JP2011191189A - 色指数測定装置ならびにその制御プログラムおよび制御プログラムの作成方法 - Google Patents

色指数測定装置ならびにその制御プログラムおよび制御プログラムの作成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】被測定試料のハーゼン単位色数、ヨウ素色数またはガードナー色数などの色指数(インデックス)を、前記被測定試料の光学的特性から求めるにあたって、任意の温度で色指数の判定を可能にするとともに、本来の目視による比色結果との整合性を持たせる。
【解決手段】前記光学的特性と前記色指数(インデックス)との関係を記憶した検量線を、複数の温度で取得しておく。したがって、作成温度が異なる複数の検量線を選択的に用い、適宜補間などを行うことで、任意の温度で色指数の判定を行えるようになり、利便性を向上することができ、また本来の目視による比色結果との整合性を持たせることができる。
【選択図】図8

Description

本発明は、被測定試料の光学的特性を測定し、その光学的特性に一致する色度標準液の色指数(インデックス)を判定するようにした色指数測定装置ならびにその制御プログラムおよび制御プログラムの作成方法に関する。
従来から、液体の被測定試料の色を評価をする方法としては、色指数(インデックス)の値付けられた色度標準液と、前記被測定試料との色を、目視によって比較することで評価する方法が知られ、規格標準として利用されている。具体的には、図22で示すように、前記液体の被測定試料および1または複数(図22では4つ)の色度標準液を、比色管と呼ばれる管にそれぞれ封入して、サンプルSおよび標準試料S1〜S4を作成し、暗箱Bの2つの開口B1,B2に対して、前記サンプルSおよび標準試料S1〜S4の1つをそれぞれ嵌め込んで、箱内の所定の光源Lからの透過光を測定者Pが観察し、最も色が近い標準試料の色指数(インデックス)を、参照符号Fで示すように判定するというものである。
しかしながら、そのような方法では、測定者Pの違いによる誤差が大きいという問題がある。そこで、特許文献1〜3では、目視による評価を、色指数測定装置に置換えて色指数(インデックス)の判定を行っている。概略的には、前記各色度標準液の色指数と光学的特性との関係(検量線)を保存しておき、被測定試料の光学的特性を測定し、前記検量線と対照することで、試料の色指数を算出している。
特開平5−296838号公報 特開平6−347328号公報 特開2000−180262号公報
しかしながら、適切な検量線は、図23に示すように、温度によって変化してしまうという問題がある。図23は、ハーゼン単位色数の例を示し、15℃、23℃、30℃のそれぞれの温度における光学的特性と色指数との関係を示す前記検量線のグラフである。
また、図24および図25は前記色度標準液の色彩値の温度依存性を示すグラフであり、図24は黄色度(YI値)の場合を、図25はL値のb値の場合を示す。これらのグラフは、23℃における黄色度(YI値)およびb*値をそれぞれ基準として、温度を変化させた場合に、それらの値がどれだけの比率で変化するのかを表したものである。
これら図23〜図25で示すような現象は、色度標準液の透過率が温度によって変化するために生じるものであり、図26は、前記23℃におけるハーゼン単位色数の色度標準液の各波長での透過率の一例を示し、図27は、前記23℃を基準として、+5℃および−5℃での透過率がどれだけの比率で変化するのかを示したグラフである。
前記図26は、短波長側に吸収帯があることを示し、標準液の透過率は、短波長側に向って小さくなる傾向がある。そして、前記の吸収帯の半値幅が温度によって変化するので、前記の図27で示すように、短波長側で温度が上がると透過率が減少し、下がると増加する。その結果、前述の図23で示すように、検量線に温度依存性が見られることになる。
図29は、異なるハーゼン単位色数(ここでは3種類示している)を持つ色度標準液の透過率を示し、前述の図26で示したハーゼン単位色数の色度標準液の透過率と同じく、異なるハーゼン単位色数を持つものであっても、短波長側に吸収帯を持つ。さらに図28に、異なるガードナー色数を持つ色度標準液の透過率(3種類)を示し、図30に異なるヨウ素色数を持つ色度標準液の透過率(3種類)を示す。いずれも、前述の図26で示したハーゼン単位色数の色度標準液の透過率と同じく、短波長側に吸収帯を持つ。したがって、ガードナー色数、ハーゼン単位色数あるいはヨウ素色数といった色指数にて、検量線に温度依存性が見られることになる。
しかしながら、前述の従来技術では、測定者の違いによる誤差を無くすことができるものの、前記検量線の温度条件は1条件のみであるので、該検量線が作成された時と同じ温度条件で判定を行う必要があり、前記被測定試料を、その温度条件に一致するように調整しなければならず、不便であるという問題がある。或いは、被測定試料を、固体から液体にするために温度を上げる場合や、その時々の室温で評価する場合があり、その場合には、前述の従来技術では、本来目視の比色で行う色指数に対して、同じ値を出力できないという問題もある。すなわち、色度標準液と被測定試料とを、同じ温度に合わせて判定を行う場合と、相互に異なる温度に設定して判定を行う場合とがあるにも拘わらず、前述の従来技術では、前記検量線の温度条件が1条件のみである。
本発明の目的は、任意の温度で色指数の判定を行えるとともに、目視による比色結果との整合性を持たせることができる色指数測定装置ならびにその制御プログラムおよび制御プログラムの作成方法を提供することである。
