JPH09146615A - シミュレーション補助装置およびシミュレーション補助方法 - Google Patents

シミュレーション補助装置およびシミュレーション補助方法

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JPH09146615A
JPH09146615A JP7304330A JP30433095A JPH09146615A JP H09146615 A JPH09146615 A JP H09146615A JP 7304330 A JP7304330 A JP 7304330A JP 30433095 A JP30433095 A JP 30433095A JP H09146615 A JPH09146615 A JP H09146615A
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simulation
data
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rule
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Application number
JP7304330A
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English (en)
Inventor
Yoriyuki Okochi
頼行 大河内
Hiroshi Kuribayashi
博 栗林
Shoji Kitagawa
昇治 北川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Publication date
Application filed by Omron Corp, Omron Tateisi Electronics Co filed Critical Omron Corp
Priority to JP7304330A priority Critical patent/JPH09146615A/ja
Publication of JPH09146615A publication Critical patent/JPH09146615A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シミュレーションのために必要な相互関連デ
ータを容易かつ迅速にデバッガに与える。 【構成】 接点分類手段3は、接点特性データが与えら
れると、各接点を同じ工程に属する接点に分類するとと
もに、各工程名を出力する。工程間接続順決定手段5
は、工程名が与えられると、決定規則記憶手段6に記憶
された各工程間の接続順序を決定する規則に基づいて、
各工程の接続順序を決定して、この接続順序を出力す
る。接点相互関連データ作成手段7は、接点特性データ
に基づいて、各接点に関する接点相互関連データを推論
し出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、プログラマブル
ロジックコントローラの制御対象の動作をシミュレート
するシミュレーション装置に対して、シミュレーション
補助データを与えるためのシミュレーション補助装置に
関し、特に、シミュレーションにおける操作性の向上に
関する。
【0002】
【従来技術】今日、プログラマブルロジックコントロー
ラ(以下PLCという)を用いた制御対象機器制御シス
テムが知られている。PLCは、前記制御対象機器の状
態を検出する各種のセンサからの出力(開状態かまたは
閉状態か)に基づいて、予め記憶されたプログラムにし
たがって、前記制御対象機器の制御を行う。
【0003】図24に、PLCで制御されるシステムの
概略図を示す。このシステムでは、モータM1が回転す
ると、ベルトコンベアBによって、ワーク200が不良
検出位置まで運ばれる。センサ201、202によって
ワーク200の大きさが検出され、規格外であれば、不
良排除シリンダ210によって排出される。規格内でれ
ば、再びモータM1が回転し、ワークはベルトコンベア
Bの端部まで、移動する。センサ205がワーク200
を検出して一定時間後、モータM1は停止する。これに
より、テーブル211の上にワーク200が載置され
る。この状態がセンサ207で検出されると、投入シリ
ンダ213によって、ワーク200はテーブル215の
上に移動する。
【0004】テーブル215上では、センサ219でワ
ーク200が検出されると、治具217をロックし、モ
ータM2を回転させて下降させる。これにより、ワーク
200にドリル加工が施される。ドリル加工が終了する
と、排出シリンダ221によって、排出される。
【0005】このシステムにおいては、制御対象機器に
ついては、これらへ命令を与える命令入力器およびその
状態を検出する状態検出器によって制御されている。例
えば、各シリンダは、命令入力器であるソレノイドおよ
び状態検出器であるセンサを備えており(ともに図示せ
ず)、前進用のソレノイドがオンになると前進し、前端
センサで前端が検出されると、後退用のソレノイドがオ
ンとなり後退する。後端センサで後端が検出されると停
止する。
【0006】このような制御を行うプログラムは一般的
に、図25、図26に示すようなラダーチャートで表現
される。ラダーチャートは、複数の単一ラダー回路から
構成されている。各単一ラダー回路は、複数の接点から
構成されている。例えば、図25に示す単一ラダー回路
L39においては、接点00200、00005、00
008がオンで、接点00104がオフの場合、接点0
0202がオンになる。なお、接点00202は自己保
持される。
【0007】接点00202がオンになると、他の単一
ラダー回路L48の接点00202がオンとなる。この
ように、ある単一ラダー回路L39の接点における出力
結果に応じて、他の単一ラダー回路の接点の状態が変化
し、最終的に接続されている制御対象機器が制御され
る。
【0008】ところで、前記シーケンスプログラムにつ
いては、誤りがないかがデバッグ装置によって予め検証
される。
【0009】かかる検証方法として、コンピュータにP
LCを接続し、PLCの入力接点および出力接点の状態
をコンピュータの画面上に再現するという方法が広く行
われている。すなわち、操作者は、I/Oテーブル等を
参照して、デバッグ装置のCRTにデバッグ対象である
シーケンスプログラムに関係する入力接点および出力接
点を、登録する。これにより、図27に示すような入出
力接点の一覧を得ることができる。操作者は表示されて
いる入力接点のうち、ある入力接点をマウスでクリック
する。これにより、PLCの入力接点に、センサ等の代
りに模擬的な入力信号が与えられる。PLCは、記憶さ
れているシーケンスプログラムを、所定時間(数十m
s)毎に実行している。したがって、前記模擬的な入力
信号により、入力接点状態が変更されると、これに応じ
て出力接点の状態が変化する。この出力接点の状態変化
は、デバック装置のCRTに表示される。このように入
出力接点の状態変化を繰返し、各出力接点について所望
の状態変化が生ずるかを判断する。
【0010】このような検証方法を用いることにより、
PLCを実機と接続することなく、シーケンスプログラ
ムのデバッグを行うことができる。したがって、化学プ
ラント等の危険且つ複雑な制御機器のプログラムについ
ても、安全且つ容易にプログラムのバグを検出すること
ができる。また、前記シミュレーション装置において
は、画面上でシミュレーションを行えるので、システム
構成が完成する前に、予めプログラムをデバッグするこ
とができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなデバッグ装置においては、以下の様な問題があっ
た。
【0012】操作者は、どの入力接点を操作したら、ど
の出力接点が変化するを、覚えておく必要がある。例え
ば、「アドレス100の接点がオンになると、アドレス
101の接点がオンとなり、アドレス200の接点がオ
ンとなるとアドレス101の接点がオフとなり・・・」
という接点相互の関連である。以下、このような接点接
点相互の関連を接点相互関連データという。
【0013】また、操作者は、さらに前記模擬的に入力
する入力接点の操作順序を覚えておく必要がある。
【0014】この発明は上記問題を解決し、前記デバッ
ガに対して、シミュレーションのために必要な相互関連
データを容易かつ迅速に与えることができるシミュレー
ション関連データ作成装置およびその方法を提供するこ
とを目的とする。
【0015】また、シミュレーションのために必要な相
互関連データそれ自体を与えなくとも、自動的にシミュ
レーションが可能となるデバッグ装置およびその方法を
提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
【0017】
【課題を解決するために案出した技術思想】請求項1の
シミュレーション補助装置においては、自動的に工程間
の接続順序が決定されるように、決定規則記憶手段およ
び工程間接続順決定手段を用いることとした。
【0018】すなわち、発明の全体構成を示す図である
図1に記載しているように、請求項1のシミュレーショ
ン補助装置においては、プログラマブルロジックコント
ローラの制御対象の動作をシミュレートするシミュレー
ション装置に対して、シミュレーション補助データを与
えるためのシミュレーション補助装置であって、各工程
間の接続順序を決定する規則を記憶する決定規則記憶手
段、各工程名が与えられると、前記決定規則記憶手段に
