JPH09151575A - 防水シートの補強、補修方法 - Google Patents

防水シートの補強、補修方法

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JPH09151575A
JPH09151575A JP33589095A JP33589095A JPH09151575A JP H09151575 A JPH09151575 A JP H09151575A JP 33589095 A JP33589095 A JP 33589095A JP 33589095 A JP33589095 A JP 33589095A JP H09151575 A JPH09151575 A JP H09151575A
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JP
Japan
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sheet
reinforcing
existing
waterproof sheet
crack
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JP33589095A
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English (en)
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Hidetoshi Kurihara
秀俊 栗原
Masaya Sera
昌也 世良
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Tsutsunaka Plastic Industry Co Ltd
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Tsutsunaka Plastic Industry Co Ltd
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【解決手段】 既設防水シート1の露出面に、帯状補強
用シート3,4を、井桁状に増貼りする。 【効果】 強風等によるシートのばたつき、シート剥
離、亀裂進行を効果的に抑制することができ、さらに、
帯状補強用シートの形成する区画毎に、綿密に点検作業
ができるので、各区画内の状態に対応した補修処置を施
すことができ無駄がない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術的分野】本発明は、屋上防水、プー
ル防水、水槽類の防水等として施工された既設防水シー
トの補強および補修方法に係り、詳しくは既設防水シー
トの露出面に、特定の補強構造を附設することにより、
耐久性を向上させるとともに、経年劣化シートの補修
を、やり易くさせる補強および補修方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シート防水工法においては、環境、省資
源、省力化等の諸問題に対処して、近年ますます耐久性
の向上に対するニーズが高まりつつある。既設防水シー
トは、経年とともに、露出面に微細な亀裂がランダムに
生じ、微細な亀裂は、寒暖の変化によるシートの伸縮、
ひょう、あられ、砂塵等飛来物の衝撃、さらには、強
風、突風等の負圧負荷によるシートの膨張、緊張等によ
り、徐々に伸長、拡大して、放置すれば、遂には防水機
能を失いかねない状態となる。従来、このような状態に
至った既設防水シートの補修方法としては、シート全面
に、補修用シートを密着施工するか、塗料を塗布する方
法が、一般的であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
の補修方法とは全く異なる、省資源、ならびに省力化さ
れた簡易な手段で、既設防水シートの耐久性を向上させ
ることができる新規な補強および補修方法を提示するこ
とにある。本発明者は、長期に渡って、研究を重ねた結
果、既設防水シートの露出面に特定の補強構造を附設す
ることにより、前記したごとき外的要因による劣化進行
を大幅に抑制することができ、さらに、防水シートの補
修を合理的にやり易くさせる補強方法および補修方法を
開発するに至り、本発明を完成した。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、既設防水シー
トの露出面に、帯状補強用シートを、井桁状に増貼りす
る防水シートの補強方法および、その井桁状の区画毎に
適宜、点検、補修する防水シートの補修方法を提示す
る。
【0005】本発明方法を適用することができる既設防
水シートとは、シート材料面では、塩化ビニル樹脂系、
エチレン酢酸ビニル樹脂系、非加硫ゴム系、加硫ゴム
系、等のJIS6008−1992に規定される合成高
分子系ルーフィングの他に、クロルスルホン化ポリエチ
レン系、塩素化ポリエチレン系等のJIS規定に準ずる
すべての防水シートが対象となる。一方、防水工法面で
は、露出工法の密着、絶縁、断熱あるいは、それらの組
合せ工法のいずれの既設防水シートにも適用することが
できる。
【0006】しかしながら、本発明方法の適用が最も効
果的なシート防水工法は絶縁工法であり、とりわけ、塩
