JPH09157211A - カルボン酸エステル又はカルボン酸の製造方法 - Google Patents

カルボン酸エステル又はカルボン酸の製造方法

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JPH09157211A
JPH09157211A JP8249904A JP24990496A JPH09157211A JP H09157211 A JPH09157211 A JP H09157211A JP 8249904 A JP8249904 A JP 8249904A JP 24990496 A JP24990496 A JP 24990496A JP H09157211 A JPH09157211 A JP H09157211A
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carboxylic acid
mol
acid ester
palladium
reaction
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JP8249904A
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Takumi Tsunoda
巧 角田
Yasuo Bando
康夫 坂東
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、(a)オレフィンを(b)一酸化
炭素及び(c)アルコール又は水と反応させてカルボン
酸エステル又はカルボン酸を製造する方法において、強
酸等を用いない温和な条件下、カルボン酸エステル又は
カルボン酸(特にノルマル体)を高反応速度及び高收率
で製造することを課題とする。 【解決手段】 本発明の課題は、(1)パラジウム、
(2)二座配位のホスフィン又はアルシン、(3)トリ
フルオロメタンスルホン酸金属塩及び(4)N−複素環
式塩基をアルコール又は水に添加して、(a)オレフィ
ンを(b)一酸化炭素及び(c)アルコール又は水と反
応させることを特徴とするカルボン酸エステル又はカル
ボン酸の製造方法によって達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オレフィンからカルボ
ン酸エステル又はカルボン酸を高反応速度及び高收率で
製造する方法に関する。カルボン酸エステル及びカルボ
ン酸は、樹脂、香料等の原料として有用な化合物であ
る。
【0002】
【従来の技術】
(1)パラジウム、(2)ホスフィン又はアルシン及び
(3)反応促進剤(強酸又はその塩)を添加して、
(a)オレフィンを(b)一酸化炭素及び(c)アルコ
ール又は水と反応させてカルボン酸エステル又はカルボ
ン酸を製造する方法としては、特開昭59−82336
号公報、特開平4−282341号公報、同5−589
49号公報に記載された方法が知られている。
【0003】しかし、反応促進剤として強酸を用いる場
合、カルボン酸エステル又はカルボン酸(特にノルマル
体)が高選択率で得られるものの、強酸性の条件下で反
応を行わなければならず、反応器材質及び廃液処理等に
問題がある(特開昭59−82336号公報、特開平5
−58949号公報)。また、反応促進剤として強酸の
塩を用いる場合、反応系内でパラジウムにトリフルオロ
メタンスルホネートアニオンを配位させた触媒を用い、
トリフェニルホスフィンを添加して、プロピレンを一酸
化炭素及びメタノールと反応させて酪酸メチルが得られ
るが、生成物のうち、ノルマル体のエステルの割合は不
明である(特開平4−282341号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、(a)オレ
フィンを(b)一酸化炭素及び(c)アルコール又は水
と反応させてカルボン酸エステル又はカルボン酸を製造
する方法において、強酸等を用いない温和な条件下、カ
ルボン酸エステル又はカルボン酸(特にノルマル体)を
