JPH09155922A - スチレン系樹脂組成物からなる成形品 - Google Patents

スチレン系樹脂組成物からなる成形品

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JPH09155922A
JPH09155922A JP7324379A JP32437995A JPH09155922A JP H09155922 A JPH09155922 A JP H09155922A JP 7324379 A JP7324379 A JP 7324379A JP 32437995 A JP32437995 A JP 32437995A JP H09155922 A JPH09155922 A JP H09155922A
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JP
Japan
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styrene resin
fine particles
weight
resin composition
surface layer
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JP7324379A
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Shinichi Mitsui
慎一 三井
Isato Kihara
勇人 木原
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スチレン系樹脂の持つ優れた透明性を低下さ
せることなく、また耐衝撃性に優れ、さらに製造コスト
の低減された成形品を提供する。 【解決手段】 表層部のみが、下記(A)成分を含有す
るスチレン系樹脂組成物からなる成形品。 (A):重量平均分子量が10万〜200万であるスチ
レン系樹脂及び屈折率が1.5〜2.0であり、平均粒
度が0.1〜20μmであり、ガラス転移温度が−13
0〜90℃に存在しない微粒子からなり、該微粒子の含
有割合が0.002重量%〜1重量%。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特定のスチレン系
樹脂組成物を表層部のみに配設してなる成形品に関する
ものである。更に詳しくは、本発明は、可能な限り、ス
チレン系樹脂の持つ優れた透明性を低下させることな
く、耐衝撃性に優れたスチレン系樹脂組成物を表層部の
みに配設してなる成形品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】スチレン系樹脂は剛性があり、寸法安定
性に優れ、かつ廉価であることから、成形用途に広く使
用されている。該樹脂はそれ単独では耐衝撃性に劣るた
め、より衝撃強度を必要とする用途においては、エラス
トマーを配合し、ゴム変性ポリスチレン樹脂として用い
ることが一般的である。しかし、エラストマーを配合す
ることにより、剛性、透明性といったスチレン系樹脂本
来が持つ優れた性質が失われる欠点があり、一般に透明
性を必要とする用途ではエラストマーを配合しないで高
い衝撃強度を有することが要求される。また、最近、射
出成形用途分野においては、成形品の軽量化が要求され
ている。成形品を軽量化するためには、成形品を薄肉化
する必要があり、そのためには、成形品の衝撃強度が高
いことに加え、射出成形時に高い流動性を有する必要が
ある。
【0003】かかる要求に応える試みとして、樹脂の分
子量を高くし、樹脂組成物の強度を高める方法が提案さ
れている。しかしながら、この方法には、樹脂の流動性
が低下し、成形時にショートショットしてしまうか、あ
えて成形した場合には、高い流動剪断により残留歪みが
高くなるといった問題があった。また、樹脂の分子量を
高い水準に維持したままで、流動性を高める方法とし
て、樹脂にミネラルオイルなどの可塑剤を添加して用い
る方法がある。しかしながら、この方法には、可塑剤に
より樹脂の耐熱性及び衝撃強度が低下するという問題が
あった。
【0004】また、特開平7−228737号公報に
は、特定の屈折率、平均粒度及びガラス転移温度を有す
る微粒子の特定量を、スチレン系樹脂に含有させること
により、衝撃強度を高める方法が開示されているが、こ
の方法によると、微粒子を含有させたことにより、わず
かであるが透明性が低下してしまい、また、一般に単位
重量当りの微粒子の値段がスチレン系樹脂に比べ、高価
であることから、微粒子を含有させた分だけ、製造コス
トが上昇するという産業上実施の観点から好ましくない
という問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】かかる状況において、
本発明が解決しようとする課題は、可能な限りスチレン
