JPH06318113A - 故障診断のための診断対象のグループ化方法および装置 - Google Patents

故障診断のための診断対象のグループ化方法および装置

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Publication number
JPH06318113A
JPH06318113A JP5130032A JP13003293A JPH06318113A JP H06318113 A JPH06318113 A JP H06318113A JP 5130032 A JP5130032 A JP 5130032A JP 13003293 A JP13003293 A JP 13003293A JP H06318113 A JPH06318113 A JP H06318113A
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JP
Japan
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output
coils
input
coil
grouping
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Application number
JP5130032A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisahiro Tabata
尚弘 田畑
Hajime Nishidai
元 西台
Atsushi Irie
篤 入江
Koji Soma
宏司 相馬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Publication date
Application filed by Omron Corp, Omron Tateisi Electronics Co filed Critical Omron Corp
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  • Testing Electric Properties And Detecting Electric Faults (AREA)
  • Testing And Monitoring For Control Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 相互に独立して故障診断が可能な出力信号
を,プログラマブル・ロジック・コントローラ(PL
C)のラダー・プログラムの観点から,自動的にグルー
プ化する。 【構成】 監視対象出力コイルを選択する(ステップ10
1 )。ラダー・プログラムにおいて各出力コイルが参照
する入出力接点(内部補助接点を含む)のリストを作成
する(ステップ104 )。任意の2つの出力コイル間にお
いて,共通に参照する入出力接点の有無または数に基づ
いてそれらのコイル間の結合度を算出するとともに従属
関係にある出力コイルを抽出する(ステップ106 )。こ
の結合度算出および従属関係抽出処理は選択されたすべ
ての出力コイルについて行なわれる。これらの結合度お
よび従属関係を参照して,相互に関連する出力コイルが
同一グループに属するようにグループ化する(ステップ
107 )。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】この発明は故障診断のための診断対象のグ
ループ化方法および装置に関し,とくにプログラマブル
・ロジック・コントローラ(以下,単にPLCという)
によって制御されるシステム(機器を含む)において発
生する異常を検出するための故障診断において,PLC
の入,出力信号の観点から被制御システムを相互に独立
して監視されるべき部分に分けるための方法および装置
に関する。
【0002】
【背景技術とその問題点】PLCによって制御されるシ
ステムの動作の異常を早期に発見するために,PLCの
プログラム中に異常検知(故障診断)機能を含ませる,
または故障診断ユニットをPLCに付加することが要求
され,その要請は日々強くなってきている。
【0003】これに対処するために,PLCによって制
御されるシステムの正常な基準となる動作状態をあらか
じめ観察し,その結果を記憶しておく。そして,システ
ムの実際の動作をモニタし,これをあらかじめ記憶して
ある正常な基準となる動作状態と実時間で照合すること
により,システムの異常を実時間で検知する方法が提案
されてきている。
【0004】正常な基準となる動作状態として,PLC
の入,出力信号のオン,オフ状態,この状態が遷移する
順序,および状態遷移に要する時間(標準値と許容幅ま
たは最小値と最大値)等が考えられている。
【0005】実際には1台のPLCによって複数の製造
または加工工程からなるシステムを制御している場合が
多い。このようなシステムでは,工程間に被加工物(ワ
ーク)のバッファ・エリアが設けられていることがあ
る。バッファ・エリアにワークを一時的に蓄えておくこ
とができるためにバッファ・エリアの前工程における動
作と後工程における動作とは必ずしも同期する必要はな
い。
【0006】図43に示すように,工程Iと工程IIとの間
にバッファ・エリアが設けられているものとする。ワー
クa,b,c,dがそれぞれ工程Iにおいて加工され,
バッファ・エリアを経て工程IIに送られ,そこで次の加
工が施される。1つのワークに着目すると,必ず工程I
における加工が終了したのちに工程IIにおける加工が施
される。しかしながら,工程Iと工程IIでは相互に関連
性なく加工作業が行なわれる。すなわち,工程Iでワー
クaの加工が行なわれているときに工程IIは全く動作し
ていない場合もあれば,工程Iでワークcの加工が行わ
れている間に工程IIではワークbについての加工が終了
してしまうこともある。
【0007】このように全く非同期で動作する2つの工
程IとIIとの両方の入,出力信号の状態を同時に監視し
たとすると,実際の入,出力信号の状態は,たとえ両工
程IとIIにおける動作が正常であったとしても,あらか
じめ登録してある基準となる入,出力信号の状態と一致
しない場合が頻繁に起り得るので,統一的に監視すると
いうことは不可能となる。
【0008】そこで,工程IとIIのように,非同期の部
分については別個にその動作を監視することが考えられ
る。工程Iの故障診断のための基準となる入,出力信号
の状態と,工程IIの故障診断のための基準となる入,出
力信号の状態とをあらかじめ別個に作成し,工程Iの実
際の入,出力信号の状態については工程Iについてあら
かじめ作成された基準となる入,出力信号状態と照合
し,工程IIの実際の入,出力信号の状態については工程
IIについてあらかじめ作成された基準となる入,出力信
号状態と照合する訳である。
【0009】しかしながら,被制御システムの規模は大
型化の傾向にあり,今日では1台のPLCによって千〜
数千にも及ぶ入,出力信号を取扱うことも少なくない。
【0010】非同期の工程については別個に故障診断を
行うという考え方を採用した場合には,上述のような膨
大な数の入,出力信号を相互に非同期な工程ごとにグル
ープ分けする必要があり,それにはたいへんな労力が必
要である。
【0011】
【発明の概要】この発明は,相互に独立して監視可能
な,監視すべき,または監視することが好ましい出力信
号をPLCのラダー・プログラムの観点から自動的にグ
ループ化することのできる方法および装置を提供するこ
とを目的とする。
【0012】この発明による故障診断のための診断対象
のグループ化方法は,PLCが実行するプログラムにお
いて各監視対象出力コイルに関連する入,出力接点を抽
出する処理をすべての上記出力コイルについて行い,抽
出された入,出力接点の共通性の観点から任意の2つの
出力コイル相互の結合性に関するデータを算出するとと
もに従属関係にある出力コイルを抽出し,算出された結
合性に関するデータによって表わされる出力コイル間の
結合の強さおよび抽出された出力コイルの従属関係に基
づいて上記の各出力コイルが属するグループを形成する
ものである。
【0013】好ましくは,形成されたグループとそれら
に属する出力コイルの識別番号とを出力(たとえば表示
または印字)する。
【0014】この発明による故障診断のための診断対象
のグループ化装置は,選択された監視対象出力コイルの
それぞれについて,PLCが実行するプログラム上にお
いてその出力コイルが参照する入,出力接点を抽出する
手段,上記監視対象出力コイルの中から選択された2つ
の出力コイルの組合せのすべてについて,それらの2つ
の出力コイルが参照する入,出力接点の共通性の観点か
ら2つの出力コイル相互の結合度を算出するとともに従
属関係にある出力コイルを抽出する手段,算出された結
合度および抽出された従属関係に基づいて上記監視対象
出力コイルをグループ化する手段,および上記監視対象
出力コイルのグループ化の結果を出力する手段を備えて
いる。
【0015】監視の対象とすべき出力コイルを,PLC
が実行するプログラムに関するデータから選択するステ
ップを含ませ,監視対象出力コイルが決定されたのち上
記グループ化を実行すると好ましい。
【0016】この発明の好ましい実施態様においては,
抽出する上記入,出力接点に,上記プログラム上にのみ
存在する内部補助接点も含ませる。
【0017】この発明の他の実施態様においては,上記
出力コイルが上記プログラム上で唯一の接点のみを参照
しているときには,その参照されている接点に対応する
コイルに関連するすべての入,出力接点が抽出される。
【0018】さらに他の実施態様においては,一つの出
力コイルが他の一つの出力コイルの接点のみを参照して
いる場合には両出力コイルが同一の働きをするものとし
てその一方のみが処理の対象とされる。
【0019】さらに他の実施態様においては,シーケン
ス全体にまたがって存在する出力コイル(たとえば非常
停止,運転中など)は結合性に関するデータの算出処理
の対象から除外される。