高反応速度及び高收率で製造することを課題とするもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、(1)
パラジウム、 (2)一般式(I)で表される化合物、
【0006】
【化3】 (式中、M1 、M2 はP又はAsを示し、Rは炭素数1
〜8の二価の有機架橋基を示し、R1 、R2 、R3 、R
4 は炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数6〜12のア
リール基を示す。)
【0007】(3)一般式(II)で表されるトリフルオ
ロメタンスルホン酸金属塩、及び
【化4】 (式中、M3 はCu、Sn、Zn、ランタノイド原子又
はアルカリ金属原子又はアルカリ土類金属原子を示し、
OTfはトリフルオロメタンスルホン酸のアニオン部分
を示し、nは1〜4の整数を示す) (4)N−複素環式塩基を、アルコール又は水に添加し
て、(a)オレフィンを(b)一酸化炭素及び(c)ア
ルコール又は水と反応させることを特徴とするカルボン
酸エステル又はカルボン酸の製造方法によって達成され
る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳しく説明する。
パラジウムとしては、パラジウム金属及び/又はパラジ
ウム化合物が用いられる。パラジウム金属としては、パ
ラジウム−活性炭、パラジウム−シリカ、パラジウム−
アルミナ、パラジウム−ゼオライト等のパラジウム金属
が担体に担持されたものが挙げられる。また、パラジウ
ム化合物としては、塩化パラジウム、硝酸パラジウム、
硫酸パラジウム等のパラジウムの無機酸塩や、酢酸パラ
ジウム等のパラジウムの有機酸塩や、ビス(アセチルア
セトナート)パラジウム、ビス(トリフェニルホスフィ
ン)パラジウムジクロリド、テトラキス(トリフェニル
ホスフィン)パラジウム、トリス(ジベンジリデンアセ
トン)ジパラジウム等のパラジウムの配位化合物などが
挙げられる。パラジウムの使用量は、オレフィン1モル
に対して通常10-5〜1モル、好ましくは10-4〜1モ
ルである。
【0009】一般式(I)で表される化合物としては、
1 、M2 がP又はAsであって、Rが炭素数1〜8の
二価の有機架橋基(メチレン基、エチレン基、トリメチ
レン基、テトラメチレン基等の炭素数1〜8のアルキレ
ン基)であり、かつR1 、R 2 、R3 、R4 が炭素数1
〜8のアルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基、
ブチル基など)又は炭素数6〜12のアリール基(フェ
ニル基、トリル基など)である二座配位のホスフィン又
はアルシンが挙げられる。また、M1 、M2 は通常は同
一の基であることが好ましく、R1 、R2 、R3 、R4
は同一の基であっても、異なっている基であっても差し
支えない。
【0010】ホスフィンとしては、ビス(ジフェニルホ
スフィノ)メタン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィ
ノ)エタン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プ
ロパン、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタ
ン、1,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタン等
のビス(ジアリールホスフィノ)アルカンや、1,2−
ビス(ジメチルホスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジ
イソプロピルホスフィノ)プロパン、1,3−ビス(ジ
t−ブチルホスフィノ)プロパン等のビス(ジアルキル
ホスフィノ)アルカンなどが具体的に挙げられる(但
し、アルカンの炭素数は1〜8である)。アルシンとし
ては、1,3−ビス(ジフェニルアルシノ)プロパン、
1,4−ビス(ジフェニルアルシノ)ブタン等のビス
(ジアリールアルシノ)アルカンなどが具体的に挙げら