記憶された規則に基づいて、各工程の接続順序を決定し
て、この接続順序をシミュレーション補助データとして
出力する工程間接続順決定手段、を備えたことを特徴と
する。
【0019】請求項2のシミュレーション補助装置にお
いては、前記プログラマブルロジックコントローラの入
力接点および出力接点に関する接点特性データであっ
て、当該接点が属する工程名を含む接点特性データが与
えられると、各接点を同じ工程に属する接点に分類する
とともに、各工程名を出力する接点分類手段を備えたこ
とを特徴とする。
【0020】請求項3のシミュレーション補助装置にお
いては、前記決定規則記憶手段は、優先度が付加された
複数の規則を記憶しており、前記工程間接続順決定手段
は、複数の規則に基づいて、仮決定した各工程の接続順
序が矛盾する場合には、前記優先度の高い規則に基づい
て、接続順序を決定することを特徴とする。
【0021】請求項4のシミュレーション補助装置にお
いては、前記工程間接続順決定手段が出力した各工程の
接続順序を表示し、接続順変更命令が与えられた場合に
は、前記各工程の接続順序を修正する接続順序修正手段
を備えたことを特徴とする。
【0022】請求項5のシミュレーション補助装置にお
いては、さらに、前記接点特性データに基づいて、前記
接点分類手段から与えられた各接点に関する接点相互関
連データを推論し、この接点相互関連データをシミュレ
ーション補助データとして出力する接点相互関連データ
作成手段を備えたことを特徴とする。
【0023】請求項6のシミュレーション補助装置にお
いては、前記接点特性データは、各接点に接続される命
令入力器または状態検出器の特性を、複数の基本単語の
組合わせによって表すデータであり、前記接点分類手段
は、以下の1)〜3)を有すること、 1)前記基本単語の属性および関連性を表す基本単語関連
データを、前記基本単語毎に記憶する辞書手段、 2)前記接点特性データを、前記辞書手段に記憶された前
記基本単語関連データを用いて、各基本単語に分割する
分割手段、 3)前記分割された基本単語が有するその属性および関連
性に基づいて、前記接点相互関連データを推論する推論
手段、を特徴とするシミュレーション補助装置。
【0024】請求項7のシミュレーション補助装置にお
いては、前記属性として種類情報を含み、前記関連性と
してペア関係情報および因果関係情報を含むことを特徴
とする。
【0025】請求項8のシミュレーション補助装置にお
いては、前記接点分類手段は、与えられた接点特性デー
タのうち、一部の基本単語が欠けている為に、前記相互
関連データの推論を行えない場合は、他の接点に関する
接点特性データおよび前記辞書手段に記憶された基本単
語関連データに基づいて、欠けている基本単語を推論
し、この推論結果に基づき、前記相互関連データを推論
し、前記接点相互関連データ作成手段は、推論された前
記相互関連データに基づき、接点が属する工程を特定を
することを特徴とする。
【0026】請求項9のシミュレーションシステムにお
いては、請求項8のシミュレーション補助装置およびこ
のシミュレーション補助装置から出力されたシミュレー
ション補助データに基づいて、シミュレーションを行な
うシミュレーション装置を備えたことを特徴とする。
【0027】請求項10のプログラマブルロジックコン
トローラにおいては、請求項9のシミュレーションシス
テムを備えたことを特徴とする。
【0028】請求項11のシミュレーション補助方法に
おいては、プログラマブルロジックコントローラの制御
対象の動作をシミュレートするシミュレーション装置に
対して、シミュレーション補助データを与えるためのシ
ミュレーション補助方法であって、各工程間の接続順序
を決定する規則を記憶しておき、各工程名が与えられる
と、前記規則に基づいて、各工程の接続順序を決定し
て、この接続順序をシミュレーション補助データとして
出力すること、を特徴とする。
【0029】請求項12のシミュレーション補助方法に
おいては、前記プログラマブルロジックコントローラの
入力接点および出力接点に関する接点特性データであっ
て、当該接点が属する工程名を含む接点特性データが与
えられると、各接点を同じ工程に属する接点に分類し
て、各工程名を出力することを特徴とする。
【0030】請求項13のシミュレーション補助方法に
おいては、前記規則として、優先度が付加された複数の
規則を記憶しており、この複数の規則に基づいて、仮決
定した各工程の接続順序が矛盾する場合には、前記優先
度の高い規則に基づいて、接続順序を決定することを特
徴とする。
【0031】請求項14のシミュレーション補助方法に
おいては、出力する各工程の接続順序を表示し、接続順
変更命令が与えられた場合には、前記各工程の接続順序
を修正することを特徴とする。
【0032】請求項15のシミュレーション補助方法に
おいては、さらに、前記接点特性データに基づいて、前
記各接点に関する接点相互関連データを推論し、この接
点相互関連データをシミュレーション補助データとして
出力することを特徴とする。
【0033】請求項16のシミュレーション補助方法に
おいては、前記接点特性データは、各接点に接続される
命令入力器または状態検出器の特性を、複数の基本単語
の組合わせによって表すデータであり、前記接点の分類
は、以下の1)〜3)の手法で行なわれること、 1)前記基本単語の属性および関連性を表す基本単語関連
データを、前記基本単語毎に記憶しておき、 2)前記接点特性データを、前記基本単語関連データを用
いて、各基本単語に分割し、 3)前記分割された基本単語が有するその属性および関連
性に基づいて、前記接点相互関連データを推論する、を
特徴とする。
【0034】請求項17のシミュレーション補助方法に
おいては、前記属性として種類情報を含み、前記関連性
としてペア関係情報および因果関係情報を含むことを特
徴とする。
【0035】請求項18のシミュレーション補助方法に
おいては、与えられた接点特性データのうち、一部の基
本単語が欠けている為に、前記相互関連データの推論を
行えない場合は、他の接点に関する接点特性データおよ
び前記辞書手段に記憶された基本単語関連データに基づ
いて、欠けている基本単語を推論し、この推論結果に基
づき、前記相互関連データを推論し、推論された前記相
互関連データに基づき、接点が属する工程を特定をする
ことを特徴とする。
【0036】請求項19のシミュレーション方法におい
ては、プログラマブルロジックコントローラの制御対象
の動作をシミュレートするシミュレーション方法であっ
て、各工程間の接続順序を決定する規則を記憶してお
き、各工程名が与えられると、前記規則に基づいて、各
工程の接続順序を決定して、この接続順序をシミュレー
ション補助データとして出力し、このシミュレーション
補助方法から出力されたシミュレーション補助データに
基づいて、シミュレーションを行なうことを特徴とす
る。
【0037】請求項20の記憶媒体は、コンピュータが
実行可能なプログラムを記憶したコンピュータ可読の記
憶媒体であって、前記プログラムは、請求項1ないし請
求項19のいずれかの装置又は方法を実現するものであ
ることを特徴とする。
【0038】
【用語の定義】課題を解決するために案出した技術思想
を表現するのに用いた請求項の用語の概念を、以下のよ
うに定義するとともに、その用語と実施形態との関係に
ついて説明する。
【0039】「シミュレーション補助データ」:プログ
ラマブルロジックコントローラの制御対象の動作をシミ
ュレートする際に、シミュレータに与える必要のあるデ
ータであれば、どの様なものも含む。実施形態において
は、工程間の接続順序、および接点相互関連データがか
かるデータに該当する。
【0040】「工程」:プログラマブルロジックコント
ローラの制御対象を制御する際に、機能的または動作的
に1つのまとまりと看做せるかたまりをいい、実施態様
では、「不良排除」、「投入」等に該当する。
【0041】「各工程間の接続順序を決定する規則」:
工程名に基づいて、各工程間の接続順序を決定する規則
は全て含まれ、実施形態では、第1手法および第2手法
において、工程間の接続順序を決定する規則に該当す
る。
【0042】「接点特性データ」:プログラマブルロジ
ックコントローラの入力接点および出力接点に関するデ
ータであって、当該接点が属する工程名が含まれる。実
施形態では、基本単語の組合わせであるコメントに該当
するが、これに限定されない。なお、かかるコメント
は、I/Oテーブルのコメントであっても、ラダーチャ
ートのコメントであってもよい。
【0043】「命令入力器」:実施形態では、ソレノイ
ドに該当するが、物理的命令(機械的命令、電気信号を
含む)等を受けて、制御対象へ制御命令を与えるもので
あれば、どのようなものも含む。
【0044】「状態検出器」:前記制御対象の状態を検
出する検出器をいい、実施形態では、センサに該当す
る。前記制御対象の状態を検出できるものであれば、ど
のようなものも含む。
【0045】「基本単語」:命令入力器または状態検出
器の種類、関連性を表す最小単位であり、実施形態で
は、例えば「排除」、「シリンダ」等が該当する。
【0046】「基本単語関連データ」:基本単語のもつ
意義を表すデータであり、命令入力器または状態検出器
の種類、関連度を表す。実施形態では、種類情報、ペア
関係情報、因果関係情報、同義語情報に該当する。
【0047】「接点相互関連データ」:前記命令入力器
および前記状態検出器に関して、相互の関連を示すデー
タであり、前記命令入力器間、前記状態検出器間および
前記命令入力器と前記状態検出器との間の関係を含む。
