JPH09151906A - 油圧制御装置 - Google Patents

油圧制御装置

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JPH09151906A
JPH09151906A JP31428595A JP31428595A JPH09151906A JP H09151906 A JPH09151906 A JP H09151906A JP 31428595 A JP31428595 A JP 31428595A JP 31428595 A JP31428595 A JP 31428595A JP H09151906 A JPH09151906 A JP H09151906A
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JP
Japan
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port
meter
way control
valve
control valve
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Application number
JP31428595A
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English (en)
Inventor
Yoshitake Sakai
美武 酒井
Hideaki Shinohara
秀明 篠原
Haruhiko Kawasaki
治彦 川崎
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KYB Corp
Original Assignee
Kayaba Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 メータインとメータアウトの流量および圧力
制御を、三方制御弁により行う油圧制御装置において、
油圧アクチュエータが駆動状態からの停止状態に移行す
るときの揺れ戻りを防止し、油圧アクチュエータを旋回
状態から旋回停止状態にスムーズに移行させ得るものを
提供する。 【解決手段】 油圧アクチュエータAの駆動状態からの
停止を検出するため、負荷の旋回速度を検出する回転計
44、またはメータイン側の演算流量を同定する手段を
設け、油圧アクチュエータAの停止後、一定時間経過す
るか、または圧力センサ32で検出されるメータアウト
側の負荷圧が所定値以下となるまで、メータアウト側の
三方制御弁12をリリーフ用の弁ポジションc′に切り
換える手段を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パワーショベルの
上部車体等、慣性の大きな負荷を駆動させる油圧アクチ
ュエータのメータインおよびメータアウトの圧力または
流量制御を、三方制御弁により行う油圧制御装置の改良
に関する。
【0002】
【従来の技術】油圧アクチュエータ側に接続するCポー
トに対して、タンクT側に接続するTポートとポンプP
側に接続するPポートとを、三方向流量圧力三方制御弁
により選択的に切換接続し、メータインおよびメータア
ウトの圧力または流量制御を行う油圧制御装置として
は、図11に示すようなものがある。
【0003】これに図示されるとおり、この油圧制御装
置においては、ポンプPから油圧アクチュエータAへの
作動油の供給回路101と、作動油の戻り回路102に
は、それぞれ、第1の三方制御弁111と第2の三方制
御弁112とが介装される。
【0004】ここで、第1、第2の三方制御弁111と
112は同一に構成されているもので、これらは、スプ
ール115の摺動位置により弁ポジションa、b、c、
dを取り得るようになっている。
【0005】これらの弁ポジションについて具体的に説
明すると、まず、弁ポジションaは電源オフ時に選択さ
れるポジションであり、Cポート103、Tポート10
4、Pポート105すべてがブロック状態となる。
【0006】また、弁ポジションbはメータアウト側で
選択されるポジションであり、Pポート105をブロッ
クしつつ、Cポート103をTポート104に連通し、
圧力制御を行い得るようになっている。
【0007】また、弁ポジションcは油圧アクチュエー
タAの中立状態における弁ポジションであり、電源オフ
ではないものの油圧アクチュエータAを一時的に停止さ
せるようなときに用いられる。ここでは、Pポート10
5はブロックされると同時に、Cポート103とTポー
ト104の間にチェック弁16が介装され、Cポート1
03からTポート104への作動油の逆流が防止され
る。この結果、負荷圧は保持され、油圧アクチュエータ
Aは停止状態が保たれる。
【0008】さらに、弁ポジションdはメータイン側で
選択される弁ポジションであり、作動油はPポート10
5からCポート103へとチェック弁16を押し開いて
流入するとともに、作動油の一部はオリフィスを介して
ブリード流量としてタンクTへ逃がされ、メータイン側
でも流量制御のみならず、圧力制御をも可能としてい
る。
【0009】一方、スプール115は、小受圧面積室1
12に導入されるポンプ吐出圧と、大受圧面積室113
にパイロットバルブ120により選択的に導入される調
整圧と、スプリング125の作用力とのバランスに応じ
て、左右に変位するようになっている。さらに、コント
ローラ142が駆動回路141を介してパイロットバル
ブ120を駆動しスプール115の位置を決定すること
により、油圧アクチュエータAの作動状態に合わせて三
方制御弁111、112の適切な弁ポジションを選択
し、Cポート103を、Pポート105およびTポート
104に選択的に接続する。
【0010】このコントローラ142による圧力または
流量制御は、操作器143からコントローラ142に入
力される圧力指令値が実際のCポート103の圧力と一
致するように、または流量指令値が、Cポート103の
負荷圧、ポンプPの吐出圧およびスプール115の摺動
位置によるCポート103とPポート105間の連通開
口面積より同定されるCポート103の演算流量と一致
するように、フィードバック制御される。
【0011】なお、ポンプPの吐出圧は第1の圧力セン