れる(但し、アルカンの炭素数は1〜8である)。一般
式(I)で表される化合物の中ではホスフィンが好まし
く、中でも1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロ
パン、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン及
び1,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタンが好
ましい。
【0011】一般式(I)で表される化合物の使用量
は、パラジウム1モルに対して通常1〜50モル、好ま
しくは1〜20モルである。また、これらの化合物は単
独で使用されても混合して使用されてもよく、更にトリ
フェニルホスフィンのような単座配位のトリアリールホ
スフィンと混合して使用されても差し支えない。
【0012】一般式(II)で表されるトリフルオロメタ
ンスルホン酸金属塩としては、M3はCu、Sn、Z
n、ランタノイド原子、アルカリ金属原子又はアルカリ
土類金属原子であるトリフルオロメタンスルホン酸金属
塩が挙げられる。トリフルオロメタンスルホン酸金属塩
としては、例えば、トリフルオロメタンスルホン酸銅、
トリフルオロメタンスルホン酸スズ、トリフルオロメタ
ンスルホン酸亜鉛や、トリフルオロメタンスルホン酸サ
マリウム、トリフルオロメタンスルホン酸イッテルビウ
ム、トリフルオロメタンスルホン酸ガドリニウム等のト
リフルオロメタンスルホン酸のランタノイド金属塩や、
トリフルオロメタンスルホン酸セシウム等のトリフルオ
ロメタンスルホン酸のアルカリ金属塩や、トリフルオロ
メタンスルホン酸マグネシウム等のトリフルオロメタン
スルホン酸のアルカリ土類金属塩が挙げられる。これら
トリフルオロメタンスルホン酸金属塩は無水物であって
も、また結晶水を含んでいてもよい。
【0013】前記のトリフルオロメタンスルホン酸金属
塩の中では、トリフルオロメタンスルホン酸銅、トリフ
ルオロメタンスルホン酸スズ、トリフルオロメタンスル
ホン酸のランタノイド金属塩、トリフルオロメタンスル
ホン酸のアルカリ金属塩及びトリフルオロメタンスルホ
ン酸のアルカリ土類金属塩が好ましい。トリフルオロメ
タンスルホン酸金属塩の使用量は、パラジウム1モルに
対して通常0.01〜30モル、好ましくは0.1〜1
5モルである。
【0014】本発明では、反応促進剤としてN−複素環
式塩基が用いられる。N−複素環式塩基は少量でも、ま
た反応溶媒としても用いることができる。その使用量は
金属ハロゲン化物1モルに対して通常0.1〜103
ル、好ましくは0.5〜102 モルである。
【0015】N−複素環式塩基としては、ピリジン化合
物又は縮合N−複素環式化合物が挙げられる。ピリジン
化合物としては、ピリジンや、2−ピコリン、3−ピコ
リン、4−ピコリン、2,4−ルチジン、3,5−ルチ
ジン、2,6−ルチジン、3,4−ルチジン、4−シク
ロヘキシルピリジン等の炭素数1〜8のアルキル基を有
するアルキル置換ピリジン類や、2−メトキシピリジ
ン、4−メトキシピリジン等の炭素数1〜6のアルコキ
シ基を有するアルコキシ置換ピリジン類や、4−フェニ
ルピリジン等の炭素数6〜14のアリール基を有するア
リール置換ピリジン類や、4−フェノキシピリジン等の
炭素数6〜10のアリールオキシ基を有するアリールオ
キシ置換ピリジン類や、2,2’−ジピリジルなどが挙
げられる。また、縮合N−複素環式化合物としては、キ
ノリン、イソキノリン等のキノリン類や、1,10−フ
ェナントロリンなどが挙げられる。N−複素環式塩基の
中では、ピリジン、アルキル置換ピリジン類及びキノリ
ン類が好ましく、特にはピリジン、ルチジン及びイソキ
ノリンが好ましい。なお、N−複素環式塩基は単独で用
いてもよく、また複数で用いてもよい。
【0016】オレフィンとしては、エチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、イソブテン、1−ヘキセン、2−ヘキ
