JPH09148712A - 立体成形回路体の製法およびそれによって得られた立体成形回路体 - Google Patents

立体成形回路体の製法およびそれによって得られた立体成形回路体

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JPH09148712A
JPH09148712A JP30304395A JP30304395A JPH09148712A JP H09148712 A JPH09148712 A JP H09148712A JP 30304395 A JP30304395 A JP 30304395A JP 30304395 A JP30304395 A JP 30304395A JP H09148712 A JPH09148712 A JP H09148712A
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JP
Japan
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molded body
thermosetting resin
circuit pattern
molded
dimensional
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JP30304395A
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Masayoshi Tanaka
正善 田中
Masahiko Tatsuki
雅彦 辰木
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Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/0011Working of insulating substrates or insulating layers
    • H05K3/0014Shaping of the substrate, e.g. by moulding
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/10Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which conductive material is applied to the insulating support in such a manner as to form the desired conductive pattern
    • H05K3/20Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which conductive material is applied to the insulating support in such a manner as to form the desired conductive pattern by affixing prefabricated conductor pattern

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  • Structure Of Printed Boards (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】種々の樹脂材料の使用が可能であって、回路パ
ターンのファイン度が高く、回路パターンと基板との密
着性および三次元形状の追従性に優れた立体回路成形体
の製法を提供する。 【解決手段】その表面に所定の導体回路パターン4を形
成した下記の球状成形体(A)1を、成形型5の内周面
と空間を保った状態で成形型5内に装填して上記空間に
熱硬化性樹脂を充填する。そして、上記熱硬化性樹脂を
熱硬化させて熱硬化性樹脂硬化体と上記成形体(A)か
らなる熱硬化性樹脂製成形体を形成した後、この熱硬化
性樹脂製成形体の内部から上記球状成形体(A)1を溶
融除去して立体成形回路体を製造する。 (A)上記熱硬化性樹脂の熱分解温度よりも低く、かつ
成形温度よりも高い融点を有する形成材料により形成さ
れた球状成形体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種電気・電子機
器の三次元回路用として用いられ、曲面を有する立体回
路成形体の製法およびそれによって得られた立体回路成
