JPH0914744A - 空気調和装置の清掃用ノズル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】塵埃などの飛散が少なく、作業が容易であり、
危険性が少なく清掃作業が効率よく行える空気調和装置
の清掃用ノズルを提供する。 【構成】一端が閉塞されるとともに他端が掃除機の吸込
パイプ２０に脱着可能に接続され、途中が屈曲されたパ
イプ形状のノズル本体１０に、上記屈曲部１１よりも一
端側に位置して曲げの外側となる面に管軸方向に沿って
掻き取り部材１３を設け、この掻き取り部材１３の近傍
に位置してこの掻き取り部材に沿って第１の吸込口１４
を設けたことを特徴とする清掃用ノズル１である。 【作用】ノズルを掃除機の吸込パイプに連結して化粧パ
ネルに開口された通風スリットに挿入し、ノズル本体の
上面に形成された掻き取り部材をフィルタに沿って摺接
させると、フィルタに付着している塵埃が掻き落され、
この塵埃は第１の吸込口から吸い込まれる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、掃除機に脱着可能に接
続されて空気調和装置のフィルター等の掃除に用いる清
掃用ノズルに関する。

【０００２】

【従来の技術】例えば天井取付式カセット型空調装置
は、天井裏に空調装置本体を据え付けてこの空調装置本
体から送り出された風を天井面に形成した開口部から室
内に向けて送風するようになっている。空調装置本体の
下面にはフィルタが取り付けられており、また天井面に
は上記フィルタや空調装置本体を隠すための化粧パネル
が取り付けられている。この化粧パネルには通気用スリ
ットが開口されている。

【０００３】このような空調装置は、長時間に亘って使
用するとフィルターに塵埃が付着して目詰まりを起こ
し、フィルターの通気性が損なわれてしまう。そのため
にフィルターは定期的に掃除して付着した塵埃を除去す
る必要がある。従来、上記フィルターを掃除する場合
は、化粧パネルを外し、フィルターを取り外してこのフ
ィルターを掃除機などで掃除していた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
清掃作業は、化粧パネルの開閉時に飛散する塵埃の養生
のため、机上の物を移動したり、机を養生シートで覆う
などの準備をする必要があった。また、作業に際しては
脚立を机の上に立て、一人が脚立を押さえ、もう一人が
脚立に登って天井面から化粧パネルを外し、かつフィル
ターの取り外して床に下ろし、床の上で掃除するように
していた。

【０００５】このような清掃作業は、手間を要し、効率
が悪いとともに、転倒等の危険があるという問題があっ
た。本発明は上記の事情にもとづきなされたもので、そ
の目的とするところは、塵埃などの飛散が少なく、作業
が容易であり、しかも危険性が少なく清掃作業が効率よ
く行えるようにした空気調和装置の清掃用ノズルを提供
しようとするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は以下の如く構成されている。すなわち、
請求項１の空気調和装置の清掃用ノズルは、空気調和装
置を覆う化粧パネルに開口された通風スリットに挿入可
能であり、先端が閉塞されるとともに基端が掃除機の吸
込パイプに脱着可能に接続され、かつ途中が屈曲された
パイプ形状のノズル本体と、上記ノズル本体の上記屈曲
部よりも先端側に設けられ、曲げの外側となる面に管軸
方向に沿って形成され、前記空気調和装置のフィルタに
摺接されてこのフィルタに付着している塵埃を掻き落と
す掻き取り部材と、上記ノズル本体の先端側に形成さ
れ、上記掻き取り部材の近傍に位置してこの掻き取り部
材に沿って形成され、上記掻き落された塵埃を吸い込む
第１の吸込口と、を具備したことを特徴とする。

【０００７】また、請求項２の空気調和装置の清掃用ノ
ズルは、上記ノズル本体の先端側に、上記曲げの内側と
なる面に軸線方向に沿って、上記空気調和装置の化粧パ
ネルに付着した塵埃を吸引する第２の吸込口を形成した
ことを特徴とする。

【０００８】

【作用】本発明によれば、上記構成を採用した結果、次
のような作用が生じる。すなわち、請求項１の発明によ
れば、ノズルを掃除機の吸込パイプに連結してこのノズ
ルを空気調和装置を覆う化粧パネルに開口された通風ス
リットに挿入し、ノズル本体の外側面に相当する上面に
設けられた掻き取り部材をフィルタに当ててノズルを水
平に移動させると、この掻き取り部材がフィルタに摺接
してフィルタに付着している塵埃を掻き落とす。この塵
埃は掻き取り部材の近傍に開口された第１の吸込口から
吸い込まれて掃除機側に吸い取られる。