本発明の色指数測定装置は、被測定試料の光学的特性を測定し、その測定結果を、予め測定されている1または複数の色度標準液の光学的特性と該色度標準液の色指数とを対応付けた検量線と対照することで、前記被測定試料と前記色度標準液との比色判定を行う色指数測定装置において、前記検量線は、各色度標準液において複数の温度での測定結果から作成されることを特徴とする。
上記の構成によれば、被測定試料のハーゼン単位色数、ヨウ素色数またはガードナー色数などの色指数(インデックス)を求めるにあたって、1または複数の色度標準液について、測定部においてその透過スペクトルの透過率または吸光度を測定し、その測定結果から、L値、黄色度(YI)、三刺激値(XYZ値)またはxy値などの光学的特性を予め求めて、その光学的特性と該色度標準液の色指数とを対応付けた検量線を作成して記憶部に記憶しておき、色指数演算部において実際に測定した前記被測定試料の光学的特性を前記の検量線と対照することで、どの色指数であるかの判定(比色判定)を、測定者による誤差無く行えるようにした色指数測定装置において、予め準備しておく前記検量線について、各色度標準液において複数の温度での測定結果から作成する。そして、検量線温度条件制御部は、環境または被測定試料の温度に基づいて、前記記憶部における検量線を選択して、前記色指数演算部に設定する。
したがって、測定者は、従来は予め定められた、すなわち検量線が作成された温度でしか被測定試料の色指数の判定を行えなかったのに対して、作成温度が異なる複数の検量線を選択的に用い、適宜補間などを行うことで、任意の温度で色指数の判定を行えるようになり、利便性を向上することができ、また本来の目視による比色結果との整合性を持たせることができる。さらにまた、同じ光学的特性の変化に対して、色指数の変化幅が異なることを利用して、その色指数の変化幅が大きな光学的特性で判定を行うことで、微妙な色指数の違いを高精度に判定することができる。
なお、前記検量線の選択、すなわち温度条件の変更は、前記検量線温度条件制御部が、自動的に前記環境または被測定試料の温度を測定して、その結果に基づいて行ってもよく、或いは測定者が前記環境または被測定試料の温度を測定するなどして、前記検量線温度条件制御部に手動で設定するようにしてもよい。
また、本発明の色指数測定装置では、前記検量線温度条件制御部で選択された検量線の温度条件を表示する表示部をさらに備えることを特徴とする。
上記の構成によれば、検量線の温度条件として設定されている温度の表示を行うことで、測定者はその温度条件を知ることができ、目視評価に相当する温度での測定になっているかどうか、容易に判断できるようになる。
さらにまた、本発明の色指数測定装置では、測定者による温度条件の入力操作に応答して、前記検量線温度条件制御部に前記検量線を選択させる入力操作部と、前記入力操作部から入力された前記温度条件を表示する表示部とをさらに備えることを特徴とする。
上記の構成によれば、測定者は、表示部での表示によって、これから設定する検量線の温度条件を確認しながら、入力操作部から、該検量線の温度条件を任意に設定することができる。
また、本発明の色指数測定装置では、前記被測定試料の温度を測定し、その測定結果に応答して、前記検量線温度条件制御部に前記検量線を選択させる試料温度測定部と、前記試料温度測定部で測定された前記被測定試料の温度を表示する表示部とをさらに備えることを特徴とする。
上記の構成によれば、試料温度測定部が前記被測定試料の温度を測定し、その測定結果に応答して自動的に前記検量線温度条件制御部に前記検量線を選択させるので、測定者が検量線の温度条件を入力する操作を省略することができるとともに、入力し忘れの虞もない。また、測定者は、表示部によって、被測定試料の温度を確認でき、上記のように自動設定された検量線の温度条件が、目視評価相当の条件になっているかどうかを判断することができる。
さらにまた、本発明の色指数測定装置では、環境温度を測定し、その測定結果に応答して、前記検量線温度条件制御部に前記検量線を選択させる環境温度測定部と、前記環境温度測定部で測定された前記環境温度を表示する表示部とをさらに備えることを特徴とする。
上記の構成によれば、環境温度測定部が環境温度を測定し、その測定結果に応答して自動的に前記検量線温度条件制御部に前記検量線を選択させるので、測定者が検量線の温度条件を入力する操作を省略することができるとともに、入力し忘れの虞もない。また、測定者は、表示部によって、環境温度を確認でき、上記のように自動設定された検量線の温度条件が、目視評価相当の条件になっているかどうかを判断することができる。
また、本発明の色指数測定装置では、前記記憶部には、複数種類の光学的特性について、それぞれ複数の温度における検量線が記憶されており、前記複数種類の検量線の内、得られた光学的特性を中心とした所定範囲の該光学的特性の変化に対して、色指数の変化の大きい検量線を用いる光学的特性選択部をさらに備えることを特徴とする。
上記の構成によれば、所定量の光学的特性の変化に対する色指数の変化量が異なることを利用して、前記記憶部には複数種類の光学的特性について、それぞれ複数の温度における検量線を記憶しておき、光学的特性選択部が、得られた光学的特性に応じて、判定に使用する検量線を切換える。
したがって、広い色指数域で、色指数の判定精度を高く維持することができる。
さらにまた、本発明の色指数測定装置では、前記被測定試料または環境の温度を変化することができる温度変更部をさらに備えることを特徴とする。
上記の構成によれば、測定者は、測定しながら試料の温度を変更でき、徐々に温度を上げていって、試料が融解したら即座に測定するなど、試料状態に合わせた測定が可能となる。
