JPH09158762A - エンジンの制御装置 - Google Patents

エンジンの制御装置

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JPH09158762A
JPH09158762A JP32007295A JP32007295A JPH09158762A JP H09158762 A JPH09158762 A JP H09158762A JP 32007295 A JP32007295 A JP 32007295A JP 32007295 A JP32007295 A JP 32007295A JP H09158762 A JPH09158762 A JP H09158762A
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engine
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fuel
air
air amount
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JP32007295A
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Seiji Asano
誠二 浅野
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スロットル通過空気量に基づき吸気管圧力、
及び、シリンダ流入空気量を計算するエンジン制御装置
において、入力されるスロットル通過空気量を時間的に
進めることで制御系の遅れを補償する。 【解決手段】 スロットル開度センサの出力からスロッ
トル通過空気量を計算し、その時間変化分とH/Wセンサ
の出力の吸入空気量の時間変化分を比較し、比較結果に
基づきシリンダ流入空気量計算、及び、吸気管圧力計算
に入力されるスロットル通過空気量を補正し、制御遅れ
補償を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンの制御装
置に関し、特に、シリンダ内に吸入される空気量を正確
に推定して空燃比を正確に制御するエンジンの制御装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のガソリン噴射エンジンにおいて
は、該エンジンが吸入する空気量を直接あるいは間接的
に検出して、設定空燃比となるようにガソリン量を計量
して噴射している。エンジンが吸入する空気量は、スロ
ットル開度又は吸気管圧力とエンジン回転数とによって
基本的に推定できるが、吸入空気量を直接的に検出する
ものとしては空気流量計で検出する手段があり、該検出
流量をエンジン回転速度で割算して該割算した値に基づ
きガソリン噴射量を演算する。
【0003】間接的に検出するものとしては1サイクル
当たりにエンジンに吸入される空気量をエンジン回転速
度と吸気管圧力で推定する手段があり、該推定した空気
量に基づきガソリンの噴射量を演算しているものであ
り、他の間接的な検出としては、1サイクル当たりのエ
ンジンに吸入される空気量をスロットル開度とエンジン
回転速度で推定する手段であり、該推定空気量に基づき
ガソリンの噴射量を演算している。
【0004】前記エンジン回転速度と吸気管圧力とで吸
入空気量を推定する手段は、吸気管圧力と吸入空気量が
簡単な関数関係にならず、過渡状態の吸入空気量検出に
補正が必要となるとの課題があり、スロットル開度とエ
ンジン回転速度で吸入空気量を推定する手段は、直接ス
ロットル開度の動きを検出するので過渡レスポンスに優
れているが、吸入空気量はエンジン回転速度とスロット
ル開度に対して複雑な関数関係となるために空気量を正
確に検出できずらいと云う面がある。
【0005】前記吸入空気量の検出もしくは推定の課題
を解決すべく、本出願人は、吸気管内の圧力勾配に着目
して吸気管内の代表圧力を求めて、該代表圧力とエンジ