化ビニル樹脂系防水シートの機械的固定方法による既設
シートに好適である。
【0007】本発明に使用する帯状補修用シートとして
は、上記の既設防水シートの表面に、接着剤、溶接等に
より、接着し得る防水シートであれば、いずれも使用す
ることができるが、十分な接着性を確保するためには、
既設シートと同種類の防水シートが好適である。
【0008】補強用シートの好適な寸法は、シート厚み
0.5〜1.5mmで、シート幅(例示 図2の
1, w2)が50〜500mm、さらに望ましくは、
シート厚み0.7〜1.3mmで、シート幅100〜2
00mmである。シート厚みが0.5mm以下であると
施工時に天候等の影響を受けやすくなるため作業性が低
下し、また経年劣化時にはシート補強能力を失われるこ
とが懸念される。シート厚みが1.5mmを越えると重
量増加による作業性の低下や材料費が高くなるため不経
済となる。
【0009】また、シート幅が50mm以下であると接
着剤塗布の作業時間がかかり、500mmを越えると全
面接着するのとほとんど変わらない作業時間と費用がか
かる。また補修用シートの一巻きの長さは取扱いに支障
ない範囲に適宜設定することができる。
【0010】補修用防水シートは経年劣化時の外部的衝
撃によって生じる破断、亀裂の進行を抑制するため、シ
ート中の適宜の層を形成する補強材が積層されているこ
とが望ましく、また、補強材の積層位置は、上、下、中
間層のいずれも、適宜設定することができ、さらに二層
以上に積層することもできる。補強材はシートに強度と
柔軟性を附与するために、荒目の平織布が好適である。
たて糸およびよこ糸の打込み数は、それぞれ1〜10本
/インチの範囲が適当であり、さらに望ましくは3〜1
0本/インチである。打込み数が少ない場合、経年劣化
時の補修効果が低下する懸念があり、一方多い場合、シ
ートの柔軟性が阻害されたりシートラップ部の未溶着部
の増加や、接着性の低下による作業性の低下を招く。
【0011】織糸の繊度は たて糸、およびよこ糸共に
100〜1500(デニール)の範囲が適当であり、さ
らに望ましくは縦糸100〜500(デニール)、よこ
糸500〜1300(デニール)である。この範囲から
外れた場合、ラップ部の未溶着の増加による作業性の低
下や、シート表面への繊維の浮き出しによるシート耐久
性の低下や、接着不良等の問題が発生する。
【0012】また織糸を構成する繊維としては、ポリエ
ステル系、ガラスファイバー、ビニロン、ポリアミド等
が使用されるが、耐アルカリ性、対屈曲性、寸法安定性
などの点からポリエステル系の繊維が望ましい。
【0013】また、補修用シートの井桁状増貼りの間隔
(例示 図2のD1、D2)は、300〜2000mmの
範囲が適当であり、望ましくは、400〜1500mm
である。この範囲から外れた場合、作業性の低下や、補
強効果の低下等が生じる。
【0014】使用する接着剤は、シートの表面劣化状態
によって異なり、表面状態がよい場合、溶剤による溶着
にて補修シートを接着し、表面状態が悪い場合、弾性接
着剤(シリコン系、エポキシ系、ニトリルゴム系、ウレ
タン系、EVA系等)を使用して接着することが望まし
い。
【0015】上記した補修用シートの施工にあたって
は、先ず防水シートの表面を洗浄し、乾燥させた後、補
修用シートを既設防水シート上に接着剤を用いて井桁状
に接着一体化する。さらに、シール剤を使い、小口のシ
ールを行う等慣用の防水工法に準じて施工することがで
きる。
【0016】
【作用】経年劣化シートが外部的衝撃によって、破断ま
たは亀裂を生じたとき、補修用シートの井桁状増貼り部
分で、破断や亀裂の進行が防がれる。また、適当な間隔
の井桁状増貼りにより突風等によるシートのばたつきを
抑制することができる。さらにもし亀裂が発止しても一
部の補修のみで応急処理しやすい。点検も、井桁状増貼
り区画毎に詳細に実施でき、広範囲におよぶ屋上面をも
れなく点検できることから、区画内の既設シート面の状
態に応じて、適宜の補修を施すことができる。以上、述
べた事柄等により、既設防水シートの耐久性を大幅に向
上させることができる。
【0017】
【実施例】
実施例1〜6 1)工程(図1および図2参照) 屋上に施工された露出絶縁工法による一般複合タイプ塩
化ビニール樹脂系防水シート(サンロイドDN防水工
法)の経年劣化シートを下記の仕様で補強した。既設防
水シート1上をブラシ、電動ウォッシャーを用いて水洗
した後、ウエス、水切り等を用いて、シート上の水を拭
き取り、表面を乾燥させた。次に、井桁状増貼りの準備
として、よこ方向補強用シート4のための墨だしを既設
シートのシートラップ部2に対して、ほぼ直交するよう
に行った。したがって、たて方向については、既設シー
トのラップ部2を利用したので、墨だしの手間を要しな
かった。さらに、接着剤の塗布範囲は、予め、マスキン
グテープで限定した。増貼りした補強シートの小口のシ
ートにはDNシーリング材(塩化ビニル樹脂系溶液)を
使用した。なお、主要な使用材料の明細、仕様について
は下記に示す。
【0018】2)主要な使用材料 帯状補強用シート たて方向およびよこ方向ともに
同一のDNシート(一般複合タイプ塩化ビニル樹脂系防
水シート)を使用した。ただし補強材(平織布)の構
成、積層位置、シートの総厚みが異なるもの2点(略号
S−1、S−2)を供試した。S−1、S−2の各明細