【0048】「工程間接続順序決定手段」:実施形態に
おいては、CPU23の図14、図17、図18の処理
に該当する。
【0049】「接点分類手段」:実施形態においては、
CPU23の図4ステップST9の処理に該当する。
【0050】「工程間接続順決定手段」:実施形態にお
いては、CPU23のステップST87の処理に該当す
る。
【0051】「分割手段」:実施形態においては、図4
ステップST5の処理に該当する。
【0052】「推論手段」:実施形態においては、図4
ステップST11の処理に該当する。
【0053】「決定規則記憶手段、辞書手段」:実施形
態においては、ハードディスク26が対応する。
【0054】
【発明の効果】請求項1、請求項11のシミュレーショ
ン補助装置またはその方法においては、各工程間の接続
順序を決定する規則を記憶しておき、各工程名が与えら
れると、前記規則に基づいて、各工程の接続順序を決定
して、この接続順序をシミュレーション補助データとし
て出力する。したがって、操作者が各工程の接続順序を
特定することなく、自動的に接続順序が決定される。シ
ミュレーションの際、操作者が接続順序を特定する必要
がないので、簡易にシミュレーションをすることができ
る。
【0055】請求項2、請求項12のシミュレーション
補助装置またはその方法においては、前記プログラマブ
ルロジックコントローラの入力接点および出力接点に関
する接点特性データであって、当該接点が属する工程名
を含む接点特性データが与えられると、各接点を同じ工
程に属する接点に分類して、各工程名を出力する。した
がって、接点特性データを与えるだけで、自動的に接続
順序が決定される。これにより、シミュレーションの際
に、操作者が接続順序を特定する必要がないので、簡易
にシミュレーションをすることができる。
【0056】請求項3、請求項13のシミュレーション
補助装置またはその方法においては、前記規則として、
優先度が付加された複数の規則を記憶しており、この複
数の規則に基づいて、仮決定した各工程の接続順序が矛
盾する場合には、前記優先度の高い規則に基づいて、接
続順序を決定する。したがって、複数の規則を用いて、
接続順序を決定する際、複数の接続順序結果が存在する
場合でも、優先度の高い接続順序に決定できる。
【0057】請求項4、請求項14のシミュレーション
補助装置またはその方法においては、出力する各工程の
接続順序を表示し、接続順変更命令が与えられた場合に
は、前記各工程の接続順序を修正する。したがって、得
られた各工程の接続順序が間違っている場合は、操作者
はこれを修正することができる。
【0058】請求項5、請求項15のシミュレーション
補助装置またはその方法においては、前記接点特性デー
タに基づいて、前記各接点に関する接点相互関連データ
を推論し、この接点相互関連データをシミュレーション
補助データとして出力する。かかる接点相互関連データ
を用いて、より簡易にシミュレーションをすることがで
きる。
【0059】請求項6、請求項16のシミュレーション
補助装置またはその方法においては、前記接点特性デー
タは、各接点に接続される命令入力器または状態検出器
の特性を、複数の基本単語の組合わせによって表され
る。また、前記接点の分類は、前記基本単語の属性およ
び関連性を表す基本単語関連データを、前記基本単語毎
に記憶しておき、前記接点特性データを、前記基本単語
関連データを用いて、各基本単語に分割し、前記分割さ
れた基本単語が有するその属性および関連性に基づい
て、前記接点相互関連データを推論することにより行な
われる。
【0060】したがって、操作者が各工程の接続順序を
特定することなく、自動的に接続順序が決定される。こ
れにより、操作者が接続順序を特定する必要がないの
で、簡易にシミュレーションをすることができる。
【0061】請求項7、請求項17のシミュレーション
補助装置またはその方法においては、前記属性として種
類情報を含み、前記関連性としてペア関係情報および因
果関係情報を含む。したがって、これらの種類情報、ペ
ア関係情報および因果関係情報を用いて、前記各接点を
確実に分類することができる。
【0062】請求項8、請求項18のシミュレーション
補助装置またはその方法においては、与えられた接点特
性データのうち、一部の基本単語が欠けている為に、前
記相互関連データの推論を行えない場合は、他の接点に
関する接点特性データおよび前記辞書手段に記憶された
基本単語関連データに基づいて、欠けている基本単語を
推論し、この推論結果に基づき、前記相互関連データを
推論し、推論された前記相互関連データに基づき、接点
が属する工程を特定をする。
【0063】したがって、前記接点特性データが不完全
な場合であっても、操作者が不足部分を入力することな
く、前記工程を特定することができる。
【0064】請求項9、請求項19のシミュレーション
補助装置またはその方法においては、 各工程間の接続
順序を決定する規則を記憶しておき、各工程名が与えら
れると、前記規則に基づいて、各工程の接続順序を決定
して、この接続順序をシミュレーション補助データとし
て出力し、このシミュレーション補助方法から出力され
たシミュレーション補助データに基づいて、シミュレー
ションを行なう。したがって、簡易にシミュレーション
することができる。
【0065】請求項10のプログラマブルロジックコン
トローラにおいては、請求項8のシミュレーションシス
テムを備えている。したがって、簡易にシミュレーショ
ンをすることができるプログラマブルロジックコントロ
ーラを提供することができる。
【0066】
【発明の実施の態様】本発明の一実施形態を図面に基づ
いて説明する。図1に示すシミュレーション補助装置1
は、プログラマブルロジックコントローラの制御対象の
動作をシミュレートするシミュレーション装置に対し
て、シミュレーション補助データを与えるためのシミュ
レーション補助装置である。
【0067】シミュレーション補助装置1は、接点分類
手段3、工程間接続順決定手段5、決定規則記憶手段
6、接点相互関連データ作成手段7および接続順序修正
手段8を備えている。
【0068】接点分類手段3には、プログラマブルロジ
ックコントローラ11の入力接点および出力接点に関
し、各接点が属する工程名を含む接点特性データが与え
られる。接点分類手段3は、この接点特性データが与え
られると、各接点を同じ工程に属する接点に分類すると
ともに、各工程名を出力する。
【0069】決定規則記憶手段6は、各工程間の接続順
序を決定する規則を記憶する。本実施形態においては、
優先度が付加された複数の規則が記憶されている。
【0070】工程間接続順決定手段5は、接点分類手段
3から、工程名が与えられると、決定規則記憶手段6に
記憶された規則に基づいて、各工程の接続順序を決定し
て、この接続順序をシミュレーション補助データとして
出力する。なお、工程間接続順決定手段5は、複数の規
則に基づいて、仮決定した各工程の接続順序が矛盾する
場合には、前記優先度の高い規則に基づいて、接続順序
を決定する。
【0071】接続順序修正手段8は、工程間接続順決定
手段5が出力した各工程の接続順序を表示し、接続順変
更命令が与えられた場合には、前記各工程の接続順序を
修正する。
【0072】接点相互関連データ作成手段7は、接点特
性データに基づいて、接点分類手段3から与えられた各
接点に関する接点相互関連データを推論し、この接点相
互関連データをシミュレーション補助データとして出力
する。
【0073】シミュレーション装置9は、接点相互関連
データ作成手段7から与えられた接点相互関連データお
よび工程間接続順決定手段5から与えられた接続順序
を、シミュレーション補助データとして受け取る。これ
により、シミュレーションの際に、これらのデータを操
作者が入力する必要がなくなる。
【0074】さらに、本実施形態においては、接点分類
手段3に与えられる接点特性データは、各接点に接続さ
れる命令入力器または状態検出器の特性を、複数の基本
単語の組合わせによって表されたデータである。接点相
互関連データ作成手段7は、辞書手段、分割手段、推論
手段を有する(図示せず)。辞書手段は、前記基本単語
の属性および関連性を表す基本単語関連データを、前記
基本単語毎に記憶する。この属性には、種類情報が含ま
れており、関連性には関係情報および因果関係情報が含
まれている。分割手段は、前記接点特性データを、前記
辞書手段に記憶された前記基本単語関連データを用い
て、各基本単語に分割する。推論手段は、前記分割され
た基本単語が有するその属性および関連性に基づいて、
前記接点相互関連データを推論する。
【0075】さらに、接点相互関連データ作成手段7
は、与えられた接点特性データのうち、一部の基本単語
が欠けている為に、前記相互関連データの推論を行えな
い場合は、他の接点に関する接点特性データおよび前記
辞書手段に記憶された基本単語関連データに基づいて、
欠けている基本単語を推論し、この推論結果に基づき、
前記相互関連データを推論する。接点分類手段3は、推
論された前記相互関連データに基づき、接点が属する工
程を特定をする。これにより、より確実に接点のグルー
プ化ができる。
【0076】2.ハードウェア構成 図2に、図1に示すシミュレーション補助装置1をCP
Uを用いて実現したハードウェア構成の一例を示す。シ
ミュレーション補助装置21は、CPU23、FDD2
5、メモリ27、ハードディスク26、キーボード2
8、入出力インターフェイス33、マウス31、表示手
段であるCRT30およびバスライン29を備えてい
る。
【0077】CPU23は、ハードディスク26に記憶