形体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の電子機器の小型化、多機能化、低
コスト化に伴い、上記電子機器に用いられるプリント配
線板にも同様の特性が要求されている。このような要求
に応えるためにプリント配線板についても種々の製法に
よる配線板が提案されている。その一つに、例えば、モ
ールドプリント回路板(MPCB:Molded Printed Cir
cuit Board)、あるいは射出成形回路(MID:Molded
Interconnection Device )等があげられる。上記射出
成形による回路基板の製法としては、めっき方式と回路
フィルム方式とに大別される。前者のめっき方式は、樹
脂成形品にめっきを施すことにより得られ、その代表的
な製法として1ショットモールド法、2ショットモール
ド法がある。一方、後者の回路フィルム方式は、フィル
ム面に所定の回路パターンを形成し、樹脂成形時に上記
所定の回路パターンを一体化または転写する方式であっ
て、インモールド法等がある。
【0003】上記めっき方式のうち1ショットモールド
法は、射出成形品を用い二段階のめっき工程を経由する
ことにより回路基板を製造するものであり、上記2ショ
ットモールド法は、二段階の樹脂成形工程を経由するこ
とにより回路基板を製造するものである。また、上記イ
ンモールド法は、回路パターン形成品を成形金型にセッ
トして、上記金型に樹脂を射出成形し、樹脂成形品に回
路パターンを転写させるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記で
述べた各種製法には、それぞれが有する特徴的製造工程
からつぎのような問題がある。例えば、上記1ショット
モールド法は、ファイン度(精度)の高いものが得られ
る(回路パターンの線幅100μm程度)が、製造工程
が非常に長く、コストが高くつく。また、3次元の曲面
形状を有する立体形状の製造には不適である。さらに、
樹脂成形品の形成材料が限定され、回路のパターニング
が困難である。
【0005】また、上記2ショットモールド法は、3次
元の曲面形状を有する立体形状の製造に適しているが、
コストが高くつき、ファイン度(精度)が低く(回路パ
ターンの線幅500μmが限界)、成形用金型として精
度の高いがものが要求される。
【0006】さらに、上記回路フィルム方式のインモー
ルド法は、基板となるフィルム面に従来公知の方法によ
り回路パターンを形成した後、この回路パターン形成済
み基板を成形金型内に装填し、樹脂を充填することによ
り樹脂成形体と一体化する、もしくは樹脂成形体に上記
回路パターンを転写することにより回路成形体を製造す
る方法である。このインモールド法は、回路パターン形
成に種々の工法を適用することができ、樹脂成形体の形
成材料の選定自由度が高く、しかもファイン度(精度)
の高いものが得られる。しかしながら、回路パターンと
樹脂成形体との密着の度合い、および3次元形状への追
従性という点で充分に満足のいくものではない。
【0007】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、種々の樹脂材料の使用が可能であって、回路パ
ターンのファイン度が高く、回路パターンと基板との密
着性および3次元形状の追従性に優れた立体回路成形体
の製法、および、それによって得られた立体回路成形体
の提供をその目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の立体回路成形体の製法において、請求項1
記載の発明は、下記の成形体(A)表面にレジスト膜を
形成する工程と、所定の回路パターンに対応するレジス
ト膜の部分を除去してレジスト膜をレジストパターン層
に形成する工程と、このレジストパターン層の上記除去
部分に導電材を導入して所定の導体回路パターンを形成
する工程と、上記導体回路パターンが形成された成形体
(A)を、成形型の内面と空間を保った状態で成形型内
に装填して上記空間に熱硬化性樹脂を充填する工程と、
上記熱硬化性樹脂を熱硬化させて熱硬化性樹脂硬化体と
上記成形体(A)からなる熱硬化性樹脂製成形体を形成
する工程と、この熱硬化性樹脂製成形体の内部から成形
体(A)を溶融除去する工程とを備えた立体成形回路体
の製法を特徴とする。 (A)上記熱硬化性樹脂の熱分解温度よりも低く、かつ
成形温度よりも高い融点を有する形成材料により形成さ
れた曲面を有する成形体であって、全体が平面に展開不
可能な成形体。
【0009】また、本発明の立体回路成形体の製法にお
