JPH09156934A - 石英ガラスの製造方法 - Google Patents

石英ガラスの製造方法

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JPH09156934A
JPH09156934A JP31546895A JP31546895A JPH09156934A JP H09156934 A JPH09156934 A JP H09156934A JP 31546895 A JP31546895 A JP 31546895A JP 31546895 A JP31546895 A JP 31546895A JP H09156934 A JPH09156934 A JP H09156934A
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core tube
quartz glass
sio
glass
sic
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Shinji Ishikawa
真二 石川
Yuichi Oga
裕一 大賀
Satoshi Tanaka
聡 田中
Masahiko Matsui
雅彦 松井
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B37/00Manufacture or treatment of flakes, fibres, or filaments from softened glass, minerals, or slags
    • C03B37/01Manufacture of glass fibres or filaments
    • C03B37/012Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments
    • C03B37/014Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments made entirely or partially by chemical means, e.g. vapour phase deposition of bulk porous glass either by outside vapour deposition [OVD], or by outside vapour phase oxidation [OVPO] or by vapour axial deposition [VAD]
    • C03B37/01446Thermal after-treatment of preforms, e.g. dehydrating, consolidating, sintering
    • C03B37/0146Furnaces therefor, e.g. muffle tubes, furnace linings

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期間にわたって安定して高純度な石英ガラ
スを製造可能な石英ガラスの製造方法を提供する。 【解決手段】 まず、SiO2 とSiおよびCの少なく
とも一方との混合物からなるSiO原料部材610を支
持棒300に装着して、炉心管100内に投入し、炉心
管100内部の雰囲気を排気管410を介して13〜1
300Pa(≒10mmHg)に維持しつつ、加熱器2
00により加熱し加熱処理を行う(図1(a)参照)。
加熱処理は1200℃以上かつ1700℃未満で行う。
次に、SiO2 を主成分とするガラス微粒子が集合した
多孔質ガラス部材620を支持棒300に装着して、炉
心管100内に投入し、炉心管100内部の雰囲気を排
気管410を介して減圧しつつ、加熱器200により加
熱し、透明ガラス化する(図1(b)参照)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバ用ガラ
ス母材や紫外線透過用ガラス体などに用いられる石英ガ
ラス体を製造する石英ガラスの製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】石英ガラスを主材とする光ファイバ用ガ
ラス母材などに用いられるガラス体の製造にあたって
は、所定の形状または構造にSiO2 を主成分とするガ
ラス微粒子を集合させた多孔質ガラス材を加熱によっ
て、焼結し、透明化して石英ガラス体を製造する手法が
知られている。多孔質ガラス材の加熱にあたっては、炉
心管の中に多孔質ガラス材を収納し、加熱器により炉心
管内を昇温する方法がしばしば用いられる。
【0003】こうした炉心管の形成材料としては、高温
安定性、耐久性、整形のしやすさなどの観点から、石英