された制御プログラムにしたがいバスライン29を介し
て、各部を制御する。
【0078】この制御プログラムは、FDD25を介し
て、プログラムが記憶されたフレキシブルディスクから
読み出されてハードディスク26にインストールされた
ものである。なお、フレキシブルディスク以外に、CD
−ROM、ICカード等のプログラムを実体的に一体化
したコンピュータ可読の記憶媒体から、ハードディスク
にインストールさせるようにしてもよい。さらに、通信
回線を用いてダウンロードするようにしてもよい。
【0079】本実施形態においては、プログラムをフレ
キシブルディスクからハードディスク26にインストー
ルさせることにより、フレキシブルディスクに記憶させ
たプログラムを間接的にコンピュータに実行させるよう
にしている。しかし、これに限定されることなく、フレ
キシブルディスクに記憶させたプログラムをFDD25
から直接的に実行するようにしてもよい。なお、コンピ
ュータによって、実行可能なプログラムとしては、その
ままのインストールするだけで直接実行可能なものはも
ちろん、一旦他の形態等に変換が必要なもの(例えば、
データ圧縮されているものを、解凍する等)、さらに
は、他のモジュール部分と組合して実行可能なものも含
む。
【0080】メモリ25には演算結果等が記憶される。
CRT30には、デバッグで用いるスイッチボックス等
が表示される。
【0081】入出力インターフェイス33には、PLC
34が接続されている。PLC34にはデバッグ対象の
シーケンスプログラムが記憶されている。
【0082】ハードディスク26は、後述する基本単語
関連データを記憶する辞書部を有する。フロッピーディ
スクドライブ33には、接点特性データであるコメント
を含むI/Oテーブルを記憶したフロッピーディスクが
挿入される。このI/OテーブルはRAM27に記憶さ
れる。
【0083】フロッピーディスクドライブ33に挿入さ
れるフロッピーディスクに記憶されたI/Oテーブルに
ついて、図5を用いて説明する。図に示すように、I/
Oテーブルには、接点のアドレス、入力または出力の区
別、接点のコメントが含まれる。例えば、アドレス00
04の接点は、入力接点であり(I/O:I)、不良検
出後端のための接点であることを示す。
【0084】ハードディスク26の辞書部に記憶された
基本単語関連データについて説明する。本実施形態にお
いては、図6に示すように、基本単語関連データは、種
類情報、ペア関係情報、因果関係情報、同義語情報の4
つの情報から構成されている。本実施形態においては、
種類情報として以下の「工程」、「名称」、「動作」、
「トリガ」および「位置」を採用した。「工程」とは、
搬入、検査、供給等の工程を表す種類情報である。「名
称」とは制御対象機器の名前を示す種類情報である。
「動作」とは制御対象機器の動作を示す種類情報であ
る。「トリガ」とは、当該工程におけるトリガ条件とな
る接点を示す種類情報である。「位置」とは制御対象機
器の位置を示す種類情報である。
【0085】ペア関係情報とは、基本単語のペア関係を
示す情報であり、例えば、基本単語「前進」に対して基
本単語「後退」が、ペア関係にある。
【0086】因果関係情報とは、ある基本単語に対して
因果関係が深い基本単語を示す情報であり、例えば、
「前進」すると「前端」に達するというように、動作と
位置との関係を表す。シリンダの動きを制御するソレノ
イドとセンサとの関係で説明すると以下の様になる。前
進用のソレノイドがオンになりシリンダが前進する。シ
リンダが前端に達すると、シリンダの前端に取り付けら
れたセンサがオンになる。これにより、ソレノイドがオ
フとなりシリンダの動きが停止する。この様なソレノイ
ドとセンサとの関係を因果関係という。
【0087】同義語情報とは、相互関連データを推論す
るにあたって用いる情報であり、同じ意味を有する基本
単語であることを示す。例えば、基本単語「前端」に対
して基本単語「前進端」が該当する。
【0088】3.フローチャート つぎに、ハードディスク26に記憶されたプログラムに
ついて説明する。図3に全体の処理フローチャートを示
す。まず、工程分類処理が行なわれる(ステップST
0)。工程分類処理においては、後述するように、各接
点をグループ化すること、および各工程における接点相
互関連データの作成がなされる。その後、工程間接続実
行処理が行なわれる(ステップST1)。
【0089】3.1 工程分類処理 工程分類処理について、図4を用いて説明する。操作者
は、図5に示すI/Oテーブルを記憶したフロッピーデ
ィスクをフロッピーディスクドライブ33に挿入して、
I/Oテーブル読み出し命令をキーボード28から入力
する。これにより、I/Oテーブルが入力される(図4
ステップST2)。CPU23は、与えられたI/Oテ
ーブルをメモリ27に記憶する。
【0090】CPU23は、与えられたI/Oテーブル
から各接点のアドレスおよびコメントを基本データとし
て抽出する(図4ステップST3)。ここで、アドレス
は接点を特定する為に用いられる。
【0091】CPU23は、ハードディスク26に記憶
されている基本単語関連データを用いて、前記基本デー
タのうちコメントの部分を基本単語単位に分割する(ス
テップST5)。例えば、アドレス「00000」のコ
メント「運転SW」については、基本単語関連データを
参照すると、基本単語「運転」があり、また、基本単語
「SW」がある。したがって、この2つの「運転」およ
び「SW」に分割される。
【0092】CPU23は、このような分割処理を全て
の接点について繰返し、接点毎の推論基礎データを作成
する(図4ステップST7)。推論基礎データの一例を
図7、図8に示す。
【0093】CPU23は、図7、図8に示す推論基礎
データを用いて、各接点についてグルーピングする(図
4ステップST9)。本実施形態においては、つぎの様
にして、グルーピングを行った。例えば、図7、図8に
示す推論基礎データにおいては、工程「排除」を有する
接点は、接点「00003」、「00004」、「00
005」、「00006」、「00103」、「001
04」である。したがって、これらの6つの接点が1つ
のグループであると判断される。同様にして、工程「加
工」についてもグルーピングされる。
【0094】つぎに、CPU23は、工程「排除」を有
する接点「00003」、「00004」、「0000
5」、「00006」、「00103」、「0010
4」の名称を参照して、さらに細かなグルーピングが必
要か否かを判断する。この場合、工程の前に付加されて
いる名称は全て「不良」であるので、「不良排除」とい
うグループに属する接点であると判断される。これに対
して、「排除」に他の名称が付加されている場合は、他
のグループであると判断される。例えば、コメント「不
良排除」とコメント「異常排除」がある場合、コメント
「不良排除」とコメント「異常排除」とは、別のグルー
プであると判断される。
【0095】このようにして、各工程に属する接点が決
定され、図9に示すようなグルーピングテーブルが得ら
れる。
【0096】つぎに、CPU23は、グルーピングした
接点について、相互関連データを推論する(図4ステッ
プST11)。例えば、接点「00003」、「000
04」、「00005」、「00006」、「0010
3」、「00104」が、あるグループに属するとされ
ている場合、次の様にして、相互関連データが推論され
る。
【0097】まず、当該グループの中で、接点「000
05」および接点「00006」の、基本単語「検出」
については、その種類が「トリガ」である。したがっ
て、これらの接点「00005」および接点「0000
6」は、トリガ条件の接点であると判断できる。
【0098】なお、本実施形態においては、このよう
に、基本単語「検出」は、辞書部に種類「トリガ」であ
ると記憶するようにしている。しかしこれ以外に、例え
ば、辞書部には基本単語「検出」を記憶することなく、
基本単語「検出」、「検知」が存在する接点は、トリガ
であると判断するルールを設定するようにしてもよい。
【0099】つぎに、接点「00003」のコメント
「不良排除シリンダ前端」の基本単語「前端」に注目す
る。図7の推論基礎データにおいては、この基本単語
「前端」とペア関係にあるのは、基本単語「後端」、因
果関係にあるのは、基本単語「前進」、同義語は、基本
単語「前進端」であることがわかる。したがって、同じ
グループに属する接点について検討すると、基本単語
「後端」を有する接点は、接点「00004」である。
同様にして、基本単語「前進」を有する接点は、接点
「00103」である。この処理を、当該グループに属
する他の接点「00004」、「00103」、「00
104」について行う。
【0100】この様にして、接点「00005」および
接点「00006」はトリガ条件の接点であることがわ
かる。また、接点「00003」と接点「00004」
はペア関係にあり、接点「00103」と接点「001
04」は、ペア関係にあることがわかる。また、接点
「00003」と接点「00103」とは因果関係にあ
り、接点「00004」と接点「00104」とは因果
関係にあることがわかる。
【0101】なお、本実施形態においては、全ての接点
についてこれらの処理を行うことにより、相互にペア関
係および因果関係があることを検討しているが、1の接
点についてペア関係および因果関係にあることが判明し
た接点については、前記推論を行わないようにしてもよ
い。
【0102】なお、上記推論にて、接点「00003」
と接点「00103」とは、なんらかの因果関係にある
ことは推論できたが、接点「00003」がオンになる