セン、3−メチル−1−ペンテン、3−ペンテンニトリ
ル、4−ペンテンニトリル、3−ペンテン酸エステル
(3−ペンテン酸メチル、3−ペンテン酸エチル等の3
−ペンテン酸と炭素数1〜8の脂肪族アルコールとのエ
ステル)、4−ペンテン酸エステル(4−ペンテン酸メ
チル、4−ペンテン酸エチル等の4−ペンテン酸と炭素
数1〜8の脂肪族アルコールとのエステル)、スチレン
等の炭素数2〜30の鎖式モノエンや、1,5−ヘキサ
ジエン等の炭素数5〜20の鎖式ジエンや、シクロヘキ
セン等の炭素数5〜12の脂環式モノエンや、1,5−
シクロオクタジエン等の炭素数5〜20の脂環式ジエン
や、1,5,9−シクロドデカトリエン等の炭素数10
〜20の脂環式トリエンや、2,5−ノルボルナジエ
ン、ジシクロペンタジエン等のジシクロジエンなどが挙
げられる。
【0017】アルコールとしては、メタノール、エタノ
ール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタ
ノール、i−−ブタノール、t−ブタノール、n−ヘキ
サノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール等
の炭素数1〜20の1価の脂肪族アルコールや、フェノ
ール等の炭素数6〜14の1価の芳香族アルコールや、
エチレングリコール、ブタンジオール等の炭素数2〜2
0の2価の脂肪族アルコールなどが用いられる。水は、
例えば通常の蒸留水が用いられる。なお、アルコール又
は水の使用量は、オレフィン1モルに対して通常0.0
5〜104 モル、好ましくは0.1〜103 モルであ
る。
【0018】本発明では、反応溶媒として、アルコー
ル、水、又はN−複素環式塩基を用いることができる
が、反応に不活性な他の溶媒を用いても差し支えない。
他の反応溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン等
の芳香族炭化水素や、テトラリン、シクロヘキサン等の
脂肪族非ハロゲン化炭化水素や、ジエチルエーテル、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテルや、アセト
ン、メチルエチルケトン等のケトンや、酢酸メチル、ε
−カプロラクトン等のエステルや、ジクロロメタン等の
脂肪族ハロゲン化炭化水素や、N,N−ジメチルホルム
アミド、N−メチルピロリドン等のアミドや、ジメチル
スルホン、スルホラン等のスルホンや、ジメチルスルホ
キシド等のスルホキシドや、アセトニトリル、ベンゾニ
トリル等のニトリルが挙げられる。
【0019】反応は、例えば、耐圧反応器にアルコール
又は水を入れて、N−複素環式塩基、パラジウム、トリ
フルオロメタンスルホン酸金属塩、ホスフィン又はアル
シン、及びオレフィンを添加した後、一酸化炭素で加圧
して所定の反応条件で行われる。一酸化炭素の圧力は通
常0.5〜300kg/cm2 G、好ましくは1〜20
0kg/cm2 Gである。また、オレフィンに対する一
酸化炭素の割合(CO:オレフィン)はモル比で通常1
以上であり、反応中の一酸化炭素の量は少なくとも化学
量論量を満足するに充分な量であればよい。なお、反応
温度は通常20〜300℃、好ましくは50〜200℃
である。反応後、生成したカルボン酸エステル又カルボ
ン酸は通常の蒸留により容易に分離精製される。
【0020】
【実施例】次に、実施例及び比較例を挙げて本発明を具
体的に説明する。なお、オレフィン転化率及びカルボン
酸エステル選択率は次式により求めた。
【0021】
【数1】
【0022】
【数2】
【0023】実施例1 メタノール12.00g及びイソキノリン12.00g
に、酢酸パラジウム0.584mmol及び1,4−ビ
ス(ジフェニルホスフィノ)ブタン2.920mmol
を溶解させ、更にトリフルオロメタンスルホン酸サマリ
ウム2.336mmolを添加した後、1−ヘキセン1
43mmolを加えた。この溶液を、攪拌装置を備えた
内容積100mlのオートクレーブに入れ、オートクレ
ーブ内を一酸化炭素で置換した後、室温で圧力が40k