や高純度カーボン(特開昭63−201025号公報)
が主に採用されている。
【0004】また、近年、高純度カーボンを炉心管の主
材としつつ炉心管の内面をSiC膜でコートした炉心管
が提案されている(特開平2−67328号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の炉心管は上記の
ように構成されるので、これらの炉心管を用いた石英ガ
ラスの製造方法には以下のような問題点があった。
【0006】石英炉心管の場合には、1500℃程度で
変形が発生するので、SiO2 を主成分とするガラス微
粒子が集合した多孔質ガラスの処理温度が制限され、ま
た、使用を重ねるうちでの石英の再結晶化が避けられ
ず、再結晶化がある程度以上進と500℃程度での相転
移により、降温時に破壊が発生してしまう。
【0007】また、高純度カーボン炉心管は、3000
℃程度まで変形が生じないので、SiO2 を主成分とす
るガラス微粒子が集合した多孔質ガラスの処理温度が制
限されることはないが、SiO2 やH2 Oによって消耗
し、発粉する。このように発粉したカーボンが多孔質ガ
ラスや透明ガラスに付着し、不純物となるので石英ガラ
ス体の製造の歩留りが低下する。
【0008】また、SiCコート高純度カーボン炉心管
は、使用開始の当初は石英炉心管や高純度カーボン炉心
管のような欠点はないが、使用を重ねるうちにSiCコ
ートが消滅し、その後は高純度カーボン炉心管と同様の
問題を発生する。
【0009】本発明は、上記を鑑みてなされたものであ
り、長期間にわたって安定して高純度な石英ガラスを製
造可能な石英ガラスの製造方法を提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の石英ガラスの
製造方法は、(a)外部雰囲気と内部雰囲気とを遮断す
る、高純度カーボンから成る炉心管を炉心管内のシリコ
ン化合物ガスで加熱処理して、炉心管の少なくともを内
面をSiC化して、炉心管の内面の全面にわたってSi
C膜を形成する第1の工程と、(b)SiC膜が形成さ
れた炉心管内に、SiO2 を主成分とするガラス微粒子
が集合した多孔質ガラス材を投入し、加熱することによ
って、多孔質ガラス材を透明ガラス化する第2の工程と
を備えることを特徴とする。
【0011】ここで、高純度カーボンとは、Cu含有量
が0.05ppm以下でかつFe含有量が0.1ppm
以下、全灰分が20ppm以下のものをいう。
【0012】請求項1の石英ガラスの製造方法では、3
000℃程度まで変形が生じないカーボンから成る炉心
管を用いる。
【0013】そして、炉心管内でのSiO2 を主成分と
するガラス微粒子が集合した多孔質ガラス材の加熱に先
立って、炉心管内のシリコン化合物ガスで加熱処理し
て、炉心管の少なくともを内面をSiC化し、炉心管の
内面の全面にわたってSiC膜を形成する。この結果、
炉心管は使用開始の当初のSiCコート高純度カーボン
炉心管と同等なものとなる。
【0014】SiC膜を形成後、炉心管内に、SiO2
を主成分とするガラス微粒子が集合した多孔質ガラス材
を投入し、加熱することによって、多孔質ガラス材を透
明ガラス化する。この工程では、炉心管の内面の全面に
SiC膜が形成されているので、炉心管の主材であるカ
ーボンが発粉することはなく、高純度な透明化された石
英ガラスが製造される。
【0015】請求項2の石英ガラスの製造方法は、請求
項1の石英ガラスの製造方法において、シリコン化合物
ガスとしてSiOガスを採用したことをことを特徴とす
る。
【0016】請求項2の石英ガラスの製造方法では、シ
リコン化合物ガスとしてSiOガスを採用したので、 SiO+2C→SiC+CO …(1) の反応で、炉心管の内面がSiC化される。
【0017】高純度カーボン炉心管の内面にSiC膜を
形成する方法としては、SiCl4とCCl4 の混合ガ
スを水素ガスで希釈して炉心管ないに導入し、圧力=1
30〜13000Pa(=1〜100mmHg)の減圧
下で、温度=1400〜1700℃で処理する熱CVD
法も考えられる。この場合のSiCの析出は、 SiCl4 +CCl4 +4H2 →SiC+8HCl …(2) の反応で行われる。
【0018】しかし、(2)の反応を用いると、金属腐
食性の強いHClガスが発生することになるので、炉心
管を収納する炉体や加熱器を構成する金属材料の腐食が
問題となる。
【0019】これに対して、請求項2の石英ガラスの製
造方法では(1)式の反応を用いるので、金属腐食性の
強いガスは発生しないので金属材料の腐食が問題はな
い。
【0020】請求項3の石英ガラスの製造方法は、請求
項2の石英ガラスの製造方法において、SiOガスは、
炉心管内で、SiO2 とSiおよびCの少なくとも一方
との混合物が加熱されて生成されることを特徴とする。