系樹脂の持つ優れた透明性を低下させることなく、耐衝
撃性に優れ、更に製造コストの低いスチレン系樹脂組成
物を表層部のみに配設してなる成形品を提供する点に存
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意検討の結果、成形品の表層部のみに
特定のスチレン系樹脂組成物を配設することにより、本
発明を完成させたものである。
【0007】すなわち、本発明は、表層部のみが、下記
(A)成分を含有するスチレン系樹脂組成物からなる成
形品を提供するものである。 (A):重量平均分子量が10万〜200万であるスチ
レン系樹脂及び屈折率が1.5〜2.0であり、平均粒
度が0.1〜20μmであり、ガラス転移温度が−13
0〜90℃に存在しない微粒子からなり、該微粒子の含
有割合が0.002重量%〜1重量%。以下、本発明を
詳細に説明する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明で用いる上記(A)成分を
含有するスチレン系樹脂組成物(以下(A)スチレン系
樹脂組成物と称する)におけるスチレン系樹脂は、その
重量平均分子量が10万〜200万、好ましくは25万
〜50万のものである。該分子量が過小な場合は衝撃強
度に劣り、一方該分子量が過大な場合は流動性に劣る。
【0009】スチレン系樹脂を構成する単量体であるス
チレン系化合物としては、スチレン、α−メチルスチレ
ンなどのα−置換アルキルスチレン、p−メチルスチレ
ンなどの核置換アルキルスチレンなどが挙げられる。ま
た、該スチレン系化合物と共に、スチレン系化合物と共
重合可能な化合物、例えばアクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル、メタクリル酸、メタクリル酸メチルなどの
エステル誘導体などのビニルモノマー、更には無水マレ
イン酸、マレイミド、核置換マレイミドなどを併用して
もよい。
【0010】本発明で用いる(A)スチレン系樹脂組成
物は、屈折率が1.5〜2.0、好ましくは1.55〜
1.65であり、平均粒度が0.1〜20μm、好まし
くは0.1〜5μm、さらに好ましくは1〜4μmであ
り、ガラス転移温度が−130〜90℃に存在しない微
粒子を、0.002重量%〜1重量%、好ましくは0.
01重量%〜0.1重量%含有するものである。かかる
微粒子の好ましい具体例としては、屈折率が1.5〜
2.0であり、平均粒度が0.1〜20μmであるリン
酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、ポリスチレン架
橋ビーズ又はジビニルベンゼン架橋ビーズなどを挙げる
ことができる。
【0011】微粒子の屈折率の範囲が1.5〜2.0よ
りも過小あるいは過大であると、成形品がくもり、外観
及び透明性に劣る。該微粒子の平均粒度が過大あるいは
含有割合が過少であると、十分な衝撃強度を得られ難
く、また、該微粒子の含有割合が過多であると成形品表
面の荒れが目立ち、外観及び透明性が劣る。微粒子の屈
折率は例えば次の方法により測定される。すなわち、屈
折率が既知である溶液中に微粒子を分散させスライドガ
ラスで挟み、偏光顕微鏡で観測し概溶液の屈折率と比較
して求める方法であり、詳細については、例えば書籍
「偏光顕微鏡の使い方」(浜野健也著、技報堂)に記載
されている。微粒子の平均粒度は例えば次の方法により
測定される。すなわち、適当な媒質中に粒子を分散させ
光を透過させたときの粒子濃度の変化を測定することに
より求める方法であり、詳細については、例えば書籍
「粉体物性図説」(粉体工学研究会、日本粉体工業協会
編、産業技術センター刊、1975年)に記載されてい
る。また、微粒子の平均粒度は次の方法によっても測定
することができる。すなわち、射出成形品の超薄切片の
透過型電子顕微鏡写真をとり、写真中の微粒子の粒子径
を測定する方法で、平均粒度は次式によって計算する。
【0012】平均粒度=Σni i 2 /Σni i ここで、ni は粒子径Di の粒子の個数である。
【0013】微粒子のガラス転移温度が−130〜90
℃に存在するか否かは、示差走査熱測定(DSC)、た
とえばPERKIN ELMER(パーキン エルマ
ー)社製7700型DSC装置で、−130〜90℃の
範囲の示差熱を測定することにより判定することができ
る。なお、詳細については、例えば書籍「新実験化学講
座2(3.熱分析測定)」(日本化学会編、丸善社刊、
1984年、87〜122頁)に記載されている。
【0014】本発明で用いる(A)スチレン系樹脂組成
物は、次の方法により製造することができる。スチレン
系化合物及び本発明で規定する微粒子を予め均一に混合
し、該混合溶液を重合する方法、あるいはスチレン系化
合物の重合溶液中に本発明で規定する微粒子を添加する
方法、あるいはスチレン系樹脂の溶融物に本発明で規定