ン回転数とから気筒内に流入する空気流量を推定するこ
とを提案している(特願平3ー343689号)。エン
ジンの過渡時の吸気管内の圧力勾配は、エンジン回転数
の他に吸気温度等によっても影響を受けるので、前記提
案の技術は、吸気管内の代表圧力を求める際に、エンジ
ン回転数と吸気温度を考慮して、代表圧力を求めるよう
にしたものであり、これによりアクセルが踏み込まれた
時のみならず、環境が変化して温度が変わっているとき
の過渡時においても、正確に気筒内に流入する空気質量
流量を推定することができるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記のよう
な従来技術は、該技術をエンジンの空燃比制御に用いた
場合、正確なエンジンのシリンダ内に流入する空気質量
流量が算出することができても、過渡時には、どうして
も制御装置に制御遅れが生じるために、エンジンシリン
ダに入る実シリンダ流入空気量に対応する燃料量が追従
供給できず、実シリンダ流入空気量に対して要求する燃
料量が不足することとなって、エンジン空燃比は希薄化
することとなるとの問題点がある。
【0007】また,従来のエンジンの制御は、シリンダ
に流入する空気の計量だけを行っていたため、該制御を
空燃比制御に用いるためには、燃料系の計算及び該計算
の補正が追加されることとなるので、前記制御遅れが更
に大きくなる傾向があり、空燃比の希薄化も顕著になる
と云う問題点がある。本発明は、このような問題に鑑み
てなされたものであって、その目的とするところは、ス
ロットル通過空気量の検出によって吸気管圧力及びシリ
ンダ流入空気量を算出して燃料噴射を実施する制御にお
いて、燃料噴射のための制御系の遅れを解消するエンジ
ン制御装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成すべく、
本発明に係るエンジンの制御装置は、エンジンの吸入空
気量計測手段、エンジンの回転数検出手段、吸気管の絞
り弁開度検出手段、前記エンジン回転数と前記吸気管の
絞り弁開度からスロットル通過空気量を算出する手段、
前記吸入空気量からエンジンの吸気管の圧力を推定する
手段、及び、前記吸気管の圧力と前記エンジン回転数か
らエンジンのシリンダ流入空気量を算出する手段を備え
たものであって、特に、前記吸入空気量から単位時間当
たりの第1の変化量を算出する手段、前記スロットル通
過空気量から単位時間の第2の変化量を算出する手段、
及び、前記第1の変化量と第2の変化量を比較して前記
シリンダ流入空気量を補正する手段を備えたことを特徴
としている。
【0009】また、具体的態様としては、前記エンジン
の吸入空気量を計測する手段が、発熱抵抗体式空気流量
計であることを特徴としている。更に、前記エンジンの
シリンダ流入空気量を補正する手段が、前記エンジンの
吸気管の圧力の推定手段の出力に対して前記第1の変化
量と前記第2の変化量の比較結果を反映するものである
か、もしくは、前記エンジンのシリンダ流入空気量を補
正する手段が、前記エンジンの吸気管の圧力を推定手段
の入力に対して前記第1の変化量と前記第2の変化量の
比較結果を反映するものであることを特徴としている。
【0010】前述の如く構成された本発明に係るエンジ
ンの制御装置は、発熱抵抗体式空気流量計で検出した吸
入空気量から単位時間当たりの変化量を算出する一方、
スロットル通過空気量から単位時間の変化量を算出し
て、該両変化量を比較してシリンダ流入空気量を補正
し、該補正に基づいて燃料噴射量を算出するべく制御す
るので、燃料量の算出のための一連の演算を制御遅れ分
だけ進めて行うことができ、燃料噴射量のための制御遅
れを補償することができる。
【0011】また、スロットル開度センサの出力信号か
ら計算されたスロットル通過空気量が発熱抵抗体式空気
流量計で検出した吸入空気量よりも早く計算されると共
に、スロットル開度センサで検出されたスロットル通過
空気量が空気の吸気温の影響を受けても前記単位時間当