【0021】SiO2 は、 SiO2 →SiO+(1/2)O2 …(3) の反応でSiOガスを発生する。
【0022】請求項3の石英ガラスの製造方法では、S
iO2 とSiおよびCの少なくとも一方との混合物を加
熱してSiOガスを生成するので、(3)式に反応と比
べて、O2 ガスの発生を抑制できるとともに、SiOガ
スの生成を促進できる。
【0023】SiO2 とSiとの混合物の場合には、S
iOの生成反応式は、 SiO2 +Si→2SiO …(4) となり、また、SiO2 とCとの混合物の場合には、S
iOの生成反応式は、 SiO+C→SiO+CO …(5) となる。
【0024】請求項4の石英ガラスの製造方法は、請求
項2の石英ガラスの製造方法において、第1の工程の加
熱処理は1200℃以上かつ1700℃未満で行われる
ことを特徴とする。
【0025】第1の工程の加熱処理温度が1200℃未
満の場合には、SiOガスの生成を効率良く行うことが
できない。
【0026】第1の工程の加熱処理温度が1700℃以
上の場合には、発生ガス量が多くなりすぎ、コーテイン
グに適正なガス圧の調整が困難となる。また、SiCは
約1700℃で相転移を起こす。1700℃未満ではβ
型のSiCであるが、1700℃以上ではα型のSiC
となる。β型のSiCとα型のSiCとは構造、密度が
異なるので、混在すると稠密性の良い膜が形成できな
い。
【0027】請求項4の石英ガラスの製造方法では、第
1の工程の加熱処理は1200℃以上かつ1700℃未
満で行われるので、良質のSiC膜を効率良く形成でき
る。
【0028】請求項5の石英ガラスの製造方法は、請求
項1の石英ガラスの製造方法において、第1の工程の加
熱処理は13Pa(≒0.1mmHg)以上、かつ、1
300Pa(≒10mmHg)未満の全圧下で行われる
ことを特徴とする。
【0029】良好なSiC膜が得られる圧力条件は加熱
温度によってことなるが、13000Pa(≒100m
mHg)以下が好ましい。これ以上の圧力になると、S
iC膜の析出量に比べてSiC粉体の形成量が多くなっ
てしまう。圧力が低いほど良質なSiC膜が得られる
が、SiC膜の形成時間が多くかかることになる。
【0030】請求項5の石英ガラスの製造方法では、第
1の工程の加熱処理は13Pa(≒0.1mmHg)以
上、かつ、1300Pa(≒10mmHg)未満の全圧
下で行われるので、良質なSiC膜を比較的早く形成す
ることができる。
【0031】請求項6の石英ガラスの製造方法は、請求
項1の石英ガラスの製造方法において、第2の工程で所
定の回数の多孔質ガラス材の透明ガラス化の後、第1の
工程を実施することを特徴とする。
【0032】第1の工程で炉心管の内面にSiC膜を形
成しても、多孔質ガラス材の透明ガラス化を重ねるうち
に、SiC膜が消耗する。請求項6の石英ガラスの製造
方法では、第2の工程で所定の回数の多孔質ガラス材の
透明ガラス化の後、SiC膜が消耗し切る前に、第1の
工程を実施して再度するSiC膜を形成し直すので、長
期間および多数回にわたって、多孔質ガラス材の透明ガ
ラス化して高純度の石英ガラスを製造することができ
る。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の石英ガラスの製造方法の実施の形態を説明する。な
お、図面の説明にあたって同一の要素には同一の符号を
付し、重複する説明を省略する。
【0034】図1は、本発明の石英ガラスの製造方法の
一実施形態の工程図である。図1に示すうように、本実
施形態では、内部に高純度カーボンからなる炉心管10
0と、炉心管100および炉心管100の内部を加熱す
る加熱器200と、炉心管100の内部に投入する部材
を支持する支持する支持棒300とを備えた真空焼結炉
500を使用する。
【0035】本実施形態の石英ガラスの製造方法では、
まず、SiO2 とSiおよびCの少なくとも一方との混
合物からなるSiO原料部材610を支持棒300に装
着して、炉心管100内に投入し、炉心管100内部の
雰囲気を排気管410を介して13〜1300Pa(≒
10mmHg)に維持しつつ、加熱器200により加熱
し加熱処理を行う(図1(a)参照)。加熱処理は12
00℃以上かつ1700℃未満で行う。
【0036】SiO2 とSiおよびCの少なくとも一方
との混合物は加熱により、 SiO2 +Si→2SiO …(4) または、 SiO+C→SiO+CO …(5) の反応によって、SiOガスを発生する。
【0037】そして、SiOと加熱された炉心管100
の内面側のCとの、 SiO+2C→SiC+CO …(1) の反応により、炉心管100の内面側がSiC化され、
SiC膜110が生成される。
【0038】次に、SiO2 を主成分とするガラス微粒
子が集合した多孔質ガラス部材620を支持棒300に
装着して、炉心管100内に投入し、炉心管100内部