サ131により、アクチュエータAの負荷圧力は第2の
圧力センサ132により、スプール115の摺動位置は
ストロークセンサ133により、それぞれ検出できるよ
うになっている。
【0012】このような構成により、この油圧制御装置
は以下のように作用する。
【0013】まず、電源オフの状態では、三方制御弁1
11および112は、ともに弁ポジションaをとるよう
に制御されている。ここで、図12に示すように操作器
143を中立位置から操作し油圧アクチュエータAを駆
動させると、図中破線で示されるメータイン側の圧力は
上昇し、油圧アクチュエータAの負荷である慣性体の旋
回速度は加速される。やがて、油圧アクチュエータAが
定常運転を始め、慣性体が定常速度となると、メータイ
ン側の圧力は加速中よりも下がった所で安定する。
【0014】この間、コントローラ142からの指令に
より、メータイン側の三方制御弁111は弁ポジション
dを、メータアウト側の三方制御弁112は弁ポジショ
ンbをそれぞれ選択しており、メータイン側またはメー
タアウト側の圧力または演算流量が三方制御弁111ま
たは112の弁開度を用いてフィードバック制御され
る。
【0015】さて、油圧アクチュエータAの定常旋回状
態から操作器143を中立位置に操作し、油圧アクチュ
エータAを一時停止させるときには、三方制御弁111
および112はともに弁ポジションcをとるように制御
される。これにより、Cポート103からTポート10
4への作動油の流れに対してはチェック弁116が機能
し、作動油の流れが阻止される。
【0016】この場合、特に油圧アクチュエータAによ
り駆動される負荷(慣性体)の慣性が大きなものである
ならば、このメータイン側とメータアウト側双方のCポ
ート103のブロック後にも慣性体の慣性は残り、その
慣性によりメータアウト側の作動油に圧力がかかること
となる。
【0017】したがって、Tポート104への逃げ場を
失ったメータアウト側の圧力は、図11に実線で示すよ
うに瞬間的に上昇するが、このメータアウト側の高圧は
リリーフ弁122を押し開いてメータイン側に逃がさ
れ、作動油は戻り回路102側から供給回路101側に
還流し、油圧アクチュエータAを旋回させつつ流れ、こ
れに伴う抵抗により油圧アクチュエータAは減速して行
く。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】このように油圧アクチ
ュエータAが減速され、メータイン側とメータアウト側
の圧力差がリリーフ弁122のリリーフ圧を下回ると、
リリーフ弁122は閉鎖され、油圧アクチュエータAの
旋回速度はゼロとなる。
【0019】ところで、この場合でも、メータアウト側
には負荷の慣性に基づくリリーフ圧以下の圧力が残留し
ており、この圧力は油圧アクチュエータAを反転方向に
押し返すように働く。このため、油圧アクチュエータA
は反転方向に中立位置を超えて動き、今度はメータイン
側の作動油に圧力を与え、この圧力で再びメータアウト
側に押し返される結果、中立位置付近で揺れ戻りを起こ
すこととなる。この様子は、図12において反転状態の
領域として示した。
【0020】結局、この揺れ戻りにおけるエネルギー損
失で油圧アクチュエータAは停止するものの、熟練作業
者によらなければ、このような反転動作により油圧アク
チュエータAの滑らかな停止は阻害され、油圧制御装置
の作業性が低下してしまうという問題点があった。
【0021】本発明は、このような問題点に着目し、メ
ータインとメータアウトの流量および圧力制御を、三方
制御弁により行う油圧制御装置において、油圧アクチュ
エータが駆動状態から停止状態に移行するときの揺れ戻
りを防止し、油圧アクチュエータを旋回状態から旋回停
止状態にスムーズに移行させ得るものを提供することを
目的をする。
【0022】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、油圧アク
チュエータに対する作動油の供給回路側と戻り回路側と
に介装され油圧アクチュエータ側に接続するCポートに
対してポンプ側に接続するPポートとタンク側に接続す
るTポートとを選択的に切り換え接続する三方制御弁
と、前記供給回路側と戻り回路側の圧力の上限値を規制
するリリーフ弁と、三方制御弁の弁ポジションの切り換
えを指令する手段とを備え、油圧アクチュエータの旋回
時には、メータイン側の三方制御弁をCポートとPポー
トとを連通する弁ポジションに切り換えるとともに、メ
ータアウト側の三方制御弁をCポートとTポートとを連
通する弁ポジションに切り換え、また油圧アクチュエー
タの停止時には、メータイン側とメータアウト側の両方
の三方制御弁を共にCポートをPポートおよびTポート
のいずれとも遮断する弁ポジションに切り換える油圧制
御装置において、三方制御弁にCポートとPポートとを
遮断した状態でCポートをオリフィスを介してTポート
に連通するように形成したリリーフ用の弁ポジション
と、前記切り換え指令手段に入力される油圧アクチュエ
ータの停止信号を検出する手段と、油圧アクチュエータ
の負荷の旋回速度を検出する手段と、前記停止信号の出
力時に油圧アクチュエータの負荷の旋回速度がゼロに変
化してから一定時間メータアウト側の三方制御弁の弁ポ
ジションを前記リリーフ用の弁ポジションに切り換える
手段とを備えた。
【0023】第2の発明は、油圧アクチュエータに対す
る作動油の供給回路側と戻り回路側とに介装され油圧ア
クチュエータ側に接続するCポートに対してポンプ側に
接続するPポートとタンク側に接続するTポートとを選
択的に切り換え接続する三方制御弁と、前記供給回路側
と戻り回路側の圧力の上限値を規制するリリーフ弁と、
三方制御弁の弁ポジションの切り換えを指令する手段と
を備え、油圧アクチュエータの旋回時には、メータイン
側の三方制御弁をCポートとPポートとを連通する弁ポ
ジションに切り換えるとともに、メータアウト側の三方
制御弁をCポートとTポートとを連通する弁ポジション
に切り換え、また油圧アクチュエータの停止時には、メ
ータイン側とメータアウト側の両方の三方制御弁を共に
CポートをPポートおよびTポートのいずれとも遮断す
る弁ポジションに切り換える油圧制御装置において、三
方制御弁にCポートとPポートとを遮断した状態でCポ
ートをオリフィスを介してTポートに連通するように形
