JPH0915085A

JPH0915085A - 洩れ検査装置

Info

Publication number: JPH0915085A
Application number: JP18804895A
Authority: JP
Inventors: Akira Chino; 晃千野
Original assignee: Takao Kinzoku Kogyo Co Ltd
Current assignee: Takao Kinzoku Kogyo Co Ltd
Priority date: 1995-06-29
Filing date: 1995-06-29
Publication date: 1997-01-17

Abstract

(57)【要約】【目的】短時間に洩れ箇所の特定ができ、かつ、検査
結果の信憑性が高い、洩れ検査装置を提供する。【構成】被検査物１に押圧するためのバキュームパッ
ド３を先端に有する当接器具２と、真空発生器５と、を
備える。該当接器具２と真空発生器５とを、真空引き配
管４によって接続する。該真空引き配管４の途中に、圧
力センサー６を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、洩れ検査装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来の洩れ検査装置としては、同じエア
ー源からの圧送エアーを、標準規格見本と被検査物の両
方の物品内へ（同時に）注入し、密封状態に各々を一定
時間保って後、それらの圧力を差圧センサーを介して比
較し、被検査物内の圧力が（見本に比べて）低ければエ
アー洩れがあると判断していた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな装置では、被検査物の洩れは確認できても、洩れ箇
所が特定できないという問題があった。また、見本と被
検査物の両方の物品内の圧力を同時に比較測定しなけれ
ばならないため、装置構造が複雑で操作に手間がかかる
と共に、検査時間も比較的長くかかっていた。また、温
度（気温）変化によって空気圧が影響を受けやすく、検
査結果の信憑性にも若干問題があるため、被検査物の合
否判定が困難である場合もあった。

【０００４】そこで本発明は、上述の問題を解決して、
短時間に洩れ箇所の特定ができ、かつ、検査結果の信憑
性が高い、洩れ検査装置を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに本発明に係る洩れ検査装置は、被検査物に押圧する
ためのバキュームパッドを先端に有する当接器具と、真
空発生器と、該当接器具と真空発生器とを接続する真空
引き配管と、該真空引き配管の途中に設けられた圧力セ
ンサーと、を備えている。

【０００６】また、被検査物に押圧するためのバキュー
ムパッドを先端に有する当接器具と、真空発生器と、該
当接器具と真空発生器とを接続する真空引き配管と、該
真空引き配管の途中に設けられた圧力センサーと、該圧
力センサーからの電気的信号が入力される判定回路と、
該判定回路に設定値を入力するための入力手段と、該判
定回路から電気的不良検出信号を受信して作動する警報
器と、を備えている。

【０００７】また、バキュームパッドが、伸縮可能な蛇
腹形状である。また、当接器具及び真空引き配管の一部
乃至全部が、ロボットのアームに取付けられたものであ
る。

【０００８】また、当接器具及び真空引き配管の一部乃
至全部が配設された検査位置に、被検査物を搬入するハ
ンド付ロボットを、有する。

【０００９】

【作用】（請求項１又は２によれば）当接器具のバキュ
ームパッドを被検査物に押圧させると、真空引き配管及
び当接器具内の空気が排出され真空状態となる。所定の
真空圧となってから検査を開始する。

【００１０】圧力センサーによって、検査開始から設定
時間後の真空圧を測定する。該検査値の絶対値が小さい
と洩れがあることになる。また、大きい面積の被検査物
の測定位置を順次変えて、夫々同様に真空圧を測定する
ことにより、洩れ箇所を特定できる。

【００１１】（請求項２によれば）予め真空圧の設定値
（標準規格値）を、設定手段によって判定回路に入力で
きる。検査時に於て、設定時間後の真空引き配管内の真
空圧を圧力センサーが測定し、これを電気的信号に変換
して判定回路に入力する。

【００１２】（圧力センサーから）入力された検査値
と、予め入力された設定値とを判定回路が比較し、検査
値が設定値範囲外であると、判定回路が電気的な不良検
出信号を警報器へ送信し、該警報器が作動する。

【００１３】（請求項３によれば）当接器具を若干角度
をつけて被検査物に押圧しても、該バキュームパッドは
被検査物に確実に密着できる。

【００１４】（請求項４によれば）ロボットが、該ロボ
ットのアームに取付けられた当接器具のバキュームパッ
ドを、検査位置に搬入された被検査物に、自動的に押圧
する。このように、検査の自動化を図り得る。