また、本発明の色指数測定装置の制御プログラムは、被測定試料と色度標準液との比色判定を行う色指数測定装置における制御プログラムにおいて、複数の温度条件において予め測定されている1または複数の色度標準液の光学的特性と該色度標準液の色指数とを対応付けた検量線を、前記複数の温度条件の中から選択する選択工程と、前記被測定試料の光学的特性を測定する測定工程と、前記測定工程での測定結果を、前記選択工程で選択された検量線と対照することで、前記被測定試料と前記色度標準液との比色判定を行う判定工程とを含むことを特徴とする。
さらにまた、本発明の色指数測定装置の制御プログラムの作成方法は、被測定試料の光学的特性を測定し、その測定結果を、予め測定されている1または複数の色度標準液の光学的特性と該色度標準液の色指数とを対応付けた検量線と対照することで、前記被測定試料と前記色度標準液との比色判定を行う色指数測定装置における制御プログラムの作成方法において、前記1または複数の色度標準液について、複数の温度で前記光学的特性を測定し、前記検量線を作成する工程を有することを特徴とする。
本発明の色指数測定装置ならびにその制御プログラムおよび制御プログラムの作成方法は、以上のように、被測定試料のハーゼン単位色数、ヨウ素色数またはガードナー色数などの色指数(インデックス)を求めるにあたって、1または複数の色度標準液について、その透過スペクトルの透過率または吸光度を測定し、その測定結果から、L値、黄色度(YI)、三刺激値(XYZ値)またはxy値などの光学的特性を予め求めて、その光学的特性と該色度標準液の色指数とを対応付けた検量線を作成しておき、実際に測定した前記被測定試料の光学的特性を前記の検量線と対照することで、どの色指数であるかの判定(比色判定)を、測定者による誤差無く行えるようにした色指数測定装置において、予め準備しておく前記検量線について、各色度標準液において複数の温度での測定結果から作成する。
それゆえ、作成温度が異なる複数の検量線を選択的に用い、適宜補間などを行うことで、任意の温度で色指数の判定を行えるようになり、利便性を向上することができ、また本来の目視による比色結果との整合性を持たせることができる。さらにまた、同じ光学的特性の変化に対して、色指数の変化幅が異なることを利用して、その色指数の変化幅が大きな光学的特性で判定を行うことで、微妙な色指数の違いを高精度に判定することができる。
本発明の実施の第1の形態に係る色指数測定装置の一態様のブロック図である。 本発明の実施の第1の形態に係る色指数測定装置の他の態様のブロック図である。 検量線データの一例を示す図である。 前記色指数測定装置における光学的特性測定部の一構成例である分光測色計の水平断面図である。 前記分光測色計の縦断面図である。 前記検量線データの作成方法を説明するためのフローチャートである。 被測定試料の色指数の判定方法を説明するためのフローチャートである。 色度標準液の光学的特性の温度依存性による検量線の温度依存性と、その選択の例とを示すグラフである。 前記検量線データの他の作成方法を説明するためのフローチャートである。 前記分光測色計の外観構成を示す図である。 検量線の温度条件および判定された色指数の表示例を示す図である。 前記温度条件の入力操作部の一例を示す図である。 前記温度条件の入力操作部の他の例を示す図である。 図1で示す色指数測定装置の他の態様のブロック図である。 図1で示す色指数測定装置のさらに他の態様のブロック図である。 前記図15で示す色指数測定装置による測定試料温度の表示例を示す図である。 図1で示す色指数測定装置のさらに他の態様のブロック図である。 前記図17で示す色指数測定装置による測定環境温度の表示例を示す図である。 図1で示す色指数測定装置のさらに他の態様のブロック図である。 本発明の実施の第2の形態に係る色指数測定装置のブロック図である。 色指数測定装置による検量線の選択の様子を示すグラフである。 典型的な従来技術の色指数の判定方法を説明するための図である。 色度標準液の光学的特性の温度依存性による検量線の温度依存性の例を示すグラフである。 色度標準液の色彩値の温度依存性の例を示すグラフである。 色度標準液の色彩値の温度依存性の他の例を示すグラフである。 色度標準液の透過率の例を示すグラフである。 色度標準液の透過率の温度依存性の例を示すグラフである。 ガードナー色数の色度標準液の透過率の例を示すグラフである。 ハーゼン単位色数の色度標準液の透過率の例を示すグラフである。 ヨウ素色数の色度標準液の透過率の例を示すグラフである。
(実施の形態1)
図1および図2は、本発明の実施の第1の形態に係る色指数測定装置1,11のブロック図である。これらの色指数測定装置1,11は、前述の色度標準液や被測定試料を、比色管にそれぞれ封入した図22における標準試料S1〜S4やサンプルSを保持し、その温度を任意に調整することができる温度変更部2を、別体としているか(図1の色指数測定装置1)、一体としているか(図2の色指数測定装置11)の違いであり、互いに類似し、対応する部分には同一の参照符号を付して示す。
これらの色指数測定装置1,11は、光学的特性測定部3と、検量線記憶部4と、検量線温度条件制御部5と、色指数演算部6と、色指数入力部7、制御部8とを備えて構成される。なお、これらの色指数測定装置1,11は、自機にて検量線の作成を可能にしているが、その検量線のデータを、メーカなどで作成して検量線記憶部4に記憶させられる場合は、前記色指数入力部7は設けられなくてもよい。