たりの変化量で補償することによって、外乱の影響を受
けることなく制御遅れを補償することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面により本発明の一実施
の形態につい説明する。図1は、本実施の形態のエンジ
ン及び該エンジンの制御装置の全体構成を示したもので
ある。エンジン100には、吸気通路100aと排気通
路100bとが連結配置され、該吸気通路100aに
は、エンジン100の吸入する空気量を発熱体抵抗で計
測する発熱体抵抗式空気流量計(以下、H/Wセンサと云
う)101、エンジン100の吸入する空気流量を調整
するスロットル絞り弁102a、該スロットル絞り弁1
02aの開度を電気的信号に変換するスロットル開度セ
ンサ102、及び、与えられた電気的信号でエンジン1
00に燃料を供給する燃料噴射弁103が配置されると
共に、、前記エンジン100には、与えられた電気的信
号及びタイミングでシリンダ内の燃料と空気の混合気を
点火する点火栓104、エンジンのクランク軸の円周上
に設置されて単位時間当たりの回転数を計測するクラン
ク角度センサ105が設置されている。前記エンジン1
00の排気通路100b(排気管)には、排気ガス中の
酸素濃度を検出してエンジン100を理論空燃比の燃料
噴射量とする帰還制御のための電気的信号を発生する酸
素濃度センサ106が配置されると共に、更に、エンジ
ン100には前記酸素濃度センサ106の電気的信号を
予め定められた手順に基づいて処理してエンジン100
の状態に応じた燃料量、点火時期を決定し、前記燃料噴
射弁等のアクチュエータに電気的信号を送るエンジンの
制御装置107が配置されている。
【0013】図2は、本実施の形態のエンジンの制御装
置の一例を示したものである。該エンジン制御装置10
7は、エンジン100の各部に設置されたセンサ類から
の信号を入力し、小信号(TTLレベル)をアクチュエ
ータ駆動の大信号に変換するドライバ回路201、入出
力信号をデジタル演算処置を行えるようアナログ−デジ
タル信号変換を行う入出力回路202、デジタル演算処
理を行うマイクロコンピュータ、もしくは、それに準ず
る演算回路を保有する演算回路203、演算回路203
の演算処理に用いる定数及びプログラムを格納する不揮
発性メモリ204、変数を格納する揮発性メモリ20
5、演算回路203のメモリ及び揮発性メモリ205の
内容をバックアップする電源バックアップ回路206か
ら構成されている。
【0014】尚、本実施の形態は、前記制御装置がデジ
タル演算装置で構成されているが、アナログ演算装置で
も構成できるものであり、本実施の形態ではエンジン制
御の信号として、H/Wセンサ101の信号、スロットル
開度センサ102の信号、クランク角度センサ105の
信号、及び、酸素濃度センサ106の信号等を入力し、
燃料噴射弁103の駆動信号、点火栓104の信号等を
出力するようにしている。
【0015】図3は、エンジン100の吸気系のモデル
の1例である。エンジンの吸気系は前記H/Wセンサ10
1、前記スロットル絞り弁102a、吸気管のマニホー
ルド303、燃料噴射弁103とから構成されている。
エンジンの過渡時にはマニホールド303の体積のため
に前記H/Wセンサ101で計測したスロットル通過空気
量305と実際にエンジンのシリンダに流入するシリン
ダ流入空気量306は異なる。また、前記燃料噴射弁1
03から噴射された燃料の1部は、燃料液膜として吸気
管壁307に付着する。従って、エンジンの過渡時に
は、前記H/Wセンサ101で計測した空気流量で計算し
た噴射燃料量は、要求される空燃比からずれることとな
る。
【0016】図4は、前記図3の吸気系の空燃比への影
響を補償する燃料制御ブロックの一形態を示したもので
ある。スロットル通過空気量計算手段401は、スロッ
トル開度センサ102の出力信号に基づいてスロットル
通過空気量を算出する。シリンダ流入空気量計算手段4
02は、エンジン100のシリンダに実際に流入するシ