する微粒子を添加する方法である。重合方法としてはバ
ッチ式のサスペンジョン重合法又は連続バルク重合法を
用いることができ、熱重合法又は開始剤による重合法の
いずれをも使用できる。重合開始剤としては種々のラジ
カル重合開始剤を使用することができる。 また、本発
明で用いる(A)スチレン系樹脂組成物は、必要に応じ
て、滑剤、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、顔
料、染料、ミネラルオイルなどの可塑剤などを重合時ま
たは重合後に添加してもよい。
【0015】また、本発明で用いる(A)スチレン系樹
脂組成物は、スチレン系樹脂と微粒子とを特定の割合で
混合し、押出機で溶融混練し製造してもよい。
【0016】本発明の成形品は、図1に示すように表層
部のみが上述の(A)スチレン系樹脂組成物からなるも
のである。図1は、本発明の成形品の断面図であり、図
中1は、本発明の成形品の表層部、2は成形品の内層部
を表わす。内層部については、特に制限はなく、例えば
従来のスチレン系樹脂を用いることができる。該スチレ
ン系樹脂としては、例えば、重量平均分子量が25万〜
50万のものが挙げられる。表層部の厚みは制限がない
が、成形品の全体の厚みtに対して片側0.01t〜
0.4t程度が好ましい。
【0017】本発明の成形品を得る方法としては、例え
ば2つ以上のシリンダを持つ射出成形機によるサンドイ
ッチ成形法、射出成形機を用いたフィルム貼合成形法、
インフレーションフィルム製造装置やTダイフィルム製
造装置などを用いた共押出成形法、また同装置により得
られた多層、単層フィルムまたはシートを用いたドライ
ラミネート法、ウェットラミネート法、サンドラミネー
ト法、ホットメルトラミネート法などのラミネーション
成形法など公知の技術が挙げられる。
【0018】ここで、サンドイッチ成形法とは、2つの
各シリンダに異なる材料を入れ、それぞれの射出のタイ
ミングをずらすことにより、表層部と内層部を異なる材
料で形成させる成形法であり、詳細については、例えば
特公昭47−26108号公報、船津和守:「高分子・
複合材料の成形加工」信山社出版(株)(1992)な
どに記載されている。
【0019】本発明の成形品をサンドイッチ成形法によ
り得る方法としては特に制限はなく、例えば樹脂温度2
30℃、射出速度80cm/sec、射出圧力900k
g/cm2 、金型温度40℃にて、(A)スチレン系樹
脂組成物を射出し表層部を形成させて、直ちに内層部を
形成させるスチレン系樹脂を射出する方法が挙げられ
る。サンドイッチ成形品の表層部の厚みは、例えば次の
様にして求めることができる。すなわち、表層部材料に
物性が変化しない程度の微量の着色材を添加してからサ
ンドイッチ成形し、ルーペなどによる断面の拡大観察に
よって求めることができる。
【0020】本発明の成形品をインフレーションフィル
ム製造装置やTダイフィルム製造装置を用いた共押出成
形法により得る方法としては特に制限はなく、例えば3
つ以上のシリンダーを持つ押出機により上述の(A)ス
チレン系樹脂組成物が表層部となるように共押出する方
法が挙げられる。
【0021】本発明の成形品を射出成形機を用いたフィ
ルム貼合成形法により得る方法としては特に制限はな
く、例えばTダイフィルム製造装置で得られた上述の
(A)スチレン系樹脂組成物からなるフィルムを金型表
面にそう着した後、射出成形する方法が挙げられる。本
発明の成形品をラミネーション成形法により得る方法と
しては特に制限はなく、例えばTダイフィルム製造装置
で得られた上述の(A)スチレン系樹脂組成物からなる
フィルムを表層部とし、該表層材と内層材フィルムとを
溶剤型接着剤、水性型接着剤、ホットメルト接着剤、溶
融重合体などによって貼り合わせる方法が挙げられる。
【0022】上記の成形法により得られた本発明の成形
品を、さらに真空・圧空成形法により成形して二次成形
品とすることもできる。
【0023】また、本発明の成形品は、表層部を形成さ
せる樹脂として、重合、あるいは押出溶融混練時に本発
明で規定する微粒子を添加していないスチレン系樹脂
と、本発明で規定する微粒子をサンドイッチ成形、共押
出成形またはラミネーション成形する前によく混合させ
た後、成形する方法でも得ることが可能である。
【0024】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。な
お、評価方法の内、上記に記載した項目以外の項目につ
いては以下のとおり実施した。
【0025】(1)透明度(全光線透過率、ヘイズ) 90×150×2mmの平板状成形品を40×40×2
mmtに切り出したサンプルを用い、JIS K710
5に準拠して測定した。
【0026】(2)衝撃強度(落球衝撃強度) 90×150×2mmの平板状成形品を50×50×2
mmtに切り出したサンプルを用い、球の重量を28.