すなわち、前記検量線の作成時には、先ず、これから測定にかける標準試料S1〜S4のいずれかが前記温度変更部2に装填され、前記色指数入力部7から、その装填された標準試料S1〜S4の色指数(インデックス)が入力されるとともに、注目すべきは、検量線温度条件制御部5から、前記温度変更部2への設定温度や、前記標準試料S1〜S4の実際の測定温度などが、検量線を作成すべき温度として入力されることである。次に、前記標準試料S1〜S4の光学的特性が光学的特性測定部3で測定され、その測定結果が、前記色指数入力部7からから入力された色指数(インデックス)および前記検量線温度条件制御部5から入力された温度に対応付けて、検量線記憶部4に記憶される。このような動作を、標準試料S1〜S4および温度を変化しながら繰返してゆくことで、前述の図23で示すような複数の温度における検量線を描画する図3で示すようなテーブルが作成されてゆき、前記検量線記憶部4に記憶される。前記制御部8は、そのような検量線データの作成動作および後述するような色指数の判定動作を制御する。
本実施の形態で用いられる前記色指数(インデックス)は、ハーゼン単位色数、ヨウ素色数またはガードナー色数などである。前記検量線記憶部4には、これらの色指数と光学的特性との関係(検量線)とを記憶しておき、それを選択して使用することで、測定者は精度を任意に選択できる。前記光学的特性測定部3は、前記光学的特性として、前記標準試料S1〜S4やサンプルSの透過スペクトルの透過率または吸光度を測定し、その測定結果から求められるL値、黄色度(YI)、三刺激値(XYZ値)またはxy値などである。
ここで示すように、前記光学的な特性を複数考慮しているのは、次の理由による。図21で示す色指数と光学的特性との関係(検量線)のように、光学的特性における同程度の変化A,Bに対して、参照符号α1で示す検量線と、参照符号α2で示す検量線とで、その変化が異なり、特性Aのときに、検量線α2を使用すると、色指数の変化はaしか得られないのに対して、検量線α1を使用することで、より大きなbの変化を得ることができる。これに対して、特性Bのときには、検量線α1を使用するとdの変化しか得られないのに対して、検量線α2を使用することで、大きなcの変化を得ることができる。共に、より大きな変化の検量線を用いた方が、精度が高くなる。
このように同じ色指数であっても、所定量A,Bの光学的特性の変化に対する色指数の変化量a,b,c,dが異なることを利用して、前記検量線記憶部4には複数種類の光学的特性について、それぞれ複数の温度における検量線のデータを記憶しておき、制御部8内の光学特性選択部(不図示)が、得られた光学的特性に応じて、判定に使用する検量線を切換えることで、広い色指数(インデックス)で、該色指数の判定精度を高く維持することができる。
一方、色指数の判定時には、先ず、前記温度変更部2に判定すべきサンプルSが装填され、検量線温度条件制御部5から使用すべき検量線の温度条件が入力される。この温度条件の入力手法については、後に詳述する。次に、前記サンプルSの光学的特性が光学的特性測定部3で測定され、その測定結果が、色指数演算部6において、前記検量線温度条件制御部5から入力された温度に対応して検量線記憶部4から読出された検量線と対照され、どの色指数であるか、すなわち前記標準試料S1〜S4の内のいずれに近い色であるのかの判定(比色判定)が行われる。このとき、検量線温度条件制御部5から入力された温度に一致する検量線が存在しない場合には、前記色指数演算部6は、その温度に近い検量線を用いて、適宜補間処理などを行ってもよい。
図4および図5は、前記光学的特性測定部3の一構成例である分光測色計30を示す図であり、図4は水平断面図であり、図5は縦断面図である。前記光学的特性測定部3は、この分光測色計30などとして実現できるが、前記色指数測定装置1,11が、この分光測色計30の1つの機能として実現されてもよい。この分光測色計30は、いわゆるトップポート型の分光測色計であり、筐体31の天板31aおよび積分球32の天面に連通して測定ポート33が形成され、その測定ポート33を閉塞するように配置された被測定試料34の色などの光学的特性を測定する。
このため、前記積分球32の一面には、光源用のキセノンランプ35および光源測定用の光ファイバ36が設けられるとともに、一側面に形成された開口37には、受光光学系38が臨み、さらに前記積分球32の中央部には、前記測定ポート33と開口37との間に光路を形成するミラー39が設けられる。そして、前記キセノンランプ35からの照明光が紫外線カットフィルタ40を通して前記積分球32内に放射され、該積分球32内を散乱して前記測定ポート33上に配置された被測定試料34を照明し、該被測定試料34からの反射光は、前記ミラー39から開口37を通して前記受光光学系38に入射されて反射分光強度信号が得られ、前記被測定試料34の色を測定することができる。また、前記照明光自体の分光強度は、前記被測定試料34の色測定時の照明光が光ファイバ36から前記受光光学系38に入射され、参照光分光強度信号として得られる。
また、前記標準試料S1〜S4およびサンプルSの光学的特性の測定時には、それらの標準試料S1〜S4およびサンプルSは、前記筐体31のスライド天板31bがスライドして露出した開口37と受光光学系38との間の空間に配置され、前記スライド天板31bを閉じ、前記測定ポート33を閉塞した状態で、積分球32からの照明光を透過させて測定が行われる。
図6は、前述の検量線記憶部4に対する検量線データの格納方法を説明するためのフローチャートである。前記光学的特性を測定すべき温度条件の数をNとし、Nは2以上の整数で、その最大値、すなわち目的入力条件数をNTとする。また、Tは、各温度条件Nでの温度を表すものとし、相互に異なる。たとえば、前記温度Tの範囲としては、たとえば最小で10℃、最大で40℃である。一方、入力する色度標準液の個数をnとし、nは1以上の整数で、その最大値、すなわち目的入力標準液個数をnTとする。これに対応して、色度標準液の色指数をCnとし、この色指数Cnは、溶液の内容濃度によって規定されているので、温度には依存しない。また、色度標準液の光学的特性をOnとし、温度条件Tのときの光学的特性をOn(T)とし、この光学的特性Onは、温度に依存する。