リンダ流入空気量を計算するブロックであり、該シリン
ダ流入空気量計算手段402は、H/Wセンサ101の出
力信号基づいて吸入吸気量を検出する吸入空気量検出手
段402−1と制御遅れを補償するシリンダ流入空気量
補正手段402−2を含んでいる。シリンダ流入空気量
計算手段402で計算されたシリンダ流入空気量は、液
膜定数検索手段404で検索された燃料液膜定数を用い
て、燃料液膜量補償計算手段403で燃料液膜補償が施
され、噴射燃料量計算手段405でエンジンの各気筒1
行程当たりに必要な燃料量が計算される。空燃比帰還制
御手段406では、酸素濃度センサ106の出力信号に
基づき空燃比が理論空燃比となるように、空燃比帰還制
御量を計算し、前記の1行程当たりの燃料量を空燃比補
正手段407で補正し、燃料噴射手段408へ燃料噴射
の出力信号として送るようになっている。
【0017】図5は、前記図4のシリンダ流入空気量計
算手段402の詳細なブロック図である。H/Wセンサ1
01の出力信号は、ハードフィルタ501により電気的
ノイズ等の外乱出力信号を除去され、デジタルフィルタ
502でH/Wセンサ101の物理的な応答遅れを補償す
るようになっている。電圧ー流量変換手段(テーブル検
索)503では、H/Wセンサ101の流量−電圧特性で
設定されるテーブルデータからエンジンのスロットル通
過空気量を得る。制御遅れ補償手段504は、前記スロ
ットル通過空気量とエンジン回転数に基づき、本実施の
形態でのエンジンの燃料制御系全体の制御遅れの補償を
している。前記補償の後に、吸気管疑似圧力推定手段5
05によって差分式演算によって吸気管疑似圧力Pを推
定し、シリンダ流入空気量計算手段506で、推定され
た吸気管疑似圧力Pとエンジン回転数とによりシリンダ
流入空気量Qc算出する。
【0018】図6は、前記図5の制御遅れ補償手段50
4の詳細なブロック図である。該図のテーブル609、
テーブル610で、エンジン回転数に基づき検出のため
の時間幅nとGAINをテーブル検索する。ブロック60
1、602ではスロットル開度の出力信号に基づいたス
ロットル通過空気量の時間幅n回前との差分値を計算す
る。ブロック603、604ではH/Wセンサ101の応
答遅れ補償値に基づきスロットル通過空気量の時間幅n
回前との差分値を計算し、比較器605で前記の2つの
差分値の値を比較する。スロットル開度の出力信号に基
づくスロットル通過空気量の差分値が大きい場合は、ス
イッチ608を切り替えるように作用し、前記差分値を
ブロック606でGAIN倍し、ブロック607で時間幅n
前のH/Wセンサ応答遅れ補償値に基づきスロットル通過
空気流量に加算した値を、シリンダ流入空気量計算手段
へのスロットル通過空気流量とする。そうでない場合
は、H/Wセンサ応答遅れ補償値に基づいたスロットル通
過空気流量をシリンダ流入空気量推定手段611へのス
ロットル通過空気流量とする。
【0019】図7は、前記図6のスロットル通過空気量
の制御遅れ補償に対して、シリンダ流入空気量に制御遅
れ補償を施したブロック図である。図6と同様に、スロ
ットル開度センサ102aの出力信号からスロットル通
過空気量を検索し、単位時間当たりの変化量を求め、H/
Wセンサ101の出力信号のスロットル通過空気量の単
位時間当たりの変化量とを比較し、シリンダ流入空気量
に補正量を加算するようにしている。具体的には、テー
ブル609A、テーブル610Aで、エンジン回転数に
基づき時間幅nとGAINをテーブル検索する。ブロック6
01A、602Aではスロットル開度の出力信号に基づ
いたスロットル通過空気量の時間幅n回前との差分値を
計算する。ブロック603A、604AではH/Wセンサ
101の応答遅れ補償値に基づきスロットル通過空気量
の時間幅n回前との差分値を計算し、比較器605Aで
前記の2つの差分値の値を比較する。H/Wセンサ応答遅
れ補償値に基づいたスロットル通過空気流量をシリンダ
流入空気量計算手段506へのスロットル通過空気流量