【００１５】（請求項５によれば）検査位置に配設され
た当接器具のバキュームパッドに、被検査物を保持した
ハンド付ロボットが、自動的に搬入して該被検査物を、
押圧することができる。

【００１６】

【実施例】以下、実施例を示す図面に基づき本発明を詳
説する。

【００１７】図１は、本発明に係る洩れ検査装置の一実
施例を示し、この洩れ検査装置は、被検査物１に押圧す
るための当接器具２と、真空発生器５と、該当接器具２
と真空発生器５とを接続する所定長さの真空引き配管４
と、該真空引き配管４の途中に設けられた圧力センサー
６と、を備えている。なお、該圧力センサー６の手前に
はフィルター42が設けられ、かつ、圧力計43が圧力セン
サー６と並んで設けられている。

【００１８】また、上記真空発生器５内には、上記真空
引き配管４との接続部に、電磁弁19が設けられている。
該電磁弁19は、上記圧力センサー６と電気的に接続さ
れ、該圧力センサー６が（後述の）測定開始時の所定真
空圧に達すると電気信号を発してこの弁19を閉じる。

【００１９】当接器具２は、図２に示す如く、段付き円
筒状の筒部材８と、その先端に設けられた、伸縮可能な
蛇腹形状のバキュームパッド３とから成っている。該バ
キュームパッド３は、（外観上）その蛇腹の山を第１節
14、谷を第２節15として有し、第２節15から先端へ延び
る外縁ひだ部16を有している。また、該外縁ひだ部16の
内側に被検査物１と当接する当接面９を有している。

【００２０】また、上記バキュームパッド３は、例え
ば、ゴムのような弾性的性質をもつ素材で形成されてお
り、上記第１節14及び第２節15が揺動可能であるため、
該バキュームパッド３全体は、ある程度伸縮可能とな
る。

【００２１】また、上記バキュームパッド３と筒部材８
は、（例えば接着材等で）接着されており接着面10，10
間に空気が流入することはない。また、筒部材８内の段
付挿入孔12に真空引き配管４が挿入されており、該筒部
材８と真空引き配管４の接着面11，11は、（例えば接着
剤等で）接着されており接着面11，11間に空気が流入す
ることはない。

【００２２】被検査物１は、例えば、金属板を溶接して
形成されたタンク等の溶接部を有する一部品である。そ
のため、該被検査物１は、溶接が十分、かつ、確実に行
われ、タンク使用時に液体又はガス等の洩れがないかど
うかを前もって、本発明の洩れ検査装置によって検査さ
れる。このとき、被検査物１は検査位置Ｐに置かれた被
検査物保持台７の上に載置する（図１参照）。

【００２３】しかして（図２の如く）、真空発生器５の
スイッチ（図示省略）を入れ上記バキュームパッド３の
当接面９を、被検査物１に（仮想線に示すように）押圧
すると、当接器具２及び真空引き配管４内は真空とな
り、予め設定した測定開始真空圧に達すると、（図１に
示した）電磁弁19が閉じることにより、当接器具２及び
真空引き配管４内は真空状態を保たれる。圧力センサー
６が、例えば測定開始真空圧Ｐ_Sとして−760mmHg を感
知すると制御回路23を介して直ちに電磁弁19に信号を送
って該電磁弁19を閉じ、かつ、測定を開始───制御回
路23内のタイマーを開始───させる。

【００２４】ここで、洩れ検査の合否───洩れの有無
───を判定する方法について説明する。図３は、本発
明の洩れ検査装置によって真空引き配管４内の真空圧変
化を、予め被検査物１の良品（洩れ箇所無し）と不良品
（洩れ箇所有り）について調べ、グラフ化したものであ
る。横軸は測定時間を示し、縦軸は真空引き配管４内の
真空圧の絶対値を示している。Ｐ_Sは測定開始真空圧を
示し例えば−760mmHgとする。測定時刻を測定開始から
Ｔ₀ 秒後としている。そして、Ｐ_Gは良品の真空圧の変
化を示し、Ｐ_Nは不良品の真空圧の変化を示している。

【００２５】この図３に於て、Ｐ_G（良品）の真空圧が
徐々に小さくなっているが、それは装置の接続部分やバ
キュームパッド３の当接面９や弁類のところから若干の
空気流入があるためである。