制御部8は、先ずステップS1で温度条件Nを1として、次にステップS2で色度標準液の個数nを1として、最初の色度標準液(標準試料S1)が選択されて、ステップS3では、温度変更部2によって、その色度標準液の温度が所定の設定温度T(この場合は最初の設定温度T)とされるとともに、ステップS4で、検量線温度条件制御部5によって検量線の温度条件がTに設定される。
こうして、前記最初の色度標準液(標準試料S1)の光学的特性の測定が可能になるとステップS5に移り、色指数入力部7からは測定すべき色度標準液の色指数Cn(この場合にはC1)が入力され、ステップS6では、光学的特性測定部3によって前記色度標準液(標準試料S1)の光学的特性On(T)(この場合にはO1(T))の測定が行われる。ステップS7では、制御部8は、前記個数nが目的入力標準液個数nTに達したか否かを判断し、達していないときにはステップS8で前記個数nに1が加算されて更新された後、前記ステップS5に戻って、次の色度標準液(標準試料S2)の光学的特性の測定が同様にして行われる。ステップS7で、総て(nT個)の色度標準液に対して光学的特性の測定が終了していると、ステップS9で、制御部8は、その測定結果On(T)[O1(T)〜OnT(T)]を検量線データとして、それぞれの色指数Cn[C1〜CnT]に対応付けて、前記検量線記憶部4に記憶させてゆく。
続いてステップS10では、制御部8は、温度条件Nが目的入力条件数NTに達したか否か、すなわち総ての温度条件について測定を終えたか否かを判断し、そうであるときには処理を終了し、そうでないときにはステップS11で、前記温度条件Nに1が加算されて更新された後、前記ステップS2に戻って、次の温度条件での測定を行う。このようにして、本実施の形態の色指数測定装置1,11の制御プログラムにおける検量線のデータを作成することができる。
また、図7は、被測定試料(前記サンプルS)の色指数の判定方法を説明するためのフローチャートである。ステップS21で、前記検量線温度条件制御部5から検量線の温度条件Tが設定されると、ステップS22で、制御部8は、その温度条件Tに対応する検量線データ、すなわち光学的特性On(T)[O1(T)〜OnT(T)]と、対応する色指数Cn[C1〜CnT]とを、検量線データとして検量線記憶部4から読出し、色指数演算部6に設定する。ステップS23では、前記光学的特性測定部3によって、実際の光学的特性Oが測定される。ステップS24では、前記色指数演算部6によって、前記光学的特性Oが前記検量線データから成る検量線に対照され、最も近似した色指数Cが判定されて処理を終了する。光学的特性Oを測定する際の温度条件Tに完全に一致した検量線データが格納されていない場合には、前記色指数演算部は、適宜補間演算などを行った結果から、前記色指数Cを判定すればよい。このようにして、本実施の形態の色指数測定装置1,11の制御プログラムを実現することができる。
上述のように構成することで、たとえば図8で示すような、温度が相互に異なる複数の(図8の例では、15℃、23℃、30℃の3つの)検量線を、択一的、或いは適宜組合わせて使用して、サンプルS(被測定試料)の任意の温度での色指数を正確に判定することができ、目視による比色結果と一致する結果を得ることができる。
具体的には、前記図8における検量線を用いて、該検量線、すなわち標準試料S1〜S4(色度標準液)の前記3つの温度と、同じ温度および異なる温度(前記15℃、23℃、30℃の3つの温度の内で異なる温度)でサンプルS(被測定試料)の色指標を判定した場合の判定ポイントを、該図8における(1)〜(6)のポイントで示し、それぞれの判定条件と、判定の結果および前記図8との対応を表1に示す。一方、表2には、前記図8における1つの検量線(23℃)のみを用いて、前記3つの温度の内で異なる温度のサンプルS(被測定試料)の色指標を判定した場合の判定の結果をに示す。
Figure 2011191189
Figure 2011191189
表1からは、前記3つの温度の内の何れの温度のサンプルS(被測定試料)も、前記3つの温度の内の何れの温度の検量線に対照して、色指数を求めることができるので、目視での比色との結果が一致することが理解される。これに対して、表2からは、標準試料S1〜S4(色度標準液)の温度と検量線の温度条件とが一致する、すなわち標準試料S1〜S4の温度が23℃である場合だけが目視での結果と一致している。
以上のように本実施の形態の色指数測定装置1,11は、サンプルS(被測定試料)のハーゼン単位色数、ヨウ素色数またはガードナー色数などの色指数(インデックス)を求めるにあたって、1または複数の標準試料S1〜S4(色度標準液)について、光学的特性測定部3においてその透過スペクトルの透過率または吸光度を測定し、その測定結果から、L値、黄色度(YI)、三刺激値(XYZ値)またはxy値などの光学的特性を予め求めて、その光学的特性と該標準試料S1〜S4(色度標準液)の色指数とを対応付けた検量線を作成して検量線記憶部4に記憶しておき、色指数演算部6において実際に測定した前記サンプルS(被測定試料)の光学的特性を前記の検量線と対照することで、どの色指数であるかの判定(比色判定)を、測定者による誤差無く行えるようにした色指数測定装置において、以下のように構成する。
