JPH0915144A - 吸光光度計およびこの吸光光度計の温度補償方法 - Google Patents

吸光光度計およびこの吸光光度計の温度補償方法

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JPH0915144A
JPH0915144A JP16727895A JP16727895A JPH0915144A JP H0915144 A JPH0915144 A JP H0915144A JP 16727895 A JP16727895 A JP 16727895A JP 16727895 A JP16727895 A JP 16727895A JP H0915144 A JPH0915144 A JP H0915144A
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measurement
temperature
measuring
optical path
liquid
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JP16727895A
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English (en)
Inventor
Akifumi Sekine
旺史 関根
Seiichi Hosoda
誠一 細田
Koji Yamada
浩司 山田
Fumio Toyama
文生 外山
Kohei Inoue
公平 井上
Takashi Aoki
青木  隆
Kenji Harada
健治 原田
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Fuji Electric Co Ltd
Toa Electronics Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
Toa Electronics Ltd
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/01Arrangements or apparatus for facilitating the optical investigation
    • G01N21/15Preventing contamination of the components of the optical system or obstruction of the light path
    • G01N2021/152Scraping; Brushing; Moving band

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  • Optical Measuring Cells (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】測定セルの洗浄が確実に、容易に実施できる吸
光光度計および参照用光路と測定用光路とに共通でない
部分で生じる温度変化に影響されない吸光光度計の温度
補償方法を提供する。 【構成】円筒形光学ガラス11とこのガラス11の両端面に
取り付けられる蓋12,13 とからなり検水が導入・導出す
る測定セル1と、蓋12,13 の中間に位置し直径方向に測
定用光路10を有し,この測定用光路10の一方に光源Lと
他方に光検出素子PDとを設け、光源Lが出射する光の一
部を参照用光路として光検出素子PDに導く第1・第2光
ファイバと、測定用フィルタFm1,Fm2 を備え回転して測
定用フィルタFm1,Fm2 を第1または第2間隙の測定用光
路10および参照用光路に配置するフィルタホイール2
と、測定セル1内に配置され、円筒形ガラス11の円周方
向に接触するワイパーゴム輪52を備えるワイパー装置
と、を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、浄水処理プロセス、水
道水の給水端末などに設置される流通形の吸光光度計の
構造、および、この吸光度信号の液温または気温による
温度補償方法に関する。
【0002】
【従来の技術】浄水処理プロセス、水道水の給水端末な
どの水質測定用機器の一つに濁度計・色度計がある。水
の濁りは水中の懸濁物質による光の散乱によって生ずる
現象であり、散乱現象は光の波長と粒子の大きさおよび
粒子を構成する物質の屈折率や吸収などに依存してい
る。このため、濁度計による計測値はカオリンによる濁
度標準液の濃度(水1リットル中のカオリン重量mg/l)
に換算した値で測定される。また、色度は、最初に英国
でピート質の土壌から河川への流入汚染の測定が行わ
れ、黄色ないし黄褐色の計測が波長 390nmで行われたこ
とに因んで、波長 390nmで測定し、この波長で吸光があ
れば色度があると見做している。
【0003】図2に本発明者の一部によって開示され
た:特開平7-77492 「 吸光光度計およびこの吸光光度計
の自己診断方法」を図示し、濁度計や色度計を一体化し
た吸光光度計の一構成例を示し、その動作原理を説明す
る。図2において、1は測定セルであり、例えば、金属
製の円筒体の両端面に光学ガラスを設けて測定セルを構
成し、その内部に検査対象である検水1Aが導入・導出さ
れる。この測定セル1の一端部側にランプハウスLHに収
納された光源Lがあり、測定セル1の他端部側に光検出
素子PDがあり、光源Lと測定セル1との間の第1の間隙
にフィルタホイール2が挿入される。このフィルタホイ
ール2は円板状の遮光板で構成され、モータMTによって
回転駆動される。図3はフィルタホイール2の平面図を
示す。フィルタホイール2の回転中心から一定半径上の
位置を4等分し、この4ヶ所に孔を設け、この孔に順
次、波長 660nmの測定用フィルタFm1 、波長 660nmの校
正用フィルタFc1 、波長 390nmの測定用フィルタFm2 お
よび波長 390nmの校正用フィルタFc2 を配設する。フィ
ルタホイール2は、光学フィルタFm1 と光学フィルタFc
1 との中間角度45°の端部位置に位置マークとしての切
欠部21を有し、この切欠部21が後述の図2の位置センサ
3によって検出され、フィルタホイール2の回転位置情
報として演算部CAL に与えられる。
【0004】図3の点線で図示され、その中心が光学フ
ィルタの中心と同一半径上にある角形枠M、Rは、光源
Lからの光の進行光路の位置関係を示し、角形枠Mは測
定用光路位置を、角形枠Rは参照用光路位置を示す。角
形枠Mの測定光信号の光路は、光源Lから角形枠Mに示
される位置に入射し、この角形枠Mの位置に測定用フィ
ルタFm1(濁度) が来れば波長 660nmの測定光成分が透過
して測定セル1に入射し、この角形枠Mの位置に校正用
フィルタFc1 が来れば、波長 660nmのスパン校正用光成
分が測定光成分よりもスパン相当分減光して透過し、測
定セル1に入射する。また、この角形枠Mの位置に測定
用フィルタFm2(色度) が来れば波長 390nmの測定光成分
が透過して測定セル1に入射し、この角形枠Mの位置に
校正用フィルタFc2 が来れば波長 390nmのスパン校正用
光成分が測定光成分よりもスパン相当分減光して透過
し、測定セル1に入射する。
【0005】また、光学フィルタFm1 と光学フィルタFc
2 との中間角度45°の位置にある角形枠Rは、参照光信
号の光路としての第2の間隙位置に対応し、この角形枠
Rの中心位置に図2の光ファイバ端面41B,42A がフィル
タホイール2を挟んで対向配置されている。図2におい
て、参照光信号を得るには、光源Lから光の一部を光フ