8gとしたこと以外は、JISK7211に準じて実施
し、50%破壊高さの値を測定した。該値が高いほど衝
撃強度が高いことを示す。
【0027】実施例1 表層部材料として連続バルク重合法により得られた、重
量平均分子量が30万であるペレット状のポリスチレン
樹脂に、屈折率が1.64であり、平均粒度2.5μm
であり、ガラス転移温度が−130〜90℃に存在しな
い硫酸バリウムの微粒子を0.1重量%添加し、十分混
合させた後、日精樹脂工業(株)社製混色射出成形機
FS160S25ASENのAシリンダへ投入し、一方
内層部材料として連続バルク重合法により得られた、重
量平均分子量が30万であるペレット状のポリスチレン
樹脂を同成形機Bシリンダへ投入した。同成形機によ
り、樹脂温度230℃、射出速度80cm/sec、射
出圧力900kg/cm2 、金型温度40℃にて90×
150×2mmの平板をサンドイッチ成形した。あらか
じめ表層部材料を着色し、表層部の厚みを測定したとこ
ろ、0.3mmであった。結果を表1に示す。
【0028】実施例2 表層部材料として、連続バルク重合法により得られた、
重量平均分子量が30万であるペレット状のポリスチレ
ン樹脂に、屈折率が1.59であり、平均粒度2.0μ
mであり、ガラス転移温度が−130〜90℃に存在し
ないポリスチレン架橋ビーズの微粒子を0.1重量%添
加し、40mmφ押出機にて、210℃で再造粒したも
のを用いた以外は、実施例1と同様に行った。結果を表
1に示す。
【0029】比較例1 連続バルク重合法により得られた、重量平均分子量が3
0万であるペレット状のポリスチレン樹脂に、屈折率が
1.64であり、平均粒度が2.5μmであり、ガラス
転移温度が−130〜90℃に存在しない硫酸バリウム
の微粒子を0.1重量%を添加し、十分混合させた後、
日鋼社製J150Eノンベント射出成形機を用いて、樹
脂温度230℃、射出速度80cm/sec、射出圧力
900kg/cm2 、金型温度40℃にて90×150
×2mmtの平板を射出成形した。結果を表1に示す。
【0030】比較例2 連続バルク重合法により得られた、重量平均分子量が3
0万であるペレット状のポリスチレン樹脂に、屈折率が
1.59であり、平均粒度が2.0μmであり、ガラス
転移温度が−130〜90℃に存在しないポリスチレン
架橋ビーズの微粒子を0.1重量%添加し、40mmφ
押出機にて210℃で再造粒し、更に日鋼社製J150
Eノンベント射出成形機を用いて、樹脂温度230℃、
射出速度80cm/sec、射出圧力900kg/cm
2 、金型温度40℃にて90×150×2mmtの平板
を射出成形した。結果を表1に示す。
【0031】比較例3 表層部材料として、硫酸バリウムの微粒子を用いなかっ
たこと以外は、実施例1と同様に行った。結果を表1に
示す。
【0032】比較例4 表層部材料と内層部材料を入れ替えた以外は、実施例1
と同様に行った。結果を表1に示す。
【0033】比較例5 表層部材料として連続バルク重合法により得られた、重
量平均分子量が30万であるペレット状のポリスチレン
樹脂に、屈折率が1.45であり、平均粒度が5.0μ
mであり、ガラス転移温度が−130〜90℃に存在し
ないホワイトカーボンの微粒子を0.1重量%を添加
し、40mmφ押出機にて210℃で再造粒したものを
用いた以外は、実施例1と同様に行った。結果を表1に
示す。
【0034】結果から次のようなことが分かる。本発明
の条件を満足する全ての実施例は、全ての評価項目にお
いて優れた結果を示している。一方、通常の射出成形法
によって得られた、すなわち表層部及び内層部の区別が
なく、全体に微粒子を含有する比較例1及び2は透明性
に劣る。表層部に屈折率が1.5〜2.0、平均粒度が
0.1〜20μmであり、ガラス転移温度が−130〜
90℃に存在しない微粒子を含有しない比較例3、4は
衝撃強度に劣る。表層部材に、屈折率がポリスチレン樹
脂の屈折率である1.59よりも過少な微粒子を含有す
る比較例5は透明性に劣る。
【0035】