すなわち、予め準備しておく前記検量線について、各標準試料S1〜S4(色度標準液)において複数の温度での測定結果から作成し、検量線温度条件制御部5は、環境またはサンプルS(被測定試料)の温度に基づいて、前記検量線記憶部4における検量線を選択して、前記色指数演算部6に設定するので、測定者は、従来は予め定められた、すなわち検量線が作成された温度でしかサンプルS(被測定試料)の色指数の判定を行えなかったのに対して、作成温度が異なる複数の検量線を用い、適宜補間などを行うことで、任意の温度で色指数の判定を行えるようになり、利便性を向上することができ、また本来の目視による比色結果との整合性を持たせることができる。なお、前記検量線の選択、すなわち温度条件の変更は、前記検量線温度条件制御部5が、自動的に前記環境またはサンプルS(被測定試料)の温度を測定して、その結果に基づいて行ってもよく、或いは測定者が前記環境またはサンプルS(被測定試料)の温度を測定するなどして、前記検量線温度条件制御部5に手動で設定するようにしてもよい。
なお、検量線の作成にあたって、データポイントは少なくとも1つあればよく、すなわち光学的特性(色度標準液)は、最少限1つ測定されればよく、検量線を作成するためのもう1点のデータポイントは、原点や、所定の数値の点が代用されてもよい。
また、前記検量線記憶部4に記憶されるのは、複数の温度条件での検量線のデータに限らず、1つの温度条件での検量線のデータを基準として、他の温度条件での検量線については、その基準の検量線に対する温度依存性を表すデータとであってもよい(本件明細書では同義で扱うこととする)。このような場合における検量線データの作成方法を、図9のフローチャートを用いて具体的に説明する。図9において、前述の図6で示す処理と同一の処理には同一のステップ番号を付して示し、類似する処理には添字aを付して示す。ここでは、基準とする温度条件をTとし、その基準温度条件Tと任意の温度条件Tとの差分(温度依存性)をdOn(T−T)とする。
図6と同様に、制御部8は、先ずステップS1で温度条件Nを1として、次にステップS2で色度標準液の個数nを1として、最初の色度標準液(標準試料S1)が選択されて、ステップS3aでは、温度変更部2によって、その色度標準液の温度が前記基準とする温度Tとされるとともに、ステップS4aで、検量線温度条件制御部5によって検量線の温度条件がTに設定される。
こうして、前記最初の色度標準液(標準試料S1)の光学的特性の測定が可能になるとステップS5に移り、色指数入力部7からは測定すべき色度標準液の色指数Cn(この場合にはC1)が入力され、ステップS6aでは、光学的特性測定部3によって前記色度標準液(標準試料S1)の光学的特性On(T)の測定が行われる。ステップS7では、制御部8は、前記個数nが目的入力標準液個数nTに達したか否かを判断し、達していないときにはステップS8で前記個数nに1が加算されて更新された後、前記ステップS5に戻って、次の色度標準液(標準試料S2)の光学的特性の測定が同じ温度Tで行われる。ステップS7で、総て(nT個)の色度標準液に対して光学的特性の測定が終了していると、ステップS9aで、制御部8は、その測定結果On(T)[O1(T)〜OnT(T)]を前記温度Tにおける検量線データとして、それぞれの色指数Cn[C1〜CnT]に対応付けて、前記検量線記憶部4に記憶させてゆく。
以上で前記基準の温度Tでの測定が終了すると、以降はステップS31〜S38での差分(温度依存性)dOn(T−T)を測定する処理に移る。これらのステップS31〜S38での処理は、前述のステップS1〜S8での処理に類似している。すなわち、ステップS31で温度条件Nを2として、次にステップS32で色度標準液の個数nを1として、最初の色度標準液(標準試料S1)が選択されて、ステップS33では、温度変更部2によって、その色度標準液の温度が次の温度Tとされるとともに、ステップS34で、検量線温度条件制御部5によって検量線の温度条件がT−Tに設定される。
こうして、前記最初の色度標準液(標準試料S1)の光学的特性の測定が可能になるとステップS35に移り、色指数入力部7からは測定すべき色度標準液の色指数Cn(初回はC1)が入力され、ステップS36では、光学的特性測定部3によって前記色度標準液(標準試料S1)の光学的特性On(T)の測定が行われる。次に、色指数演算部6は、ステップS40で、前記ステップS36での測定結果On(T)と前記基準の温度Tでの測定結果On(T)との差分(温度依存性)dOn(T−T)を演算する。続いてステップS37では、制御部8は、前記個数nが目的入力標準液個数nTに達したか否かを判断し、達していないときにはステップS38で前記個数nに1が加算されて更新された後、前記ステップS35に戻って、次の色度標準液(標準試料S2)の光学的特性の測定が同じ温度Tで行われる。ステップS37で、総て(nT個)の色度標準液に対して光学的特性の測定が終了していると、ステップS39で、制御部8は、その差分(温度依存性)dOn(T−T)[dO1(T−T〜TNT−T)〜dOnT(T−T〜TNT−T)]を、前記温度Tにおける検量線データとして、それぞれの色指数Cn[C1〜CnT]に対応付けて、前記検量線記憶部4に記憶させてゆく。
続いてステップS10では、制御部8は、温度条件Nが目的入力条件数NTに達したか否か、すなわち総ての温度条件について測定を終えたか否かを判断し、そうであるときには処理を終了し、そうでないときにはステップS11で、前記温度条件Nに1が加算されて更新された後、前記ステップS32に戻って、次の温度条件での測定を行う。このようにその差分(温度依存性)データdOn(T−T)を用いてもまた、複数の温度条件で、色指数の判定を行うことができる。