は下記の通り。 S−1 イ)補強材の構成 i)織糸の繊度 たて糸 245デニール よこ糸1010デニール ii)織糸の打込み数 たて糸、よこ糸ともに8本/インチ ロ)補強材の積層位置 シートの最下層部 ニ)シートの寸法 幅(w1=w2)100mm 総厚み 1.0mm S−2 イ)補強材の構成 i)織糸の繊度 たて糸 500デニール よこ糸500デニール ii)織糸の打込み数 たて糸、よこ糸ともに3.75本/インチ ロ)補強材の積層位置 シートの中間層 ニ)シートの寸法 幅(w1=w2)100mm 総厚み 1.3mm
【0019】接着剤 下記市販品3点を使用した。 イ)DN溶着剤(溶剤系)筒中プラスチック工業(株)
製(略号A−1) ロ)G108(ニトリル系)コニシ(株)製(略号A−
2) ハ)540S(ニトリル系)セメンダイン(株)製(略
号A−3)
【0020】3)井桁状増貼りシートの間隔 900m
m(D1=D2) 増貼り仕様略号は♯とする。
【0021】比較例1〜6 井桁状増貼りに代替して、既設防水シートラップ部2上
に縦貼りだけをしたこと(増貼り仕様略号IIとする)
以外は、すべて、実施例1〜6と、それぞれ同様にし
て、補強した。
【0022】評価結果 実施例1〜6、比較例1〜6の増貼り補強仕様および評
価結果をまとめて、表1に示した。
【0023】
【表1】
【0024】実施例7 (図2参照)厚み1.5mm、1000×1000mm
正方形のDNシートを環境試験室内に敷設し、高温高湿
下( 50℃、85%R.H.)で4時間、UVランプ
照射(80℃ )で4時間の繰り返しで2000時間行
い、経年劣化相当品を作製した。次いで、幅100mm
(w1=w2)の帯状補強シートを600mm間隔(D1
=D2)で、他の条件は、実施例1と同様にしてかつ、
劣化シートの中央部と増貼り区画の中央部をほぼ一致さ
せて、井桁状に増貼りし、経年劣化相当品の補強シート
を作製した。
【0025】比較例7 補強用シートの増貼りを行わなかった以外、すべて実施
例7と同様にして供試シートを作製した。
【0026】評価方法 実施例7および比較例7で作製したシートを環境試験室
内に並置し、室内雰囲気は−40℃に冷却後各シートの
中央部に対して、60cmの高さから3kgの鉄球を落
下させ、亀裂状態を比較した。
【0027】評価結果 井桁状補強シートの場合 井桁状補強効果により、
直径約30cm程度の亀裂のみで、落下部以外は亀裂を
生じず、防水シート片を亀裂部に上貼りすることで、亀
裂を容易に補修することができた。 補強しないシートの場合 直径約80cmの大亀裂
を生じ、全面補修が必要であった。
【0028】
【発明の効果】叙上のごとく、本発明の既設防水シート
補強ないし補修方法は、強風等によるシートのばたつ
き、シート剥離、亀裂進行を効果的に抑制することがで
き、さらに、帯状補強用シートの形成する区画毎に、綿
密に点検作業ができるので、各区画内の状態に対応した
補修処置を施すことができ無駄がない。このようにし
て、従来の方法に比べて格段に省資源、省力化となり、
既設防水シートの寿命を延長することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法による既設防水シートの補強態様を
示す斜視図である。
【図2】井桁状増貼り部分Kの拡大平面図である。
【符号の説明】 1 既設防水シート(または経年劣化防水シート) 2 既設防水シートのシートラップ部(シート接合部) 3 たて方向帯状補強用シート 4 よこ方向帯状補強用シート P パラペット K 井桁状増貼り部分 w1 よこ方向帯状補強用シート幅 w2 たて方向帯状補強用シート幅 D1 よこ方向帯状補強用シートの間隔 D2 たて方向帯状補強用シートの間隔

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既設防水シートの露出面に、帯状補強用
    シートを、井桁状に増貼りすることを特徴とする防水シ
    ートの補強方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の防水シートの補強方法
    により形成された井桁状区画毎に、適宜、点検および補
    修することを特徴とする防水シートの補修方法。
  3. 【請求項3】 帯状補強用シートの一部または全部を、
    既設防水シートのシートラップ部に、増貼りすることを
    特徴とする請求項1および2に記載の防水シートの補強
    方法。
JP33589095A 1995-11-29 1995-11-29 防水シートの補強、補修方法 Pending JPH09151575A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006318945A (ja) * 2005-05-10 2006-11-24 Fuji Electric Holdings Co Ltd 太陽電池モジュールの補修方法
KR101311204B1 (ko) * 2013-01-09 2013-09-25 주식회사 젠트로 방수 시트와 그 제조방법
KR102153438B1 (ko) * 2019-10-24 2020-09-08 (주) 소유산업개발 옥상슬라브의 방수층 보수보강방법 및 방수구조

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