【0020】この発明のさらに他の実施態様において
は,応用命令により一単位で制御される複数の出力コイ
ルに関して抽出された入,出力接点については,一単位
を構成する複数の出力コイルごとに入,出力接点が展開
される。これにより,応用命令にまで監視対象範囲を拡
張できる。
【0021】グループ化の方法にはいくつかの実施態様
がある。その一は,まず従属関係にある出力コイルから
なる親子核を形成し,この親子核に,親子核に含まれる
出力コイルと一定値以上の結合性をもつ他の出力コイル
を属させることによりグループを形成するものである。
その二は,まず従属関係にある出力コイルからなる親子
核を形成し,次に一定値以上の結合性をもつ複数の出力
コイルからなる軸核を形成し,これらの親子核または軸
核に,これらの核に含まれる出力コイルと一定値以上の
結合性をもつ他の出力コイルを属させることによりグル
ープを形成するものである。その三は,まず一定値以上
の結合性をもつ複数の出力コイルからなる軸核を形成
し,次に従属関係にある出力コイルからなる親子核を形
成し,これらの軸核または親子核に,これらの核に含ま
れる出力コイルと一定値以上の結合性をもつ他の出力コ
イルを属させることによりグループを形成するものであ
る。
【0022】以上のようにしてこの発明によると,相互
に関連する出力コイルすなわち出力信号が自動的にグル
ープ化されるので,被制御システムを複数のグループに
分けて考えることができる。とくに1台のPLCが千〜
数千にも及ぶ入出力を制御する場合には,人手によりラ
ダー・プログラムを追いながらシステム制御の全体を把
握する作業が不要となり,各グループごとに対処するこ
とができるので,故障診断プログラムの作成等が非常に
容易となる。また,出力コイル間の結合度のみでは表わ
しきれない従属関係も利用されているのでグルーピング
の精度が向上する。
【0023】
【実施例の説明】
(1) システム構成 図1は制御装置としてのPLCおよびこの発明によるグ
ループ化方法を実現する装置からなるシステム全体の構
成を示すものである。
【0024】PLC10は後述する被制御システムを制御
するためのもので,ラダー・プログラムにしたがう制御
処理を実行するCPU11,ラダー制御システム・プログ
ラムを格納したROM12,上記被制御システムを制御す
るためのユーザが作成したユーザ・プログラム(ラダー
・プログラム)を格納するRAM13,作業(ワーク)用
RAM14,タイマ15,PLC I/Oデータ・バスを介
して上記被制御システムと入出力信号を送受するI/O
ユニット16,およびコンソール20と交信するためのI/
F(インターフェイス)17を備えている。PLCの実際
の入出力信号の状態を保持するI/OテーブルはRAM
14に設けられている。
【0025】コンソール20は被制御システムを相互に独
立して監視可能な部分に分割するためのグループ化方法
を実行するものであり,このグループ化方法の主な実行
主体であるCPU21,CPU21が実行するプログラムを
格納するメモリ装置22,処理実行において必要なまたは
生成されるデータを格納するメモリ装置23,グループ化
の結果を出力する表示装置やプリンタを含む出力装置2
4,キーボードを含む入力装置,ならびにPLC10との
接続のためのI/F27,および入,出力装置25,24との
I/F29,28を含んでいる。メモリ装置22,23はRO
M,RAM等の半導体メモリのみならずハード・ディス
クやフロッピィ・ディスクにより実現することができ
る。コンソール20はいわゆるパーソナル・コンピュータ
等により実現されよう。
【0026】被制御システムの故障診断処理はPLC10
が実行するように構成してもよいし,コンソール20に実
行させるようにしてもよい。前者の場合には,ROM12
に故障診断プログラムが,RAM13に故障診断のための
基準データがそれぞれ格納されよう。後者の場合には,
メモリ装置22に故障診断プログラムが,メモリ装置23に
故障診断のための基準データがそれぞれ格納されよう。
もっとも,故障診断処理の一部をPLC10が実行し,他
の一部をコンソール20が分担するようにしてもよい。
【0027】(2) 被制御システムの構成およびその制御
プログラムの例 図2は被制御システムの一例を示している。
【0028】ワークWは搬送コンベア91によって搬送さ
れる。この搬送コンベア91は第1のモータ(M1)72に
よって駆動される。搬送コンベア91の途上において,ワ
ークWの存在の検出およびワークWに付いているバリの
検出が自動的に行われる。そのために第1のワーク検出
器55およびバリ検出器56が配置されている。ワークWに
バリが付いていることまたは所定量よりも大きいバリが
あることが検知された場合には,そのワークWは不良排
除空圧シリンダ73によってコンベア91上から排除され
る。このシリンダ73の動作中はモータ72の回転が停止さ
れ,コンベア91は止る。
【0029】搬送コンベア91によってその終端まで搬送
されたワークWは搬送台92上に移される。コンベア91の
終端付近まで搬送されたワークWを検出するための滞留
検出器57が設けられている。滞留検出器57がワークWを
検知している状態が一定時間以上連続した場合には,操
作盤90の異常ランプ71が点灯する。
【0030】搬送コンベア91から搬送台92上に搬送され
たワークWを検出するために第2のワーク検出器58が設
けられている。このワーク検出器58によってワークWが
検知されると,投入空圧シリンダ75が駆動され,この投
入シリンダ75のロッドによって,ワークWは搬送台92上
を加工台93に向って押出される。加工台93上に移された
ワークWは第3のワーク検出器61によって検知される。
【0031】ワークWが加工台93上に移されると,その
ワークWを固定する治具77がワークWを締付ける方向に
駆動される。また,第2のモータM278が回転駆動さ
れ,モータ78の回転軸に固定されたドリル79がモータ78
とともに下降して,ワークWに穴があけられる。穴あけ
作業ののち,ドリル79およびモータ78が上昇し,モータ
78の回転が停止する。穴加工されたワークは最後に排出
空圧シリンダ81によって加工台93から排出される。
【0032】操作盤90には運転スイッチ50,停止スイッ
チ51,解除スイッチ52,運転中ランプ70および異常ラン
プ71が設けられている。運転スイッチ50がオンとされる
ことにより,モータ72の起動から始まる上述した一連の
工程が開始されるとともに運転中ランプ70が点灯する。
また,停止スイッチ51がオンとされると,上記工程の動
作が停止するとともに運転中ランプ70が消灯する。上述
したように,滞留検出器57の検出信号が一定時間以上連
続すると異常ランプ71が点灯し,運転中ランプ70が消灯
する。この状態において解除スイッチ52がオンとされる
と異常ランプ71が消灯する。
【0033】不良排出シリンダ73にはそのロッドが進出
(前進)してその前進端に至ったことを検知する不良前
端検出器,およびロッドが後退してその後退端に至った
ことを検出する不良後端検出器(いずれも図示略)が設
けられている。同じように投入シリンダ75には投入前端
検出器および投入後端検出器が,排出シリンダ81には排
出前端検出器および排出後端検出器(いずれも図示略)
がそれぞれ設けられている。さらにドリル79(およびそ
れが取付けられたモータ78)が上昇してその上昇端に至
ったことを検出するドリル上昇検出器,および下降して
その下降端に至ったことを検出するドリル下降検出器
(いずれも図示略)が設けられている。
【0034】この被制御システムからPLC10へ入力す
る信号には次のものがある。先頭の(000)〜(01
5)は入力信号の番号である。また,末尾の( )内は
省略表現である。
【0035】(000)運転スイッチ50のオン/オフ信
号(運転SW) (001)停止スイッチ51のオン/オフ信号(停止S
W) (002)解除スイッチ52のオン/オフ信号(解除S
W) (003)不良前端検出器の検出信号(不良前端) (004)不良後端検出器の検出信号(不良後端) (005)第1のワーク検出器55のワーク検出信号(検
出1) (006)バリ検出器56のバリ検出信号(バリ検出) (007)滞留検出器57の検出信号(滞留検出) (008)第2のワーク検出器58のワーク検出信号(検
出2) (009)投入前端検出器の検出信号(投入前端) (010)投入後端検出器の検出信号(投入後端) (011)第3のワーク検出器61のワーク検出信号(検
出3) (012)ドリル上端検出器の検出信号(ドリル上端) (013)ドリル下端検出器の検出信号(ドリル下端) (014)排出前端検出器の検出信号(排出前端) (015)排出後端検出器の検出信号(排出後端)
【0036】PLC10からこの被制御システムに出力さ
れる信号には次のものがある。先頭の(100)〜(1
12)は出力信号の番号である。また末尾の( )内は
省略表現である。
【0037】(100)運転中ランプ70のオン/オフ制
御信号(運転中L) (101)異常ランプ71のオン/オフ制御信号(異常
L) (102)第1のモータ72の回転駆動制御信号(M1回
転) (103)不良排除シリンダ73の前進駆動制御信号(不
良前進) (104)不良排除シリンダ73の後退駆動制御信号(不
良後退) (105)投入シリンダ75の前進駆動制御信号(投入前
進) (106)投入シリンダ75の後退駆動制御信号(投入後
退) (107)固定治具77の締付け駆動制御信号(治具締
め) (108)第2のモータ78の回転駆動制御信号(M2回
転) (109)ドリル79の上昇駆動制御信号(ドリル上昇) (110)ドリル79の下降駆動制御信号(ドリル下降) (111)排出シリンダ81の前進駆動制御信号(排出前
進) (112)排出シリンダ81の後退駆動制御信号(排出後
退)
【0038】図3から図9は上述した被制御システムが
上述した動作を行うように制御するPLC10に設定され
た(RAM13に格納された)プログラム(ユーザ・プロ
グラム)を示すものである。このプログラムは入力信号