として導き、シリンダ流入空気量Qcを算出して、該算
出信号を切り替えスイッチ608Aに導く。一方、前記
スロットル開度センサ102aに基づく差分値をブロッ
ク606AでGAIN倍し、ブロック607Aでシリンダ流
入空気量推定手段611Aで算出されたシリンダ流入空
気量に制御遅れを補償した値として前記切り替えスイッ
チ608Aに導く。ここで、比較器605Aでスロット
ル開度の出力信号に基づくスロットル通過空気量の差分
値が大きいと判断された場合は、該比較器605Aから
の出力信号に基づきスイッチ608Aを切り替えるよう
に作用し、GAIN倍した差分値に基づいて制御遅れ補償し
たシリンダ流入空気量Qcを出力する。そうでない場合
は、前記スイッチ608Aが逆に切り替わり、シリンダ
流入空気量推定手段611Aで算出されたシリンダ流入
空気量Qcをそのまま出力する。
【0020】図8は、前記のシリンダ流入空気量推定手
段611の詳細なブロック図である。ブロック701に
おいて、前記制御遅れ補償を施されたスロットル通過空
気量とシリンダ流入空気量の差分値を計算し、ブロック
702で差分値に圧力勾配定数KTMを乗じて圧力勾配を
計算する。圧力勾配は、ブロック703、704で前回
計算された吸気管疑似圧力を加算することで現在の吸気
管疑似圧力を計算する。シリンダ流入空気量は、吸気管
圧力に対して各エンジン回転数毎にそれぞれ傾きと切片
を持つ1次直線で表わされる。従ってブロック705、
706で吸気管圧力に対する傾き、切片をエンジン回転
数でテーブル検索する。また、同様に傾き補正係数、切
片補正係数をブロック707、708でテーブル検索
し、ブロック709、710で乗じてそれぞれを補正す
る。ブロック711で検索、及び、補正された傾き、切
片、吸気管疑似圧力でシリンダ流入空気量を計算する。
【0021】図9は、燃料液膜定数検索手段404のブ
ロック図である。燃料付着率は、エンジン回転数、吸気
管疑似圧力を引き数として、ブロック801でマップ検
索される。燃料蒸発率も燃料付着率と同様にブロック8
02でマップ検索される。図10は、燃料液膜補償計算
手段403のブロック図である。前記の燃料付着率、燃
料蒸発率、シリンダ流入空気量、及び、液膜量に基づ
き、ブロック901でブロック901内に記載された計
算式で燃料液膜補償量を算出するようになっている。ブ
ロック902では、前記の燃料付着率、燃料蒸発率、及
び、前回の燃料液膜補償量に基づいて燃料液膜量を算出
するようになっている。
【0022】図11は、本実施の形態の燃料制御の全体
的なフローチャートである。スタートするとステップ1
001でH/Wセンサ101等で吸入空気量を検出し、ス
テップ1002に進み、該ステップ1002でH/Wセン
サ等の遅れをデジタルフィルタで補償する。ステップ1
003でエンジン回転数、ステップ1004でスロット
ル開度センサ102aの出力電圧を読み込む。ステップ
1005でスロットル開度、エンジン回転数からスロッ
トル通過空気量をマップ検索する。ステップ1006、
1007でH/Wセンサ101の出力信号から計算される
スロットル通過空気量に前記図6の制御遅れ補償を施
し、シリンダ流入空気量、及び、吸気管疑似圧力を計算
する。以上のステップ1001〜1007までがエンジ
ンの吸入空気系に対する補償であり、次のステップ10
08〜1013までは、エンジンの燃料系の補正であ
る。ステップ1008でエンジン回転数と吸気管疑似圧
力とで燃料液膜定数を検索し、ステップ1009,10
10で燃料液膜量を計算し、燃料液膜補償を施す、ステ
ップ1011〜1013ではエンジンの各気筒1行程に
必要な噴射燃料量を計算し、酸素濃度センサに基づいて
空燃比帰還制御を施し、ステップ1014で燃料噴射を
実施し、フローを終了する。
【0023】図12は、本実施の形態の制御遅れ補償の
フローチャートである。割り込みを開始すると、ステッ
プ1101〜ステップ1103で、スロットル開度セン
サ101の出力電圧、H/Wセンサ101の応答遅れ補償