成したリリーフ用の弁ポジションと、前記切り換え指令
手段に入力される油圧アクチュエータの停止信号を検出
する手段と、油圧アクチュエータの負荷の旋回速度を検
出する手段と、油圧アクチュエータの負荷圧を検出する
手段と、前記停止信号の出力時に油圧アクチュエータの
負荷の旋回速度がゼロに変化してからメータアウト側の
負荷圧が所定値以下となるまでの間メータアウト側の三
方制御弁の弁ポジションを前記リリーフ用の弁ポジショ
ンに切り換える手段とを備えた。
【0024】第3の発明は、油圧アクチュエータに対す
る作動油の供給回路側と戻り回路側とに介装され油圧ア
クチュエータ側に接続するCポートに対してポンプ側に
接続するPポートとタンク側に接続するTポートとを選
択的に切り換え接続する三方制御弁と 前記供給回路側
と戻り回路側の圧力の上限値を規制するリリーフ弁と、
三方制御弁の弁ポジションの切り換えを指令する手段と
を備え、油圧アクチュエータの旋回時には、メータイン
側の三方制御弁をCポートとPポートとを連通する弁ポ
ジションに切り換えるとともに、メータアウト側の三方
制御弁をCポートとTポートとを連通する弁ポジション
に切り換え、また油圧アクチュエータの停止時には、メ
ータイン側とメータアウト側の両方の三方制御弁を共に
CポートをPポートおよびTポートのいずれとも遮断す
る弁ポジションに切り換える油圧制御装置において、三
方制御弁にCポートとPポートとを遮断した状態でCポ
ートをオリフィスを介してTポートに連通するように形
成したリリーフ用の弁ポジションと、ポンプ吐出圧を検
出する手段と、油圧アクチュエータの負荷圧を検出する
手段と、三方制御弁の弁開度を検出する手段と、これら
の検出手段の出力から三方制御弁のCポートを流れる作
動油の演算流量または負荷圧を算出しこれが流量指令値
または圧力指令値に一致するように三方制御弁の弁開度
を制御する手段と、油圧アクチュエータの停止信号を検
出する手段と、この停止信号の出力時に、メータアウト
側の三方制御弁をCポートをPポートおよびTポートの
いずれとも遮断する弁ポジションに切り換えるととも
に、メータイン側の三方制御弁CポートがPポートとT
ポートに同時に連通する弁ポジションにし、かつ目標負
荷圧を所定の低圧にに保ち、その後にメータアウト側の
Cポートを流れる作動油の前記演算流量がゼロに変化し
てから一定時間、メータアウト側の三方制御弁の弁ポジ
ションを前記リリーフ用の弁ポジションに切り換える手
段とを備えた。
【0025】第4の発明は、油圧アクチュエータに対す
る作動油の供給回路側と戻り回路側とに介装され油圧ア
クチュエータ側に接続するCポートに対してポンプ側に
接続するPポートとタンク側に接続するTポートとを選
択的に切り換え接続する三方制御弁と 前記供給回路側
と戻り回路側の圧力の上限値を規制するリリーフ弁と、
三方制御弁の弁ポジションの切り換えを指令する手段と
を備え、油圧アクチュエータの旋回時には、メータイン
側の三方制御弁をCポートとPポートとを連通する弁ポ
ジションに切り換えるとともに、メータアウト側の三方
制御弁をCポートとTポートとを連通する弁ポジション
に切り換え、また油圧アクチュエータの停止時には、メ
ータイン側とメータアウト側の両方の三方制御弁を共に
CポートをPポートおよびTポートのいずれとも遮断す
る弁ポジションに切り換える油圧制御装置において、三
方制御弁にCポートとPポートとを遮断した状態でCポ
ートをオリフィスを介してTポートに連通するように形
成したリリーフ用の弁ポジションと、ポンプ吐出圧を検
出する手段と、油圧アクチュエータの負荷圧を検出する
手段と、三方制御弁の弁開度を検出する手段と、これら
の検出手段の出力から三方制御弁のCポートを流れる作
動油の演算流量または負荷圧を算出しこれが流量指令値
または圧力指令値に一致するように三方制御弁の弁開度
を制御する手段と、油圧アクチュエータの停止信号を検
出する手段と、この停止信号の出力時に、メータアウト
側の三方制御弁をCポートをPポートおよびTポートの
いずれとも遮断する弁ポジションに切り換えるととも
に、メータイン側の三方制御弁CポートがPポートとT
ポートに同時に連通する弁ポジションにし、かつ目標負
荷圧を所定の低圧に保ち、その後にメータアウト側のC
ポートを流れる作動油の前記演算流量がゼロに変化して
からメータアウト側の負荷圧が所定値以下となるまでの
間、メータアウト側の三方制御弁の弁ポジションを前記
リリーフ用の弁ポジションに切り換える手段とを備え
た。
【0026】
【作用】第1の発明では、油圧アクチュエータの一時停
止時に、負荷の旋回速度がゼロになってから一定の時
間、メータアウト側の三方制御弁にリリーフ用の弁ポジ
ションを採らせることにより、メータアウト側に残留し
た圧力が一定時間タンクに逃がされるので、油圧アクチ
ュエータは揺れ戻りの状態に入ることなく、スムーズか
つ速やかに停止する。
【0027】第2の発明では、油圧アクチュエータの一
時停止時に、負荷の旋回速度がゼロになってから、メー
タアウト側に残留した圧力がタンクに逃がされてメータ
アウト側の負荷圧が所定値以下となるまで、メータアウ
ト側の三方制御弁にリリーフ用の弁ポジションを採らせ
るので、メータアウト側の残留圧力の消滅が正確に把握
され、油圧アクチュエータの揺れ戻りが確実に防止でき
る。
【0028】第3の発明では、油圧アクチュエータの負
荷の旋回速度をメータイン側の流量で制御し、メータイ
ン側の演算流量がゼロとなった時点から一定時間、メー
タアウト側の三方制御弁をリリーフ用の弁ポジションに
固定する。
【0029】第4の発明では、油圧アクチュエータの負
荷の旋回速度をメータイン側の流量で制御し、メータイ
ン側のCポート3の演算流量がゼロとなった時点からメ
ータアウト側の負荷圧が所定値となるまでの間、メータ
アウト側の三方制御弁をリリーフ用の弁ポジションに固
定する。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて、本発
明の実施の形態について説明する。
【0031】図1には、本発明の実施の形態である油圧
回路構成を示す。
【0032】図示されるとおり、油圧アクチュエータA
はポンプPの作動油の供給を受けて作動し、この油圧ア
クチュエータAへの作動油の供給回路1と、作動油の戻
り回路2には、それぞれ、第1の三方制御弁11と第2