ァイバ端面41A で取り出し、光ファイバ41を経由して、
対向配置されておる光ファイバ端面41B,42A で結合し、
光ファイバ42を経由して、光ファイバ端面42Bから光検
出素子PDに結合する。この参照光信号は、角形枠Rの位
置に各光学フィルタ(Fm1,Fc1、Fm2,Fc2)を移動させて、
660nm,390nm の波長選択を行う。
【0006】フィルタホイール2が時計方向に回転し、
光学フィルタ(Fm1,Fc1,Fm2,Fc2) が角形枠Mの位置に来
て、波長 660nmまたは 390nmの測定用光成分あるいはス
パン校正用光成分が透過し、測定セル1に入射した光
は、前述の同一光検出素子PDにて検出される。また、光
学フィルタ(Fm1,Fc1,Fm2,Fc2) が回転角45°の位相差で
もって、角形枠R位置に来て、波長 660nmまたは 390nm
の参照光成分あるいはスパン校正用参照光成分が透過し
て、同一光検出素子PDにて検出される。この光検出素子
PDにて検出された測定信号は、演算装置9に内蔵される
増幅器PAで増幅され、A/D 変換器でディジタル値に変換
され、中央処理装置(CPU) を備える演算部CAL で演算処
理されて、その演算結果がD/A 変換器でアナログ値に変
換処理される。フィルタホイール2に設けられた位置マ
ークとしての切欠部21が位置センサ3の位置に来ると、
位置センサ3の光学的手段あるいは電磁結合手段などに
より、これを検出し、フィルタホイール2の回転位置を
知ることができる。
【0007】かかる構成で、この位置センサ3からの位
置タイミング情報をインタフェース回路I/O を介して演
算部CAL に取り込むことにより、演算部CAL は光検出素
子PDにて検出される時系列信号が、角形枠M位置で光学
フィルタ(Fm1,Fc1,Fm2,Fc2)を経由し、測定セル1を透
過してきた測定信号かまたはスパン校正用測定信号であ
るか、あるいは、角形枠R位置で光学フィルタ(Fm1,Fc
1,Fm2,Fc2) を経由し、参照光用光ファイバ41,42 で導
かれた参照光によるものか、を判断することができる。
即ち、このタイミングを基に、所定の演算処理を行い、
濁度(660nm) および色度(390nm) の測定演算結果がD/A
変換器に出力され、D/A 変換器を介して濁度および色度
が計測される。
【0008】図4は、光学フィルタが図3に図示されて
いるように配列されているとき、光検出素子PDにて検出
されるパルス信号を時系列的に示したものであり、角形
枠M位置で測定される測定信号およびスパン校正用測定
信号を実線で示し、角形枠R位置で測定される参照光信
号を点線で示している。なお、濁度(660nm) 或いは色度
(390nm) の測定光信号および校正用光信号を隣合って検
出したいときは、フィルタホイールの回転中心を挟んで
対向位置に同一波長の測定用光学フィルタと校正用光学
フィルタを配置すればよい。
【0009】特開平7-77492 「 吸光光度計およびこの吸
光光度計の自己診断方法」に開示された吸光光度計は、
同一フィルタホイール2上に校正用フィルタFc1,Fc2 を
設けることにより、測定セル1中に検水がある状態で
も、常時、測定スパンの校正ができ、この測定スパンが
許容範囲内にあるときは、測定値のゲイン自動補正がで
き、許容範囲を越えれば、各種の演算処理より、吸光光
度計の自己診断を行うことができる。また、正確なスパ
ン校正を行うときは、測定セル1の検水をスパン校正用
標準液に置換して測定を行い、測定結果のデータを記憶
し、以降の演算定数として利用することができる。
【0010】次に、特開平7-77492 に開示された吸光光
度計の濁度および色度の測定原理を説明する。光学フィ
ルタFm1,Fm2 を介して測定セル1を透過して光変換素子
PDにて検出される測定光信号をIM1、IM2とすると、測
定光信号は『ランベルト・ベールの法則』により (1),
(2)式で示され、また、測定セル1を透過しない参照光
信号が角形枠Rの位置に順次くる各光学フィルタ(Fm1,F
c1、Fm2,Fc2)を透過し、光検出素子PDにて測定される検
出出力は、光学フィルタFm1,Fc1,Fm2 およびFc2に対応
して各々以下の (3)〜(6) 式となる。
【0011】
【数1】
【0012】
【数2】
【0013】
【数3】
【0014】
【数4】
【0015】
【数5】
【0016】
【数6】
【0017】ここで、 Gm ;光学的、幾何学的配置・条件によって定まる定数
(測定光側) GR ;光学的、幾何学的配置・条件によって定まる定数
(参照光側) βm1;光学フィルタFm1 の波長λ1=660nm における透過
率 βm2;光学フィルタFm2 の波長λ2=390nm における透過
率 Iλ1 ;光源Lの波長λ1=660nm における放射強度 Iλ2 ;光源Lの波長λ2=390nm における放射強度 Iλ ;光源Lの全波長域の波長別放射強度 P1 ;光検出素子PDの波長λ1=660nm における光電変換
定数 P2 ;光検出素子PDの波長λ2=390nm における光電変換
定数 Pλ;光検出素子PDの全波長域の波長別光電変換定数 k1 ;測定セル1の汚れによる波長λ1=660nm における
透過率(0≦k1≦1) k2 ;測定セル1の汚れによる波長λ2=390nm における
透過率(0≦k1≦1) α1 ;波長λ1=660nm における濁度標準液(カオリン
液)の吸光係数 α2 ;波長λ2=390nm における色度標準液の吸光係数 C1 ;真の濁度(mg/l) C2 ;真の色度(DEG) L;測定セル1のセル長(光路長) なお、ここで、(1) 〜(6) 式はフィルタホイール2が遮
光しているときの光検出素子PDのベース分信号を0とし
て扱っている。
【0018】(3) 〜(6) 式で示されるこれらの参照光信
号を基に、吸光度B(従来技術で一般的に用いられる吸
光度Aの定義は光源の全波長域の参照光信号を基準とし
ている。両吸光度A,Bは光源のスペクトル分布に変動
がないとすれば、一定の係数の違いのみであり、スパン
校正時点で測定値が一致するように係数を合わせればよ
い。)を、(7) 式の如く、測定光信号と参照光信号との
比の対数で表わすものとする。
【0019】
【数7】
【0020】1) 濁度測定の関係式 濁度の測定は、(1) 式を用いて、波長λ1=660nm の光束
で、濁度ゼロのゼロ液(C1=0)における測定光信号IM10
および、濁度校正スパン液 (C1=C1S) における測定光信
号IM1S を予め測定することにより、測定対象の検水の
測定光信号IM1を測定し、参照光信号IR1との比の対数
から、濁度 (C1=C1M) を測定することができる。
【0021】1.1)濁度ゼロのゼロ液(C1=0,光学フィルタ
Fm1)による測定光信号IM10 濁度ゼロのゼロ液(C1=0)における吸光度B10は、(1) 式
にC1=0を代入することにより、(8) 式で表される。
【0022】
【数8】
【0023】1.2)濁度校正スパン液 (C1=C1S, 光学フィ
ルタFm1)による測定光信号IM1S 濁度校正スパン液 (C1=C1S) における吸光度B1Sは、
(1) 式にC1=C1Sを代入することにより、(9) 式で表され
る。
【0024】
【数9】
【0025】ここで、係数0.434 は Log10e=0.434 によ
るものであり、 (9)式を簡明化するために導入したもの
である。 (9)式より、濁度標準液(カオリン液)のスパ
ン校正濃度値(C1S) による測定セル1の測定長Lにわた
る吸光係数α10Lが(10)式で表される。
【0026】
【数10】
【0027】1.3)検水の濁度 (C1=C1M, 光学フィルタFm