の雰囲気を排気管410を介して減圧しつつ、加熱器2
00により加熱し、透明ガラス化する(図1(b)参
照)。
【0039】この透明化の工程において、炉心管100
の内面にはSiC膜が形成されているので、炉心管10
0の主材であるカーボンの発粉は発生せず、高純度の透
明化された石英ガラスが得られる。
【0040】以後、部材620の透明ガラス化を重ねる
うちのSiC膜の消耗に対応して、所定の回数の部材6
20の透明化の後、SiC膜が消耗し切る前に、再度す
る図1(a)の工程を実施してSiC膜を形成し直しな
がら、部材620の透明化を行う。
【0041】この結果、長期間および多数回にわたっ
て、多孔質ガラス材を透明ガラス化して高純度の石英ガ
ラスを製造することができる。
【0042】以下、本実施形態の具体的な実施例を説明
する。
【0043】
【実施例】
(第1実施例)部材610として、SiO2 とCとを重
量比8:2とした混合物を用い、給気管420からの給
気は行わないで、炉心管100の圧力を略120Pa
(≒0.9mmHg)に維持しつつ、図2の温度変化パ
ターンで温度=1600℃×4時間の加熱処理を行っ
て、SiC膜110の形成を行った。
【0044】この工程を終了後、炉心管100の内面を
観察したところ、厚さが約20μmのSiC膜110が
形成されていた。
【0045】こうして、SiC膜110が形成された炉
心管100を用いるとともに、部材620としてVAD
法により製造した、外径=200mm、長さ=1100
mmのSiO2 ガラススス体を、炉心管100の圧力を
略10Pa未満の真空下で、図3に示す温度条件で焼
結、透明化を行った。そして、焼結本数が20本ごと
に、上記のSiC膜の形成を実施した。
【0046】焼結本数が200本となるまで、20本ご
とのSiC膜の形成と焼結および透明化を繰り返し、そ
の後、透明化された石英ガラス体と炉心管100の内面
の観察を行った。この結果、石英ガラス体の表面にカー
ボンなどの異物の付着は見られず、また、炉心管100
の内面には厚さが20〜40μmのSiC膜110が形
成されていた。
【0047】したがって、本実施例では、200本を更
に超えて長期の使用が可能であることが確認された。
【0048】(第2実施例)部材610として、SiO
2 とSiとを重量比4:2とした混合物を用い、給気管
420からのHeガスを給気しつつ、炉心管100の圧
力を略250Pa(≒1.9mmHg)に維持しつつ、
図2の温度変化パターンで温度=1600℃×4時間の
加熱処理を行って、SiC膜110の形成を行った。
【0049】この工程を終了後、炉心管100の内面を
観察したところ、厚さが約30μmのSiC膜110が
形成されていた。
【0050】こうして、SiC膜110が形成された炉
心管100を用いるとともに、部材620としてVAD
法により製造した、外径=200mm、長さ=1100
mmのSiO2 ガラススス体を、炉心管100の圧力を
略10Pa未満の真空下で、図3に示す温度条件で焼
結、透明化を行った。そして、焼結本数が40本ごと
に、上記のSiC膜の形成を実施した。
【0051】焼結本数が200本となるまで、40本ご
とのSiC膜の形成と焼結および透明化を繰り返し、そ
の後、透明化された石英ガラス体と炉心管100の内面
の観察を行った。この結果、石英ガラス体の表面にカー
ボンなどの異物の付着は見られず、また、炉心管100
の内面には厚さが20〜40μmのSiC膜110が形
成されていた。
【0052】したがって、本実施例では、200本を更
に超えて長期の使用が可能であることが確認された。
【0053】(比較例1)上記の実施例と同一の炉心管
を用い、SiC膜の形成を行わずに、VAD法により製
造した、外径=200mm、長さ=1100mmのSi
2 ガラススス体を、炉心管の圧力を略10Pa未満の
真空下で、図3に示す温度条件で焼結、透明化を行っ
た。
【0054】この結果、20本目の焼結、透明化の時点
から石英ガラス体の表面に黒色の異物の付着が確認さ
れ、炉心管の内面を観察したところ、カーボン粒子が炉
心管の内面に生成されていた。
【0055】(比較例2)あらかじめ100μmのSi
C膜が内面に形成された高純度カーボン炉心管を用い、
VAD法により製造した、外径=200mm、長さ=1
100mmのSiO2 ガラススス体を、炉心管の圧力を
略10Pa未満の真空下で、図3に示す温度条件で焼
結、透明化を行った。
【0056】この結果、150本目の焼結、透明化の時
点から石英ガラス体の表面に黒色および黄色の異物の付
着が確認され、炉心管の内面を観察したところ、カーボ
ン粒子およびSiCの粒子が炉心管の内面に生成されて
いた。
【0057】以上の実施例と比較例との比較から、本実
施形態が従来に比べて有用な効果を有することが確認さ
れる。