値、及び、エンジン回転数を読み込みを各々実施する。
ステップ1104では、前記エンジン回転数とスロット
ル開度とからスロットル通過空気量をマップ検索して、
ステップ1105に進む。ステップ1105では前記エ
ンジン回転数から時間幅nをテーブル検索する。ステッ
プ1106,1107では、n回前のスロットル通過空
気量と現在のスロットル通過空気量との差分値、及び、
n回前のH/Wセンサ101応答遅れ補償値と現在のH/Wセ
ンサ101の応答遅れ補償値との差分値を計算し、ステ
ップ1108でそれぞれの差分値を比較する。スロット
ル開度センサ102aに基づくスロットル通過空気量の
差分値が大きい場合は、ステップ1109に進み、該ス
テップ1109でエンジン回転数からGAINをテーブル検
索してステップ1110に進む。該ステップ1110
で、差分値にGAINを乗じてn回前のH/Wセンサ101の応
答遅れ補償値に加算し、制御遅れ補償を実施する。ステ
ップ1108でスロットル通過空気量の差分値がH/Wセ
ンサ応答遅れ補償の差分値より小さい場合には、ステッ
プ1111に進み、該ステップ1111で現在のH/Wセ
ンサ応答遅れ補償値をそのままの状態でシリンダ流入空
気量推定手段に出力する。
【0024】図13は、本実施の形態のシリンダ流入空
気量推定手段のブロック図である。定時割り込みを開始
すると、ステップ1201,1202で前記制御遅れの
補償がされたH/Wセンサ101の応答遅れ補償値、及
び、エンジン回転数の読み込を行う。ステップ120
3,1204では、前のステップ1201、1202で
読み込まれたH/Wセンサ101の応答遅れ補償値とシリ
ンダ流入空気量との差分を計算し、その差分値に圧力勾
配定数を乗じて圧力勾配を計算する。ステップ1205
では、前のステップ1204で計算された圧力勾配と前
回計算された吸気管疑似圧力を加算し、現在の吸気管疑
似圧力を計算して次のステップ1206に進む。ステッ
プ1206、1207では、各エンジン回転数毎の吸気
管圧力に対するシリンダ流入空気量の傾きと切片、及
び、傾き補正係数と切片補正係数を検索し、線形1次式
の計算でシリンダ流入空気量を計算する。
【0025】図14は、本実施の形態における検出、及
び、算出値の各状態の挙動を示したものである。エンジ
ン過渡時にスロットル開度がライン1301の様に変化
した時,制御遅れ補償のない場合のH/Wセンサ101の
応答遅れ補償値は、ライン1302の様な挙動を示し、
制御遅れ補償有の場合は、ライン1303の様に、時間
的に進んで変化する挙動を示す。ライン1304〜13
07から理解されるように、シリンダ流入空気量、燃料
液膜補償量とも同様に進んで変化する挙動を示す。排気
空燃比に関しては、制御遅れ補償がない場合には、ライ
ン1308に示されている様に過渡初期には空燃比が高
くなり、燃料が希薄となっていたが,制御遅れ補償を施
すと、ライン1309に示されているように燃料の希薄
が解消されて良好な空燃比を得ることができる。
【0026】本実施の形態によれば、エンジンの吸気管
の圧力、シリンダ流入空気量を計算した後に、燃料液膜
補償を施すので目標とする空燃比を得ることが容易であ
る。以上、本発明の一実施の形態について詳述したが、
本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、
特許請求の範囲に記載された発明の精神を逸脱しない範
囲で、設計において種々の変更ができるものである。
【0027】
【発明の効果】以上の説明から理解されるように、本発
明によるエンジンの燃料制御装置は、燃料制御系の噴射
の遅れを入力(スロットル通過空気量)を時間的に早め
て補償することで、エンジン過渡時の初期の空燃比の希
薄化を解消することができる。また、スロットル開度か
らスロットル通過空気量を求め、その変化分をH/Wセン
サ等により検出されたスロットル通過空気量に補正する
ようにしているので,吸気温等の外乱の影響を受けない