1)による測定光信号IM1 濁度測定対象の検水(濁度C1=C1M) の吸光度B1Mは、
(1) 式にC1=C1Mを代入することにより、(11)式で表され
る。
【0028】
【数11】
【0029】従って、濁度演算出力T1M(=C1M) は(1
0), (11)式より、(12)式で表される。
【0030】
【数12】
【0031】(12)式より、スパン校正液濃度値C1Sと、
ゼロ液校正時の吸光度B10と、スパン液校正時の吸光度
1Sとの測定演算データを中央処理装置(CPU) を備える
演算部CAL に記憶しておくことにより、濁度T1Mが演算
できる。 1.4)検水 (C1=C1M) 有りの状態におけるスパン校正用フ
ィルタ(Fc1) による測定 検水 (C1=C1M) 有りの状態でスパン校正用フィルタ(Fc
1) を透過した測定光信号IC1は、(1) 式で測定用フィ
ルタFm1 の透過率βm1を校正用フィルタFc1 の透過率β
C1に置換え、さらに、(1) 式にC1=C1Mを代入することに
より、(13)式で表される。
【0032】
【数13】
【0033】ここで、(13)式から(11)式を減算すると、
【0034】
【数14】
【0035】ここで、β1 は測定用フィルタFm1 の透過
率βm1と校正用フィルタFc1 の透過率βC1の比の対数で
あり、これは校正用フィルタによる吸光度と測定用フィ
ルタによる吸光度との差(測定セル1内の標準液による
吸光量相当分)を意味する。次に、光が測定用フィルタ
Fm1 と検水とを透過した時の吸光度A1Mと、校正用フィ
ルタFc1 と検水とを透過した時の吸光度A1Cとの差を濁
度相当値T1 として演算すると(15)式となる。
【0036】
【数15】
【0037】ここで、濁度相当値T1 の初期値をT10
すると、T10/T1 は濁度相当値T1の、光検出素子を
含めた電子回路のゲイン変動、光学フィルタ特性の経時
的変動、測定セルの汚れなどの何らかの原因により、初
期値の濁度相当値からのズレを表すものと見做してよ
い。従って、真の濁度TB を求めるには、(12)式で得ら
れた濁度演算出力T1Mにこの補正を加えた方がよい。即
ち、(16)式となる。
【0038】
【数16】
【0039】上記の(13)〜(16)式では、β1=log(βm1
βc1) を一定として取り扱ってきたが、測定用フィルタ
および校正用フィルタのフィルタ特性は、長期的(例え
ば、半年)では変動していると見做した方がよい。濁度
測定の測定用フィルタと校正用フィルタの透過率の比の
対数β1 を時間関数として、(3),(4) 式から得られる参
照用光路における測定値を用いて表すと、(17)式が得ら
れる。
【0040】
【数17】
【0041】2) 色度測定の関係式 色度の測定も濁度測定の関係式と同様に求めることがで
きる。色度測定は(2)式を用いて、波長λ2=390nm の光
束で、色度ゼロのゼロ液(C2=0)における測定光信号I
M20 および、色度校正スパン液 (C2=C2S) における測定
光信号IM2S を予め測定することにより、測定対象の検
水の色度 (C2=C2M) を測定することができる。
【0042】2.1)色度ゼロのゼロ液(C2=0)における測定
光信号IM20 色度ゼロのゼロ液(C2=0)における吸光度B20は、(2) 式
にC2=0を代入することにより、(18)式で表される。
【0043】
【数18】
【0044】2.2)色度校正スパン液 (C2=C2S) における
測定光信号IM2S 色度校正スパン液 (C2=C2S) における吸光度B2Sは、
(2) 式にC2=C2Sを代入することにより、(19)式で表され
る。
【0045】
【数19】
【0046】(19)式より、色度標準液による測定セル1
の測定長Lにわたる吸光係数α20Lが(20)式で表され
る。
【0047】
【数20】
【0048】2.3)色度測定対象の検水の色度 (C2=C2M)
の測定(測定光信号IM2) 色度測定対象の検水(色度C2=C2M) の吸光度B2Mは、
(2) 式にC2=C2Mを代入することにより、(21)式で表され
る。
【0049】
【数21】
【0050】従って、色度演算出力T2M(=C2M) は(2
0),(21) 式より、(22)式で表される。
【0051】
【数22】
【0052】しかし、色度の測定波長λ2=390nm では、
濁度成分に基づく光の吸収もあり、この濁度成分を補正
する必要がある。このため、(22)式の色度演算出力T2M
を補正して、(23)式によって補正された色度演算出力T
2M' を得る。ここで、k21は濁度成分の補正係数であ
る。
【0053】
【数23】
【0054】(23)式より、スパン校正液濃度値C2Sと、
ゼロ液校正時の吸光度B20と、スパン液校正時の吸光度
2Sとの測定演算データを中央処理装置(CPU) を備える
演算部CAL に記憶し、濁度出力T1Mで補正演算を行っ
て、色度T2M' を演算する。 2.4)検水 (C2=C2M) 有りの状態におけるスパン校正用フ
ィルタ(Fc2) による測定 検水 (C2=C2M) 有りの状態でスパン校正用フィルタ(Fc
2) を透過した測定光信号IC2は、(2) 式で測定用フィ
ルタFm2 の透過率βm2を校正用フィルタFc2 の透過率β
C2に置換え、さらに、(2) 式にC2=C2Mを代入することに
より、(24)式で表される。
【0055】
【数24】
【0056】ここで、(24)式から(21)式を減算すると、
【0057】
【数25】
【0058】ここで、β2 は測定用フィルタFm2 の透過
率βm2と校正用フィルタFc2 の透過率βC2の比の対数で
あり、これは校正用フィルタによる吸光度と測定用フィ
ルタによる吸光度の差(測定セル1内の標準液による吸
光量相当分)を意味する。この吸光度差の色度相当値T
2 を演算すると(26)式となる。
【0059】
【数26】
【0060】ここで、色度相当値T2 の初期値をT20
すると、(23)式のゲイン変動補正を行った色度演算出力
Col は(27)式となる。
【0061】
【数27】
【0062】(17)式におけると同様に、上記の(24)〜(2
6)式では、β2=log(βm2/βc2) を一定として取り扱っ
てきたが、光学フィルタ(測定用およびスパン校正用)
の特性が色度測定の波長390nm においても長期的に変動
していると見做すと、色度測定の測定用フィルタと校正
用フィルタの透過率の比の対数β2 を、時間関数として
(5),(6) 式から得られる参照用光路における測定値を用
いて表すと、(28)式が得られる。
【0063】
【数28】
【0064】
【発明が解決しようとする課題】従来技術の吸光光度計
は、一つの光源Lと、一つの光検出素子PDとで構成さ
れ、かつ、同一光学フィルタを通過した参照光信号と測
定光信号との比より、吸光度Bを演算している。このた
め、個々の信号が、光源Lのスペクトル特性や、光検出
素子PDの感度特性に変動が生じても、吸光度Bはかなり
安定である。
【0065】しかしながら、参照用光路と測定用光路と
に共通でない部分に基づく因子、例えば、測定セルの温
度による熱変形、参照用光路の光ファイバの透過率の温
度変化など、により、吸光度Bに誤差を生じると言う課
題を有する。また、この種の吸光光度計が、水道水の給
水端末水質モニタとして使用される場合、顧客より 3〜
12ヵ月間位のメンテナンスフリー期間(手動校正、試薬
補充、測定セルなどの分解・清掃などの人手を必要とし
ない期間)が要求されるが、測定セルの検水による汚れ
の付着・増大などにより、この要求に必ずしも答えきれ
ないと言う課題を有する。
【0066】本発明は上記の点にかんがみてなされたも
のであり、その目的は前記した課題を解決して、(1) 測