【0058】本発明は、上記の実施形態に限定されるも
のではなく変形が可能である。例えば、SiC膜を形成
に、SiCl4 とCCl4 の混合ガスを水素ガスで希釈
して炉心管ないに導入し、圧力=130〜13000P
a(=1〜100mmHg)の減圧下で、温度=140
0〜1700℃で処理する熱CVD法を採用してもよ
い。ただし、前述したように、このガスを用いる場合、
炉内の金属部の腐食に充分注意して行う必要がある。
【0059】
【発明の効果】以上、詳細に説明した通り、請求項1の
石英ガラスの製造方法によれば、高純度カーボンからな
る炉心管内でのSiO2 を主成分とするガラス微粒子が
集合した多孔質ガラス材の加熱に先立って、炉心管内の
シリコン化合物ガスで加熱処理して、炉心管の少なくと
もを内面をSiC化し、炉心管の内面の全面にわたって
SiC膜を形成するので、炉心管の主材であるカーボン
が発粉することはなく、高純度な透明化された石英ガラ
スが製造される。
【0060】請求項2の石英ガラスの製造方法では、シ
リコン化合物ガスとしてSiOガスを採用したので、金
属腐食性の強いガスは発生せず、SiC膜の形成時にお
ける金属材料の腐食の問題がない。
【0061】請求項3の石英ガラスの製造方法では、S
iO2 とSiおよびCの少なくとも一方との混合物を加
熱してSiOガスを生成するので、O2 ガスの発生を抑
制できるとともに、SiOガスの生成を促進できる。
【0062】請求項4の石英ガラスの製造方法では、第
1の工程の加熱処理は1200℃以上かつ1700℃未
満で行われるので、良質のSiC膜を効率良く形成でき
る。
【0063】請求項5の石英ガラスの製造方法では、第
1の工程の加熱処理は13〜1300Pa未満の全圧下
で行われるので、良質なSiC膜を比較的早く形成する
ことができる。
【0064】請求項6の石英ガラスの製造方法では、第
2の工程で所定の回数の多孔質ガラス材の透明ガラス化
の後、SiC膜が消耗し切る前に、第1の工程を実施し
て再度するSiC膜を形成し直すので、長期間および多
数回にわたって、多孔質ガラス材の透明ガラス化して高
純度の石英ガラスを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の石英ガラスの製造方法の
工程図である。
【図2】SiC膜の形成工程での温度パターンのグラフ
である。
【図3】透明化工程の温度パターンのグラフである。
【符号の説明】
100…炉心管、110…SiC膜、200…加熱器、
300…支持棒、410…排気管、420…給気管、5
00…真空焼結炉、610…SiO原料部材、620…
多孔質ガラス部材。
フロントページの続き (72)発明者 松井 雅彦 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部雰囲気と内部雰囲気とを遮断する、
    高純度カーボンから成る炉心管を前記炉心管内のシリコ
    ン化合物ガスで加熱処理して、前記炉心管の少なくとも
    を内面をSiC化して、前記炉心管の内面の全面にわた
    ってSiC膜を形成する第1の工程と、 前記SiC膜が形成された前記炉心管内に、SiO2
    主成分とするガラス微粒子が集合した多孔質ガラス材を
    投入し、加熱することによって、前記多孔質ガラス材を
    透明ガラス化する第2の工程と、 を備えることを特徴とする石英ガラスの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記シリコン化合物ガスはSiOガスで
    ある、ことを特徴とする請求項1記載の石英ガラスの製
    造方法。
  3. 【請求項3】 前記SiOガスは、前記炉心管内で、S
    iO2 とSiおよびCの少なくとも一方との混合物が加
    熱されて生成される、ことを特徴とする請求項2記載の
    石英ガラスの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第1の工程の加熱処理は1200℃
    以上かつ1700℃未満で行われる、ことを特徴とする
    請求項2記載の石英ガラスの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第1の工程の加熱処理は13Pa以
    上、かつ、1300Pa未満の全圧下で行われる、こと
    を特徴とする請求項2記載の石英ガラスの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第2の工程で所定の回数の前記多孔
    質ガラス材の透明ガラス化の後、前記第1の工程を実施
    する、ことを特徴とする請求項1記載の石英ガラスの製
    造方法。
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