【表1】 ─────────────────────────────────── 実施例 比 較 例 1 2 1 2 3 4 5 ─────────────────────────────────── 全体の厚み mm 2 2 2 2 2 2 2 表層部厚み mm 0.3 0.3 ── ── 0.3 0.3 0.3 表層部材料 重量平均分子量 104 30 30 30 30 30 30 30 微粒子 屈折率 1.64 1.59 1.64 1.59 ── ── 1.45 平均粒径*1 μm 2.5 2.0 2.5 2.0 ── ── 5.0 ガラス転移温度℃ *2 *2 *2 *2 ── ── *2 含有割合 wt% 0.1 0.1 0.1 0.1 0 0 0.1 内層部材料 重量平均分子量 104 30 30 30 30 30 30 30 微粒子 屈折率 ── ── 1.64 1.59 ── 1.64 ── 平均粒径*1 μm ── ── 2.5 2.0 ── 2.5 ── ガラス転移温度℃ ── ── *2 *2 ── *2 ── 含有割合 wt% 0 0 0.1 0.1 0 0.1 0 評価結果 透明度 全光線透過率 % 90.1 90.1 89.9 89.9 90.2 90.0 91.0 ヘイズ % 1.9 1.0 4.8 2.5 0.7 3.5 20.0 衝撃強度 cm 58.0 62.0 58.8 61.7 28.5 30.0 75.0 ───────────────────────────────────
【0036】*1:(株)堀場製作所製の超遠心式自動
粒度分布測定装置CAPA−700(分散媒:グリセリ
ン60重量%水溶液)を用いて、平均粒度を測定した。 *2:ガラス転移温度が−130〜90℃に存在しな
い。
【0037】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
スチレン系樹脂の持つ優れた透明性を低下させることな
く、また耐衝撃性に優れ、さらに製造コストの低減され
た成形品を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の成形品の断面図を表わす。
【符号の説明】
1・・・表層部 2・・・内層部
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/18 B32B 27/18 Z 27/30 27/30 B C08K 3/30 C08K 3/30 3/32 3/32 3/34 3/34 C08L 25/04 KFV C08L 25/04 KFV LDT LDT // C08J 5/18 CET C08J 5/18 CET B29K 25:00 B29L 9:00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表層部のみが、下記(A)成分を含有する
    スチレン系樹脂組成物からなる成形品。 (A):重量平均分子量が10万〜200万であるスチ
    レン系樹脂及び屈折率が1.5〜2.0であり、平均粒
    度が0.1〜20μmであり、ガラス転移温度が−13
    0〜90℃に存在しない微粒子からなり、該微粒子の含
    有割合が0.002重量%〜1重量%。
  2. 【請求項2】微粒子が、その屈折率が1.5〜2.0で
    あり、平均粒度が0.1〜20μmであるリン酸カルシ
    ウム、硫酸バリウム、タルク、ポリスチレン架橋ビーズ
    又はジビニルベンゼン架橋ビーズである請求項1記載の
    スチレン系樹脂組成物からなる成形品。
  3. 【請求項3】2つ以上のシリンダを持つの射出成形機に
    よるサンドイッチ成形法によって得られる請求項1又は
    2記載のスチレン系樹脂組成物からなる成形品。
  4. 【請求項4】ラミネーション成形法または共押出成形法
    によって得られる請求項1又は2記載のスチレン系樹脂
    組成物からなる成形品。
JP7324379A 1995-12-13 1995-12-13 スチレン系樹脂組成物からなる成形品 Pending JPH09155922A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5750212A (en) * 1991-08-03 1998-05-12 Lpkf Cad/Cam Systeme Gmbh Process for the deposition of structured metallic coatings on glass substrates
JP2000044745A (ja) * 1998-07-27 2000-02-15 Nippon Polystyrene Kk スチレン系樹脂組成物からなるインフレーションフィルム

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