と、接点「00103」がオンになるのか、接点「00
103」がオンになると、接点「00003」がオンに
なるか不明である。これは、つぎのようにして、推論す
ることができる。
【0103】図7に示すように、接点「00003」が
有する基本単語「前端」は、「位置」を表し、接点「0
0103」が有する基本単語「前進」は、「動作」を表
す。一般に、「動作」は制御対象機器へ命令を与える命
令入力器の特性であり、「位置」は制御対象機器の状態
を検出する状態検出器の特性である。したがって、この
「種類」を検討することにより、各接点の因果関係が明
確となる。
【0104】また、因果関係の推論については、各アド
レスに対応して各接点の特性(命令入力器または状態検
出器であるか)を別途与えることによっても可能とす
る。さらに、一般に、命令入力器はI/O=Oであり、
状態検出器はI/O=Iであるので、I/Oテーブルの
I/Oデータから推論することもできる。
【0105】このようにして、得られた各接点同志のペ
ア関係および因果関係は、メモリ27に記憶される。
【0106】なお、コメントが不完全な場合には、この
推論処理は中断する。ステップST13にて、CPU2
3は、当該推論処理が中断されるか否か判断している。
中断する場合は、後述するステップST19の処理に進
み、中断がない場合は、接点種類決定処理(ステップS
T15)に進む。
【0107】接点種類決定処理について、図10を参照
して説明する。CPU23は、ハードディスク26の接
点種類決定処理ルールを読み出す(ステップST3
1)。本実施形態においては、接点種類決定処理ルール
として、以下のルールを採用した。
【0108】ルール1:〈基本単語「非常」or「異
常」を含む接点は、b接点候補である〉 CPU23は、このようなb接点候補が存在しないかを
判断する(ステップST33)。そして、このようなb
接点候補が存在する場合は、そのb接点候補をCRT3
0(図2参照)に表示する(図10ステップST3
5)。操作者はこの表示を参考にして、キーボード28
(図2参照)から、修正が必要であれば、接点候補修正
命令を入力し、必要でなければ接点候補決定命令を入力
する。
【0109】CPU23は、接点候補修正命令が与えら
れた場合は、ステップST39に進み、与えられた接点
候補修正命令に応じた修正を行う。つぎに、接点種類を
出力する(ステップST41)。これに対して、ステッ
プST37にて、接点候補決定命令が与えられた場合
は、修正は行わず、ステップST41に進む。
【0110】また、ステップST33にて、b接点候補
が存在しない場合は、接点種類はデフォルト値(a接
点)として、ステップST41に進む。
【0111】このようにして、a接点かb接点かが推論
されるので、接点種類を容易に決定することができる。
なお、これらの接点種類の決定は、入力接点(I/O:
I)のみであるので、出力接点については行わなくても
よい。
【0112】前記接点種類決定処理が終了すると、図4
ステップST17にて、相互関連データとして出力す
る。この様にして、図11に示すような相互関連データ
が出力される。図11においては、グループ(工程)ご
とに、各接点間の相互関連が示されている。例えば、上
下に並んでいるのは、ペア関係の接点であり、左右は因
果関係の接点である。なお、この場合、左側の接点が命
令入力器の接点であり、右側の接点が状態検出器の接点
である。このように、本装置においては、前記I/Oテ
ーブルを与えると、自動的に、各接点がグループ化され
るとともに、各接点間の相互関連データが作成される。
【0113】なお、上記推論処理は、コメントが不完全
な場合には、推論を行うことができず、中断する。例え
ば、本来「不良排除シリンダ前進」とすべきところを、
「不良前進」とされている場合は、工程名が不明である
ので、グルーピング処理の際、いずれのグループに属す
るのか判断できないこととなる。また、本来「不良排除
シリンダ前進」とすべきところを、「不良排除シリン
ダ」としている場合には、動作または位置を表す情報が
不明なので、ペア関係または因果関係を結ぶ相手を選び
出すことができない。この様な場合、CPU23は、図
4ステップST13にて、上記推論処理が中断されると
判断し、ステップST19に進む。
【0114】ステップST19にて、CPU23は、不
完全コメントがあるか否か判断する。例えば、上記ペア
関係となるべき相手が検出できないとか、因果関係のあ
る相手が検出できない等である。不完全コメントがない
にも拘わらず、上記推論が中断するのは、別の原因があ
るので、CPU23は、エラー表示を行ない(ステップ
ST21)、処理は終了される。
【0115】ステップST19にて不完全コメントがあ
る場合は、図12ステップST22に進む。ステップS
T22においては、CPU23は、不完全なコメントか
ら完全なコメントを推論可能か否か判断する。例えば、
図5において、接点「00003」のコメントが「不良
排除シリンダ」とされている場合について説明する。こ
の場合、これらの4つの接点については同じグループに
属すると判断できる。しかし、接点「00003」につ
いては、「位置」または「動作」を表す基本単語が存在
しないので、推論が中断する。この場合、CPU23
は、次の様にして、接点「00003」のコメントを推
論する。この場合、他の3つの接点から判断して、基本
単語「後端」とペア関係にある基本単語「前端」、基本
単語「前進」と因果関係にある基本単語「前端」がない
こととなる。したがって、接点「00003」のコメン
トは、「不良排除シリンダ」ではなく、「不良排除シリ
ンダ前端」ではないかと推論ができる。このように、他
の接点の推論基礎データによって、推論可能である場合
には、CPU23は、当該欠落データの推論結果をCR
T30に表示する(ステップST29)。例えば、『接
点00003「不良排除シリンダ」:種類名なし、正し
くは「不良排除シリンダ前端」と思われます』と、表示
がなされる。操作者は、表示された推論結果が間違って
なければ、欠落データ決定命令をキーボード28から入
力し、推論結果が間違っていれば、欠落データ修正命令
をキーボード28に入力する。CPU23は、欠落デー
タ決定命令が与えられた場合は、ステップST27に進
み、推論した部分を含めて、完全データとして出力す
る。
【0116】一方、CPU23は、欠落データ修正命令
が与えられると、ステップST25に進み、欠落してい
るデータの入力を待ち、入力されるとステップST27
に進む。
【0117】また、ステップST22にて、不完全なコ
メントから完全なコメントを推論できない場合もあり得
る。例えば、上記の例では、他の3つの接点の推論基礎
データに基づいて、接点「00003」のコメントの欠
落部分を推論できた。しかし、接点「00004」のコ
メントも、「不良排除シリンダ」とされている場合は、
ステップST29の様な推論は不可能である。この場合
は、ステップST23に進み、欠落データの入力の為の
入力補助データをCRT30に表示する。例えば、『接
点00003「不良排除シリンダ」:種類名なし、接点
00004「不良排除シリンダ」:種類名なし、同じグ
ループに接点00103「不良排除シリンダ前進」、接
点00104「不良排除シリンダ後退」があります。不
足コメント入力して下さい。』と表示される。この不足
コメントを入力する為の補助データとして、同じグルー
プに属する他の接点のコメントを表示することにより、
欠落データの入力をより容易にすることができる。
【0118】なお、欠落データの推論については次の様
なこともできる。例えば、接点「000xxx」のみ工
程名が欠落している場合には、接点「000xxx」
は、1つの接点で1のグループを構成する。一方、本
来、接点「000xxx」が属すべきグループには、接
点「000xxx」の持つ基本単語とペアおよび因果関
係のある基本単語を有する接点が存在する筈である。し
たがって、工程名が欠落している場合でも、この様にし
て、欠落データを推論可能である。
【0119】なお、一般には、同じ工程に用いる接点
は、ほぼ近くのアドレスに設定される。したがって、
「自分の前後のアドレスの接点が、同じ工程名である場
合は、自分もその工程名を持つ」というルールを記憶し
ておくことにより、工程名が欠落している場合は、より
容易に欠落データの推論が可能となる。
【0120】かかる欠落データの推論結果をグルーピン
グ処理に適用することもできる。例えば、本来的には、
同一グループに属するとして処理されるべき接点が、図
4ステップST9の処理で、同一グループに属しないと
判断されてしまった場合である。このように、接点特性
データが不完全な場合であっても、操作者が不足部分を
入力することなく、前記工程に属する接点を確実に特定
することができる。
【0121】また、上記コメントに用いる基本単語につ
いては、I/Oテーブル作成者によって、基本単語「前
端」を「前進端」と表現したりするというように、表現
が微妙に異なる場合がある。例えば、接点「0000
4」が「不良排除シリンダ後端」とすべきところを、
「不良排除シリンダ後退端」とされている場合は、接点
「00003」が「不良排除シリンダ前端」とのペア関
係の接点「不良排除シリンダ後端」を探しても検出不可
能である。したがって、上記接点間の相互関連の推論が
中断する。この様な場合は、CPU23は、ステップS
T29における処理として基本単語関連データの同義語
情報を参照する。図7に示す基本単語関連データには、
基本単語「後端」の同義語が「後退端」であることがわ
かるので、「不良排除シリンダ前端」とのペア関係の接