ここで、図10に、前述の図4および図5で示す分光測色計30の外観構成を示す。この分光測色計30の筐体31における傾斜した前面板31cには、入力操作部45が設けられている。この分光測色計30は、パーソナルコンピュータなどの外部の入力操作手段や演算手段に接続されて、遠隔操作が行われたり、前述の図6および図9で示すような検量線データの取込み、ならびに図7で示すような色指数の判定が、それらの外部機器で行われてもよい。すなわち、該分光測色計30には、光学的特性測定部3だけが搭載されるような構成であってもよい。
しかしながら、前述の図1や図2で示す各部3〜8が搭載される場合には、前記入力操作部45には、図11で示す表示部45aのように、前記検量線温度条件制御部5で選択された検量線の温度条件の表示が行われてもよい。図11では、その温度条件の表示に、合わせて、色指数の判定結果が表示されている。このように検量線の温度条件として設定されている温度の表示を行うことで、測定者はその温度条件を知ることができ、目視評価に相当する温度、すなわち前記検量線のデータが検量線記憶部4に記憶されている温度での測定になっているかどうかを、容易に判断できるようになる。
また、図12や図13で示すように、前記表示部45aに近接して、前記検量線の温度条件の入力操作を行うための入力操作部45bを設け、測定者によるこの入力操作部45b,45cへの入力操作に応答して、前記検量線温度条件制御部5が前記検量線記憶部4の検量線データを選択するとともに、前記表示部45aにその選択結果を表示するようにしてもよい。その場合の構成は、たとえば図1で示す色指数測定装置1に対応した場合、図14で示す色指数測定装置1aのようになる。このように構成することで、測定者は、表示部45aでの表示によって、これから設定する検量線の温度条件を確認しながら、入力操作部45b,45cから、該検量線の温度条件を任意に設定することができる。
一方、前記検量線温度条件制御部5は、被測定試料(サンプルS)や色度標準液(標準試料S1〜S4)の温度の測定結果に応答して、前記検量線のデータを変更するようにしてもよい。その場合の構成は、たとえば図1で示す色指数測定装置1に対応した場合、図15で示す色指数測定装置1bのようになり、試料温度測定部46が前記被測定試料(サンプルS)や色度標準液(標準試料S1〜S4)の温度を測定し、その測定結果に応答して、前記検量線温度条件制御部5に前記検量線のデータを選択させる。また、前記試料温度測定部46で測定された前記被測定試料(サンプルS)や色度標準液(標準試料S1〜S4)の温度は、たとえば図16で示すように、表示部45dに表示される。
このように構成することで、試料温度測定部46が前記被測定試料(サンプルS)や色度標準液(標準試料S1〜S4)の温度を測定し、その測定結果に応答して自動的に前記検量線温度条件制御部5に検量線のデータを選択させるので、測定者が検量線の温度条件を入力する操作を省略することができるとともに、入力し忘れの虞もない。また、測定者は、表示部45dによって、前記被測定試料(サンプルS)や色度標準液(標準試料S1〜S4)の温度を確認でき、上記のように自動設定された検量線の温度条件が、目視評価相当の条件になっているかどうかを判断することができる。
また、前記試料温度測定部46に代えて、図17で示す色指数測定装置1cのように、環境温度測定部47を用い、該環境温度測定部47が環境温度を測定し、その測定結果に応答して、前記検量線温度条件制御部5に前記検量線のデータを選択させてもよい。また、前記環境温度は、たとえば図18で示すように、表示部45eに表示される。
このように構成することで、環境温度測定部47が環境温度を測定し、その測定結果に応答して自動的に前記検量線温度条件制御部5に前記検量線のデータを選択させるので、測定者が検量線の温度条件を入力する操作を省略することができるとともに、入力し忘れの虞もない。また、測定者は、表示部45eによって、環境温度を確認でき、上記のように自動設定された検量線の温度条件が、目視評価相当の条件になっているかどうかを判断することができる。
さらにまた、前記検量線温度条件制御部5への温度設定には、前記被測定試料(サンプルS)や色度標準液(標準試料S1〜S4)の温度を変化する温度変更部2における設定(目標、維持)温度を取得するようにしてもよい。その場合の構成は、たとえば図1で示す色指数測定装置1に対応した場合、図19で示す色指数測定装置1dのようになり、測定試料温度変更部48が前記温度変更部2と通信を行い、前記温度変更部2における前記設定(目標、維持)温度、或いは該測定試料温度変更部48から前記温度変更部2に設定(目標、維持)する温度に基づき、前記検量線温度条件制御部5が前記検量線記憶部4における検量線のデータを選択する。なお、前記温度変更部2は、前記被測定試料(サンプルS)や色度標準液(標準試料S1〜S4)の温度を直接変更するのではなく、環境温度を変化させることで間接的に変化させてもよい。
このように構成することで、測定者は、測定しながら被測定試料(サンプルS)や色度標準液(標準試料S1〜S4)の温度を変更でき、徐々に温度を上げていって、融解したら即座に測定するなど、試料状態に合わせた測定が可能となる。
(実施の形態2)
図20は、本発明の実施の第2の形態に係る色指数測定装置51のブロック図である。この色指数測定装置51は、前述の色指数測定装置1,11に類似し、対応する部分には同一の参照符号を付して示し、その説明を省略する。注目すべきは、この色指数測定装置51では、複数種類の色指数が使用可能となっていることである。このため、光学的特性測定部3および色指数入力部7は共通であるものの、2つの検量線記憶部4a,4b、検量線温度条件制御部5a,5b、色指数演算部6a,6bおよび制御部8a,8bが設けられている。検量線のデータの作成方法および色指数の判定方法は上述の通りであり、それぞれ並行して2種類の色指数について行われるだけである。その2種類の色指数(インデックス)は、たとえば前述のハーゼン単位色数、ヨウ素色数またはガードナー色数の内の2つであり、2つの検量線記憶部4a,4bに個別に記憶されている。
