向上をより一層図
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光コネクタ部品への光ファイバ心
線の接続方法における熱硬化性接着剤の加熱工程を示す
説明図である。
【図2】光コネクタ部品への光ファイバ心線の接続方法
における光ファイバ皮剥ぎ工程(a)と、ブーツ挿入工
程(b)の一例をそれぞれ示す説明図である。
【図3】光コネクタ部品への光ファイバ心線の接続方法
における光ファイバ挿入および接着剤供給工程の一例を
示す説明図である。
【図4】従来の光コネクタ部品への光ファイバ心線の接
続方法における接着剤加熱硬化工程を示す説明図であ
る。
【図5】光コネクタ部品への光ファイバ心線の接続方法
において、接着剤3を光ファイバ挿通孔9およびブーツ
2側にまわり込ませた状態を断面図により示す説明図で
ある。
【図6】光コネクタ部品に光ファイバ心線を接続して形
成される光コネクタ装置と、光コネクタ装置同士の接続
状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 光ファイバテープ 2 ブーツ 3 接着剤 4 コネクタ 6 赤外線ランプ 8 光ファイバ 9 光ファイバ挿通孔 14 窓部 16 光ファイバ挿入部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1本以上の光ファイバ挿通孔と、該光フ
    ァイバ挿通孔に連通する光ファイバ心線挿入部と、該光
    ファイバ心線挿入部に接着剤を供給するための接着剤供
    給用開口部とを有する赤外線吸収材料から成る光コネク
    タ部品と1本以上の光ファイバを並設した光ファイバ心
    線とを用意し、該光ファイバ心線の先端側の被覆を除去
    して裸光ファイバを露出させ、除去されずに残った被覆
    の先端側に非赤外線反射材料から成るブーツを挿通した
    後、この光ファイバ心線の先端側を前記コネクタ部品の
    光ファイバ心線挿入部に挿入して該光コネクタ部品の光
    ファイバ挿通孔に裸光ファイバを挿通するとともにブー
    ツの先端側を光ファイバ心線挿入部に挿入し、前記接着
    剤供給用開口部から光ファイバ心線挿入部に供給した熱
    硬化性接着剤をブーツと光ファイバ心線との間および光
    ファイバ挿通孔と裸光ファイバとの間にまわり込ませ、
    然る後に赤外線ヒータから光コネクタ部品およびブーツ
    に向けて赤外線を照射して前記熱硬化性接着剤を加熱硬
    化させ、該熱硬化性接着剤により光ファイバ心線および
    裸光ファイバを光コネクタ部品に、ブーツを光ファイバ
    心線に接着固定することを特徴とする光コネクタ部品へ
    の光ファイバ心線の接続方法。
  2. 【請求項2】 熱硬化性接着剤に赤外線吸収材料を含有
    させたことを特徴とする請求項1記載の光コネクタ部品
    への光ファイバ心線の接続方法。
  3. 【請求項3】 光コネクタ部品およびブーツに赤外線ヒ
    ータからの赤外線を照射するときに該光コネクタ部品を
    加熱ヒータ台に載置し、該加熱ヒータ台による光コネク
    タ部品の加熱と赤外線ヒータからの赤外線照射による光
    コネクタ部品およびブーツの加熱とを同時に行うことを
    特徴とする請求項1又は請求項2記載の光コネクタ部品
    への光ファイバ心線の接続方法。
  4. 【請求項4】 載置台の少なくとも表面側に赤外線吸収
    材料を設けたコネクタ載置台を用意し、光コネクタ部品
    およびブーツに赤外線ヒータからの赤外線を照射すると
    きに該光コネクタ部品を前記コネクタ載置台に載置して
    該光コネクタ部品の上方側から赤外線照射を行うことを
    特徴とする請求項1又は請求項2記載の光コネクタ部品
    への光ファイバ心線の接続方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003098386A (ja) * 2001-09-20 2003-04-03 Furukawa Electric Co Ltd:The 光コネクタ組立方法と光コネクタ

Cited By (2)

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JP2003098386A (ja) * 2001-09-20 2003-04-03 Furukawa Electric Co Ltd:The 光コネクタ組立方法と光コネクタ
JP4712253B2 (ja) * 2001-09-20 2011-06-29 古河電気工業株式会社 光コネクタ組立方法

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