点として、「不良排除シリンダ後退端」のコメントを有
する接点を関連付ければよい。CPU23は、同義語情
報から、接点の相互関連を推論した場合は、接点「00
004」のコメント「不良排除シリンダ後退端」を「不
良排除シリンダ後端」と修正する。これにより、コメン
トの表現を統一することができる。このようにして、メ
モリ27に読み出されているI/Oテーブルのコメント
の表現が統一されるように、修正されるので、複数のプ
ログラム作成者でプログラムが作成されても、表現が統
一される。
【0122】かかる接点種類決定処理が終了すると、図
13に示すような接点相互関連データがCRT30に表
示される。
【0123】3.2 工程間接続実行処理 つぎに、工程間接続実行処理について、説明する。工程
間接続実行処理においては、工程間接続処理、および接
続順序にしたがってシミュレーションを実行するシミュ
レーション処理がなされる。
【0124】3.2.1 工程間接続処理 工程間接続処理においては、2つの手法を用いて工程間
接続処理が行なわれる。まず、第1手法による工程間接
続処理について、図14を用いて説明する。
【0125】CPU23は、ハードディスク26に記憶
された接続順決定規則を読み出す(ステップST4
2)。接続順決定規則は、図15に示すように、接続順
ごとに、工程名が記憶されている。なお、かかる接続順
決定規則は、キーボード28から変更命令を与えること
により、図16に示す様に、任意に変更、追加が可能で
ある。
【0126】つぎに、CPU23は、図9に示すグルー
ピングテーブルから、工程名を読み出す(ステップST
43)。つぎに、処理工程名番号iを初期化し(ステッ
プST45)、i番目の工程名の接続順位を決定する
(ステップST47)。この場合、1番目の工程名「不
良排除」は、接続順決定規則には存在しない。したがっ
て、1番目の工程名「不良排除」の接続順位は「不明」
としてメモリ27に記憶される。
【0127】つぎに、CPU23は、処理工程名番号i
が最終か否か判断し(ステップST49)、最終でない
場合は、処理工程名番号iをインクリメントし(ステッ
プST50)、ステップST47の処理を繰返す。すな
わち、この場合、2番目の工程名「投入」は、接続順決
定規則では、接続順位は「1」である。この内容が、メ
モリ27に記憶される。
【0128】このようにして、3番目の工程名「穴あけ
加工」、4番目の工程名「排出」について、それぞれ、
接続順位は「2」、「4」が記憶される。
【0129】CPU23は、ステップST49にて、最
終であると判断した場合には、接続順位に基づいて、各
工程を並べる(ステップST51)。この場合、工程名
「投入」「穴あけ加工」「排出」と並べられ、工程名
「不良排除」の接続順位は「不明」という結果が、第1
手法の接続順データとしてハードディスク26に記憶さ
れるステップST52)。
【0130】つぎに、CPU23は、第2手法による工
程間接続処理を行なう。第2手法による工程間接続処理
について、図17を用いて説明する。
【0131】CPU23は、全工程について、入力接点
および出力接点のアドレスの小さい接点を読み出す(ス
テップST61)。入力接点か出力接点か否かは、図5
に示すI/Oテーブルを参照して決定される。なお、こ
の場合、トリガである接点については、抽出しない。具
体的には、図9に示すグルーピングテーブルから、入力
接点としては、接点「00003」、接点「0000
9」、接点「00012」、接点「00014」が抽出
され、出力接点としては、接点「00103」、接点
「00105」、接点「00109」、接点「0011
1」が抽出される。
【0132】つぎに、抽出した入力接点について、アド
レスの小さい順に、並べる。この場合、接点「0000
3」、接点「00009」、接点「00012」、接点
「00014」となる。これにより、対応する工程とし
て、「不良排除」、「投入」、「穴あけ加工」、「排
出」と並べられる(ステップST63)。
【0133】同様にして、抽出した出力接点について、
アドレスの小さい順に、並べ、対応する工程をその順位
で並べる。この場合、「不良排除」、「投入」、「穴あ
け加工」、「排出」と並べられる(ステップST6
5)。
【0134】つぎに、CPU23は、入力接点について
の接続順、および出力接点についての接続順をそれぞ
れ、第2手法の接続順データとしてハードディスク26
に記憶する(ステップST67)。
【0135】つぎに、第1手法および第2手法で決定さ
れた接続順データの総合判断を行なう。かかる処理につ
いて、図18を用いて説明する。
【0136】ます、CPU23は、第1手法における接
続順データをハードディスク26から読み出す(ステッ
プST69)。この場合、接続順位として工程「投
入」、「穴あけ加工」、「排出」であり、かつ、工程
「不良排除」については不明であることが読み出され
る。
【0137】つぎに、CPU23は、第2手法における
入力接点についての接続順データをハードディスク26
から読み出す(ステップST70)。この場合、工程
「不良排除」、「投入」、「穴あけ加工」、「排出」が
読み出される。
【0138】つぎに、CPU23は、第2手法における
出力接点についての接続順データをハードディスク26
から読み出す(ステップST71)。この場合、工程
「不良排除」、「投入」、「穴あけ加工」、「排出」が
読み出される。
【0139】CPU23は、3つのデータについて、2
以上一致するか否か判断する(ステップST72)。こ
の場合、第2手法における2つの接続順データが同じで
あるので、ステップST73に進み、かかる接続順デー
タを推定結果として表示する(ステップST73)。C
PU23は、操作者より確認命令があるか否かを判断し
(ステップST74)、この命令がある場合は、得られ
た接続順を総合決定データとしてハードディスク26に
記憶する(ステップST75)。
【0140】なお、ステップST72にて、2以上一致
しない場合、すなわち、3つとも一致しない場合には、
優先規則設定モードに設定されているか否か判断する
(ステップST76)。なお、優先規則設定モードは、
マウス31で、CRT30の優先規則設定モード設定ス
イッチ(図示せず)を操作することにより、設定または
非設定を切替えることができる。CPU23は、優先規
則設定モードに設定されている場合は、優先度の高い方
の手法による接続順を正しい接続順であると推定して選
択する(ステップST79)。そして、ステップST7
5に進む。
【0141】一方、優先規則設定モードに設定されてい
ない場合は、CPU23は、CRT30に3つの接続順
を表示する(ステップST77)。操作者は、3つのデ
ータを比べて、いずれが正しいかを判断し、正しい接続
順序の方を選択する選択命令をキーボード28から与え
る。また、いずれも正しくないと判断した場合には、キ
ーボード28から修正命令を与える(ステップST7
8)。そして、ステップST75に進む。
【0142】このようにして、3つのデータを用いた接
続順位の総合判断が終了する。
【0143】なお、本実施形態においては、3つのデー
タを用いて、接続順位の総合判断を行なったが、これよ
り少なくとも、これ以上であってもよい。また、上記3
つのデータに限定されず、他の手法によって推定したデ
ータを用いてもよい。さらに、他の手法を用いて、4つ
以上のデータで総合判断するようにしてもよい。
【0144】3.2.2 シミュレーション処理 つぎに、以上の処理で決定された工程間接続順位および
接点相互関連データを用いて、シミュレーションを行な
う。かかるシミュレーション処理について、図19を用
いて説明する。
【0145】まず、CPU23は、ハードディスク26
に記憶された接続順データおよび接点相互関連データを
読み出す(ステップST81)。CPU23は、読み出
した接続順データに基づいて、図20に示すように各工
程の接続状態を表示する(ステップST83)。図20
においては、プログラム名表示欄47に、「不良排除・
穴あけ加工工程システム」と表示される。これは、ラダ
ーチャートの名称(ファイル名)を読み出すことにより
可能となる。
【0146】つぎに、操作者は、かかる表示を見て、接
続順位が誤っていないか否か判断し、誤っている場合
は、マウス31より、接続順変更命令を与える。本実施
形態においては、変更対象の工程をクリックして、変更
を希望する位置に移動させることにより、接続順変更命
令を与えるようにした。このように、シミュレーション
処理においても、工程間接続順を変更することができ
る。
【0147】CPU23は、接続順変更命令が与えられ
るか否かを判断しており(ステップST85)、かかる
命令が与えられると、これに基づいて、接続順序を変更
して、変更後の接続順序をCRT30に表示する(ステ
ップST87)。そして、ステップST83以下の処理
を繰返す。
【0148】ステップST85にて、接続順変更命令が
与えられない場合には、ステップST88に進み、実行
命令が入力されるか否か判断し続ける(ステップST8
8)。実行命令は、図20に示す実行ボタンをマウス3
1でクリックすることにより、与えられる。かかる実行
命令が与えられると、シミュレーションが実行される。
【0149】かかるシミュレーションは、CPU23
が、トリガである接点をオンにするとともに、読み込ん
だ接点相互関連データを用いて、PLC34(図2参
照)から出力接点の状態が変化したことを受けて、入力
接点の状態を変更することにより行なわれる。
【0150】本実施形態においては、図21に示すよう
なタイムチャートがCRT30の他の位置に表示される