g/cm2 Gになるまで一酸化炭素を導入した。攪拌
下、消費される一酸化炭素を追加導入しながら、60k
g/cm2 Gの定圧下に145℃で1時間反応を行った
後、反応生成物をガスクロマトグラフィーで分析した。
その結果、1−ヘキセン転化率が92%、カルボン酸エ
ステル選択率が99%で、エステルのうち、ノルマル体
であるヘプタン酸メチルの割合が76%であった。ま
た、TOF(パラジウム原子1モル及び反応時間1時間
当たりの生成したカルボン酸エステルのモル数)は22
3mol/mol−Pd・hrであった。
【0024】実施例2 実施例1において、イソキノリンに代えてピリジン1
2.00gを用いたほかは、実施例1と同様に反応と分
析を行った。その結果、1−ヘキセン転化率が81%、
カルボン酸エステル選択率が85%で、エステルのう
ち、ノルマル体であるヘプタン酸メチルの割合が75%
であった。また、TOFは169mol/mol−Pd
・hrであった。
【0025】比較例1 実施例1において、イソキノリンに代えてベンゼン1
2.00gを用いたほかは、実施例1と同様に反応と分
析を行った。その結果、1−ヘキセン転化率が21%、
カルボン酸エステル選択率が47%で、エステルのう
ち、ノルマル体であるヘプタン酸メチルの割合が77%
であった。また、TOFは24mol/mol−Pd・
hrに過ぎなかった。実施例1、2及び比較例1の結果
を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】比較例2 実施例1において、1,4−ビス(ジフェニルホスフィ
ノ)ブタンに代えトリフェニルホスフィン2.920m
molを用いたほかは、実施例1と同様に反応と分析を
行った。その結果、1−ヘキセン転化率が16%、カル
ボン酸エステル選択率が53%で、エステルのうち、ノ
ルマル体であるヘプタン酸メチルの割合が71%であっ
た。また、TOFは21mol/mol−Pd・hrに
過ぎなかった。実施例1及び比較例2の結果を表2に示
す。
【0028】
【表2】
【0029】実施例3 実施例1において、トリフルオロメタンスルホン酸サマ
リウムに代えてトリフルオロメタンスルホン酸第一スズ
2.336mmolを用いたほかは、実施例1と同様に
反応と分析を行った。その結果、1−ヘキセン転化率が
87%、カルボン酸エステル選択率が99%で、エステ
ルのうち、ノルマル体であるヘプタン酸メチルの割合が
76%であった。また、TOFは211mol/mol
−Pd・hrであった。
【0030】実施例4 実施例1において、トリフルオロメタンスルホン酸サマ
リウムに代えてトリフルオロメタンスルホン酸銅2.3
36mmolを用いたほかは、実施例1と同様に反応と
分析を行った。その結果、1−ヘキセン転化率が85
%、カルボン酸エステル選択率が85%で、エステルの
うち、ノルマル体であるヘプタン酸メチルの割合が75
%であった。また、TOFは177mol/mol−P
d・hrであった。
【0031】実施例5 実施例1において、トリフルオロメタンスルホン酸サマ
リウムに代えてトリフルオロメタンスルホン酸イッテル
ビウム2.336mmolを用いたほかは、実施例1と
同様に反応と分析を行った。その結果、1−ヘキセン転
化率が93%、カルボン酸エステル選択率が87%で、
エステルのうち、ノルマル体であるヘプタン酸メチルの
割合が76%であった。また、TOFは198mol/
mol−Pd・hrであった。
【0032】実施例6 実施例1において、トリフルオロメタンスルホン酸サマ
リウムに代えてトリフルオロメタンスルホン酸セシウム
7.01mmolを用いたほかは、実施例1と同様に反
応と分析を行った。その結果、1−ヘキセン転化率が8
6%、カルボン酸エステル選択率が81%で、エステル
のうち、ノルマル体であるヘプタン酸メチルの割合が7
7%であった。また、TOFは171mol/mol−
Pd・hrであった。
【0033】実施例7 実施例1において、トリフルオロメタンスルホン酸サマ
リウムに代えてトリフルオロメタンスルホン酸亜鉛7.