の三方制御弁12とが介装される。ここで、第1、第2
の三方制御弁11と12は同一に構成されたものであ
る。なお、ここでは便宜上、供給回路1をメータイン側
とし、戻り回路2をメータアウト側としたが、油圧アク
チュエータAの旋回方向を反転させ、供給回路1をメー
タアウト側とし、戻り回路2をメータイン側とすること
も当然可能である。
【0033】三方制御弁11、12は、スプール15の
摺動位置により選択される弁ポジションa、b、c、
c′、dを備え、このスプール15がパイロットバルブ
20により駆動されて、油圧アクチュエータAの運転状
態に応じた弁ポジションが選択される結果、油圧アクチ
ュエータAに接続するCポート3に対する、タンクTに
接続するTポート4またはポンプPに接続するPポート
5の連通を制御し得るようになっている。ここで、この
三方制御弁11、12は、従来例の三方制御弁111、
112と弁ポジションa、b、c、dにおいては同様の
構成を有するとともに、新たに弁ポジションc′を設け
た構造のものである。
【0034】すなわち、弁ポジションaは電源オフ時の
弁ポジションであり、この弁ポジションでは、Cポート
3、Tポート4、Pポート5はすべてブロックされる。
したがって、三方制御弁11、12を通じての作動油の
流れは生じず、Cポート3の負荷圧は保持され続ける。
【0035】弁ポジションbは、油圧アクチュエータA
の駆動時に、メータアウト側にある三方制御弁の弁ポジ
ションである。この弁ポジションでは、後述の弁ポジシ
ョンcおよびdでは機能するチェック弁16は開放状態
にあり、作動油のCポート3からTポート4への流れは
阻止されることはない。さらに、この弁ポジションbで
は、スプール15の摺動位置によりCポート3からTポ
ート4への連通開口面積が調節され、Cポート3の圧力
を制御し得るようになっている。
【0036】弁ポジションcは、油圧アクチュエータA
の一時停止時等に選択されるポジションである。このポ
ジションにおいては、Pポート5が完全にブロックされ
るとともに、Cポート3からTポート4への作動油の流
れには、Cポート3からTポート4への逆流を阻止する
チェック弁16が機能するようになっている。したがっ
て、Cポート3が高圧となっても、Tポート4への作動
油の流れは阻止され、Cポート3の負荷圧は保持され続
ける。
【0037】さらに、本発明では特に三方制御弁11、
12には弁ポジションc′が設けられ、油圧アクチュエ
ータAの駆動停止時にメータアウト側の三方制御弁が、
弁ポジションcからこの弁ポジションc′に一時的に切
り換えられることにより、メータアウト側の戻り回路2
で余剰となった圧力を逃がし得るようになっている。こ
の弁ポジションc′は、弁ポジションcにおいてCポー
ト3とTポート4の間に介装されたチェック弁16を押
し広げて開放状態としたものである。したがって、この
弁ポジションでは、Pポート5は完全にブロックされる
とともに、高圧のCポート3の作動油はオリフィス17
を介してTポート4へ逃がされるようになっている。
【0038】弁ポジションdは、油圧アクチュエータA
駆動時のメータイン側の三方制御弁の弁ポジションであ
る。この弁ポジションでは、Pポート5からの作動油が
チェック弁16を押し広げてTポート4へと流れ込み得
るようになっているとともに、Tポート4に対してもオ
リフィス17を介してブリード流量が生じるようになっ
ており、メータイン側において、流量制御だけでなく圧
力制御も行い得るようになっている。
【0039】さて、各ポートを選択的に連通する三方制
御弁11、12は以上のように構成されるが、この三方
制御弁11、12を用いての油圧アクチュエータAの油
圧制御は、従来例と同様になされる。
【0040】すなわち、Pポート5にはポンプPの吐出
圧を検出するための第1の圧力センサ31が設けられ
る。また、油圧アクチュエータAの負荷圧を検出するた
めの第2の圧力センサ32が設けられ、前述の弁ポジシ
ョンa、b、c′においてはCポート3の圧力を、ま
た、弁ポジションdにおいても、チェック弁16のよる
ロードチェック手前のCポート3の負荷圧が検出できる
ようになっている。さらに、三方制御弁11、12の弁
ポジションを決定するスプール15の摺動位置は、スト
ロークセンサ33により検出される。
【0041】これらのセンサ31、32からの検出信号
に基づいて、コントローラ42は、コントローラ42内
で同定されるCポート3の演算流量または負荷圧が、操
作器43からコントローラ42へと入力された流量指令
値または圧力指令値と一致するように、制御補償量を演
算する。この制御補償量は変位指令信号として駆動回路
41に入力され、最終的に三方制御弁11、12のスプ
ール15の位置がストロークセンサ33によりフィード
バック制御される。
【0042】なお、この流量制御における演算流量の同
定は、三方制御弁11、12のスプール位置から決定さ
れる各ポート間の連通開口面積と、その上流と下流のポ
ートの圧力差から演算される。なお、このときTポート
4の圧力は大気圧に開放されているものとすればよい。
【0043】また、供給回路1の三方制御弁11から油
圧アクチュエータAに至る部分と、戻り回路2の三方制
御弁12から油圧アクチュエータAに至る部分は、相互
にリリーフ弁21、22を介して連通されている。これ
により、供給回路1と戻り回路1の圧力差が所定のリリ
ーフ圧以上になったとき、その高圧は他方の回路に逃が
されるようになっている。
【0044】さて、本発明では、さらに油圧アクチュエ
ータAの駆動状態を検出するため、例えば油圧アクチュ
エータAにより負荷として旋回される慣性体の旋回速度
を検出する回転計44が設けられ、この検出信号がコン
トローラ42へと入力されるようになっている。
【0045】コントローラ42は、この回転計44から
の検出信号と、操作器43からの操作信号により、油圧
アクチュエータAの駆動停止(慣性体の旋回停止)を判
断し、旋回速度がゼロになってから一定時間が経過する
まで、または、旋回速度がゼロになってから圧力センサ
32から検出されるCポート3の圧力が所定値以下にな
るまで、駆動回路41およびパイロットバルブ20を介
して三方制御弁の弁ポジションc′に調節し、戻り回路
2の余剰圧力による油圧アクチュエータAの反転を解消
する。