ようにした。これにより、操作者は、かかるタイムチャ
ートを見て、デバッグ対象のラダーチャートが所望の動
作をしているか否かを判断することができる。
【0151】図20に示す「全工程実行モード」がオン
に設定されている場合には、1番目の工程(この場合、
「不良排除」)が終了すると、つぎの工程である「投
入」で状態変化する接点が表示される。この様にして、
各工程ごとに図21に示すようなタイムチャートが自動
的に表示されて、シミュレーションが実行される。な
お、「全工程実行モード」がオフに設定されている場合
には、1番目の工程が終了すると、その状態で停止す
る。
【0152】操作者は、かかるタイムチャートを見て、
所望の動作をしていないと判断した場合には、詳細表示
モードに移行してシミュレーションを行なう。この場合
の、処理フローチャートを図22に示す。操作者は、図
20の状態から、停止スイッチ43をマウス31でクリ
ックする。これにより、前記実行が停止する。そして、
詳細表示スイッチ41をマウス31でクリックする。こ
れにより、CPU23は、選択されている工程の詳細表
示を表示する(ステップST93)。例えば、工程「不
良排除」を実行中に、詳細表示スイッチ41がクリック
されると、図23に示すように、当該工程における接点
が表示される。かかる詳細表示モードでは、工程名表示
欄56には該当する工程「不良排除」が表示されてい
る。これにより、現在どの工程をシミュレーションして
いるかの把握が容易となる。
【0153】なお、ここでは、図23の自動モードスイ
ッチ67がオフにされており、入力接点の状態を、操作
者が手動で入力する場合について説明する。
【0154】操作者は、接点のオン/オフ状態を変更す
る。これは、状態変更を希望する接点の接点状態変更ボ
タン58をクリックすることより行なわれる。CPU2
3は、PLC34からの出力信号を受け取り、出力接点
の状態変化を表示する(ステップST97)。操作者
は、この一ステップごとの処理について、所望の動作が
実行されているか否かを判断する。そして、ラダーチャ
ートについてデバッグが必要であると判断した場合は、
デバッグモード移行命令をキーボード28から入力す
る。CPU23は、かかるデバッグモード移行命令を受
け取ると、ステップST101に進み、デバッグ処理モ
ードに移行する。操作者は、ラダーチャートのデバッグ
が終了すると、ステップST95以下の処理を繰返す。
【0155】なお、ステップST99にて、CPU23
が、デバッグモード移行命令を受け取らない場合には、
ステップST105に進み、当該工程が終了まで実行し
たか否か判断する。当該工程が終了である場合には、詳
細表示モードを終了する。当該工程が終了していない場
合には、ステップST95以下の処理を繰返す。
【0156】なお、詳細表示モードにおいては、接点相
互関連データを使用する自動モードスイッチ67をオン
にしておくことにより、図20の自動実行シミュレーシ
ョンと同様に、接点相互関連データを用いて、シミュレ
ーションを進行させることができる。
【0157】なお、この詳細表示モードでは、トリガと
なる接点については、その状態を操作者が変更してか
ら、実行スイッチ65をクリックすることにより、かか
る条件下におけるシミュレーションができる。例えば、
図23において、本来的には、接点「不良排除ワーク検
出」および「不良排除バリ検出」の2つのトリガがオン
になった場合に、当該工程が実行される。しかし、接点
「不良排除ワーク検出」だけオンとなった場合に、当該
工程がどの様に実行されるかをシミュレーションするこ
とができる。これによって、より柔軟なシミュレーショ
ンをすることができる。具体的には、接点状態変更ボタ
ン58をクリックしてから、実行スイッチ65をクリッ
クするようにすればよい。
【0158】また、シミュレーションの実行について
は、ステップ数表示欄66の設定数表示欄66aに表示
されている数字を変更することにより、当該工程におけ
る接点変化状態の一段階(一ステップ)ごとのシミュレ
ーションおよび数段階ごとのシミュレーションが選択可
能である。
【0159】なお、一覧表示スイッチをクリックする
と、図20に示す一覧表示モードに戻る。また、前工程
スイッチをクリックすると、前工程の詳細表示を参照す
ることができ、後工程スイッチをクリックすると、後工
程の詳細表示を参照することができる。これにより、前
後の工程の関連性を詳細にシミュレーションすることが
できる。
【0160】4.他の発明の実施形態 なお、本実施形態においては、相互関連データを推論す
る前に、基本単語の基本単語関連データを有する推論基
礎データ(図7、図8参照)を作成するようにしたが、
これに限定されるわけでなく、相互関連データを推論す
る際に、基本単語関連データを参照するようにしてもよ
い。
【0161】また、上記実施形態においては、コメント
に用いられる基本単語を限定しているが、同義語を数多
く記憶させておくことにより、基本単語について種々の
基本単語で表現されている場合でも、前記相互関連デー
タを推論することができる。
【0162】なお、本実施形態においては、コメントを
含んだI/Oテーブルを特性データ含有情報として与え
るようにしたが、コメントを含むデータであればどのよ
うなものであってもよく、例えば、プログラム作成に当
たって、作成したタイムチャート、また、シーケンスプ
ログラムそれ自体でもよい。
【0163】また、本実施形態においては、コメントを
含んだI/Oテーブルを与えるようにしたが、直接各ア
ドレスに対応したコメント部分だけを入力するようにし
てもよい。この場合は、コメント部を抽出する処理が不
要となる。
【0164】なお、本実施形態においては、与えられた
修正命令に応じて、ハードディスク26に記憶されてい
る基本単語関連データを変更することができる。この修
正は、キーボード28から与えられることにより、行わ
れる。この処理については、仮名漢字変更等の辞書修正
機能と同じであるので、説明は省略する。
【0165】また、本実施形態においては、シーケンス
プログラムのデバッグ装置として、通常のPLC34を
接続して、PLC34に記憶されたシーケンスプログラ
ムを読み込むことにより、デバッグに必要な入出力接点
を抽出している。しかしながら、このようなPLC34
を接続することなく、デバッグ対象のシーケンスプログ
ラムをハードディスク26に記憶しておき、さらに、シ
ーケンスプログラムを実行する実行手段を備えたシミュ
レーションシステムとして構成してもよい。
【0166】なお、本実施形態においては、PLCのシ
ーケンスプログラムのシミュレーションを行うために、
各接点間の相互関連および各工程間の接続順序を求める
場合を例にとって説明した。しかしこれに限られること
なく、例えば、化学プラント、原子炉等の制御システム
のプログラムについてシミュレーションのためのデータ
を得ることができる。
【0167】なお、本実施形態においては、前記各機能
を実現する為に、CPU23を用い、ソフトウェアによ
ってこれを実現している。しかし、その一部もしくは全
てを、ロジック回路等のハードウェアによって実現して
もよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる一実施形態であるシミュレーシ
ョン補助装置1を含むシミュレータの機能ブロック図で
ある。
【図2】図1に示すシミュレータをCPUで実現したハ
ードウェアー構成を示す図である。
【図3】全体のフローチャートである。
【図4】工程分類処理のフローチャートである。
【図5】シミュレーション補助装置1に与えられるI/
Oテーブルを示す図である。
【図6】ハードディスク26の辞書部のデータの一例を
示す図である。
【図7】推論基礎データのデータ構造を示す図である。
【図8】推論基礎データのデータ構造を示す図である。
【図9】グルーピングテーブルの一例を示す図である。
【図10】接点種類決定処理のフローチャートである。
【図11】シミュレーション補助装置1によって推論さ
れた相互関連データの示す図である。
【図12】相互関連データの推論が中断した場合のフロ
ーチャートである。
【図13】a接点、b接点の別が付加された相互関連デ
ータの一例を示す図である。
【図14】第1手法による工程間接続順データの作成フ
ローチャートである。
【図15】第1手法による工程間接続順データの作成の
ための接続順決定規則である。
【図16】変更後の接続順決定規則である。
【図17】第2手法による工程間接続順データの作成フ
ローチャートである。
【図18】第1手法および第2手法による工程間接続決
定処理の作成フローチャートである。
【図19】シミュレーション処理のフローチャートであ
る。
【図20】工程の接続状態を表示した図である。
【図21】タイムチャートの一例を示した図である。
【図22】詳細表示モードのフローチャートである。
【図23】詳細表示モードにおける表示例である。
【図24】PLCで制御されるシステム構成の概略を示
す図である(従来技術)。
【図25】図24のシステムを制御するラダーチャート
である(従来技術)。
【図26】図24のシステムを制御するラダーチャート
である(従来技術)。
【図27】ソフトウェアウェアスイッチボックスを示す
図である(従来技術)。
【符号の説明】
3・・・・・接点分類手段 5・・・・・工程間接続順決定手段 6・・・・・決定規則記憶手段 7・・・・・接点相互関連データ作成手段 9・・・・・シミュレーション装置 11・・・・PLC

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プログラマブルロジックコントローラの制