制御ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のエンジンと該エンジン
制御装置の構成図。
【図2】図1のエンジン制御装置のコンピュータの構成
概念図。
【図3】図1のエンジンの吸気系の詳細図。
【図4】図1のエンジン制御装置の燃料制御の制御ブロ
ック図。
【図5】図4のエンジン制御装置のシリンダ流入空気量
計算手段のブロック図。
【図6】図5のエンジン制御装置の制御遅れ補償手段の
一例のブロック図。
【図7】図5のエンジン制御装置の制御遅れ補償手段の
他の例のブロック図。
【図8】図5のエンジン制御装置のシリンダ流入空気量
計算手段のブロック図。
【図9】図4のエンジン制御装置の液膜定数検索手段の
ブロック図。
【図10】図4のエンジン制御装置の燃料液膜補償計算
手段のブロック図。
【図11】本実施の形態のエンジン制御装置の燃料制御
の全体的なフローチャート図。
【図12】本実施の形態のエンジン制御装置の制御遅れ
補償のフローチャート図。
【図13】本実施の形態のエンジン制御装置のシリンダ
流入空気量計算のフローチャート図。
【図14】本実施の形態のエンジン制御装置の各変数、
空燃比挙動の1例を示す図。
【符号の説明】
101…発熱抵抗体式空気流量計、102…スロットル
開度センサ、103…燃料噴射弁、107…エンジン制
御装置、303…吸気マニホールド、305…スロット
ル通過空気量、306…シリンダ流入空気量、307…
燃料液膜、401・・・スロットル通過空気量計算手段、
402…シリンダ流入空気量計算手段、402−2…シ
リンダ流入空気量補正手段、403・・・燃料液膜量補償
計算手段、404・・・液膜定数検索手段、405・・・噴射
燃料量計算手段、406・・・空燃比帰還制御手段、40
7・・・空燃比補正手段、408・・・燃料噴射手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの吸入空気量計測手段、エンジ
    ンの回転数検出手段、吸気管の絞り弁開度検出手段、前
    記エンジン回転数と前記吸気管の絞り弁開度からスロッ
    トル通過空気量を算出する手段、前記吸入空気量からエ
    ンジンの吸気管の圧力を推定する手段、及び、前記吸気
    管の圧力と前記エンジン回転数からエンジンのシリンダ
    流入空気量を算出する手段を備えたエンジン制御装置に
    おいて、 前記吸入空気量から単位時間当たりの第1の
    変化量を算出する手段、前記スロットル通過空気量から
    単位時間の第2の変化量を算出する手段、及び、前記第
    1の変化量と第2の変化量を比較して前記シリンダ流入
    空気量を補正する手段を備えたことを特徴とするエンジ
    ンの制御装置。
  2. 【請求項2】 前記エンジンの吸入空気量を計測する手
    段は、発熱抵抗体式空気流量計であることを特徴とする
    請求項1に記載のエンジンの制御装置。
  3. 【請求項3】 前記エンジンのシリンダ流入空気量を補
    正する手段は、前記エンジンの吸気管の圧力の推定手段
    の出力に対して前記第1の変化量と前記第2の変化量の
    比較結果を反映することを特徴とする請求項1記載のエ
    ンジンの燃料制御装置。
  4. 【請求項4】 前記エンジンのシリンダ流入空気量を補
    正する手段は、前記エンジンの吸気管の圧力を推定手段
    の入力に対して前記第1の変化量と前記第2の変化量の
    比較結果を反映することを特徴とする請求項1に記載の
    エンジンの制御装置。
  5. 【請求項5】 前記補正されたシリンダ流入空気量に基
    づいて燃料噴射量を計算する噴射燃料量計算手段を備え
    たことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記
    載のエンジンの制御装置。
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