【0046】つぎに、油圧アクチュエータAが駆動状態
から停止状態に至るときの、メータアウト側の三方制御
弁12に対する制御の手順を図5のフローチャートに沿
って説明する。なお、このフローチャートに示される制
御は、コントローラにより所定のタイミング(タイマー
割り込みまたはタスク切り換え)で実行されるようにな
っている。
【0047】ここでは、まず、ステップ11において、
操作器43が中立に操作されているかどうか、すなわち
操作者から油圧アクチュエータAの一時停止の指示が出
ているかどうかが判定される。
【0048】ステップ11において操作器43が中立で
あると判定されれば、ステップ12に進み、油圧アクチ
ュエータAの負荷である慣性体が直前まで回っていた
か、すなわちこのフローチャートによる前回の処理にお
いて、回転計44により検出される慣性体の旋回速度が
ゼロでなかったかどうかが判定される。
【0049】ステップ12において慣性体が直前まで回
っていたと判定されたならば、ステップ13に進み、慣
性体の旋回速度がゼロであるかどうかが判定される。す
なわち、このステップ13において慣性体の旋回速度が
ゼロであると判定されたならば、このフローチャートの
今回の処理で初めて慣性体の旋回速度がゼロとなったと
いうことであるから、油圧アクチュエータAが駆動状態
から停止の状態になった時点であると判断される。
【0050】この場合、ステップ14に進み、メータア
ウト側の三方制御弁12の弁ポジションを、一定時間の
間、弁ポジションcから弁ポジションc′に変更する。
このとき、この一定時間としては、戻り回路2側に残留
した圧力を逃がすのに十分な時間が設定される。
【0051】このように、図5の制御では一定時間だけ
三方制御弁12を弁ポジションc′に切り換えるのに対
して、図5のフローチャートに示すような別の制御を行
うことも可能である。ここでは、実際のメータアウト側
の圧力が所定値以下となるまで、弁ポジションc′が維
持される。
【0052】これに対して、図6の制御では、ステップ
21から23までは、図5のステップ11から13まで
の制御と全く同様に、操作器が中立であるかと、慣性体
が直前まで回っていたかと、旋回速度がゼロであるかが
判定され、これらすべてが順次肯定的に判断されたなら
ば、ステップ24に進む。
【0053】このステップ24では、さらに図5の制御
と同様に、メータアウト側の三方制御弁12の弁ポジシ
ョンは弁ポジションcからc′に変更されるが、この図
6の制御ではこの変更は一定時間続けられる訳ではな
く、ステップ25において、メータアウト側の圧力、す
なわち戻り回路2側の圧力センサ32によって検出され
る圧力が所定値p(例えばp=0〜数barとする)以
下となるまで続けられる。これにより、メータアウト側
の残留圧力の放出が実際の計測により確認され、適確な
制御が行われる。
【0054】つぎに作用を説明する。
【0055】本発明の油圧制御装置は、例えばパワーシ
ョベルの上部車体等、質量の大きな負荷を旋回させる油
圧アクチュエータ等の制御に用いられ、この油圧アクチ
ュエータAは、操作者が操作器43を介して運転する。
【0056】まず、操作者が電源オフの状態から電源を
入れて、さらに操作器43のレバー角を中立位置から操
作して油圧アクチュエータAを作動させると、電源オフ
時には弁ポジションaにあった三方制御弁11および1
2が、メータイン側(供給回路1側)の三方制御弁11
は弁ポジションdに、メータアウト側(戻り回路2側)
の三方制御弁12は弁ポジションbにそれぞれ調整され
る。
【0057】これにより、メータイン側のCポート3に
はPポート5から高圧が導入されるため、メータイン側
の圧力は図9に破線で示すように急激に上昇し、油圧ア
クチュエータAの負荷である慣性体の旋回速度は加速さ
れて行く。
【0058】その後、図9にの定常速度の状態として
示したように、慣性体の旋回速度が目標速度に達し定常
状態になると、加速時よりも小さな一定の負荷での運転
が可能となるので、メータイン側の圧力は下降する。こ
の結果、メータイン側の圧力は、図中実線で示されるメ
ータアウト側の圧力よりも油圧アクチュエータAにおけ
る損失分だけ大きな値で安定する。
【0059】なお、この間メータアウト側の三方制御弁
12は、図10に示すように弁ポジションbに調整され
ており、圧力のメータアウト制御を行うときには、この
メータアウト側の圧力が所定の圧力指令値となるよう
に、コントローラ42によりCポート3とTポート4間
の連通開口面積をフィードバック制御されている。
【0060】さて、油圧アクチュエータAを一時停止す
るためには、操作者が操作器43のレバーを中立位置に
操作すると、この操作に伴いコントローラ42が三方制
御弁11および12をともに弁ポジションcへと変位さ
せる。これにより、メータイン側とメータアウト側の両
方で、Cポート3とPポート5はブロックされ、またC
ポート3からTポート4への作動油の流れも禁止され
る。
【0061】このとき、ポンプPからの吐出圧の供給が
途絶えたメータイン側の圧力が下降するのに対して、メ
ータアウト側には油圧アクチュエータAで駆動される負
荷(慣性体)の慣性による運動が残るので、図9にの
減速の状態における実線で示したように、メータアウト
側の圧力は急激に上昇する。
【0062】この場合、このメータアウト側の高圧がリ
リーフ圧以上である間はリリーフ弁22を押し開いてメ
ータイン側に逃がされ、慣性体を旋回させながら油圧ア
クチュエータAは減速して行くが、メータイン側とメー
タアウト側の圧力差がリリーフ圧を下回るとリリーフ弁
22は閉鎖され、慣性体の旋回速度はゼロとなる。
【0063】ところで、リリーフ弁22閉鎖後もメータ
アウト側には負荷の慣性に基づくリリーフ圧以下の圧力
が残留しているが、本発明においては、このメータアウ
ト側の残留圧力を、図10に示すようにメータアウト側
の三方制御弁12を弁ポジションcからリリーフ用の弁
ポジションc′に変化させ、オリフィス17を介してタ
ンクTに流出させる。
【0064】すなわち、慣性体の旋回速度(油圧アクチ
ュエータAの旋回速度)がゼロになってから所定の時間
が経過するまでの間、メータアウト側の三方制御弁12
は弁ポジションc′に制御され、これによりメータアウ
ト側の残留圧力はオリフィス17を介してタンクTに逃