定セルの検水による汚れの付着に対して、洗浄が確実
に、容易に実施できる構造を備える吸光光度計、およ
び、(2) 参照用光路と測定用光路とに共通でない部分で
生じる温度環境特性の変化が発生しても測定に影響を与
えない吸光光度計の温度補償方法を提供することにあ
る。
【0067】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明においては、円筒形光学ガラスと,この円筒
形光学ガラスの両端面に取り付けられる第1, 第2蓋
と,からなり検水が導入・導出される測定セルと、この
測定セルの第1, 第2蓋との中間に位置し,直径方向に
測定用光路を有し,この測定用光路の一方の側の測定セ
ル側面との間に第1間隙を置いて設けられる光源と、測
定用光路の他方の側に設けられる光検出素子と、この光
検出素子の検出出力を演算処理する演算装置と、光源が
出射する光の一部を一方の端面に結合する第1光ファイ
バと、この第1光ファイバの他方の端面と第2間隙を置
いて対向配置される一方の端面を有し, 光源が出射する
光の一部を参照用光路として光検出素子に導く第2光フ
ァイバと、回転可能に設けられ, その回転の中心から同
一半径上の所定位置に少なくとも測定用フィルタを備
え, 回転して測定用フィルタを第1または第2間隙の測
定用光路および参照用光路に配置するフィルタホイール
と、測定セル内に配置され, 円筒形光学ガラスの円周方
向に接触するワイパーゴム輪と,ワイパー支持体と,ワ
イパーゴム輪を円筒軸方向に駆動するワイパー駆動軸
と,からなるワイパー装置と、を備え、測定用光路は、
光源から測定セルを通って光検出素子までの経路を通
り, 測定時は第1間隙に位置した測定用フィルタを経由
して形成され、参照用光路は、光源から第1および第2
の光ファイバを介して光検出素子までの経路を通り, 測
定時は第2間隙に位置した測定用フィルタを経由して形
成されるものとする。
【0068】また、円筒形光学ガラスは、ホウケイ酸塩
ガラスからなるものとする。また、光検出素子は、熱絶
縁手段を介して測定セルに固定するものとする。また、
測定セル内に液温を検出する液温センサを備え、液温に
よる吸光度信号の液温補正演算を行うものとする。ま
た、測定セル外に気温を検出する気温センサを備え、気
温による吸光度信号の気温補正演算を行うものとする。
【0069】また、ワイパー装置を駆動するときの洗浄
液は、検水またはゼロ液を用いるものとする。また、検
水が導入される測定セルと、この測定セル内を透過する
測定用光路を有し,この測定用光路の一方の側に設けら
れる光源と、測定用光路の他方の側に設けられる光検出
素子と、この光検出素子の検出出力を演算処理する演算
装置と、光源が出射する光の一部を参照用光路として光
検出素子に導く手段と、を備えてなる吸光光度計の温度
補償方法において、測定セル内に液温を検出する液温セ
ンサを備え、間欠的に測定セル内にゼロ液を導入し、ゼ
ロ液校正をしたときのゼロ液の液温を基準温度として液
温による吸光度信号の液温補正演算を行うものとする。
【0070】また、検水が導入される測定セルと、この
測定セル内を透過する測定用光路を有し,この測定用光
路の一方の側に設けられる光源と、測定用光路の他方の
側に設けられる光検出素子と、この光検出素子の検出出
力を演算処理する演算装置と、光源が出射する光の一部
を参照用光路として光検出素子に導く手段と、を備えて
なる吸光光度計の温度補償方法において、測定セル外に
気温を検出する気温センサを備え、間欠的に測定セル内
にゼロ液を導入し、ゼロ液校正をしたときの測定セル外
の気温を基準温度として気温による吸光度信号の気温補
正演算を行うものとする。
【0071】
【作用】上記構成により、本発明においては、測定セル
の内面は、円筒形光学ガラスで構成され、この円筒のほ
ぼ中間位置に直径方向に測定用光路を設ける。そして、
この円筒形光学ガラスの円周方向内面に接触するワイパ
ーゴム輪と,ワイパー支持体と,ワイパーゴム輪を円筒
軸方向に駆動するワイパー駆動軸と,からなるワイパー
装置と、を備えて構成される。検水による汚れの除去
は、測定用光路の周辺一体の洗浄を容易に、確実に実施
することであり、本発明の構成によれば、円筒形光学ガ
ラス内面に段差がないこと、ワイパーゴム輪が円形状で
あり円筒形光学ガラス内面に所定の接触圧を確保しなが
ら円筒形光学ガラスの軸方向に往復駆動することが容易
であり、洗浄液は検水またはゼロ液を用い、このワイパ
ー装置を駆動し除去した汚れは検水またはゼロ液と共に
排出することができる。
【0072】また、測定セル内に液温を検出する液温セ
ンサを備え、液温による吸光度信号の液温補正演算を行
う、あるいは、測定セル外に気温を検出する気温センサ
を備え、気温による吸光度信号の気温補正演算を行うこ
とにより、参照用光路と測定用光路とに共通でない部分
で生じる温度環境特性の変化が発生したときの測定に与
える影響を低減することができる。特に、光検出素子を
測定セルに固定するとき、熱絶縁手段を介して固定する
ことにより、液温補正演算と気温補正演算との干渉影響
を低減することができる。
【0073】また、測定セル内に液温を検出する液温セ
ンサを備え、間欠的に測定セル内にゼロ液を導入しゼロ
液校正をしたときのゼロ液の液温を基準温度として液温
による吸光度信号の液温補正演算を行う、あるいは、測
定セル外に気温を検出する気温センサを備え、間欠的に
測定セル内にゼロ液を導入しゼロ液校正をしたときの測
定セル外の気温を基準温度として気温による吸光度信号
の気温補正演算を行うことにより、従来の液温補正演算
あるいは気温補正演算が基準温度、例えば、25°C で処
理され、年間を通じて同一基準温度を用いていたため、
これらの補正演算の温度範囲が広くなり、場合によって
は補正誤差を縮小するためのリニアライズ補正演算処理
が必要となる。これらの事柄は、例えば、1日数回、間
欠的にゼロ液校正を実施し、このときの温度を測定し、
この温度を基準温度として温度による吸光度信号の補正
演算を行うことにより、補正演算すべき温度範囲を狭く
することができ、上述のリニアライズ補正演算処理を不
要とすることができる。
【0074】
【実施例】図1は本発明の一実施例の要部構成図であ
り、図2〜図4に対応する同一部材には同じ符号が付し
てある。本発明は、本発明者の一部によって開示され
た:特開平7-77492 「 吸光光度計およびこの吸光光度計
の自己診断方法」を次の点で改良したものである。即
ち、(1) 検水による測定セルの汚れを確実に洗浄する吸
光光度計の構造、(2) 参照用光路と測定用光路との共通
でない部分で生じる特性変化を補正する吸光光度計の温
度補償方法、に関するものであり、図1に本発明の吸光
光度計の構造図を示す。吸光光度計としての演算装置は
従来技術で説明した図2のブロック線図と同じであるの
で図示省略し、同一符号を用いて説明する。即ち、(1)
測定セルの汚れ洗浄構造は図1にて説明し、(2) 参照用
光路と測定用光路との共通でない部分で生じる特性変化
の温度補償方法を後述の数式を用いて説明する。
【0075】図1において、吸光光度計は、検水1Aが導
入・導出される測定セル1と、この測定セル1の中間に
位置し,直径方向に測定セル1を光学的に貫通する測定
用光路10を有し,この測定用光路10の一方の側の測定セ
ル側面との間に第1間隙を置いて設けられる光源Lと、
測定用光路10の他方の側に設けられる光検出素子PDと、
光源Lが出射する光の一部を一方の端面41A に結合する
第1光ファイバ41と、この第1光ファイバ41の他方の端
面41B と第2間隙を置いて対向配置される一方の端面42
A を有し、光源Lが出射する光の一部を参照用光路(42)