【００２６】そして、Ｔ₀ 秒後のＰ_G及びＰ_Nを測定し
たとすると、例えば、Ｐ_Gが−680mmHg であるのに対
し、Ｐ_Nが−675mmHg であったとする。

【００２７】上述の結果に基づいて、良品の下限値Ｐ₀
（規格値）を品質に影響のない程度に、例えば、−678m
mHg に設定すれば良いのである。即ち、検査開始真空圧
がＰ_Sとなって測定を開始し、一定時間Ｔ₀ 後に、良品
下限値Ｐ₀ よりも絶対値が大なれば「良品」と、図１の
判定回路20にて判断され、良品下限値Ｐ₀ よりも絶対値
が小なれば「不良品」と、図１の判定回路20にて判断さ
れる。この値Ｐ₀ は、入力手段21によって判定回路20に
入力される。また、「不良品」と判断されれば、ブザー
や警報ランプ等の警報器22が作動するように構成する。

【００２８】また、変形例としては次のように構成して
も良い。即ち、上記測定開始真空圧Ｐ_S（−760mmHg ）
と上記良品の下限値Ｐ₀ （−678mmHg ）との差が−82mm
Hgであり、この−82mmHgという数値を設定値として予め
図１の入力手段21によって判定回路20へ設定しておく。
そして、測定開始から一定時間Ｔ₀ 後に於て、被検査物
１（図示省略）の減少した真空圧が−82mmHgよりも（絶
対値が）小なれば「良品」とし、−82mmHgよりも（絶対
値が）大なれば「不良品」として、図１の判定回路20に
て判断するように構成しても良い。

【００２９】図２にもどって、検査時に於て、被検査物
１に洩れ箇所18があると、被検査物１の裏面13側から空
気17…が、該洩れ箇所18（被検査物１内）を通ってバキ
ュームパッド３内に吸い込まれる。そして、空気17…は
真空引き配管４内に流入し、該真空引き配管４内の真空
圧の絶対値が低下する。

【００３０】図１では、判定回路20、入力手段21、制御
回路23及び警報器22を備えて成る洩れ検査装置とするこ
とで検査の自動化が図られている。判定回路20は圧力セ
ンサー６からの電気的信号（真空引き配管４内の真空圧
が電気的信号に変換されて）が入力され、入力手段21に
よって予め入力されたと比較して、設定値外（規格値
外）であると判断すると、該判定回路20は不良検出信号
を警報器22に送信する。警報器22はこの不良検出信号を
受けて作動する。なお、警報器22は、ランプが点滅した
り、ディスプレーによって表示したり、スピーカーによ
って警告音を発生したり等によって検査員30に知らせ
る。

【００３１】次に、（図３の実施例で説明した）良品の
下限値Ｐ₀ （例えば−678mmHg ）を設定値として、図１
に示す入力手段21によって判定回路20に設定入力する。
しかして、被検査物１の洩れ検査時に於て、真空引き配
管４内の真空圧を圧力センサー６が電気的信号に変換し
て判定回路20に入力し、設定値に基づいて該判定回路20
は検査値と比較判定し、該検査値がこの良品の下限値
（例えば上記−678mmHg）以下であれば、判定回路20は
警報器22へ電気的な不良検出信号を送信し、該警報器22
が作動する。そして、検査員30は被検査物１の洩れを知
り、洩れ箇所18を確認することができる。つまり、バキ
ュームパッド３は被検査物１に比較して小さく作られて
おり、そのパッド３の当てる箇所によって、細かくその
洩れの箇所を知り得る。

【００３２】図４は、当接器具２及び真空引き配管４の
全部が、作業用ロボット36のアーム27に取付けられ、真
空発生器５及び圧力センサー６が設けられている洩れ検
査装置を示している。被検査物１が、検査員によって又
は図示省略のハンドリング手段によって被検査物保持台
７に載置され、上記ロボット36が自動的に（アーム27に
取付けられた）当接器具２のバキュームパッド３を、
（検査位置Ｐに載置された）被検査物１に押圧させるこ
とができる。この図４のようにすれば、検査の一層の自
動化を図ることができる。

【００３３】なお、図示省略したが、真空発生器５をロ
ボット36の外側（床側又は天井側等）に設置して、真空
引き配管４によって、ロボット36のアーム27上のバキュ
ームパッド３等と接続しても良い。即ち、真空引き配管
４の一部のみをアーム27側に取付けるも自由である。な
お、図４に於て、前実施例（図１参照）の入力手段21、
判定回路20、警報器22、制御回路23等は、図示省略した
が、その取付け場所はロボット36に取付けるも、又は、
その近くの場所に設置するも自由である。