そして、色指数選択部52が、前記2つの色指数演算部6a,6bで得られた色指数の内、所定範囲内であった方の判定結果を出力する。出力する色指数は、1つでもよいし、同時に2つでもよい。これによって、試料の色の濃さによって、使用できる範囲が限られている(比較的淡色はハーゼン単位色数、比較的濃色はガードナー色数など)ので、試料の測定結果によっては、色指数の使い分けが必要であるところ、同時に評価しておくことで、再測定の必要が無くなる。
1,1a,1b,1c,1d,11,51 色指数測定装置
2 温度変更部
3 光学的特性測定部
4,4a,4b 検量線記憶部
5,5a,5b 検量線温度条件制御部
6,6a,6b 色指数演算部
7 色指数入力部
8,8a,8b 制御部
30 分光測色計
31 筐体
31b スライド天板
31c 前面板
32 積分球
33 測定ポート
34 被測定試料
35 キセノンランプ
36 光ファイバ
37 開口
38 受光光学系
39 ミラー
40 紫外線カットフィルタ
45 入力操作部
45a,45d,45e 表示部
45b,45c 入力操作部
46 試料温度測定部
47 環境温度測定部
48 測定試料温度変更部
52 色指数選択部
S サンプル
S1〜S4 標準試料

Claims (12)

  1. 被測定試料の光学的特性を測定し、その測定結果を、予め測定されている1または複数の色度標準液の光学的特性と該色度標準液の色指数とを対応付けた検量線と対照することで、前記被測定試料と前記色度標準液との比色判定を行う色指数測定装置において、
    前記検量線は、各色度標準液において複数の温度での測定結果から作成されることを特徴とする色指数測定装置。
  2. 前記被測定試料の光学的特性を測定する測定部と、
    前記各色度標準液について前記複数の温度で作成された前記検量線を記憶する記憶部と、
    環境または前記被測定試料の温度に基づいて、前記検量線を選択することで、前記比色判定の温度を変更する検量線温度条件制御部と、
    前記検量線温度条件制御部で選択された検量線を用いて、前記測定部の測定結果から比色判定を行う色指数演算部とを備えることを特徴とする請求項1記載の色指数測定装置。
  3. 前記検量線温度条件制御部で選択された検量線の温度条件を表示する表示部をさらに備えることを特徴とする請求項2記載の色指数測定装置。
  4. 測定者による温度条件の入力操作に応答して、前記検量線温度条件制御部に前記検量線を選択させる入力操作部と、
    前記入力操作部から入力された前記温度条件を表示する表示部とをさらに備えることを特徴とする請求項3記載の色指数測定装置。
  5. 前記被測定試料の温度を測定し、その測定結果に応答して、前記検量線温度条件制御部に前記検量線を選択させる試料温度測定部と、
    前記試料温度測定部で測定された前記被測定試料の温度を表示する表示部とをさらに備えることを特徴とする請求項3記載の色指数測定装置。
  6. 環境温度を測定し、その測定結果に応答して、前記検量線温度条件制御部に前記検量線を選択させる環境温度測定部と、
    前記環境温度測定部で測定された前記環境温度を表示する表示部とをさらに備えることを特徴とする請求項3記載の色指数測定装置。
  7. 前記記憶部には、複数種類の光学的特性について、それぞれ複数の温度における検量線が記憶されており、
    前記複数種類の検量線の内、得られた光学的特性を中心とした所定範囲の該光学的特性の変化に対して、色指数の変化の大きい検量線を用いる光学的特性選択部をさらに備えることを特徴とする請求項2記載の色指数測定装置。
  8. 前記被測定試料または環境の温度を変化することができる温度変更部をさらに備えることを特徴とする請求項2,3,5,6,7のいずれか1項に記載の色指数測定装置。
  9. 前記色指数は、ハーゼン単位色数、ヨウ素色数またはガードナー色数であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の色指数測定装置。
  10. 前記光学的特性は、L値、黄色度、三刺激値またはxy値であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の色指数測定装置。
  11. 被測定試料と色度標準液との比色判定を行う色指数測定装置における制御プログラムにおいて、
    複数の温度条件において予め測定されている1または複数の色度標準液の光学的特性と該色度標準液の色指数とを対応付けた検量線を、前記複数の温度条件の中から選択する選択工程と、
    前記被測定試料の光学的特性を測定する測定工程と、
    前記測定工程での測定結果を、前記選択工程で選択された検量線と対照することで、前記被測定試料と前記色度標準液との比色判定を行う判定工程とを含むことを特徴とする色指数測定装置の制御プログラム。
  12. 被測定試料の光学的特性を測定し、その測定結果を、予め測定されている1または複数の色度標準液の光学的特性と該色度標準液の色指数とを対応付けた検量線と対照することで、前記被測定試料と前記色度標準液との比色判定を行う色指数測定装置における制御プログラムの作成方法において、
    前記1または複数の色度標準液について、複数の温度で前記光学的特性を測定し、前記検量線を作成する工程を有することを特徴とする色指数測定装置における制御プログラムの作成方法。
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