01mmolを用いたほかは、実施例1と同様に反応と
分析を行った。その結果、1−ヘキセン転化率が86
%、カルボン酸エステル選択率が82%で、エステルの
うち、ノルマル体であるヘプタン酸メチルの割合が76
%であった。また、TOFは173mol/mol−P
d・hrであった。
【0034】実施例8 実施例1において、トリフルオロメタンスルホン酸サマ
リウムに代えてトリフルオロメタンスルホン酸マグネシ
ウム7.01mmolを用いたほかは、実施例1と同様
に反応と分析を行った。その結果、1−ヘキセン転化率
が85%、カルボン酸エステル選択率が82%で、エス
テルのうち、ノルマル体であるヘプタン酸メチルの割合
が75%であった。また、TOFは171mol/mo
l−Pd・hrであった。実施例1及び3〜8の結果を
表3に示す。
【0035】
【表3】
【0036】実施例9 実施例1において、酢酸パラジウムに代えてパラジウム
の0価錯体であるトリス(ジベンジリデンアセトン)ジ
パラジウム0.292mmolを用いたほかは、実施例
1と同様に反応と分析を行った。その結果、1−ヘキセ
ン転化率が90%、カルボン酸エステル選択率が99%
で、エステルのうち、ノルマル体であるヘプタン酸メチ
ルの割合が76%であった。また、TOFは218mo
l/mol−Pd・hrであった。
【0037】実施例10 実施例1において、1−ヘキセンに代えて2−ヘキセン
129mmolを用いたほかは、実施例1と同様に反応
と分析を行った。その結果、2−ヘキセン転化率が60
%、カルボン酸エステル選択率が81%で、エステルの
うち、ノルマル体であるヘプタン酸メチルの割合が70
%であった。また、TOFは107mol/mol−P
d・hrであった。
【0038】実施例11 実施例1において、1−ヘキセンに代えてスチレン14
3mmolを用いたほかは、実施例1と同様に反応と分
析を行った。その結果、スチレン転化率が99%、カル
ボン酸エステル選択率が86%で、エステルのうち、ノ
ルマル体である3−フェニルプロピオン酸メチルの割合
が85%であった。また、TOFは208mol/mo
l−Pd・hrであった。
【0039】実施例12 実施例1において、1−ヘキセンに代えて4−ペンテン
ニトリル143mmolを用いたほかは、実施例1と同
様に反応と分析を行った。その結果、4−ペンテンニト
リル転化率が99%、カルボン酸エステル選択率が98
%で、エステルのうち、ノルマル体である5−シアノ吉
草酸メチルの割合が90%であった。また、TOFは2
38mol/mol−Pd・hrであった。
【0040】実施例13 実施例1において、1−ヘキセンに代えて4−ペンテン
酸メチル144mmolを用いたほかは、実施例1と同
様に反応と分析を行った。その結果、4−ペンテン酸メ
チル転化率が96%、カルボン酸エステル選択率が90
%で、エステルのうち、ノルマル体であるアジピン酸ジ
メチルの割合が86%であった。また、TOFは213
mol/mol−Pd・hrであった。
【0041】実施例14 実施例1において、1−ヘキセンに代えてプロピレン1
40mmolを用いたほかは、実施例1と同様に反応と
分析を行った。なお、プロピレンは、オートクレーブ内
を一酸化炭素で置換した後、室温で所定量導入した。そ
の結果、プロピレン転化率が90%、カルボン酸エステ
ル選択率が95%で、エステルのうち、ノルマル体であ
る酪酸メチルの割合が80%であった。また、TOFは
205mol/mol−Pd・hrであった。
【0042】実施例15 実施例14において、イソキノリンに代えて2,6−ル
チジン12.00gを用いたほかは、実施例14と同様
に反応と分析を行った。その結果、プロピレン転化率が
60%、カルボン酸エステル選択率が93%で、エステ
ルのうち、ノルマル体である酪酸メチルの割合が76%
であった。また、TOFは134mol/mol−Pd
・hrであった。
【0043】実施例16 実施例1において、1−ヘキセンに代えてシクロヘキセ
ン143mmolを用いたほかは、実施例1と同様に反
応と分析を行った。その結果、シクロヘキセン転化率が
75%、カルボン酸エステル選択率が94%で、TOF
は173mol/mol−Pd・hrであった。
【0044】実施例17 メタノール12.00g及びイソキノリン12.00g
に、酢酸パラジウム0.584mmol、1,4−ビス
(ジフェニルホスフィノ)ブタン2.920mmolを
溶解させ、更にトリフルオロメタンスルホン酸サマリウ
ム2.336mmolを溶解させた。この溶液を、攪拌
装置を備えた内容積100mlのオートクレーブに入
れ、オートクレーブ内を一酸化炭素で置換した後、室温