いて、請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明
の構成のうち、全体が略球状であって、かつ、表面に窪
み部が形成されている成形体(A)を用いたことを特徴
とする。
【0010】さらに、請求項3記載の発明は、成形型内
への熱硬化性樹脂の充填に先立って、上記請求項2記載
の成形体(A)の窪み部に成形体(A)を溶融するため
の溶融手段を装填することを特徴とする。
【0011】そして、請求項4記載の発明は、上記で述
べた立体回路成形体の製法により得られた、熱硬化性樹
脂製成形体の内面に所定の導体回路パターンが形成され
ている立体回路成形体を特徴とするものである。
【0012】本発明において、上記成形体(A)が、曲
面を有し、かつ全体が平面に展開不可能な成形体である
とは、いわゆる、三次元の立体構造を有し、しかも、そ
の形状を完全な二次元の平面体として展開することが不
可能な形状を有する成形体であることをいう。
【0013】また、本発明において、上記成形体(A)
の形成材料の特性を記載した、「熱硬化性樹脂の熱分解
温度よりも低く、かつ成形温度よりも高い融点を有す
る」という部分の融点とは、いわゆる、通常の単独成分
(単一金属等)における融点をいうのはもちろん、例え
ば、二成分系の金属からなる合金における固相線温度を
も含める趣旨である。
【0014】すなわち、本発明のうち請求項1に係る発
明によって、従来ではその製造が困難であった、微細な
立体回路を高精度に製造することができ、製造工程も簡
略化が実現する。また、製品の形成材料が広範囲で選定
可能であり、導体回路パターンの成形体に対する密着性
にも優れている。
【0015】そして、上記請求項2および請求項3に係
る発明は、成形体(A)として特に全体が平面に展開不
可能な成形体である略球状体を用いた、効果的な立体回
路成形体の製法である。
【0016】したがって、上記請求項4の発明である立
体回路成形体は、導体回路パターンが三次元構造部分
に、高精度でかつ密着性良く形成されたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明を詳しく説明す
る。
【0018】まず、本発明の立体回路成形体の製造にお
いて使用され、その表面にレジスト膜が形成される成形
体(A)について述べる。上記成形体(A)の形成材料
としては、本発明の製法上の特徴からつぎの条件を満た
すものを用いる必要ある。すなわち、後述の成形型内に
充填する熱硬化性樹脂の有する熱分解温度よりも低く、
かつ、熱硬化性樹脂の成形温度よりも高い融点を有する
ものが用いられる。例えば、成形体(A)形成材料とし
て、錫(融点:231.9℃)、鉛(融点:327.4
℃)、ビスマス(融点:271.3℃)等の低融点の各
種金属材料、およびこれらの合金〔例えば、はんだ(錫
−鉛系はんだ:固相線温度183℃)等〕があげられ
る。さらに、上記熱硬化性樹脂にもよるが、低融点とい
う観点から、上記条件を満たしていれば、上記各種金属
材料に代えて各種樹脂、ろう等を用いることもできる。
【0019】つぎに、本発明の立体回路成形体の製造に
おいて、その表面に導体回路パターンが形成された成形
体(A)を成形型内に装填した後、型内に充填する熱硬
化性樹脂について述べる。上記熱硬化性樹脂の選定に際
しては、上記成形体(A)の形成材料と相互に関連して
おり、熱硬化性樹脂自身の有する温度特性を充分に考慮
する必要がある。使用可能な熱硬化性樹脂としては、特
に限定するものではなく、例えば、エポキシ樹脂、フェ
ノール樹脂、ポリイミド樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹
脂、ベンゾグアナミン樹脂、アリル樹脂等の各種熱硬化
性樹脂があげられる。
【0020】そして、本発明の立体回路成形体の製法に
おいて、上記成形体(A)形成材料と熱硬化性樹脂との
好ましい組み合わせを、その奏する効果とともに下記に
示す。
【0021】成形体(A)形成材料:錫(融点23
1.9℃) 熱硬化性樹脂:エポキシ樹脂(熱分解温度398℃、成
形温度165〜180℃) 効果:熱硬化性樹脂に対して無機質充填材が高充填可能
であることから成形収縮が小さく、高精度成形品の製造
に適合する。
【0022】成形体(A)形成材料:錫−鉛系はんだ
(固相線温度183℃) 熱硬化性樹脂:フェノール樹脂(熱分解温度270℃、
成形温度145〜205℃) 効果:安価で絶縁性に優れる。
【0023】つぎに、本発明の立体回路成形体の製法を
図面に基づいて順に説明する。
【0024】まず、図1に示すように、全体が略球状で