【００３４】図５は、当接器具２及び真空引き配管４の
全部が、固設の倒立Ｌ字型のスタンド32のアーム部33に
取付けられ、真空発生器５及び圧力センサー６がスタン
ド32の上部に設けられている。この位置が検査位置Ｐで
あり、この位置Ｐに被検査物１を搬入するハンド35付ロ
ボット36を備えている。

【００３５】上記ロボット36は、ハンド35で被検査物１
を（被検査物１…が収納されている所又は図外の搬送装
置で送られてきた所から）自動的に保持して検査位置Ｐ
に搬入し、当接器具２のバキュームパッド３に押圧させ
ることができる。なお、図示省略するが、真空引き配管
４の一部のみを検査位置Ｐに有すると共に、さらに離れ
た位置の真空発生器５に真空引き配管４を延長して接続
しても良い。

【００３６】なお、真空発生器５とは、真空ポンプや真
空エジェクター等が用い得る。

【００３７】

【発明の効果】本発明は上述の如く構成されているの
で、次に記載する効果を奏する。

【００３８】（請求項１又は２記載の洩れ検査装置によ
れば）被検査物１の洩れの有無を知り、洩れ箇所18を特
定して発見できる。また、比較的装置構造が簡単であ
り、検査時間も短い。

【００３９】（請求項２記載の洩れ検査装置によれば）
被検査物１に洩れ箇所18があれば、不良品を検出する警
報器22が作動し、検査員30に知らせることができるの
で、検査の自動化が図れ、作業能率が向上する。

【００４０】（請求項３記載の洩れ検査装置によれば）
被検査物１に対して押圧しやすい形状である。また、バ
キュームパッド３の外縁ひだ部16当接面９が確実に被検
査物１と密着し、外部から空気17が流入しにくい。

【００４１】（請求項４記載の洩れ検査装置によれば）
被検査物１に当接器具２を押圧する作業がロボット36に
よって行われるので、より検査の自動化を図り得ること
がでのる。従って、作業が軽減されると共に、作業能率
も向上する。

【００４２】（請求項５記載の洩れ検査装置によれば）
被検査物１を検査位置に搬入し、載置する作業及び被検
査物１に当接器具２を押圧する作業がロボット36により
行われるので、より一層検査の自動化を図り得ることが
できる。従って、より作業が軽減されると共に、作業能
率も向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の洩れ検査装置の一実施例を示す構成説
明図である。

【図２】当接器具２の部分断面図である。

【図３】グラフに判定回路の設定値を示した説明図であ
る。

【図４】洩れ検査装置の他の実施例を示す構成説明図で
ある。

【図５】洩れ検査装置の別の実施例を示す構成説明図で
ある。

【符号の説明】

１被検査物２当接器具３バキュームパッド４真空引き配管５真空発生器６圧力センサー 20 判定回路 21 入力手段 22 警報器 27 アーム 35 ハンド 36 ロボット

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】被検査物１に押圧するためのバキューム
パッド３を先端に有する当接器具２と、真空発生器５
と、該当接器具２と真空発生器５とを接続する真空引き
配管４と、該真空引き配管４の途中に設けられた圧力セ
ンサー６と、を備えたことを特徴とする洩れ検査装置。
【請求項２】被検査物１に押圧するためのバキューム
パッド３を先端に有する当接器具２と、真空発生器５
と、該当接器具２と真空発生器５とを接続する真空引き
配管４と、該真空引き配管４の途中に設けられた圧力セ
ンサー６と、該圧力センサー６からの電気的信号が入力
される判定回路20と、該判定回路20に設定値を入力する
ための入力手段21と、該判定回路20から電気的不良検出
信号を受信して作動する警報器22と、を備えたことを特
徴とする洩れ検査装置。
【請求項３】バキュームパッド３が、伸縮可能な蛇腹
形状である請求項１又は２記載の洩れ検査装置。
【請求項４】当接器具２及び真空引き配管４の一部乃
至全部が、ロボット36のアーム27に取付けられた請求項
１又は２記載の洩れ検査装置。
【請求項５】当接器具２及び真空引き配管４の一部乃
至全部が配設された検査位置Ｐに、被検査物１を搬入す
るハンド35付ロボット36を、有する請求項１又は２記載
の洩れ検査装置。