によりオン,オフされる接点,出力信号を発生するリレ
ー,このリレーによってオン,オフされる接点,ならび
に内部補助リレーおよびその接点を用いて表現されてい
る。これらの図において,上述した入,出力信号の3桁
の番号はその上位に2桁の00を加えることにより5桁
で表現されている。
【0039】図3から図9に示された内部補助リレーお
よびその接点の意味は次の通りである。ここでも,内部
補助リレーおよびその接点の番号(ともに同じ番号が付
けられている)は上位2桁を除いて下位3桁で表現され
ている。
【0040】(200)1U運転:不良ワークの排出部
全体を動作させる条件を表わす。 (201)2U運転:穴あけ加工部全体を動作させる条
件を表わす。 (202)不良排除:不良ワークを検出したことを表わ
し,その排除が終了するまでオンとされる。 (203)セット中:穴あけ加工動作全体の開始を表わ
し,加工,排出が終了するまでオンとされる。 (204)セット完:ワークの加工台へのセットが終了
したことを表わす。 (205)穴あけ中:ワークが加工台にセットされたこ
とを表わし,穴あけが終了するまでオンとされる。 (206)穴あけ完:ワークの穴あけが終了したことを
表わす。 (207)加工完:ワークの排出が終了したことを表わ
す。 (208)投入記憶:ワークが加工台に投入されたこと
を表わし,加工,排出が終了するまでオンとされる。 (209)ドリル記憶:ドリルがワークに穴をあけきっ
たことを表わし,穴あけが終了するまでオンとされる。 (210)排出記憶:ワークを排出したことを表わし,
排出が終了するまでオンとされる。
【0041】さらに,図3においてTIMはタイマ要素
を表わす。これは滞留検知信号が一定時間継続している
かどうかを判定するためのものである。
【0042】(3) グルーピング処理 上述した被制御システムを例にとり,相互に独立して故
障診断が可能なグループを形成する処理について説明す
る。
【0043】図10はこのグルーピング処理の全体的な処
理手順を示すものである。この処理は主にコンソール20
のCPU21によって実行される。
【0044】(3-1) 監視対象出力コイルの選択 後に故障診断処理の一例を詳細に示すことによって明ら
かになるように,故障診断処理は次のようにして行なわ
れる。第1段階として,出力信号のみを常時監視し(出
力パターンと基準パターンとを照合する),出力信号に
異常があるかどうかを判定する。異常が検知されると,
そのときの入力信号の状態(入力パターン)をあらかじ
め設定された入力期待パターンと比較し,異常の原因と
なる入力信号を特定する。
【0045】このような故障診断処理のために監視の対
象となる出力信号を定める必要がある。
【0046】PLC10は設定されているユーザ・プログ
ラム(ラダー・プログラム)から使用I/Oリレー・リ
ストを抽出する機能をもっている。PLC10によって抽
出されたこのリストはコンソール20の出力装置24から出
力される。出力されたI/Oリレー・リストの一例が図
11に示されている。000CHが入力信号に関連するリ
レー,001CHが出力信号に関連するリレー,002
CHが内部補助リレーである。これらのリレー(接点)
の番号(5桁)はCHの前の3桁を上位3桁とし,ビッ
トの欄の2桁を下位2桁とすることにより構成される。
これらの番号は上述したものと同じであり,その内容も
上述した通りである。
【0047】監視の対象となる出力信号(以下,監視対
象出力コイルという)は001CHの13個,すなわち番
号(下位3桁のみ)が100〜112の出力コイルであ
る。
【0048】このようにして,監視対象出力コイルが決
定される(ステップ101 )。
【0049】監視対象出力コイルは,ラダー・プログラ
ムから抽出せずに,PLC10のRAM14に設けられてい
るI/Oテーブルから求めることもできる。さらに,ユ
ーザが手作業により監視対象出力コイル・リストを作成
してもよいのはいうまでもない。
【0050】このようにして作成された監視対象出力コ
イル・リストから,特に監視の必要なもののみを選択
し,あまり重要でない出力,監視をしなくても特に問題
のない出力を除外するようにしてもよい。監視対象出力
コイルの最終的な決定は,出力(表示)装置24に表示さ
れたリスト上において必要なもの,または不要なものを
入力装置25から入力することによって行われるであろ
う。
【0051】いずれにしても,監視対象出力コイルが最
終的に決定されると,後における処理の便宜のために,
これらの出力コイルの番号が初期化される(ステップ10
2 )。上述のように監視対象出力コイルの番号は100
〜112である。これらの番号が0から始まる(または
所定の初期番号から始まる)連続番号に変換される。こ
の実施例では出力コイル番号100〜112は0〜12
に変換されるものとする。この処理は特に,監視対象出
力コイル番号に欠番があったり,連続番号でない場合に
重要である。
【0052】(3-2) 入出力接点リストの作成 続いて各監視対象出力コイルに関連する入出力接点リス
トが作成される(ステップ103 ,104 ,105 )。
【0053】作成された入出力接点リストの一例が図12
に示されている。このリストには,図3から図9に示す
ラダー・プログラムにおいて,各監視対象出力コイルが
参照している入力接点(入力信号によりオン,オフされ
る接点:入力信号と同じ番号が付けられている),内部
補助接点,および出力接点(出力コイルによってオン,
オフされる接点;出力コイルと同じ番号が付けられてい
る:出力コイルは出力信号と同じ番号が付けられてい
る)が挙げられている。グルーピング処理には入力接点
のみならず内部補助接点および出力接点も用いられるか
らである。
【0054】特に注意すべき点について説明しておく。
図7に示すラダー図において,出力コイル「M2回転
(108)」は出力コイルの接点「治具締め(10
7)」の1つのみを参照している(アドレス00076
参照)。したがって出力コイル「M2回転(108)」
と出力コイル「治具締め(107)」とは等価となり,
その旨が記憶されるとともに,入出力接点リストには取
り上げられない。また,この出力接点107から出力コ
イル「治具締め(107)」に遡る。出力コイル「治具
締め(107)」の参照している接点は内部補助接点
「穴あけ中(205)」のみである(アドレス0007
4参照)。このような場合は,この出力コイル(10
7)と内部補助接点(205)は同じ働きをしていると
考えられる。したがって,内部補助接点(205)に対
応する内部補助リレー(コイル)「穴あけ中(20
5)」が参照している接点「検出3(011)」,「セ
ット完(204)」および「穴あけ完(206)」を出
力コイル「M2回転(108)」が参照している接点と
みなす(アドレス00069参照)。したがって,図12
のリストにおいて,M2回転の欄には参照入力接点およ
び内部補助接点として番号011,204,206が記
入される。
【0055】このような入出力接点リストの作成処理は
次のようにしてCPU21によって実行される。
【0056】まず,図3から図9に示すラダー・プログ
ラム(回路)が図13から図15に示すようなニモニック
(またはニューモニック)・リストに変換される。この
変換処理はPLC10のCPU11によって実行することも
できる。
【0057】ニモニック・リストとはラダー・プログラ
ム(回路)と1対1に変換した言語であり,これはPL
C10のCPU11の機械語と1対1に対応している。図3
〜図9と図13〜図15との比較により,相互の関連が容易
に理解できるであろう。これらの図において,アドレス
が共通である。
【0058】上述した13個の監視対象出力コイルの1つ
ずつについて順次それが参照する入出力(および内部補
助)接点リストが作成される(ステップ104 )。入出力
接点リスト作成処理の対象となっている出力コイルを着
目出力コイルという。
【0059】各着目出力コイルについての入出力接点リ
ストの作成処理の詳細が図16に示されている。
【0060】まずニモニック・リストにおいて,着目出
力コイルの番号をオペランド・コードから捜し出し,そ
のうちでニモニック・コードがOUTになっているステ
ートメントのアドレスを検索する。このアドレスをAと
置く(ステップ111 )。コードOUTは出力コイルであ
ることを意味する。
【0061】たとえば上述した出力コイル「治具締め
(107)」に着目したとする。治具締め107のニモ
ニック・コードがOUTとなっているステートメントの
アドレスは00075である(図14参照)。
【0062】このアドレスA=00075を記憶装置23
または他のレジスタ等に一時的に記憶する(ステップ11
2 )。
【0063】A−1=00075−1=00074を演
算し,これを新たなアドレスAと置く(ステップ113
)。
【0064】新たなアドレスA=00074のニモニッ
ク・コードがLDかどうかがチェックされる(ステップ
114 )。コードLDはラダー回路における各ラダーの開
始を意味する。アドレスA=00074のニモニック・
コードはLDである。
【0065】すなわち,このステップ114 は着目出力コ
イルがラダー上で1つの接点しか参照していないかどう
かをチェックしている訳である。上述のように,出力コ
イル「治具締め(107)」は内部補助接点「穴あけ中
(205)」しか参照していない。このような場合に
は,出力コイル(107)と内部補助接点(205)が
等価であるとみなして,内部補助接点(205)のコイ
ル(205)が参照している接点を次に捜し出すことに
なる。
【0066】そのために,アドレスAのオペランド・コ
ードによって表わされる接点番号のうちでのニモニック
・コードがOUTとなっているステートメントがあるか
どうかを調べ,存在すればそのアドレスをAと置く(ス
テップ118 ,119 ,112 )。
【0067】アドレスA=00074のオペランド・コ
ードは00205であり,これによって表わされる接点
番号205(上位2桁を省略)を,ニモニック・リスト
のオペランド欄上で調べていき,対応するニモニック・