がされる。
【0065】また、他の制御方法として、メータアウト
側の負荷圧(戻り回路2側のCポート3の圧力)を検出
して、慣性体の旋回速度がゼロになってからメータアウ
ト側の負荷圧が所定値(例えばゼロ)となるまでの間、
三方制御弁12を弁ポジションc′にしてもよい。この
場合は、メータアウト側の残留圧力の消滅が正確に把握
され、油圧アクチュエータAの反転が確実に防止でき
る。
【0066】以上のように、本発明によれば、油圧アク
チュエータAの一時停止後しばらくの間、メータアウト
側の残留圧力をタンクTに逃がすことにより、このメー
タアウト側の残留圧力はスムーズに減少し、慣性体は揺
れ戻りの状態に入ることなく、スムーズかつ速やかに停
止することとなる。したがって、油圧制御装置の操作者
が熟練作業者でなくとも、油圧アクチュエータAの一時
停止の操作をスムーズに行うことができ、この油圧制御
装置を搭載した機器の作業性および乗り心地が大幅に向
上する。
【0067】一方、図2には、本発明の他の実施の形態
を示す油圧回路構成が示される。
【0068】図2の回路は図1の回路と概略同様の構成
のものであるので相違点のみを説明すると、この図2の
回路では、供給回路1および戻り回路2のリリーフ弁2
1、22は、他方の回路ではなくタンクTに連通してお
り、供給回路1または戻り回路2の高圧を直接タンクT
に逃がすようになっている。
【0069】また、図2の回路においては、回転計44
は設けられておらず、油圧アクチュエータAの駆動停止
は、三方制御弁11を介して流れるCポート3の演算流
量によって判断されるようになっている。
【0070】すなわち、油圧アクチュエータAを停止さ
せるために減速するときには、メータアウト側の三方制
御弁12を弁ポジションcにするとともに、メータイン
側の三方制御弁11は弁ポジションdとし、圧力センサ
32を使用して、メータイン側をブレーキ動作を妨げな
い所定の低圧(0〜数bar程度)の目標値とする減圧
制御を行う。
【0071】この減圧制御時に負荷は慣性により旋回す
るが、戻り回路2側の作動油はリリーフ弁22からタン
クT側へと逃げる一方、供給回路1側の作動油はチェッ
ク弁16を押し開いてPポート5からCポート3へと流
れ込むと同時に、Cポート3からTポート4へとブリー
ド流量として逃がされる。このため、メータイン側の三
方制御弁11のCポート3の圧力が低下するとともに、
このCポート3の演算流量も低下して行く。
【0072】この場合、このCポート3の流量は戻り回
路2のリリーフ弁22により逃がされる流量と一致し、
この演算流量は、Pポート5からCポート3に流れ込む
流量から、Tポート4に逃げるブリード流量を差し引い
たものとして同定される。ここで、Pポート5からCポ
ート3に流れ込む流量、およびTポート4に逃げるブリ
ード流量は、圧力センサ31で検出されるPポート5の
圧力、圧力センサ32で検出されるCポート3の圧力、
およびスプール15の位置から計算されるCポート3と
Pポート5間またはCポート3とTポート4間の連通開
口面積から演算される。
【0073】リリーフ弁22のリリーフ量が減少してや
がてゼロとなった時点で、すなわちCポート3の演算流
量がゼロとなった時点で油圧アクチュエータAの駆動停
止と判断する。これにより、油圧アクチュエータAの負
荷(慣性体)に回転計44を備え付けずとも油圧アクチ
ュエータAの一時停止の判断が可能となる。
【0074】演算流量がゼロと判定された後、メータア
ウト側の三方制御弁12を弁ポジションcから弁ポジシ
ョンc′に、一定時間だけ、またはメータアウト側のC
ポート3の圧力がゼロとなるまで切り換える。これによ
り、戻り回路2に余剰となっている圧力を逃がすことと
なる。
【0075】この制御動作を図7および図8のフローチ
ャートに示す。
【0076】図7の制御では、ステップ31において、
図4におけるステップ11と同様に、操作器43が中立
であるかどうかが判断され、中立であるならばステップ
32に進む。
【0077】つぎにステップ32、33において、メー
タイン側の演算流量がゼロであるか否かで、油圧アクチ
ュエータAの一時停止の判定が行われる。すなわち、演
算流量が減少する結果、ステップ32においてこのフロ
ーチャートによる前回の処理において演算流量がゼロで
なく、ステップ33において今回の処理において初めて
演算流量がゼロとなったと判定されたときには、油圧ア
クチュエータAが減速状態から停止状態に移行したと判
断されるので、ステップ34に進み、三方制御弁12が
一定時間だけ弁ポジションc′とされる。
【0078】一方、図8の制御では、図7のステップ3
1、と同様に、ステップ41において操作器43が中立
であるか否かが判定された後、ステップ42、43に進
み、図7のステップ32、33におけるのと同様に、油
圧アクチュエータAの減速状態から停止状態への移行
を、メータイン側の演算流量によって判断する。
【0079】油圧アクチュエータAの減速停止が判断さ
れたら、ステップ44、45に進み、今度は、メータア
ウト側の圧力が所定値p(例えばp=0〜数barとす
る)以下となるまで、三方制御弁12が弁ポジション
c′に保持される。これにより、メータアウト側の残留
圧力の放出が実際の計測により確認され、適確な制御が
行われる。
【0080】図3には、本発明のさらに他の実施の形態
を示す。
【0081】図3の回路は、図1の回路において三方制
御弁11、12内に設けられていたオリフィス17を三
方制御弁11、12の外部にオリフィス27として設
け、このオリフィス27をこれらの三方制御弁11、1
2の負荷圧測定ポートを連通する油路の間に介装させた
ものである。
【0082】したがって、この図3の回路は、油圧制御
に関しては図1の回路と全く同様の作用をなすが、図1
のようにオリフィス17が三方制御弁11、12内にあ
るのと比べて、オリフィス27の交換が容易となり、絞
り量の変更および調節に便利である。
【0083】また、図4の回路のように、図3の回路に
おいて、三方制御弁11の負荷圧測定ポートからの経路
をオリフィス28を介してタンクTに連通し、また、三
方制御弁12の負荷圧測定ポートからの経路をオリフィ
ス29を介してタンクTに連通する構成でも、図3の回
路と同様の作用効果を得ることができる。
【0084】なお、このようなオリフィス27、28、