として光検出素子PDに導く第2光ファイバ42と、回転可
能に設けられ、その回転の中心から同一半径上の所定位
置にそれぞれ設けられる測定用フィルタFm1,Fm2 と校正
用フィルタFc1,Fc2 とを有し、回転して測定用フィルタ
Fm1,Fm2 または校正用フィルタFc1,Fc2 を第1または第
2間隙の測定用光路10および参照用光路(42)に配置する
フィルタホイール2と、測定セル1内に配置され,円筒
形光学ガラス11の円周方向に接触するワイパーゴム輪52
と,ワイパー支持体51と,ワイパーゴム輪52を円筒軸方
向に駆動するワイパー駆動軸53と,ワイパー駆動モータ
WMT とからなるワイパー装置5と、図示省略された光検
出素子PDの検出出力を演算処理する演算装置9と、を備
えて構成される。
【0076】検水1Aが導入・導出される測定セル1は、
円筒形光学ガラス11と,この円筒形光学ガラス11の両端
面に取り付けられる第1蓋12と, 第2蓋13と, 円筒形光
学ガラス11の外部に配置され, 上記測定用光路10に対応
する二ヶ所の位置に開口部を有する外部構造体14と、か
ら構成される。図示例では第2蓋13に検水入口1Bと図示
省略された第1蓋12に検水出口1Cとが設けられ検水1Aの
導入・導出がこの出入口1B,1C で行われる。尚、検水入
口1Bは、外部で分岐され排水口の作用も兼用している。
また、第1蓋12にはワイパー駆動軸53の貫通孔が設けら
れ、図示例では上下方向に可動するワイパー駆動軸53が
挿入されている。また、測定セル1は、円筒形光学ガラ
ス11と第1蓋12および第2蓋13との間、さらに、第1蓋
12とワイパー駆動軸53との間の小さい四角で図示される
箇所に、例えば、Oリングを介装し水密構造とする。ま
た、第1蓋12と,第2蓋13と,外部構造体14とにより、
外部光の遮光を兼ねている。一実施例では円筒形光学ガ
ラス11に熱膨張係数の小さいホウケイ酸塩ガラスを採用
した。
【0077】かかる構成により、(1) 測定セルの汚れ洗
浄は次のように実施できる。即ち、ワイパー装置5は、
ワイパー駆動モータWMT を駆動し、ワイパー駆動軸53を
円筒形光学ガラス11の軸方向である上下方向に駆動す
る。ワイパーゴム輪52はワイパー支持体51を介して円筒
形光学ガラス11の内面に適切な接触圧で接触されている
ので、ワイパー駆動軸53と一体構成されたワイパー支持
体51を上下方向に駆動し、ワイパーゴム輪52で円筒形光
学ガラス11の内面をワイプし、検水1Aまたはゼロ液を洗
浄液として利用することにより、少なくとも、測定用光
路10の周辺を含めて確実な洗浄を行うことができる。
【0078】尚、一実施例のワイパーゴム輪52は、円筒
形光学ガラス11の内面に接触する部分にVリング状の窪
みを持たせ、不必要な摩擦力の増加を防ぎ、また、図1
の図示例では省略されているがワイパー駆動軸53の適当
な位置に上限、下限リミットスイッチが設けられ、ワイ
パー駆動モータWMT の回転方向を切り換え、ワイパー駆
動軸53の上下可動範囲を制御している。
【0079】受光部構造体7は、光検出素子PDとミラー
71と第2光ファイバ42の他方の端面42B とが固定され、
第2間隙の光学フィルタと第2光ファイバ42とを透過し
てきた光が端面42B から放出され、ミラー71で反射さ
れ、光検出素子PDで受光される。受光部構造体7の一
部、例えば、固定具72を熱絶縁物で構成することによ
り、測定セル1内の液温と測定セル1外の気温との影響
を分離することができ、相互の補正演算を容易にするこ
とができる。これらの補正を行うセンサは、例えば、液
温センサ61は、ワイパー支持体51の一部を除去し、この
部位に液温センサ61を固定する。また、気温センサ62
は、受光部構造体7の周辺に配置される。
【0080】本発明では上述の構成としたので次の利点
がある。即ち、従来技術では、測定セル1を光学ガラス
以外の物質で構成し、その光路となる一部分を光学ガラ
スとし、両者を接着材などで糊着する方法などが行われ
ていたが、検水1Aとの接液面で段差が生じ、ゴムやブラ
シなどで擦る洗浄方法では、効果的な洗浄ができないば
かりではなく、この段差部分に検水1Aに含まれる汚れ成
分の付着、成長を招き、長期的にはこの段差部分の汚れ
が測定用光路10の透過部分にまで及び、測定誤差の増大
を招くと言う欠点があったが、本発明では、測定セル1
の内面に大型の円筒形光学ガラス11を用いた円筒セルを
採用したので、測定用光路10の近傍部分に段差はなく、
上述の問題を避けることができる。
【0081】即ち、本発明では、測定円筒セル1の内面
を、同一曲率面であるワイパーゴム輪52が上下動するの
で、洗浄効果は抜群に良い。尚このときの、ワイパー洗
浄時の液は、検水自身でも、ゼロ液(測定波長に対して
吸光の無い液。例えば、純水、フィルタ濾過水など)で
も良い。特に、水道水の給水端末水質モニタの場合は、
通常の水質は良好であるので、検水自身で共洗いするこ
とが可能である。
【0082】次に、(2) 参照用光路と測定用光路との共
通でない部分、例えば、測定セル1の温度による熱変
形、参照用光路の光ファイバ42の透過率の温度変化など
により生じる特性変化の温度補償方法を説明する。参照
用光路や測定用光路を透過する測定光信号は、光が通過
する環境因子である液温や気温の影響を受ける。この測
定光信号が受ける影響は、従来技術では、光検出素子PD
が測定セル1の外部構造体14と近接して配置されている
ため、光検出素子PDの出力は液温と気温の両方の影響を
受ける。このため、液温特性と気温特性を実験的に求め
るのが非常に困難であった。このことは、受光部構造体
7の一部を熱絶縁体で構成するなどの手段により、光検
出素子PDの出力が液温の影響を受け難くすることができ
る。
【0083】次に、吸光光度計は、先に従来技術で説明
済であるが再度その動作原理の要点に簡単にふれ、(2)
参照用光路と測定用光路との共通でない部分で生じる特
性変化による温度補償方法を数式を用いて説明する。測
定用光路10は、光源Lから測定セル1を通って光検出素
子PDまでの経路を通り、測定時は第1間隙に位置した測
定用フィルタFm1(濁度測定用の波長660nm)および測定用
フィルタFm2(色度測定用の波長390nm)を経由して形成さ
れ、校正時は第1間隙に位置した校正用フィルタFc1(濁
度校正用の波長660nm)および校正用フィルタFc2(色度校
正用の波長390nm)を経由して形成される。
【0084】また、参照用光路10は、光源Lから第1お
よび第2の光ファイバ41,42 を介して光検出素子PDまで
の経路を通り、測定時は第2間隙に位置した測定用フィ
ルタFm1(濁度測定用の波長660nm)および測定用フィルタ
Fm2(色度測定用の波長390nm)を経由して形成される。か
かる構成において、光検出素子PDが検出する測定信号
は、図3に図示されるフィルタ配置(Fm1,Fm2,Fc1,Fc2)
のとき、図4に図示される時系列信号として測定光信号
(実線)と参照光信号(点線)が同一光検出素子PDで交
互に検出される。この光検出素子PDにて検出された測定
信号は、演算装置9に内蔵される前置増幅器PAで増幅さ
れ、A/D 変換器でディジタル値に変換され、中央処理装
置(CPU)を備える演算部CAL で演算処理されて、その演
算結果がD/A 変換器でアナログ値に変換処理される。ま
た、位置センサ3からのフィルタホイール2の回転位置
タイミング情報をインタフェース回路I/O を介して演算
部CAL に取り込むことにより、演算部CAL は光検出素子
PDにて検出される時系列信号が、どの光学フィルタ(Fm
1,Fm2,Fc1,Fc2) を経由し測定セル1を透過してきた測
定信号かまたはスパン校正用測定信号であるか、あるい