あって、かつ、表面に窪み部2が形成された低融点の球
状成形体(A)1を準備する。ついで、図2に示すよう
に、窪み部2以外の表面全体に所定厚みのレジスト膜3
を形成する。レジスト膜3を形成した後、所望の回路パ
ターン(回路パターン部分は紫外線を透過しない)を印
刷したフォトマスクを用いて、上記成形体(A)1表面
を覆う。つぎに、フォトマスクを介して成形体(A)1
に紫外線を照射することにより、フォトマスクに印刷さ
れた回路パターンに対応する部分以外のレジスト膜3を
紫外線硬化させる。そして、上記回路パターンに対応す
る部分の未硬化のレジスト膜3を除去することにより、
図3に示すように、成形体(A)1表面にレジストパタ
ーン層3aを形成する(レジストパターン形成)。つい
で、図4に示すように、このレジストパターン層3aの
上記除去部分に導電材を導入することにより所定の導体
回路パターン4を形成する(導体回路パターン形成)。
【0025】上記除去部分に導電材を導入して所定の導
体回路パターン4を形成する方法としては、成形体
(A)1形成材料によって適宜に設定されるが、成形体
(A)1の形成材料が金属材料の場合は、通常、公知の
電気めっき法により導体回路パターン4を形成すること
ができる。上記電気めっき法においては、例えば、金属
イオン源として硫酸銅、硫酸ニッケル等を用いためっき
等があげられる。また、成形体(A)1形成材料が金属
以外の、非導電性材料(例えば、前述の樹脂、ろう等)
の場合は、従来公知の無電解めっき法により導体回路パ
ターン4を形成することができる。
【0026】このようにして作製された、表面にレジス
トパターン層3aを残して、導体回路パターン4が形成
された成形体(A)1を、図5に示すように、成形型5
の内周面と一定の空間を保った状態で成形型5内に装填
する。この際、図示のように、成形体(A)1の窪み部
2に、成形体(A)1を加熱溶融するための棒状の加熱
体6を、成形型5とに隙間を設けた状態で装填してお
く。この状態で、加熱体6と成形型5との隙間から成形
型5内の空間に熱硬化性樹脂を充填する。充填した後、
上記熱硬化性樹脂を加熱硬化させることにより、図6に
示すように、熱硬化性樹脂硬化体7と上記成形体(A)
1からなる熱硬化性樹脂製成形体を形成する。そして、
上記成形体(A)1の窪み部2に装填した加熱体6を、
成形体(A)1の融点以上に加熱することにより上記熱
硬化性樹脂製成形体の内部の成形体(A)を溶融する。
溶融後、加熱体6を成形型5内から抜き取り溶融した成
形体(A)1形成材料を成形型5内から排出する。この
結果、図7に示すように、成形体(A)1が除去された
熱硬化性樹脂製成形体の内周面には所定の導体回路パタ
ーン4が転写される。このようにして、図8に示すよう
に、内周面に所定の導体回路パターン4が形成された球
状の立体成形回路体8が製造される。
【0027】上記成形型5内に充填した熱硬化性樹脂を
熱硬化させる際の加熱温度は、当然、熱硬化性樹脂を硬
化させるに必要な温度(成形温度)であって、かつ、成
形体(A)1の融点より低い温度に設定しなければなら
ない。
【0028】また、上記成形体(A)1の窪み部2に装
填した加熱体6の加熱設定温度は、成形体(A)1の融
点以上であって、かつ硬化した熱硬化性樹脂硬化体7の
熱分解温度以下に設定しなければならない。
【0029】上記熱硬化性樹脂を熱硬化させる際の加熱
温度、および、加熱体6の加熱設定温度は、それぞれ一
義的に設定されるものではなく、熱硬化性樹脂の種類、
成形体(A)1の材質の選択によって適宜に設定され
る。
【0030】また、本発明の製法において、溶融・除去
された成形体(A)1の形成材料は、再利用が可能であ
ることから、低コスト化が図れる。
【0031】上述の製法により得られる立体回路成形体
は、その内周面に単層の導体回路パターン4が形成され
たものであるがこれに限定するものではなく、本発明の
製法では、導体回路パターンを形成する際に、従来公知
の回路パターンの形成方法を採用することによって、2
層以上の多層構造の導体回路パターンを有する立体回路
成形体を製造することができる。
【0032】上記多層構造の導体回路パターンを有する
立体回路成形体の製造工程について、2層構造の導体回
路パターンを例にとり詳しく説明する。すなわち、ま
ず、先に述べた製法と同様にして、図4に示すように、
レジストパターン層3aの上記除去部分に導電材を導入
することにより所定の導体回路パターン4を形成する
(1層目の導体回路パターン形成)。つぎに、図9に示
すように、導体回路パターン4が形成された成形体