【０００９】また、請求項２の発明によれば、ノズル本
体を空気調和装置の化粧パネルに開口された通風スリッ
トに挿入した状態で上記掻き取り部材をフィルタに摺接
させるとき、ノズル本体の下面に開口されている第２の
吸込口が、化粧パネルに付着している塵埃および前記掻
き取り部材によって掻き取られて化粧パネルに落下した
塵埃を吸い込むようになる。

【００１０】

【実施例】以下、本発明を図１ないし図４に示す一実施
例を参照して説明する。図１は清掃用ノズルを示す図、
図２は図１のＡ−Ａに沿った断面図である。ノズル１
は、中空のパイプ部材からなるノズル本体１０を備え、
途中が例えば直角に屈曲された屈曲形状になっている。
このノズル本体１０は、後述する化粧パネル３３の通風
スリット３５に挿入可能な径を有し、先端が閉塞されて
いるとともに、基端は、図示しない掃除機の吸込みパイ
プまたはこの吸込みパイプに連結された延長パイプ２０
に脱着可能に連結されるようになっており、この端面に
開口された接続口１２を通じて掃除機に連通されるよう
になっている。

【００１１】上記ノズル本体１０の屈曲部１１よりも先
端側には、曲げの外側となる面、つまり通常の使用状態
で上向きになる面に掻き取り部材１３が設けられてい
る。掻き取り部材１３は、例えばノズル本体１０に弾性
変形可能な多数の線状体を植毛してブラシ構造をなして
おり、この掻き取り部材１３はノズル本体１０の先端側
の上面に、管軸方向に沿って直線状に配置されている。

【００１２】なお、この掻き取り部材１３は植毛による
ブラシに限らず、ゴムへらのようなものであってもよ
い。上記ノズル本体１０の上記先端側には、その上面
に、上記掻き取り部材１３と並行に第１の吸込口１４が
設けられている。第１の吸込口１４は、管軸方向に沿っ
て伸びるスリット形状をなしており、上記掻き取り部材
１３の根元に近接して設けられている。

【００１３】また、上記ノズル本体１０の上記先端側に
は、曲げの内側となる面、つまり通常の使用状態で下向
きになる面に、第２の吸込口１５が形成されている。こ
の第２の吸込口１５は、管軸方向に沿って複数の開口を
並べて形成されており、前記第１の吸込口１４を形成し
た面と反対側の面に形成されているものである。

【００１４】このような構成の清掃用ノズル１は次のよ
うに使用される。すなわち、ノズル１は、図３に示すよ
うに基端側を掃除機（図示しない）の吸込みパイプまた
はこの吸込みパイプに連結された延長パイプ２０に脱着
可能に連結する。

【００１５】この状態で吸込みパイプまたは延長パイプ
２０を持ち、ノズル１を天井の化粧パネル３３に形成し
た通風スリット３５に差し込む。ここで、天井に取付け
た空調装置の構造を図４にもとづき説明すると、３０は
空調装置のケーシングとなる本体であり、この空調装置
本体３０には送風機および熱交換コイルなどの空調ユニ
ット３１が収容されている。また、空調装置本体３０の
下面にはフィルタ３２が取付けられている。

【００１６】このような構造の空調装置は天井裏に据付
られており、このため天井面４０には開口４１が形成さ
れている。そして、天井面４０には開口４１を塞ぐよう
にして化粧パネル３３が取付けられており、この化粧パ
ネル３３は空調装置本体３０やフィルタ３２を隠すよう
になっている。この化粧パネル３３はフィルタ３２と間
隔３４を存して対向されている。そして、この化粧パネ
ル３３には、左右にそれぞれ通風スリット３５，３５が
形成されている。

【００１７】前記掃除機の吸込みパイプまたは延長パイ
プ２０に連結されたノズル１は、上記化粧パネル３３の
通風スリット３５から挿入される。この場合、ノズル本
体１０の屈曲部１１よりも先端部を水平となるように姿
勢を整え、この先端部が化粧パネル３３の通風スリット
３５の長手方向に向くようにしてノズル１を通風スリッ
ト３５に差し込む。ノズル本体１０の先端部が通風スリ
ット３５を通過すると、延長パイプ２０を回してノズル
本体１０の先端部を旋回させる。そして、この状態でノ
ズル１の掻き取り部材１３をフィルタ３２の下面に押し
付け、延長パイプ２０を通風スリット３５の長手方向の
方向へ水平に移動させる。