29を三方制御弁11、12の外部に設ける構成を図2
の回路においても行い得ることは当然である。
【0085】
【発明の効果】第1の発明によれば、油圧アクチュエー
タの一時停止時に、負荷の旋回速度がゼロになってから
一定の時間、メータアウト側の三方制御弁にリリーフ用
の弁ポジションを採らせることにより、メータアウト側
に残留した圧力が一定時間タンクに逃がされるので、油
圧アクチュエータは揺れ戻りの状態に入ることなく、ス
ムーズかつ速やかに停止する。したがって、油圧制御装
置の操作者が熟練作業者でなくとも、油圧アクチュエー
タAの一時停止の操作をスムーズに行うことができ、こ
の油圧制御装置を搭載した機器の作業性および乗り心地
が大幅に向上する。
【0086】第2の発明によれば、油圧アクチュエータ
の一時停止時に、負荷の旋回速度がゼロになってから、
メータアウト側に残留した圧力がタンクに逃がされてメ
ータアウト側の負荷圧が所定値以下となるまで、メータ
アウト側の三方制御弁にリリーフ用の弁ポジションを採
らせるので、メータアウト側の残留圧力の消滅が正確に
把握され、油圧アクチュエータの揺れ戻りが確実に防止
できる。
【0087】第3の発明によれば、油圧アクチュエータ
の負荷の旋回速度をメータイン側の流量で制御し、メー
タイン側の演算流量がゼロとなった時点から一定時間、
メータアウト側の三方制御弁をリリーフ用の弁ポジショ
ンに固定する。これにより、油圧アクチュエータの旋回
状態を直接検出しなくとも、揺れ戻り防止の制御を行い
得る。
【0088】第4の発明によれば、油圧アクチュエータ
を減速させ、メータイン側のCポート3の演算流量がゼ
ロとなった時点からメータアウト側の負荷圧が所定値と
なるまでの間、メータアウト側の三方制御弁をリリーフ
用の弁ポジションに固定する。これにより、油圧アクチ
ュエータの旋回状態を直接検出しなくとも、揺れ戻り防
止の制御を行い得るとともに、メータアウト側の残留圧
力の消滅が正確に把握され、油圧アクチュエータの揺れ
戻りが確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す油圧回路図である。
【図2】同じく他の実施の形態を示す油圧回路図であ
る。
【図3】同じくさらに他の実施の形態を示す油圧回路図
である。
【図4】同じくさらに他の実施の形態を示す油圧回路図
である。
【図5】同じく制御手順を示すフローチャートである。
【図6】同じく制御手順を示すフローチャートである。
【図7】同じく制御手順を示すフローチャートである。
【図8】同じく制御手順を示すフローチャートである。
【図9】本発明による油圧制御装置の動作を示す説明図
である。
【図10】図9の各動作におけるメータアウト側の三方
制御弁の状態を示す説明図である。
【図11】従来の油圧制御装置を示す油圧回路図であ
る。
【図12】同じく油圧制御装置の動作を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 供給回路 2 戻り回路 3 Cポート 4 Tポート 5 Pポート 11 三方制御弁 12 三方制御弁 15 スプール 31 圧力センサ 32 圧力センサ 33 ストロークセンサ 42 コントローラ 43 操作器 A 油圧アクチュエータ P ポンプ T タンク

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】油圧アクチュエータに対する作動油の供給
    回路側と戻り回路側とに介装され油圧アクチュエータ側
    に接続するCポートに対してポンプ側に接続するPポー
    トとタンク側に接続するTポートとを選択的に切り換え
    接続する三方制御弁と、 前記供給回路側と戻り回路側の圧力の上限値を規制する
    リリーフ弁と、 三方制御弁の弁ポジションの切り換えを指令する手段と
    を備え、 油圧アクチュエータの旋回時には、メータイン側の三方
    制御弁をCポートとPポートとを連通する弁ポジション
    に切り換えるとともに、メータアウト側の三方制御弁を
    CポートとTポートとを連通する弁ポジションに切り換
    え、また油圧アクチュエータの停止時には、メータイン
    側とメータアウト側の両方の三方制御弁を共にCポート
    をPポートおよびTポートのいずれとも遮断する弁ポジ
    ションに切り換える油圧制御装置において、 三方制御弁にCポートとPポートとを遮断した状態でC
    ポートをオリフィスを介してTポートに連通するように
    形成したリリーフ用の弁ポジションと、 前記切り換え指令手段に入力される油圧アクチュエータ
    の停止信号を検出する手段と、 油圧アクチュエータの負荷の旋回速度を検出する手段
    と、 前記停止信号の出力時に油圧アクチュエータの負荷の旋
    回速度がゼロに変化してから一定時間メータアウト側の
    三方制御弁の弁ポジションを前記リリーフ用の弁ポジシ
    ョンに切り換える手段と、 を備えたことを特徴とする油圧制御装置。
  2. 【請求項2】油圧アクチュエータに対する作動油の供給
    回路側と戻り回路側とに介装され油圧アクチュエータ側
    に接続するCポートに対してポンプ側に接続するPポー
    トとタンク側に接続するTポートとを選択的に切り換え
    接続する三方制御弁と、 前記供給回路側と戻り回路側の圧力の上限値を規制する
    リリーフ弁と、 三方制御弁の弁ポジションの切り換えを指令する手段と
    を備え、 油圧アクチュエータの旋回時には、メータイン側の三方
    制御弁をCポートとPポートとを連通する弁ポジション
    に切り換えるとともに、メータアウト側の三方制御弁を
    CポートとTポートとを連通する弁ポジションに切り換
    え、また油圧アクチュエータの停止時には、メータイン
    側とメータアウト側の両方の三方制御弁を共にCポート
    をPポートおよびTポートのいずれとも遮断する弁ポジ
    ションに切り換える油圧制御装置において、 三方制御弁にCポートとPポートとを遮断した状態でC
    ポートをオリフィスを介してTポートに連通するように
    形成したリリーフ用の弁ポジションと、 前記切り換え指令手段に入力される油圧アクチュエータ