(A)1表面全面に、光硬化性の永久レジスト膜10
(絶縁体)を形成する。そして、永久レジスト膜10
の、導体回路パターン4との接続孔を、露光・現像等の
公知の方法により除去する。ついで、図10に示すよう
に、永久レジスト膜10表面全体に、無電解めっき法に
より導体層11を形成して、この導体層11と下層の導
体回路パターン4とを導通させる。そして、上記導体層
11表面にレジスト膜を形成した後、下層の導体回路パ
ターン4に対応するレジスト膜部分を、従来公知の方法
により除去することにより、図11に示すように、レジ
スト膜12除去部分から下層の導体層11を露出させ
る。ついで、図12に示すように、電解めっき法によ
り、上記電着レジスト膜12が部分的に除去され下層の
導体層11が露出した部分に導電材を導入して、下層の
導体回路パターン4に対応する導体回路パターン13を
形成する。そして、アセトン等の溶剤や専用剥離液によ
り上記レジスト膜12を除去し、さらに、希硝酸等によ
り上記導体層11をエッチング除去することにより、図
13に示すように、導体回路パターン4およびそれに対
応する導体回路パターン13の2層構造の導体回路パタ
ーンが形成された成形体(A)を作製する。
【0033】つぎに、その表面に2層構造の導体回路パ
ターンが形成された成形体(A)を用い、先に述べた製
法(内周面に単層構造の導体回路パターンが形成された
立体成形回路体の製法)と同様、成形型5内への装填工
程、熱硬化性樹脂の充填工程、上記熱硬化性樹脂の熱硬
化させてなる熱硬化性樹脂製成形体の成形工程、上記熱
硬化性樹脂製成形体内部から成形体(A)を溶融除去す
る工程を経由するという上記製法に従って、成形体
(A)が除去された熱硬化性樹脂製成形体の内周面に、
上記導体回路パターン4およびそれに対応する導体回路
パターン13の2層構造の導体回路パターンが、内周面
側から導体回路パターン13、導体回路パターン4の順
に転写された立体成形回路体が製造される。
【0034】上記製造工程は、2層構造の導体回路パタ
ーンを有する立体回路成形体の製造工程について述べた
が、3層以上の多層構造の導体回路パターンを有する立
体回路成形体については、上記成形体(A)1表面に対
する2層目の導体回路パターン13の形成工程を適宜繰
り返して所定の多層構造の導体回路パターンを形成する
ことにより製造される。すなわち、所望の多層構造の導
体回路パターンが形成された成形体(A)を製造し、つ
いで、この成形体(A)を用いて後は先に述べた単層の
導体回路パターンの場合と同様にして立体回路成形体を
製造することができる。
【0035】このようにして得られた立体回路成形体の
用途としては、導体回路パターンの形成された内周面が
略球状の曲面であることから、例えば、監視カメラ等の
アクチエーターの製造に適している。
【0036】また、上記立体回路成形体の製造において
は、略球状の成形体(A)を用いた場合について述べた
が、これ以外に、全体が平面に展開不可能な曲面を有す
る形状として、例えば、図16(a)および(b)に示
す形状の成形体25、図17(a)および(b)に示す
形状の成形体26、図18(a)および(b)に示す形
状の成形体27、図19(a)および(b)に示す形状
の成形体28のような略ドーナツ状の成形体等があげら
れる。
【0037】つぎに、本発明を実施例に基づいて詳しく
説明する。
【0038】
【実施例1】まず、図1に示すように、深さ30mm×
直径8mmの窪み部2が形成された直径55mmの錫
(融点231.9℃)製の球状成形体1を準備した。つ
いで、図2に示すように、窪み部2以外の表面全体に、
電着レジスト法(条件:150V×90秒)により厚み
8μmのレジスト膜3〔シプレイファーイースト社製、
イーグル(EAGLE)XP5501−4〕を形成した。この
レジスト膜3を形成した後、図14に示すように、20
個の渦巻き模様状の回路パターン(回路パターン部分は
紫外線を透過しない)21を印刷したポリエステル製フ
ォトマスク20を準備した。このフォトマスク20に
は、上記回路パターン21と5個の五角形部分22とも
紫外線を透過しない部分(図14において外形線以外の
黒線および黒く塗り潰された部分)が印刷されており、
上記球状成形体1表面を一様に覆うことが可能な、平面
上に展開した場合、図示のような複雑な形状を有するも
のである。そして、上記フォトマスク20を用いて、上
記球状成形体1表面を覆い、ついで、透明な薄層の樹脂
フィルムで包み球面上に密着させた後、フォトマスクを
介して球状成形体1に紫外線を照射した。上記紫外線照