    御対象の動作をシミュレートするシミュレーション装置
    に対して、シミュレーション補助データを与えるための
    シミュレーション補助装置であって、 各工程間の接続順序を決定する規則を記憶する決定規則
    記憶手段、 各工程名が与えられると、前記決定規則記憶手段に記憶
    された規則に基づいて、各工程の接続順序を決定して、
    この接続順序をシミュレーション補助データとして出力
    する工程間接続順決定手段、 を備えたことを特徴とするシミュレーション補助装置。
  2. 【請求項2】請求項1のシミュレーション補助装置にお
    いて、 前記プログラマブルロジックコントローラの入力接点お
    よび出力接点に関する接点特性データであって、当該接
    点が属する工程名を含む接点特性データが与えられる
    と、各接点を同じ工程に属する接点に分類するととも
    に、各工程名を出力する接点分類手段、 を備えたことを特徴とするシミュレーション補助装置。
  3. 【請求項3】請求項1のシミュレーション補助装置にお
    いて、 前記決定規則記憶手段は、優先度が付加された複数の規
    則を記憶しており、 前記工程間接続順決定手段は、複数の規則に基づいて、
    仮決定した各工程の接続順序が矛盾する場合には、前記
    優先度の高い規則に基づいて、接続順序を決定するこ
    と、 を特徴とするシミュレーション補助装置。
  4. 【請求項4】請求項1のシミュレーション補助装置にお
    いて、 前記工程間接続順決定手段が出力した各工程の接続順序
    を表示し、接続順変更命令が与えられた場合には、前記
    各工程の接続順序を修正する接続順序修正手段、 を備えたことを特徴とするシミュレーション補助装置。
  5. 【請求項5】請求項2のシミュレーション補助装置にお
    いて、さらに、 前記接点特性データに基づいて、前記接点分類手段から
    与えられた各接点に関する接点相互関連データを推論
    し、この接点相互関連データをシミュレーション補助デ
    ータとして出力する接点相互関連データ作成手段、 を備えたことを特徴とするシミュレーション補助装置。
  6. 【請求項6】請求項5のシミュレーション補助装置にお
    いて、 前記接点特性データは、各接点に接続される命令入力器
    または状態検出器の特性を、複数の基本単語の組合わせ
    によって表すデータであり、 前記接点相互関連データ作成手段は、以下の1)〜3)を有
    すること、 1)前記基本単語の属性および関連性を表す基本単語関連
    データを、前記基本単語毎に記憶する辞書手段、 2)前記接点特性データを、前記辞書手段に記憶された前
    記基本単語関連データを用いて、各基本単語に分割する
    分割手段、 3)前記分割された基本単語が有するその属性および関連
    性に基づいて、前記接点相互関連データを推論する推論
    手段、 を特徴とするシミュレーション補助装置。
  7. 【請求項7】請求項6のシミュレーション補助装置にお
    いて、 前記属性として種類情報を含み、前記関連性としてペア
    関係情報および因果関係情報を含むこと、 を特徴とするシミュレーション補助装置。
  8. 【請求項8】請求項6のシミュレーション補助装置にお
    いて、 前記接点相互関連データ作成手段は、与えられた接点特
    性データのうち、一部の基本単語が欠けている為に、前
    記相互関連データの推論を行えない場合は、他の接点に
    関する接点特性データおよび前記辞書手段に記憶された
    基本単語関連データに基づいて、欠けている基本単語を
    推論し、この推論結果に基づき、前記相互関連データを
    推論し、 前記接点分類手段は、推論された前記相互関連データに
    基づき、接点が属する工程を特定をすること、 を特徴とするシミュレーション補助装置。
  9. 【請求項9】請求項8のシミュレーション補助装置、 このシミュレーション補助装置から出力されたシミュレ
    ーション補助データに基づいて、シミュレーションを行
    なうシミュレーション装置、 を備えたことを特徴とするシミュレーションシステム。
  10. 【請求項10】請求項9のシミュレーションシステムを
    備えたプログラマブルロジックコントローラ。
  11. 【請求項11】プログラマブルロジックコントローラの
    制御対象の動作をシミュレートするシミュレーション装
    置に対して、シミュレーション補助データを与えるため
    のシミュレーション補助方法であって、 各工程間の接続順序を決定する規則を記憶しておき、 各工程名が与えられると、前記規則に基づいて、各工程
    の接続順序を決定して、この接続順序をシミュレーショ
    ン補助データとして出力すること、 を特徴とするシミュレーション補助方法。
  12. 【請求項12】請求項11のシミュレーション補助方法
    において、 前記プログラマブルロジックコントローラの入力接点お
    よび出力接点に関する接点特性データであって、当該接
    点が属する工程名を含む接点特性データが与えられる
    と、各接点を同じ工程に属する接点に分類して、各工程
    名を出力すること、 を特徴とするシミュレーション補助方法。
  13. 【請求項13】請求項11のシミュレーション補助方法
    において、 前記規則として、優先度が付加された複数の規則を記憶
    しており、 この複数の規則に基づいて、仮決定した各工程の接続順
    序が矛盾する場合には、前記優先度の高い規則に基づい
    て、接続順序を決定すること、 を特徴とするシミュレーション補助方法。
  14. 【請求項14】請求項11のシミュレーション補助方法
    において、出力する各工程の接続順序を表示し、接続順
    変更命令が与えられた場合には、前記各工程の接続順序
    を修正すること、 を特徴とするシミュレーション補助方法。
  15. 【請求項15】請求項12のシミュレーション補助方法
    において、さらに、 前記接点特性データに基づいて、前記各接点に関する接
    点相互関連データを推論し、この接点相互関連データを
    シミュレーション補助データとして出力すること、 を特徴とするシミュレーション補助方法。
  16. 【請求項16】請求項14のシミュレーション補助方法
    において、 前記接点特性データは、各接点に接続される命令入力器
    または状態検出器の特性を、複数の基本単語の組合わせ
    によって表すデータであり、 前記接点の分類は、以下の1)〜3)の手法で行なわれるこ
    と、 1)前記基本単語の属性および関連性を表す基本単語関連
    データを、前記基本単語毎に記憶しておき、 2)前記接点特性データを、前記基本単語関連データを用
    いて、各基本単語に分割し、 3)前記分割された基本単語が有するその属性および関連
    性に基づいて、前記接点相互関連データを推論する、 を特徴とするシミュレーション補助方法。
  17. 【請求項17】請求項16のシミュレーション補助方法
    において、 前記属性として種類情報を含み、前記関連性としてペア
    関係情報および因果関係情報を含むこと、 を特徴とするシミュレーション補助方法。
  18. 【請求項18】請求項16のシミュレーション補助方法
    において、 与えられた接点特性データのうち、一部の基本単語が欠
    けている為に、前記相互関連データの推論を行えない場
    合は、他の接点に関する接点特性データおよび前記辞書
    手段に記憶された基本単語関連データに基づいて、欠け
    ている基本単語を推論し、この推論結果に基づき、前記
    相互関連データを推論し、推論された前記相互関連デー
    タに基づき、接点が属する工程を特定をすること、 を特徴とするシミュレーション補助方法。
  19. 【請求項19】プログラマブルロジックコントローラの
    制御対象の動作をシミュレートするシミュレーション方
    法であって、 各工程間の接続順序を決定する規則を記憶しておき、 各工程名が与えられると、前記規則に基づいて、各工程
    の接続順序を決定して、この接続順序をシミュレーショ
    ン補助データとして出力し、 このシミュレーション補助方法から出力されたシミュレ
    ーション補助データに基づいて、シミュレーションを行
    なうこと、 を特徴とするシミュレーション方法。
  20. 【請求項20】コンピュータが実行可能なプログラムを
    記憶したコンピュータ可読の記憶媒体であって、前記プ
    ログラムは、請求項1ないし請求項19のいずれかの装
    置又は方法を実現するものであること、 を特徴とする記憶媒体。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101527419B1 (ko) * 2013-09-23 2015-06-09 주식회사 유디엠텍 자동화 라인의 정상 상태 판단을 위한 기준 마스터 패턴 생성 방법

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101527419B1 (ko) * 2013-09-23 2015-06-09 주식회사 유디엠텍 자동화 라인의 정상 상태 판단을 위한 기준 마스터 패턴 생성 방법

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