コードがOUTとなっているステートメントがあるかど
うかをチェックする。アドレス00073のステートメ
ントは「OUT 00205」となっているので,A=
00073が記憶されることになる。
【0068】このようにして,着目出力コイル「治具締
め(107)」と等価な内部補助リレー「穴あけ中(2
05)」が捜し出され,この内部補助リレー(205)
についてそれが参照する入出力接点が以降の処理におい
て検索され,入出力接点リストが作成されていく。
【0069】すなわち,記憶されたアドレスA=000
73から1が減算されることにより新たなアドレスA=
00072が得られ(ステップ113 ),この新たなアド
レスにおけるステートメントのニモニック・コードがL
Dかどうかが判断される(ステップ114 )。新たなアド
レスA=00072のニモニック・コードはANDNO
Tであるからこのステップ114 でNOとなる。
【0070】このアドレスA=00072の接点番号2
06が,着目出力コイル「治具締め(107)」に関す
る入出力接点リスト中に内部補助接点「穴あけ完(20
6)」として登録される(ステップ115 )。
【0071】アドレスAが再びデクレメントされ(ステ
ップ117 ),1つ前のアドレスA=00071の内部補
助接点「穴あけ中(205)」が同じように上記入力接
点リストに登録される(ステップ115 )。
【0072】ステップ117 と115 の処理はアドレスAの
ニモニック・コードがLDになるまで続けられ,ニモニ
ック・コードLDがあれば(アドレス00069におい
てコードLDが現われる),着目出力コイル「治具締め
(107)」に関する入出力接点リストの作成処理が終
る(ステップ116 )。
【0073】この結果,着目出力コイル「治具締め(1
07)」に関する入出力接点リストには「穴あけ完(2
06)」,「穴あけ中(205)」,「セット完(20
4)」および「検出3(00011)」が登録されるこ
とになる。
【0074】上述した出力コイル「治具締め(10
7)」および「M2回転(108)」についてのみステ
ップ114 からステップ118 ,119 を経てステップ112 に
戻る処理が行なわれる。「治具締め(107)」と「M
2回転(108)」はともに内部補助接点「穴あけ中
(205)」のみを参照しているのでこれらは等価と判
定され,「M2回転(108)」のみが入出力接点リス
トに登録されるのは上述した通りである。他の出力コイ
ルについてはステップ114 から直接にステップ115 に移
ることになる。
【0075】ステップ119 においてNOとなり,ステッ
プ120 に進むステートメントは図13〜図15に示すニモニ
ック・リストには存在しない。この処理は,1つの入力
信号のみによって1つの出力信号が生じ,かつ他の入力
信号や内部補助リレーには一切関連しないような処理に
ついてのものである。たとえば,タンク内の水が所定水
位まで上昇したときに表示灯を点灯するのみで,他の関
連する処理が一切ないものにあてはまる。このような場
合には,出力コイル(出力信号)を生じさせる1つの入
力接点(入力信号)がその出力コイルの入出力接点リス
トに登録され(ステップ120 ),その出力コイルについ
ての処理が終る。
【0076】1つの着目出力コイルに関連する図16に示
す入力接点リスト作成処理が終了すると,次の着目出力
コイルが呼出され(図10,ステップ105 ),同じような
処理が,その出力コイルについて繰返し実行される。ス
テップ101 で選択されたすべての監視対象出力コイルに
ついて入出力接点リストが作成されれば(ステップ103
でYES ),次のステップ106 の結合度算出処理に移る。
ステップ103 〜105 の処理により上述した図12に示す入
出力接点リストが完成する。
【0077】図16に示す入出力接点リスト作成処理は単
純なOUT命令にのみ着目している(ステップ111 )。
しかしながら最近のPLCでは高機能の制御を実行する
ために応用命令が用意され,かつ使用されている。応用
命令は主に,算術演算命令として乗算や除算を行うとき
に用いられるが,論理演算命令(AND,OR等の論理
演算)や転送命令などが用いられる。後者の命令(論理
演算命令や転送命令など)では複数の出力コイルが一括
して一つの単位(たとえばチャネルやワード)として取
扱われることがある。
【0078】したがって,このような応用命令もまた入
出力接点リスト作成処理において抽出しかつ入出力接点
リストに挙げておくことが好ましい。
【0079】しかしながら入出力接点リストは一コイル
を単位として出力コイルと各種接点との対応関係を表わ
すものであるから,チャネルまたはワードを単位とする
応用命令をそのままの形で入出力リストに挙げることは
好ましくないばかりか,次に説明する結合度の算出処理
に適用できない。そこで応用命令を一コイル単位に等価
的に展開することが必要となる。
【0080】応用命令の展開処理方法の例を次に示す。
【0081】(a) 条件信号展開 応用命令を実行する条件信号を展開する。 (b) ソース信号展開 応用命令の転送元の信号を展開する(転送元がある応用
命令の場合に限る)。 (c) トリガ入力およびソース信号展開 条件信号と転送元の信号を両方ともに展開する。
【0082】出力信号が変化するきっかけとなるのは,
条件信号であることが多いので,ここでは条件信号展開
の例について説明する。
【0083】図17は応用命令の一例をラダー回路で表現
したものである。図18は図17に示す応用命令をニモニッ
ク・リストにより表わしたものである。この命令は2つ
の条件信号が整ったときに(出力コイル接点00409
および内部補助接点00502がともにオン)006C
H(転送元)の信号状態(接点の状態)を003CH
(転送先)のコイル(または接点)に転送(コピー)す
べきことを表わしている。006CHは一チャネルの信
号を示し,そこには番号00600〜00615の16個
の信号が含まれる。003CHは番号00300〜00
315を含む。
【0084】このような応用命令が図16に示すものと同
様の処理により抽出されると図19の上段に示すようなリ
ストが作成される。これを転送先の003CHに含まれ
るすべての出力コイル00300〜00315のそれぞ
れについて展開すると図19の下段に示すような入出力接
点リストが作成されることになる。この入出力接点リス
トは図12に示すOUT命令に関する入出力接点リストと
同等に取扱うことが可能である。
【0085】(3-3) 結合度の算出 2つの出力コイルの結合度はそれらの出力コイルに共通
する入出力接点(内部補助接点を含む)の観点から求め
られる。結合度の算出方法にはいくつかあり,その例を
以下に示す。
【0086】共通接点の有無に基づく算出方法 出力コイルiと出力コイルjが共通に参照する接点(入
出力接点または内部補助接点)があれば,それらの結合
度Rijを1とし,なければ0とする。
【0087】共通接点の個数に基づく算出方法 出力コイルiとjとが共通に参照する接点の個数を結合
度Rijとする。たとえば共通接点の数が4であれば結合
度Rijは4,0であればRij=0となる。
【0088】共通接点とのべ参照接点に基づく算出方
法 出力コイルiとjが共通に参照する接点の数を,コイル
iとjがそれぞれ参照する接点の総数(重複するものを
除く)で割った値を結合度Rijとする。
【0089】結合度Rij=(出力コイルi,jの共通接
点数)/(出力コイルiとjののべ参照接点数)
【0090】図12に示す入出力接点リストにおいて,た
とえば出力コイル「投入前進(105)」が参照する接
点はその番号でいうと008,009,010,01
1,201,204,105および106の8個であ
る。出力コイル「投入後退(106)」が参照する接点
の番号は009,010,201,105および106
の5個である。これらの両出力コイルに共通する接点は
009,010,201,105および106の5個で
ある。これらの両出力コイルが参照する接点は008,
009,010,011,201,204,105およ
び106の合計8個である。
【0091】したがって,上記の方法によると結合度
はRij=1,上記の方法によると結合度はRij=5,
上記の方法によると結合度はRij=5/8となる。
【0092】上記の方法にしたがって演算された,12
個(出力コイル107を除く)の出力コイルから選択さ
れた任意の2つの出力コイル間の結合度が図20に示され
ている。これを監視対象出力コイル結合度表という。空
欄は結合度0を表わす。これらの結合度の分子は上記
の方法によって算出された結合度を表わす。結合度が0
以外(空欄以外)の分数を1とすれば,図20は上記の
方法による結合度表に容易に変換される。
【0093】図21はすべての監視対象出力コイルを対象
として,2つの出力コイル間の結合度を算出し,図20に
示すような結合度表を作成する処理の手順を示してい
る。これは図10のステップ106 の処理の詳細に相当す
る。
【0094】上述したように監視対象出力コイルの番号
100〜112(ただし番号107を除く)は初期化さ
れ,0〜11に変換されている。この初期化された出力
コイル番号をiまたはjと置く。出力コイル数をnとす
る。この実施例ではn=12である。
【0095】出力コイル番号iとjを0と置く(ステッ
プ121 )。出力コイル番号iを固定しておき,番号jを
インクレメントして(ステップ122 ),番号iの出力コ
イルと番号jの出力コイルとの間で上述した算出方法に
したがって結合度Rijを算出する(ステップ123 )。こ
の処理を,番号jをインクレメントしながら番号jがn
に達するまで繰返す(ステップ124 )。
【0096】次に,番号iをインクレメントし(ステッ
プ126 ),番号jをj=iと置き(ステップ127 ),上
述したステップ122 〜124 の処理を繰返す。
【0097】番号iがnに達すれば,結合度算出処理を
終える(ステップ125 )。
【0098】以上により,番号iと番号jのすべての組
合せ(i=jを除く)について結合度Rijが算出され,