は、どの光学フィルタ(Fm1,Fm2,Fc1,Fc2) を経由し参照
用光路を経由してきた参照光によるものあるか、を判断
することができる。即ち、このタイミング情報を基に、
後述の演算処理を行い、濁度(660nm) および色度(390n
m) の測定・演算結果を出力し、D/A 変換器を介して濁
度および色度の計測結果を出力する。
【0085】以下、本発明による温度補正方法について
詳細を説明する。尚、以下の説明では測定用光路10側の
測定信号を中心に説明し、参照用光路側の校正用フィル
タの説明は省略し、測定用光路10と参照用光路とで共通
でない因子として液温特性および気温特性が直接濁度お
よび色度に及ぼす影響を説明する。以下、本発明におけ
る光検出素子PDで検出される測定信号の符号の意味付け
は、環境因子の影響を除去し、基準状態に換算した測定
信号(IM1,IM2,IR1,IR2) を大文字の添え符号で示し、液
温および気温の影響を受ける測定信号(Im1,Im2,Ir1,
Ir2) を小文字で表すものとする。 (1)〜(3) 、(5) 式
に対応する測定信号は、(29)〜(32)式と把握し、修正す
るのが妥当である。
【0086】
【数29】
【0087】
【数30】
【0088】
【数31】
【0089】
【数32】
【0090】ここで、 T :気温 (°C) T0 :気温基準温度(°C) t :液温 (°C) t0 :液温基準温度(°C) FTm :測定光信号の濁度気温特性係数(/°C) Ftm :測定光信号の濁度液温特性係数(/°C) FTr :参照光信号の濁度気温特性係数(/°C) Ftr :参照光信号の濁度液温特性係数(/°C) ETm :測定光信号の色度気温特性係数(/°C) Etm :測定光信号の色度液温特性係数(/°C) ETr :参照光信号の色度気温特性係数(/°C) Etr :参照光信号の色度液温特性係数(/°C) 3) 本発明における濁度測定の関係式 濁度の測定は、(29)式を用いて、波長λ1=660nm の光束
で、濁度ゼロのゼロ液(C1=0)における測定光信号Im10
および、濁度校正スパン液 (C1=C1S) における測定光信
号Im1S を予め測定することにより、測定対象の検水の
測定光信号Im1を測定し、参照光信号Ir1との比に温度
補償項H10を乗算し、この値の対数から、濁度 (C1=
C1M) を測定することができる。
【0091】次に、温度補償項H10を求める。(7) 式で
代表される濁度(波長λ1=660nm で測定)を演算する吸
光度B1 は、気温や液温に対する温度特性を有するもの
であるが、従来技術で説明した諸関連式は、当時におい
ては、気温や液温に対する温度特性が無視できる程に小
さいものと想定して得られた結果である。従って、従来
技術で説明した諸関連式は、本発明においては、基準状
態に換算されたものと解釈するのが妥当である。以下、
従来技術で得られた関連式を引用したときは、実際の測
定・演算では気温や液温に対する環境因子の補償を行
い、従来技術で得られた技術成果はそのまま踏襲できる
ことを示す。
【0092】温度補償項H10で補償された吸光度B5
(29)式の測定光信号Im1および(31)式の参照光信号Ir1
を基準状態に換算し測定光信号IM1および参照光信号I
R1で表すことにより、(33)式となる。
【0093】
【数33】
【0094】ここで、温度補償項H10を(34)式とするこ
とにより、(33)式の吸光度B5 は環境因子の影響を除去
し基準状態に換算した(35)式の吸光度を得ることができ
る。
【0095】
【数34】
【0096】
【数35】
【0097】尚、ここで、各気温補正値、液温補正値は
1より十分に小さいので、即ち、測定光信号の濁度気温
補正値 FTm(T-T0)≪1,濁度液温補正値 Ftm(T-T0)≪
1,参照光信号の濁度気温補正値 FTr(T-T0)≪1,濁度
液温補正値 Ftr(T-T0)≪1の関係があるので、(34)式の
温度補償項H10は、(36)式に近似できる。
【0098】
【数36】
【0099】ここで、 FA= FTr− FTm:濁度気温特性係数 FB= Ftr− Ftm:濁度液温特性係数 即ち、濁度を演算するための吸光度B5 は、測定される
測定光信号Im1および参照光信号Ir1に(34)式あるいは
(36)式で示される濁度温度補償項H10を乗算し、(35)式
により基準状態の吸光度を求めることにより、液温特性
や気温特性を補償した吸光度を求めることができる。
【0100】3.1)濁度ゼロのゼロ液(C1=0,光学フィルタ
Fm1)による測定光信号Im10 濁度ゼロのゼロ液(C1=0)における吸光度B50は、測定さ
れた信号を濁度温度補償項H10で基準状態の吸光度に変
換し(1) 式にC1=0を代入することにより、(37)式で表さ
れる。
【0101】
【数37】
【0102】即ち、(8) 式で求めた吸光度B10と同一に
なり、数式上でも、液温補正や気温補正ができたことに
なる。 3.2)濁度校正スパン液 (C1=C1S, 光学フィルタFm1)によ
る測定光信号Im1S 濁度校正スパン液 (C1=C1S) における吸光度B5Sは、測
定された信号を濁度温度補償項H10で基準状態の吸光度
に変換し、(1) 式にC1=C1Sを代入することにより、(38)
式で表される。
【0103】
【数38】
【0104】(38)式より、濁度標準液(カオリン液)の
スパン校正濃度値(C1S) による測定セル1の測定長Lに
わたる吸光係数α10Lが従来技術で説明した(10)式より
求めることができる。 3.3)検水の濁度 (C1=C1M, 光学フィルタFm1)による測定
光信号Im1 濁度測定対象の検水(濁度C1=C1M) の吸光度B5Mは、測
定された信号を濁度温度補償項H10で基準状態の吸光度
に変換し、(1) 式にC1=C1Mを代入することにより、(39)
式で表される。
【0105】
【数39】
【0106】従って、濁度演算出力T1M(=C1M) は(1
0), (38)式より、既説明の(12)式で表すことができる。
(12)式より、スパン校正液濃度値C1Sと、ゼロ液校正時
の吸光度B10と、スパン液校正時の吸光度B1Sとの測定
演算データを中央処理装置(CPU)を備える演算部CAL に
記憶しておくことにより、濁度T1Mが演算できる。 3.4)検水 (C1=C1M) 有りの状態におけるスパン校正用フ
ィルタ(Fc1) による測定 検水 (C1=C1M) 有りの状態でスパン校正用フィルタ(Fc
1) を透過した測定光信号ImC1 は、測定された信号を
濁度温度補償項H10で基準状態の吸光度に変換し、(1)
式で測定用フィルタFm1 の透過率βm1を校正用フィルタ
Fc1 の透過率βC1に置換え、さらに(1) 式にC1=C1Mを代
入することにより、(40)式で表される。
【0107】
【数40】
【0108】ここで、(40)式から(39)式を減算して、(1
4)式を得る。ここで、β1 は測定用フィルタFm1 の透過
率βm1と校正用フィルタFc1 の透過率βC1の比の対数で
あり、これは校正用フィルタによる吸光度と測定用フィ
ルタによる吸光度との差(測定セル1内の標準液による
吸光量相当分)を意味する。本発明の温度補償方法によ
れば、測定される測定光信号Im1および参照光信号Ir1
に濁度温度補償項H10を乗算し、基準状態の吸光度B1
を求めることができるので、従来技術で説明した(15)式
〜(17)式で得られる濁度相当値T1 、真の濁度TB 、濁
度測定用フィルタと校正用フィルタの透過率の比の対数
β1 を演算することができ、これらの経時特性を把握す
ることにより、先に従来技術で説明した吸光光度計の自
己診断機能をそのまま継承することができる。