射条件は、600mJ/cm2 に設定した。上記紫外線
照射することにより、フォトマスク20に印刷された渦
巻き模様状の各回路パターン21および5個の五角形部
分22に対応する部分以外のレジスト膜3を紫外線硬化
させた。そして、上記回路パターン21に対応する部分
の未硬化のレジスト膜3を、現像液(シプレイファーイ
ースト社製、XP−8907)をスプレーすることによ
り除去して、球状成形体1表面にレジストパターン層3
aを形成した〔レジストパターン形成(図3参照)〕。
【0039】つぎに、レジストパターン層3aが形成さ
れた球状成形体1を、硫酸銅溶液に浸漬し、電解めっき
法(条件:5A/cm2 ×30分)によりこのレジスト
パターン層3aの上記除去部分に、厚み30μm×線幅
80μm(コイル部のピッチ160μm)の銅製回路パ
ターン4aを形成した〔導体回路パターン形成(図4参
照)〕。このようにして、図15に示すように、渦巻き
状の銅製回路パターン4a(図14に示すフォトマスク
20に印刷された模様形状に対応した)が、その表面に
形成された球状成形体1を作製した。
【0040】そして、表面にレジストパターン層3aを
残して、銅製回路パターン4aが形成された球状成形体
1を、図5に示すように、成形型5の内周面と一定の空
間を保った状態で成形型5内に装填した(成形型5内周
面と球状成形体1表面との距離:2mm)。この際、図
示のように、球状成形体1の窪み部2に、成形型5と隙
間が形成されるよう、球状成形体1を加熱溶融させるた
めの棒状の加熱体6を予め装填させた。この状態で、図
6に示すように、成形型5内の空間にエポキシ樹脂を充
填した。なお、このエポキシ樹脂は、ノボラック型エポ
キシ樹脂(熱分解温度398℃、成形温度165〜18
0℃)100重量部(以下「部」と略す)対して、溶融
シリカ粉末250部を配合したものであった。上記エポ
キシ樹脂を充填した後、成形型5全体を170℃×4分
の条件で加熱して上記エポキシ樹脂を硬化させることに
より熱硬化性樹脂硬化体(厚み2mm)7と上記球状成
形体1からなる熱硬化性樹脂製成形体を形成した。そし
て、上記球状成形体1の窪み部2に装填した上記棒状の
加熱体6を250℃に加熱することにより成形体内部の
球状成形体1を溶融して上記熱硬化性樹脂製成形体の内
部から、成形型5と加熱体6との隙間を通って、溶融し
た球状成形体1を外部に除去した。この結果、内部の球
状成形体1を溶融除去した熱硬化性樹脂硬化体7の内周
面には、上記渦巻き状の銅製回路パターン4aが転写さ
れた。このようにして、内周面に渦巻き状の銅製回路パ
ターン4aが形成された立体成形回路体を製造した。
【0041】得られた立体成形回路体内周面に転写形成
された銅製回路パターンは、熱硬化性樹脂硬化体に対し
て密着性に優れており、球状面に対しての追従性にも当
然優れている。
【0042】
【実施例2】上記実施例1で使用した錫製の球状成形体
に変えて、同形状の錫−鉛系はんだ製球状成形体(固相
線温度183℃)を準備した。それ以外は実施例1と同
様にして錫−鉛系はんだ製球状体表面にレジストパター
ン層と銅製回路パターンを形成した(レジストパターン
形成・導体回路パターン形成)。
【0043】つぎに、上記実施例1で使用したノボラッ
ク型エポキシ樹脂に変えて、フェノール樹脂(熱分解温
度270℃、成形温度145〜190℃)を使用し、加
熱硬化条件を160℃×8分に設定して、実施例1と同
様の工程を経由することにより厚み2mmの熱硬化性樹
脂硬化体(フェノール樹脂製)と上記錫−鉛系はんだ製
球状体からなる熱硬化性樹脂製成形体を形成した。そし
て、上記球状体の窪み部に装填した加熱体を195℃に
加熱することにより成形体内部の球状成形体を溶融して
上記熱硬化性樹脂製成形体の内部から球状成形体を外部
に除去した。この結果、上記実施例1と同様の形状の、
内周面に渦巻き状の銅製回路パターンが形成された立体
成形回路体を製造した。
【0044】得られた立体成形回路体内周面に転写形成
された銅製回路パターンは、上記実施例1と同様、熱硬
化性樹脂硬化体に対して密着性に優れており、球状面に
対しての追従性にも当然優れている。
【0045】
【発明の効果】以上のように、本発明のうち請求項1記
載の発明は、熱硬化性樹脂の熱分解温度よりも低く、か
つ成形温度よりも高い融点を有する形成材料により形成
された曲面を有する成形体であって、全体が平面に展開
不可能な成形体〔成形体(A)を用いることにより、従
来困難であった微細な立体回路を高精度に製造するを可
能とし、かつ製造工程の簡略化を実現したものである。
しかも、製品の形成材料が広範囲で選定可能であり、導