図20に示すような結合度表が作成される。
【0099】通常,シーケンス回路では非常停止,運転
中等のシーケンス全体にまたがる接点(広域分布接点)
を用いることが多い。このような広域分布接点は複数の
グループに属することが多いので次に述べるグループ形
成処理において邪魔になる。そこで上述した結合度算出
処理ではこれらの広域分布接点を除外することが好まし
い。図3から図9に示すプログラム(ラダー回路)には
このような広域分布接点は存在しない。
【0100】2つの出力コイル間の結合度算出処理と同
時に,またはその後に出力コイルの従属関係(以下,親
子関係という)も調べ,その結果を,図23に示すよう
に,結合度表に表わしておく。図23において,不等合が
親子関係を表わしている。
【0101】親子関係とはある出力コイル(これを子出
力コイルという)が他の出力コイル(これを親出力コイ
ルという)を直接に参照している関係をいい,これら2
つの出力コイル間の関連性はきわめて大きく,その従属
関係は明確である。
【0102】たとえば図22(A) に示すように,出力コイ
ル(子出力コイル)2は出力コイル(親出力コイル)1
の接点と他の接点Bとを条件信号として動作する。出力
コイル1は接点Bとは異なる接点Aを条件信号として動
作するものである。出力コイル2が出力コイル1に従属
していることは明らかである。それにもかかわらず,こ
れらの出力コイル1と出力コイル2とは共通の接点を持
たないから結合度は0となってしまう(または場合によ
っては結合度が非常に低い値をとる)。本当は図22(B)
の等価回路に示すように,出力コイル1と2とは共通の
接点Aをもち高い結合度をもつのであるが,図22(A) に
示す回路では結合度が0となる。したがって,結合度の
みでグループ化処理を行うと,同一グループに属すべき
2つの出力コイルが異なるグループに分類されてしまう
おそれがある。親子関係を明確にしてこの親子関係を考
慮してグループ化処理を行うことにより,高精度のグル
ープ化が期待できる。
【0103】図23において,出力コイル101と100
は親子関係にあり,出力コイル101が親,出力コイル
100が子である。同様に出力コイル108と109,
108と110,108と111もそれぞれ親子関係に
あり,いずれにおいても出力コイル108が親,出力コ
イル109,110,111が子である。
【0104】(3-4) グループの形成 作成された監視対象出力コイル結合度表および親子関係
を利用して出力コイルのグループ化が行なわれる(図1
0,ステップ107 )。
【0105】グループ化処理の基本的な考え方は,親子
関係の明示を含む結合度表(図23)を参照して,親子関
係で互いにつながる出力コイルの塊(親子核という)ま
たは比較的高い結合度で結ばれた出力コイルの塊(軸核
という,詳細については後述する)を作成し,残りの出
力コイルをこれらの親子核または軸核のいずれかに結合
度を参照して追加登録(これを引込み処理という)する
というものである。
【0106】グループ化処理は4つのタイプに分けて考
えることができる。
【0107】その1は図24に示された手順にしたがうも
ので,まず1または複数の親子核を形成し(ステップ13
1 ),次にいずれの親子核にも属さない残りの出力コイ
ルをいずれかの親子核に引込む(ステップ132 )もので
ある。
【0108】その2は図25に示された手順にしたがうも
ので,まず1または複数の軸核を形成し(ステップ135
),次にいずれの軸核にも属さない残りの出力コイル
をいずれかの軸核に引込む(ステップ136 )ものであ
る。
【0109】その3は最も一般的なもので図26に示され
ており,まず1または複数の親子核を形成し(ステップ
141 ),次にいずれの親子核にも属さない出力コイルの
間で軸核を形成し(ステップ142 ),さらに残った出力
コイルをいずれかの親子核または軸核に引込む(ステッ
プ143 )。
【0110】その4の手順が図27に示されており,まず
軸核を形成し(ステップ145 ),いずれの軸核にも属さ
ない出力コイルの中で親子核が形成できるものがあれば
親子核をつくり(ステップ146 ),さらに残った出力コ
イルをいずれかの軸核または親子核に従属させる(ステ
ップ147 )ものである。
【0111】次に上述した親子核の形成,軸核の形成お
よび引込みの各処理について説明する。
【0112】親子核は上述したように親子関係にある出
力コイルを抽出し,それらを連結する(すなわちそれら
に同一のグループ番号を割当てる)ことにより形成され
る。
【0113】軸核は3つ以上の出力コイルによって形成
される。多くの出力コイルの中から所定のしきい値の結
合度により結合された2つの出力コイルを見付け出す。
この2つの出力コイルを軸という。軸を構成する2つの
出力コイルの両方と所定しきい値以上の結合度をもつ出
力コイル(これを振子コイルという)を捜し出し,もし
あればその振子コイルを軸につなげて軸核を形成する。
【0114】軸を構成する2つの出力コイルの選択の仕
方によって種々の組合せの軸核が形成される可能性があ
る。
【0115】たとえばA,B,C,D,E,Fの6個の
出力コイルを考える。コイルAとBによって軸を構成し
たときにコイルCが振子コイルになったとする。また,
コイルBとCとによって軸を構成したときにコイルAが
振子コイルになったとする。さらにコイルEとFとによ
って軸を形成したときにコイルAとCとDとが振子コイ
ルになったとする。このような場合にもし,コイルAと
Bとからなる軸を最優先して設定したとすると,コイル
AとBとCとからなる軸核がまず形成され,次にコイル
EとFとを軸とするコイルEとFとDとからなる軸核が
形成される。もしコイルEとFとからなる軸を最優先す
ると,コイルEとFとを軸とし,コイルEとFとAとD
とからなる軸核が形成されることになる。
【0116】そこでどのような軸を優先して選択するか
について一定の指針を与える必要がある。この指針は次
のようなアルゴリズムにしたがうものである。
【0117】すなわち,評価値を算出し,評価値の大き
い順に優先して,軸を選択しかつその軸を構成するコイ
ルとその軸の振子コイルとからなる軸核を形成する。
【0118】次の示す評価値A〜Dのうちのいずれかを
用いればよい。
【0119】評価値A=軸に結びつく振子コイルの個数 評価値B=Σ[(軸を構成する各コイルに対するその軸
の各振子コイルの結合度)−(所定のしきい値)] 軸は2つのコイルによって構成されるから,各振子コイ
ルの結合度は2つある。したがって,総和Σは振子コイ
ルの数の2倍の数について加算を行うものである。 評価値C=Σ[(軸を構成する各コイルに対するその軸
の各振子コイルの結合度)−(所定のしきい値)]+
[(軸を構成する2つのコイルの結合度)−(所定のし
きい値)]×2 評価値D=Σ[(軸を構成する各コイルに対するその軸
の各振子コイルの結合度)−(所定のしきい値)]+
[(軸を構成する2つのコイルの結合度)−(所定のし
きい値)]×(振子コイルの数)
【0120】引込み処理は,親子核および/または軸核
を作成したのち,どの親子核および/または軸核にも属
さない残った出力コイルを,既に作成された親子核およ
び/または軸核に追加登録するものである。複数の親子
核および/または軸核が存在する場合,残った出力コイ
ルと最も高い結合度をもつコイルが属する親子核および
/または軸核にその残った出力コイルを登録することが
好ましい。残ったコイルと親子核および/または軸核に
属するコイルとの結合度が所定のしきい値に達しない場
合には,その残ったコイルは登録されない。
【0121】一例として図23に示す結合度をもつ12個の
出力コイルについて図26に示す手順にしたがってグルー
プ化を行う場合について説明する。
【0122】まず親子核が形成される(ステップ141
)。コイル番号100と101の出力コイルによって
一つの親子核(この親子核の番号を1とする)が形成さ
れる。また108と109と110と111の出力コイ
ルによってもう一つの親子核(この親子核を番号2とす
る)が形成される。このようにして形成された親子核を
表にして表わしたのが図28に示す親子核表である。
【0123】続いて軸核が形成される(ステップ142
)。軸を形成する2つのコイルの結合度のしきい値お
よびこの軸に結ばれる振子コイルの結合度のしきい値
を,たとえば1/4とする。そうすると,コイル番号1
02と103と104とによって一つの軸核(この軸核
の番号を51とする)形成される。このようにして形成さ
れた親子核および軸核を表わしたのが図29に示す親子核
−軸核表である。
【0124】最後に引込み処理が行なわれる(ステップ
143 )。引込みのために必要な結合度のしきい値を1/
16とすると,番号105,106および112は1/16
以上の結合度をもって番号2の親子核のいずれかのコイ
ルと結合可能であるから,これらのコイル105,10
6,112は親子核2に引込まれることになる。このよ
うにして得られた最終的なグループが図30の親子核−軸
核−引込み表に表わされる。
【0125】このようにして形成さたれグループ(一般
には複数)は出力(表示)装置24に表示される(図10,
ステップ108 )。その表示例が図31に示されている。親
子核1のグループがグループ1,親子核2のグループが
グループ2,軸核51のグループがグループ3と命名され
ている。さらに図32に示すように核コイルの結合を線で
結んで示してもよい。図32ではコイル107も示されて
いる。
【0126】図2に示す被制御システムについてこれら
3つのグループを説明すると,グループ1は操作盤90に
おける運転中ランプ70と異常ランプ71の点滅についての
処理に関するものである。この処理についての概要が図
33に示されている。
【0127】グループ3は,不良ワークの排除工程に関
するものである。このグループ3ではワーク検出器55お
よびバリ検出器56の出力信号に基づいてモータ72および
不良排除シリンダ73が制御される。この工程における制
御の概要が図34に示されている。
【0128】グループ2はワークの穴あけ工程に関する