【0109】4) 本発明における色度測定の関係式 色度の測定も濁度測定の関係式と同様に求めることがで
きる。色度測定は(30)式を用いて、波長λ2=390nm の光
束で、色度ゼロのゼロ液(C2=0)における測定光信号I
m20 および、色度校正スパン液 (C2=C2S) における測定
光信号Im2S を予め測定することにより、測定対象の検
水の測定光信号Im2を測定し、参照光信号Ir2との比に
温度補償演算式H20を乗算し、この値の対数から、色度
(C2=C2M)を測定することができる。
【0110】温度補償演算式H20を求める。温度補償項
20で補償された吸光度B6 は(30)式の測定光信号Im2
および(32)式の参照光信号Ir2を基準状態に換算し測定
光信号IM2および参照光信号IR2で表すことにより、(4
1)式となる。
【0111】
【数41】
【0112】ここで、温度補償項H20を(42)式とするこ
とにより、(41)式の吸光度B6 は環境因子の影響を除去
し基準状態に換算した(43)式の吸光度を得ることができ
る。
【0113】
【数42】
【0114】
【数43】
【0115】ここで、各気温補正値、液温補正値は1よ
り十分に小さいので、即ち、測定光信号の色度気温補正
値 ETm(T-T0)≪1,色度液温補正値 Etm(T-T0)≪1,参
照光信号の色度気温補正値 ETr(T-T0)≪1,色度液温補
正値 Etr(T-T0)≪1の関係があるので、(42)式の温度補
償項H20は、(44)式に近似できる。
【0116】
【数44】
【0117】ここで、 EA= ETr− ETm:色度気温特性係数(/℃) EB= Etr− Etm:色度液温特性係数(/℃) 即ち、色度を演算するための吸光度B6 は、測定される
測定光信号Im2および参照光信号Ir2に(42)式あるいは
(44)式で示される色度温度補償項H20を乗算し、(43)式
により基準状態の吸光度を求めることにより、液温特性
や気温特性を補償した吸光度を求めることができる。
【0118】4.1)色度ゼロのゼロ液(C2=0)における測定
光信号Im20 色度ゼロのゼロ液(C2=0)における吸光度B60は、測定さ
れた信号を色度温度補償項H20で基準状態の吸光度に変
換し (2)式にC2=0を代入することにより、(45)式で表さ
れる。
【0119】
【数45】
【0120】即ち、(18)式で求めた吸光度B20と同一に
なり、数式上でも、液温補正や気温補正ができたことに
なる。 4.2)色度校正スパン液 (C2=C2S) における測定光信号I
m2S 色度校正スパン液 (C2=C2S) における吸光度B6Sは、測
定された信号を色度温度補償項H20で基準状態の吸光度
に変換し、(2) 式にC2=C2Sを代入することにより、(46)
式で表され、(19)式で求めた吸光度B2Sと同一になる。
【0121】
【数46】
【0122】(46)式より、色度標準液による測定セル1
の測定長Lにわたる吸光係数α20Lが従来技術で説明し
た(20)式より求めることができる。 4.3)色度測定対象の検水の色度 (C2=C2M) の測定(測定
光信号Im2) 色度測定対象の検水(色度C2=C2M) の吸光度B6Mは、測
定された信号を色度温度補償項H20で基準状態の吸光度
に変換し、(2) 式にC2=C2Mを代入することにより、(47)
式で表され、(21)式で求めた吸光度B2Mと同一になる。
【0123】
【数47】
【0124】従って、色度演算出力T2M(=C2M) は(2
0),(21) 式より、既説明の(22)式で表すことができる。
従来技術で説明した様に、色度の測定波長λ2=390nm で
は、濁度成分に基づく光の吸収もあり、この濁度成分を
補正する必要がある。(22)式の色度演算出力T2Mは、(2
3)式に補正される。スパン校正液濃度値C2Sと、ゼロ液
校正時の吸光度B20と、スパン液校正時の吸光度B2S
の測定演算データを中央処理装置(CPU) を備える演算部
CAL に記憶し、濁度出力T1Mで補正演算を行って、色度
2M' を演算する。
【0125】4.4)検水 (C2=C2M) 有りの状態におけるス
パン校正用フィルタ(Fc2) による測定 検水 (C2=C2M) 有りの状態でスパン校正用フィルタ(Fc
2) を透過した測定光信号ImC2 は、(2) 式で測定用フ
ィルタFm2 の透過率βm2を校正用フィルタFc2 の透過率
βC2に置換え、さらに、(2) 式にC2=C2Mを代入すること
により、(48)式で表される。
【0126】
【数48】
【0127】ここで、(48)式から(47)式を減算して、(2
5)式を得る。ここで、β2 は測定用フィルタFm2 の透過
率βm2と校正用フィルタFc2 の透過率βC2の比の対数で
あり、これは校正用フィルタによる吸光度と測定用フィ
ルタによる吸光度の差(測定セル1内の標準液による吸
光量相当分)を意味する。本発明の温度補償方法によれ
ば、測定される測定光信号Im2および参照光信号Ir2
色度温度補償項H20を乗算し、基準状態の吸光度B6
求めることができるので、従来技術で説明した(26)式〜
(28)式で得られる色度相当値T2 、色度演算出力Col 、
色度測定用フィルタと校正用フィルタの透過率の比の対
数β2 を演算することができ、これらの経時特性を把握
することにより、先に従来技術で説明した吸光光度計の
自己診断機能をそのまま継承することができる。
【0128】吸光光度計において、参照光信号Ir1, I
r2, 測定光信号Im10,m20 の気温特性、液温特性を個
別に・独立に実験値として求めようとしても、実際上は
非常に求め難いことを付言しておく。そこで、本発明で
は、本吸光光度計と液恒温槽を通常の恒温槽に入れ、気
温を一定に保ちながら、液恒温槽にて各液温を設定し、
ゼロ液を循環させて、液温特性のトータル値(FA値) を
求め、次に、通常の恒温槽の周囲温度を各気温に設定
し、液恒温槽の水温を一定に保ってゼロ液を循環させ
て、気温特性のトータル値(FB値) を求めることにし
た。
【0129】また、本発明では、気温の基準温度T0,
温の基準温度t0 を、25°C とか、20°C の一定温度に
固定せず、通常測定時の一定周期(例えば、6h毎)で
の、自動ゼロ液校正時の気温、液温を基準温度とする方
式とした。この結果、基準温度固定方式では、年間を通
じて、気温、液温共、約40〜50°C の変化幅があるもの
が、本発明の方式による6h程度の周期で基準温度を変更
設定する方式では、約10°C の変化幅で済ますことがで
きる。このため、気温、液温の実使用環境における大幅
に広い範囲の温度補償をしなくて済ますことができる。
また、狭い範囲の温度補償で済むので、例え、温度特性
係数FA,FB が温度非直線性を有している場合でも、リニ
アライザ機能を付加しなくて済ますことができる。
【0130】
【発明の効果】以上述べたように本発明の構成によれ
ば、測定セル内面を円筒形光学ガラスで構成し、この円
筒のほぼ中間位置に直径方向に測定用光路を設ける。そ
して、この円筒形光学ガラスの円周方向内面にワイパー
ゴム輪が接触するワイパー装置を備える。本発明の構成
によれば、円筒形光学ガラス内面に段差がないこと、ワ
イパーゴム輪が円形状であり円筒形光学ガラス内面に所
定の接触圧を確保しながら円筒形光学ガラスの軸方向に
往復駆動することが容易であり、洗浄液は検水またはゼ
ロ液を用い、このワイパー装置を駆動し除去した汚れは
検水またはゼロ液と共に排出することができる。この結
果、測定セル内の検水による汚れが付着しても、測定セ
ル内の洗浄が確実に、容易に実施できる。
【0131】また、濁度および色度の演算方式に温度補
償演算式H10、H20を導入し、測定セル内に液温を検出