【００１８】すると、ノズル１が水平移動され、先端部
の上面に設けられた掻き取り部材１３がフィルタ３２に
摺接し、よってフィルタ３２に付着している塵埃が掻き
落とされる。掻き落とされた塵埃は掻き取り部材１３の
根元の近傍に開口されている第１の吸込口１４からノズ
ル１内に吸込まれ、延長パイプ２０を通じて掃除機に吸
引される。

【００１９】また、上記ノズル１の水平移動に伴って、
下面に形成した第２の吸込口１４が化粧パネル３３の上
面に沿って移動される。したがって、化粧パネル３３の
上面に付着している塵埃および前記掻き取り部材１３に
よって掻き取られて化粧パネル３３に落下した塵埃を第
２の吸込口１４から吸い込むようになり、この塵埃も延
長パイプ２０より掃除機に吸引される。

【００２０】したがって、このような構造のノズル１に
よれば、フィルタ３２に付着している塵埃および化粧パ
ネル３３の上面に付着している塵埃を同時に吸い取るこ
とができる。

【００２１】そして、このようなノズル１であれば、上
記のような空調装置の清掃作業に当たって、このノズル
１を掃除機の吸込みパイプまたは必要に応じて繋がれる
延長パイプ２０に連結し、床から作業員が操作すること
によりフィルタ３２および化粧パネル３３を掃除するこ
とができるから、フィルタ３２および化粧パネル３３を
取り外す必要がない。したがって、従来のように、飛散
する心配がある塵埃の養生のため、机上の物を移動した
り、机を養生シートで覆うなどの準備をする必要がな
い。また、作業能率がきわめて向上する。

【００２２】また、作業に際しては脚立を用いる必要が
ないから危険性が少なくなり、一人で作業ができるか
ら、人手を要さない。 （変形例）なお、上記実施例のノズル１は、図２に示す
通り、断面が円形のパイプ構造を用いたが、断面が偏平
状のものであってもよく、化粧パネル３３の通風スリッ
ト３５の隙間が狭いときや、フィルタ３２と化粧パネル
３３との隙間が狭い場合に効果を発揮する。

【００２３】また、空調装置は天井に設置されているも
のに限らず、本発明のノズルを用いれば、高所に設置さ
れている空調装置の掃除に有効である。さらに、第１の
吸込口１４および第２の吸込口１５の形状は、種々のも
のが考えられ、例えばスリット状、複数個の円孔状およ
び四角形状などがあげられる。

【００２４】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、高
所に設置されている空調装置を掃除する場合に、塵埃な
どの飛散が少なく、作業が容易であり、しかも危険性が
少なく効率良く作業を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の清掃用ノズルの構成を示す
もので、（ａ）図は側面図、（ｂ）図は平面図、（ｃ）
図は下面図。

【図２】図１（Ｂ）図中Ａ−Ａ線に沿う清掃用ノズルの
断面図。

【図３】清掃用ノズルの使用状態を説明するもので、
（ａ）図はノズルを化粧パネルに差し込む前の斜視図、
（ｂ）図はノズルを化粧パネルに差し込んだ後の斜視
図。

【図４】清掃用ノズルの使用状態を説明するもので、
（ａ）図および（ｂ）図は互いに異なる方向の断面図。

【符号の説明】

１…ノズル １０…ノズル本体 １１…屈曲部 １２…接続口 １３…掻き取り部材 １４…第１の吸込口 １５…第２の吸込口 ２０…延長吸込みパイプ ３０…空調装置本体 ３２…フィルタ ３３…化粧パネル ３５…通風スリット ４０…天井面

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 空気調和装置を覆う化粧パネルに開口さ
   れた通風スリットに挿入可能であり、先端が閉塞される
   とともに基端が掃除機の吸込パイプに脱着可能に接続さ
   れ、かつ途中が屈曲されたパイプ状のノズル本体と、 上記ノズル本体の上記屈曲部よりも先端側に設けられ、
   曲げの外側となる面に管軸方向に沿って形成され、空気
   調和装置のフィルタに摺接されてこのフィルタに付着し
   ている塵埃を掻き落とす掻き取り部材と、 上記ノズル本体の先端側に形成され、上記掻き取り部材
   の近傍にこの掻き取り部材に沿って形成され、上記掻き
   落された塵埃を吸い込む第１の吸込口と、 を具備したことを特徴とする空気調和装置の清掃用ノズ
   ル。
2. 【請求項２】上記ノズル本体の先端側に、上記曲げの内
   側となる面に軸線方向に沿って、上記空気調和装置の化
   粧パネルに付着した塵埃を吸引する第２の吸込口を形成
   したことを特徴とする請求項１記載の空気調和装置の清
   掃用ノズル。