ものである。このグループ2では,投入シリンダ75によ
るワークの加工台93への投入,治具77によるワークの締
め付け固定,ドリル79による穴あけ,および排出シリン
ダ81によるワークの加工台からの排出が相互に関連して
実施される。この工程における制御の概要が図35に示さ
れている。
【0129】このようにして,入出力接点の共通性の観
点から出力コイルをグループ分けすることができる。各
グループのグループ内においては各部の動作が相互に関
連している。グループ間においては相互に関連性が殆ど
ない。
【0130】(4) 故障診断処理の例 上述したように図2に示すシステムの制御のための出力
コイルはグルーピング処理により3つのグループに分け
られることが分った。このようにして分けられた各グル
ープについては相互に独立して故障診断が行なわれる。
【0131】故障診断処理の一例として,上記(3-4) グ
ループの形成でグルーピングされた3つのグループのう
ち,穴あけ加工に関連するグループ2に関する故障診断
処理について以下に具体的に説明する。
【0132】図36は穴あけ加工全体(投入シリンダ75に
よるワークWの搬送台92から加工台93への搬送,冶具77
によるワークWの固定,モータ78とドリル79によるワー
クWの穴あけ,排出シリンダ81による穴あけ加工済ワー
クの加工台93からの排出)の動作を示すものである。P
LC10への入力信号とPLC10からの出力信号が示され
ている。また,時間の推移にしたがって出力信号の状態
(出力パターン)が遷移する様子が示されている。遷移
する出力信号の各状態(破線が引かれた位置における信
号の状態)に[1]〜[7]の番号が割当てられてい
る。これらの各状態を以下ではステートと呼ぶことにす
る。
【0133】入力信号「検出2」の立上りをトリガとし
て,後述するステート[7]からステート[1]に移る
(トリガとなる入力信号と出力信号との関連を鎖線と矢
印で示す)。このステートの遷移は図5に示すアドレス
00039のプログラムによって実行される。第2ワー
ク検出器58がワークWを検知すると投入シリンダ75のロ
ッドが進出し,ワークWを加工台93の方向に押し出す。
【0134】次に,投入シリンダ75のロッドがその前進
端に至ったことが投入前端検出器によって検知されると
(入力信号「投入前端」オン),ステート[1]からス
テート[2]に遷移し,投入シリンダ75のロッドは前進
動作を停止して後退動作を開始し,冶具77が加工台93に
送られてきたワークの固定を開始し,さらにモータ78が
回転駆動される。これは図6に示すアドレス00052
等のプログラムにしたがって実行される。
【0135】投入シリンダ75のロッドが後退端に至った
ことが投入後端検出器によって検知されると(入力信号
「投入後端」オフ),ステート[2]からステート
[3]に遷移し,投入シリンダ75の後退動作が停止し,
ドリル79が下降を開始する。これにより,ドリル79によ
ってワークWに穴があけられていく。
【0136】ドリル下端検出器によってドリル79が下降
端に達したことが検知されると(入力信号「ドリル下
端」オン),ステート[3]からステート[4]に遷移
し,ドリル79の下降が停止してドリル79は上昇を開始す
る。
【0137】ドリル上端検出器によってドリル79が上昇
端に達したことが検知されると(入力信号「ドリル上
端」オン),ステート[4]からステート[5]に遷移
し,冶具77がワークを離し,モータ78の回転が停止し,
ドリル79の上昇が停止し,排出シリンダ81のロッドが前
進を開始する。排出シリンダ81のロッドの前進により,
穴あけ加工されたワークWは加工台93から排出されるこ
とになる。
【0138】排出前端検出器によって排出シリンダ81の
ロッドが前進端に至ったことが検知されると(入力信号
「排出前端」オン),ステート[5]からステート
[6]に遷移し,排出シリンダ81の前進が停止し,後退
を開始する。
【0139】排出後端検出器によって排出シリンダ81の
ロッドが後退端に達したことが検知されると(入力信号
「排出後端」オン),ステート[6]からステート
[7]に遷移する。以上で,1回の穴あけ工程が終了す
る。
【0140】図37は異常検知のための異常判定用基準デ
ータの一部を示している。異常判定用基準データはステ
ートごとに設けられており,そのステートの出力パター
ン・データ,前ステートからの平均遷移時間および遷移
時間の変動許容幅から構成されている。
【0141】出力パターン・データは監視の対象となる
すべての出力信号の状態を表わしたデータの集まりであ
る。各出力信号の状態は1ビットで表現され,この実施
例ではオン状態が1で,オフ状態が0でそれぞれ表わさ
れている。
【0142】図38は,上述した7つのステート[1]〜
[7]の出力パターン・データを異常判定用基準データ
から抽出してまとめたものであり,グループIII に属す
る8種類の出力信号(出力コイル)の状態を表わしてい
る。図36に示すタイミング・チャートと図38のテーブル
とを比較することによりその対応関係が容易に理解でき
るであろう。
【0143】このような出力パターン・データは被制御
システムをPLC10の制御の下で実際に稼動し,それが
正常に動作したときの出力信号の状態を,それが変化し
たときに抽出することにより作成することができる。最
も一般的にはPLC10のRAM14に設けられているI/
Oテーブルを一定周期でサンプリングし,これを加工す
ることにより作成することができる。詳細については異
常箇所検知用基準データの作成の説明において述べる。
【0144】前ステートからの平均遷移時間は,前ステ
ートから当該ステートに移るのに要する平均的な時間で
ある。これは被制御システムをPLC10の制御の下で繰
返し稼動し,正常に動作したときの遷移時間の平均値を
算出することにより求めることができる。もちろん,タ
イマの設定時間のようにあらかじめ分っている場合,理
論的に容易に求めることができる場合にはユーザが入力
してもよい。
【0145】遷移時間の変動許容幅は,実際の遷移時間
の上記平均遷移時間からのずれの許容範囲を表わすもの
で,一般にはユーザによって入力されるであろう。もっ
とも,すべての許容幅を平均遷移時間に比例する値とし
て,この比例定数を一律に定めるようにしてもよい。
【0146】遷移時間に関するデータとしては,上述し
た平均値と許容幅の組合せ以外に,たとえば基準値と下
側許容幅と上側許容幅との組合せ,最大値と最小値の組
合せなどを用いることもできる。
【0147】異常箇所検知用基準データは上述した各ス
テートの異常判定用基準データごとにそれに対応する入
力信号の期待状態(入力期待パターン)を表わすデータ
によって構成される。すなわち,異常箇所検知用基準デ
ータはステートごとにあらかじめ設定された入力期待パ
ターンからなる。
【0148】異常箇所検知用基準データは上述した異常
判定用基準データを用いた異常検知処理において異常が
検知されたときにその検知された異常の原因となる箇所
ないしは部位を特定するために用いられる。したがっ
て,原則的には,監視の対象となっている出力信号に直
接または間接に影響を及ぼす入力信号のすべてが選択さ
れる。しかしながら,異常箇所特定処理から漏れても問
題のない部位に関する入力信号を意識的に外すこともで
きる。監視の対象となっている出力信号に関連性のない
入力信号は選択する必要はない。
【0149】場合によっては1つの出力基準パターンに
対応して複数の入力期待パターンが存在しうることがあ
る。複数の入力信号のOR条件によって次のステートに
進むような場合である。このような場合には,1ステー
トの異常判定用基準データに対応させて複数の入力期待
パターンをあらかじめ登録しておく。
【0150】図39は異常箇所検知用基準データの一例を
示すものであり,図38に示す各ステートに対応する入力
期待パターンから構成されている。この入力期待パター
ンにおいても各入力信号の期待状態は1ビットで表現さ
れ,オンが1,オフが0によってそれぞれ表わされてい
る。図36に示す入力信号のタイミング・チャートと図30
のテーブルを比較することにより,それらの対応関係が
容易に理解できるであろう。
【0151】このような入力期待パターンを含む異常箇
所検知用基準データは,被制御システムをPLC10の制
御の下に稼動させておき,被制御システムが正常に動作
している場合において,出力信号の状態が変化したとき
の入力信号の状態を読取り,出力信号の状態遷移に関す
る異常判定用基準データに対応して読取った入力信号の
状態を記憶することにより作成することができる。
【0152】とくにPLC10による被制御システムの制
御においては,PLC10のRAM14にI/Oテーブルが
設けられているので,このI/Oテーブルを利用して,
図38に示す出力基準パターンと図39に示す入力期待パタ
ーンとを次のようにして作成することができる。
【0153】PLC10の制御の下に被制御システムを稼
動する。被制御システムが正常に動作しているときの入
出力信号の状態を記憶しているRAM14内のI/Oテー
ブルのデータを一定のサンプリング時間ごとに読出す。
読出した入,出力信号の状態のうちで出力信号の状態に
変化があったかどうかを調べる。出力信号の状態に変化
があったときには,変化後の出力信号の状態を出力基準
パターンとしてステート番号に対応して記憶し,異常判
定用基準データの一部を作成する。また出力信号の状態
が変化した直後の入力信号の状態を入力期待パターンと
して上記ステート番号に対応させて記憶することにより
異常箇所検知用基準データを作成する。
【0154】以下の説明では故障診断処理は基本的には
PLC10のCPU11によって実行されるものとする。P
LC10のROM12には故障診断プログラムがあらかじめ
格納されている。
【0155】異常検知処理において常時参照するのは異
常判定用基準データである。このためこの異常判定用基
準データについてはCPU11によって迅速にアクセス可
能なRAM13に格納しておくことが好ましい。これに対
して異常箇所検知用基準データは異常が検知されたとき