する液温センサを備え、液温による吸光度信号の液温補
正演算を行う、あるいは、測定セル外に気温を検出する
気温センサを備え、気温による吸光度信号の気温補正演
算を行うことにより、参照用光路と測定用光路とに共通
でない部分で生じる温度環境特性の変化が発生したとき
の測定に与える影響を低減することができる。特に、光
検出素子を測定セルに固定するとき、熱絶縁手段を介し
て固定することにより、液温補正演算と気温補正演算と
の干渉影響を低減することができる。
【0132】また、測定セル内に測定セル内に液温を検
出する液温センサを備え、間欠的に測定セル内にゼロ液
を導入し、ゼロ液校正をしたときのゼロ液の液温を基準
温度として液温による吸光度信号の液温補正演算を行
う、あるいは、測定セル外の気温を検出する気温センサ
を備え、間欠的に測定セル内にゼロ液を導入し、ゼロ液
校正をしたときの測定セル外の気温を基準温度として気
温による吸光度信号の気温補正演算を行うことにより、
従来の液温補正演算あるいは気温補正演算の補正演算す
べき温度範囲を狭くすることができ、上述のリニアライ
ズ補正演算処理を不要とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の要部構成図
【図2】従来技術の要部構成図
【図3】フィルタホイール上の光学フィルタの配置図
【図4】測定光信号および参照光信号の波形およびタイ
ミング関係を説明する説明図
【符号の説明】
1 測定セル 10 測定用光路 L 光源 PD 光検出素子 11 円筒形光学ガラス 12 第1蓋 13 第2蓋 14 外部構造体 1A 検水 1B,1C 検水出入口 2 フィルタホイール 21 切欠部 3 位置センサ 41、42 光ファイバ 41A,41B,42A,42B 光ファイバ端面 5 ワイパー装置 51 ワイパー支持体 52 ワイパーゴム輪 53 ワイパー駆動軸 WMT ワイパーモータ 61 液温センサ 62 気温センサ 7 受光部構造体 71 ミラー 72 固定具 9 演算装置 PA 増幅器 A/D,D/A A/D, D/A変換器 CAL 演算部 I/O ディジタル入出力回路 Fm1,Fm2 測定用光学フィルタ Fc1,Fc2 校正用光学フィルタ IM1, M2, 測定光信号 IC1, C2 校正光信号 IR1, R2, R3, R4 参照光信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 浩司 埼玉県狭山市大字北入曽613番地 東亜電 波工業株式会社狭山事業所内 (72)発明者 外山 文生 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 井上 公平 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 青木 隆 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 原田 健治 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円筒形光学ガラスと,この円筒形光学ガラ
    スの両端面に取り付けられる第1、第2蓋と,からなり
    検水が導入・導出される測定セルと、 この測定セルの第1、第2蓋との中間に位置し,直径方
    向に測定用光路を有し,この測定用光路の一方の側の測
    定セル側面との間に第1間隙を置いて設けられる光源
    と、 測定用光路の他方の側に設けられる光検出素子と、 この光検出素子の検出出力を演算処理する演算装置と、 光源が出射する光の一部を一方の端面に結合する第1光
    ファイバと、 この第1光ファイバの他方の端面と第2間隙を置いて対
    向配置される一方の端面を有し、光源が出射する光の一
    部を参照用光路として前記光検出素子に導く第2光ファ
    イバと、 回転可能に設けられ、その回転の中心から同一半径上の
    所定位置に少なくとも測定用フィルタを備え、回転して
    測定用フィルタを第1または第2間隙の前記測定用光路
    および参照用光路に配置するフィルタホイールと、 測定セル内に配置され、円筒形ガラスの円周方向に接触
    するワイパーゴム輪と,ワイパー支持体と,ワイパーゴ
    ム輪を円筒軸方向に駆動するワイパー駆動軸と,からな
    るワイパー装置と、を備え、 測定用光路は、光源から測定セルを通って光検出素子ま
    での経路を通り、測定時は第1間隙に位置した測定用フ
    ィルタを経由して形成され、参照用光路は、光源から第
    1および第2の光ファイバを介して光検出素子までの経
    路を通り、測定時は第2間隙に位置した測定用フィルタ
    を経由して形成される、 ことを特徴とする吸光光度計。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の吸光光度計において、円
    筒形光学ガラスは、ホウケイ酸塩ガラスからなる、こと
    を特徴とする吸光光度計。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の吸光光度
    計において、光検出素子は、熱絶縁手段を介して測定セ
    ルに固定する、ことを特徴とする吸光光度計。
  4. 【請求項4】請求項1ないし請求項3のいずれかの項に
    記載の吸光光度計において、測定セル内に液温を検出す
    る液温センサを備え、液温による吸光度信号の液温補正
    演算を行う、ことを特徴とする吸光光度計。
  5. 【請求項5】請求項1ないし請求項4のいずれかの項に
    記載の吸光光度計において、測定セル外に気温を検出す
    る気温センサを備え、気温による吸光度信号の気温補正
    演算を行う、ことを特徴とする吸光光度計。
  6. 【請求項6】請求項1ないし請求項5のいずれかの項に
    記載の吸光光度計において、ワイパー装置を駆動すると
    きの洗浄液は、検水またはゼロ液を用いる、ことを特徴
    とする吸光光度計。
  7. 【請求項7】検水が導入される測定セルと、この測定セ
    ル内を透過する測定用光路を有し,この測定用光路の一
    方の側に設けられる光源と、測定用光路の他方の側に設
    けられる光検出素子と、この光検出素子の検出出力を演
    算処理する演算装置と、光源が出射する光の一部を参照
    用光路として光検出素子に導く手段と、を備えてなる吸
    光光度計の温度補償方法において、 測定セル内に液温を検出する液温センサを備え、 間欠的に測定セル内にゼロ液を導入し、ゼロ液校正をし
    たときのゼロ液の液温を基準温度として液温による吸光
    度信号の液温補正演算を行う、ことを特徴とする吸光光
    度計の温度補償方法。
  8. 【請求項8】検水が導入される測定セルと、この測定セ
    ル内を透過する測定用光路を有し,この測定用光路の一
    方の側に設けられる光源と、測定用光路の他方の側に設
    けられる光検出素子と、この光検出素子の検出出力を演
    算処理する演算装置と、光源が出射する光の一部を参照
    用光路として光検出素子に導く手段と、を備えてなる吸
    光光度計の温度補償方法において、 測定セル外に気温を検出する気温センサを備え、 間欠的に測定セル内にゼロ液を導入し、ゼロ液校正をし
    たときの測定セル外の気温を基準温度として気温による
    吸光度信号の気温補正演算を行う、ことを特徴とする吸
    光光度計の温度補償方法。
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