    の停止信号を検出する手段と、 油圧アクチュエータの負荷の旋回速度を検出する手段
    と、 油圧アクチュエータの負荷圧を検出する手段と、 前記停止信号の出力時に油圧アクチュエータの負荷の旋
    回速度がゼロに変化してからメータアウト側の負荷圧が
    所定値以下となるまでの間メータアウト側の三方制御弁
    の弁ポジションを前記リリーフ用の弁ポジションに切り
    換える手段と、 を備えたことを特徴とする油圧制御装置。
  3. 【請求項3】油圧アクチュエータに対する作動油の供給
    回路側と戻り回路側とに介装され油圧アクチュエータ側
    に接続するCポートに対してポンプ側に接続するPポー
    トとタンク側に接続するTポートとを選択的に切り換え
    接続する三方制御弁と、 前記供給回路側と戻り回路側の圧力の上限値を規制する
    リリーフ弁と、 三方制御弁の弁ポジションの切り換えを指令する手段と
    を備え、 油圧アクチュエータの旋回時には、メータイン側の三方
    制御弁をCポートとPポートとを連通する弁ポジション
    に切り換えるとともに、メータアウト側の三方制御弁を
    CポートとTポートとを連通する弁ポジションに切り換
    え、また油圧アクチュエータの停止時には、メータイン
    側とメータアウト側の両方の三方制御弁を共にCポート
    をPポートおよびTポートのいずれとも遮断する弁ポジ
    ションに切り換える油圧制御装置において、 三方制御弁にCポートとPポートとを遮断した状態でC
    ポートをオリフィスを介してTポートに連通するように
    形成したリリーフ用の弁ポジションと、 ポンプ吐出圧を検出する手段と、 油圧アクチュエータの負荷圧を検出する手段と、 三方制御弁の弁開度を検出する手段と、 これらの検出手段の出力から三方制御弁のCポートを流
    れる作動油の演算流量または負荷圧を算出しこれが流量
    指令値または圧力指令値に一致するように三方制御弁の
    弁開度を制御する手段と、 油圧アクチュエータの停止信号を検出する手段と、 この停止信号の出力時に、メータアウト側の三方制御弁
    をCポートをPポートおよびTポートのいずれとも遮断
    する弁ポジションに切り換えるとともに、メータイン側
    の三方制御弁CポートがPポートとTポートに同時に連
    通する弁ポジションにし、かつ目標負荷圧を所定の低圧
    にに保ち、その後にメータアウト側のCポートを流れる
    作動油の前記演算流量がゼロに変化してから一定時間、
    メータアウト側の三方制御弁の弁ポジションを前記リリ
    ーフ用の弁ポジションに切り換える手段と、 を備えたことを特徴とする油圧制御装置。
  4. 【請求項4】油圧アクチュエータに対する作動油の供給
    回路側と戻り回路側とに介装され油圧アクチュエータ側
    に接続するCポートに対してポンプ側に接続するPポー
    トとタンク側に接続するTポートとを選択的に切り換え
    接続する三方制御弁と、 前記供給回路側と戻り回路側の圧力の上限値を規制する
    リリーフ弁と、 三方制御弁の弁ポジションの切り換えを指令する手段と
    を備え、 油圧アクチュエータの旋回時には、メータイン側の三方
    制御弁をCポートとPポートとを連通する弁ポジション
    に切り換えるとともに、メータアウト側の三方制御弁を
    CポートとTポートとを連通する弁ポジションに切り換
    え、また油圧アクチュエータの停止時には、メータイン
    側とメータアウト側の両方の三方制御弁を共にCポート
    をPポートおよびTポートのいずれとも遮断する弁ポジ
    ションに切り換える油圧制御装置において、 三方制御弁にCポートとPポートとを遮断した状態でC
    ポートをオリフィスを介してTポートに連通するように
    形成したリリーフ用の弁ポジションと、 ポンプ吐出圧を検出する手段と、 油圧アクチュエータの負荷圧を検出する手段と、 三方制御弁の弁開度を検出する手段と、 これらの検出手段の出力から三方制御弁のCポートを流
    れる作動油の演算流量または負荷圧を算出しこれが流量
    指令値または圧力指令値に一致するように三方制御弁の
    弁開度を制御する手段と、 油圧アクチュエータの停止信号を検出する手段と、 この停止信号の出力時に、メータアウト側の三方制御弁
    をCポートをPポートおよびTポートのいずれとも遮断
    する弁ポジションに切り換えるとともに、メータイン側
    の三方制御弁CポートがPポートとTポートに同時に連
    通する弁ポジションにし、かつ目標負荷圧を所定の低圧
    に保ち、その後にCポートを流れる作動油の前記演算流
    量がゼロに変化してからメータアウト側の負荷圧が所定
    値以下となるまでの間、メータアウト側の三方制御弁の
    弁ポジションを前記リリーフ用の弁ポジションに切り換
    える手段と、 を備えたことを特徴とする油圧制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014123253A1 (en) * 2013-02-06 2014-08-14 Volvo Construction Equipment Ab Swing control system for construction machines
JP2017053397A (ja) * 2015-09-08 2017-03-16 日本電産トーソク株式会社 油圧制御システム

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WO2014123253A1 (en) * 2013-02-06 2014-08-14 Volvo Construction Equipment Ab Swing control system for construction machines
EP2954121A4 (en) * 2013-02-06 2016-09-21 Volvo Constr Equip Ab SWING CONTROL SYSTEM FOR CONSTRUCTION MACHINES
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