にはじめて参照されるものであるから,必ずしも高速性
が要求されずコンソール20の記憶装置23(ハードディス
ク,フロッピィ・ディスク等)に格納することができ
る。もちろん,異常箇所検知用基準データをRAM13に
格納しておいてもよいのはいうまでもない。
【0156】図40はPLC10のCPU11によって実行さ
れる故障診断処理のアルゴリズムを示すものである。
【0157】PLC10の機能の一部として故障診断機能
が付加されている場合にはそのCPU11は,故障診断処
理の他に,PLC本来の処理すなわち図3から図9に示
すユーザ・プログラムにしたがう被制御システムの制御
処理を実行する。CPU11は一定周期(サイクル)で一
連の処理を繰返しており,各サイクルの前半部分で被制
御システムの制御処理を,後半部で故障診断処理をそれ
ぞれ実行する。したがって,図31に示す故障診断処理は
一定周期で繰返される。
【0158】図40に示す故障診断処理は異常検知処理と
異常箇所特定処理とから構成されている。異常検知処理
は異常判定用基準データを参照して行われる。異常判定
用基準データは上述のように出力信号の状態にのみ関係
している。このように,出力信号の状態のみを監視して
も充分に異常の発生を検知することが可能である。異常
検知処理はリアル・タイムで実行しなければならない。
異常検知処理において出力信号状態のみを監視するよう
にすることにより,処理の迅速化を図ることができ,C
PU11の負担が軽減する。図40に示すこの実施例の異常
検知処理では,ステートの遷移の順序と遷移時間のチェ
ックとが行われる。異常検知処理において異常が検知さ
れたときにはじめて異常箇所検知用基準データを参照し
た異常箇所の特定処理に進む。
【0159】RAM14のI/Oテーブルから出力信号の
状態(出力パターン)が読取られる(サンプルする)
(ステップ161 )。RAM14の所定のエリアには前回サ
ンプルした出力パターンが記憶されているので,前回の
サンプル・パターンと今回のサンプル・パターンとが比
較される(ステップ162 )。
【0160】タイマ15は前ステートから現ステートに遷
移したときに起動され,現ステートに遷移した時点から
の時間を計時している。
【0161】ステップ102 において前回のサンプル・パ
ターンと今回のサンプル・パターンとが同一であると判
定された場合には,現ステートから次ステートに遷移す
るのに許される時間の範囲内かどうかがチェックされる
(ステップ166 )。
【0162】すなわち,現ステートをステート[i]と
する。次のステートはステート[i+1]である。タイ
マ15は前ステート[i−1]から現ステート[i]に遷
移した時点からの時間を計時している。現ステート
[i]から次ステート[i+1]に遷移するのに許され
る時間は,次ステート[i+1]の基準データ中の「前
ステートからの平均遷移時間」と「遷移時間の変動許容
幅」によって求められる。タイマ15の計時時間が次ステ
ート[i+1]の基準データから求められた遷移許容時
間の範囲内かどうかがステップ166 で判定される。
【0163】経過時間が許容範囲内であれば,今回のサ
ンプル・パターンをRAM14の上記エリアに記憶してス
テップ161 に戻ることになる(ステップ167 )。
【0164】タイマ15によって計時されている経過時間
が遷移許容時間を超えていれば,ステートが遷移するた
めに許された時間が経過しても次のステートに遷移して
ないということであるから,何らかの異常が生じたもの
と判定され,コンソール20の表示装置24に異常が検知さ
れた旨および異常の生じている出力信号が表示され(ス
テップ168 ),ステップ169 から始まる異常箇所の検知
処理に進む。異常の生じている出力信号は,今回のサン
プル・パターンと次ステート[i+1]の出力パターン
との比較において,不一致の箇所として特定することが
できる。
【0165】ステップ162 において,前回サンプル・パ
ターンと今回サンプル・パターンとが異なる場合には,
出力信号の状態,すなわちステートが遷移したと判定さ
れる。この場合には,タイマ15の計時時間がステート
[i]からステート[i+1]への実際の遷移時間とし
て読取られる(ステップ163 )。また,今回のサンプル
・パターンと遷移後のステート[i+1]の基準データ
に含まれる出力パターンとが比較される(ステップ164
)。
【0166】今回のサンプル・パターンと基準出力パタ
ーンとが一致していれば(ステップ165 ),次のステッ
プ166 の遷移時間のチェックに進む。今回のサンプル・
パターンと基準出力パターンとが不一致の場合には,異
常と判定され,異常検知の旨および異常の生じている出
力信号が表示装置24に表示され(ステップ168 ),ステ
ップ169 から始まる異常箇所の特定処理に進む。今回の
サンプル・パターンと基準出力パターンとの比較におい
て,不一致の箇所が異常出力信号に相当する。
【0167】ステート[i]からステート[i+1]に
遷移したときの遷移時間のチェックにおいても,タイマ
15から得られる実際の遷移時間が,ステート[i+1]
の基準データとして記憶されている「前ステートからの
平均遷移時間」と「遷移時間の変動許容幅」に関するデ
ータから求められる遷移許容時間の範囲内かどうかが判
定される。実際の遷移時間が遷移許容時間内であれば,
今回のサンプル・パターンがRAM14に記憶され(ステ
ップ167 ),ステップ161 に戻る。実際の遷移時間が遷
移許容時間外である場合には,異常が生じた旨および異
常出力信号がコンソール20の表示装置24に表示され(ス
テップ168 ),ステップ169 以降の異常箇所特定処理に
進む。
【0168】遷移のために要する時間の計時はタイマ15
を用いずにRAM14の所定のエリアを用いて行うことも
できるのはいうまでもない。
【0169】異常箇所の特定処理においてはまず,異常
が検知された時点における入力信号の状態(入力パター
ン)がI/Oテーブルから読出され,このサンプル入力
パターンが一時的にRAM104 に記憶される(ステップ
169 )。
【0170】続いて,異常箇所検知用基準データからス
テート[i+1](遷移許容時間が経過しても現ステー
トから次ステートに遷移しない場合には該次ステートに
相当し,現ステートから次ステートに遷移はしているが
遷移に要する時間が許容時間をオーバしてしまった場合
には該次ステートに相当する:すなわちいずれの場合に
も現ステートを[i]とすれば次ステート[i+1])
における入力期待パターンが読出され,一時記憶されて
いるサンプル入力パターンと比較される(ステップ170
)。
【0171】この入力期待パターンとサンプル入力パタ
ーンとの比較において一致していない入力信号の状態が
あれば,その入力信号が異常箇所としてコンソール20の
表示装置24に表示される(ステップ171 )。
【0172】ステップ168 〜171 の処理はコンソール20
内のCPU21によって実行するようにしてもよい。この
場合には,PLC10のCPU11から,異常検知に関する
データ(異常出力信号やステート番号)がコンソール20
のCPU21に通知されよう。
【0173】一例として,遷移許容時間が経過してもス
テート[1]における出力信号「投入前進」のビットが
1にならなかった場合を想定する。
【0174】図36に示すタイミング・チャートから出力
信号「投入前進」は入力信号「検出2」をトリガとして
オンとなる。しかしながら,図5に示すラダー・プログ
ラム(アドレス00039)をみると,出力信号「投入
前進」は,入力信号「検出2」のオンのみならず,入力
信号「投入後端」がオンとなっていることも条件として
オンとなる。また,出力信号「投入前進」がオンとなる
ためには入力信号「検出3」,「投入前端」,出力信号
「投入後退」および内部補助リレー「セット完」がオン
であることも条件である。
【0175】図41に,ステート[1]における入力期待
パターンと異常検知があったときにサンプルされたサン
プル入力パターン(異常パターン)とが並べて示されて
いる。これらのパターンを比較することにより,入力信
号「投入後端」,すなわち投入シリンダ75の投入後端検
出器に異常があることが特定される。
【0176】入力期待パターンに,出力信号に直接関係
のあるもののみならず,セット完等の補助リレーを介し
て間接的に関係のある入力信号までを含めておけば,入
力期待パターンとサンプル入力パターンとの照合によ
り,プログラム・リストをチェックする作業を行うこと
なく,故障が発生している部位を即座に特定することが
できるようになる。
【0177】図42は異常が検知されたときにコンソール
20の表示装置24に表示される表示例を示している。異常
が検知されたときにまず上段の「出力:『投入前進』が
オンしない」という異常の発生と異常な出力信号とが表
示される(ステップ168 )。続いて異常箇所特定処理が
行われ,この処理で判明した入力信号および点検のため
のガイダンスが,「『投入後端』が基準と不一致。上記
信号のセンサ/配線を点検して下さい。」と表示される
(ステップ171 )。
【図面の簡単な説明】
【図1】PLCおよびコンソール(グループ化装置)の
構成を示すブロック図である。
【図2】被制御システムの一例を示す構成図である。
【図3】ユーザ・プログラムを示すラダー図である。
【図4】ユーザ・プログラムを示すラダー図である。
【図5】ユーザ・プログラムを示すラダー図である。
【図6】ユーザ・プログラムを示すラダー図である。
【図7】ユーザ・プログラムを示すラダー図である。
【図8】ユーザ・プログラムを示すラダー図である。
【図9】ユーザ・プログラムを示すラダー図である。
【図10】グループ化処理の全体を示すフローチャート
である。
【図11】I/Oリレー・リストの一例を示す。
【図12】入出力接点リストの一例を示す。
【図13】ニモニック・リストを示す。
【図14】ニモニック・リストを示す。
【図15】ニモニック・リストを示す。
【図16】入出力接点リスト作成処理手順を示すフロー
チャートである。
【図17】応用命令を示すラダー図である。