体回路パターンの成形体に対する密着性にも優れてい
る。
【0046】そして、請求項2および請求項3の発明
は、上記成形体(A)として特に全体が平面に展開不可
能な成形体である略球状体を用いた、効果的な立体回路
成形体の製法である。
【0047】したがって、請求項4の発明である立体回
路成形体は、導体回路パターンが三次元構造部分に、高
精度でかつ密着性良く形成されたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の立体成形回路体の製造工程を示す説明
図である。
【図2】本発明の立体成形回路体の製造工程を示す説明
図である。
【図3】本発明の立体成形回路体の製造工程を示す説明
図である。
【図4】本発明の立体成形回路体の製造工程を示す説明
図である。
【図5】本発明の立体成形回路体の製造工程を示す説明
図である。
【図6】本発明の立体成形回路体の製造工程を示す説明
図である。
【図7】本発明の立体成形回路体の製造工程を示す説明
図である。
【図8】本発明の立体成形回路体の製造工程を経由して
得られる立体成形回路体を示す断面図である。
【図9】本発明における、2層構造の導体回路パターン
が形成された成形体(A)の製造工程を示す説明図であ
る。
【図10】本発明における、2層構造の導体回路パター
ンが形成された成形体(A)の製造工程を示す説明図で
ある。
【図11】本発明における、2層構造の導体回路パター
ンが形成された成形体(A)の製造工程を示す説明図で
ある。
【図12】本発明における、2層構造の導体回路パター
ンが形成された成形体(A)の製造工程を示す説明図で
ある。
【図13】上記成形体(A)の製造工程を経由して得ら
れる2層構造の導体回路パターンが形成された成形体
(A)を示す一部拡大断面図である。
【図14】実施例での立体成形回路体の製造工程で使用
されるフォトマスクを示す平面図である。
【図15】実施例における、渦巻き状の銅製回路パター
ンが形成された球状体を示す斜視図である。
【図16】(a)は成形体(A)の他の形状を示す断面
図であり、(b)はその平面図である。
【図17】(a)は成形体(A)のさらに他の形状を示
す断面図であり、(b)はその平面図である。
【図18】(a)は成形体(A)の他の形状を示す断面
図であり、(b)はその平面図である。
【図19】(a)は成形体(A)の他の形状を示す断面
図であり、(b)はその平面図である。
【符号の説明】
1 球状成形体(A) 3a レジストパターン層 4 導体回路パターン 5 成形型 6 加熱体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の成形体(A)表面にレジスト膜を
    形成する工程と、所定の回路パターンに対応するレジス
    ト膜の部分を除去してレジスト膜をレジストパターン層
    に形成する工程と、このレジストパターン層の上記除去
    部分に導電材を導入して所定の導体回路パターンを形成
    する工程と、上記導体回路パターンが形成された成形体
    (A)を、成形型の内面と空間を保った状態で成形型内
    に装填して上記空間に熱硬化性樹脂を充填する工程と、
    上記熱硬化性樹脂を熱硬化させて熱硬化性樹脂硬化体と
    上記成形体(A)からなる熱硬化性樹脂製成形体を形成
    する工程と、この熱硬化性樹脂製成形体の内部から成形
    体(A)を溶融除去する工程とを備えたことを特徴とす
    る立体成形回路体の製法。(A)上記熱硬化性樹脂の熱
    分解温度よりも低く、かつ成形温度よりも高い融点を有
    する形成材料により形成された曲面を有する成形体であ
    って、全体が平面に展開不可能な成形体。
  2. 【請求項2】 成形体(A)が、全体が略球状であっ
    て、かつ、表面に窪み部が形成されている請求項1記載
    の立体成形回路体の製法。
  3. 【請求項3】 成形型内への熱硬化性樹脂の充填に先立
    って、成形体(A)の窪み部に成形体(A)を溶融する
    ための溶融手段を装填する請求項2記載の立体成形回路
    体の製法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一項に記載の立
    体成形回路体の製法により製造された、熱硬化性樹脂製
    成形体の内面に所定の導体回路パターンが形成されてい
    ることを特徴とする立体回路成形体。
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