で圧力が20kg/cm2 Gになるまでエチレンを導入
し、更に圧力が40kg/cm2 Gになるまで一酸化炭
素を導入した。攪拌下、消費される一酸化炭素を追加導
入しながら、60kg/cm2 Gの定圧下に145℃で
1時間反応を行った後、反応生成物をガスクロマトグラ
フィーで分析した。その結果、エチレン転化率が97
%、カルボン酸エステル選択率が98%で、TOFは1
400mol/mol−Pd・hrであった。実施例1
及び10〜17の結果を表4に示す。
【0045】
【表4】
【0046】実施例18 実施例1において、メタノールに代えて水8.00gを
用い、反応溶媒としてテトラヒドロフラン12.00g
を用いたほかは、実施例1と同様に反応と分析を行っ
た。その結果、1−ヘキセン転化率が89%、カルボン
酸選択率が92%で、カルボン酸のうち、ノルマル体で
あるヘプタン酸の割合が74%であった。また、TOF
は200mol/mol−Pd・hrであった。
【0047】実施例19 実施例18において、水10.00g、テトラヒドロフ
ラン10.00gを用い、1−ヘキセンに代えて4−ペ
ンテンニトリル143mmolを用いたほかは、実施例
18と同様に反応と分析を行った。その結果、4−ペン
テンニトリル転化率が95%、カルボン酸選択率が97
%で、カルボン酸のうち、ノルマル体である5−シアノ
吉草酸の割合が96%であった。また、TOFは226
mol/mol−Pd・hrであった。
【0048】
【発明の効果】本発明により、(a)オレフィンを
(b)一酸化炭素及び(c)アルコール又は水と反応さ
せて、強酸等を用いない温和な条件下、カルボン酸エス
テル又はカルボン酸(特にノルマル体)を高反応速度及
び高收率で製造することができる。また、パラジウム原
子1モル及び反応時間1時間当たりの生成物(カルボン
酸エステル又はカルボン酸)のモル数も著しく向上させ
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 61/09 C07C 61/09 67/38 67/38 69/24 69/24 69/612 69/612 69/75 69/75 Z 253/30 253/30 255/19 255/19 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)パラジウム、 (2)一般式(I)で表される化合物、 【化1】 (式中、M1 、M2 はP又はAsを示し、Rは炭素数1
    〜8の二価の有機架橋基を示し、R1 、R2 、R3 、R
    4 は炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数6〜12のア
    リール基を示す。) (3)一般式(II)で表されるトリフルオロメタンスル
    ホン酸金属塩、及び 【化2】 (式中、M3 はCu、Sn、Zn、ランタノイド原子、
    アルカリ金属原子又はアルカリ土類金属原子を示し、O
    Tfはトリフルオロメタンスルホン酸のアニオン部分を
    示し、nは1〜4の整数を示す。) (4)N−複素環式塩基を、アルコール又は水に添加し
    て、(a)オレフィンを(b)一酸化炭素及び(c)ア
    ルコール又は水と反応させることを特徴とするカルボン
    酸エステル又はカルボン酸の製造方法。
  2. 【請求項2】 N−複素環式塩基がピリジン化合物又は
    縮合N−複素環式化合物であることを特徴とする請求項
    1記載のカルボン酸エステル又はカルボン酸の製造方
    法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011111806A1 (en) * 2010-03-09 2011-09-15 Sumitomo Chemical Company, Limited METHOD FOR PRODUCING α, β-UNSATURATED CARBOXYLATE, AND CATALYST FOR PRODUCING THEREOF

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WO2011111806A1 (en) * 2010-03-09 2011-09-15 Sumitomo Chemical Company, Limited METHOD FOR PRODUCING α, β-UNSATURATED CARBOXYLATE, AND CATALYST FOR PRODUCING THEREOF

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