【図18】応用命令のニモニック・リストを示す。
【図19】応用命令を入出力接点リスト上で展開した様
子を示す。
【図20】監視対象出力コイル結合度表を示す。
【図21】結合度算出処理手順を示すフローチャートで
ある。
【図22】(A) は出力コイルの親子関係を,(B) はその
等価回路をそれぞれ示す。
【図23】親子関係を含む監視対象出力コイル結合度表
を示す。
【図24】グループ形成処理手順の第1の例を示すフロ
ーチャートである。
【図25】グループ形成処理手順の第2の例を示すフロ
ーチャートである。
【図26】グループ形成処理手順の第3の例を示すフロ
ーチャートである。
【図27】グループ形成処理手順の第4の例を示すフロ
ーチャートである。
【図28】親子核表を示す。
【図29】親子核−軸核表を示す。
【図30】親子核−軸核−引込み表を示す。
【図31】グルーピング結果の表示例を示す。
【図32】グルーピング結果の他の表示例を示す。
【図33】操作盤における処理の概要を示す。
【図34】不良ワーク排除工程の概要を示す。
【図35】ワークの穴あけ工程の概要を示す。
【図36】被制御システムの制御動作を示すタイミング
・チャートである。
【図37】異常判定用基準データの一例を示す。
【図38】出力基準パターンの一例を示す。
【図39】異常箇所検知用基準データ(入力期待パター
ン)の一例を示す。
【図40】故障診断処理手順を示すフロー・チャートで
ある。
【図41】入力期待パターンとサンプル入力パターン
(異常パターン)とを照合する様子を示す。
【図42】故障診断結果の表示例を示す。
【図43】相互に非同期の2つの工程の動作を示す。
【符号の説明】
10 PLC(プログラマブル・ロジック・コントロー
ラ) 11,21 CPU 12 ROM 13 RAM 14 RAM 15 タイマ 20 コンソール 22,23 メモリ装置 24 出力装置 25 入力装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 相馬 宏司 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オ ムロン株式会社内

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プログラマブル・ロジック・コントロー
    ラが実行するプログラムにおいて各監視対象出力コイル
    に関連する入,出力接点を抽出する処理をすべての上記
    出力コイルについて行い,抽出された入,出力接点の共
    通性の観点から任意の2つの出力コイル相互の結合性に
    関するデータを算出するとともに従属関係にある出力コ
    イルを抽出し,算出された結合性に関するデータによっ
    て表わされる出力コイル間の結合の強さおよび抽出され
    た出力コイルの従属関係に基づいて,上記の各出力コイ
    ルが属するグループを形成する,故障診断のための診断
    対象のグループ化方法。
  2. 【請求項2】 プログラマブル・ロジック・コントロー
    ラが実行するプログラムに関するデータから,監視の対
    象とすべき出力コイルを選択するステップを含む,請求
    項1に記載のグループ化方法。
  3. 【請求項3】 形成されたグループとそれらに属する出
    力コイルの識別番号とを出力する,請求項1に記載のグ
    ループ化方法。
  4. 【請求項4】 抽出する上記入,出力接点に,上記プロ
    グラム上にのみ存在する内部補助接点も含ませる,請求
    項1に記載のグループ化方法。
  5. 【請求項5】 上記出力コイルが上記プログラム上で唯
    一の接点のみを参照しているときには,その参照されて
    いる接点に対応するコイルに関連するすべての入,出力
    接点を抽出する,請求項1に記載のグループ化方法。
  6. 【請求項6】 一つの出力コイルが他の一つの出力コイ
    ルの接点のみを参照している場合には両出力コイルが同
    一の働きをするものとしてその一方のみを処理の対象と
    する,請求項1に記載のグループ化方法。
  7. 【請求項7】 シーケンス全体にまたがって存在する出
    力コイルを結合性に関するデータの算出処理の対象から
    除外する,請求項1に記載のグループ化方法。
  8. 【請求項8】 応用命令により一単位で制御される複数
    の出力コイルに関して抽出された入,出力接点について
    は,一単位を構成する複数の出力コイルごとに入,出力
    接点を展開する,請求項1に記載のグループ化方法。
  9. 【請求項9】 結合性に関するデータを,2つの出力コ
    イルに共通する接点の個数を,2つの出力コイルに関連
    する接点ののべ個数で除した値として求める,請求項1
    に記載のグループ化方法。
  10. 【請求項10】 まず従属関係にある出力コイルからな
    る親子核を形成し,この親子核に,親子核に含まれる出
    力コイルと一定値以上の結合性をもつ他の出力コイルを
    属させることによりグループを形成する,請求項1に記
    載のグループ化方法。
  11. 【請求項11】 まず従属関係にある出力コイルからな
    る親子核を形成し,次に一定値以上の結合性をもつ複数
    の出力コイルからなる軸核を形成し,これらの親子核ま
    たは軸核に,これらの核に含まれる出力コイルと一定値
    以上の結合性をもつ他の出力コイルを属させることによ
    りグループを形成する,請求項1に記載のグループ化方
    法。
  12. 【請求項12】 まず一定値以上の結合性をもつ複数の
    出力コイルからなる軸核を形成し,次に従属関係にある
    出力コイルからなる親子核を形成し,これらの軸核また
    は親子核に,これらの核に含まれる出力コイルと一定値
    以上の結合性をもつ他の出力コイルを属させることによ
    りグループを形成する,請求項1に記載のグループ化方
    法。
  13. 【請求項13】 選択された監視対象出力コイルのそれ
    ぞれについて,プログラマブル・ロジック・コントロー
    ラが実行するプログラム上においてその出力コイルが参
    照する入,出力接点を抽出する手段,上記監視対象出力
    コイルの中から選択された2つの出力コイルの組合せの
    すべてについて,それらの2つの出力コイルが参照する
    入,出力接点の共通性の観点から2つの出力コイル相互
    の結合度を算出するとともに従属関係にある出力コイル
    を抽出する手段,算出された結合度および抽出された従
    属関係に基づいて上記監視対象出力コイルをグループ化
    する手段,ならびに上記監視対象出力コイルのグループ
    化の結果を出力する手段,を備えた故障診断のための診
    断対象のグループ化装置。
  14. 【請求項14】 プログラマブル・ロジック・コントロ
    ーラのプログラムに関するデータから,監視の対象とす
    べき出力コイルを選択する手段,をさらに備えた請求項
    13に記載のグループ化装置。
  15. 【請求項15】 上記抽出手段は,上記プログラム上に
    のみ存在する内部補助接点も上記入,出力接点として抽
    出する,請求項13に記載のグループ化装置。
  16. 【請求項16】 上記抽出手段は,上記出力コイルが上
    記プログラム上で唯一の接点のみを参照しているときに
    は,その参照されている接点に対応するコイルに関連す
    るすべての入,出力接点を抽出する,請求項13に記載の
    グループ化装置。
  17. 【請求項17】 上記抽出手段は,一つの出力コイルが
    他の一つの出力コイルの接点のみを参照している場合に
    は両出力コイルが同一の働きをするものとしてその一方
    のみを処理の対象とする,請求項13に記載のグループ化
    装置。
  18. 【請求項18】 上記算出抽出手段は,シーケンス全体
    にまたがって存在する出力コイルを結合度算出処理の対
    象から除外する,請求項13に記載のグループ化装置。
  19. 【請求項19】 上記抽出手段は,応用命令により一単
    位で制御される複数の出力コイルに関して抽出された
    入,出力接点については,一単位を構成する複数の出力
    コイルごとに入,出力接点を展開する,請求項13に記載
    のグループ化装置。
  20. 【請求項20】 上記算出抽出手段は,結合度を,2つ
    の出力コイルに共通する接点の個数を,2つの出力コイ
    ルに関連する接点ののべ個数で除した値として求める,
    請求項13に記載のグループ化装置。
  21. 【請求項21】 上記グループ化手段は,まず従属関係
    にある出力コイルからなる親子核を形成し,この親子核
    に,親子核に含まれる出力コイルと一定値以上の結合度
    をもつ他の出力コイルを属させることによりグループを
    形成する,請求項13に記載のグループ化装置。
  22. 【請求項22】 上記グループ化手段は,まず従属関係
    にある出力コイルからなる親子核を形成し,次に一定値
    以上の結合性をもつ複数の出力コイルからなる軸核を形
    成し,これらの親子核または軸核に,これらの核に含ま
    れる出力コイルと一定値以上の結合度をもつ他の出力コ
    イルを属させることによりグループを形成する,請求項
    13に記載のグループ化装置。
  23. 【請求項23】 上記グループ化手段は,まず一定値以
    上の結合性をもつ複数の出力コイルからなる軸核を形成
    し,次に従属関係にある出力コイルからなる親子核を形
    成し,これらの軸核または親子核に,これらの核に含ま
    れる出力コイルと一定値以上の結合度をもつ他の出力コ
    イルを属させることによりグループを形成する,請求項
    13に記載のグループ化装置。
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