JPH09151727A - 二次空気導入装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の二次空気導入装置の課題は、気化器
の基本空燃比をエンジン負荷に対して略一定に設定され
たガソリンエンジンにおいて、三元触媒に流入する排気
ガスの空燃比を略理論空燃比に制御できる二次空気導入
装置を提供するにある。 【解決手段】 排気系に設けられた三元触媒装置４へ排
気脈動を利用して二次空気を導入する二次空気導入通路
５を設けられた二次空気導入装置において、前記二次空
気導入通路に気化器の絞り弁と連動して通路断面積を可
変とする二次空気制御弁７を有することを特徴としてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はガソリンエンジンの
二次空気導入装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般的に排気浄化システムとしては三元
触媒にてＣＯ，ＨＣ，ＮＯx の三成分を同時に浄化する
方法があるが、このとき三元触媒へ流入する排気ガスの
空燃比を理論空燃比近傍に精度よく制御する必要があ
る。例えばエンジンの供給空燃比をリッチとして運転性
能を確保するとともにＮＯx の発生を抑制しそのあと二
次空気を排気系に供給して理論空燃比までリーン化し三
元触媒にて排気ガスを浄化する。

【０００３】従来二次空気の供給方法としては、排気脈
動の利用とエアポンプの利用が一般的である。排気脈動
利用は二次空気供給通路の途中に逆止弁を設け、排気脈
動の負圧で二次空気を排気系に供給する方法である。エ
アポンプ利用は、二次空気供給通路の途中にエアポンプ
を設けるもので、一般的には電動エアポンプを制御し
て、エンジンの運転状態に応じた適切な二次空気量を精
度よく排気系に供給できる。（特開平５−２０９５１
２）

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、前記した従来
の二次空気供給装置において、排気脈動利用の場合、二
次空気量が排気脈動に直接支配されるため、エンジンの
負荷変化に応じて二次空気量を適切に制御することが困
難である問題があった。つまり、高負荷域では低負荷域
に対しさほど負圧は大きくならないため、二次空気供給
比（吸入空気量に対する二次空気量の割合）は減少する
傾向を示す。図２中点線はこの特性を示す。

【０００５】二次空気供給比の要求値（三元触媒に流入
する排気ガスの空燃比を理論空燃比とする値）は負荷の
変化によらず一定であるのに対し、二次空気供給比を低
負荷領域に適切となるように設定すると、高負荷領域に
おいて二次空気供給比が小さくなりすぎる一方、二次空
気供給比を高負荷領域に適切となるように設定すると低
負荷領域で二次空気供給比が大きくなりすぎる問題があ
り、エンジンの負荷変化に応じた二次空気供給量の制御
が困難である。一方、エアポンプ利用の場合は、例えば
電動エアポンプを制御してエンジンの運転状態に応じた
適切な二次空気供給量を精度よく供給できるが、構造複
雑で高価となる問題がある。

【０００６】本発明の目的は気化器の基本空燃比をエン
ジン負荷に対して略一定に設定されたガソリンエンジン
において、三元触媒に流入する排気ガスの空燃比を理論
空燃比に制御できる二次空気導入装置を提供するにあ
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の二次空気
導入装置は排気系に三元触媒を設け、その上流側に排気
脈動を利用して二次空気を導入する二次空気導入通路を
設けてなるエンジンの二次空気導入装置において、前記
二次空気導入通路中に同通路面積を可変とする二次空気
制御弁７を設け、同二次空気制御弁を気化器のスロット
ル弁９と連動連結してなることを特徴としている。

【０００８】請求項２記載の二次空気導入装置は請求項
１記載の二次空気導入装置において、前記二次空気制御
弁７と前記スロットル弁９とをリンク８を介して連動連
結し、負荷に拘らず二次空気供給比（二次空気供給量／
吸入空気量）をほぼ一定としてなることを特徴としてい
る。

【０００９】本発明の二次空気導入装置は前記したよう
に構成されているため、例えば、高負荷領域で二次空気
供給比を要求値に設定した場合、エンジン負荷が小さい
側に変化すると、気化器スロットル弁は閉じ側に移動す
るが、同時に、リンクにて連結されている二次空気導入
通路の途中に設けた二次空気制御弁を閉じ方向に移動さ
せ、二次空気量を減少させるため二次空気供給比は負荷
によらずほぼ一定となる。

【００１０】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を第１実施例
により図１，２を用いて説明する。図１は本発明に係る
第１実施例の二次空気導入装置の構成図、図２は第１実
施例のエンジン負荷と二次空気供給比の関係を示す線図
である。図において１は図示しないエンジンの気化器で
ある。２はエアクリーナで気化器１の吸入側に取付けら
れている。３は前記図示しないエンジンの排気通路でエ
ンジンの排気ガスを大気中へ放出するものである。４は
触媒装置で三元触媒よりなり排気通路３に設けられてい
る。５は二次空気導入路で排気通路３の触媒装置４の上
流側とエアクリーナ２とを排気通路側へのみ開く逆止弁
６を介して連通している。

【００１１】二次空気導入通路５に取付けられているエ
アクリーナ２は別に独立して設けられてもよい。７は二
次空気制御弁で二次空気導入通路５の途中に設けられ、
リンク８により前記気化器のスロットル弁９と連動す
る。１１は、図示しないガバナ系の構成部品である連
桿、１２は連桿１１の戻しばねである。

【００１２】前記第１実施例の作用を説明する。エンジ
ン負荷が小さい時は図１に示す状態でスロットル弁９の
開度は小さく二次空気制御弁７はリンク８により之に連
動し開度は小さく二次空気の供給量は少い。エンジン負
荷が大きくなるとスロットル弁９の開度が大きくなり、
二次空気制御弁７も連動して開度が大きくなり二次空気
の供給量も多くなる。

【００１３】

【発明の効果】気化器の基本空燃比セットをエンジンの
負荷に対しほぼ一定に設定した上で本発明を適用するこ
とにより、三元触媒に流入する排気ガスの空燃比をほぼ
理論空燃比に制御でき、高い排気ガス浄化効率が得られ
る。又、構造簡単で安価な二次空気導入装置を提供でき
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る第１実施例の二次空気導入装置の
構成図。

【図２】本発明に係る第１実施例のエンジン負荷と二次
空気供給比との関係を示す線図。

【符号の説明】

１…気化器、２…エアクリーナ、３…排気通路、４…触
媒装置、５…二次空気導入通路、６…逆止弁、７…二次
空気制御弁、８…リンク、９…スロットル弁。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 排気系に三元触媒を設け、その上流側に
   排気脈動を利用して二次空気を導入する二次空気導入通
   路を設けてなるエンジンの二次空気導入装置において、 前記二次空気導入通路中に同通路面積を可変とする二次
   空気制御弁（７）を設け、同二次空気制御弁を気化器の
   スロットル弁（９）と連動連結してなることを特徴とす
   るエンジンの二次空気導入装置。
2. 【請求項２】 前記二次空気制御弁（７）と前記スロッ
   トル弁（９）とをリンク（８）を介して連動連結し、負
   荷に拘らず二次空気供給比（二次空気供給量／吸入空気
   量）をほぼ一定としてなることを特徴とする請求項１記
   載のエンジンの二次空気導入装置。